JP3109889B2 - 磁気ヘッド用回路 - Google Patents

磁気ヘッド用回路

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JP3109889B2
JP3109889B2 JP04040131A JP4013192A JP3109889B2 JP 3109889 B2 JP3109889 B2 JP 3109889B2 JP 04040131 A JP04040131 A JP 04040131A JP 4013192 A JP4013192 A JP 4013192A JP 3109889 B2 JP3109889 B2 JP 3109889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ヘッド用回路に
関するものであり、例えば磁気ディスク装置における磁
気ヘッド駆動用のリード/ライト集積回路に利用して有
効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ヘッド用駆動回路の例としては、特
開昭62−273604号公報、特開昭60−2015
05号公報、特開昭63−257903号公報があり、
磁気ヘッドの異常検出回路に関しては、特願昭58−2
43888号、特願昭60−18531号、特開昭61
−170909号公報、特開平3−104006号公報
があり、読み出し回路に関しては、特開昭61−427
06号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディクス装置にあ
っては、記憶容量の大容量化、高速化及び小型化並びに
高信頼化の要求が益々高まっている。これらの要求に応
えるために、本願発明者にあっては、磁気ヘッド駆動用
のいわゆるリード/ライト集積回路の見直しを迫られ
た。この技術検討において、データ転送の高速化に応え
るべく書き込み系回路の高速化、高速大容量化に対応す
る読み出し系回路の高速化、これらの高速化に伴う素子
の耐圧保護、及び磁気ヘッドの異常検出を高い精度で検
出する等解決しなければならない種々の問題点の洗い出
しが行われた。
【0004】この発明の目的は、高速書き込みが可能な
書き込み系回路を含む磁気ヘッド用回路を提供すること
にある。この発明の他の目的は、高速読み出しが可能な
読み出し系回路を含む磁気ヘッド用回路を提供すること
にある。この発明の他の目的は、高速動作に対応して高
い精度での磁気ヘッドの異常検出が可能な回路を含む磁
気ヘッド用回路を提供することある。この発明の更に目
的は、大容量化に対応して新規な機能を備えた磁気ヘッ
ド用回路を提供することにある。この発明の前記ならび
にそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述およ
び添付図面から明らかになるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、書き込みデータに対応して
磁気ヘッドに流れる電流の方向を切り換える書き込み電
流切り換え回路であって、電流の方向の切り換え時に磁
気ヘッドにおいて発生するフライバック電圧を抑制する
クランプ電圧に書き込み電流依存性を持たせたる。記録
と再生を同一磁気ヘッドにより行う回路において、磁気
ヘッドからの読み出し信号を受ける差動増幅トランジス
タのベース,エミッタ間にそれぞれにクランプ用ダイオ
ードが複数個直列形態に接続させる。磁気ヘッドからの
読み出し信号を受ける差動増幅トランジスタのコレクタ
に近接して第1のエミッタ入力でベース接地の増幅トラ
ンジスタを設け、それより比較的離れた位置に配置され
た読み出し用の出力回路に近接して第2のエミッタ入力
でベース接地増幅トランジスタを設ける。読み出し信号
を増幅する増幅回路と、この増幅回路の増幅出力信号を
受けて外部端子へ出力させる出力信号を形成するエミッ
タフォロワ出力回路と、チップセレクト信号に対応して
上記増幅回路の動作電圧とエミッタフォロワ出力回路の
動作電流を選択的に切り換える。複数からなる磁気ヘッ
ドに対応した複数からなる読み出し回路と、ヘッド選択
信号に応じて選択的に1つの読み出し回路の信号を共通
の出力回路から出力させる出力回路に複数からなる読み
出し回路における増幅回路のオフセット電圧の調整を行
う電流調整回路を設ける。書き込みデータと対応する磁
気ヘッドの端子電圧の遅延期間でのフライバック電圧の
電圧値の相違から断線状態を検出する。正常状態での磁
気ヘッドに流れる書き込み電流による生じる直流的な電
圧降下分により決定される端子電圧より低い所定の基準
電圧と磁気ヘッドのフライバック電圧を受ける電圧比較
回路の出力信号を平滑し、その平滑信号から磁気ヘッド
の短絡及びデータ固定を識別する。
【0006】
【作用】上記した手段によれば、フライバック電圧を抑
制するクランプ電圧が書き込み電流依存性を持つため、
書き込み電流オーバーシュートを抑えつつ、書き込み電
流の切り換えを高速にできる。クランプ用ダイオードの
挿入により、読み出し用差動増幅トランジスタのベー
ス,エミッタ間電圧が制限されるから、特性劣化や素子
破壊が防止できる。ベース接地でエミッタ入力の増幅ト
ランジスタを2段カスコード接続することにより、良好
な信号伝達経路を得ることができる。動作電圧の切り換
えによりエミッタフォワ出力回路に3状態出力機能を持
たせることができる。出力を直接ワイヤード論理により
結合させることができる。書き込み入力データに対する
磁気ヘッドの両端の電圧との間の遅延を利用するもので
あるので、書き込みデータの周波数に無関係に安定した
断線検出が可能になる。正常状態と短絡状態でのフイラ
バック電圧の相違を利用して、短絡検出を行うものであ
るので回路の簡素化が可能になる。
【0007】
【実施例】図1には、この発明に係る磁気ヘッド用回路
の一実施例のブロック図が示されている。同図の各回路
ブロックは、公知の半導体集積回路の製造技術により、
単結晶シリコンのような1個の半導体基板上において形
成される。
【0008】この実施例の磁気ヘッド用回路は、いわゆ
る磁気ヘッド用のリード/ライト用集積回路と呼ばれる
ものであり、磁気ハードディスク装置に用いられる。磁
気ヘッドは、最大8個まで接続可能にされ、それに対応
してヘッド回路が8個設けられる。ヘッド回路は、HE
D0が代表として例示的に示されているように、リード
プリアンプRAとライトドライバWDから構成される。
すなわち、一対のヘッド端子H0XとH0Yには、リー
ドプリアンプRAの一対の入力端子と、ライトドライバ
WDの一対の出力端子が共通に接続される。同図におい
て、ブラックボックスにより示された他のヘッド回路H
ED1〜HED7も、上記同様な回路により構成され
る。
【0009】この実施例では、上記8個のヘッド回路H
ED0〜HED7に対し、1つのリードポストアンプR
PAと、1つのデータ入力用の分周回路WTFFが設け
られる。すなわち、上記各ヘッド回路HED0〜HED
7の各リードプリアンプの出力は、上記リードポストア
ンプRPAの入力に共通に接続される。このリードポス
トアンプRPAにより増幅された読み出し出力信号は、
端子RDXとRDYから出力される。データ入力用の分
周回路WTFFの出力信号は、各ヘッド回路HED0〜
HED7の各ライトドライバWDの入力に共通に伝えら
れ、選択信号により選択された磁気ヘッドに対応したも
のライトドライバが動作状態となって磁気ヘッドを駆動
する。
【0010】端子WDXとWDYには、書き込みデータ
が入力される。この書き込みデータは、分周回路WTF
Fにより分周されて各ヘッド回路HED0〜HED7の
ライトドライバWDに入力される。このとき、端子CS
とWSとよりチップセレクト信号及びライトセレクト信
号が入力され、端子HS0〜HS2から3ビットのヘッ
ドセレクト信号が入力される。チップセレクト信号の入
力に対応してチップセレクタCSが活性化信号を形成す
るので、リード/ライトセレクタRWSとヘッドセレク
タHSが動作状態にされて上記各信号を受け取り、それ
を解読して1つのヘッド回路の選択を行い、書き込み動
作ならライトドライバを動作状態にさせる。このような
チップセレクト状態は、端子IMFにより外部でモニタ
ーすることができる。ライトドライバWDは、ライト電
流源回路WCSにより形成された書き込み電流を分周回
路WTFFから伝えられる書き込みデータに対応して磁
気ヘッドに流す電流の向きを反転させる。ライト電流源
回路WCSは、外部端子に接続された可変抵抗RWCの
抵抗値の調整に応じて、書き込み電流値を変化させる。
ライトアンプ電圧源VHWは、ライトドライバの動作電
圧を形成する。この実施例では、特に制限されないが、
ライトアンプの低電力化のために、端子RCTから供給
されるライトアンプ用の電圧により動作電圧が形成され
る。この端子RCTには、例えば7Vのような電圧が供
給される。
【0011】上記端子CS及びHS0〜HS2から供給
されるチップセレクト信号及びヘッドセレクト信号によ
り1つのヘッド回路が選択されて、端子WSから供給さ
れるライトセレクト信号により読み出し動作が指示され
たなら、選択された1つのヘッド回路のリードプリアン
プRAのみが動作状態にされ、このとき活性化されるリ
ードポストアンプRPAを通して端子RDX,RDYか
ら読み出し信号を出力させる。リード温度補償電圧源R
VGは、リードポストアンプRPAの温度補償された動
作電圧を形成する。この回路RVGは、上記リード/ラ
イトセレクタRWSにより、読み出し動作が指示された
ときのみ動作状態にされる。この回路RVGを介してリ
ードポストアンプRPAも読み出し動作のときにのみ動
作状態にされる。
【0012】アンセーフ検出回路USFは、磁気ヘッド
の断線、短絡の検出を行う。この断線と短絡検出のため
に、書き込みデータ及び磁気ヘッドの端子電圧等が用い
られる。このアンセーフ検出回路USFの出力信号は、
端子WORKから出力される。この端子WORKにはプ
ルアップ用の抵抗が設けられており、断線,短絡の異常
が検出されたときには、特に制限されないが、ハイレベ
ルの出力信号が出力される。
【0013】図17には、上記リード/ライト集積回路
の一実施例のピン配置図が示されている。内部回路は、
各ピンに対応して近接して設けられる。すなわち、同図
において、半導体チップは、ほぼ上下2つに分けられ、
下側半分には8個の磁気ヘッドに対応したヘッド回路H
ED0〜HED7が、各端子H0X,H0Y〜H7X,
H7Yに対応してそれぞれ設けられる。
【0014】チップの上側半分には、ピン配置にほぼ合
わせてヘッドセレクタHS、チップセレクタCS、リー
ド/ライトセレクタRWS、リードポストアンプRP
A、分周回路WTFF等が配置される。この実施例で
は、上記ヘッド回路HED0〜HED7のリードプリア
ンプRAと、その出力信号を受けるリードポストアンプ
RPAとはチップの上下を横断する比較的長い配線によ
り接続される。同様に、分周回路WTFFの出力と、上
記ヘッド回路HED0〜HED7のライトドライバWD
の入力との間も、上記チップを上下に横断する比較的長
い配線により接続される。
【0015】図2には、ライトドライバWDの一実施例
の具体的回路図が示されている。この実施例では、端子
HXとHYに接続される磁気ヘッドにおいて発生する逆
起電力によるフライバック電圧を抑制するクランプ電圧
に書き込み電流依存性を持たせるようにするものであ
る。磁気ヘッドにおけるクランプ電圧Vと、インダクタ
ンスLとの関係は、次式(1)により求められる。 V=L・di/dt ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) 上記式(1)より、Δt=L・Δi/Vなる関係式が得
