JP3110504U - ブラジャー - Google Patents

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Abstract

【課題】 乳房の寄せ上げ機能を調節可能なブラジャーの提供。
【解決手段】 本考案のブラジャー1は、一対のカップ2,2と、カップ2,2の左右両側に設けられる左右のバック布4,4と、カップ2の裏側の脇側部に重ねて配置されて、外縁はカップ2に縫合されるが内縁をカップ2と遊離させて取り付けられ、カップ2対応部分の寸法と略同一の寸法、若しくは、カップ2対応部分の寸法より小さい寸法とされ、伸縮性で略三日月状のサポートパネル5,5と、アジャスター10を備え、カップ2の下端部と該カップ2と着用時に前後に対向するバック布4の上端部とを連結し、前端部6aがサポートパネル5の内縁5cに縫着される肩紐6,6とを備える。
【選択図】 図1

Description

本考案は、乳房を寄せ上げて、ボリュームアップさせる機能を有するブラジャーに関する。
乳房のボリュームアップを図る補正機能を有するブラジャーとして、乳房受けカップの左右カップの裏面側の下側部および/あるいは脇側部にかけて端縁の始末不要なヘムパワーネットよりなる伸縮性のサポート布を配置し、該サポート布の寸法を重ね合わせるカップの寸法より小さい寸法とし、かつ、カップの端縁に沿う部分のみ縫着すると共に他の部分は縫着せずに遊離させ、膨出するカップの裏面側に略平面状に浮かせた状態で取り付けていることを特徴とするブラジャーが提案されている(特許文献1参照)。
特許第2698755号公報
上記ブラジャーを着用すると、サポート布が乳房を寄せ上げるが、このサポート布による寄せ上げ機能を調節することはできなかった。従って、着用する者によっては、寄せ上げ効果が十分に得られないと感じたり、逆に、寄せ上げ効果が高すぎて不自然な仕上がりになると感じたりするという問題があった。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、乳房の寄せ上げ機能を調節可能なブラジャーの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載のブラジャーは、一対のカップと、前記両カップの左右両側に設けられる左右のバック布と、前記両カップ裏側の脇側部に重ねて配置されて、外縁はカップに縫合されるが内縁をカップと遊離させて取り付けられ、カップ対応部分の寸法と略同一の寸法、若しくは、カップ対応部分の寸法より小さい寸法とされ、伸縮性で略三日月状のサポートパネルと、アジャスターを備え、前記カップの下端部と該カップと着用時に前後に対向するバック布の上端部とを連結し、前端部が前記サポートパネルの内縁に縫着される肩紐とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載のブラジャーは、請求項1に記載の構成に加えて、前記サポートパネルの前面に縫着されることを特徴とする。
請求項3に記載のブラジャーは、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の構成に加えて、前記サポートパネルが、サテンネットからなることを特徴とする。
請求項4に記載のブラジャーは、請求項1から請求項3のいずれかに記載の構成に加えて、前記両カップの脇側部を形成するカップ脇側表布の上端部は、前記肩紐に縫合されることを特徴とする。
請求項5に記載のブラジャーは、請求項1から請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、前記両カップを形成する裏布の下側部が、左右に並べられる2枚の略三角形状の布が、互いに向き合う縁で縫合されて形成されることを特徴とする。
請求項6に記載のブラジャーは、請求項1から請求項5のいずれかに記載の構成に加えて、着用時において、前記左右のバック布の先端部上縁が、U字状に刳り下がった形状を形成することを特徴とする。
請求項7に記載のブラジャーは、請求項6に記載の構成に加えて、前記バック布の先端部上縁に沿って、伸縮性のテープ布が肩紐と連続して縫着されることを特徴とする。
本考案のブラジャーによれば、所望に応じて、乳房の寄せ上げ機能を調節することができる。
以下、本考案のブラジャーについて図面を参照しながら説明するが、本考案は以下に記載されたもののみに限定されるものではない。
図1は、本考案の実施例を示すブラジャー1の正面側から見た斜視図であり、図2は、ブラジャー1を広げた状態の背面図であり、図3は、ブラジャー1の右半身用の各構成部片の展開図である。また、図4は、ブラジャー1の右半身側を斜め後方から見た図であり、図5(a)は、ブラジャー1の縦断面図であり、図5(b)は、ブラジャー1の横断面図である。これらの図に示すように、ブラジャー1は、左右一対のカップ2,2と、カップ2,2の下縁に縫合される支持布3と、支持布3の両端に縫合される左右のバック布4,4と、カップ2,2の裏側に取り付けられるサポートパネル5,5と、カップ2とバック布4を連結する肩紐6,6を備えている。
カップ2は、図3に示すように、カップ上表布20、カップ脇側表布21、カップ中央表布22及びカップ内側表布23の4枚の布を縫合して形成される表布と、カップ上裏布24、カップ脇側裏布25、カップ中央裏布26及びカップ内側裏布27の4枚の布を縫合して形成される裏布とを重ねて構成される。
図示するように、カップ脇側表布21及びカップ脇側裏布25は、脇側から乳房を包み込むように、略三日月状とされている。また、カップ下側部は、乳房の下部からトップにかけての部分を立体的に包み込むように、2枚の略三角形状の布(表布ではカップ中央表布22とカップ内側表布23、裏布ではカップ中央裏布26とカップ内側裏布27)を左右に並べて、互いに向き合う縁が縫合されて形成されている。このように、少なくとも直接乳房に触れるカップ2の裏布の下側部を、2枚の布を左右に並べて形成することで、後述する乳房の寄せ上げ機能により寄せ上げられる乳房を、丸みを帯びた美しい形状にすることができる。
上記4枚の表布20〜23及び上記4枚の裏布24〜27は、乳房を包み込んで前方へ膨出した形状となるように、各々が縫合される。具体的には、カップ中央裏布26の内縁とカップ内側裏布27の外縁とが縫合され、カップ上裏布24の下縁とカップ中央裏布26の上縁及びカップ内側裏布27の上縁とが縫合され、カップ脇側裏布25の内縁とカップ上裏布24の外縁、カップ中央裏布26の下縁及びカップ内側裏布27の下縁とが縫合され裏布が形成される。表布も裏布と同様に形成され、カップ上裏布24の上縁とカップ上表布20の上縁とが縫合される。なお、図3には右半身用の各構成部片のみを示したが、左半身用の各構成部片は右半身用の各構成部片と左右対称である。
