JP2003073916A - ストレッチベルト - Google Patents

ストレッチベルト

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JP2003073916A
JP2003073916A JP2001262106A JP2001262106A JP2003073916A JP 2003073916 A JP2003073916 A JP 2003073916A JP 2001262106 A JP2001262106 A JP 2001262106A JP 2001262106 A JP2001262106 A JP 2001262106A JP 2003073916 A JP2003073916 A JP 2003073916A
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嘉守 高島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な伸縮性を持ちながらも適度に締め付け
る力を有することで、ストレッチ性、ホールド性および
フィット性を有し、繰り返し使用しても型崩れしないス
トレッチベルトを提供する。 【解決手段】 内周ベルト部2と外周ベルト部3の二層
でベルト本体23を形成し、該内周ベルト部2の伸長率
を5%から15%さらに好ましくは8%から12%と
し、該外周ベルト部3の伸長率を10%から20%さら
に好ましくは13%から17%とすることで、該ベルト
本体23の伸長率を2%から10%さらに好ましくは4
%から8%としたことを特徴とするストレッチベルト

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伸縮性を有するベル
ト(以下、ストレッチベルトとする)に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりベルトは、着用者のウエストサ
イズに合わせて腰部を締め付けて、衣服を保持する目的
で使用されており、一般の衣服に限らず野球用ユニフォ
ームやゴルフ用スラックス等のスポーツ用衣服にも使用
されている。しかし、動作の中で(特にスポーツをする
際には)、屈んだ際や腹部に力を入れた際にはウエスト
サイズが大きくなる。また、食事を済ませた後には腹部
が膨んだ状態となるなど、同一の着用者であってもウエ
ストサイズは一定ではない。ウエストサイズが大きくな
った際に、スラックス等の衣服やベルトを締めたままの
状態にしておくと腹部が圧迫され、苦しくなったり不快
に感じるだけでなく、健康を害する原因となるものであ
った。しかし、ウエストサイズが大きくなる場合ごとに
スラックス等のボタンやホックを外すとともに、ベルト
のバックル部を操作してベルトを緩めることは(特にス
ポーツをする際には)大変面倒である。そのような問題
を解決するため、ウエスト部分の一部または全部に伸縮
自在な布地を用いたスラックス等も見られるが、それを
保持するベルトに伸縮性がなければ、その特性は十分に
発揮されない。従って、前記のスラックス等の特性を阻
害しない目的で、また、ベルトへの余分な張力や腹部へ
の圧迫を和らげる目的で各種のストレッチベルトが見ら
れるようになった。
【0003】ベルト部全体に伸縮性を持たせたストレッ
チベルトとしては、例えば、特開昭63−211310
号には、合成皮革、天然皮革、繊維等の伸縮可能な素材
からなる内芯を、ウレタンシートや合成ゴム等の伸縮可
能な素材からなる内外皮で包被し、その周縁をポリエス
テル糸などの伸縮可能な糸で縫着し、ベルト全体を伸縮
可能にした衣服用ベルトが開示されている。しかしなが
ら、特開昭63−211310号の発明では、伸縮性は
十分であったが、逆に伸びすぎる傾向があり、ベルトと
して必要なホールド性に欠けるという問題があった。ま
た、繰り返しの使用によってベルト部が伸びきってしま
い、伸縮性とフィット性が低下するとともに、伸びた部
分が細くなりベルトが型崩れを生じるなど強度面でも問
題があった。
【0004】他にも、特開平10−280219号のよ
うなベルト部の一部に伸縮性を持たせたストレッチベル
トや特開平10−251910号のようなバックル部の
