JP3108450B2 - 1,2,4−オキサジアゾール誘導体およびその製造法 - Google Patents

1,2,4−オキサジアゾール誘導体およびその製造法

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JP3108450B2
JP3108450B2 JP03048457A JP4845791A JP3108450B2 JP 3108450 B2 JP3108450 B2 JP 3108450B2 JP 03048457 A JP03048457 A JP 03048457A JP 4845791 A JP4845791 A JP 4845791A JP 3108450 B2 JP3108450 B2 JP 3108450B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は殺虫剤、殺ダニ剤および
殺卵剤として有用な3または5位のいずれか一方がフル
オロメチルで置換された新規な1,2,4-オキサジアゾール
誘導体およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】多様
な1,2,4-オキサジアゾール系化合物が1960年以後開発さ
れており、生理活性に関する研究により数多い化合物が
麻酔剤、鎮痛剤、消炎剤などのような医薬品として用い
られている。
【0003】また、最近、チアゾール、チアジアゾー
ル、イソオキサゾール、ピラゾールなどのヘテロ環を含
む有機化合物が殺菌剤、殺虫剤、除草剤などとして開発
されている。ことに殺虫剤の主要構造として知られてい
るピレスロイド系、有機リン系、カルバメイト系化合物
の側鎖に1,2,4-オキサジアゾール構造が置換された化合
物および新しい作用様態で殺虫効果のある1,2,4-オキサ
ジアゾール系の化合物が西ドイツ国特許出願公開第2,31
0,287 号、同第2,312,453 号、同第2,312,500 号、同第
2,343,548 号、同第2,406,786 号、同第2,451,588 号、
同第2,430,758 号、同第2,620,615 号、同第3,010,319
号、同第3,135,236 号、米国特許第3,856,897 号、同第
3,976,657 号、同第4,134,985 号、同第4,213,973 号、
フランス国特許第2,154,279 号、欧州特許第0,325,336
号などの明細書に開示されている。
【0004】しかしながら、殺虫剤には強い殺虫作用と
ともに広い殺虫スペクトラムを有することが必要であ
り、従来の殺虫剤はこのような面において必ずしも満足
すべきものではないため、このような要件をそなえた新
規な殺虫剤が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するため広範囲な研究検討を行なった結果、3ま
たは5位いずれか一方にフルオロメチルが置換された1,
2,4-オキサジアゾール誘導体がすぐれた殺虫、殺ダニ効
果を有しており、かつそのスペクトラムが広いことを発
見し、本発明を完成するにいたった。
【0006】とくに本発明の化合物はアブラムシとダニ
類に効果があり、これらを同時に防除することができ、
またダニについては、成虫ばかりではなく卵も殺す殺卵
効果を有することがわかった。またこれら以外にもウン
カ、コナガについても殺虫効果を有するという長所があ
る。
【0007】すなわち、本発明は一般式(I) :
【0008】
【化12】
【0009】(式中、R1 はフルオロメチル; アルコキ
シメチル;アルキルアミノカルボニルチオメチル;アル
コキシホスホニルチオメチル;ハロゲンもしくはアルキ
ルが置換されたりまたは非置換のフェニルカルボニルオ
キシメチル;ハロゲンもしくはニトロが置換されたりま
たは非置換のフェニル;ハロゲン、ニトロもしくはアル
コキシが置換されたりまたは非置換のフェニルメチル;
ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、アルコキシ
もしくはチオアルコキシが置換されたりまたは非置換の
フェノキシメチル;ハロゲンもしくはアルキルが置換さ
れたりまたは非置換のチオフェノキシメチル;ハロゲン
が置換されたフェニルスルホニルメチル;ピリジンチオ
メチル;ピリミジンチオメチル;またはピラゾールチオ
メチルおよび、R2 はフルオロメチル;ハロゲン、アル
コキシもしくはアルキルが置換されたりまたは非置換の
フェニル;ハロゲン、アルコキシもしくはニトロが置換
されたりまたは非置換のフェニルメチル;ハロゲン、ア
ルキル、トリフルオロメチル、アルコキシ、もしくはニ
トロが置換されたりまたは非置換のフェノキシメチルま
たはチオフェノキシメチル;またはハロゲンが置換され
たフェニルスルホニルメチルを表わし、ただしR1 とR
2 のいずれか一方は必ずフルオロメチルであり、また同
時にフルオロメチルではありえない)で示されるフルオ
ロメチルが置換された1,2,4-オキサジアゾール誘導体お
よびその製造法に関する。
【0010】
【実施例】一般式(I) で示される本発明の化合物におい
て“アルキル”とは1〜4個の炭素原子を有するアルキ
ルを意味し、“アルコキシ”は1〜3個の炭素原子を有
するアルコキシを意味する。
【0011】新規である一般式(I) の化合物のなかでも
とくに好ましいものはR1 がフルオロメチル;ハロゲ
ン、ニトロもしくはアルコキシが置換されたりまたは非
置換のフェニルメチル;ハロゲン、アルキル、トリフル
オロメチル、アルコキシもしくはチオアルコキシが置換