られる。高速化のためには、Δtを小さくする必要があ
る。しかし、高速化のために書き込み電流iを小さくす
ると、それに逆比例的にオーバーシュート量が増加して
しまう。そこで、書き込み電流を増加させると、電流立
ち上がり時間trと立ち下がり時間tfが増加してしま
うという関係にある。従来は、このように相反関係にあ
る立ち上がり時間tr及び立ち下がり時間tfとオーバ
ーシュート量との両者が満足する狭い範囲でのヘッド書
き込み電流を選ばなければならないので、動作マージン
が小さいという欠点がある。
【0016】この実施例では、磁気ヘッドの仕様に応じ
た広範囲の書き込み電流に対して、立ち上がり時間tr
と立ち下がり時間tf及びオーバーシュート量とがほぼ
一定のライトドライバを得るために、言い換えるなら
ば、磁気ヘッドの高性能化に対応した最適書き込み電流
での書き込みを可能にするため、上記のようにクランプ
電圧に書き込み電流依存性を持たせるようにするもので
ある。
【0017】端子HXとHYには、磁気ヘッドが接続さ
れる。この端子HXとHYには一対のエミッタフォロワ
出力トランジスタQ1とQ2のエミッタが接続される。
また、端子HXとHYには、電流切り換え差動トランジ
スタQ3とQ4のコレクタが接続される。これらのトラ
ンジスタQ1〜Q4によりブリッジ回路を構成し、端子
HXに対応したトランジスタQ1とQ3、端子HYに対
応したトランジスタQ2,Q4を書き込みデータに対応
して相補的にスイッチ制御して、端子HX,HYに接続
される磁気ヘッドに流れる書き込み電流IWが流れる方
向を切り換えるようにするものである。すなわち、トラ
ンジスタQ1とQ4を動作状態にしたときには、端子H
XからHYに向かって書き込み電流IWを流し、トラン
ジスタQ2とQ3を動作状態にしたときには、端子HY
からHXに向かって書き込み電流IWを流すようにする
ものである。書き込み電流IWは、電圧VPを受ける定
電流トランジスタQ5により形成される。このトランジ
スタQ5のエミッタには、エミッタ抵抗REが設けられ
る。
【0018】端子WDXとWDYから入力された書き込
みデータは、分周回路WTFFに取り込まれる。この分
周回路WTFFの出力信号は、一方において差動トラン
ジスタQ6とQ7のベースに入力される。差動トランジ
スタQ6とQ7のコレクタには、負荷抵抗R1とR2が
設けられ、差動トランジスタQ6,Q7の共通エミッタ
には、後述するような動作電流を流す電流源回路が設け
られる。この差動トランジスタQ7,Q6のコレクタ出
力信号は、上記エミッタフォロワ出力トランジスタQ1
とQ2のベースに入力される。
【0019】上記分周回路WTFFの出力信号は、他方
において差動トランジスタQ8,Q9のベースに入力さ
れる。このトランジスタQ8,Q9のコレクタには、負
荷抵抗R5,R6が設けられる。負荷抵抗R5,R6の
電源端子側にはレベルシフト用の抵抗R4が共通に設け
られる。上記差動トランジスタQ8,Q9の共通エミッ
タには、後述するような動作電流源回路が設けられる。
この差動トランジスタQ8,Q9のコレクタ出力信号
は、レベルシフト回路LVCを通して上記電流切り換え
を行う差動トランジスタQ3,Q4のベースに入力され
る。これらの差動トランジスタQ3,Q4のベースに
は、ベース抵抗RB1,RB2がそれぞれ設けられてい
る。
【0020】この実施例では、上記のようにクランプ電
圧に書き込み電流の依存性を持たせるために、差動トラ
ンジスタQ6,Q7のエミッタに設けられる動作電流源
回路として、定電圧VKを受けて定電流IAを流すトラ
ンジスタQ14に対して、上記書き込み電流IWを形成
する定電圧VPを受けるトランジスタQ1を並列形態
に設ける。上記定電流トランジスタQ13,Q14のエ
ミッタには、エミッタ抵抗REが設けられる。このエミ
ッタ抵抗REは、定電流を形成するトランジスタのエミ
ッタ抵抗を一般的に表したものであり、その抵抗値まで
も同一であるという意味ではない。上記トランジスタQ
13には、電圧VPの調整に対応して、言い換えるなら
ば、書き込み電流IWに対応した調整電流IW’が流れ
る。上記差動トランジスタQ6とQ7には、上記定電流
IAとIW’の合成電流が流れる。その結果、書き込み
データに対応してオン状態にされる差動トランジスタQ
6又はQ7のコレクタ電圧は、上記書き込み電流成分I
W’に依存性を持つようにされる。
【0021】上記同様に差動トランジスタQ8,Q9の
エミッタに設けられる動作電流源回路においても、定電
圧VKを受けて定電流IBを流すトランジスタQ12に
対して、上記書き込み電流IWを形成する定電圧VPを
受けるトランジスタQ11を並列形態に設ける。上記定
電流トランジスタQ11,Q12のエミッタには、エミ
ッタ抵抗REが設けられる。このエミッタ抵抗REも、
上記同様に定電流を形成するトランジスタのエミッタ抵
抗を一般的に表したものであり、その抵抗値までも同一
であるという意味ではない。上記トランジスタQ11に
も、上記同様に、電圧VPの調整に対応して、言い換え
るならば、書き込み電流IWに対応した調整電流IW”
が流れる。上記差動トランジスタQ8とQ9には、上記
定電流IBとIW”の合成電流が流れる。その結果、書
き込みデータに対応してオン状態にされる差動トランジ
スタQ8又はQ9のコレクタの信号振幅は、上記書き込
み電流成分IW”に依存性を持つようにされる。電流切
り換え用の差動トランジスタQ3,Q4においては、書
き込み電流IWの増加に応じてベース電流が増加する。
この結果、抵抗RB1とRB2における電圧ロスにより
差動トランジスタQ3,Q4の入力信号振幅が小さくな
る。そこで、差動トランジスタQ8,Q9の動作電流に
対しても、上記のように書き込み電流依存性を持たせる
ことにより書き込み電流IWの増加に対応して出力信号
振幅を大きくして、上記ベース抵抗RB1,RB2での
電圧ロスを補償するものである。
【0022】図19には、書き込み電流IWと磁気ヘッ
ドの両端HX,HYの電圧波形の一例が示されている。
今、書き込みデータに従って差動トランジスタQ6がオ
フ状態で、差動トランジスタQ7がオン状態であるとす
ると、オフ状態の差動トランジスタQ6のコレクタがほ
ぼ動作電圧+Vとなり、エミッタフォロワ出力トランジ
スタQ2から電流が供給される。このとき、他方の差動
トランジスタQ8,Q9及びレベルシフト回路LVCを
通して電流切り換え差動トランジスタQ3がオン状態
に、差動トランジスタQ4がオフ状態にされている。こ
の結果、端子HXとHYに接続される磁気ヘッドには端
子HYからHXに向かうような書き込み電流−IWが流
れるものとなる。この書き込み電流−IWが流れる定常
状態では、端子HXとHYの絶対値的な電位差は、書き
込み電流IWと磁気ヘッドの抵抗成分RHにより決定さ
れる電圧降下分IW・RHのような比較的小さな電位差
にされている。
【0023】書き込みデータの変化により、差動トラン
ジスタQ6がオン状態に、差動トランジスタQ7がオフ
状態に切り替わり、それに対応してトランジスタQ2に
代わってトランジスタQ1から電流が供給される。この
とき、電流切り換え差動トランジスタQ3がオフ状態
に、差動トランジスタQ4がオン状態にされるので上記
の場合とは逆の方向に端子HXからHYに書き込み電流
+IWが流れるようにされる。この書き込み電流IWの
方向の切り換えが行われる過渡状態では、端子HXの電
位がトランジスタQ1により+V−VBEQ1(VBEQ1はト
ランジスタQ1のベース,エミッタ間電圧)の電位にさ
れる。上記のような電流方向の切り換えに応じて、磁気
ヘッドには逆起電力によるフライバック電圧が発生して
端子HYの電位を下げる作用する。しかし、端子HYの
電位は、オン状態の差動トランジスタQ6のコレクタ電
位を受ける出力トランジスタQ2によりクランプされ
る。
【0024】上記差動トランジスタQ6,Q7の動作電
流は、IA+IW’のような書き込み電流IWに対して
依存性を持つものである。トランジスタQ6のコレクタ
電位は、上記動作電流(IA+IW’)×R1により決
定されるので、ライトドハイバのクランプ電圧に書き込
み電流依存性を持たせることができる。つまり、ライト
ドライバの過渡状態での信号振幅が、書き込み電流IW
の増加に対応して大きくなるように変化する結果、上記
式(1)のようにΔiが大きくなると、クランプ電圧V
もそれに対応して大きくなってΔtを一定にするよう作
用する。
【0025】図3には、この発明の他の一実施例の動作
電流源回路の回路図が示されている。この実施例では、
上記電流IAとIBに加算される電流が書き込み電流I
Wに対して100%依存させない場合の例が示されてい
る。書き込み電流調整用の定電圧VPを受けて書き込み
電流IWを流す定電流トランジスタQ20のエミッタに
設けられるエミッタ抵抗を直列形態の抵抗R10、R1
1及びR12により構成する。抵抗R10とR11の接
続点に、上記電圧VPを受けて上記電流IAと加算させ
る電流IW’を形成する電流源トランジスタQ21のエ
ミッタ抵抗R13を接続し、抵抗R11とR12の接続
点に、上記電圧VPを受けて電流IBと加算させる電流
IW”を形成する電流源トランジスタQ22のエミッタ
抵抗R14を接続する。この構成では、書き込み電流I
Wの増加に対して電流IW’やIW”の増加分を抵抗比
に応じて小さくさせることができる。
【0026】図4には、この発明の他の一実施例の動作
電流源回路の回路図が示されている。この実施例では、
書き込み電流IWがある電流値以上で電流IAとIBに
加算される電流IW’とIW”が流れ出して、クランプ
電圧を高くするように作用するので書き込み電流の立ち
上がり時間trと立ち下がり時間tfとを高速化するも
のである。すなわち、上記のような電圧VPを受けて電
流IW’とIW”を形成する電流源トランジスタQ21
とQ22のエミッタには、エミッタ抵抗R16,R17
を設けるとともにその他端側にレベルシフト用のダイオ
ードD1を共通に設けるようにする。この構成では、電
圧VPがダイオードD1の順方向電圧VFとトランジス
タQ21,Q22のベース,エミッタ間電圧VBEとを加
算した電圧VF+VBEより高くなると、電流IW’とI
W”とが流れ出してクランプ電圧を絶対値的に大きくす
るので書き込み電流の立ち上がり時間trと立ち下がり
時間tfを高速化するよう作用する。
【0027】図5には、ライトドライバWDの他の一実
施例の具体的回路図が示されている。この実施例では、
端子HXとHYに接続される磁気ヘッドにおいて発生す
る逆起電力によるフライバック電圧を抑制するクランプ
電圧に書き込み電流依存性を持たせるためと、書き込み
電流の立ち上がり時間trと立ち下がり時間tfとを等
しくするために、次の回路が用いられる。
【0028】前記実施例のように抵抗R1,R2に流れ
る電流によってクランプ電圧を設定する場合には、抵抗
R1とR2の抵抗値のプロセス相対バラツキに応じて書
き込み電流の立ち上がり時のクランプ電圧と立ち下がり
電圧のクランプ電圧に差が生じる。このようなクランプ
電圧差は、書き込み電流IWが等しいので立ち上がり時
間trと立ち下がり時間tfに差をもたらして、+IW
の流れる期間と、−IWの流れる期間にデューティズレ
が発生する。書き込み動作の高速化に伴い、電流切り換
え周期も短くされるから上記デューティズレが無視でき
なくなる。
【0029】この実施例では、抵抗R3に前記同様な固
定電流ICと書き込み電流IWに依存した電流IW’を
流すことにより、書き込み電流IWに依存性を持たせて
電圧を形成する。トランジスタQ10は、電圧VPを受
けて上記電流IW’を形成し、トランジスタQ17は電
