JP3109275U - 遊技機の不正解錠防止装置及び不正解錠防止システム - Google Patents
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Abstract
【解決課題】 不正器具や合鍵による不正解錠が完全に防止され、既設機にも取り付けることができる遊技機の不正解錠防止装置及び防止システムを提供すること。
【解決手段】 取付ベース1と、取付ベース1上に遊技機の施錠装置の鉤部材80に向かって前進後退可能に設けられたスライド部材2と、当該スライド部材2を後退方向に作動させる電磁石3と、スライド部材2を前進方向に付勢するばねと、スライド部材2に設けられ当該スライド部材2が前進状態にあるとき鉤部材80の解錠方向への動きを抑制する規制部材6とを備えたことを主要な特徴とする。不正解錠防止システムは、遊技場の各島単位で、遊技機に設置された前記不正解錠防止装置aを操作するとともに、操作毎に、島情報と、操作した者の識別情報とその時刻を記録・管理することを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 取付ベース1と、取付ベース1上に遊技機の施錠装置の鉤部材80に向かって前進後退可能に設けられたスライド部材2と、当該スライド部材2を後退方向に作動させる電磁石3と、スライド部材2を前進方向に付勢するばねと、スライド部材2に設けられ当該スライド部材2が前進状態にあるとき鉤部材80の解錠方向への動きを抑制する規制部材6とを備えたことを主要な特徴とする。不正解錠防止システムは、遊技場の各島単位で、遊技機に設置された前記不正解錠防止装置aを操作するとともに、操作毎に、島情報と、操作した者の識別情報とその時刻を記録・管理することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本考案はパチンコ機,スロットル機その他の遊技機における不正解錠防止装置、及びそれを用いた不正解錠防止システムに関するものである。
パチンコ機,スロットル機等の主な遊技機(台)は、主要遊技部品が搭載された遊技盤を主として収容する収容枠(外枠)と、この収容枠へ扉状に取り付けられた施錠可能な前面枠とから構成され、前面枠は正面に施錠可能なガラス窓を有するとともに背面に遊技盤が取り付けられている。
収容枠に対する前面枠の施錠装置は、収容枠の内側に設けられた係止部材と、前面枠の開閉端寄りの内側(遊技盤の側面)に設けられ、前記係止部材に係止されることにより施錠状態となる鉤部材と、鍵操作により前記鉤部材に前記係止部材との係止を解除する方向の解錠作用を付与するための錠部材(シリンダ錠)と、解錠作用を前記鉤部材に伝達する作動部材とを備えている。
ところで近年の遊技機は、遊技盤に搭載した制御回路のプログラムやメモリデータ等により、所定の確率で大当たり入賞が出るように構成された射幸性に富むものが大半であるところから、不当かつ高額な利益を得ることを目的として針金等の不正器具や複製された合鍵等により不正に解錠されることが多く、これを防止するため種々の防止手段が講じられている。
収容枠に対する前面枠の施錠装置は、収容枠の内側に設けられた係止部材と、前面枠の開閉端寄りの内側(遊技盤の側面)に設けられ、前記係止部材に係止されることにより施錠状態となる鉤部材と、鍵操作により前記鉤部材に前記係止部材との係止を解除する方向の解錠作用を付与するための錠部材(シリンダ錠)と、解錠作用を前記鉤部材に伝達する作動部材とを備えている。
ところで近年の遊技機は、遊技盤に搭載した制御回路のプログラムやメモリデータ等により、所定の確率で大当たり入賞が出るように構成された射幸性に富むものが大半であるところから、不当かつ高額な利益を得ることを目的として針金等の不正器具や複製された合鍵等により不正に解錠されることが多く、これを防止するため種々の防止手段が講じられている。
不正解錠防止装置としては、例えば、鉤部材と作動部材を複数設置してそれぞれ独立して解錠方向に作動させるもの(後記特許文献1)や、前面枠の施錠状態において作動部材の移動を規制するロック部材を設け、解錠操作によりロック部材が作動部材の規制を解除し、次いで鉤部材が係止部材から外れて解錠されるように構成したもの(後記特許文献2)が提案されている。
しかし、前記のような不正解錠防止装置は、針金等の不正器具を遊技機前面の隙間から差し込んで不正解錠をしようとする場合に、解錠し難くはなるが不正解錠が完全に防止されるわけではないほか、不正に入手した合鍵を用いる場合には全く効果がなく、また、それぞれ構造が異なる施錠装置を有する既設の遊技機に取り付けることができない(汎用性がない)等の欠点があった。