されたりまたは非置換のフェノキシメチル;またはハロ
ゲンもしくはアルキルが置換されたりまたは非置換のチ
オフェノキシメチルであり、R2 がフルオロメチル;ハ
ロゲン、アルコキシもしくはニトロが置換されたりまた
は非置換のフェニルメチル;またはハロゲン、アルキ
ル、トリフルオロメチル、アルコキシもしくはニトロが
置換されたりまたは非置換のフェノキシメチルまたはチ
オフェノキシメチルであり、かつR1 とR2 のいずれか
の一方は必ずフルオロメチルであり、同時にフルオロメ
チルにはなりえないものである。
【0012】一般式(I) の化合物の中で最も好ましいも
のはR1とR2 のいずれか一方がフルオロメチルであり
他の一方が臭素もしくは塩素が置換されたフェニルメチ
ル;臭素、塩素、トリフルオロメチルもしくはメトキシ
が置換されたフェノキシメチル;または臭素もしくは塩
素が置換されたチオフェノキシメチルであるものであ
る。
【0013】本発明の化合物のなかでも5-フルオロメチ
ル、5-フルオロメチルおよび3-フェニルメチルで置換さ
れたり、5-フルオロメチルおよび3-フェノキシメチルで
置換された1,2,4-オキサジアゾールが本発明の目的のた
めにとくに好ましく、その中でも3-(4 ′- ブロモフェ
ニル)メチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキサジアゾ
ール、3-(4 ′- クロロフェノキシ)メチル-5- フルオ
ロメチル-1,2,4- オキサジアゾールおよび3-(2 ′- メ
トキシフェノキシ)メチル-5- フルオロメチル-1,2,4-
オキサジアゾールなどが本発明の目的のために最も好ま
しい。
【0014】本発明の一般式(I) の化合物は以下の方法
により製造することができる。
【0015】3-フルオロメチル-1,2,4- オキサジアゾー
ル誘導体の製造法以下に示す方法AまたはBは一般式(I
a):
【0016】
【化13】
【0017】(式中、R2 ′はハロゲン、アルコキシも
しくはアルキルが置換されたりまたは非置換のフェニ
ル;ハロゲン、アルコキシもしくはニトロが置換された
りまたは非置換のフェニルメチル;ハロゲン、アルキ
ル、トリフルオロメチル、アルコキシ、もしくはニトロ
が置換されたりまたは非置換のフェノキシメチルまたは
チオフェノキシメチル;またはハロゲンが置換されたフ
ェニルスルホニルメチルを表わす)で示される3-フルオ
ロメチル-1,2,4- オキサジアゾール誘導体の製造に利用
できる。
【0018】方法A
【0019】
【化14】
【0020】(式中、R2 ′は前記と同じ)方法B 段階1:
【0021】
【化15】
【0022】(式中、R2 ′は前記と同じ、Mはナトリ
ウム、カリウム、セシウムまたはテトラブチルアンモニ
ウムを表わす)段階2:
【0023】
【化16】
【0024】(式中、R2 ′およびMは前記と同じ)方
法Aにおいて、一般式(II)のO-アシルアミドオキシム化
合物は商業的に入手可能または当該分野においてよく知
られている方法を利用して合成可能である。方法Aでは
有機溶媒中、好ましくはたとえばトリフルオロホウ素エ
ーテレートなどの触媒の存在下で、55〜110 ℃に加温、
さらに好ましくは、溶媒の沸点温度で、4〜12時間閉環
反応を行なうことにより、一般式(Ia)の1,2,4-オキサジ
アゾール誘導体がえられる。
【0025】ここで用いられる有機溶媒としては、たと
えばアセトン、アルコール、ジオキサンおよびトルエン
などがあげられる。
【0026】方法Aは比較的簡単でありまた、収率が高
い。
【0027】一方、方法Bにおいては、方法Aに比べ経
済的に目的化合物をうることができるという点で、好ま
しい製造法である。方法Bの段階1においては、商業的
に入手可能または当該分野の公知技術を利用して容易に
合成可能な一般式(III) の1,2,4-オキサジアゾール誘導
体を一般式(IV)のヨウ化アルカリ金属またはヨウ化テト
ラブチルアンモニウムと反応させることにより、一般式
(V) の1,2,4-オキサジアゾール誘導体を生成することが
できる。方法Aにおいて用いた有機溶媒がこの反応にお
いても用いることができ、好ましくは55℃〜110 ℃、さ
らに好ましくは溶媒の沸騰温度で約8〜12時間反応を行
なう。
【0028】方法Bの段階2においては、段階1におい
てえられた一般式(V) の化合物およびフッ化アルカリ金
属またはフッ化テトラブチルアンモニウムをたとえばア
セトニトリルなどの有機溶媒の存在下、好ましくは18ク
ラウンエーテルの触媒存在の下に、約20〜48時間反応さ
せ、一般式(Ia)の化合物をえる。
【0029】置換基(R2 ′)により、方法Aまたは方
法Bにわずかの変更がなされうることがある。たとえば
一般式(Ia)の生成物がR2 ′にフェニルスルホニルメチ
ル置換基を有するばあい、実施例46で説明するような酸
化反応によりチオフェノキシメチル誘導体がえられる。
【0030】5-フルオロメチル-1,2,4- オキサジアゾール誘導体の製
造法 同様に、以下に示す方法CまたはDによって一般式(I
b):
【0031】
【化17】
【0032】(式中、R1 ′はハロゲンもしくはニトロ
が置換されたりまたは非置換のフェニル;ハロゲン、ニ
トロもしくはアルコキシが置換されたりまたは非置換の
フェニルメチル;またはハロゲン、アルキル、トリフル
オロメチル、アルコキシもしくはチオアルコキシが置換
されたりまたは非置換のフェノキシメチルを表わす)ま
たは一般式(Ic):
【0033】
【化18】
【0034】(式中、R1 ″は RCH2 であり、アルコキ
