JP4560618B2 - ストレッチベルト - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は伸縮性を有するベルト(以下、ストレッチベルトとする)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりベルトは、着用者のウエストサイズに合わせて腰部を締め付けて、衣服を保持する目的で使用されており、一般の衣服に限らず野球用ユニフォームやゴルフ用スラックス等のスポーツ用衣服にも使用されている。
しかし、動作の中で(特にスポーツをする際には)、屈んだ際や腹部に力を入れた際にはウエストサイズが大きくなる。また、食事を済ませた後には腹部が膨んだ状態となるなど、同一の着用者であってもウエストサイズは一定ではない。
ウエストサイズが大きくなった際に、スラックス等の衣服やベルトを締めたままの状態にしておくと腹部が圧迫され、苦しくなったり不快に感じるだけでなく、健康を害する原因となるものであった。
しかし、ウエストサイズが大きくなる場合ごとにスラックス等のボタンやホックを外すとともに、ベルトのバックル部を操作してベルトを緩めることは(特にスポーツをする際には)大変面倒である。
そのような問題を解決するため、ウエスト部分の一部または全部に伸縮自在な布地を用いたスラックス等も見られるが、それを保持するベルトに伸縮性がなければ、その特性は十分に発揮されない。
従って、前記のスラックス等の特性を阻害しない目的で、また、ベルトへの余分な張力や腹部への圧迫を和らげる目的で各種のストレッチベルトが見られるようになった。
【0003】
ベルト部全体に伸縮性を持たせたストレッチベルトとしては、例えば、特開昭63−211310号には、合成皮革、天然皮革、繊維等の伸縮可能な素材からなる内芯を、ウレタンシートや合成ゴム等の伸縮可能な素材からなる内外皮で包被し、その周縁をポリエステル糸などの伸縮可能な糸で縫着し、ベルト全体を伸縮可能にした衣服用ベルトが開示されている。
しかしながら、特開昭63−211310号の発明では、伸縮性は十分であったが、逆に伸びすぎる傾向があり、ベルトとして必要なホールド性に欠けるという問題があった。また、繰り返しの使用によってベルト部が伸びきってしまい、伸縮性とフィット性が低下するとともに、伸びた部分が細くなりベルトが型崩れを生じるなど強度面でも問題があった。
【0004】
他にも、特開平10−280219号のようなベルト部の一部に伸縮性を持たせたストレッチベルトや特開平10−251910号のようなバックル部の構造を工夫し伸縮性を持たせたストレッチベルトが見られる。
しかし、前記のベルト部の一部に伸縮性をもたせたストレッチベルトは、外観を考慮すると伸縮部材を隠すための舌片等を別途設ける必要があり、その分の製造コストと手間が余計にかかるといった問題があった。
また、前記のバックル部の構造を工夫し伸縮性を持たせたストレッチベルトでは、伸縮性を持たせるためにバックル本体内に主に伸縮用のばね等を配置しているが、ばね等の伸びが大きくないために全般的に伸縮性が不十分であり、加えてバックル部の構造が複雑となり製造コストがかかるといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、十分な伸縮性を持ちながらも適度に締め付ける力を有することで、ホールド性とフィット性を備え、また繰り返し使用しても型崩れしない強度を有するストレッチベルトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、伸縮性を有する芯材を伸縮性を有するカバー材で覆うことでベルト部を形成し、前記ベルト部を内周ベルト部と外周ベルト部との二層に重ねたベルト本体を有しており、外周ベルト部の伸長率が内周ベルト部の伸長率よりも大きく、内周ベルト部の伸長率が8%から12%及び外周ベルト部の伸長率が13%から17%であって、前記ベルト本体の伸長率が4%から8%であり、更には引っ張り荷重を加えて荷重を除いた1時間後のベルト本体の伸長回復率が93.7%以上であることを特徴とするストレッチベルトである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の説明や表中に用いる伸長率及び伸長回復率は、芯材、カバー材、ベルト部等において、ベルト長さ方向(ウエスト周り方向)の伸長とその回復に関するものである。