しかし、前記のような不正解錠防止装置は、針金等の不正器具を遊技機前面の隙間から差し込んで不正解錠をしようとする場合に、解錠し難くはなるが不正解錠が完全に防止されるわけではないほか、不正に入手した合鍵を用いる場合には全く効果がなく、また、それぞれ構造が異なる施錠装置を有する既設の遊技機に取り付けることができない(汎用性がない)等の欠点があった。
前記の欠点を解消した装置として、取付ベース上に前進後退可能なスライド部材を設け
、当該スライド部材をばねにより常時前進方向に付勢する一方、スイッチ操作により前記スライド部材を前記付勢に抗して後退方向へ作動させる電磁石を設けるとともに、前記スライド部材に、当該スライド部材が前進位置にあるときに当該遊技機における鉤部材の解錠方向への動きを抑制する規制部材を設けたものが提案されている(後記特許文献3)。
この不正解錠防止装置は、当該遊技場の係員等がスイッチ操作により電磁石を作動させない限り解錠禁止状態が維持されるので、不正器具や合鍵等によっても解錠することができず、不正解錠を確実に防止することができ、かつ、機種の異なる遊技機にも使用することができた。しかしながら、遊技機の電気配線の故障時や停電時には解錠することができないという問題があった。
また、この不正解錠防止装置であっても、遊技者に脅迫され又は遊技者と結託した当該球技場の係員に前記電磁石が作動するようにスイッチ操作をさせると、それらの遊技機の施錠装置は解錠禁止状態が解除される(解錠許容状態となる)ので、不正解錠が行われるおそれがあった。
特開2003−265816号公報
特開2003−193724号公報
実用新案登録第3101829号公報
、当該スライド部材をばねにより常時前進方向に付勢する一方、スイッチ操作により前記スライド部材を前記付勢に抗して後退方向へ作動させる電磁石を設けるとともに、前記スライド部材に、当該スライド部材が前進位置にあるときに当該遊技機における鉤部材の解錠方向への動きを抑制する規制部材を設けたものが提案されている(後記特許文献3)。
この不正解錠防止装置は、当該遊技場の係員等がスイッチ操作により電磁石を作動させない限り解錠禁止状態が維持されるので、不正器具や合鍵等によっても解錠することができず、不正解錠を確実に防止することができ、かつ、機種の異なる遊技機にも使用することができた。しかしながら、遊技機の電気配線の故障時や停電時には解錠することができないという問題があった。
また、この不正解錠防止装置であっても、遊技者に脅迫され又は遊技者と結託した当該球技場の係員に前記電磁石が作動するようにスイッチ操作をさせると、それらの遊技機の施錠装置は解錠禁止状態が解除される(解錠許容状態となる)ので、不正解錠が行われるおそれがあった。
本考案の課題の一つは、不正解錠を確実に防止することができかつ汎用性のある不正解錠防止装置であって、遊技機の電気配線故障時や停電時その他、スイッチ操作等によっても電磁石が作動しない(解錠禁止状態が解除されない)ときの対策を講じた不正解錠防止装置を提供することにある。
本考案の課題の他の一つは、遊技機の故障整備や予防整備等の必要なとき以外は、当該遊技場の係員が遊技機に設置された前記不正解錠防止装置を操作することを心理的に困難にすることにより、十分な不正解錠の防止効果が得られる遊技機の不正解錠防止システムを提供することにある。
本考案の課題の他の一つは、遊技機の故障整備や予防整備等の必要なとき以外は、当該遊技場の係員が遊技機に設置された前記不正解錠防止装置を操作することを心理的に困難にすることにより、十分な不正解錠の防止効果が得られる遊技機の不正解錠防止システムを提供することにある。
本考案に係る不正解錠防止装置は、前記課題を解決するため以下のように構成したものである。
すなわち、背面の遊技盤70aが収容状態となるように前面枠70が収容枠71に対して扉状に取り付けられた遊技機7の前面枠70と収容枠71のいずれかの一方には鉤部材80が、他方には係止部材81がそれぞれ取り付けられ、前記鉤部材80が係止部材81に係止されたとき前面枠70が収容枠71に対して施錠され、鉤部材80が係止部材81への係止を解除されたときに解錠される施錠装置8の施錠状態における前記鉤部材80の近傍に設置される不正解錠防止装置aであって、取付ベース1と、取付ベース1上へ前進後退可能に設けられたスライド部材2と、当該スライド部材2を前進方向へ付勢するばねと、前記スライド部材2を前記ばねの付勢に抗して後退方向へ作動させる電磁石3と、前記スライド部材2に設けられ当該スライド部材2が前進位置にあるときに前記鉤部材80の解錠方向への動きを抑制して前記施錠装置8を解錠禁止状態とする規制部材4とを備え、前記スライド部材2を後退方向へ手動により引っ張る引張手段5を設け、前記スライド部材2が後退位置にあるとき前記施錠装置8を解錠許容状態とすることを主要な特徴としている。
