JP3110735B1 - 圧延ロール用材及び熱間圧延ロール - Google Patents

圧延ロール用材及び熱間圧延ロール

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Abstract

【要約】 【課題】 シートパイル、アングル等の形鋼圧延用ロー
ル、H形鋼圧延用ユニバーサルミルロール等に好ましく
用いることができ、耐焼付き性、耐熱亀裂性、強靭性及
び耐摩耗性にバランスのとれた熱間圧延用の圧延ロール
用材及び熱間圧延ロールの提供を課題とする。 【解決手段】 アダマイト系材料からなり、その成分組
成が重量%で、C:1.6〜2.5%、Si:1.0〜
2.0%、Mn:0.5〜1.5%、Ni:1.0〜
2.0%、Cr:0.4〜1.4%、Mo:0.2〜
1.0%、V:1.5%以下を含有すると共に、残部が
実質的にFeから成り、且つCr+Mo+V:1.5〜
3.0%及び(Cr+V)≧3×Mo%を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧延ロール用材及び
熱間圧延ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延用ロールとして、シートパイ
ル、アングル等の形鋼圧延用ロールには強靭性に優れた
アダマイト系材料が従来より用いられている。またH形
鋼圧延用ユニバーサルミルロールには、耐摩耗性に優れ
たハイクロム系材料、強靭性に優れたアダマイト系材
料、又は耐焼付き性を重視したNi−グレン系材料が実
用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記ハイクロ
ム系材料、アダマイト系材料は鋳鉄系材料に比べて強靭
性に優れているが、その組織は炭化物が少なく、黒鉛の
晶出もないために、耐焼付き性、耐熱亀裂性に問題があ
る。例えば、特開昭59−24568号公報に記載の発
明には、アダマイト材質の外層と黒鉛鋼の内層とからな
る複層の圧延用ロールが提供されている。このロールの
前記外層であるアダマイト材質においては、外層中にお
けるセメンタイトの量を十分に確保し且つセメンタイト
の安定化を図るため、Cの含有量を比較的多くする他、
特にCrの含有量を多く確保し、またSiの含有量を少
なくしている。 ところが特開昭59−24568号公報
に記載のアダマイト材質では、実際上において黒鉛を晶
・析出させることを全く前提としておらず、むしろ黒鉛
が出ないようにセメンタイトの安定化を図っていること
が明らかである。このような材質においては、黒鉛によ
る高熱伝導性、潤滑性による耐焼付き性、耐熱亀裂性が
期待できない。一方、炭化物が多く、黒鉛も晶出してい
るNi−グレン系材料は、耐熱亀裂性と耐焼付き性に優
れているが、強靭性に問題があった。
【0004】そこで本発明は、シートパイル、アングル
等の形鋼圧延用ロール、H形鋼圧延用ユニバーサルミル
ロール等に好ましく用いることができ、耐焼付き性、耐
熱亀裂性、強靭性及び耐摩耗性にバランスのとれた熱間
圧延用の圧延ロール用材及び熱間圧延ロールの提供を課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の圧延ロール用材は、アダマイト系材料からなり、そ
の成分組成が重量%で、C:2.2〜2.5%、Si:
1.2〜1.7%(但 し1.2%を除く)、Mn:0.
6〜1.0%、Ni:1.2〜2.0%、Cr:0.3
〜0.5%(但し0.5%を除く)、Mo:1.3〜
2.0%、V:0.5〜1.0%を含有すると共に、残
部が実質的にFeから成り、且つCr+Mo+V:2.
