JPH06119606A - Hブリッジ回路 - Google Patents

Hブリッジ回路

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JPH06119606A
JPH06119606A JP4268295A JP26829592A JPH06119606A JP H06119606 A JPH06119606 A JP H06119606A JP 4268295 A JP4268295 A JP 4268295A JP 26829592 A JP26829592 A JP 26829592A JP H06119606 A JPH06119606 A JP H06119606A
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resistor
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diode
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    • H03K17/662Switching arrangements for passing the current in either direction at will; Switching arrangements for reversing the current at will connected to both load terminals each output circuit comprising more than one controlled bipolar transistor
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    • H03K2217/00Indexing scheme related to electronic switching or gating, i.e. not by contact-making or -breaking covered by H03K17/00
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気ヘッド等のインダクタンスに流す電流を反
転させるHブリッジ回路において、電流反転時に発生す
るフライバックパルスがクランプされ、反転スピードが
遅くなるのを防止することを目的とする。 【構成】電流の反転する遷移時のみ、切換信号源31
A,31Bからの切替信号を微分してトランジスタQ1
A,Q1Bのいずれかを導通させることによって、差動
増幅器の負荷トランジスタQ11,Q12のベース電位
を制御し、負荷抵抗R11,R12に流れる電流が大き
くなようにして抵抗R11,12での電圧降下を大きく
し、トランジスタQ11,12が定常状態時に非導通状
態となる方のトランジスタのベース電位を下げることに
より、負荷となる磁気ヘッドのインダクタンスから発生
するフライバックパルスが、常状態時に非導通状態とな
る方のトランジスタを反転させないように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Hブリッジ回路に関
し、特にハードディスクドライブやフロッピーディスク
ドライブ等の磁気記録のデータ書き込みのために、薄膜
ヘッドなどの中点の無い磁気ヘッドに流す書き込み電流
の反転に用いる定電流の反転回路に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録において、データ書き込みのた
めに薄膜ヘッドのような、中点の無い磁気ヘッドに流す
書き込み電流を反転させるための、従来のHブリッジ回
路は、図3に示すような構成になっている。
【0003】磁気ヘッドH31は、出力端子H3X、H
3Yにつながり、出力端子H3Xは、トランジスタQ3
1のエミッタとトランジスタQ33のコレクタに接続さ
れる。出力端子H3Yは、トランジスタQ32のエミッ
タとトランジスタQ34のコレクタに接続されている。
トランジスタQ31、Q32のコレクタは、電源端子V
CCに接続される。トランジスタQ33、Q34のエミ
ッタは共通接続されて、トランジスタQ37のコレクタ
に接続されている。以上のトランジスタQ31,Q3
2,Q33,Q34によりHブリッジ回路が構成されて