すなわち、背面の遊技盤70aが収容状態となるように前面枠70が収容枠71に対して扉状に取り付けられた遊技機7の前面枠70と収容枠71のいずれかの一方には鉤部材80が、他方には係止部材81がそれぞれ取り付けられ、前記鉤部材80が係止部材81に係止されたとき前面枠70が収容枠71に対して施錠され、鉤部材80が係止部材81への係止を解除されたときに解錠される施錠装置8の施錠状態における前記鉤部材80の近傍に設置される不正解錠防止装置aであって、取付ベース1と、取付ベース1上へ前進後退可能に設けられたスライド部材2と、当該スライド部材2を前進方向へ付勢するばねと、前記スライド部材2を前記ばねの付勢に抗して後退方向へ作動させる電磁石3と、前記スライド部材2に設けられ当該スライド部材2が前進位置にあるときに前記鉤部材80の解錠方向への動きを抑制して前記施錠装置8を解錠禁止状態とする規制部材4とを備え、前記スライド部材2を後退方向へ手動により引っ張る引張手段5を設け、前記スライド部材2が後退位置にあるとき前記施錠装置8を解錠許容状態とすることを主要な特徴としている。
本考案に係る遊技機の不正解錠防止システムは、前記課題を解決するため、遊技場内の各島c1,c2…cnの各遊技機7に請求項1に記載の遊技機の不正解錠防止装置aを設置するとともに、各島c1,c2…cnに対応してそれぞれ制御手段6と読取手段60とを設置し、当該遊技場に所属する全係員に当該係員の固有識別情報が記録された識別手段6aを所持させ、いずれかの識別手段6aに記録された固有識別情報をいずれかの読取手段60が読み取る毎に、当該読取手段60が属する島に対応する制御手段6を通じて、当該島の全部の不正解錠防止装置aの電磁石3を作動させて前記施錠装置8を所定の設定時間解錠許容状態とした後に施錠禁止状態に復帰させるように制御し、同時に当該島の識別情報,前記読取手段60が読み取った前記固有識別情報及び前記施錠装置8が解錠許容状態になった時刻とを記録・管理することを特徴としている。
本考案に係る遊技機の不正解錠防止装置は、規制部材4が施錠装置8の鉤部材80の解錠方向への動きを抑制する位置に設置し、前記引張手段5に連結したワイヤ等の端末を遊技機7外に導き、例えば遊技機7に取り付けた施錠可能なケースに前記ワイヤ等の端末を収容する。
この取付状態において、通常はスライド部材2がばねにより前進位置にあって鉤部材80は規制部材4により解錠方向への動きが抑制されて解錠禁止(不能)状態になっており、例えば当該遊技場の管理者や作業員がスイッチ操作等により電磁石3を作動させない限り解錠禁止状態が維持されるので、外部から不正器具を差し込んでも、合鍵よっても解錠することはできず、不正解錠を確実に防止することができる。係止部材81へ鉤部材80を係止して施錠する施錠装置を有する遊技機であれば、既設の遊技機や異なる形態の遊技機にも使用することができる。
また、遊技機の電気配線の故障時や停電時には、前記引張手段5を手動操作することにより解錠可能状態にすることができる。
この取付状態において、通常はスライド部材2がばねにより前進位置にあって鉤部材80は規制部材4により解錠方向への動きが抑制されて解錠禁止(不能)状態になっており、例えば当該遊技場の管理者や作業員がスイッチ操作等により電磁石3を作動させない限り解錠禁止状態が維持されるので、外部から不正器具を差し込んでも、合鍵よっても解錠することはできず、不正解錠を確実に防止することができる。係止部材81へ鉤部材80を係止して施錠する施錠装置を有する遊技機であれば、既設の遊技機や異なる形態の遊技機にも使用することができる。
また、遊技機の電気配線の故障時や停電時には、前記引張手段5を手動操作することにより解錠可能状態にすることができる。
本考案に係る遊技機の不正解錠防止システムによれば、各島c1,c2…cn単位で、遊技機7の不正解錠防止装置aを係員の誰が何時操作したかがその都度記録・管理されるので、係員による装置aの不正な操作を心理的に困難にし、不正解錠をより完全に防止することができる。
不正解錠防止装置の実施形態
図1は本考案に係る一実施形態の不正解錠防止装置を設置したパチンコ機の前面枠を90度強開いた状態の概略斜視図、図2は本考案に係る実施形態の不正解錠防止装置のカバーを取り外した状態の部分破断斜視図、図3は図2の不正解錠防止装置の通常状態(解錠禁止状態)の平面図、図4は図2の不正解錠防止装置が解錠可能状態に作動したときの平面図、図5は図2〜図4の装置において取付ベース上の各部品をカバーで覆った状態の斜視図である。