圧VKを受けて固定電流ICを形成する。上記抵抗R3
により形成された電圧は、一方においてエミッタフォロ
ワトランジスタQ15を介して差動トランジスタQ6の
コレクタに伝えられ、他方においてエミッタフォロワト
ランジスタQ16を介して差動トランジスタQ7のコレ
クタに伝えられる。この構成により、電流切り換え時に
端子HX又はHYの電位がフライバック電圧により低下
して、上記抵抗R3の電圧からトランジスタQ15又は
Q16のベース,エミッタ間電圧以下になろうとする
と、これらのトランジスタQ15,Q16によって電流
供給が行われてクランプ電圧動作が行われる。
【0030】上記のクランプ電圧は、抵抗R3により形
成された共通の電圧がエミッタフォロワトランジスタQ
15とQ16を介して端子HXとHYに伝えられるもの
であり、実質的に等しくなることができる。すなわち、
トランジスタQ15とQ16のベース,エミッタ電圧の
プロセスバラツキは、存在しても極めて小さいから前記
書き込み電流IWの立ち上がり時間trと立ち下がり時
間tfに実質的に影響を与えなくできる。
【0031】図18には、ライトドライバWDの更に他
の一実施例の具体的回路図が示されている。この実施例
では、前記同様な抵抗R3により形成された電圧を受け
るエミッタフォロワトランジスタQ15とQ16のエミ
ッタを直接的に端子HXとHYに供給して、電圧クラン
プ動作を行うようにするものである。この構成では、端
子HXとHYに対して出力トランジスタQ1,Q2の他
に、電圧クランプ用のトランジスタQ15,Q16のエ
ミッタが接続される。端子HXとHYに接続される磁気
ヘッドにより記録と再生を行うときには、前記図1のよ
うに端子HXとHYにはリードプリアンプRAの入力が
接続される。
【0032】このリードプリアンプRAにあっては、後
述するように高速読み出し動作のためには、入力容量が
小さいことが望ましい。なぜなら、リードプリアンプR
Aのノイズスペクトルは、fo=1/2π(LH・CI
N)1/2 で表され、入力容量CINの容量値が大きい
と、低い周波数でノイズピークが現れてしまうからであ
る。すなわち、読み出し信号の周波数を比較的高い周波
数まで可能にするには、上記ノイズがピークとなる周波
数foが上記読み出し信号周波数に対してより以上に高
い周波数でなければならないからである。
【0033】上記のように端子HXとHYに対して直接
的にクランプ用にエミッタフォロワトランジスタQ15
とQ16を接続すると、これらのトランジスタQ15と
Q16は、リードプリアンプRAの入力容量CINを増
加させるように作用する。このようなリードプリアンプ
RAの入力容量CINの増大を避けるために、この実施
例では、エミッタフォロワトランジスタQ15とQ16
のエミッタは、タイオードD1とD2が直列に挿入され
て上記端子HXとHYに接続される。この構成では、端
子HXから電圧クランプ回路をみたとき、ダイオードD
1の容量分と、トランジスタQ15のエミッタ容量分が
直列形態に接続されるから、その合成容量値を大幅に低
減させることができる。同様にHYから電圧クランプ回
路をみたとき、ダイオードD2の容量分と、トランジス
タQ16のエミッタ容量分が直列形態に接続されるか
ら、その合成容量値を大幅に低減させることができる。
これにより、リードプリアンプRAの読み出し特性を犠
牲にすることなく、書き込み電流IWの立ち上がり時間
trと立ち下がり時間tfに実質的に等しくすることが
できるものである。
【0034】この実施例では、書き込み電流IWの切り
換えを行う差動トランジスタQ3,Q4の制御信号を形
成する差動回路には、タイミング調整用にキャパシタC
1とC2が設けられる。これらのキャパシタC1とC2
を設けることにより、分周回路WTFFからの書き込み
データに対して、実際の電流切り換えのタイミング調整
を行うようにされる。なお、このキャパシタC1とC2
は、前記図2や図5の実施例回路にも同様に設けられる
ものとしてもよい。
【0035】端子HXとHYの電圧クランプ動作を行う
エミッタフォロワトランジスタQ15,Q16のベース
側にもキャパシタC0が設けられる。このキャパシタC
0は、電圧クランプ動作を行うときにトランジスタQ1
5又はQ16においては、それに対応したベース電流が
流れてクランプ設定電圧に電位変動が生じる。そこで、
キャパシタC0を挿入して、その影響を吸収させるもの
である。それ故、図5の実施例においても、同様なキャ
パシタC0を設けることが望ましい。
【0036】ライトドライバWDの書き込み電流IWを
形成するトランジスタQ5のエミッタ抵抗REには、ダ
イオードD0が並列に設けられている。このダイオード
D0は、書き込み電流IWが不所望に大きくなったとき
に、それを自動的に感知して書き込み電流IWの電流値
が一定値以上にならないようにするものである。すなわ
ち、何らかの原因で電圧VPが高くなろうとしても、ト
ランジスタQ5のベース,エミッタ間電圧とダイオード
D0の順方向電圧により電圧VPがクランプされてる結
果、書き込み電流IWもそれ以上にはならない。この構
成に代えて、トランジスタQ5のベースと回路の接地電
位点との間に、ダイオードを2個直列形態に接続するも
のであってもよい。このような電流制限機能は、電圧V
Kを受ける電流源トランジスタQ12、Q13等にも設
けるものであってもよい。
【0037】図6には、リードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の一実施例の回路図が示され
ている。同図には、8個のヘッド回路のうち2つのヘッ
ド回路HED0とHED7のリードプリアンプが代表と
して例示的に示されている。同図の回路素子に付された
回路記号は、回路の簡素化のために前記説明した回路図
と重複して使用しているが、それぞれは別個の回路機能
を持つものであると理解されたい。このことは、以下の
他の図面においても同様である。
【0038】前記図17により説明したように、ヘッド
回路HED0〜HED7とリードポストアンプRPAと
の間は、チップを横断するような比較的長い配線により
接続される。このような長い配線により接続されるとき
には、その配線抵抗がそれに比例して大きくなる。リー
ドプリアンプを構成する差動増幅トランジスタのコレク
タに接続される抵抗値が大きくなると、増幅トランジス
タのベース側からみたミラー容量が大きくなってしま
う。このようなミラー容量が増大すると、それにに対応
してリードプリアンプの入力容量が増大し、前記説明し
たようにノイズスペクトルのピーク周波数foが低くな
り、それ以下の周波数での読み出ししか出来ない結果と
なり高速読み出しが妨げられる。
【0039】この実施例では、リードプリアンプを構成
する差動トランジスタQ1,Q2のコレクタに近接して
ベース接地でエミッタ入力の増幅トランジスタQ4,Q
5を設ける。各ヘッド回路における差動増幅トランジス
タのコレクタには、上記同様な増幅トランジスタが設け
られ、そのコレクタが共通化されてリードポストアンプ
RPAの入力端子に接続される。リードプリアンプに対
して増幅トランジスタQ4,Q5を接続することによ
り、各ヘッド回路HED0〜HED7の出力を共通化す
るとともに比較的離れた位置に設けられるリードポスト
アンプRPAの入力端子に導く配線の配線抵抗が差動増
幅トランジスタQ1,Q2等から見えなくなり、増幅ト
ランジスタQ1,Q2のミラー容量を大幅に低減させ
る。このようにリードプリアンプの入力容量値を小さく
できる結果、上記のノイズスペクトルにおけるノイズピ
ーく周波数foを高くすることができるから、それに応
じて高周波数帯までの読み出し信号を増幅することがで
きる。
【0040】上記増幅トランジスタQ4,Q5のベース
には、バイアス電圧VBが供給される。増幅トランジス
タQ1,Q2のエミッタに設けられるバイアス電流源I
Rは、リードモードのときに形成される選択信号SL0
により動作状態にされる。このとき、他のヘッド回路H
ED7等のリードプリアンプでは、上記動作電流源IR
が非動作状態にされる。これにより、上記動作状態のリ
ードプリアンプの出力信号がリードポストアンプRPA
の入力に伝えられる。
【0041】この実施例では、リードポストアンプRP
Aの初段回路にも、ベース接地でエミッタ入力の増幅ト
ランジスタQ6,Q7を用いている。すなわち、この構
成では、リードプリアンプに対して増幅トランジスタQ
4,Q6及びQ5,Q7がそれぞれ2段カスコード接続
される。これにより、上記各ヘッド回路HED0〜HE
D7とリードポストアンプRPAとの間の配線抵抗や配
線容量に影響されることなく、高周波数の読み出し信号
を良好に伝送させることができる。増幅トランジスタQ
6,Q7のコレクタには、負荷抵抗R1とR2が設けら
れる。この抵抗R1とR2により形成された読み出し電
圧は、出力回路OAを通して外部端子へ送出される。
【0042】磁気ヘッドが接続される端子H0X,H0
Y等には、動作電圧との間に差動増幅トランジスタQ
1,Q2のベース電流経路やバイアス電圧を供給するダ
ンピング抵抗等の回路が設けられるが、この発明には直
接関係がないので同図では省略されている。これらのダ
ンピング抵抗等は、他の磁気ヘッドH1X,H1Y〜H
7X,H7Yにも同様に設けられるものである。
【0043】図7には、リードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の他の一実施例の回路図が示
されている。この実施例では、2系統の読み出し経路を
持つようにされる。そのため、出力回路としてのリード
ポストアンプRPA0とRPA1が設けられる。このよ
うな2つの出力回路RPA0とRPA1に対して、8個
のヘッド回路HED0〜HED7との間で選択的な読み
出し信号の伝達を可能にするため、リードプリアンプに
近接して設けられる第1段目のベース接地でエミッタ入
力の増幅トランジスタにスイッチ機能が付加される。
【0044】ヘッド回路HED0のリードプリアンプを
構成する差動増幅トランジスタQ1,Q2のコレクタに
は、上記のような2系統からなる読み出し経路に対応し
て第1段目の増幅トランジスタが2対設けられる。すな
わち、増幅トランジスタQ4とQ5は、一方のリードポ
ストアンプRPA0に対応した信号経路に接続される。
増幅トランジスタQ8,Q9は、他方のリードポストア
ンプRPA1に対応した信号経路に接続される。
【0045】他のヘッド回路においても、例示的に示さ
れているヘッド回路HED7のように差動増幅トランジ
スタのコレクタに、2対のベース接地でエミッタ入力の
増幅トランジスタが設けられ、それぞれのコレクタは対
応する読み出し信号経路に共通に接続される。
【0046】上記8個のヘッド回路のうち、2つのヘッ
ド回路が選ばれて2つのリードポストアンプRPA0と
RPA1から同時に読み出し信号を出力させることがで
きる。例えば、同図において例示的に示されているヘッ
ド回路HED0とHED7から同時に読み出し信号を出
力させるときには、ヘッド選択信号SL0とSL7によ
り、ヘッド回路HED0とHED7のリードプリアンプ
の動作電流源IRが活性化される。
【0047】ヘッド回路HED0の読み出し信号をリー
ドポストアンプRPA0から出力されるときには、それ
に対応したベース接地の増幅トランジスタQ4とQ5の
ベースに供給されるバイアス電圧VB00を他方のリー
ドポストアンプRPA1に対応したバイアス電圧VB0
1に比べて高くする。これにより、増幅トランジスタQ
4,Q5とQ8,Q9が差動的に動作し、動作状態にさ
れた増幅トランジスタQ4,Q5を通してヘッド回路H
ED0のリードプリアンプの出力信号がリードポストア