シメチル;アルキルアミノカルボニルチオメチル;アル
コキシホスホニルチオメチル;ハロゲンもしくはアルキ
ルが置換されたりまたは非置換のフェニルカルボニルオ
キシメチル;ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチ
ル、アルコキシもしくはチオアルコキシが置換されたり
または非置換のフェノキシメチル;ハロゲンもしくはア
ルキルが置換されたりまたは非置換のチオフェノキシメ
チル;ピリジンチオメチル;ピリミジンチオメチル;ピ
ラゾールチオメチル;またはハロゲンが置換されたフェ
ニルスルホニルメチルを表わす)で示される5-フルオロ
メチル-1,2,4- オキサジアゾール誘導体を製造すること
ができる。
【0035】方法C
【0036】
【化19】
【0037】(式中、R1 ′およびMは前記と同じ)方法D 段階1:
【0038】
【化20】
【0039】(式中、Mは前記と同じ) 段階2:
【0040】
【化21】
【0041】(式中、Rはアルコキシ;アルキルアミノ
カルボニルチオ;アルコキシホスホニルチオ;ハロゲン
もしくはアルキルが置換されたりまたは非置換のフェニ
ルカルボニルオキシ;ハロゲン、アルキル、トリフルオ
ロメチル、アルコキシもくしはチオアルコキシが置換さ
れたりまたは非置換のフェノキシ;ハロゲンもしくはア
ルキルが置換されたりまたは非置換のチオフェノキシ;
ピリジンチオ;ピリミジンチオ;ピラゾールチオ;また
はハロゲンが置換されたフェニルスルホニルを表わし、
MおよびR1 ″は前記と同じ)方法Cは一般式(Ib)で示
される化合物に対してとくに有用な方法である。R1 ′
に含まれないその他のR1 置換基を有する化合物のばあ
いは、一般式(VI)で示される化合物のフッ素イオンがそ
のR1 置換基を攻撃するため、方法Cによって製造する
ことは望ましくない。
【0042】方法Cにおいて、一般式(VII) の1,2,4-オ
キサジアゾール誘導体は商業的に入手可能または当該技
術分野において良く知られた方法により容易に合成可能
であり、この誘導体および一般式(VI)のフッ化アルカリ
金属またはフッ化テトラブチルアンモニウムを、方法B
の段階2におけるのと同じ反応条件の下に反応させ、一
般式(Ib)の化合物を生成する。
【0043】一方、方法Dは一般式(Ic)で示される化合
物を製造するのに有用である。
【0044】方法Dの段階1では一般式(VIII)の1,2,4-
オキサジアゾール誘導体および一般式(VI)のフッ化アル
カリ金属またはフッ化テトラブチルアンモニウムを、方
法Bの段階2におけるのと同じ反応条件の下に反応させ
ることにより、一般式(IX)の5-フルオロメチル-1,2,4-
オキサジアゾール誘導体がえられる。
【0045】さらに、方法Dの段階2では、段階1にお
いてえられた一般式(IX)の1,2,4-オキサジアゾール誘導
体および一般式(X) の親核体をテトラヒドロフラン(TH
F) 、ジメチルホルムアルテヒド(DMF) などの溶媒の存
在下、室温または溶媒の沸点の温度範囲内において反応
させることにより一般式(Ic)の5-フルオロメチル-1,2,4
- オキサジアゾール誘導体がえられる。反応時間は好ま
しくは約5〜20時間である。
【0046】方法CまたはDに関しても、方法Aまたは
Bと同様、わずかな変更がなされうる。たとえば、後述
する実施例109 のように、フェニルスルホニルメチルが
置換されたオキサジアゾールは相応するチオフェノキシ
メチル化合物から酸化反応により合成することができ
る。
【0047】以下に具体例をあげて本発明を詳しく説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。実施例1〜19は本発明の化合物が方法Aによ
り;実施例20〜45は方法Bにより;実施例47〜61は方法
Cにより;実施例62〜108 は方法Dによりそれぞれ製造
されることを示す。実施例46と109 とは前述のように製
造方法の変更可能性を説明するものである。
【0048】なお、各実施例において製造された化合物
を、それぞれ実施例番号を化合物番号として第1表に列
記した。
【0049】実施例1この実施例は好ましい化合物の一
つである3-フルオロメチル-5- (4 ′- クロロ)フェニ
ル-1,2,4-オキサジアゾールが方法Aにより製造可能で
あることを示したものである。
【0050】
【化22】
【0051】 (1) フルオロアセトアミドオキシムの合成上記(式
A′)に用いられたフルオロアセトアミドオキシム化合
物は以下のように容易に合成することができる。
【0052】水25mlにヒドロキシルアミン塩酸塩6.95g
(0.1 モル)と炭酸ナトリウム10.6g(0.1 モル)を溶
解させ、反応液の温度を0℃以下に保ちながらフルオロ
アセトニトリル5.9 g(0.1 モル)を徐々に滴加した。
30分間撹拌後、反応液をエーテル50mlで2回抽出してえ
た有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ常温すなわち
18〜20℃において溶媒を蒸発させ白色結晶8.1 gをえた
(収率:89%)。
【0053】えられた標題化合物の 1H-NMR の分析値を
以下に示す。
【0054】 1 H-NHR (アセトン-d6 ,TMS)(δ,ppm):8.23(b,1
H)、5.32(d,2H)、 4.80(d,2H) (2) 3-フルオロメチル-5- (4 ′- クロロ)フェニル-
1,2,4- オキサジアゾールの合成 (1) において製造したフルオロアセトアミドオキシム1.