構造を工夫し伸縮性を持たせたストレッチベルトが見ら
れる。しかし、前記のベルト部の一部に伸縮性をもたせ
たストレッチベルトは、外観を考慮すると伸縮部材を隠
すための舌片等を別途設ける必要があり、その分の製造
コストと手間が余計にかかるといった問題があった。ま
た、前記のバックル部の構造を工夫し伸縮性を持たせた
ストレッチベルトでは、伸縮性を持たせるためにバック
ル本体内に主に伸縮用のばね等を配置しているが、ばね
等の伸びが大きくないために全般的に伸縮性が不十分で
あり、加えてバックル部の構造が複雑となり製造コスト
がかかるといった問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
従来技術の問題点を解決し、十分な伸縮性を持ちながら
も適度に締め付ける力を有することで、ホールド性とフ
ィット性を備え、また繰り返し使用しても型崩れしない
強度を有するストレッチベルトを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、伸縮
性を有する芯材を伸縮性を有するカバー材で覆うことで
ベルト部を形成し、前記ベルト部を内周ベルト部と外周
ベルト部との二層に重ねたベルト本体を有することを特
徴とするストレッチベルトである。
【0007】請求項2の発明は、外周ベルト部の伸長率
が内周ベルト部の伸長率よりも大きいことを特徴とする
請求項1に記載のストレッチベルトである。
【0008】請求項3の発明は、内周ベルト部の伸長率
が5%から15%であり、さらに好ましくは8%から1
2%であることを特徴とする請求項1又は2記載のスト
レッチベルトである。
【0009】請求項4の発明は、外周ベルト部の伸長率
が10%から20%であり、さらに好ましくは13%か
ら17%であることを特徴とする請求項1又は2記載の
ストレッチベルトである。
【0010】請求項5の発明は、内周ベルト部の伸長率
が8%から12%及び外周ベルト部の伸長率が13%か
ら17%であることを特徴とする請求項2に記載のスト
レッチベルトである。
【0011】請求項6の発明は、前記内周ベルト部と前
記外周ベルト部とを二層重ねた前記ベルト本体の伸長率
が2%から10%であり、さらに好ましくは4%から8
%であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
記載のストレッチベルトである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の説明や表中に用いる伸長
率及び伸長回復率は、芯材、カバー材、ベルト部等にお
いて、ベルト長さ方向(ウエスト周り方向)の伸長とそ
の回復に関するものである。伸長率とは一定の引っ張り
荷重が加わった際の元の長さに対する伸長の割合を示し
ており、伸長回復率とは引っ張り荷重を除いた後、前記
の伸長がどれだけ元の長さに回復したかの割合を示して
いる。例えば、元の長さが1000mmのベルト部が1
100mmに伸びた後、1003mmの長さまで回復し
た場合は、元の長さ1000mmに対して伸びが100
mmであるので、伸長率は10.0(%)であり、10
0mmの伸びのうち、97mmの伸びが回復しているの
で、伸長回復率は97.0(%)である。
【0013】図1は本発明のストレッチベルト1を示す
斜視図であり、図2は図1中のX面による断面拡大図で
ある。説明の簡略化のために、内周ベルト部2の芯材を
内芯材2A、内周ベルト部2のカバー材を内カバー材2
B、外周ベルト部3の芯材を外芯材3A、外周ベルト部
3のカバー材を外カバー材3Bとする。
【0014】内周ベルト部2の構成について説明する
と、内芯材2Aに用いる素材は、合成ゴム、天然ゴム、
ポリウレタン等からなる織編物或いはポリエステル、ナ
イロン等の加工糸からなる織編物といった伸縮性を有す
る任意の素材から適宜選択できる。内芯材2Aは、内周
ベルト部2のベルト長さ方向の全長に渡って芯材として
配置される。内カバー材2Bに用いる素材は、天然皮
革、合成皮革、布帛等の伸縮性を有する任意の素材から
適宜選択できるが、外観、強度および伸縮性を考慮する
と、天然皮革、合成皮革が好ましい。また、天然皮革、