いる。
【0004】トランジスタQ37のエミッタは、抵抗R
33を通して接地端子GNDに接続され、ベースはカレ
ントミラー回路の一方の入力側回路(図示せず)に接続
されていものるとする。
【0005】トランジスタQ37と抵抗R33により、
カレントミラー回路の一方の出力側回路が構成され、定
電流源I31となっている。トランジスタQ37のコレ
クタからは、定電流を吸い込むことになる。
【0006】トランジスタQ31、Q32のベースは、
それぞれ抵抗R31、R32を通して電源端子VCCに
接続され、かつトランジスタQ35、Q36の各コレク
タに接続されている。トランジスタQ35、Q36のエ
ミッタは共通接続されてトランジスタQ38のコレクタ
に接続されている。
【0007】また、トランジスタQ38のエミッタは、
抵抗R34を通して接地端子GNDにつながっており、
ベースはカレントミラー回路の他方の入力側回路に接続
されている。トランジスタQ38と抵抗R34によりカ
レントミラー回路の他方の出力側回路が構成され、定電
流源I32となっている。トランジスタQ38のコレク
タからは、定電流を吸い込むことになる。
【0008】トランジスタQ33、Q35のベースは共
通接続され、切換信号源S31の一端に接続され、ま
た、トランジスタQ34、Q36のベースは、切換信号
源S32の一端に接続されている。切換信号源S31、
S32の他端は共通接続され、バイアス電源VB3を通
して接地端子GNDに接続されている。
【0009】切換信号源S31、S32は、それぞれ振
幅が同じで(約0.25VP-P )、位相が180度異な
って方形波を出力するものとする。
【0010】次に、回路の動作について説明する。
【0011】切換信号源S31が、S32より高い電圧
を出しているとすると(約0.25V)、トランジスタ
Q33、Q34によって構成された差動増幅器は、Q3
4が非導通でQ33が導通する。従って定電流源I31
の出力電流は、すべてトランジスタQ33のエミッタ電
流となり、ほぼ同じ電流がコレクタ電流となる。
【0012】また、トランジスタQ35、Q36によっ
て構成された差動増幅器も、Q36が非導通でQ35が
導通する。従って定電流源I32の出力電流はすべてQ
35のエミッタ電流となり、ほぼ同じ電流がコレクタ電
流となる。
【0013】よって、その電流が流れる抵抗R31の両
端には電圧降下を生じるが、抵抗R32には電圧降下が
生じない。また、トランジスタQ31のベース電位は、
トランジスタQ32のベース電位より低くなる。
【0014】磁気ヘッドH31は、直流的にみるとほぼ
抵抗値は、0Ωと見なせるのでトランジスタQ31とQ
32は、直流的には、差動増幅器を構成している。よっ
て、トランジスタQ31は、非導通でトランジスタQ3
2は、導通している。
【0015】従って、この状態での磁気ヘッドH31に
流れる電流は、電源端子VCCからトランジスタQ32
を通り出力端子H3Yから磁気ヘッドH31に流れ、出
力端子H3XからトランジスタQ33を通って定電流源
I31に流れ込む。電流値は、定電流源I31の電流値
と等しい。
【0016】次に、切換信号源S32がS31より高い
電圧を出しているとすると、トランジスタQ31とQ3
2、トランジスタQ33とQ34、トランジスタQ35
とQ36のそれぞれの状態が逆となり、磁気ヘッドH3
1に流れる電流は逆方向に流れる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】定常状態における動作
の説明は、従来技術の項で述べた通りであるが、電流を
反転させた瞬間の状態には以下に述べるような課題があ
る。
【0018】図3において、トランジスタQ31とQ3
4が導通しており、磁気ヘッドH31に流れる電流は、
出力端子H3Xから流れ出して出力端子H3Yに流れ込
んでいるとする。ここで磁気ヘッドに流れる電流を反転
させるために、切換信号源S31とS32の出力電圧を
逆転させると、トランジスタQ34が非導通となりトラ
ンジスタQ33が導通して、出力端子H3Yから電流を
引き込もうとする。
【0019】その際、出力端子H3Xが低くH3Yが高
くなるようなフライバックパルスが磁気ヘッドに生ず
る。すると、定常状態であれば導通しているトランジス
タであるQ32のエミッタ電位が上がり非導通となって
しまい、そのかわりに、エミッタ電位の下がるトランジ