38g(0.015 モル)と塩化4-クロロベンゾイル2.63g
(0.015 モル)をジオキサン150ml に溶解させたのち、
トリフルオロホウ素エテーレート0.14g(0.001 モル)
を加え、6時間加熱還流した。反応液をろ過してえた有
機層を減圧濃縮してえた残留物をカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒、酢酸エチル;n-ヘキサン=1:4 )で精
製して融点63℃の白色固体2.4 gをえた(収率:75
%)。
【0055】えられた目的化合物の元素分析値および 1
H-NMR の分析値を以下に示す。
【0056】 実施例2〜1918個の相異なる化合物は置換の塩化ベンゾ
イルまたは置換の塩化フェニルアセチルから実施例1と
同様の方法を用いて製造した。各化合物はすべてカラム
クロマトグラフィーを用いて精製し、分子構造、物性、
元素分析値および 1H-NMR の分析値は第1表に示したと
おりであった。
【0057】実施例20 この実施例は本発明の好ましい化合物の一つである3-フ
ルオロメチル-5- (2 ′-4′- ジクロロフェノキシ)メ
チル-1,2,4- オキサジアゾールが方法Bにより製造可能
であることを示したものである。
【0058】
【化23】
【0059】
【化24】
【0060】 (1) 3-ヨードメチル-5- (2 ′,4′- ジクロロフェノキ
シ)メチル-1,2,4- オキサジアゾールの合成 (式B1′)において出発物質として用いた3-クロロメチ
ル-5-(2 ′,4′- ジクロロフェノキシ)メチル-1,2,4-
オキサジアゾールを以下のように合成した。水25mlに
ヒドロキシルアミン塩酸塩6.95g(0.1 モル)と炭酸ナ
トリウム10.6g(0.1 モル)を溶解させ、反応液の温度
を0℃以下に保つようにし、クロロアセトニトリル7.55
g(0.1 モル)を徐々に滴加した。30分間撹拌したのち
反応液をエーテル50mlで2回抽出してえた有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥させ常温で溶媒を蒸発させて無色
の針状結晶のクロロアセトアミドオキシム7.60gをえ
た。これをヘキサンを用いて洗浄乾燥させた(収率:70
%)。
【0061】えられた化合物の 1H-NMR の分析値を以下
に示す。
【0062】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm):8.40
(b,1H)、5.31(b,2H)、4.00(s,2H)上記のように製造した
クロロアセトアミドオキシム2.17g(0.02モル)と塩化
2,4-ジクロロフェノキシアセチル4.79g(0.02モル)を
乾燥トルエン50mlに入れ、トリエチルアミン2.02g(0.
02モル)を混合し、常温において30分間撹拌しながら反
応させた。反応物を水100ml で洗浄してえた有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥させ10mmHgの減圧条件下に濃縮
した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、
ベンゼン:エーテル=4:1)を用いて精製し融点92℃
の白色固体のO-(2,4- ジクロロフェノキシ)アセチルク
ロロアセトアミドオキシム5.92gをえた(収率:95
%)。
【0063】えられた化合物の 1H-NMR の分析値を以下
に示す。
【0064】 1 H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm):7.30〜6.80(m,3H)、
6.20(b,2H)、4.90(s,2H)、4.12(s,2H) 上記のように製造したO-(2,4-ジクロロフェノキシ)ア
セチルクロロアセトアミドオキシム3.12g(0.01モル)
をジオキサン150ml に溶解させ、トリフルオロホウ素エ
ーテレート0.14g(0.001 モル)を加え、6時間加熱還
流させた。反応液をろ過して有機層を10mmHgの減圧条件
下に濃縮して残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒、ベンゼン:エーテル=9:1)を用いて精製して
融点66℃の白色固体の3-クロロメチル-5- (2 ′,4′-
ジクロロフェノキシ)メチル-1,2,4- オキサジアゾール
1.91gをえた(収率:65%)。
【0065】えられた化合物の 1H-NMR の分析値を以下
に示す。
【0066】 1 H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm):7.30〜6.80(m,3H)、
5.25(s,2H)、4.55(s,2H) 前記のように製造した3-クロロメチル-5-(2 ′,4′- ジ
クロロフェノキシ)メチル-1,2,4- オキサジアゾール1.