図1は本考案に係る一実施形態の不正解錠防止装置を設置したパチンコ機の前面枠を90度強開いた状態の概略斜視図、図2は本考案に係る実施形態の不正解錠防止装置のカバーを取り外した状態の部分破断斜視図、図3は図2の不正解錠防止装置の通常状態(解錠禁止状態)の平面図、図4は図2の不正解錠防止装置が解錠可能状態に作動したときの平面図、図5は図2〜図4の装置において取付ベース上の各部品をカバーで覆った状態の斜視図である。
図1で示すように、パチンコ機である遊技機7は、収容枠(外枠)71とこの収容枠71へ各ヒンジ72により扉状に取り付けられた前面枠70とを備え、前面枠70の前面には施錠可能な扉状のガラス窓70bが取り付けられている。
前面枠70には、前面下部に図示しない打球発射装置や玉受皿等のパチンコゲームを展開するための遊技部品が搭載され、背面に遊技盤70aが保持されている。遊技盤70aの前面には図示しない釘や入賞器具等の遊技部品が取り付けられ、遊技盤70aの背面にはプリント基板その他の遊技部品が搭載されている。
前面枠70には、前面下部に図示しない打球発射装置や玉受皿等のパチンコゲームを展開するための遊技部品が搭載され、背面に遊技盤70aが保持されている。遊技盤70aの前面には図示しない釘や入賞器具等の遊技部品が取り付けられ、遊技盤70aの背面にはプリント基板その他の遊技部品が搭載されている。
収容枠71に対する前面枠70の施錠装置8は、前面枠70の開閉端寄りの内側(遊技盤の側面)上下に設けられた鉤部材80,80と、収容枠71の内側に各鉤部材80と対応するように取り付けられた係止部材81とを備えている。各鉤部材80は、上下のホルダ83,83へスライド可能に保持された棒状の作動部材82によって連結され、ばね84により常時施錠される方向(図の形態では上方)に付勢され、図示しないストッパにより上限位置が規制されるように構成されている。
したがって、遊技盤70aが収容枠71内に収まるように前面枠70を完全に閉じると、各鉤部材80の先端の傾斜部が対応する係止部材81の下縁にガイドされて当該鉤部材80が対応する係止部材81に係止され、前面枠70が収容枠71に対して施錠される。
前面枠70のガラス窓70bよりも下部の開閉端寄り位置には、錠部材(シリンダ錠)85が貫通状に取り付けられており、錠部材85の正面側の鍵穴86から図示しない鍵を挿入して一方向に回すと、各鉤部材80が作動部材82を通じて対応する係止部材81から外れる方向(解錠方向)に作動して解錠される。
施錠装置8にはばね84を使用せず、鍵穴86から挿入した図示しない鍵を一方向に回すと鉤部材80が施錠方向に作動し、鍵を他方向に回すと鉤部材80が解錠方向に作動するように構成されていても差し支えない。
また、鉤部材80が収容枠71側に、係止部材81が前面枠70側に取り付けられていても実施することができる。
前面枠70のガラス窓70bよりも下部の開閉端寄り位置には、錠部材(シリンダ錠)85が貫通状に取り付けられており、錠部材85の正面側の鍵穴86から図示しない鍵を挿入して一方向に回すと、各鉤部材80が作動部材82を通じて対応する係止部材81から外れる方向(解錠方向)に作動して解錠される。
施錠装置8にはばね84を使用せず、鍵穴86から挿入した図示しない鍵を一方向に回すと鉤部材80が施錠方向に作動し、鍵を他方向に回すと鉤部材80が解錠方向に作動するように構成されていても差し支えない。
また、鉤部材80が収容枠71側に、係止部材81が前面枠70側に取り付けられていても実施することができる。
不正解錠防止装置aは、後述の規制部材4が施錠装置8の施錠状態における鉤部材80の解錠方向への動きを阻止する状態(図3)に設置される。すなわち、この実施形態では、係止部材81が取り付けられている収容枠71の内側の側面において、係止部材81の近傍に設置される。
なお、鉤部材80は施錠・解錠方向に作動するとき所定の支点を中心として又は所定のガイドスリットに沿って回動する構成のものもあり、本考案に係る不正解錠防止装置はこのような構成の施錠装置に対しても使用することができる。
なお、鉤部材80は施錠・解錠方向に作動するとき所定の支点を中心として又は所定のガイドスリットに沿って回動する構成のものもあり、本考案に係る不正解錠防止装置はこのような構成の施錠装置に対しても使用することができる。
図2及び図3で示すように、この実施形態の不正解錠防止装置aは、長さ方向の両側に立壁11,11を有するほぼ方形で板状の取付ベース1を備えており、この取付ベース1には、遊技機7の収容枠71又は前面枠70の所要部分に図示しないねじにより取り付けるための複数の取付片12が一体に形成されている。
