JP3110524B2 - Ccd固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents
Ccd固体撮像素子およびその製造方法Info
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- JP3110524B2 JP3110524B2 JP03314254A JP31425491A JP3110524B2 JP 3110524 B2 JP3110524 B2 JP 3110524B2 JP 03314254 A JP03314254 A JP 03314254A JP 31425491 A JP31425491 A JP 31425491A JP 3110524 B2 JP3110524 B2 JP 3110524B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スミア特性を改善した
CCD固体撮像素子およびその製造方法に関する。
CCD固体撮像素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術によるCCD固体撮像素子の
断面構造を図3に示す(特開平2−156670号公報
参照)。図3において、1は半導体基板、2はフォトダ
イオード、3は第1の分離拡散層、4は第2の分離拡散
層、5は転送チャンネル、6は第1のゲート絶縁膜、7
は転送電極、8は第2のゲート絶縁膜、9は第1の半導
体膜、10はシリサイド膜、11は層間絶縁膜、12は
第2の遮光膜、13は表面保護膜を示している。
断面構造を図3に示す(特開平2−156670号公報
参照)。図3において、1は半導体基板、2はフォトダ
イオード、3は第1の分離拡散層、4は第2の分離拡散
層、5は転送チャンネル、6は第1のゲート絶縁膜、7
は転送電極、8は第2のゲート絶縁膜、9は第1の半導
体膜、10はシリサイド膜、11は層間絶縁膜、12は
第2の遮光膜、13は表面保護膜を示している。
【0003】図3に従って、従来のCCD固体撮像素子
の動作を説明する。半導体基板1に形成されたフォトダ
イオード2は入射した光子を光電変換してフォトキャリ
アを生成する。第1の分離拡散層3と第2の分離拡散層
4によって、転送チャンネル5はフォトダイオード2か
ら電気的に分離されている。第1のゲート絶縁膜6を介
して半導体基板上1に設けられた転送電極7に所定の電
圧パルスを印加することにより、前記フォトキャリアが
転送チャンネル5に読み出され、あるいは前記フォトキ
ャリアが転送チャンネル5内を転送される。転送電極7
上には第2のゲート絶縁膜8を介して、ポリシリコン等
の第1の半導体膜9とタングステンシリサイド等のシリ
サイド膜10とからなる第1の遮光膜が形成され、転送
チャンネル5に光が入射することを防止している。
の動作を説明する。半導体基板1に形成されたフォトダ
イオード2は入射した光子を光電変換してフォトキャリ
アを生成する。第1の分離拡散層3と第2の分離拡散層
4によって、転送チャンネル5はフォトダイオード2か
ら電気的に分離されている。第1のゲート絶縁膜6を介
して半導体基板上1に設けられた転送電極7に所定の電
圧パルスを印加することにより、前記フォトキャリアが
転送チャンネル5に読み出され、あるいは前記フォトキ
ャリアが転送チャンネル5内を転送される。転送電極7
上には第2のゲート絶縁膜8を介して、ポリシリコン等
の第1の半導体膜9とタングステンシリサイド等のシリ
サイド膜10とからなる第1の遮光膜が形成され、転送
チャンネル5に光が入射することを防止している。
【0004】第1の遮光膜の遮光効果は主に光の透過率
が小さいシリサイド膜10によるもので、第1の半導体
膜9はシリサイド膜10の内部応力を緩和して剥離する
ことを防止するために必要である。本従来例ではシリサ
イド膜10を遮光膜の構成要素として用いているが、シ
リサイド膜10の代わりに例えばタングステンやチタ
ン、モリブデン等の高融点金属単体膜を用いた場合に
も、応力を緩和して剥離を防止するために下地として第
1の半導体膜9を備えている。
が小さいシリサイド膜10によるもので、第1の半導体
膜9はシリサイド膜10の内部応力を緩和して剥離する
ことを防止するために必要である。本従来例ではシリサ
イド膜10を遮光膜の構成要素として用いているが、シ