76g(0.006 モル)とヨウ化カリウム1.0 g(0.006 モ
ル)を乾燥アセトニトリル50mlに加え、相転移触媒とし
て18- クラウンエーテル0.1 gを加え20時間加熱還流さ
せた。反応液を濃縮して酢酸エチル50mlで抽出し、有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去させて
えた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、酢
酸エチル:ヘキサン=1:4)を用いて精製し、生成物
1.96gをえた(収率:82%)。
【0067】えられた標題化合物の 1H-NMR の分析値を
以下に示す。
【0068】 1 H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm):7.30〜6.80(m,3H)、
5.25(s,2H)、4.30(s,2H) (2) 3-フルオロメチル-5- (2 ′,4′- ジクロロフェノ
キシ)メチル-1,2,4- オキサジアゾールの合成 前記のように製造した3-ヨードメチル-5- (2 ′,4′-
ジクロロフェノキシ)メチル-1,2,4- オキサジアゾール
1.0 g(0.0026モル)と乾燥したアセトニトリル30mlに
溶かしたフッ化セシウム1.22g(0.008 モル)を、相転
移触媒の18- クラウウンエーテル0.05gを加え、16時間
加熱還流させた。反応液を濃縮させて酢酸エチル30mlで
抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ溶媒を留去し
た。えられた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=1:4)を用いて精製し
て0.46gの生成物をえた(収率;64%)。
【0069】えられた目的化合物の元素分析値および 1
H-NMR の分析値を以下に示す。
【0070】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm);7.40〜7.20(m,3
H)、5.50(d,2H)、5.40(s,2H) 実施例21〜45 第1表に記載した25個の相異する化合物は、置換された
塩化フェノキシアセチルまたは置換された塩化チオフェ
ノキシアセチルから実施例20の方法を用いて製造した。
各化合物はすべてカラムクラムクロマトグラフィーで精
製し、分子構造、物性、元素分析値および 1H-NMR の分
析値は第1表のとおりである。
【0071】実施例46 この実施例は本発明の好ましい化合物の一つである3-フ
ルオロメチル-5- (4 ′- クロロ)フェニルスルホニル
メチル-1,2,4- オキサジアゾールがその相応するチオフ
ェノキシメチルオキサジアゾール化合物から酸化反応に
より生成されることを示したものである。
【0072】
【化25】
【0073】実施例44においてえられた3-フルオロメチ
ル-5-(4 ′- クロロ)チオフェノキシメチル-1,2,4-
オキサジアゾール0.27g(0.001 モル)とm-クロロ過安
息香酸0.43g(0.0025モル)をジクロロメタン10mlに入
れ、5時間常温において撹拌した。反応液を飽和の炭酸
水素ナトリウムと10%の亜硫酸ナトリウムとで洗浄した
のち、ジクロロメタンで抽出し、無水炭酸ナトリウムで
乾燥させて溶媒を留去した。えられた残留物をカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)で精製して0.28gの生成物をえた(収率:90
%)。
【0074】えられた目的化合物の元素分析値および 1
H-NMR の分析値を以下に示す。
【0075】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm);7.90〜7.40(m,4
H)、5.40(d,2H)、4,70(s,2H) 実施例47 この実施例は本発明の好ましい化合物の一つである3-
(2 ′-クロロフェニル)-5- フルオロメチル-1,2,4-
オキサジアゾールが方法Cにより製造されることを示し
たものである。
【0076】
【化26】
【0077】 (1) 3-(2 ′クロロフェニル)-5- クロロメチル-1,2,4
- オキサジアゾールの合成 (式C′)に用いられた出発物質は以下のように合成す
ることができる。ヒドロキシルアミン塩酸塩8.3 g(0.
12モル)と炭酸ナトリウム10.1g(0.12モル)を水50ml
に溶解しエチルアルコール100ml 中の2-クロロベンゾニ
トリル13.7g(0.1 モル)を加えたのち、78℃で6時間
加熱還流させた。反応液を10mmHgに減圧濃縮したのち、
酢酸エチル100ml で抽出して無水硫酸マグネシウムで乾
燥させ溶媒を取り除き、ベンゼンで洗浄し生成物13.6g
をえた(収率:80%)。
【0078】1,4-ジオキサン100ml に前記のように製造
した2-クロロフェニルアセトアミドオキシム12.5g(0.