取付ベース1の上には、先端部(図の右端部)寄り位置に図の右方向に向かって進退可能な板状のスライド部材2が取り付けられている。このスライド部材2は、両側部寄り位置に形成された各ガイドスリット20に、取付ベース1に植設された各ガイドピン13をそれぞれ案内した状態で取り付けられていおり、一定の範囲で取付ベース1上を前進後退方向(図の左右方向)へ往復スライドする。
24はスライド部材2の両側部に沿って立ち上がるように取り付けられた断面アングル状のガイド板であり、取付ベース1の対応する立壁11との摩擦が小さくなるように低摩擦板により形成されている。
取付ベース1の上には、先端部(図の右端部)寄り位置に図の右方向に向かって進退可能な板状のスライド部材2が取り付けられている。このスライド部材2は、両側部寄り位置に形成された各ガイドスリット20に、取付ベース1に植設された各ガイドピン13をそれぞれ案内した状態で取り付けられていおり、一定の範囲で取付ベース1上を前進後退方向(図の左右方向)へ往復スライドする。
24はスライド部材2の両側部に沿って立ち上がるように取り付けられた断面アングル状のガイド板であり、取付ベース1の対応する立壁11との摩擦が小さくなるように低摩擦板により形成されている。
取付ベース1上の後端部(図の左端部)寄り位置には、スライド部材2を引き付けて後退方向に作動させる電磁石(ソレノイド)3が取り付けられている。電磁石3のコイルは絶縁性テープでカバーされた状態で保持枠31へ収容状態に保持されており、保持枠31は、断面アングル状の取付板32と各ねじ33とにより取付ベース1へ固定されている。
取付ベース1には、電磁石3のコイル及び前記保持枠31と対応する部分に作動時の当該電磁石3の放熱促進のための孔14が形成されている。
保持枠31から前端方向に突き出した電磁石3の可動鉄心30の先端部は、所定のねじ22により連結片21を介してスライド部材2へ連結されている。電磁石3のコイルの内側には、可動鉄心30を介してスライド部材2を常時前進方向へ付勢するばね(図示せず)が設けられている。このばねは、スライド部材2を前述のように付勢する状態であれば他の位置に取り付けることができる。
34は電磁石3のコイルと接続されたリード線でありる。
取付ベース1には、電磁石3のコイル及び前記保持枠31と対応する部分に作動時の当該電磁石3の放熱促進のための孔14が形成されている。
保持枠31から前端方向に突き出した電磁石3の可動鉄心30の先端部は、所定のねじ22により連結片21を介してスライド部材2へ連結されている。電磁石3のコイルの内側には、可動鉄心30を介してスライド部材2を常時前進方向へ付勢するばね(図示せず)が設けられている。このばねは、スライド部材2を前述のように付勢する状態であれば他の位置に取り付けることができる。
34は電磁石3のコイルと接続されたリード線でありる。
スライド部材2の先端両側部寄り位置には、平面視コ字状の板からなる規制部材4がスライド部材2の一部を切り起した状態で設けられている。この規制部材4は、スライド部材2が図2及び図3のように前進位置にあるとき、施錠装置8における鉤部材80の解錠方向への動きを抑制(阻止)するように作用するが、板状の鉤部材80は、鉤の向きが全て同じになるように設置されているとは限らないので、鉤部材80が図3の実線のような向きである場合でも、同図の点線のような向きである場合でも使用できるように、スライド部材2の先端方向に向かって左右対称の位置に設けられている。
スライド部材2の後端部の一側には突起片23が一体に形成されており、この突起片23には、前記スライド部材2を後退方向へ手動により引っ張るワイヤ等からなる引張手段5が連結され、当該引張手段5の端末に取り付けられた輪状の連結片50は、電磁石3の側部を経て取付ベース1の後方へ突き出している。
取付ベース1の各立壁11は当該取付ベース1の先端部分を除く部分に形成され、各規制部材4の側面が側方に露出するようになっている。
図5で示すように、取付ベース1には規制部材4の側部を除く各部品を覆うようにカバー10がねじ10bによって取り付けられており、カバー10の側部には遊技機の収容枠又は前面枠の所要部分に図示しないねじにより取り付けるための取付片10cが一体に形成されている。カバー10には、電磁石3のコイルを覆う部分に放熱促進のため越し屋根状の浮上部10aが形成されている。
引張手段5の端末及び電磁石3のコイルと接続されたリード線34の端末は、カバー10の後端方向へ引き出されており、リード線34の端末には接続ソケット34aが取り付けられている。