ンプRPA0の入力段に設けられた第2段目の増幅トラ
ンジスタQ6,Q7のエミッタに入力される。
【0048】このとき選択されているヘッド回路HED
7の読み出し信号を他方のリードポストアンプRPA1
から出力されるときには、それに対応したベース接地の
増幅トランジスタのベースに供給されるバイアス電圧V
B71を一方のリードポストアンプRPA0に対応した
バイアス電圧VB70に比べて高くする。これにより、
バイアス電圧VB70とVB71を受ける増幅トランジ
スタ差動的に動作し、動作状態にされた増幅トランジス
タを通してヘッド回路HED7のリードプリアンプの出
力信号がリードポストアンプRPA1の入力段に設けら
れた第2段目の増幅トランジスタのエミッタに入力され
る。
【0049】このとき、他の残り6個のヘッド回路HE
D1〜HED6においては、上記のようなバイアス電圧
VB10,VB11〜VB60,VB61が共に上記バ
イアス電圧VB01やVB70と同様にロウレベルの非
選択レベルにされる。また、これらの回路のリードプリ
アンプには動作電流IRが流れないから、リードポスト
アンプRPA0とRPA1からはヘッドHED0とHE
D7の磁気ヘッドにより読み出された信号が出力される
ことになる。
【0050】ヘッド回路HED0の読み出し信号をリー
ドポストアンプRPA1側から出力させるときには、上
記バイアス電圧VB00とVB01を逆にすればよい。
同様にヘッド回路HED7の読み出し信号をリードポス
トアンプRPA0側から出力させるときには、上記バイ
アス電圧VB70とVB71を逆にすればよい。また、
他のヘッド回路からも上記リードポストアンプRPA0
又はRPA1のいずれか任意に読み出し信号を出力させ
ることができる。
【0051】上記のような2系統の読み出し経路を設け
た場合には、等価的に高速読み出しを行わせることがで
きる。例えば、外部に適当なバッファメモリを設けて、
同時に読み出されたデータをいったんバッファメモリに
格納し、このバッファメモリを介してホストシステム等
がリード動作を行うようにすれば、読み出し速度を等価
的に2倍にすることも可能となる。また、大記憶容量化
に伴うテスト時間の短縮化のために2系統の同時読み出
しを利用するものであってもよい。この場合には、読み
出し信号を期待値と比較すればよいから、読み出しテス
ト時間を単純に半分に短縮させることができる。
【0052】上記2系統の読み出し経路のうち、一方を
サーボ専用の再生データ出力用に用いるものであっても
よい。これにより、従来は、サーボ用に1つのリード/
ライト用ICを設ける必要があったが、この実施例では
1つのリード/ライト用ICによりサーボ再生出力を得
ることができる。すなわち、ハードディススクの記録面
が8面以下で、そのうちの1面がサーボ用に用いられる
ハードディスク装置では、1つのリード/ライト用IC
のみで信号の記録再生用回路を構成することができる。
【0053】図8には、リードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の他の一実施例の回路図が示
されている。この実施例では、リードプリアンプの高耐
圧化と各ヘッド回路間の差動増幅トランジスタのオフセ
ットキャンセルに向けられている。
【0054】書き込み動作のときには、リードプリアン
プRAは、その動作電流IRが遮断れた状態になる。書
き込み動作においては、端子H0X,H0Yには電流切
り換え時のフライバック電圧等のような高電圧が瞬時に
発生して非動作状態のリードプリアンプにも加わること
になる。このような高電圧が差動増幅トランジスタのベ
ース,エミッタ間に加わると、その電流増幅率を劣化さ
せる。そこで、この実施例では、差動トランジスタQ1
のベースとエミッタ間に保護用のダイオードD3〜D6
を設ける。同様に他方の差動トランジスタQ2のベース
にも直列形態にされた保護用ダイオードが設けられる。
【0055】この構成では、差動トランジスタQ1のベ
ース,エミッタ間においては、逆方向に加わる電圧がダ
イオードD3〜D5により制限されるから特性劣化を防
止することができる。同様に差動トランジスタQ2にお
いても、ベース,エミッタ間の逆方向電圧は、同様な直
列形成のダイオードにより制限される。
【0056】前記のようにリードプリアンプRAにあっ
ては、高周波数までの読み出しを可能にするために入力
容量は極限まで小さくする必要がある。上記のような保
護ダイオードD3〜D5を直列形態に接続するので、そ
の合成容量は1つのダイオードの接合容量の1/3に低
減できるから、上記のような保護回路は実質的にリード
プリアンプの読み出し特性を劣化させなくできる。
【0057】リードプリアンプRAを構成する差動トラ
ンジスタQ1又はQ2に高い電圧が加わるのは、差動ト
ランジスタQ1とQ2の共通エミッタの電流源が非動作
状態にされてフローティング状態になり、ヘッド端子H
0X又はH0Yの高い方の電位に従ってエミッタ電位が
高くなり、フライバック電圧が他方の差動増幅トランジ
スタに全面的に加わるためである。そこで、差動トラン
ジスタQ1,Q2のエミッタに抵抗を挿入するものであ
ってもよい。なお、読み出し時に抵抗の接続が不都合を
生じるなら、スイッチ素子を介してライトモードのとき
のみ抵抗を接続する構成にすればよい。
【0058】リードプリアンプの差動トランジスタQ1
とQ2のベースは、端子H0X,H0Yのような外部端
子に接続される。半導体集積回路装置の外部端子には、
その取扱いにおいて高い静電電圧が発生する。上記のよ
うにリードプリアンプを構成する差動増幅トランジスタ
Q1,Q2は、アンプ雑音を小さくするためにそのサイ
ズが比較的大きくされる。これに対して、そのコレクタ
に近接して形成されるベース接地でエミッタ入力の増幅
トランジスタQ4,Q5のサイズは、周波数特性上トラ
ンジスタQ1,Q2より小さく形成される。このため、
トランジスタQ1,Q2よりトランジスタQ4,Q5に
おいて静電破壊の虞れがある。
【0059】この実施例では、上記のような1段目の増
幅トランジスタQ4,Q5のベースとエミッタ間に保護
ダイオードD1,D2を接続する。これにより、増幅ト
ランジスタQ4,Q5の静電気による破壊を防止するこ
とができる。このダイオードのカソード側は、ベース側
のバイアス端子に接続させるもの他、高電圧側の適当な
電圧端子に接続するものであってもよい。すなわち、電
源が投入された通常の動作状態では、これらのダイオー
ドD1,D2がオフ状態を維持するような適当なバイア
スが与えられればよい。
【0060】1つのリードポストアンプRPAに対して
複数のヘッド回路HED0〜HED7の差動増幅回路の
出力信号が伝えられるとき、個々の差動増幅回路の出力
オフセット電圧があると、直流カット用キャパシタCo
へのチャージ時間のためヘッド切り換え時間が長くなっ
てしまう。周知のように差動トランジスタにあっては、
プロセスバラツキ等により入力信号が等しい無信号状態
にもかかわらず、その特性のバラツキに対応してコレク
タ電流が等しくならないというオフセットが生じる。こ
のオフセットは、各ヘッド回路HED0〜HED7の差
動対のトランジスタにおいて別々になっている。このた
め、ヘッドの切り換え時には、オフセット電流の差分が
リードポストアンプRPAの負荷抵抗R1,R2に出力
オフセット電圧として現れる。
【0061】この実施例では、上記ヘッド回路HED0
〜HED7間のオフセットを調整するために、オフセッ
ト調整回路が設けられる。このオフセット調整回路は、
記憶回路を持ち各ヘッド回路HED0〜HED7での無
信号でのオフセットを検出し、それを相殺させるような
調整電流を発生させる。例えば、抵抗R1の電圧降下が
大きいなら、抵抗R2に流れる不足分の電流I2を形成
して抵抗R2に流すようにする。この実施例では、微調
整を可能にするために、電流I1とI2の差分が上記オ
フセット電流に対応させるようにしている。上記電流I
1とI2は、各ヘッド回路毎に求められて、適当な記憶
回路に記憶させる。例えば、半導体集積回路の内部にヒ
ューズ手段のような破壊的なフログラム素子を設けてそ
れを切断するもの、あるいはEPROMのように記憶素
子を形成しておいて出荷前に記憶させる。
【0062】あるいは、RAM(ランダム・アクセス・
メモリ)やレジスタ等の記憶回路を設けておいて、電源
投入のときに初期設定においてオフセット調整量を入力
するものであってもよい。この場合、端子数を減らすた
めに1つの端子から各ヘッド回路に対応した複数ビット
からなるオフセット調整データをシリアルに入力し、シ
リアル/パラレル変換回路SPCよりパラレルデータに
変換し、各ヘッド回路に対応させて記憶させるものであ
ってもよい。
【0063】オフセット調整回路には、ヘッド選択信号
SL0〜SL7が入力される。オフセット調整回路は、
このヘッド選択信号SL0〜SL7により、選択される
ヘッドに対応したオフセット調整データを読み出して、
それをディジタル/アナログ変換して上記電流I1とI
2を形成して第2段目のベース接地でエミッタ入力の増
幅トランジスタQ6,Q7に流すようにするものであ
る。このとき、上記のような電流I1とI2の差分によ
りオフセットの調整を行うようにすることによって、オ
フセットの微調整も可能にされる。なぜなら、オセット
電流を直接に精度よく形成することは回路的に難しいか
らである。
【0064】この実施例では、このようなオフセット調
整回路が内蔵されることを利用し、書き込み回路側のオ
フセット電流、言い換えるならば、書き込み電流の調整
を行うようにするものである。前記のようなライトドラ
イバにあっては、電流源トランジスタとそのエミッタ抵
抗により書き込み電流が設定される。電流源トランジス
タやエミッタ抵抗においても、各ヘッド回路間でのプロ
セスバラツキが存在するので、各ヘッド毎での書き込み
電流にも差が生じる。逆に、各ヘッド毎に最適な書き込
み電流値が異なる場合もある。そこで、目標とする書き
込み電流に合致するように、各ヘッド回路のライトドラ
イバ毎に調整電流値を求めて、上記同様にROM又はR
AMに記憶させて、ヘッド選択信号SL0〜SL7によ
り読み出して、それをディジタル/アナログ変換して電
流切り換え用の差動トランジスタのエミッタに供給す
る。これにより、書き込み電流のヘッド間の調整が可能
になる。さらに、磁気ディスクの内周と外周では書き込
み電流の最適値は通常異なるため、内周側か外周側かの
トラック位置情報を入力して書き込み電流を調整するこ
とにより、最適な書き込み電流値を得ることができる。
【0065】図9には、上記オフセット調整回路に用い
られるディジタル/アナログ変換回路の一実施例の回路
図が示されている。この実施例では、公知のR/2R回
路とギルバード回路が用いられる。すなわち、定電圧V
K’を受ける定電流トランジスタのエミッタにR/2R
の抵抗ラダー回路を設けて2進の重みを持った定電流を
発生させる。これらの定電流を基準電圧VREFと切り
換え用のディジタル信号を受ける差動トランジスタによ
りディジタル信号に対応した電流比を持った調整電流I
o1とIo2を得る。これをダイオードD1,D2に流
して、トランジスタQ1とQ2を制御して基準電流Io
を上記調整電流比に従って分配してオフセット調整電流
I1とI2を得るものである。上記オフセット調整電流
は、他のディジタル/アナログ変換方式による形成され
るものであってもよい。
【0066】図11には、この発明に係る書き込み系回
路の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例
では、2系統の書き込み経路を持つ。端子WDX0,W