伸長率とは一定の引っ張り荷重が加わった際の元の長さに対する伸長の割合を示しており、伸長回復率とは引っ張り荷重を除いた後、前記の伸長がどれだけ元の長さに回復したかの割合を示している。
例えば、元の長さが1000mmのベルト部が1100mmに伸びた後、1003mmの長さまで回復した場合は、
元の長さ1000mmに対して伸びが100mmであるので、伸長率は10.0(%)であり、100mmの伸びのうち、97mmの伸びが回復しているので、伸長回復率は97.0(%)である。
【0013】
図1は本発明のストレッチベルト1を示す斜視図であり、図2は図1中のX面による断面拡大図である。
説明の簡略化のために、内周ベルト部2の芯材を内芯材2A、内周ベルト部2のカバー材を内カバー材2B、外周ベルト部3の芯材を外芯材3A、外周ベルト部3のカバー材を外カバー材3Bとする。
【0014】
内周ベルト部2の構成について説明すると、
内芯材2Aに用いる素材は、合成ゴム、天然ゴム、ポリウレタン等からなる織編物或いはポリエステル、ナイロン等の加工糸からなる織編物といった伸縮性を有する任意の素材から適宜選択できる。内芯材2Aは、内周ベルト部2のベルト長さ方向の全長に渡って芯材として配置される。
内カバー材2Bに用いる素材は、天然皮革、合成皮革、布帛等の伸縮性を有する任意の素材から適宜選択できるが、外観、強度および伸縮性を考慮すると、天然皮革、合成皮革が好ましい。
また、天然皮革、合成皮革には、同一の素材でも縦方向や横方向などの方向によって伸長率の異なる素材がある。このような素材は、裁断する方向を使い分ければ、同一の素材であっても異なる伸長率のカバー材を得ることができる。
内芯材2Aを内カバー材2Bで全面的に覆い、内芯材2Aと内カバー材2Bを固定することで内周ベルト部2は完成する。両者の固定方法としては、縫着、接着、熱圧着、熱融着等が好ましい。ここでいう接着とは接着剤による接着と両面テープによる接着の両方を含む。前記の方法を単独で又は複数を組み合わせて内芯材2Aと内カバー材2Bとを固定する。また、縫着する際の糸に関しては、伸縮性を有する糸を用いればベルト部の伸縮を阻害することがなく、また逆に伸縮性を有しない糸を用いればベルト部の伸長が抑えられるのでベルト部のホールド性を上げることができる。
このように縫着に用いる糸の伸縮性を適宜選択すれば、ベルト部の伸長率を調整することができる。
【0015】
また、外周ベルト部3の構成については、内周ベルト部2と外周ベルト部3とは基本的に同様の構成であるので、内周ベルト部2と同様の手段を用いて外周ベルト部3を形成する。
【0016】
前記のように形成した内周ベルト部2と外周ベルト部3とを二層重ねて固定し、ベルト本体23を形成する。両者の固定方法としては、縫着、接着、熱圧着、熱融着等が好ましい。ここでいう接着とは接着剤による接着と両面テープによる接着の両方を含む。前記の方法を単独で又は複数を組み合わせて内周ベルト部2と外周ベルト部3とを固定する。縫着する際の糸に関しては、伸縮性を有する糸を用いればベルト本体23の伸縮を阻害することがなく、また逆に伸縮性を有しない糸を用いればベルト本体23の伸縮が抑えられるのでベルト本体23のホールド性を上げることができる。
前記の縫着に用いる糸の伸縮性を適宜選択すれば、ベルト本体23の伸長率を調整することができる。
図1及び図2は、伸縮性を有する糸4を用いて、ベルト本体23の上縁部と下縁部とをベルト長さ方向の全長にわたって縫着し、内周ベルト部2と外周ベルト部3とを固定した場合である。
また、内周ベルト部2と外周ベルト部3とを二層重ねて固定する際は、外観や強度を考慮すれば、図2に示すように、内カバー材の繋ぎ目2Cと外カバー材の繋ぎ目3Cはベルト本体23の内側に隠れるように固定することが好ましい。
図3に示すように、内カバー材2Bと外カバー材3Cはそれぞれ折り返し部2D、3Dだけが、ベルト本体23の内側に隠れるようにしてもよい。このようにすれば、カバー材に使う素材の材料費を軽減できる。
ベルト本体23の端部にはバックル5等のベルト固定用部材を設置する。
【0017】
次に、内周ベルト部2と外周ベルト部3の両ベルト部の伸長率について説明する。
両ベルト部の伸長率は同じ値であっても良いが、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率より大きいほうが好ましい。