スタQ31が導通してしまう。
【0020】そのため、トランジスタQ33のコレクタ
が引き込んでいる電流が出力端子H3Xから引き込まれ
なくなり、トランジスタQ31のエミッタから供給され
る。
【0021】それを防ぐためフライバックパルスは、ト
ランジスタQ31が導通しない程度の電圧にクランプさ
れる。
【0022】よって、磁気ヘッドH31に流れる書き込
み電流は、トランジスタQ31が導通しない程度のフラ
イバックパルスが発生する反転スピードに制限される。
【0023】磁気記録においては、一般的に磁気ヘッド
に流す書き込み電流の反転スピードが速いほど、読み出
し時に磁気ヘッドからの出力電圧が大きくなり、また記
録信号間の干渉が少なくなり、エラーレートが下がり、
記録密度が上げられる。この電流の反転スピードを速く
するためには、フライバックパルスが小さい電圧でクラ
ンプされないようにすれば良い。
【0024】即ち、図3に示した従来の回路において、
フライバックパルスを小さい電圧でクランプされないよ
うにするには、トランジスタQ31のベース電位を低く
しておき、フライバックパルスによってエミッタ電位が
下げられても、小さい電圧でクランプされないようにし
ておけば良い。
【0025】トランジスタQ31のベース電位を下げる
ためには抵抗R31の抵抗値を大きくするか、または、
定電流源I32の電流値を大きくすれば良い。
【0026】しかし、トランジスタQ31のエミッタか
ら磁気ヘッドH31に流れる電流(定電流源I31の電
流値)は、一般的に20mA程度であるため、トランジ
スタQ31のHFEの最小値を50とすると、トランジス
タQ31のベース電流の最大値は、0.4mAとなる。
【0027】磁気ヘッドH31に流れる電流が反転した
際に発生するフライバックパルスにより、トランジスタ
Q32が非導通になることを前述したが、トランジスタ
Q32が非導通になることにより、磁気ヘッドH31に
電流を供給できなくなり、電流の反転スピードが遅くな
ってしまう。
【0028】つまり、導通している時のトランジスタQ
32のベース電位を極力高くし、フライバックパルスを
大きな電圧にして、トランジスタQ32を導通し難くす
れば、電流の反転スピードを早くできる。このことは、
電流の反転方向が逆である場合、トランジスタQ31に
おいても同じである。
【0029】ここで、前述のように、トランジスタQ3
1のベース電流の最大値が1mAである。また、トラン
ジスタQ31が非導通になっているときのトランジスタ
Q31のベース電位は極力低い方がよいため、定電流源
I32の電流が少ないときは抵抗R31値は大きくな
る。また、抵抗R31の値が小さいときは定電流源I3
2の値が大きくなる。
【0030】導通しているトランジスタのベース・エミ
ッタ間電圧を0.7Vとし、抵抗R31の値を500Ω
とし、トランジスタQ31が非導通状態になっていると
きのエミッタ電位を1.5V、電源端子VCCの電位を
5Vとすると、定電流源I32の値は5.6mAとな
る。
【0031】ここで、電流の反転が終了し定常状態であ
る場合を考える。この場合磁気ヘッドH31の直流抵抗
はほぼ0Ωと考えられるので、トランジスタQ31とQ
32は差動増幅器を構成している。そして、それぞれの
ベースの電位差が0.1V以上あれば、定電流源I31
からの電流は、トランジスタQ31、Q32のほぼどち
らか一方に切り替わっている。
【0032】抵抗R31、R32の値を前記同様500
Ωとすると、定電流源I32の電流値は200μA以上
あれば良い。つまり、電流反転時に大きなフライバック
パルスが発生しても、磁気ヘッドH31に電流を流し続
けられるように定電流源I32の電流は大きな値になっ
ており、定常状態では、その電流は無駄になっている。
【0033】本発明の目的は、上述の欠点を除去するこ
とにより、磁気ヘッド等のインダクタンスに流す電流を
反転させるときに発生するフライバックパルスがクラン
プされ、反転スピードが遅くなるのを防止することにあ
る。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、磁気ヘ
ッドに流すデータの書き込み電流を反転させるスイッチ
ング機能を有し、前記スイッチングの制御信号であっ
て、互に逆相の関係にある第1および第2の各切換信号
源を各差動入力とする第1と第2の各差動増幅器を並列
接続し、前記第1の差動増幅器の第1の負荷素子が接続