073 モル)を加え反応液の温度を0℃に保ちながら塩化
クロロアセチル8.25g(0.073 モル)を徐々に滴加し
た。塩化クロロアセチルを完全に加えたのち、反応液の
温度を70℃に加温しフッ化ホウ素エーテレート0.14g
(0.001 モル)を加え、100 ℃で5時間加熱還流した。
溶媒を10mmHgに減圧留去したのち、酢酸エチル100ml で
抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒をさらに減圧
留去してえた残留物をカラムクロマトグラフィーで精製
し、3-(2 ′- クロロフェニル)-5- フルオロメチル-
1,2,4- オキサジアゾールの生成物11.7gをえた(収
率:70%)。
【0079】 (2) 3-(2 ′- クロロフェニル)-5- フルオロメチル-
1,2,4- オキサジアゾールの合成 (1) において製造した3-(2 ′クロロフェニル)-5-ク
ロロメチル-1,2,4- オキサジアゾール10.6g(0.046 モ
ル)と乾燥させたアセトニトリル200ml 中のフッ化セシ
ウム20.0g(0.138 モル)の混合物を82℃で、16時間加
熱還流させた。反応液を水で洗浄してえた有機層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を10mmHgの減圧条件下
に濃縮して取り除いたのちえられた残留物をカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エチル:ヘキサン=
1:4)で精製し4.89gの生成物をえた(収率:50
%)。
【0080】えられた化合物の元素分析値および 1H-NM
R の分析値を以下に示す。
【0081】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm);7.50〜6.90(m,4
H)、5.60(d,2H) 実施例48〜61 14個の相異なる化合物は置換されたフェニルまたは置換
されたフェニルメチルニトリルから実施例47の方法を用
いて製造した。各化合物は全てカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、分子構造、物性、元素分析値および 1H-NM
R の分析値は第1表に示すとおりである。
【0082】実施例62 この実施例は本発明の好ましい化合物中の一つである3-
メトキシメチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキサジア
ゾールが方法Dにより製造されることを示したものであ
る。
【0083】
【化27】
【0084】
【化28】
【0085】 (1) 3-クロロメチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキサ
ジアゾールの合成上記(式D1′)において用いる出発物
質は以下のように合成することができる。
【0086】水25ml中のヒドロキシルアミン塩酸塩6.95
g(0.1 モル)と炭酸ナトリウム10.6g(0.1 モル)の
反応液に温度を0℃以下に保ちながらクロロアセトニト
リル7.55g(0.1 モル)を徐々に滴加した。30分間撹拌
後反応液をエーテル50mlで2回抽出してえた有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥させて常温すなわち18〜20℃に
おいて溶媒を蒸発させ無色針状結晶のクロロアセトアミ
ドオキシム7.60gをえた(収率:70%)。
【0087】えられた化合物の 1H-NMR の分析値を以下
に示す。
【0088】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm):8.40
(b,1H)、5.31(b,2H)、4.00(s,2H)塩化メチレン100ml 中
に、(1) において製造したクロロアセトアミドオキシム
7.1 g(0.065 モル)とトリエチルアミン9.1ml (0.06
5 モル)を入れ反応させた反応液に温度を5℃以下に保
ちながら塩化クロロアセチル5.2ml (0.065 モル)を徐
々に滴加した。1時間撹拌後反応液を水100ml で洗浄し
てえた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮
した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、
酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製して白色固体の
O-クロロアセチルクロロアセトアミドオキシム10.2gを
えた(収率:85%)。
【0089】乾燥したトルエン100ml 中、前記のように
製造したO-クロロアセチルクロロアセトアミドオキシム
10.1g(0.054モル)とフッ化ホウ素エーテレート0.28
g(0.002 モル)を110 ℃で4時間加熱還流しながら生
成した水1mlを取り除いた。反応液を10mmHgで減圧濃縮
してえた残留物を減圧蒸留して3mmHgにおいて沸点86〜
88℃の液体7.2 gをえた(収率:80%)。
【0090】乾燥したアセトニトリル100ml 中に上記の
ように製造した3,5-ジクロロメチル-1,2,4- オキサジア
ゾール7.0g(0.042 モル)を溶かして、フッ化セシウ
ム19.3g(0.13モル)と相転移触媒として18- クラウン
-6- エーテル(0.05g)を加え、20時間加熱還流した。
反応液を常温に冷却ろ過し、ろ液を減圧濃縮してえた残
留物を真空蒸留して2mmHgにおいて沸点64〜66℃の液体