合成皮革には、同一の素材でも縦方向や横方向などの方
向によって伸長率の異なる素材がある。このような素材
は、裁断する方向を使い分ければ、同一の素材であって
も異なる伸長率のカバー材を得ることができる。内芯材
2Aを内カバー材2Bで全面的に覆い、内芯材2Aと内
カバー材2Bを固定することで内周ベルト部2は完成す
る。両者の固定方法としては、縫着、接着、熱圧着、熱
融着等が好ましい。ここでいう接着とは接着剤による接
着と両面テープによる接着の両方を含む。前記の方法を
単独で又は複数を組み合わせて内芯材2Aと内カバー材
2Bとを固定する。また、縫着する際の糸に関しては、
伸縮性を有する糸を用いればベルト部の伸縮を阻害する
ことがなく、また逆に伸縮性を有しない糸を用いればベ
ルト部の伸長が抑えられるのでベルト部のホールド性を
上げることができる。このように縫着に用いる糸の伸縮
性を適宜選択すれば、ベルト部の伸長率を調整すること
ができる。
【0015】また、外周ベルト部3の構成については、
内周ベルト部2と外周ベルト部3とは基本的に同様の構
成であるので、内周ベルト部2と同様の手段を用いて外
周ベルト部3を形成する。
【0016】前記のように形成した内周ベルト部2と外
周ベルト部3とを二層重ねて固定し、ベルト本体23を
形成する。両者の固定方法としては、縫着、接着、熱圧
着、熱融着等が好ましい。ここでいう接着とは接着剤に
よる接着と両面テープによる接着の両方を含む。前記の
方法を単独で又は複数を組み合わせて内周ベルト部2と
外周ベルト部3とを固定する。縫着する際の糸に関して
は、伸縮性を有する糸を用いればベルト本体23の伸縮
を阻害することがなく、また逆に伸縮性を有しない糸を
用いればベルト本体23の伸縮が抑えられるのでベルト
本体23のホールド性を上げることができる。前記の縫
着に用いる糸の伸縮性を適宜選択すれば、ベルト本体2
3の伸長率を調整することができる。図1及び図2は、
伸縮性を有する糸4を用いて、ベルト本体23の上縁部
と下縁部とをベルト長さ方向の全長にわたって縫着し、
内周ベルト部2と外周ベルト部3とを固定した場合であ
る。また、内周ベルト部2と外周ベルト部3とを二層重
ねて固定する際は、外観や強度を考慮すれば、図2に示
すように、内カバー材の繋ぎ目2Cと外カバー材の繋ぎ
目3Cはベルト本体23の内側に隠れるように固定する
ことが好ましい。図3に示すように、内カバー材2Bと
外カバー材3Cはそれぞれ折り返し部2D、3Dだけ
が、ベルト本体23の内側に隠れるようにしてもよい。
このようにすれば、カバー材に使う素材の材料費を軽減
できる。ベルト本体23の端部にはバックル5等のベル
ト固定用部材を設置する。
【0017】次に、内周ベルト部2と外周ベルト部3の
両ベルト部の伸長率について説明する。両ベルト部の伸
長率は同じ値であっても良いが、外周ベルト部3の伸長
率が内周ベルト部2の伸長率より大きいほうが好まし
い。外周ベルト部3のウエスト周りの径は、内周ベルト
部2のウエスト周りの径に比べて若干大きいが、外周ベ
ルト部3の伸長率を内周ベルト部2の伸長率よりも大き
くすれば、着用者がベルトを装着する際にベルト本体2
3が無理なく伸長するので、余分な張力を防止できる。
【0018】外周ベルト部3の伸長率を内周ベルト部2
の伸長率よりも大きくする手段としては、例えば、内芯
材2Aと外芯材3Aに同じ素材を用いるなど、両芯材の
伸長率が等しい場合は、外カバー材3Bの伸長率を内カ
バー材2Bの伸長率より大きな値にすればよい。このよ
うにすれば、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2
の伸長率よりも大きくなる。或いは、内カバー材2Bと
外カバー材3Bに同じ素材を用いるなど、両カバー材の
伸長率が等しい場合は、外芯材3Aの伸長率を内芯材2
Aの伸長率より大きな値にすればよい。このようにすれ
ば、外周ベルト部3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率
よりも大きくなる。前記の場合以外でも、外周ベルト部
3の伸長率が内周ベルト部2の伸長率よりも大きくなる
範囲であれば、それぞれが異なる伸長率の内芯材2A、