1〜3.0%及び(Cr+V)≦Mo%を満たすことを
第1の特徴としている。また本発明の熱間圧延ロール
は、上記第1の特徴に記載の圧延ロール用材からなる単
層ロールを、鋳造した後、焼入れ・焼戻し処理をして、
表面硬度をショア硬度で50以上にしたことを第2の特
徴としている。また本発明の熱間圧延ロールは、上記
の特徴に記載の圧延ロール用材をロール外層部になる
ように遠心鋳造法にて構成した複合ロールを、焼入れ・
焼戻し処理をして、表面硬度をショア硬度で60以上に
したことを第3の特徴としている。
【0006】上記本発明の第1の特徴による圧延ロール
用材によれば、そこに示されるC、Si、Mn、Ni、
Cr、Moの各成分条件とすることで、アダマイト系材
料の組織に黒鉛を面積率で1〜6%晶出させることがで
きる。よってアダマイト系材料の持つ強靭性を保持した
状態で、前記黒鉛による高熱伝導性、潤滑性により耐焼
付き性、耐熱亀裂性を大幅に改善させることができる。
またこの第1の特徴は、強力な炭化物生成元素であるC
rを0.3〜0.5%(但し0.5%を除く)と低含有
量に抑え、焼入れ性を向上させるMoを多く含有させる
ことにある。即ち、C量を2.2〜2.5%と高めに、
且つSi量を1.2〜1.7%(但し1.2%を除く)
と高めに設定することで、セメンタイトの晶出と黒鉛の
晶出量を多くし、これによって耐焼付き性、耐熱亀裂性
を一層向上させている。また前記Crを低く抑えること
で、強靭性の確保にも有効としている。複合スリーブに
おいては、内層部強度を低下させる原因となる外層部か
らのCrの混入を少なくし、高い内層部強度を確保する
ことが可能になる。また前記Moを多く含有させること
で焼入れ性を向上させることができ、ショア硬度で60
以上の表面硬度と、内部の硬度低下を小さくすることが
できる。 勿論、本特徴においても、Vを添加することで
その組織中に硬質の微細なMC 型炭化物を分布させるこ
とが可能になり、耐摩耗性を一層向上させることが可能
となる。以上より第1の特徴によれば、アダマイト系材
料の有する強靭性を保持しつつ耐焼付き性と耐熱亀裂性
とを十分に改善し、且つ耐摩耗性を付与することが可能
となり、特に小型ロール(例えば単重が10トン未満)
やH形鋼圧延用ユニバーサルミルロール等のスリーブロ
ールとして好ましく用いることができる圧延ロール用材
を提供することができる。
【0007】上記本発明の第2の特徴によれば、上記第
1の特徴に記載の材料を用いて、これを単層ロールに鋳
造した後、焼入れ・焼戻し処理をして、ショア硬度で5
0以上にすることで、強靭性、耐焼付き性、耐熱亀裂
性、耐摩耗性にバランスのとれた熱間圧延ロールを提供
することができる。
【0008】また上記本発明の第3の特徴によれば、上
記第1の特徴に記載の材料を用いて、これを外層部にな
るように内層部を遠心鋳造で構成して複合ロールとし、
焼入れ・焼戻し処理をして、表面硬度をショア硬度で6
0以上にすることで、ロールの外層部が強靭性、耐焼付
き性、耐熱亀裂性、及び良好な耐摩耗性を備えた熱間圧
延ロールを提供することができる。
【0009】本発明の上記第1の特徴に係る圧延ロール
用材について、その成分組成における各成分元素の含有
範囲の限定理由について以下に説明する。なお、含有量
は全て重量%で示す。
【0010】Cの含有量は2.2〜2.5%とする。黒
鉛、セメンタイトを晶出させるためには、通常のアダマ
イト系材料よりもやや多めにCを含有させる。
【0011】Siの含有量は1.2〜1.7%とする
(但し1.2%を除く)。Siは黒鉛化促進元素であ
る。少ないと黒鉛の晶出が不十分となり、多すぎると材
質が脆くなる。本発明では黒鉛の晶出をなさしめること
から、黒鉛の量を十分確保して、 1.2〜1.7%とす
るが、上記特開昭59−24568号公報に記載の発明
におけるSi含有量との1点(1.2%)での重複を避
ける趣旨から1.2%を除く。
【0012】Mnの含有量は0.6〜1.0%とする。
Mnは炭化物生成元素である。少ないとセメンタイトが
出にくく、多すぎると内部まで硬くなりすぎて割れ易
い。
【0013】Niの含有量は1.2〜2.0%とする。
Niは黒鉛化促進元素である。また固溶して基地強度を
上げる効果、及び焼入れ性を向上させる効果がある。少
ないと黒鉛が晶出しにくく、硬度の上昇も期待できな
い。また多すぎると残留オーステナイトが多くなり、割
れ易くなる。
【0014】Crの含有量は0.3〜0.5%とする
(但し0.5%を除く)。Crは炭化物生成元素であ
る。少ないとセメンタイトが出にくい。多すぎると内部
まで固くなりすぎて割れ易く、また黒鉛も晶出し難くな
る。本発明においてはCrの含有量を非常に低く設定し
ている。高硬度になるほど強靭性は低下するため、材質
を脆くするCrの値は低いほどよい。また複合ロールの