4.55gをえた(収率:72%)。
【0091】 (2) 3-メトキシメチル-5- フルオロメチル-1,2,4-オキ
サジアゾールの合成アセトニトリル50ml中に、前記のよ
うに製造した3-クロロメチル-5- フルオロメチル-1,2,4
- オキサジアゾール0.3 g(0.002 モル)、メタノール
0.64g(0.002 モル)と炭酸カリウム0.276 g(0.002
モル)を加え、この混合物を82℃で6時間加熱還流し
た。反応液を濃縮後酢酸エチル50mlで抽出して有機層を
無水硫酸ナトリウムで乾燥溶媒を取り除いたのち、えら
れた残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、酢
酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製して油状物0.21g
をえた(収率:72%)。
【0092】えられた化合物の元素分析値および 1H-NM
R の分析値を以下に示す。
【0093】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS) (δ,ppm);5.50(d,2H)、5.30
(s,2H)、2.30(s,3H)実施例63〜108 46個の相異なる化合物は、置換されたチオ陰イオンまた
は置換されたフェニル、ベンジル、ピリジン酸から実施
例62の方法を用いて製造した。各化合物はすべてカラム
クロマトグラフィーで精製し、分子構造、物性、元素分
析値および 1H-NMR の分析値は第1表に示したとお
りである。
【0094】実施例109 この実施例には本発明の好ましい化合物の一つである3-
(4 ′- クロロ)フェニルスルホニルメチル-5- フルオ
ロメチル-1,2,4- オキサジアゾールは実施例101 におい
て合成された最終生成物を酸化させて合成することがで
きる。
【0095】
【化29】
【0096】実施例101 において製造した3-(4′- クロ
ロ)チオフェノキシメチル-5- フルオロメチル-1,2,4-
オキサジアゾール1.5g(0.0058 モル)とm-クロロ過安息
香酸2.07g をジクロロメタン50mlに入れ5時間常温で撹
拌した。反応液を飽和炭化水素ナトリウムと10%亜硫酸
ナトリウムで洗浄したのちジクロロメタンで抽出し、無
水炭酸ナトリウムで乾燥させ溶媒を留去した。えられた
残留物をカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、酢酸エ
チル:ヘキサン=1:1)で精製して1.53g の生成物を
えた(収率:91%)。
【0097】えられた化合物の元素分析値および 1H-NM
R の分析値を以下に示す。
【0098】 1H-NMR(CDCl3 ,TMS)(δ,ppm) ;8.00〜7.60(q,4H)
、5.70(d,2H)、4.90(s,2H)
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】
【0105】
【表7】
【0106】
【表8】
【0107】
【表9】
【0108】
【表10】
【0109】
【表11】
【0110】
【表12】
【0111】
【表13】
【0112】
【表14】
【0113】試験例 (殺虫活性試験) 実施例において製造した本発明の化合物の殺虫活性を以
下のように生物学的に検定した。
【0114】 (1) トビイロウンカ(BPH) 各試験化合物を5mlのアセトン(100%)に溶解しトリト
ン(Triton)X-100(薬理化学工業株式会社、日本、より購
入)に必要な濃度に溶解させた。
【0115】4〜5cmの東津イネ幼苗6本の根部を脱脂
綿で巻いて2ml位の水の入っている試験管(φ3×15c
m)の押込んだ。羽化3〜5日後のトビイロウンカの成
虫20匹を吸虫管で捕獲し、試験管内に放飼接種させた。
所定濃度の供試化合物溶液50μリットルを微量散布器を
用いて散布した。試験管の入口を覆った後25℃の恒温器
に保管しながら48時間後に死滅率を調査した。化合物の
トビイロウンカに対する殺虫試験の結果は第3表に示し
たとおりである。
【0116】 (2) コナガ(DBM) 均一な発育状態のキャベツの葉を直径5cmに切り、供試
化合物溶液に30秒間浸漬させたのち30分間風乾した。処
理した葉をろ紙を敷いたペトリ皿(φ5×1cm)に入
れ、3令の幼虫10匹を接種させた。試験容器はフタをし
て25℃の恒温器に保管しながら48時間後に死滅率を調査
した。化合物のコナガに対する殺虫試験の結果は第3表
に示したとおりである。
【0117】 (3) モモアカアブラムシ(GPA) またはワタアブラムシ(C
A) 直径5.5cm の煙草の葉を供試化合物溶液に30秒間浸漬し
たのち30分間風乾させた。処理した葉をろ紙を敷いたプ
ラスチック製のペトリ皿(φ5.5 ×2cm)に入れ、無翅
雌虫20匹を接種した。試験容器はフタをして25℃の恒温
器に保管しながら48時間後に死滅率を調査した。化合物
のモモアカアブラムシに対する殺虫試験結果は第3表に
示すとおりである。
【0118】 (4) ナミハダニ(TSSM) プラスチック製のペトリ皿(φ5.5 ×2cm)に脱脂綿を
敷き、一定量の水を満たしたのち、その上に直径2.5cm
の葉を置き、成虫30匹を細い筆を用いて接種させた。所
定濃度の供試化合物溶液0.53mlを微量散布器を用いて散
布した。25℃の恒温器に保管しながら48時間後に死滅率
を調査した。
【0119】殺卵試験は直径2.5cm のインゲン豆の葉片
に成虫10匹を接種して24時間産卵をさせたのち成虫を取
り除き、事前に密度を調べたのち、供試化合物溶液に10