リサイド膜10の代わりに例えばタングステンやチタ
ン、モリブデン等の高融点金属単体膜を用いた場合に
も、応力を緩和して剥離を防止するために下地として第
1の半導体膜9を備えている。
【0005】第2のゲート絶縁膜8は転送チャンネル5
に斜め上方からの入射光等の光が漏れ込むことを防ぐた
めに薄膜化されており、ゲート絶縁膜8の表面の段差は
急峻になっている。そのため、第1の遮光膜は、段差被
覆性を改善するために適度に薄膜化されて形成される。
に斜め上方からの入射光等の光が漏れ込むことを防ぐた
めに薄膜化されており、ゲート絶縁膜8の表面の段差は
急峻になっている。そのため、第1の遮光膜は、段差被
覆性を改善するために適度に薄膜化されて形成される。
【0006】薄膜化された第1の遮光膜の遮光性は低下
するので、第1の遮光膜との間に層間絶縁膜11を介し
てアルミニウム等によって第2の遮光膜12が形成され
る。
するので、第1の遮光膜との間に層間絶縁膜11を介し
てアルミニウム等によって第2の遮光膜12が形成され
る。
【0007】第2の遮光膜12は、CCD固体撮像素子
のスミア特性をより改善するために、第1の遮光膜上を
完全に覆う形状を有することが望ましい。しかし、転送
電極7の端部上において層間絶縁膜11の最上面に大き
な段差形状が形成されていると、その段差部において第
2の遮光膜12の段差被覆性に劣化を生じるため充分な
遮光効果が期待できなくなる。そこで、層間絶縁膜11
は、H2とO2の混合ガスによるパイロ雰囲気中での熱処
理によって最上面がパイロフローされたボロンフォスフ
ォシリケートグラス膜(BPSG膜)やフォスフォシリ
ケートガラス膜(PSG膜)で形成され、第2の遮光膜
の段差被覆性が改善されるように図られている。
のスミア特性をより改善するために、第1の遮光膜上を
完全に覆う形状を有することが望ましい。しかし、転送
電極7の端部上において層間絶縁膜11の最上面に大き
な段差形状が形成されていると、その段差部において第
2の遮光膜12の段差被覆性に劣化を生じるため充分な
遮光効果が期待できなくなる。そこで、層間絶縁膜11
は、H2とO2の混合ガスによるパイロ雰囲気中での熱処
理によって最上面がパイロフローされたボロンフォスフ
ォシリケートグラス膜(BPSG膜)やフォスフォシリ
ケートガラス膜(PSG膜)で形成され、第2の遮光膜
の段差被覆性が改善されるように図られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3の従来の
技術によるCCD固体撮像素子のように、第2の遮光膜
の段差被覆性を改善する目的でパイロフローにより層間
絶縁膜11を平坦化する場合、パイロ雰囲気中から層間
絶縁膜11中に拡散したH2O分子がシリサイド膜10
を酸化するため、第1の遮光膜の特に端部において形状
が損なわれて遮光特性が著しく劣化する。このため、転
送電極7の端部付近の遮光は第2の遮光膜12に強く依
存することになるが、層間絶縁膜11が平坦化のために
充分な厚さをもって形成されているために転送チャンネ
ル5への光の漏れ込みが著しく、その結果としてCCD
固体撮像素子のスミア特性に悪影響を及ぼすと言う課題
があった。このような状況は、シリサイド膜10の代り
にタングステンやチタン、モリブデン等の高融点金属単
体膜を用いた場合も同様である。
技術によるCCD固体撮像素子のように、第2の遮光膜
の段差被覆性を改善する目的でパイロフローにより層間
絶縁膜11を平坦化する場合、パイロ雰囲気中から層間
絶縁膜11中に拡散したH2O分子がシリサイド膜10
を酸化するため、第1の遮光膜の特に端部において形状
が損なわれて遮光特性が著しく劣化する。このため、転
送電極7の端部付近の遮光は第2の遮光膜12に強く依
存することになるが、層間絶縁膜11が平坦化のために
充分な厚さをもって形成されているために転送チャンネ
ル5への光の漏れ込みが著しく、その結果としてCCD
固体撮像素子のスミア特性に悪影響を及ぼすと言う課題
があった。このような状況は、シリサイド膜10の代り
にタングステンやチタン、モリブデン等の高融点金属単
体膜を用いた場合も同様である。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するもので、
パイロ雰囲気中での熱処理によって層間絶縁膜の最上部