場合、外層部のCrが内層部に混入して、内層部の強靭
性低下の原因となるため、外層部のCrの量を低く設定
することにより、高硬度でありながら、黒鉛晶出量が多
く、ロールの強靭性を大幅に向上させることができる。
本発明においては黒鉛を晶出させて好ましいい強靭性を
確保するために、0.3〜0.5%とするが、上記特開
昭59−24568号公報に記載の発明におけるCr含
有量との1点(0.5%)での重複を避ける趣旨から
0.5%を除く。
【0015】Moの含有量は1.3〜2.0%とする。
Moは基地を強化し、焼入れ性を向上させる。本特徴に
おいては、Crを十分に少なくし、その代わりにMoの
含有量を高く設定している。Moは基地強化、焼入れ性
を向上させる効果が高いため、強靭性を低下させること
なく、基地硬度を高め、耐摩耗性を向上させる。
【0016】Vの含有量は0.5〜1.0%とする。V
はCと結合して高硬度のMC型炭化物を形成して、耐摩
耗性を向上させる。含有量が多すぎると、一次の粗大炭
化物が晶出して、黒鉛の晶出を阻害し、耐焼付き性と強
靭性が低下する。Vは基地中に微細炭化物として分布さ
せることが有効である。
【0017】上記各成分毎の含有量の他、CrとMoと
Vとは、Cr+Mo+V:2.1〜3.0%、且つ(C
r+V)≦Mo%となるように成分間の条件を満たすよ
うにする。 CrとMoとVとの合計が2.1%未満で
は、十分な高硬度は得られず、耐摩耗性の向上が十分期
待できない。一方、合計が3.0%を超えると、黒鉛が
晶出し難くなり、ロールの強靭性が低下する。 特にユニ
バーサルミル用スリーブロール等の複合ロールでは強靭
性(耐割損性)が要求されるため、(Cr+V)≦Mo
%に限定することでその対策としている。
【0018】本発明の上記第1の特徴に係る圧延ロール
用材は、鋳造した後に機械加工を行い易くするため、ま
た割れ防止のために、直ぐに高温拡散炭化部粒状化焼鈍
(軟化焼鈍)を行う。この軟化焼鈍処理は、例えば図1
に示すような軟化焼鈍工程で行う。即ち、鋳造後に直ぐ
に1000℃まで加熱して25時間程度保持し、その後
一旦550℃まで炉冷して10時間保持した後、再び8
00〜900℃まで加熱して10時間程度保持し、更に
550℃まで冷却して10時間程度保持した後に炉冷す
る。 次に、前記軟化焼鈍後にロールにカリバー等を含む
必要な加工をした後、焼入れ・焼戻しを行って、微細な
粒状の炭化物及び黒鉛が分散したベイナイト組織を得
る。この焼入れ・焼戻し処理は、例えば図2に示すよう
な熱処理工程で行う。即ち、先ずロールを例えば850
〜950℃に10時間程度保持することで基地をオース
テナイト化する。次に400℃付近の温度に一旦急冷す
ることで硬度上昇を図ると共に、基地をベイナイト化す
る。そしてその後500〜600℃に10時間程度保持
することで、残留オーステナイトのベイナイト化を図
る。そして 一旦200℃程度まで炉冷した後、再び50
0〜600℃で10時間程度保持して歪み取りをし、炉
冷する。 このような一連の処理によりベイナイト組織中
に微細な炭化物が分散した組織となり、且つ面積率で1
〜6%の黒鉛が晶出されたロールが得られる。
【0019】上記特徴に係る材料を用いて単層ロールを
構成することができる。この場合は上記の焼入れ・焼戻
し処理を施すことで、表面硬度がショア硬度で50以上
とする。
【0020】また上記特徴に係る材料を用いて複合ロー
ルを構成することができる。この場合には、第1の特徴
に係る材料でロール外層部を鋳込み、次にロール内層部
となる材料、例えば黒鉛鋼等の鋼系材料や鋳鉄系材料を
遠心鋳造法にて外層部の内側に鋳造して複合ロールとす
る。勿論、内層部を先に鋳造し、後から外層部を内層部
の外周に肉盛りすることで複合ロールを構成してもよ
い。得られたロールを上記の焼入れ・焼戻し処理にて、
表面硬度がショア硬度で60以上とする。
【0021】
【実施例】上記本発明の特徴に係る実施例1、その比較
例1、2及び参考例1の各材料を表1に示す成分組成と
なるように、外径1070mm、幅490mmの複合ス
リーブロールに鋳造した。この場合、内層材には黒鉛鋼
を使用した。 上記の実施例1、比較例1、2及び参考例
1については、既に説明した本発明の特徴に係る材料に
ついての焼入れ・焼戻し熱処理を施した。 得られたロー
ルの表面組織を調査し、硬度を測った。また実施例、比
較例及び参考例の各ロールによる圧延試験を行った。
果を表2に示す。なお表2の耐摩耗性評価は比較例2を
100とした場合の比率で表わす。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】実施例1と比較例1、2とを比較すると、
実施例1では、炭化物と黒鉛の両方が共に組織中に分散
しており、ショア硬度において多少向上し、耐摩耗性に