外周ベルト部3のウエスト周りの径は、内周ベルト部2のウエスト周りの径に比べて若干大きいが、外周ベルト部3の伸長率を内周ベルト部2の伸長率よりも大きくすれば、着用者がベルトを装着する際にベルト本体23が無理なく伸長するので、余分な張力を防止できる。
【0018】
外周ベルト部3の伸長率を内周ベルト部2の伸長率よりも大きくする手段としては、例えば、内芯材2Aと外芯材3Aに同じ素材を用いるなど、両芯材の伸長率が等しい場合は、外カバー材3Bの伸長率を内カバー材2Bの伸長率より大きな値にすればよい。このようにすれば、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率よりも大きくなる。
或いは、内カバー材2Bと外カバー材3Bに同じ素材を用いるなど、両カバー材の伸長率が等しい場合は、外芯材3Aの伸長率を内芯材2Aの伸長率より大きな値にすればよい。このようにすれば、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率よりも大きくなる。
前記の場合以外でも、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率よりも大きくなる範囲であれば、それぞれが異なる伸長率の内芯材2A、内カバー材2B、外芯材3A、外カバー材3Bを適宜組み合わせてもよい。
【0019】
次に、ベルト部を二層に重ねた際の伸長率について説明すると、
加わる引っ張り荷重が一定の場合、ベルト部を二層重ねたベルト本体の伸長率は、二層に重ねる前の一層のベルト部の伸長率よりも小さくなる。これは、ベルト部を二層とすることで、加わる引っ張り荷重は二本のベルト部の両方に分散されるので、それぞれのベルト部一本あたりに加わる引っ張り荷重が低減されるためである。
本発明でいえば、伸長率が5%から15%の内周ベルト部と伸長率が10%から20%の外周ベルト部を二層に重ねたベルト本体の伸長率が2%から10%と両ベルト部の伸長率よりも小さくなるのはそのためである。(それぞれの伸長率の好ましい値は省略。)
【0020】
前記のように、ベルト本体に加わる引っ張り荷重は内周ベルト部2と外周ベルト部3とに分散するので、異なる伸長率の内周ベルト部2と外周ベルト部3とを種々組み合わせることで、ベルト本体の伸長率23の調整が可能である。
そこで本願発明は、内周ベルト部2の伸長率を5%から15%、さらに好ましくは8%から12%とし、外周ベルト部3の伸長率を10%から20%、さらに好ましくは13%から17%とし、両者を重ねて二層とすることでベルト本体23の伸長率を後述するように理想的な値である2%から10%、さらに好ましくは4%から8%としたものである。
【0021】
内周ベルト部2の伸長率が5%から15%、さらには8%から12%であることが好ましいのは、このような値であれば、内周ベルト部2はホールド性と伸長との両立が可能であるからである。
外周ベルト部3の伸長率が10%から20%、さらには13%から17%であることが好ましいのは、このような値であれば、外周ベルト部3は内周ベルト部2のホールド性と伸長とをサポートするとともに、ベルト本体23全体のフィット性を高めることが可能であるからである。
前記のような伸長率の内周ベルト部2と外周ベルト部3とを二層重ねるとベルト本体23の伸長率を理想的な値である2%から10%、さらには4%から8%とすることができる。
このような値が好ましいのは、伸長率が2%より小さいと着用者のウエストサイズが大きくなった際にベルト本体23のストレッチ性(伸び)が不十分となり、ベルトが着用者の腹部を圧迫するという欠点を生じるためである。また、伸長率が10%よりも大きいと逆に伸長が十分過ぎるため、ベルトとして必要なホールド性に欠けてしまうためである。
さらにベルト本体23の伸長率が4%から8%であれば、より理想的なストレッチ性(伸び)とホールド製を備えたストレッチベルトとすることができる。
【0022】
また、伸長の回復に関しては、伸長回復率が大きい芯材またはカバー材を用いれば、ベルト部の伸長は回復するので、ベルトが伸びきってしまうことによる型崩れを防止することができる。本発明ではベルト部を二層に重ねることで、回復の効果をより高めることができる。
【0023】