図5で示すように、取付ベース1には規制部材4の側部を除く各部品を覆うようにカバー10がねじ10bによって取り付けられており、カバー10の側部には遊技機の収容枠又は前面枠の所要部分に図示しないねじにより取り付けるための取付片10cが一体に形成されている。カバー10には、電磁石3のコイルを覆う部分に放熱促進のため越し屋根状の浮上部10aが形成されている。
引張手段5の端末及び電磁石3のコイルと接続されたリード線34の端末は、カバー10の後端方向へ引き出されており、リード線34の端末には接続ソケット34aが取り付けられている。
この実施形態の不正解錠防止装置aは、一方の規制部材4と施錠装置8の鉤部材80との位置関係が図3の状態となるように、例えば図1の遊技機7の収容枠71の内部へ設置し、引張手段5に連結したワイヤ等の端末を遊技機7外に導き、例えば遊技機7の外部に取り付けた施錠可能なケース(図示せず)に前記ワイヤ等の端末を収容する。
この状態で遊技盤70aが収容枠71内に収まるように扉状の前面枠70を閉じられるとき、図1のばね84により係止部材81ヘ係止される方向(施錠方向、すなわち図3の上方)に付勢されている前面枠70側の鉤部材80は、図3の二点鎖線で示すように、不正開錠防止装置aに向かって矢印bのように移動しつつ、その鉤の先端傾斜部が係止部材81にガイドされて当該鉤部材80の鉤の高さh相当分規制部材4の方向に変位し、規制部材4に突き当たってスライド部材2を後退させる。前面枠70が閉じられて停止すると、鉤部材80は図1のばね84の付勢により図3の実線で示すように係止部材81に係止されて施錠状態となり、スライド部材2とともに規制部材4が鉤部材80の解錠方向への動きを阻止する原位置に復帰する。すなわち、不正解錠防止装置aは図3のように施錠装置8に対して解錠禁止状態に復帰する。
この状態で遊技盤70aが収容枠71内に収まるように扉状の前面枠70を閉じられるとき、図1のばね84により係止部材81ヘ係止される方向(施錠方向、すなわち図3の上方)に付勢されている前面枠70側の鉤部材80は、図3の二点鎖線で示すように、不正開錠防止装置aに向かって矢印bのように移動しつつ、その鉤の先端傾斜部が係止部材81にガイドされて当該鉤部材80の鉤の高さh相当分規制部材4の方向に変位し、規制部材4に突き当たってスライド部材2を後退させる。前面枠70が閉じられて停止すると、鉤部材80は図1のばね84の付勢により図3の実線で示すように係止部材81に係止されて施錠状態となり、スライド部材2とともに規制部材4が鉤部材80の解錠方向への動きを阻止する原位置に復帰する。すなわち、不正解錠防止装置aは図3のように施錠装置8に対して解錠禁止状態に復帰する。
他方、遊技機の修理その他の理由により当該遊技機の前面枠70を開く場合には、例えばスイッチ操作等で電磁石3を作動させることにより、スライド部材2が規制部材4を伴って図4のように限界まで後退し、規制部材4が鉤部材80の動きを規制する位置から規制しない位置に変位するので、不正解錠防止装置aは施錠装置8に対して解錠許容状態となる。
この実施形態では、電磁石3が作動して解錠許容状態となった後、所定の時間(例えば10〜60秒)経過すると電磁石3の通電が遮断されて図3の解錠禁止状態に復帰するように構成される。
停電時や遊技機の電気配線の故障時等に前面枠を開く必要が生じたときは、引張手段5によりスライド部材2を手操作により後退方向に限界まで引っ張ることにより、図4のように解錠許容状態となる。
この実施形態では、電磁石3が作動して解錠許容状態となった後、所定の時間(例えば10〜60秒)経過すると電磁石3の通電が遮断されて図3の解錠禁止状態に復帰するように構成される。
停電時や遊技機の電気配線の故障時等に前面枠を開く必要が生じたときは、引張手段5によりスライド部材2を手操作により後退方向に限界まで引っ張ることにより、図4のように解錠許容状態となる。
不正解錠防止システムの実施形態
図6を参照しながら、前記実施形態の不正解錠防止装置aを使用した不正解錠防止システムの実施形態を説明する。
一つの遊技場(ホール)は複数の島(区画)c1,c2…cnに区分され、各島c1,c2には所定数の遊技機7が設置され、各遊技機7には不正解錠防止装置aが取り付けられている。
各島c1,c2に対応して、不正解錠防止装置aを制御する制御手段6とそれに接続された読取手段60が設置されており、各制御手段6は中継器61を介して遊技場内に設置されたパソコン(パーソナルコンピュータ)62と接続されている。各制御手段6は、制御機能のほかに演算機能とタイマ機能を有している。
図6を参照しながら、前記実施形態の不正解錠防止装置aを使用した不正解錠防止システムの実施形態を説明する。
一つの遊技場(ホール)は複数の島(区画)c1,c2…cnに区分され、各島c1,c2には所定数の遊技機7が設置され、各遊技機7には不正解錠防止装置aが取り付けられている。