される第1の出力端を、前記第2の差動増幅器の第1の
負荷トランジスタの制御端子に、前記第2の差動増幅器
の第2の負荷素子が接続される第2の出力端を、前記第
2の差動増幅器の第2の負荷トランジスタの制御端子に
それぞれ接続し、前記第2の差動動増幅器の出力端に前
記磁気ヘッドを接続するHブリッジ回路において、前記
書き込み電流の反転時に、前記磁気ヘッドに発生するフ
ライバックパルスによって前記第1および第2の各負荷
トランジスタが導通状態から非導通状態に遷移するとき
にのみ、前記第1の負荷トランジスタの制御端子または
前記第2の負荷トランジスタの制御端子に、パルス状の
電圧を印加して前記非導通状態への反転を防止する手段
を有することにある。
【0035】また、前記非導通状態への反転を防止する
手段は、前記スイッチングの制御信号を微分した信号に
より、前記第1または前記第2の各負荷素子に流れる電
流を増加させて、電圧降下を大きくする制御回路により
行うことができる。
【0036】さらに、前記制御回路は、前記スイッチン
グの制御信号であって互に逆相の関係にある第3および
第4の各切換信号源を有し、前記第3の切換信号源を第
1の抵抗と第1のコンデンサとを介して、第1のダイオ
ードのカソードと第1のトランジスタのゲートとに接続
し、前記第1のダイオードのアノードと前記第1のトラ
ンジスタのエミッタとを接地電位に共通接続し、前記第
1のトランジスタのコレクタを前記第2の負荷トランジ
スタのゲートに接続し、前記第4の切換信号源を第2の
抵抗と第2のコンデンサとを介して、第2のダイオード
のカソードと第2のトランジスタのゲートとに接続し、
前記第2のダイオードのアノードと前記第2のトランジ
スタのエミッタを前記接地電位に共通接続し、前記第2
のトランジスタのコレクタを前記第1の負荷トランジス
タのゲートに接続して構成することができる。
【0037】また、前記非導通状態への反転を防止する
手段は、前記第1および前記第2の負荷トランジスタの
各ゲート電位を検知し、その検知結果の信号を微分した
信号により、前記第1または前記第2の各負荷素子に流
れる電流を増加させて、電圧降下を大きくする正帰還の
回路により行うこともできる。
【0038】またさらに、前記正帰還の回路は、一端を
前記電源電位に接続する第3の抵抗と前記接地電位間に
第3のトランジスタと第4の抵抗とを直列接続し、その
直列接続点から第3のコンデンサを介して第3のダイオ
ードのカソードと第4のトランジスタのゲートとに接続
し、前記第3のダイオードのアノードと前記第4のトラ
ンジスタのエミッタとを前記接地電位に共通接続し、前
記第4のトランジスタのコレクタを前記第1の負荷トラ
ンジスタのゲートに接続し、前記第3の抵抗と前記第3
のトランジスタとの接続点と前記接地電位間に第5のト
ランジスタと第5の抵抗とを直列接続し、その直列接続
点から第4のコンデンサを介して第4のダイオードのカ
ソードと第6のトランジスタのゲートとに接続され、前
記第4のダイオードのアノードと前記第6のトランジス
タのエミッタとを前記接地電位に共通接続し、前記第6
のトランジスタのコレクタを前記第1の負荷トランジス
タのゲートに接続して構成することができる。
【0039】
【実施例】本発明の第1の実施例を図面を参照して説明
する。
【0040】図1に示す回路は、図3に示してある従来
例の回路に対し、定電流源I12の電流値を少なくし、
かつ、電流の反転する遷移時に流れる電流を多くする回
路をつけ加えている。
【0041】トランジスタQ1Aは、コレクタを抵抗R
12の一端に、エミッタを接地端子GNDに接続してい
る。また、ベースは、ダイオードD1Aのカソードとコ
ンデンサC1Aの一端に接続されている。ダイオードD
1Aのアノードは、接地端子GNDに接続されている。
コンデンサC1Aの他端は、抵抗R1Aの一端に接続さ
れ抵抗R1Aの他端は、切換信号源S1Aの一端に接続
され、切換信号源S1Aの他端は、接地端子GNDの接
続されている。トランジスタQ1Bは、コレクタを抵抗
R11の一端に接続されており、トランジスタQ1Bの
その他の端子及びダイオードD1B、コンデンサC1
B、抵抗R1B、切換信号源S1Bの接続関係は、上述
のトランジスタQ1Aのときと同様に接続されている。
【0042】ここで、切換信号源S1A、S1Bともに
低電位が0V、高電位は導通しているトランジスタのベ