DY0と端子WDX1,WDY1は、それぞれ書き込み
データが入力されるデータ端子である。これらの端子W
DX0,WDY0と端子WDX1,WDY1にそれぞれ
対応して分周回路WTFF0とWTFF1が設けられ
る。上記分周回路WTFF0とWTFF1の出力信号経
路は、それぞれが8個のヘッド回路HED0〜HED7
に設けられる入力端子に共通に接続される。
【0067】同図には、ヘッド回路HED0についての
入力選択回路の具体的回路が代表として例示的に示され
ている。すなわち、ヘッド回路HED0において分周回
路WTFF0又はWTFF1のいずれの書き込みデータ
を受け付けるようにするために、それぞれの系統の信号
線に対応して、次のような2組からなる入力選択回路が
設けられる。
【0068】差動トランジスタQ1,Q2と、コレクタ
抵抗R1,R2及びエミッタ電流源からなる差動増幅回
路は、分周回路WTFF0からの書き込みデータが入力
される。差動トランジスタQ3,Q4と、コレクタ抵抗
R3,R4及びエミッタ電流源からなる差動増幅回路
は、分周回路WTFF1からの書き込みデータが入力さ
れる。これらの差動増幅回路の動作電圧は、選択電圧V
S0とVS1を受けるエミッタフォワロトランジスタQ
5,Q6を介して供給される。特に制限されないが、上
記差動増幅トランジスタQ1,Q2及びQ3,Q4のコ
レクタにはレベルシフト用のダイオードD1,D2及び
D3,D4が設けられる。
【0069】上記のような差動増幅回路に対応して、エ
ミッタが共通化されることによってワイヤードオア形態
にされたエミッタフォロワトランジスタQ8,Q9及び
Q10,Q11が設けられる。エミッタフォロワトラン
ジスタQ8とQ9のベースには、2つの差動増幅回路の
うちの対応する一方の差動トランジスタQ1とQ3のコ
レクタ出力が入力される。他方のエミッタフォロワトラ
ンジスタQ10とQ11のベースには、上記2つの差動
増幅回路のうちの対応する他方の差動トランジスタQ2
とQ4のコレクタ出力が入力される。上記差動トランジ
スタQ1とQ2及びQ3とQ4のコレクタ出力は、ダイ
オードの順方向電圧分だけレベル差が設けられている。
上記エミッタフォロワトランジスタQ8,Q9とQ1
0,Q11の共通化されたエミッタ出力は、次段の図2
等に示されたライトドライバWDの入力端子に供給され
る。他のヘッド回路HED1〜HED7においても、上
記同様な入力回路が設けられる。
【0070】ヘッド回路HED0において、分周回路W
TFF0からの書き込みデータを取り込んでライトドラ
イバに伝えるとき、制御電圧VS0が比較的高い電位に
され、制御電圧VS1は比較的低い電位に設定される。
このような動作電圧の差により2つの差動増幅回路の出
力信号には、直流的なレベル差が生じることなる。この
レベル差により、エミッタフォロワトランジスタQ8と
Q10が動作状態にされ、エミッタフォロワトランジス
タQ9とQ11はオフ状態にされる。この結果、ヘッド
回路HED0のライトドライバWDには、上記分周回路
WTFF0からの書き込みデータが入力されるて書き込
み動作が行われる。
【0071】ヘッド回路HED0において、分周回路W
TFF1からの書き込みデータを取り込んでライトドラ
イバに伝えるとき、制御電圧VS1が比較的高い電位に
され、制御電圧VS0は比較的低い電位に設定される。
このような動作電圧の差により2つの差動増幅回路の出
力信号には直流的なレベル差が生じて、上記とは逆にエ
ミッタフォロワトランジスタQ9とQ11が動作状態に
され、エミッタフォロワトランジスタQ8とQ10はオ
フ状態にされる。この結果、ヘッド回路HED0のライ
トドライバWDには、上記分周回路WTFF1からの書
き込みデータが入力されて書き込み動作が行われる。
【0072】ヘッド回路HED0において、分周回路W
TFF0からの書き込みデータを取り込むときに、他の
残り7個のヘッド回路HED1〜HED7のうち、選択
された1つのヘッド回路では、分周回路WTFF1から
の書き込みデータを取り込んむことができる。例えばヘ
ッド回路HED1において分周回路WTFF1からのデ
ータを取り込むときには、制御電圧VS1が比較的高い
電位にされ、制御電圧VS0は比較的低い電位に設定さ
れる。
【0073】上記のような2ヘッド回路での同時書き込
みが行われるとき、他の残り6のヘッド回路では、ヘッ
ド選択信号により差動増幅回路の動作電流源が非動作状
態にされる。また、それぞれのヘッド回路における制御
電圧VS0,VS1も低い電位にされてワイヤードオア
形態のエミッタフォロワ出力トランジスタが共ににオフ
状態にされる。
【0074】このような2ヘッドの同時書き込みは、例
えばテスト時間の短縮化に有効である。書き込みテスト
のときに、ハードディスクの記録面を2面同時に書き込
むことができるから書き込み時間を半分に短縮すること
ができる。そして、前記図7のように、2ヘッド同時読
み出し回路も併用すれば、書き込み/読み出しのテスト
時間を半分に短縮できる。記憶容量は益々大きくなる傾
向にあり、そのテスト時間が益々長くなる傾向にあるの
で、上記の2系統同時書き込みと同時読み出し機能は極
めて有益なものとなる。
【0075】上記2つの書き込み系のうち、1つの書き
込み系統をサーボデータの書き込み用に用いるものであ
ってもよい。すなわち、サーボデータの書き込みは、ハ
ードディスクの初期化のときに1回しか書き込みを行わ
ないから、そのために従来のように1つのリード/ライ
ト集積回路を実装させる必要がない。例えば、サーボ面
を含めて記録面が8個のハードディスク装置では、この
実施例のように2系統の書き込み回路及び読み出し回路
を持たせておけば、1つのリード/ライト集積回路で構
成できる。
【0076】図12には、この発明に係る磁気ヘッド用
回路のうち、リードポストアンプRPAの出力回路の一
実施例の回路図が示されている。差動トランジスタQ1
とQ2のベースには、読み出し信号VRDが入力され
る。この信号VRDは、特に制限されないが、図6のよ
うに2段カスコード接続された出力側のベース接地でエ
ミッタ入力の増幅トランジスタを通して伝えられる。差
動トランジスタQ1とQ2のエミッタにはエミッタ抵抗
が設けられ、トランジスタQ3とエミッタ抵抗R4から
なる電流源回路により動作電流が与えられる。差動トラ
ンジスタQ1とQ2のコレクタには、負荷抵抗R1とR
2が設けられる。これらの負荷抵抗R1,R2の電源側
端子には、制御電圧VOEを受けるエミッタフォロワト
ランジスタQ4が設けられる。このトランジスタQ4の
ベースとエミッタ間には抵抗RBが設けられている。
【0077】上記差動トランジスタQ1とQ2のコレク
タ出力信号は、エミッタフォロワ出力トランジスタQ5
とQ6のベースに伝えられる。これらの出力トランジス
タQ5とQ6のエミッタには、レベルシフト用のダイオ
ードD1,D2が設けられる。これらのダイオードD
1,D2に直列形態に接続されるトランジスタQ7,Q
8及びエミッタ抵抗R5,R6は、エミッタフォロワ出
力回路の定電流負荷を構成する。上記レベルシフト用の
タイオードD1とD2のカソード側は、出力端子RDX
とRDYに接続される。
【0078】このような出力回路を持つリード/ライト
集積回路がIC0〜ICnのように複数個実装されて磁
気メモリ装置を構成する場合、リード/ラトイ集積回路
IC0〜ICnにおける対応する出力端子RDXとRD
Yはそれぞれ共通に接続される。すなわち、この実施例
では、複数からなるリード/ライト集積回路のうち選択
された1つのリード/ライト集積回路からの読み出しデ
ータを取り出すために、従来のようなアナログスイッチ
回路を必要としない。
【0079】上記のような出力回路にあっては、複数か
らなるリード/ライト集積回路IC0〜ICnのうち選
択された1つのリード/ライト集積回路、例えば具体的
回路が例示的に示されているIC0からの読み出しデー
タを取り出す場合には、制御電圧VOEが比較的高い電
圧にされる。すなわち、端子CSから入力されるチップ
セレクト信号により、制御電圧VOEが比較的高い電位
にされる。このとき、他の非選択状態の他のリード/ラ
イト集積回路IC1〜ICnにおいては、それぞれのチ
ップセレクト信号が非選択状態であることに応じて個々
の制御電圧VOEが比較的低い電位にされる。また、こ
のように非選択状態にされるリード/ライト集積回路I
C1〜ICnでは、動作電流を形成する電圧VK’も低
い電位にされる。この結果、差動増幅トランジスタとエ
ミッタフォロワ出力回路の動作電流も低く制限される。
これにより、非選択のリード/ライト集積回路におい
て、制御電圧VOEに対応してエミッタフォロワ出力ト
ランジスタのベース電位を安定に低レベルにすることが
でき、エミッタフォロワ回路の動作電流が微小電流にさ
れているので、7個の微小電流が選択状態のエミッタフ
ロォロワ出力回路の動作には影響を与えない。
【0080】上記のように複数のリード/ライト集積回
路IC0〜ICnにおいて、出力端子RDX,RDYが
共通接続されているが、選択状態のリード/ライト集積
回路IC0のトランジスタQ5,Q6のベースの直流電
位が高く、他の非選択の回路では低くなる。この結果、
非選択のリード/ライト集積回路IC1〜ICnのエミ
ッタフォロワ出力トランジスタがオフ状態にされて、ハ
ードディスク制御回路HDCには、このときに動作状態
にされているリード/ライト集積回路IC0のエミッタ
フォロワ出力トランジスタQ5とQ6を通した読み出し
信号が伝えられることになる。
【0081】非選択状態のリード/ライト集積回路にお
いては、電圧VK’を回路の接地電位のようなロウレベ
ルにし、電流源トランジスタQ3,Q7及びQ8を完全
にオフ状態にしてもよい。この構成では、非選択のリー
ド/ライト集積回路の出力端子RDXとRDYを、出力
ハイインピーダンス状態にすることができる。このと
き、トランジスタQ5とダイオードD2及びトランジス
タQ6とダイオードD4とが直列に接続されているた
め、トランジスタのベース,エミッタ間の寄生容量が半
減され、周波数特性と耐圧マージンが向上する。
【0082】図13には、この発明に係る磁気ヘッド用
回路のアンセーフ検出回路USFに含まれる磁気ヘッド
の断線(オープン)検出回路の一実施例の回路図が示さ
れている。ここで、アンセーフ検出回路USFは、磁気
ヘッドの短絡や断線を検出するために設けられるもので
ある。
【0083】図15には、この発明に係る断線検出回路
の動作の一例の波形図が、従来の断線検出方法とともに
示されている。磁気ヘッドが断線状態にあると、端子H
X又はHYのうち、高電側の電位は図示しないダンピン
グ抵抗により動作電圧まで高くされる。従来は、このこ
とを利用し、正常時と断線時の高電圧の電位差を基準電
圧VR’で判別する。すなわち、正常動作時には電流切
り換え時のオーバーシュートにより一時的に基準電圧付
近まで高くなるが最終的にはライトドライバの出力電圧
に落ち着くのに対して、断線時には上記時定数により動
作電圧まで高くなってしまい、上記基準電圧VR’を超
えてしまう。
【0084】このような断線検出方法では、動作の高速
化に伴いデータ周波数が高くなると、上記ダイピング抵
抗と寄生容量とによる時定数に従い高電圧側の電位が基
準電圧VR’に到達する前にライト電流の切り換えが行
われて、磁気ヘッドの断線検出を不能にしてしまう。す
なわち、本願発明者における試算によれば、従来の断線
検出方法にあってはワーストケースでは約8MHz程度
で検出不可能になってしまう。このため、書き込み動作
の高速化に伴い、十分なマージンを持つ断線検出回路の
開発が必要になるものである。
【0085】本願発明者においては、入力データの周波
数に依存しないで、精度の高い断線検出を行うためにラ