おいてかなり向上していることが判る。また同じ条件で
の圧延試験評価では、本実施例においては熱亀裂が発生
せず、焼付きも生じなかった。これに対して比較例1で
は本発明の特徴における個々の成分組成の要件を満たし
ているが、(Cr+V)≦Moを満たしておらず、ショ
ア硬度で60に達しない低い硬度となり、また耐摩耗性
も良くない。同様に比較例2は、Mn以外は成分組成の
要件を満たしておらず、また(Cr+V)≦Moも満た
しておらず、耐摩耗性があまり良くなく、熱亀裂及び焼
付きが発生した。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上の構成、作用よりなり、請
求項1に記載の圧延ロール用材によれば、アダマイト系
材料からなり、その成分組成が重量%で、C:2.2〜
2.5%、Si:1.2〜1.7%(但し1.2%を除
く)、Mn:0.6〜1.0%、Ni:1.2〜2.0
%、Cr:0.3〜0.5%(但し0.5%を除く)、
Mo:1.3〜2.0%、V:0.5〜1.0%を含有
すると共に、残部が実質的にFeから成り、且つCr+
Mo+V:2.1〜3.0%及び(Cr+V)≦Mo%
を満たすこととしたので、 アダマイト系材料並み若しく
はそれ以上の強靭性を保持しつつ、耐焼付き性と耐熱亀
裂性とをNi−グレン材料並みに十分改善し、且つ耐摩
耗性を付与することが可能となり、特に小型ロール(例
えば単重10トン未満)やH形鋼圧延用ユニバーサルミ
ルロール等のスリーブロールとして好ましく用いること
ができる圧延ロール用材を提供することが可能となる。
また請求項2に記載の熱間圧延ロールによれば、請求項
1に記載の圧延ロール用材からなる単層ロールを、鋳造
した後、焼入れ・焼戻し処理をして、表面硬度をショア
硬度で50以上にしたことで、 強靭性、耐焼付き性、耐
熱亀裂性、耐摩耗性にバランスのとれた熱間圧延ロール
を提供することができる。 また請求項3に記載の熱間圧
延ロールによれば、上記請求項1に記載の構成による効
果に加えて、請求項1に記載の圧延ロール用材をロール
外層部になるように遠心鋳造法にて構成した複合ロール
を、焼入れ・焼戻し処理をして、表面硬度をショア硬度
で60以上にしたことで、 ロールの外層部が強靭性、耐
焼付き性、耐熱亀裂性、及び良好な耐摩耗性を備えた熱
間圧延ロールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロール材の軟化焼鈍工程の例を示す図
である。
【図2】本発明のロール材の焼入れ・焼戻し熱処理工程
の例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22C 38/00 301 C22C 38/00 301L 38/46 38/46 (72)発明者 神戸 隆 兵庫県姫路市大津区吉美403 虹技株式 会社 姫路西工場内 (56)参考文献 特開 昭59−24568(JP,A) 特開 平9−235649(JP,A) 特開 昭62−23969(JP,A) 特開 昭53−25213(JP,A) 特開 平5−123855(JP,A) 特開 平5−245513(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 27/00 B22D 13/02 502 C21D 9/38 C22C 37/00 C22C 38/00 301 C22C 38/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アダマイト系材料からなり、その成分組
    成が重量%で、C : 2.2〜2.5% Si: 1.2〜1.7%(但し1.2%を除く) Mn: 0.6〜1.0% Ni: 1.2〜2.0% Cr: 0.3〜0.5%(但し0.5%を除く) Mo: 1.3〜2.0% V : 0.5〜1.0% を含有すると共に、残部が実
    質的にFeから成り、且つCr+Mo+V: 2.1〜3.0% 及び(Cr+V)≦Mo%を 満たすことを特徴とする圧
    延ロール用材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の圧延ロール用材からな
    る単層ロールを、鋳造した後、焼入れ・焼戻し処理をし
    て、表面硬度をショア硬度で50以上にしたことを特徴
    とする熱間圧延ロール。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の圧延ロール用材をロー
    ル外層部になるように遠心鋳造法にて構成した複合ロー
    ルを、焼入れ・焼戻し処理をして、表面硬度をショア硬
    度で60以上にしたことを特徴とする熱間圧延ロール。
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