前記のように構成したストレッチベルトは、以下に示す効果がある。
ベルト本体23は二層で構成されているため、従来の一層のものに比べて引っ張りに対する強度があり、繰り返し使用してもベルト本体23が伸びきってしまうことを防止できる。従って伸びた部分が細くなりベルト本体23が型崩れを生じるといったことがない。
内周ベルト部2と外周ベルト部3とが共に同じ伸長率であれば、ベルトを装着する際に、内周ベルト部2よりもウエスト周りの径が大きい外周ベルト部3には余分な張力が加わり型崩れの原因となるが、外周ベルト部3の伸長率を内周ベルト部2の伸長率よりも大きくすることで、装着の際にベルト本体23が無理なく伸長し、そのような型崩れを防止できる。
また、何らかの理由で着用者のウエストサイズが大きくなった場合には、ベルト本体23が伸長するが、その際に内周ベルト部2は比較的伸びが小さいのでベルト本体23のホールド性を維持する役割を果たし、外周ベルト部3は比較的伸びが大きいのでベルト本体23が無理なく伸長し、内周ベルト部2のホールド性と伸長とをサポートするとともに、ベルト本体23のフィット性を高める役割を果たす。
【0024】
【実施例】
本発明のストレッチベルトの実施例について説明する。
表1は本実施例に用いた芯材、表2は本実施例に用いたカバー材、表3は本実施例の内周ベルト部と外周ベルト部、表4は本実施例のベルト本体と従来品のベルト本体の各引っ張り試験の結果を示している。試験項目は引っ張り荷重を加えた際の伸長率及び試験後(荷重を除いて30秒後及び1時間後)の伸長回復率である。
各引っ張り試験はJIS L 1096 B法及びB−1法で行い、各試験における引っ張り荷重及び標線間距離は各表に記載の通りとした。
【0025】
本実施例では、芯材には内芯材と外芯材ともに、表1に示す天然ゴム織物を用いる。
外カバー材と内カバー材には表2に示す合成皮革を用いるが、この合成皮革は表2からも分かるように、縦方向と横方向とで伸長率が異なり、内カバー材には縦方向(伸長率が小さい方向)がベルト長さ方向になるように配置し、外カバー材には横方向(伸長率が大きい方向)がベルト長さ方向になるように配置する。
このように構成すれば表3に示すように内周ベルト部の伸長率よりも外周ベルト部の伸長率が大きくなる。
表1に示すように芯材に用いた天然ゴム織物の伸長回復率は、1時間後で99.5%と十分な回復力を示しており、また、表2に示すようにカバー材に用いた合成皮革の伸長回復率も1時間後で91.8%および92.2%と十分な回復力を示している。この芯材とカバー材の回復力によって、荷重を除いた後にベルト部の全体の伸長が回復する。また、ベルト部を二層重ねることで全体の回復力はさらにアップする。
本実施例では、両ベルト部において芯材とカバー材は、全面的に両面テープによって接着することで固定した。
【0026】
【表1】
芯材:天然ゴム織物(試験荷重29.4N、標線間距離500mm)
Figure 0004560618
【0027】
【表2】
カバー材:合成皮革(試験荷重29.4N、標線間距離200mm)
Figure 0004560618
【0028】
【表3】
内周ベルト部と外周ベルト部(試験荷重29.4N、標線間距離500mm)
Figure 0004560618
【0029】
次に、内周ベルト部と外周ベルト部を二層重ねてベルト本体を形成し、ポリエステルまたはナイロンからなる伸縮性を有する加工糸を用いてベルト本体の上縁部と下縁部とをベルト長さ方向の全長にわたって縫着した。
表4は本実施例のベルト本体と伸縮性を有しない従来品のベルト本体との比較である。
【0030】
【表4】
実施例と従来品(試験荷重29.4N、標線間距離500mm)
Figure 0004560618
【0031】
表4では、本実施例の伸長回復率に関しては、試験の30秒後の82.9%、1時間後の93.7%という値しか示されていないが、試験の3時間後には、伸長回復率は99.8%と略100%になっており、荷重を除いた後のベルト本体の回復は十分である。
【0032】
表4からも分かるように、本実施例は伸縮性を有しない従来のベルトよりも、伸長率と伸長回復率の両方において優れている。
また、表3に示す試験結果は、従来の一層からなるストレッチベルトの試験結果と見ることができる。表3からも明らかなように、従来の一層からなるストレッチベルトでは、伸長率が11.7%もしくは16.3%となり、伸長率が大き過ぎるのでベルトとして必要なホールド性に欠けるという欠点がある。