イトドライバの遅延を利用し、正常状態と断線状態の区
別を行うことを考えた。すなわち、図15において、入
力データWX,WYとライトドライバの遅延、すなわ
ち、端子HXとHYの波形から遅延時間tpの期間にあ
っては、端子HXとHYのうちの低電位側の電位が大き
くことなる。すなわち、正常状態では、書き込み電流の
方向が切り換えられる直前では、フライバック電圧の発
生期間が終了して高電位側の電圧を基準にしてIW・R
Hのような比較的高い電圧にされる。これに対して、断
線状態では、クランプ電圧のままにされる。そこで、上
記2種類の電圧の中間電位に基準電圧VRを設定するこ
とにより、正常状態と断線状態の識別を行うようにする
ものである。
【0086】図13において、分周回路WTFFの出力
信号WXとWYは、差動トランジスタQ3,Q4のベー
スに供給される。この差動トランジスタQ3,Q4の共
通エミッタには、基準電圧VRを受ける差動トランジス
タQ2のコレクタが接続される。差動トランジスタQ2
と対をなす差動トランジスタQ1のベースには、端子H
Xの電位が供給される。この実施例では、上記入力デー
タWX,WYとライトドライバの遅延を実質的に拡大し
て、動作マージンを拡大するために、差動トランジスタ
Q2のエミッタにはキャパシタC1が設けられる。この
キャパシタC1は、エミッタ抵抗R2とともに差動トラ
ンジスタQ1とQ2の切り換えタイミングを遅らせる。
言い換えるならば、等価的にライトドライバの出力信号
を遅くさせる。
【0087】分周回路WTFFの出力信号WXとWY
は、差動トランジスタQ7,Q8のベースに供給され
る。この差動トランジスタQ7,Q8の共通エミッタに
は、基準電圧VRを受ける差動トランジスタQ6のコレ
クタが接続される。差動トランジスタQ6と対をなす差
動トランジスタQ5のベースには、端子HYの電位が供
給される。この実施例では、上記入力データWX,WY
とライトドライバの遅延に対応し、遅延時間tpのほぼ
半分の遅延を作り出すために、差動トランジスタQ6の
エミッタにはキャパシタC2が設けられる。このキャパ
シタC2も、エミッタ抵抗R4とともに差動トランジス
タQ5とQ6の切り換えタイミングを上記同様に遅くさ
せる。
【0088】上記差動トランジスタQ1とQ2及びQ5
とQ6には、動作電流を形成する電流源トランジスタQ
10,Q11が設けられる。これらのトランジスタQ1
0とQ11は、特に制限されないが、低消費電流化のた
めに書き込み動作のときにのみ一定電流VKが供給され
ることにより断線検出回路の動作を活性化する。
【0089】前記実施例のようにライトドライバにおい
て、フライバック電圧を吸収するクランプ電圧に書き込
み電流依存性を持たせた場合には、それに従い端子H
X,HYの電位も変化する。これに対応して基準電位V
Rも変化させる必要がある。抵抗R5には、書き込み電
流を設定する電圧VPを受けるトランジスタQ12によ
り書き込み電流に対応した電流を形成し、そこで発生す
る電圧をエミッタフォロワトランジスタQ9を通して出
力させ、基準電圧VRを形成する。電圧VK’を受ける
電流源トランジスタQ13は、その動作電流を形成する
ものである。上記かの各電流源トランジスタQ10〜Q
13には、それぞれエミッタ抵抗REが設けられる。こ
の実施例においては、上記各エミッタ抵抗REの抵抗値
が同じという意味ではなく、これらの抵抗REがエミッ
タに設けられる抵抗であるという意味で用いている。な
お、上記基準電圧VRを形成する抵抗R5には、ライト
ドライバのクランプ電圧を形成する回路と同じように、
固定電流と書き込み電流とを合成した電流を流すように
するものであってもよい。
【0090】差動トランジスタQ4とQ8のコレクタが
共通化されて検出電流IOPを流すようにされる。この
検出電流IOPは、極短い時間しか発生しないパルス状
の電流であるので、ラッチ回路FFを設けてそれにより
断線検出信号UN0を発生させる。
【0091】上記2組のカスコード接続された差動トラ
ンジスタ回路において、トランジスタQ2とQ4がオン
状態のとき、又はトランジスタQ6とQ8がオン状態の
ときに検出電流IOPが流れるから、次式(1)のよう
な論理式の論理回路が構成される。ここで、HXB及び
HYBは、ロウレベルがアクティブレベル、すなわち、
基準電圧VRに対して低いときに論理1であるという意
味である。 IOP=WX・HXB+WY・HYB・・・・・・・・・・・・・・・(1) 正常時には、電流Iaが流れるタイミングと入力データ
WX,WYのタイミングが一致しないから、検出電流I
OPは流れない。これに対して、オープン時には入力デ
ータWX又はWYに対する出力電圧HX,HYの遅れ時
間の間、検出電流IOPが流れるものとなる。ラッチ回
路FFは、動作開始にあたってリセットされる。それ
故、リセット信号RSがロウレベルにされてから、最初
の検出電流IOPによりラッチ回路FFがリセットされ
て検出信号UN0がロウレベルに変換する。
【0092】上記のような遅延時間tpは、従来のよう
に書き込みデータの周波数に影響されないほぼ一定とな
るので、高い信頼性での断線検出が可能になる。特に、
上記のように遅延回路を設けて、書き込み動作に影響を
与えないで、言い換えるならば、実際のライトドライバ
の動作遅延を遅くすることなく、断線検出回路において
等価的にライトドライバの出力信号に遅延を持たせるこ
とにより、動作マージンを大きくすることができる。
【0093】図10には、ラッチ回路FFの一実施例の
回路図が示されている。ラッチ回路は、差動トランジス
タQ1とQ2のコレクタ出力をエミッタフォロワトラン
ジスタQ5とQ4を介して互いの他方の差動トランジス
タのベースに帰還させることにより構成される。トラン
ジスタQ1のコレクタから出力信号UN0が出力され
る。ベースに上記検出電流IOPが流れるようにされた
入力の差動トランジスタQ2には、リセット用のトラン
ジスタQ8が並列形態に接続される。このリセット用ト
ランジスタQ8のベースにはリセット信号RSが供給さ
れる。なお、差動トランジスタQ1とQ2のベースに
は、レベル設定用のダイオードD1,D2とD3,D4
が設けられて上記エミッタフォロワトランジスタQ4,
Q5の出力信号が帰還される。トランジスタQ3,Q6
及びQ7は、上記差動トランジスタQ1,Q2及びエミ
ッタフォロワトランジスタQ4,Q5の動作電流を形成
する定電流源を構成する。これらのトランジスタQ3,
Q6及びQ7は、低消費電力化のために、書き込み動作
のときのみ発生される定電圧VK’により動作状態にさ
れる。
【0094】リセット信号RSがハイレベルのときには
リセット状態に固定にされる。すなわち、この信号RS
により強制的にトランジスタQ8がオン状態にされるの
で、エミッタフォロワ出力トランジスタQ4の出力信号
がロウレベルとなり、差動トランジスタQ1をオフ状態
に維持させる。これにより、差動トランジスタQ1のコ
レクタから得られる出力信号UN0はハイレベルになっ
ている。
【0095】リセット信号RSがロウレベルにされる
と、トランジスタQ8はオフ状態になっている。このと
きには、上記差動トランジスタQ1のオフ状態による出
力信号UN0のハイレベルに応じて、差動トランジスタ
Q2がオン状態にされ、その状態を保持している。そし
て、差動トランジスタQ2のベース電圧は、上記電流I
OPが流れることによる抵抗R4に電圧降下により差動
トランジスタQ1のベース電位より低い電位にされる。
これにより、差動トランジスタQ1がオン状態に、差動
トランジスタQ2がオフ状態にされて、出力信号UN0
をロウレベルに変化させる。このラッチ回路FFは、リ
セット信号RSがロウレベルの期間においては上記状態
を保持する。以上のように、ヘッドが断線したときや、
ヘッドと接地電位GNDとがショートしたときに電流I
OPが流れるため、出力信号UN0をロウレベルにして
異常状態を検知することができる。
【0096】図14には、この発明に係る磁気ヘッド用
回路のアンセーフ検出回路USFに含まれる磁気ヘッド
の短絡(ショート)検出回路の一実施例の回路図が示さ
れている。図16の動作波形図に示すように、この実施
例の短絡検出手法は正常時と短絡時のフライバック電圧
の波形の相違が利用される。すなわち、正常時には書き
込みデータに応じて書き込み電流の方向を切り換えると
きに、フライバック電圧が生じる。これに対して、磁気
ヘッドが短絡状態ではインダクタンス成分が大幅に小さ
くなるため、フライバック電圧が発生してもヒゲ状の極
短いパルス幅のパルスとされる。それ故、前記のような
磁気ヘッドにおける書き込み電流IWと抵抗成分RHと
の電圧降下により決定される低電位側の電位より低くさ
れた基準電圧VR”により電圧比較動作を行うことによ
り両者を判別できる。
【0097】すなわち、正常時にはフライバック電圧が
発生して端子電圧HX又はHYの電位が基準電圧VRよ
り低くなる比較的長い期間が生じる。これに対して、短
絡時には上記のようなフライバック電圧が発生せず、端
子HXとHYの電位差は極小さな電圧となって、実質的
に端子電圧HX又はHYの電位が基準電圧VR”より低
くなることはない。また、外部から書き込みデータを入
力しても、分周回路がそれに応答して反転動作を行わな
い等のような回路不良によりデータ固定のような不良発
生においても、短絡時と同様にフライバック電圧が発生
せず、実質的に端子電圧HX又はHYの電位が基準電圧
VR”より低くなることはない。
【0098】図14において、差動トランジスタQ20
とQ21端子HXの電位と、上記断線検出回路で形成し
た基準電圧VRをエミッタフォロワトランジスタQ26
によりレベルシフトして基準電圧VR”として用いる。
定電圧VKとトランジスタQ31とエミッタ抵抗RE
は、上記エミッタフォロワトランジスタQ26の定電流
負荷回路を構成する。同様な差動トランジスタQ23,
Q24及び定電流トランジスタQ32及びエミッタ抵抗
REにより端子HYのフライバック電圧の検出回路が構
成される。この実施例では、端子HX,HYを受ける差
動トランジスタQ20とQ24のエミッタにレベルシフ
ト用のダイオードD1,D6が挿入されることにより、
等価的にダイオードD1,D6の順方向分だけ基準電圧
VR”が低くされる。
【0099】差動トランジスタQ23のコレクタ電流I
dは、キャパシタC5の放電電流として用いられる。ト
ランジスタQ25及びダイオードD4は、Vaレベルの
ロウレベル側及びハイレベル側のクランプレベルを設定
している。このキャパシタC5と微小定電流Icはタイ
マー回路を構成する。すなわち、キャパシタC5の保持
電圧が一定電位に対すると、シュミットトリガ回路を構
成するトランジスタQ27をオン状態にし、検出信号U
N1をロウレベルにする。シュミットリガ回路は、いっ
たん差動トランジスタQ27がオン状態になると、コレ
クタ電位をロウレベルにする。このため、このロウレベ
ルの基準にして他方の差動トランジスタQ28のベース
の電位がエミッタフォロワトランジスタQ29のベー
ス,エミッタ電圧分だけ低い基準電位に切り換えられる
から、キャパシタC5の電位がそれ以下にならないと反
転しない。
【0100】差動トランジスタQ20とQ21において
も、上記同様な放電電流Id’を流す回路が構成され
る。すなわち、キャパシタC5(及びC5’)は、差動
トランジスタQ23,Q24とQ20とQ21の電圧比
較動作により形成される電流Id(及びId’)により
間欠的にキャパシタC5(及びC5’)が放電される。
それ故、正常時においては、上記のように間欠的な電流
Id(及びId’)により放電されるので、キャパシタ
C5(及びC5’)の保持電圧Vaが差動トランジスタ