を充分に平坦化することができ、かつシリサイド膜の酸
化を防止することによりスミア特性の劣化を防止するこ
とが可能なCCD固体撮像素子を提供することを目的と
するものである。
パイロ雰囲気中での熱処理によって層間絶縁膜の最上部
を充分に平坦化することができ、かつシリサイド膜の酸
化を防止することによりスミア特性の劣化を防止するこ
とが可能なCCD固体撮像素子を提供することを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のCCD固体撮像素子は、1つに、半導体基板
の一主面に形成されたフォトダイオード及び転送チャン
ネルの表面を含む,前記半導体基板上に第1のゲート絶
縁膜、前記第1のゲート絶縁膜を介して前記転送チャン
ネル上に転送電極、前記転送電極の表面に第2のゲート
絶縁膜、前記第2のゲート絶縁膜を覆う,第1の半導体
膜,シリサイド膜及び第2の半導体膜でなる第1の遮光
膜、および前記第1の遮光膜上にパイロフローにより平
坦化された層間絶縁膜を有し、他の1つに、前記第1の
遮光膜が、前記シリサイド膜に代わる,高融点金属膜を
有し、さらに別の1つに、前記第1の遮光膜が、前記第
2の半導体膜に代わる,窒化シリコン膜及びアルミナ膜
から選ばれる少なくとも一方の絶縁膜を有するものであ
る。また、本発明のCCD固体撮像素子の製造方法は、
半導体基板の一主面にフォトダイオード及び転送チャン
ネルを形成する工程、前記フォトダイオード及び転送チ
ャンネルの表面を含む前記半導体基板上に第1のゲート
絶縁膜を形成する工程、前記第1のゲート絶縁膜を介し
て前記転送チャンネル上に転送電極を形成する工程、前
記転送電極の表面に第2のゲート絶縁膜を形成する工
程、前記第2のゲート絶縁膜を覆う,第1の半導体膜,
シリサイド膜及び第2の半導体膜でなる,第1の遮光膜
を形成する工程、および前記第1の遮光膜上に層間絶縁
膜を形成し、ついで前記層間絶縁膜をパイロ雰囲気中で
の熱処理により平坦化する工程をそなえたものである。
に本発明のCCD固体撮像素子は、1つに、半導体基板
の一主面に形成されたフォトダイオード及び転送チャン
ネルの表面を含む,前記半導体基板上に第1のゲート絶
縁膜、前記第1のゲート絶縁膜を介して前記転送チャン
ネル上に転送電極、前記転送電極の表面に第2のゲート
絶縁膜、前記第2のゲート絶縁膜を覆う,第1の半導体
膜,シリサイド膜及び第2の半導体膜でなる第1の遮光
膜、および前記第1の遮光膜上にパイロフローにより平
坦化された層間絶縁膜を有し、他の1つに、前記第1の
遮光膜が、前記シリサイド膜に代わる,高融点金属膜を
有し、さらに別の1つに、前記第1の遮光膜が、前記第
2の半導体膜に代わる,窒化シリコン膜及びアルミナ膜
から選ばれる少なくとも一方の絶縁膜を有するものであ
る。また、本発明のCCD固体撮像素子の製造方法は、
半導体基板の一主面にフォトダイオード及び転送チャン
ネルを形成する工程、前記フォトダイオード及び転送チ
ャンネルの表面を含む前記半導体基板上に第1のゲート
絶縁膜を形成する工程、前記第1のゲート絶縁膜を介し
て前記転送チャンネル上に転送電極を形成する工程、前
記転送電極の表面に第2のゲート絶縁膜を形成する工
程、前記第2のゲート絶縁膜を覆う,第1の半導体膜,
シリサイド膜及び第2の半導体膜でなる,第1の遮光膜
を形成する工程、および前記第1の遮光膜上に層間絶縁
膜を形成し、ついで前記層間絶縁膜をパイロ雰囲気中で
の熱処理により平坦化する工程をそなえたものである。
【0011】
【作用】この構成により、パイロフローによって第1の
遮光膜と第2の遮光膜を介する層間絶縁膜を平坦化する
際に、第1の遮光膜を構成するシリサイド膜の酸化が第
2の半導体膜もしくは絶縁膜によって防止され、その結
果としてCCD固体撮像素子のスミア特性の劣化を防ぐ
ことができる。
遮光膜と第2の遮光膜を介する層間絶縁膜を平坦化する
際に、第1の遮光膜を構成するシリサイド膜の酸化が第
2の半導体膜もしくは絶縁膜によって防止され、その結
果としてCCD固体撮像素子のスミア特性の劣化を防ぐ
ことができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例によるCCD固体撮像素子
の断面構造を図1に示す。図1において、図3の従来例
と同一の機能を持つ構成要素には同一の番号を付し、説
明を省略する。すなわち本発明の特徴は第2の半導体膜