【0033】
以下に示す3本のベルトA、B、Cを、さまざまな体型の10人の被験者に一定期間着用してもらい、食事の前後やスポーツ等の動作を経験してもらった後、各ベルトのストレッチ性(伸び)とホールド性についてアンケートをとった。ベルトのストレッチ性(伸び)とホールド性がスラックスで阻害されないように、被験者には伸縮性を有するスラックスを着用してもらった。
A.伸縮性を有しない従来のベルト(表4中の伸長率1.6%のベルト本体を有する)。
B.伸縮性を有する従来の一層からなるストレッチベルト(表3中の伸長率が16.3%のベルト本体を有する)。
C.本実施例のストレッチベルト(表4中の伸長率が6.4%のベルト本体を有する)
【0034】
【表5】
ストレッチ性に関するアンケート
Figure 0004560618
【0035】
【表6】
ホールド性に関するアンケート
Figure 0004560618
【0036】
表5および表6から分かるように、本実施例のストレッチベルト(C)が適度なストレッチ性(伸び)とホールド性とを両立できるのに対し、従来の伸縮性のないベルト(A)は、ストレッチ性(伸び)が低くホールド性が高いため、着用者のウエストサイズが大きくなった場合、腹部への圧迫を解消するには、ベルトのバックル部を操作してベルトを緩めなければならない。また、従来の伸縮性を有する一層からなるストレッチベルト(B)はストレッチ性(伸び)が高くホールド性が低いため、着用者のウエストサイズが大きくなった場合の伸びは十分だが、逆に伸び過ぎる傾向があり、着用者のウエストサイズが普通の場合は、ベルトとして必要なホールド性を欠いてしまう。
【0037】
【発明の効果】
本発明のストレッチベルトは、十分な伸縮性を持ちながらも適度に締め付ける力を有し、何らかの理由で着用者のウエストサイズが大きくなった際に、ベルト本体が伸長するので、腹部の圧迫等によって健康を害することがない。
ベルト本体は二層で構成されているため、従来の一層のものに比べて引っ張りに対する強度があり、繰り返し使用してもベルト部が伸びきってしまうことを防止できるので、伸びた部分が細くなることによるベルト本体の型崩れを防止できる。
また、ウエスト周りの径が大きい外周ベルト部の伸長率をウエスト周りの径が小さい内周ベルト部の伸長率よりも大きくすれば、装着の際にベルト本体が無理なく伸長し、余分な張力による型崩れを防止できる。
ベルト本体が伸長する際には、内周ベルト部は比較的伸びが小さいのでベルト本体のホールド性を維持する役割を果たし、外周ベルト部は比較的伸びが大きいのでベルト本体が無理なく伸長し、内周ベルト部のホールド性と伸長をサポートするとともに、ベルト本体のフィット性を高める役割を果たす。従って、従来のストレッチベルトにはなかったホールド性、フィット性を備えるストレッチベルトとすることができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のストレッチベルトを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1中のX面による断面拡大図である。
【図3】図3は、別の実施の形態の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 ストレッチベルト
23 ベルト本体
2 内周ベルト部
2A 内芯材
2B 内カバー材
2C 繋ぎ目
2D 折り返し部
3 外周ベルト部
3A 外芯材
3B 外カバー材
3C 繋ぎ目
3D 折り返し部
4 糸
5 バックル

Claims (1)

  1. 伸縮性を有する芯材を伸縮性を有するカバー材で覆うことでベルト部を形成し、前記ベルト部を内周ベルト部と外周ベルト部との二層に重ねたベルト本体を有しており、外周ベルト部の伸長率が内周ベルト部の伸長率よりも大きく、内周ベルト部の伸長率が8%から12%及び外周ベルト部の伸長率が13%から17%であって、前記ベルト本体の伸長率が4%から8%であり、更には引っ張り荷重を加えて荷重を除いた1時間後のベルト本体の伸長回復率が93.7%以上であることを特徴とするストレッチベルト。
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