内カバー材2B、外芯材3A、外カバー材3Bを適宜組
み合わせてもよい。
【0019】次に、ベルト部を二層に重ねた際の伸長率
について説明すると、加わる引っ張り荷重が一定の場
合、ベルト部を二層重ねたベルト本体の伸長率は、二層
に重ねる前の一層のベルト部の伸長率よりも小さくな
る。これは、ベルト部を二層とすることで、加わる引っ
張り荷重は二本のベルト部の両方に分散されるので、そ
れぞれのベルト部一本あたりに加わる引っ張り荷重が低
減されるためである。本発明でいえば、伸長率が5%か
ら15%の内周ベルト部と伸長率が10%から20%の
外周ベルト部を二層に重ねたベルト本体の伸長率が2%
から10%と両ベルト部の伸長率よりも小さくなるのは
そのためである。(それぞれの伸長率の好ましい値は省
略。)
【0020】前記のように、ベルト本体に加わる引っ張
り荷重は内周ベルト部2と外周ベルト部3とに分散する
ので、異なる伸長率の内周ベルト部2と外周ベルト部3
とを種々組み合わせることで、ベルト本体の伸長率23
の調整が可能である。そこで本願発明は、内周ベルト部
2の伸長率を5%から15%、さらに好ましくは8%か
ら12%とし、外周ベルト部3の伸長率を10%から2
0%、さらに好ましくは13%から17%とし、両者を
重ねて二層とすることでベルト本体23の伸長率を後述
するように理想的な値である2%から10%、さらに好
ましくは4%から8%としたものである。
【0021】内周ベルト部2の伸長率が5%から15
%、さらには8%から12%であることが好ましいの
は、このような値であれば、内周ベルト部2はホールド
性と伸長との両立が可能であるからである。外周ベルト
部3の伸長率が10%から20%、さらには13%から
17%であることが好ましいのは、このような値であれ
ば、外周ベルト部3は内周ベルト部2のホールド性と伸
長とをサポートするとともに、ベルト本体23全体のフ
ィット性を高めることが可能であるからである。前記の
ような伸長率の内周ベルト部2と外周ベルト部3とを二
層重ねるとベルト本体23の伸長率を理想的な値である
2%から10%、さらには4%から8%とすることがで
きる。このような値が好ましいのは、伸長率が2%より
小さいと着用者のウエストサイズが大きくなった際にベ
ルト本体23のストレッチ性(伸び)が不十分となり、
ベルトが着用者の腹部を圧迫するという欠点を生じるた
めである。また、伸長率が10%よりも大きいと逆に伸
長が十分過ぎるため、ベルトとして必要なホールド性に
欠けてしまうためである。さらにベルト本体23の伸長
率が4%から8%であれば、より理想的なストレッチ性
(伸び)とホールド製を備えたストレッチベルトとする
ことができる。
【0022】また、伸長の回復に関しては、伸長回復率
が大きい芯材またはカバー材を用いれば、ベルト部の伸
長は回復するので、ベルトが伸びきってしまうことによ
る型崩れを防止することができる。本発明ではベルト部
を二層に重ねることで、回復の効果をより高めることが
できる。
【0023】前記のように構成したストレッチベルト
は、以下に示す効果がある。ベルト本体23は二層で構
成されているため、従来の一層のものに比べて引っ張り
に対する強度があり、繰り返し使用してもベルト本体2
3が伸びきってしまうことを防止できる。従って伸びた
部分が細くなりベルト本体23が型崩れを生じるといっ
たことがない。内周ベルト部2と外周ベルト部3とが共
に同じ伸長率であれば、ベルトを装着する際に、内周ベ
ルト部2よりもウエスト周りの径が大きい外周ベルト部
3には余分な張力が加わり型崩れの原因となるが、外周
ベルト部3の伸長率を内周ベルト部2の伸長率よりも大
きくすることで、装着の際にベルト本体23が無理なく
伸長し、そのような型崩れを防止できる。また、何らか
の理由で着用者のウエストサイズが大きくなった場合に
は、ベルト本体23が伸長するが、その際に内周ベルト
部2は比較的伸びが小さいのでベルト本体23のホール
ド性を維持する役割を果たし、外周ベルト部3は比較的
伸びが大きいのでベルト本体23が無理なく伸長し、内
周ベルト部2のホールド性と伸長とをサポートするとと
もに、ベルト本体23のフィット性を高める役割を果た
す。
【0024】
【実施例】本発明のストレッチベルトの実施例について