カップ2を構成する表布は、レース等から形成され、裏布は、不織布、ダブルラッセル、ウレタンシート等から形成される。後述するが、カップ脇側表布21は、その上端部が肩紐6に縫合されて、肩紐6により上方に引き上げられるので、ラッセルレース等の伸縮性生地から形成されることが好ましい。また、本実施例では、カップ脇側表布21を補強する観点から、カップ脇側表布21の裏面に、カップ脇側表布21とほぼ同じ形状のカップ脇側表布裏当布28があてがわれている。
支持布3は、図3に示すように、中央表布30及び脇側表布31の2枚の布を縫合して形成される表布と、中央裏布32及び脇側裏布33の2枚の布を縫合して形成される裏布とを重ねて構成される。表布30,31は、レース等から形成され、裏布32,33は、非伸縮性生地、若しくは伸縮性が少ない生地から形成される。
支持布3の上縁は、後述するサポートパネル5の下縁と共に、カップ2の下縁に縫合される。そして、この支持布3とカップ2との縫合部には、ワイヤー7,7が挿入されている。
サポートパネル5は、カップ2裏側の脇側部に重ねて取り付けられ、図3に示すように、その形状は乳房の脇側に当たるように略三日月状とされている。サポートパネル5の寸法は、カップ2裏側の脇側部に重ねて配置された状態において、カップ2対応部分の寸法より小さい寸法に設定されている。すなわち、カップ2は、前方へ膨出した形状となるように形成されているが、サポートパネル5は、図5に示すように、カップ2裏側に取り付けられた状態において、カップ2から浮いた状態となる。なお、本実施例では、サポートパネル5の寸法は、カップ2対応部分の寸法より小さい寸法に設定されているが、カップ2の対応部分の寸法と略同一の寸法とされていてもよい。
サポートパネル5の外縁5aと、カップ2のカップ脇側表布21の外縁及びカップ脇側裏布25の外縁とが縫合され、下縁5bは、上述したように、カップ脇側表布21の下縁及びカップ脇側裏布25の下縁と共に支持布3の上縁に縫合される。一方、サポートパネル5の内縁5cは、カップ2とは縫合されない。従って、サポートパネル5は、図4及び図5に示すように、前方へ膨出するカップ2の裏側で、カップ2と遊離した状態で取り付けられている。
サポートパネル5の生地は、少なくとも略縦方向に伸縮性を有する生地が用いられ、例えば、パワーネット、サテンネット、トリコネット等のポリウレタン繊維等の弾性繊維含有ラッセル編物;ポリウレタン繊維等の弾性繊維含有ツーウェイトリコット編物;ポリウレタン繊維等の弾性繊維含有ベアー天竺;ポリウレタン繊維等の弾性繊維含有ストレッチレース等が挙げられる。これらの中でも、優れた耐久性を有し、着用感にも優れることから、サテンネットが好ましく用いられる。
支持布3の両端には、バック布4,4が縫合されている。また、バック布4,4の先端には係止具8,8が取り付けられ、ブラジャー1の着用時には、この係止具8,8が背中中央部にて係止する構成とされている。バック布4は、サポートパネル5と同様に、伸縮性生地で形成される。なお、本実施例では、ブラジャー1の形状を安定させる観点から、バック布4と支持布3の連結部には、ボーン9が介設されている。
肩紐6は、図1に示すように、カップ2の下端部と該カップと着用時に前後に対向するバック布4の上端部を連結するように設けられ、その前端部6aは、サポートパネル5の内縁5cに縫着されている。本実施例では、図4等に示すように、前端部6aはサポートパネル5の前面に縫着されている。また、カップ2を構成するカップ脇側表布21の上端部は肩紐6に縫合されている。
肩紐6は、幅15mm程度の伸縮性ベルトで形成され、通常のブラジャーの肩紐よりも幅広とされている。また、肩紐6の後部には、アジャスター10が取り付けられており、肩紐6の長さを適宜調節できるようにしている。
図1に示すように、着用時には、左右のバック布4,4の先端部上縁4aと4aとで、U字状に刳り下がった形状が形成される。また、本実施例では、この先端部上縁4a,4aに沿って、肩紐6と略同一幅の伸縮性のテープ布11,11が、肩紐6,6と連続して縫着されている。
上記構成のブラジャー1を着用すると、カップ2と遊離した状態で取り付けられるサポートパネル5が肩紐6によって上方に引き上げられ、突っ張った状態となり乳房が寄せ上げられる。また、アジャスター10で肩紐6を短くして、サポートパネル5全体に上向きの力をさらに加えることで、乳房をさらに寄せ上げることができる。一方、アジャスター10で肩紐6を長くして、サポートパネル5全体に加わる力を緩めることで、乳房を寄せ上げ効果を抑制して自然な仕上がりにすることができる。なお、サポートパネル5が、カップ2の対応部分の寸法と略同一の寸法とされている場合は、乳房の寄せ上げ効果をさらに抑制することができる。このように、ブラジャー1は、乳房の寄せ上げ機能を適宜調節することができる。
しかも、肩紐6は、サポートパネル5の内縁5cの下端部から上端部にかけて縫着されているので、サポートパネル5全体に力が加わりやすく、寄せ上げ機能の調節を容易に行うことができる。また、サポートパネル5の伸びが均一に起こるため、特定の箇所だけが磨耗することはない。そして、本実施例では、肩紐6の前端部6aは、サポートパネル5の前面に縫着されているので、着用時に肩紐6が直接乳房に触れて着用感を著しく低下させることはない。
また、カップ脇側表布21の上端部も肩紐6に縫合されているので、肩紐6によりカップ脇側表布21が上方に引き上げられて、乳房の寄せ上げ機能がカップ2の表側でも発揮される。なお、カップ脇側表布21は、図4に示すように、カップ2から延出するサポートパネル5と肩紐6の縫着部を隠して美しく見せる役割も果たす。
肩紐6は、通常ブラジャーに用いられる肩紐よりも幅広とされているので、サポートパネル5を上方へ引き上げる力を大きくすることができる。また、ブラジャー1の着用時には、背中中央部において、バック布4,4の先端部上縁4a,4aがU字状に刳り下がった形状を形成することにより、肩紐6にかかる力でブラジャー1が前下がりになるのを防止する。比較的背中に脂肪が付いた者が着用する場合には、特に効果的である。
さらに、本実施例ではバック布4,4の先端部上縁4a,4aに沿って、肩紐6と略同一幅の伸縮性のテープ布11,11が肩紐6,6と連続して縫着されていることから、ブラジャー1が前下がりになるのを確実に防止すると共に、比較的背中に脂肪が付いた者が着用しても、締めつけられず着用感に優れたものとなる。
図1は、本考案の実施例を示すブラジャーの正面側から見た斜視図である。 図1に示すブラジャーを広げた状態の背面図である。 図1に示すブラジャーの右半身用の各構成部片の展開図である。 図1に示すブラジャーの右半身側を斜め後方から見た図である。 (a)は、図1に示すブラジャーの縦断面図であり、(b)は、図1に示すブラジャーの横断面図である。
符号の説明
1 ブラジャー
2 カップ
3 支持布
4 バック布
5 サポートパネル
6 肩紐
7 ワイヤー
8 係止具
9 ボーン
10 アジャスター
11 テープ布