14をシリサイド膜10の上に積層して、第1の半導体
膜9、シリサイド膜10および第2の半導体膜14から
なる第1の遮光膜を形成したことである。そしてその第
1の遮光膜の上に層間絶縁膜11等を順次形成して行っ
ている。このような構造によれば、第2の半導体膜14
を形成したことにより、層間絶縁膜11をパイロフロー
によって平坦化する際にパイロ雰囲気中から層間絶縁膜
11中へ拡散したH2O分子はシリサイド膜10まで到
達することができず、第1の遮光膜の形状を酸化によっ
て損なうことがないため、CCD固体撮像素子のスミア
特性が劣化することを防ぐことができる。
の断面構造を図1に示す。図1において、図3の従来例
と同一の機能を持つ構成要素には同一の番号を付し、説
明を省略する。すなわち本発明の特徴は第2の半導体膜
14をシリサイド膜10の上に積層して、第1の半導体
膜9、シリサイド膜10および第2の半導体膜14から
なる第1の遮光膜を形成したことである。そしてその第
1の遮光膜の上に層間絶縁膜11等を順次形成して行っ
ている。このような構造によれば、第2の半導体膜14
を形成したことにより、層間絶縁膜11をパイロフロー
によって平坦化する際にパイロ雰囲気中から層間絶縁膜
11中へ拡散したH2O分子はシリサイド膜10まで到
達することができず、第1の遮光膜の形状を酸化によっ
て損なうことがないため、CCD固体撮像素子のスミア
特性が劣化することを防ぐことができる。
【0013】次に、図1に示した本発明実施例構成を実
現する製造方法について、図2(a)〜(d)の工程断
面図に従って、詳細に説明する。図2(a)は半導体基
板1にフォトダイオード2、第1の分離拡散層3、第2
の分離拡散層4及び転送チャンネル5がそれぞれイオン
注入及び熱拡散によって形成され、さらに、第1のゲー
ト絶縁膜6、転送電極7、第2のゲート絶縁膜8が順次
形成された状態を示している。
現する製造方法について、図2(a)〜(d)の工程断
面図に従って、詳細に説明する。図2(a)は半導体基
板1にフォトダイオード2、第1の分離拡散層3、第2
の分離拡散層4及び転送チャンネル5がそれぞれイオン
注入及び熱拡散によって形成され、さらに、第1のゲー
ト絶縁膜6、転送電極7、第2のゲート絶縁膜8が順次
形成された状態を示している。
【0014】ついで、図2(b)に示すように、減圧化
学気相堆積法によって、シランガス(SiH4)を用い
て第1の半導体膜9としてポリシリコン膜を150nm
の厚さで堆積し、SiH4 と六フッ化タングステン(
WF6)を用いて、シリサイド膜10として、タングス
テンシリサイド膜を250nmの厚さで順次堆積する。
これらの膜厚はCCD固体撮像素子のスミア特性から決
定されたもので、特にこの膜厚に限定されるものではな
い。さらに、シリサイド膜10上にSiH4 を用いた減
圧化学気相堆積法によって、第2の半導体膜14とし
て、ポリシリコン膜を50nmの膜厚で堆積する。第1
の遮光膜の構成要素として、シリサイド膜10上に第2
の半導体膜14をそなえているところが、図3に示す従
来例のCCD固体撮像素子の構造と比べて異なる点であ
る。
学気相堆積法によって、シランガス(SiH4)を用い
て第1の半導体膜9としてポリシリコン膜を150nm
の厚さで堆積し、SiH4 と六フッ化タングステン(
WF6)を用いて、シリサイド膜10として、タングス
テンシリサイド膜を250nmの厚さで順次堆積する。
これらの膜厚はCCD固体撮像素子のスミア特性から決
定されたもので、特にこの膜厚に限定されるものではな
い。さらに、シリサイド膜10上にSiH4 を用いた減
圧化学気相堆積法によって、第2の半導体膜14とし
て、ポリシリコン膜を50nmの膜厚で堆積する。第1
の遮光膜の構成要素として、シリサイド膜10上に第2
の半導体膜14をそなえているところが、図3に示す従
来例のCCD固体撮像素子の構造と比べて異なる点であ
る。
【0015】次に、図2(c)に示すようにレジストパ
ターン(図示せず)をマスクとして第1の半導体膜9
と、シリサイド膜10と、第2の半導体膜14を異方性
エッチングによってパターニングし、第1の遮光膜を形
成する。本実施例では、この異方性エッチングは例えば
C1、F、Brなどのハロゲンを含むガスを用いたプラ
ズマエッチングによって可能である。第1の遮光膜を形