説明する。表1は本実施例に用いた芯材、表2は本実施
例に用いたカバー材、表3は本実施例の内周ベルト部と
外周ベルト部、表4は本実施例のベルト本体と従来品の
ベルト本体の各引っ張り試験の結果を示している。試験
項目は引っ張り荷重を加えた際の伸長率及び試験後(荷
重を除いて30秒後及び1時間後)の伸長回復率であ
る。各引っ張り試験はJIS L 1096 B法及び
B−1法で行い、各試験における引っ張り荷重及び標線
間距離は各表に記載の通りとした。
【0025】本実施例では、芯材には内芯材と外芯材と
もに、表1に示す天然ゴム織物を用いる。外カバー材と
内カバー材には表2に示す合成皮革を用いるが、この合
成皮革は表2からも分かるように、縦方向と横方向とで
伸長率が異なり、内カバー材には縦方向(伸長率が小さ
い方向)がベルト長さ方向になるように配置し、外カバ
ー材には横方向(伸長率が大きい方向)がベルト長さ方
向になるように配置する。このように構成すれば表3に
示すように内周ベルト部の伸長率よりも外周ベルト部の
伸長率が大きくなる。表1に示すように芯材に用いた天
然ゴム織物の伸長回復率は、1時間後で99.5%と十
分な回復力を示しており、また、表2に示すようにカバ
ー材に用いた合成皮革の伸長回復率も1時間後で91.
8%および92.2%と十分な回復力を示している。こ
の芯材とカバー材の回復力によって、荷重を除いた後に
ベルト部の全体の伸長が回復する。また、ベルト部を二
層重ねることで全体の回復力はさらにアップする。本実
施例では、両ベルト部において芯材とカバー材は、全面
的に両面テープによって接着することで固定した。
【0026】
【表1】 芯材:天然ゴム織物(試験荷重29.4N、
標線間距離500mm)
【0027】
【表2】 カバー材:合成皮革(試験荷重29.4N、
標線間距離200mm)
【0028】
【表3】 内周ベルト部と外周ベルト部(試験荷重2
9.4N、標線間距離500mm)
【0029】次に、内周ベルト部と外周ベルト部を二層
重ねてベルト本体を形成し、ポリエステルまたはナイロ
ンからなる伸縮性を有する加工糸を用いてベルト本体の
上縁部と下縁部とをベルト長さ方向の全長にわたって縫
着した。表4は本実施例のベルト本体と伸縮性を有しな
い従来品のベルト本体との比較である。
【0030】
【表4】 実施例と従来品(試験荷重29.4N、標線
間距離500mm)
【0031】表4では、本実施例の伸長回復率に関して
は、試験の30秒後の82.9%、1時間後の93.7
%という値しか示されていないが、試験の3時間後に
は、伸長回復率は99.8%と略100%になってお
り、荷重を除いた後のベルト本体の回復は十分である。
【0032】表4からも分かるように、本実施例は伸縮
性を有しない従来のベルトよりも、伸長率と伸長回復率
の両方において優れている。また、表3に示す試験結果
は、従来の一層からなるストレッチベルトの試験結果と
見ることができる。表3からも明らかなように、従来の
一層からなるストレッチベルトでは、伸長率が11.7
%もしくは16.3%となり、伸長率が大き過ぎるので
ベルトとして必要なホールド性に欠けるという欠点があ
る。
【0033】以下に示す3本のベルトA、B、Cを、さ
まざまな体型の10人の被験者に一定期間着用してもら
い、食事の前後やスポーツ等の動作を経験してもらった
後、各ベルトのストレッチ性(伸び)とホールド性につ
いてアンケートをとった。ベルトのストレッチ性(伸
び)とホールド性がスラックスで阻害されないように、
被験者には伸縮性を有するスラックスを着用してもらっ
た。 A.伸縮性を有しない従来のベルト(表4中の伸長率
1.6%のベルト本体を有する)。 B.伸縮性を有する従来の一層からなるストレッチベル
ト(表3中の伸長率が16.3%のベルト本体を有す
る)。 C.本実施例のストレッチベルト(表4中の伸長率が
6.4%のベルト本体を有する)
【0034】
【表5】ストレッチ性に関するアンケート
【0035】
【表6】ホールド性に関するアンケート
【0036】表5および表6から分かるように、本実施
例のストレッチベルト(C)が適度なストレッチ性(伸
び)とホールド性とを両立できるのに対し、従来の伸縮