各島c1,c2に対応して、不正解錠防止装置aを制御する制御手段6とそれに接続された読取手段60が設置されており、各制御手段6は中継器61を介して遊技場内に設置されたパソコン(パーソナルコンピュータ)62と接続されている。各制御手段6は、制御機能のほかに演算機能とタイマ機能を有している。
遊技場に所属する各係員(図示せず)は、それぞれ固有識別情報を磁気その他の手段により記録した識別タグ(又はカード)等からなる識別手段6aを所持しており、一係員が所持する識別手段6aを通じて固有識別情報を特定の読取手段60に読み取らせる(タグを読取手段にかざすか接触させる)と、不正解錠防止装置aが以下のように制御され、防止システムが以下のように作動するように構成されている。
当該読取手段60に対応する島c1の全不正解錠防止装置aが、その島c1の制御手段6を通じて施錠装置に対し一斉に解錠許容状態に作動し、所定の設定時間経過後に当該島c1の全不正解錠防止装置aが一斉に解錠禁止状態に復帰する。解錠許容状態から解錠禁止状態に復帰する時間は、パソコン62を通じて各制御手段6に対して設定される。設定範囲は、例えば10〜60秒である。
前記制御と併行して、当該係員の固有識別情報とともに、その島c1の識別情報(例えば島番号)と、当該島c1の不正解錠防止装置aが解錠許容状態に作動した時刻(年、月、日、時、分、秒)が、その島c1に対応する制御手段6を通じてパソコン62に伝送されるとともに、当該パソコン62に付属する記憶装置に記録されるほか表示装置に随時表示される。
以上のように、各島c1,c2…単位で不正解錠防止装置aを操作した係員の固有識別情報と、当該操作の時刻を当該島の識別情報とともに継続的に記録管理することにより、係員による不正解錠操作を心理的に困難にし、当該遊技場における遊技機の不正解錠をより完全に防止することができる。
当該読取手段60に対応する島c1の全不正解錠防止装置aが、その島c1の制御手段6を通じて施錠装置に対し一斉に解錠許容状態に作動し、所定の設定時間経過後に当該島c1の全不正解錠防止装置aが一斉に解錠禁止状態に復帰する。解錠許容状態から解錠禁止状態に復帰する時間は、パソコン62を通じて各制御手段6に対して設定される。設定範囲は、例えば10〜60秒である。
前記制御と併行して、当該係員の固有識別情報とともに、その島c1の識別情報(例えば島番号)と、当該島c1の不正解錠防止装置aが解錠許容状態に作動した時刻(年、月、日、時、分、秒)が、その島c1に対応する制御手段6を通じてパソコン62に伝送されるとともに、当該パソコン62に付属する記憶装置に記録されるほか表示装置に随時表示される。
以上のように、各島c1,c2…単位で不正解錠防止装置aを操作した係員の固有識別情報と、当該操作の時刻を当該島の識別情報とともに継続的に記録管理することにより、係員による不正解錠操作を心理的に困難にし、当該遊技場における遊技機の不正解錠をより完全に防止することができる。
なお、各制御手段6にはそれに対応する島c1,c2の全不正解錠防止装置aの作動状態を監視させ、特定の不正解錠防止装置aが解錠許容状態に作動したとき、その島の識別情報と、作動した時刻情報とを固有識別情報とともに記録・表示するように制御するのが好ましい。
防止システムこのように構成することにより、係員の固有識別情報が記録されなかったときは、不正解錠防止装置aが不正に操作されたことが判明し、不正解錠防止の効果をより完全に達成することができる。また、係員の固有識別情報がなかったときは、パソコン62の表示装置上にアラームを点灯させたり、警報を発するように構成するとさらに好ましい。
防止システムこのように構成することにより、係員の固有識別情報が記録されなかったときは、不正解錠防止装置aが不正に操作されたことが判明し、不正解錠防止の効果をより完全に達成することができる。また、係員の固有識別情報がなかったときは、パソコン62の表示装置上にアラームを点灯させたり、警報を発するように構成するとさらに好ましい。
a 不正解錠防止装置
1 取付ベース
10 カバー
10a 浮上部
10b ねじ
10c 取付片
11 立壁
12 取付片
13 ガイドピン
14 孔
2 スライド部材
20 ガイドスリット
21 連結片
22 ねじ
23 突起片
24 ガイド板
3 電磁石
30 可動鉄心
31 保持枠
32 取付板
33ねじ
34 リード線
34a 接続ソケット
4 規制部材
5 引張手段
50 連結片
6 制御手段
6a 識別手段
60 読取手段
61 中継器
62 パソコン
7 遊技機
70 前面枠
70a 遊技盤
70b ガラス窓