ース・エミッタ間電圧より高い電圧である方形波を出力
しており、位相は、互いに逆相はである。また、切換信
号源S11とS1B、S12とS1Aの位相は、同相で
ある。
【0043】次に動作について説明する。
【0044】今、定常状態であり、切換信号源S11の
電位が高く、S12の電位が低いとすると、トランジス
タQ13、Q15が導通し、トランジスタQ14、Q1
6が非導通になっている。また、トランジスタQ11が
非導通であり、トランジスタQ12が導通しているが、
定電流源I12の電流が従来例の場合より小さくなって
いるので、トランジスタQ11のベース電位は、従来例
より高くなっている。
【0045】トランジスタQ1A、Q1Bに関しては抵
抗R1AとコンデンサC1A、抵抗R1Bとコンデンサ
C1Bにより微分回路が形成されているため、定常状態
では、トランジスタQ1A、Q1B共に非導通状態にな
っている。
【0046】まず、切換信号源S11とS1Bが高電位
レベルから低電位レベルへ、切換信号源S12とS1A
が低電位レベルから高電位レベルへ切り替わったとす
る。すると、トランジスタQ12、Q13、Q15が非
導通となり、トランジスタQ11、Q14、Q16が導
通する。但し、前述の従来例にて説明したようにフライ
バックパルスにより、トランジスタQ11は非導通とな
り、トランジスタQ12は導通させられる。
【0047】ここで、切換信号源S1Aの電位は低電位
レベルから高電位レベルに変化するため、抵抗R1A、
コンデンサC1Aによる微分回路により、トランジスタ
Q1Aのベースには、スパイクパルス状の電圧が印加さ
れ、コレクタ電流もスパイクパルス状の電流が流れる。
【0048】よって、抵抗R12での電圧降下は、電流
の反転するときのみ充分に下がることになり、電流が反
転している際のフライバックパルスにより非導通になっ
ているべきトランジスタQ12が導通し難くなる。
【0049】切換信号源の切り替わりが逆であっても同
様である。
【0050】次に第2の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0051】図2に第2の実施例のHブリッジ回路の回
路図を示す。
【0052】図3に示してある従来例の回路に対し、定
電流源I22の電流値を少なくし、その電流値が全て抵
抗R21またはR22に流れたとした場合の、抵抗R2
1又はR22における電圧降下がトランジスタQ2Aま
たはQ2Bが導通しているときのベース・エミッタ間電
圧よりやや大きく設定されている。また、電流の反転す
る遷移時に抵抗R21またはR22に流れる電流を多く
して、電圧降下を増加させる回路を追加している。
【0053】ここで、トランジスタQ2A、Q2Bが導
通しているときのベース・エミッタ間電圧を0.7Vと
して、抵抗R21、R22の抵抗値を従来例同様500
Ωとすると、定電流源I22の電流値は2mAに設定す
れば良い。
【0054】トランジスタQ2A、Q2BはPNP型で
あり、他のトランジスタはNPN型である。トランジス
タQ2A、Q2Bは、エミッタが共通に接続され、その
共通接続点から抵抗R2Cを介して電源端子VCCに接
続されており、差動増幅器を構成し、ここでは比較器と
して動作する。
【0055】トランジスタQ2Aは、ベースを抵抗R2
1の一端と、トランジスタQ21のベースとトランジス
タQ25のコレクタの接続点(以下、A点と称す)に接
続し、コレクタは抵抗R2A(抵抗値を3KΩとする)
を介して接地端子GNDに接続されている。コンデンサ
C2Aは、一端をトランジスタQ2Aのコレクタと抵抗
R2Aとに共通接続し、他端をダイオードD2Aのカソ
ードとトランジスタQ2Cのベースとに共通接続されて
いる。ダイオードD2Aのアノードは、接地端子GND
に接続されている。
【0056】トランジスタQ2Cは、エミッタを接地端
子GNDに接続し、コレクタはA点に接続されている。
トランジスタQ2Bは、ベースを抵抗R22の一端と、
トランジスタQ22のベースと、トランジスタQ26の
コレクタの接続点(以下B点と称す)とに接続し、コレ
クタは抵抗R2Bを介して接地端子GNDに接続されて
いる。コンデンサC2Bは、一端をトランジスタQ2B
のコレクタと抵抗R2Bに共通接続し、他端をダイオー
ドD2BのカソードとトランジスタQ2Dのベースとに
共通接続されている。ダイオードD2Bのアノードは、