成した後、層間絶縁膜11としてボロンフォスフォシリ
ケートガラス膜(BPSG膜)を例えばボロン2.5重
量%、リン6.0重量%、膜厚900nmの条件で常圧
CVD法等の方法により堆積する。熱処理を加える以前
の平坦化がなされていない状態では、層間絶縁膜11の
表面には段差の大きな部分や、極端な場合として図2
(c)に示すようにBPSG膜がオーバーハングした部
分が形成される。
ターン(図示せず)をマスクとして第1の半導体膜9
と、シリサイド膜10と、第2の半導体膜14を異方性
エッチングによってパターニングし、第1の遮光膜を形
成する。本実施例では、この異方性エッチングは例えば
C1、F、Brなどのハロゲンを含むガスを用いたプラ
ズマエッチングによって可能である。第1の遮光膜を形
成した後、層間絶縁膜11としてボロンフォスフォシリ
ケートガラス膜(BPSG膜)を例えばボロン2.5重
量%、リン6.0重量%、膜厚900nmの条件で常圧
CVD法等の方法により堆積する。熱処理を加える以前
の平坦化がなされていない状態では、層間絶縁膜11の
表面には段差の大きな部分や、極端な場合として図2
(c)に示すようにBPSG膜がオーバーハングした部
分が形成される。
【0016】次に、例えばO2,H2流量をそれぞれ8l
/min、15l/minとしてパイロ雰囲気中で90
0℃の熱処理を加えてパイロフローを行い、層間絶縁膜
11の最上面の前記段差部分や前記オーバーハング部分
を平坦化する。このとき、シリサイド膜10上に第2の
半導体膜14としてポリシリコン膜が存在するので、水
蒸気雰囲気から層間絶縁膜11中へ拡散したH2O分子
は第2の半導体膜14を形成するポリシリコン膜の一部
または全部を酸化することで消費されてしまい、シリサ
イド膜10を酸化することはない。このため、第1の遮
光膜端部の形状が損なわれることがないので、CCD固
体撮像素子のスミア特性の劣化を起こさない。次に、図
2(d)に示すように層間絶縁膜11上に、例えばアル
ミニウムを1μmの膜厚で堆積した後、レジストパター
ン(図示せず)をマスクとして異方性エッチングを行い
第2の遮光膜12を形成する。層間絶縁膜11表面は前
記のように平坦化がなされているので、第2の遮光膜は
端部が急峻で良好な形状に形成することができる。最後
に、例えばプラズマCVD法によってシリコン酸化膜を
堆積して表面保護膜13を形成してCCD固体撮像素子
が完成する。
/min、15l/minとしてパイロ雰囲気中で90
0℃の熱処理を加えてパイロフローを行い、層間絶縁膜
11の最上面の前記段差部分や前記オーバーハング部分
を平坦化する。このとき、シリサイド膜10上に第2の
半導体膜14としてポリシリコン膜が存在するので、水
蒸気雰囲気から層間絶縁膜11中へ拡散したH2O分子
は第2の半導体膜14を形成するポリシリコン膜の一部
または全部を酸化することで消費されてしまい、シリサ
イド膜10を酸化することはない。このため、第1の遮
光膜端部の形状が損なわれることがないので、CCD固
体撮像素子のスミア特性の劣化を起こさない。次に、図
2(d)に示すように層間絶縁膜11上に、例えばアル
ミニウムを1μmの膜厚で堆積した後、レジストパター
ン(図示せず)をマスクとして異方性エッチングを行い
第2の遮光膜12を形成する。層間絶縁膜11表面は前
記のように平坦化がなされているので、第2の遮光膜は
端部が急峻で良好な形状に形成することができる。最後
に、例えばプラズマCVD法によってシリコン酸化膜を
堆積して表面保護膜13を形成してCCD固体撮像素子
が完成する。
【0017】なお、本実施例での第1の半導体膜9とし
てのポリシリコン膜の膜厚を150nmとし、シリサイ
ド膜10の膜厚を250nmとしているが、これらの膜
厚は変更してもよい。また、本実施例では第2の半導体
膜14に膜厚50nmのポリシリコン膜を用いている
が、第2の半導体膜14としてのポリシリコン膜は層間
絶縁膜11中を拡散したH2Oを消費できるだけの膜厚
を有していればよい。また、本実施例ではシリサイド膜
10としてタングステンシリサイド膜を用いたが、例え
ば、モリブデンシリサイド膜やチタンシリサイド膜のよ
うな遮光性を有する他のシリサイド膜をシリサイド膜1
0として用いてもよい。
てのポリシリコン膜の膜厚を150nmとし、シリサイ
ド膜10の膜厚を250nmとしているが、これらの膜
厚は変更してもよい。また、本実施例では第2の半導体