性のないベルト(A)は、ストレッチ性(伸び)が低く
ホールド性が高いため、着用者のウエストサイズが大き
くなった場合、腹部への圧迫を解消するには、ベルトの
バックル部を操作してベルトを緩めなければならない。
また、従来の伸縮性を有する一層からなるストレッチベ
ルト(B)はストレッチ性(伸び)が高くホールド性が
低いため、着用者のウエストサイズが大きくなった場合
の伸びは十分だが、逆に伸び過ぎる傾向があり、着用者
のウエストサイズが普通の場合は、ベルトとして必要な
ホールド性を欠いてしまう。
【0037】
【発明の効果】本発明のストレッチベルトは、十分な伸
縮性を持ちながらも適度に締め付ける力を有し、何らか
の理由で着用者のウエストサイズが大きくなった際に、
ベルト本体が伸長するので、腹部の圧迫等によって健康
を害することがない。ベルト本体は二層で構成されてい
るため、従来の一層のものに比べて引っ張りに対する強
度があり、繰り返し使用してもベルト部が伸びきってし
まうことを防止できるので、伸びた部分が細くなること
によるベルト本体の型崩れを防止できる。また、ウエス
ト周りの径が大きい外周ベルト部の伸長率をウエスト周
りの径が小さい内周ベルト部の伸長率よりも大きくすれ
ば、装着の際にベルト本体が無理なく伸長し、余分な張
力による型崩れを防止できる。ベルト本体が伸長する際
には、内周ベルト部は比較的伸びが小さいのでベルト本
体のホールド性を維持する役割を果たし、外周ベルト部
は比較的伸びが大きいのでベルト本体が無理なく伸長
し、内周ベルト部のホールド性と伸長をサポートすると
ともに、ベルト本体のフィット性を高める役割を果た
す。従って、従来のストレッチベルトにはなかったホー
ルド性、フィット性を備えるストレッチベルトとするこ
とができる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のストレッチベルトを示す斜視
図である。
【図2】図2は、図1中のX面による断面拡大図であ
る。
【図3】図3は、別の実施の形態の断面拡大図である。
【符号の説明】 1 ストレッチベルト 23 ベルト本体 2 内周ベルト部 2A 内芯材 2B 内カバー材 2C 繋ぎ目 2D 折り返し部 3 外周ベルト部 3A 外芯材 3B 外カバー材 3C 繋ぎ目 3D 折り返し部 4 糸 5 バックル
フロントページの続き (72)発明者 美濃部 淳 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目12番35 号 美津濃株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伸縮性を有する芯材を伸縮性を有するカバ
    ー材で覆うことでベルト部を形成し、前記ベルト部を内
    周ベルト部と外周ベルト部との二層に重ねたベルト本体
    を有することを特徴とするストレッチベルト。
  2. 【請求項2】外周ベルト部の伸長率が内周ベルト部の伸
    長率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のス
    トレッチベルト。
  3. 【請求項3】内周ベルト部の伸長率が5%から15%で
    あり、さらに好ましくは8%から12%であることを特
    徴とする請求項1又は2記載のストレッチベルト。
  4. 【請求項4】外周ベルト部の伸長率が10%から20%
    であり、さらに好ましくは13%から17%であること
    を特徴とする請求項1又は2記載のストレッチベルト。
  5. 【請求項5】内周ベルト部の伸長率が8%から12%及
    び外周ベルト部の伸長率が13%から17%であること
    を特徴とする請求項2に記載のストレッチベルト。
  6. 【請求項6】前記内周ベルト部と前記外周ベルト部とを
    二層重ねた前記ベルト本体の伸長率が2%から10%で
    あり、さらに好ましくは4%から8%であることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のストレッチベ
    ルト。
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