接地端子GNDに接続されている。
【0057】トランジスタQ2Dは、エミッタを接地端
子GNDに接続し、コレクタは、B点に接続されてい
る。抵抗R2A、R2Bの抵抗値は、10KΩ程度とす
る。
【0058】次に動作について説明する。
【0059】今、切換信号源S21の電位が高電位であ
り、切換信号源S22の電位が低電位である定常状態で
ある場合を考える。
【0060】トランジスタQ22、Q23、Q25が導
通し、トランジスタQ21、Q24、Q26が非導通に
なっている。また、抵抗R21の電圧降下が抵抗R22
の電圧降下より大きいため、トランジスタQ2Aが導通
し、トランジスタQ2Bは、非導通になっている。
【0061】よって、抵抗R2Cには0.3V印加され
ており、トランジスタQ2Aを通って抵抗R2Aに流
れ、1Vの電圧降下を生じている。今、定常状態である
ためコンデンサC2Aには、電流が流れていない。
【0062】次に、切換信号源S21が高電位レベルか
ら低電位レベルへ、切換信号源S22が低電位レベルか
ら高電位レベルへ切り替わったとすると、トランジスタ
Q21、Q24、Q26は導通しており、トランジスタ
Q22、Q23、Q25は非導通となる。但し、前述の
従来例にて説明したように、フライバックパルスにより
トランジスタQ21は非導通となり、トランジスタQ2
2は導通する。
【0063】次にA点とB点の電位について注目する。
切換信号源S21、S22が切り替わる前は、A点の電
位が低くB点の電位が高かったが、切り替わった直後は
逆になりA点の電位が高くなりB点の電位は、電源端子
VCCの電位に対して1V低い電位となり、トランジス
タQ2Bが導通し、電流が抵抗R2Bに流れ、抵抗R2
Bでの電圧降下が増加する。
【0064】すると、コンデンサC2Bを通ってトラン
ジスタQ2Dにベース電流が流れ、更にコレクタ電流が
流れる。その電流は抵抗R22に流れ、抵抗R22での
電圧降下を増加させ益々Bての電位を下げ、トランジス
タQ2Bに流れる電流を増加させる。つまり、正帰還が
掛かっていることになる。
【0065】この正帰還は、B点つまりトランジスタQ
26のコレクタの電位が下がり、トランジスタQ26が
飽和したところで止まり、コンデンサC2Bが充電され
きって、トランジスタQ2Dにベース電流が流れなくな
る。従って、コレクタ電流も流れなくなり定常状態にな
る。つまり、遷移時のみ抵抗R22に大きな電流が流
れ、トランジスタQ22のベース電位が下げられ、フラ
イバックパルスによっても導通し難くなっている。
【0066】切換信号源の切り替わりが逆であっても同
様である。
【0067】なお、第1および第2の各実施例ともバイ
ポーラトランジスタで説明したが、MOSトランジスタ
で構成してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のHブリッ
ジ回路は、電流の反転する遷移時のみ磁気ヘッドに電流
を流すトランジスタが非導通となる側のベース電位を下
げることにより、大きなフライバックパルスが発生して
も、電流の反転スピードが遅くならないようにし、その
方法として、そのトランジスタにベース電流を供給する
抵抗を流れる電流が、電流の反転する遷移時にのみ大き
くなるように構成する。
【0069】従って、定常状態にあまり電流を流す必要
がなく、フライバックパルスがクランプされる電圧が大
きくとれ、書き込み電流のスイッチングスピードが速く
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の回路図である。
【図2】本発明の第2の実施例の回路図である。
【図3】従来例の回路図である。
【符号の説明】
Q11〜Q18,Q1A,Q1B,Q21〜Q28,Q
2C,Q2D,Q31〜Q38 NPNトランジスタ Q2A,Q2B PNPトランジスタ D1A,D1B,D2A,D2B ダイオード R11〜R14,R1A,R1B,R21〜R28,R
2A,R2B 抵抗 C1A,C1B,C2A,C2B コンデンサ S1A,S1B,S11,S12,S21,S22,S
31,S32 切変信号源 VB1,VB2,VB3,H11,H12,H13
磁気ヘッド H1X,H1Y,H2X,H2Y,H3X,H3Y
出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドに流すデータの書き込み電流