Claims (7)

  1. 一対のカップと、
    前記両カップの左右両側に設けられる左右のバック布と、
    前記両カップ裏側の脇側部に重ねて配置されて、外縁はカップに縫合されるが内縁をカップと遊離させて取り付けられ、カップ対応部分の寸法と略同一の寸法、若しくは、カップ対応部分の寸法より小さい寸法とされ、伸縮性で略三日月状のサポートパネルと、
    アジャスターを備え、前記カップの下端部と該カップと着用時に前後に対向するバック布の上端部とを連結し、前端部が前記サポートパネルの内縁に縫着される肩紐とを備えることを特徴とするブラジャー。
  2. 前記肩紐が、前記サポートパネルの前面に縫着されることを特徴とする請求項1に記載のブラジャー。
  3. 前記サポートパネルが、サテンネットからなることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のブラジャー。
  4. 前記両カップの脇側部を形成するカップ脇側表布の上端部は、前記肩紐に縫合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブラジャー。
  5. 前記両カップを形成する裏布の下側部が、左右に並べられる2枚の略三角形状の布が、互いに向き合う縁で縫合されて形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブラジャー。
  6. 着用時において、前記左右のバック布の先端部上縁が、U字状に刳り下がった形状を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブラジャー。
  7. 前記バック布の先端部上縁に沿って、伸縮性のテープ布が肩紐と連続して縫着されることを特徴とする請求項6に記載のブラジャー。
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