Q28のベース電位(VCC−VBEQ29 −RZ・IZ)
に達することはない。これに対して、上記のようなヘッ
ドの短絡時やデータ固定時には、定電流Icによる充電
動作を打ち消すような放電動作が行われ無いから、キャ
パシタC5(又はC5’)の保持電圧Vaが高くなって
上記出力信号UN1をロウレベルにする。また、ヘッド
端子と電源VCCとのショートに関しても放電動作が行
われないため、上記出力信号UN1をロウレベルにす
る。上記断線検出信号UN0と短絡検出信号UN1と
は、例えば図1の磁気ヘッド用回路においては、端子W
ORKよりハイレベルの信号として出力される。
【0101】上記のような電圧比較回路においても、端
子HXとHYの電位を受けるものであり、前記実施例の
ように書き込み電流によりクランプ電圧(フライバック
電圧)に依存性を持たせた場合には、それに応じて基準
電圧VR”も変化させて動作マージンを確保する必要が
ある。それ故、短絡検出回路の基準電圧VR”にあって
も、上記のような断線検出回路により形成した書き込み
電流依存性を持つ基準電圧VRをレベルシフトを利用す
ることにより、回路の簡素化と動作マージンの確保を行
うものである。この回路では、簡単な構成により、安定
して短絡とデータ固定の両方を検出することができる。
また、上記のようにヘッド端子と電源VCCとのショー
トに関しても異常を検出することができる。
【0102】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 書き込みデータに対応して磁気ヘッドに流れる
電流の方向を切り換える書き込み電流切り換え回路にお
いて、電流の方向の切り換え時に磁気ヘッドにおいて発
生するフライバック電圧を抑制するクランプ電圧に書き
込み電流依存性を持たせたることにより、書き込み電流
の立ち上がりと立ち下がりを高速化しつつ、切り換え時
のオーバーシュートを抑えることができるという効果が
得られる。 (2) 上記クランプ電圧として、書き込みデータを受
けてエミッタフォロワ出力トランジスタを差動的にスイ
ッチ制御する差動トランジスタのコレクタに設けられる
抵抗により形成するとともに、差動トランジスタのエミ
ッタに設けられる電流源に書き込み電流に対応した電流
を流すようなトランジスタを設けるという簡単な回路に
より、広い範囲にわたる種々の書き込み電流を必要とす
る種々の磁気ヘッドに対しても高速化が可能になるとい
う効果が得られる。
【0103】(3) 上記クランプ電圧として、書き込
み電流依存性を持つよう形成された設定電圧を共通に受
けるエミッタフォロワトランジスタを用いることによ
り、書き込み電流の立ち上がりと立ち下がりをほぼ等し
く設定でき、電流方向のデューティをほぼ50%に設定
できるという効果が得られる。 (4) 上記クランプ電圧は、書き込み電流依存性を持
つよう形成された設定電圧を共通に受ける一対のエミッ
タフォロワトランジスタにより磁気ヘッドの両端にクラ
ンプ電圧を供給するとき、ダイオードを挿入することに
よりリードアンプ側の入力容量の増大を抑えることがで
きるから読み出し特性を犠牲にすることなく高速書き込
みが可能になるという効果が得られる。
【0104】(5) エミッタフォロワトランジスタの
ベースにキャパシタを設けることより、ベース側の電源
インピーダンスを低くすることができるからフライバッ
ク電圧発生時のエミッタフォロワトランジスタのベース
電流の変化に対して安定したクランプ電圧を得ることが
できるという効果が得られる。 (6) 上記書き込み電流に依存性を持つようにされた
クランプ電圧は、固定成分と書き込み電流に依存した電
流成分との合成電流に基づいて形成することにより、過
剰な書き込み依存性を抑えつつ最適な動作条件を作り出
すことができるという効果が得られる。
【0105】(7) 書き込み電流を形成する電流源ト
ランジスタには、ベースと回路の基準電位との間、又は
エミッタ抵抗に書き込み電流制限用のダイオードを設け
ることにより、誤設定又は何らかの原因で制御電圧が異
常に高くなったとき磁気ヘッドに過剰電流が流れること
による不測の事故を未然に防止することができるという
効果が得られる。 (8) 記録と再生を同一磁気ヘッドにより行う書き込
み系回路と読み出し系回路を持つ磁気ヘッド用回路にお
いて、磁気ヘッドからの読み出し信号を受ける差動増幅
トランジスタのベース,エミッタ間にそれぞれにクラン
プ用ダイオードを複数個直列形態に接続することによ
り、書き込み動作時に差動トランジスタのベース,エミ
ッタ間にフライバック電圧等のような大きな逆電圧が印
加されることが防止できるから、素子の破壊や特性劣化
を防止することができるという効果が得られる。
【0106】(9) 磁気ヘッドからの読み出し信号を
受ける差動増幅トランジスタのコレクタに近接して第1
のエミッタ入力でベース接地の増幅トランジスタを設
け、それより比較的離れた位置に配置された読み出し用
の出力回路に近接して第2のエミッタ入力でベース接地
増幅トランジスタを設けることにより、長い配線抵抗に
よる入力容量の増加を防ぎ、かつ周波数特性を向上させ
るとともに良好な信号伝達経路を得ることができるとい
う効果が得られる。 (10) 複数個の磁気ヘッドに対応した差動増幅トラ
ンジスタは選択信号により2個同時に動作状態にされ、
上記第2のエミッタ入力でベース接地増幅トランジスタ
も2対設けられ、この2対の増幅トランジスタに対応し
て各磁気ヘッドに対応した第1のエミッタ入力でベース
接地増幅トランジスタも2対設けられるとともに、その
ベースにはコレクタが共通接続されたものの間で相対的
に変化される第2の選択信号を供給することにより、2
系統の読み出し経路を持たせつつ、各磁気ヘッドにおい
てそのいずれでも選択的に使用して出力させることがで
きるという効果が得られる。
【0107】(11) 上記第1のエミッタ入力でベー
ス接地の増幅トランジスタのエミッタとベース、又はエ
ミッタと回路の高電圧側の電源端子との間にはベース,
エミッタ間耐圧保護用のダイオードを設けることによ
り、リードアンプ特性を犠牲にすることなく耐静電破壊
の向上を図ることができるという効果が得られる。 (12) 読み出し信号を増幅する増幅回路の増幅出力
信号を受けて外部端子へ出力させる出力信号を形成する
エミッタフォロワ出力回路において、チップセレクト信
号に対応して増幅回路の動作電圧とエミッタフォロワ出
力回路の動作電流を選択的に切り換える機能を付加する
ことにより、3状態出力機能を持つ出力回路を得ること
ができ、複数の出力端子をワイヤード論理で共通に接続
できるから外部回路の簡素化が可能になるという効果が
得られる。 (13) 上記(12)において、エミッタフォロワ出
力回路のエミッタにダイオードを直列接続することによ
り、周波数特性の向上及び耐圧マージンの向上を図るこ
とができるという効果が得られる。
【0108】(14) 複数からなる磁気ヘッドに対応
した複数からなる読み出し回路を持ち、同時に2個以上
のヘッド回路からの読み出し信号を同時に外部端子へ出
力させることが可能な読み出し系回路を設けることよ
り、読み出しテスト時間の短縮化や、1つをサーボ専用
に用いることができるという効果が得られる。 (15) 複数からなる磁気ヘッドに対応した複数から
なる書き込み回路を持ち、同時に2個以上の書き込みデ
ータを受けて、それに対応した数のヘッド回路に対して
書き込み信号を伝えて同時書き込みを行うことが可能な
書き込み系回路を設けることにより、書き込みテスト時
間の短縮化や、1つをサーボ専用に用いることができる
という効果が得られる。
【0109】(16) 複数からなる磁気ヘッドに対応
した複数からなる読み出し回路と、ヘッド選択信号に応
じて選択的に1つの読み出し回路の信号を共通の出力回
路から出力させる出力回路を持つものにおいて、複数か
らなる読み出し回路における増幅回路のオフセット電圧
の調整を行う回路を付加することより、ヘッド切り換え
時間を大幅に短縮できるという効果が得られる。 (17) 上記オフセット調整回路を構成するディジタ
ル/アナログ変換回路を、複数からなる磁気ヘッドに書
き込み電流を流す書き込み回路における書き込み電流の
調整にも利用することにより、書き込み電流の最適化も
図られるという効果が得られる。
【0110】(18) 書き込みデータと対応する磁気
ヘッドの端子電圧の遅延時間におけるフライバック電圧
の電圧値の相違から断線状態を検出することにより、書
き込み信号の周波数に無関係に安定した断線検出、及び
ヘッドと接地電位GND間のショート検出が実現できる
という効果が得られる。 (19) 磁気ヘッドのフライバック電圧を磁気ヘッド
に流れる書き込み電流による生じる直流的な電圧降下分
により決定される電位より低い所定の基準電圧により検
出することにより、磁気ヘッドの短絡、データ固定検出
及びヘッドと電源端子VCCとのショート検出が実現で
きるという効果が得られる。
【0111】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、ライ
トデータは差動入力でなくてもよいし、分周回路を省略
してもよい。ヘッドの数は8個に限定されるものではな
く、必要に応じて任意に設定できる。更に、磁気ヘッド
は、書き込み用と読み出し用の2つからなるものであっ
てもよい。すなわち、ライトドライバに接続される磁気
ヘッドとリードプリアンプに接続される磁気ヘッドとは
別々に設けられるものであってもよい。これに応じて、
磁気ヘッド用回路としては、リード用集積回路とライト
用集積回路から構成されるものであってもよい。また、
全実施例の回路は、1つのないし複数の半導体集積回路
装置に構成されるもの他、半導体集積回路に形成される
ものと、外部素子との組み合わせにより構成されるもの
等種々の実施形態を採ることができる。この発明は、磁
気ヘッド用回路として広く利用できる。
【0112】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、書き込みデータに対応して
磁気ヘッドに流れる電流の方向を切り換える書き込み電
流切り換え回路において、電流の方向の切り換え時に磁
気ヘッドにおいて発生するフライバック電圧を抑制する
クランプ電圧に書き込み電流依存性を持たせたることに
より、書き込み電流の立ち上がりと立ち下がりを高速化
しつつ、切り換え時の電流オーバーシュートを抑えるこ
とができる。
【0113】上記クランプ電圧として、書き込みデータ
を受けてエミッタフォロワ出力トランジスタを差動的に
スイッチ制御する差動トランジスタのコレクタに設けら
れる抵抗により形成するとともに、差動トランジスタの
エミッタに設けられる電流源に書き込み電流に対応した
電流を流すようなトランジスタを設けるという簡単な回
路により、広い範囲にわたる種々の書き込み電流を必要
とする種々の磁気ヘッドに対しても高速化が可能にな
る。上記クランプ電圧として、書き込み電流依存性を持
つよう形成された設定電圧を共通に受けるエミッタフォ
ロワトランジスタを用いることにより、書き込み電流の
立ち上がりと立ち下がりをほぼ等しく設定でき、電流方
向のデューティをほぼ50%に設定できる。
【0114】上記クランプ電圧は、書き込み電流依存性
を持つよう形成された設定電圧を共通に受ける一対のエ
ミッタフォロワトランジスタにより磁気ヘッドの両端に
クランプ電圧を供給するとき、ダイオードを挿入するこ
とによりリードアンプ側の入力容量の増大を抑えること
ができるから読み出し特性を犠牲にすることなく高速書
き込みが可能になる。上記エミッタフォロワトランジス
タのベースにキャパシタを設けることより、ベース側の
電源インピーダンスを低くすることができるからフライ