膜14に膜厚50nmのポリシリコン膜を用いている
が、第2の半導体膜14としてのポリシリコン膜は層間
絶縁膜11中を拡散したH2Oを消費できるだけの膜厚
を有していればよい。また、本実施例ではシリサイド膜
10としてタングステンシリサイド膜を用いたが、例え
ば、モリブデンシリサイド膜やチタンシリサイド膜のよ
うな遮光性を有する他のシリサイド膜をシリサイド膜1
0として用いてもよい。
【0018】なお、第2の半導体膜14として、ポリシ
リコン膜を用いる代わりに、例えば非晶質のシリコン
や、多結晶もしくは非晶質のゲルマニウム等をシリサイ
ド膜10の酸化を防止できるだけの膜厚で用いてもよ
い。また、本実施例のように第2の半導体膜14を用い
る代わりに半導体以外の材料を用いてもよく、例えばシ
リコン窒化膜(SiN)、アルミナ膜(Al2O3)等の
絶縁膜を用いてもシリサイド膜10の酸化を防止するこ
とができる。
リコン膜を用いる代わりに、例えば非晶質のシリコン
や、多結晶もしくは非晶質のゲルマニウム等をシリサイ
ド膜10の酸化を防止できるだけの膜厚で用いてもよ
い。また、本実施例のように第2の半導体膜14を用い
る代わりに半導体以外の材料を用いてもよく、例えばシ
リコン窒化膜(SiN)、アルミナ膜(Al2O3)等の
絶縁膜を用いてもシリサイド膜10の酸化を防止するこ
とができる。
【0019】本実施例では層間絶縁膜11としてBPS
G膜を用いたが、層間絶縁膜11としてはパイロフロー
によって最上面を平坦化できる膜であればよく、例えば
フォスフォシリケートガラス膜(PSG膜)等を用いて
もよい。
G膜を用いたが、層間絶縁膜11としてはパイロフロー
によって最上面を平坦化できる膜であればよく、例えば
フォスフォシリケートガラス膜(PSG膜)等を用いて
もよい。
【0020】本実施例ではシリサイド膜10を遮光膜の
構成要素として用いているが、シリサイド膜10の代わ
りにタングステン、モリブデン、チタンなどの高融点金
属を単体で用いてもよい。
構成要素として用いているが、シリサイド膜10の代わ
りにタングステン、モリブデン、チタンなどの高融点金
属を単体で用いてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によるCCD固体撮像素子は、第1の遮光膜を構成する
シリサイド膜もしくは高融点金属膜上に第2の半導体膜
もしくは絶縁体膜を備えることで、第1の遮光膜上に堆
積された層間絶縁膜をパイロフローによって平坦化する
際の上記シリサイド膜もしくは高融点金属膜の酸化を防
止し、スミア特性の劣化が生じないCCD固体撮像素子
を提供できる。
によるCCD固体撮像素子は、第1の遮光膜を構成する
シリサイド膜もしくは高融点金属膜上に第2の半導体膜
もしくは絶縁体膜を備えることで、第1の遮光膜上に堆
積された層間絶縁膜をパイロフローによって平坦化する
際の上記シリサイド膜もしくは高融点金属膜の酸化を防
止し、スミア特性の劣化が生じないCCD固体撮像素子
を提供できる。
【図1】本発明の一実施例におけるCCD固体撮像素子
の断面図
の断面図
【図2】図1のCCD固体撮像素子の製造方法を示す工
程断面図
程断面図
【図3】従来のCCD固体撮像素子の断面図
1 半導体基板 2 フォトダイオード 3 第1の分離拡散層 4 第2の分離拡散層 5 転送チャンネル 6 第1のゲート絶縁膜 7 転送電極 8 第2のゲート絶縁膜 9 第1の半導体膜 10 シリサイド膜 11 層間絶縁膜 12 第2の遮光膜 13 表面保護膜 14 第2の半導体膜
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体基板の一主面に形成されたフォト
ダイオード及び転送チャンネルの表面を含む,前記半導
体基板上に第1のゲート絶縁膜、前記第1のゲート絶縁
膜を介して前記転送チャンネル上に転送電極、前記転送
電極の表面に第2のゲート絶縁膜、前記第2のゲート絶
縁膜を覆う,第1の半導体膜,シリサイド膜及び第2の
半導体膜でなる第1の遮光膜、および前記第1の遮光膜
上にパイロフローにより平坦化された層間絶縁膜を有す
るCCD固体撮像素子。 - 【請求項2】 前記第1の遮光膜が、前記シリサイド膜
に代わる,高融点金属膜を有する請求項1に記載のCC
D固体撮像素子。 - 【請求項3】 前記第1の遮光膜が、前記第2の半導体