71 収容枠(外枠)
8 施錠装置
80 鉤部材
81 係止部材
82 作動部材
84 ばね
1 取付ベース
10 カバー
10a 浮上部
10b ねじ
10c 取付片
11 立壁
12 取付片
13 ガイドピン
14 孔
2 スライド部材
20 ガイドスリット
21 連結片
22 ねじ
23 突起片
24 ガイド板
3 電磁石
30 可動鉄心
31 保持枠
32 取付板
33ねじ
34 リード線
34a 接続ソケット
4 規制部材
5 引張手段
50 連結片
6 制御手段
6a 識別手段
60 読取手段
61 中継器
62 パソコン
7 遊技機
70 前面枠
70a 遊技盤
70b ガラス窓
71 収容枠(外枠)
8 施錠装置
80 鉤部材
81 係止部材
82 作動部材
84 ばね
Claims (3)
- 背面の遊技盤(70a)が収容状態となるように前面枠(70)が収容枠(71)に対して扉状に取り付けられた遊技機(7)の前面枠(70)と収容枠(71)のいずれかの一方には鉤部材(80)が、他方には係止部材(81)がそれぞれ取り付けられ、前記鉤部材(80)が係止部材(81)に係止されたとき前面枠(70)が収容枠(71)に対して施錠され、前記鉤部材(80)が係止部材(81)への係止を解除されたときに解錠される施錠装置(8)の施錠状態における前記鉤部材(80)の近傍に設置される不正解錠防止装置(a)であって、
取付ベース(1)と、当該取付ベース(1)上へ前進後退可能に設けられたスライド部材(2)と、当該スライド部材(2)を前進方向へ付勢するばねと、前記スライド部材(2)を前記ばねの付勢に抗して後退方向へ作動させる電磁石(3)と、前記スライド部材(2)に設けられ当該スライド部材(2)が前進位置にあるときに前記鉤部材(80)の解錠方向への動きを抑制して前記施錠装置(8)を解錠禁止状態とする規制部材(4)とを備え、前記スライド部材(2)を後退方向へ手動により引っ張る引張手段(5)を設け、前記スライド部材(2)が後退位置にあるとき前記施錠装置(8)を解錠許容状態とすることを特徴とする、遊技機の不正解錠防止装置。 - 前記規制部材(4)は、スライド部材(2)の先端部分の左右対称位置に設けられている、請求項1に記載の遊技機の不正解錠防止装置。
- 遊技場内の各島(c1,c2…cn)の各遊技機(7)に請求項1に記載の遊技機の不正解錠防止装置(a)を設置するとともに、各島(c1,c2…cn)に対応してそれぞれ制御手段(6)と読取手段(60)とを設置し、当該遊技場に所属する全係員に当該係員の固有識別情報が記録された識別手段(6a)を所持させ、いずれかの識別手段(6a)に記録された固有識別情報をいずれかの読取手段(60)が読み取る毎に、当該読取手段(60)が属する島に対応する制御手段(6)を通じて、当該島の全部の不正解錠防止装置(a)の電磁石(3)を作動させて前記施錠装置(8)を所定の設定時間解錠許容状態とした後に施錠禁止状態に復帰させるように制御し、同時に当該島の識別情報,前記読取手段(60)が読み取った前記固有識別情報及び前記施錠装置(8)が解錠許容状態になった時刻とを記録・管理することを特徴とする、遊技機の不正解錠防止システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004007278U JP3109275U (ja) | 2004-12-10 | 2004-12-10 | 遊技機の不正解錠防止装置及び不正解錠防止システム |
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JP2004007278U Expired - Fee Related JP3109275U (ja) | 2004-12-10 | 2004-12-10 | 遊技機の不正解錠防止装置及び不正解錠防止システム |
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JP (1) | JP3109275U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010158474A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Nippon Pachinko Buhin Kk | 遊技機 |
-
2004
- 2004-12-10 JP JP2004007278U patent/JP3109275U/ja not_active Expired - Fee Related
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