バック電圧発生時のエミッタフォロワトランジスタのベ
ース電流の変化に対して安定したクランプ電圧を得るこ
とができる。
【0115】上記書き込み電流に依存性を持つようにさ
れたクランプ電圧は、固定成分と書き込み電流に依存し
た電流成分との合成電流に基づいて形成することによ
り、過剰な書き込み依存性を抑えつつ最適な動作条件を
作り出すことができる。上記書き込み電流を形成する電
流源トランジスタには、ベースと回路の基準電位との
間、又はエミッタ抵抗間に書き込み電流制限用のダイオ
ードを設けることにより、誤設定又は何らかの原因で制
御電圧が異常に高くなったとき磁気ヘッドに過剰電流が
流れることによる不測の事故を未然に防止することがで
きる。
【0116】記録と再生を同一磁気ヘッドにより行う書
き込み系回路と読み出し系回路を持つ磁気ヘッド用回路
において、磁気ヘッドからの読み出し信号を受ける差動
増幅トランジスタのベース,エミッタ間にそれぞれにク
ランプ用ダイオードが複数個直列形態を接続することに
より、書き込み動作時に差動トランジスタのベース,エ
ミッタ間にフライバック電圧等のような大きな逆電圧が
印加されることが防止できるから、素子の破壊や特性劣
化を防止することができる。
【0117】磁気ヘッドからの読み出し信号を受ける差
動増幅トランジスタのコレクタに近接して第1のエミッ
タ入力でベース接地の増幅トランジスタを設け、それよ
り比較的離れた位置に配置された読み出し用の出力回路
に近接して第2のエミッタ入力でベース接地増幅トラン
ジスタを設けることにより、良好な信号伝達経路を得る
ことができる。
【0118】複数個の磁気ヘッドに対応した差動増幅ト
ランジスタは選択信号により2個同時に動作状態にさ
れ、上記第2のエミッタ入力でベース接地増幅トランジ
スタも2対設けられ、この2対の増幅トランジスタに対
応して各磁気ヘッドに対応した第1のエミッタ入力でベ
ース接地増幅トランジスタも2対設けられるとともに、
そのベースにはコレクタが共通接続されたものの間で相
対的に変化される第2の選択信号を供給することによ
り、2系統の読み出し経路を持たせつつ、各磁気ヘッド
においてそのいずれでも選択的に使用して出力させるこ
とができる。上記第1のエミッタ入力でベース接地の増
幅トランジスタのエミッタとベース、又はエミッタと回
路の高電圧側の電源端子との間にはベース,エミッタ間
耐圧保護用のダイオードを設けることにより、耐静電破
壊の向上を図ることができる。
【0119】読み出し信号を増幅する増幅回路の増幅出
力信号を受けて外部端子へ出力させる出力信号を形成す
るエミッタフォロワ出力回路において、チップセレクト
信号に対応して増幅回路の動作電圧とエミッタフォロワ
出力回路の動作電流を選択的に切り換える機能を付加す
ることにより、3状態出力機能を持つ出力回路を得るこ
とができ、複数の出力端子をワイヤード論理で共通に接
続できるから外部回路の簡素化が可能になる。
【0120】複数からなる磁気ヘッドに対応した複数か
らなる読み出し回路を持ち、同時に2個以上のヘッド回
路からの読み出し信号を同時に外部端子へ出力させるこ
とが可能な読み出し系回路を設けることより、読み出し
テスト時間の短縮化や、1つをサーボ専用に用いること
ができる。また、複数からなる磁気ヘッドに対応した複
数からなる書き込み回路を持ち、同時に2個以上の書き
込みデータを受けて、それに対応した数のヘッド回路に
対して書き込み信号を伝えて同時書き込みを行うことが
可能な書き込み系回路を設けることにより、書き込みテ
スト時間の短縮化や、1つをサーボ専用に用いることが
できる。さらに、複数からなる磁気ヘッドに対応した複
数からなる読み出し回路と、ヘッド選択信号に応じて選
択的に1つの読み出し回路の信号を共通の出力回路から
出力させる出力回路を持つものにおいて、複数からなる
読み出し回路における増幅回路のオフセット電圧の調整
を行う回路を付加することよりヘッド切り換え時間を短
縮できる。
【0121】上記オフセット調整回路を構成するディジ
タル/アナログ変換回路を、複数からなる磁気ヘッドに
書き込み電流を流す書き込み回路における書き込み電流
の調整にも利用することにより、書き込み電流の最適化
も図られる。
【0122】書き込みデータと対応する磁気ヘッドの端
子電圧の遅延時間におけるフライバック電圧の電圧値の
相違から断線状態を検出することにより、書き込み信号
の周波数に無関係に安定した断線検出とヘッドと接地電
位とのショートの検出が可能になる。磁気ヘッドのフラ
イバック電圧を磁気ヘッドに流れる書き込み電流による
生じる直流的な電圧降下分により決定される電位より低
い所定の基準電圧により検出することにより、磁気ヘッ
ドの短絡、データ固定及びヘッドと電源とのショートを
検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る磁気ヘッド用回路の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】この発明に係るライトドライバWDの一実施例
を示す具体的回路図である。
【図3】この発明の他の一実施例を示す動作電流源回路
の回路図である。
【図4】この発明の他の一実施例を示す動作電流源回路
の回路図である。
【図5】この発明に係るライトドライバWDの他の一実
施例を示す回路図である。
【図6】この発明に係るリードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図7】この発明に係るリードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の他の一実施例を示す回路図
である。
【図8】この発明に係るリードプリアンプRAとリード
ポストアンプの入力段回路の他の一実施例を示す回路図
である。
【図9】この発明に係るリードプリアンプに設けられる
オフセット調整回路に用いられるディジタル/アナログ
変換回路の一実施例を示す回路図である。
【図10】この発明に係る断線検出回路に用いられるラ
ッチ回路の一実施例を示す回路図である。
【図11】この発明に係る書き込み系回路の他の一実施
例を示す回路図である。
【図12】この発明に係る磁気ヘッド用回路のうち、リ
ードポストアンプRPAの出力回路の一実施例を示す回
路図である。
【図13】この発明に係る磁気ヘッド用回路のうち、ア
ンセーフ検出回路USFに含まれる断線検出回路の一実
施例を示す回路図である。
【図14】この発明に係る磁気ヘッド用回路のうち、ア
ンセーフ検出回路USFに含まれる短絡検出回路の一実
施例を示す回路図である。
【図15】この発明に係る断線検出回路の動作の一例を
示す波形図である。
【図16】この発明に係る短絡検出回路の動作の一例を
示す波形図である。
【図17】この発明に係るリード/ライト集積回路の一
実施例を示すピン配置図である。
【図18】この発明に係るライトドライバの他の一実施
例を示す回路図である。
【図19】書き込み電流IWと磁気ヘッドの両端HX,
HYの一例を示す波形図である。
【符号の説明】
HED0〜HED7…ヘッド回路、RPA…リードポス
トアンプ、WTFF…分周回路、WD…ライトドライ
バ、RWS…リード/ライトセレクタ、HS…チップセ
レクタ、WCS…ライト電流源回路WCS、VWH…ラ
イトアンプ電圧源、RVG…リード温度補償電圧源、R
PA…リードポストアンプ、USF…アンセーフ回路、
LVC…レベルシフト回路、IW…書き込み電流、I
A,IB…固定電流、IR…読み出し電流、OA…出力
回路、SPC…シリアル/パラレル変換回路、IC0〜
ICn…磁気ヘッド用回路、FF…ラッチ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長屋 裕士 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 廣瀬 豪 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所 デバイス開発センタ内 (72)発明者 加地 忠雄 東京都青梅市今井2326番地 株式会社 日立製作所 デバイス開発センタ内 (56)参考文献 特開 昭62−273609(JP,A) 特開 昭57−162107(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/09

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相補的に変化する第1と第2の書き込み
    電圧を受ける第1と第2のエミッタフォロワ出力トラン
    ジスタと、上記第1と第2の書き込み電圧に対応してレ
    ベルシフトされた第3と第4の書き込み電圧を受ける第
    3と第4の差動トランジスタとからなり、磁気ヘッドに
    双方向に電流を流すブリッジ回路と、 書き込みデータに対応した書き込み信号を受けて、上記
    第1と第2の書き込み電圧を形成する第1回路と、 上記書き込み信号を受けて上記第3と第4の書き込み電
    圧を形成する第2回路とを備え、 上記第1と第2回路の各々は、上記磁気ヘッドに双方向
    に流れる上記電流に対応した第1電流を形成する第1電
    流源と所定の調整電圧に対応した第2電流を形成する第
    2電流源を含み、上記第1電流と第2電流の合成電流に
    より上記第1と第2電圧及び第3と第4電圧を形成して
    なることを 特徴とする磁気ヘッド用回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記第1回路は、 差動トランジスタと、 上記差動トランジスタのコレクタに設けられた第1と第
    2抵抗と、 上記差動トランジスタの共通化されたエミッタに設けら
    れた上記第1と第2電流源からなる ことを特徴とする磁
    気ヘッド用回路。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記第1と第2電流源に対応された電流を形成する第3
    と第4電流源と、 上記第3と第4電流源により形成された電流の合成電流
    が流れるようにされた第5抵抗と、 上記第5抵抗で発生した電圧を受ける一対のエミッタフ
    ォロワトランジスタとを更に備え、 上記一対のエミッタフォロワトランジスタのエミッタ
    は、上記差動トランジスタのコレクタにそれぞれ接続さ
    れてなる ことを特徴とする磁気ヘッド用回路。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記一対のエミッタフォロワトランジスタのエミッタ
    は、ダイオードを介して上記差動トランジスタのコレク
    タにそれぞれ接続されてなる ことを特徴とする磁気ヘッ
    ド用回路。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、 上記一対のエミッタフォロワトランジスタのベースに
    は、更にキャパシタが接続されてなる ことを特徴とする
    磁気ヘッド用回路。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、 上記磁気ヘッドに双方向に流れる上記電流は、 書き込み電流設定電圧がベースに供給された電流源トラ
    ンジスタと、 上記電流源トランジスタのエミッタに設けられた第6抵
    抗と、 上記第6抵抗に並列に設けられたダイオードを含んでな
    る回路によって生成されるこ とを特徴とする磁気ヘッド
    用回路。
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