膜に代わる,窒化シリコン膜及びアルミナ膜から選ばれ
る少なくとも一方の絶縁膜を有する請求項1又は請求項
2に記載のCCD固体撮像素子。 - 【請求項4】 半導体基板の一主面にフォトダイオード
及び転送チャンネルを形成する工程、前記フォトダイオ
ード及び転送チャンネルの表面を含む前記半導体基板上
に第1のゲート絶縁膜を形成する工程、前記第1のゲー
ト絶縁膜を介して前記転送チャンネル上に転送電極を形
成する工程、前記転送電極の表面に第2のゲート絶縁膜
を形成する工程、前記第2のゲート絶縁膜を覆う,第1
の半導体膜,シリサイド膜及び第2の半導体膜でなる,
第1の遮光膜を形成する工程、および前記第1の遮光膜
上に層間絶縁膜を形成し、ついで前記層間絶縁膜をパイ
ロ雰囲気中での熱処理により平坦化する工程をそなえた
CCD固体撮像素子の形成方法。 - 【請求項5】 前記シリサイド膜に代わる,高融点金属
膜を形成する工程、及び前記第2の半導体膜に代わる,
窒化シリコン膜及びアルミナ膜から選ばれる少なくとも
一方の絶縁膜を形成する工程のうちの少なくとも一方の
工程を有する請求項4に記載のCCD固体撮像素子の形
成方法。
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---|---|---|---|
JP03314254A JP3110524B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | Ccd固体撮像素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03314254A JP3110524B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | Ccd固体撮像素子およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05152557A JPH05152557A (ja) | 1993-06-18 |
JP3110524B2 true JP3110524B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=18051140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03314254A Expired - Fee Related JP3110524B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | Ccd固体撮像素子およびその製造方法 |
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JP2005228997A (ja) * | 2004-02-13 | 2005-08-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体撮像装置およびその製造方法 |
JP2006114657A (ja) * | 2004-10-14 | 2006-04-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体撮像装置およびその製造方法 |
US7999291B2 (en) | 2005-09-05 | 2011-08-16 | Sony Corporation | Method of manufacturing solid state imaging device, solid state imaging device, and camera using solid state imaging device |
JP4835080B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2011-12-14 | ソニー株式会社 | 固体撮像素子の製造方法、及び、固体撮像素子 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP03314254A patent/JP3110524B2/ja not_active Expired - Fee Related
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