    を反転させるスイッチング機能を有し、前記スイッチン
    グの制御信号であって、互に逆相の関係にある第1およ
    び第2の各切換信号源を各差動入力とする第1と第2の
    各差動増幅器を並列接続し、前記第1の差動増幅器の第
    1の負荷素子が接続される第1の出力端を、前記第2の
    差動増幅器の第1の負荷トランジスタの制御端子に、前
    記第2の差動増幅器の第2の負荷素子が接続される第2
    の出力端を、前記第2の差動増幅器の第2の負荷トラン
    ジスタの制御端子にそれぞれ接続し、前記第2の差動動
    増幅器の出力端に前記磁気ヘッドを接続するHブリッジ
    回路において、前記書き込み電流の反転時に、前記磁気
    ヘッドに発生するフライバックパルスによって前記第1
    および第2の各負荷トランジスタが導通状態から非導通
    状態に遷移するときにのみ、前記第1の負荷トランジス
    タの制御端子または前記第2の負荷トランジスタの制御
    端子に、パルス状の電圧を印加して前記非導通状態への
    反転を防止する手段を有することを特徴とするHブリッ
    ジ回路。
  2. 【請求項2】 前記非導通状態への反転を防止する手段
    は、前記スイッチングの制御信号を微分した信号によ
    り、前記第1または前記第2の各負荷素子に流れる電流
    を増加させて、電圧降下を大きくする制御回路により行
    うことを特徴とする請求項1に記載のHブリッジ回路。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記スイッチングの制
    御信号であって、互に逆相の関係にある第3および第4
    の各切換信号源を有し、前記第3の切換信号源を第1の
    抵抗と第1のコンデンサとを介して、第1のダイオード
    のカソードと第1のトランジスタのゲートとに接続し、
    前記第1のダイオードのアノードと前記第1のトランジ
    スタのエミッタとを接地電位に共通接続し、前記第1の
    トランジスタのコレクタを前記第2の負荷トランジスタ
    のゲートに接続し、前記第4の切換信号源を第2の抵抗
    と第2のコンデンサとを介して、第2のダイオードのカ
    ソードと第2のトランジスタのゲートとに接続し、前記
    第2のダイオードのアノードと前記第2のトランジスタ
    のエミッタを前記接地電位に共通接続し、前記第2のト
    ランジスタのコレクタを前記第1の負荷トランジスタの
    ゲートに接続して構成したことを特徴とする請求項1に
    記載のHブリッジ回路。
  4. 【請求項4】 前記非導通状態への反転を防止する手段
    は、前記第1および前記第2の負荷トランジスタの各ゲ
    ート電位を検知し、その検知結果の信号を微分した信号
    により、前記第1または前記第2の各負荷素子に流れる
    電流を増加させて、電圧降下を大きくする正帰還の回路
    により行うことを特徴とする請求項1に記載のHブリッ
    ジ回路。
  5. 【請求項5】 前記正帰還の回路は、一端を前記電源電
    位に接続する第3の抵抗と前記接地電位間に第3のトラ
    ンジスタと第4の抵抗とを直列接続し、その直列接続点
    から第3のコンデンサを介して第3のダイオードのカソ
    ードと第4のトランジスタのゲートとに接続し、前記第
    3のダイオードのアノードと前記第4のトランジスタの
    エミッタとを前記接地電位に共通接続し、前記第4のト
    ランジスタのコレクタを前記第1の負荷トランジスタの
    ゲートに接続し、前記第3の抵抗と前記第3のトランジ
    スタとの接続点と前記接地電位間に第5のトランジスタ
    と第5の抵抗とを直列接続し、その直列接続点から第4
    のコンデンサを介して第4のダイオードのカソードと第
    6のトランジスタのゲートとに接続され、前記第4のダ
    イオードのアノードと前記第6のトランジスタのエミッ
    タとを前記接地電位に共通接続し、前記第6のトランジ
    スタのコレクタを前記第1の負荷トランジスタのゲート
    に接続して構成したことを特徴とする請求項1に記載の
    Hブリッジ回路。
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