秒間浸漬した。処理後25℃の恒温器に保管し、7日後に
孵化抑制率を調査した。化合物のナミハダニに対する殺
虫試験の結果は第3表のとおりであり、殺卵試験に対す
る殺虫試験の結果は第4表に示すとおりである。
【0120】死滅率はつぎの式により測定した。
【0121】
【数1】
【0122】以上のような殺虫活性試験に用いた供試虫
の略語は第2表に示すとおりである。
【0123】
【表15】
【0124】
【表16】
【0125】
【表17】
【0126】
【表18】
【0127】
【表19】
【0128】
【表20】
【0129】上記実施例30、52および93において製造し
た本発明の化合物の殺虫活性を、この分野において公知
の化合物と比較して第5表に示した。第5表のLC50値は
前記において説明したような分析方法により種々の濃度
の化合物に対して測定した死滅率から決定されたもので
ある。第5表から知りうるように、本発明の化合物はこ
の分野において広く利用される公知の化合物と比較して
すぐれておりかつ広いスペクトラムの殺虫、殺ダニまた
は殺卵活性を示した。
【0130】
【表21】
【0131】
【発明の効果】本発明の製造法により、1,2,4-オキサジ
アゾールの3または5位のいずれか一方にフルオロメチ
ルが置換された、一般式(I) で示される新規な化合物が
合成できる。これらの1,2,4-オキサジアゾール誘導体は
殺虫、殺ダニ効果のみならずダニなどの卵に対する殺卵
効果においてもすぐれており、さらにそのスペクトラム
が広いという特徴を有している。これらの誘導体はとく
にアブラムシ、ダニ類に対して有効であって、その他の
鱗翅類、ウンカ、コナガに対しても相当な殺虫効果を有
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 413/12 C07F 9/653 C07F 9/653 A01N 43/82 104 (72)発明者 閔 容基 大韓民国大田直轄市東区龍雲洞492−37 (72)発明者 全 根淑 大韓民国江原道春川市孝子2洞706−22 (72)発明者 朴 魯均 大韓民国大田直轄市西区桃馬二洞201 慶南アパート111棟302号 (72)発明者 金 吉河 大韓民国大田直轄市西区内洞 西友アパ ート101−705 (72)発明者 宋 鐵 大韓民国大田直轄市大徳区中里洞 林光 ハイツ304 (72)発明者 李 時赫 大韓民国大田直轄市儒城区新城洞155 (72)発明者 朴 魯中 大韓民国忠清北道清州市分坪洞247 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 271/06 C07D 413/12 C07F 9/653 A01N 43/836 A01N 47/14 - 47/20 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 (式中、R1 はフルオロメチル;アルコキシメチル;ア
    ルキルアミノカルボニルチオメチル;アルコキシホスホ
    ニルチオメチル;ハロゲンもしくはアルキルが置換され
    たりまたは非置換のフェニルカルボニルオキシメチル;
    ハロゲンもしくはニトロが置換されたりまたは非置換の
    フェニル;ハロゲン、ニトロもしくはアルコキシが置換
    されたりまたは非置換のフェニルメチル;ハロゲン、ア
    ルキル、トリフルオロメチル、アルコキシもしくはチオ
    アルコキシが置換されたりまたは非置換のフェノキシメ
    チル;ハロゲンもしくはアルキルが置換されたりまたは
    非置換のチオフェノキシメチル;ハロゲンで置換された
    フェニルスルホニルメチル;ピリジンチオメチル;ピリ
    ミジンチオメチル;またはピラゾールチオメチルおよび
    2 はフルオロメチル;ハロゲン、アルコキシもしくは
    アルキルが置換されたりまたは非置換のフェニル;ハロ
    ゲン、アルコキシもしくはニトロが置換されたりまたは
    非置換のフェニルメチル;ハロゲン、アルキル、トリフ
    ルオロメチル、アルコキシ、もしくはニトロが置換され
    たりまたは非置換のフェノキシメチルまたはチオフェノ
    キシメチル;ハロゲンが置換されたフェニルスルホニル
    メチルを表わし、ただし、R1 とR2 のいずれか一方が
    必ずフルオロメチルであり、同時にフルオロメチルには
    なりえない)で示される1,2,4-オキサジアゾール誘導
    体。
  2. 【請求項2】 一般式(I) においてR1 がフルオロメチ
    ル;ハロゲン、ニトロもしくはアルコキシが置換された
    りまたは非置換のフェニルメチル;ハロゲン、アルキ
    ル、トリフルオロメチル、アルコキシもしくはチオアル
    コキシが置換されたりまたは非置換のフェノキシメチ
    ル;またはハロゲンもしくはアルキルが置換されたりま
    たは非置換のチオフェノキシメチルおよびR2 がフルオ
    ロメチル;ハロゲン、アルコキシもしくはニトロが置換
    されたフェニルメチル;またはハロゲン、アルキル、ト
    リフルオロメチル、アルコキシもしくはニトロが置換さ
    れたり非置換のフェノキシメチルまたはチオフェノキシ
    メチルであり、R1 とR2 のいずれか一方が必ずフルオ
    ロメチルであり、同時にフルオロメチルにはなりえない
    ものである請求項1の1,2,4-オキサジアゾール誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(I) においてR1 およびR2が各
    々フルオロメチル;臭素もしくは塩素が置換されたフェ
    ニルメチル;臭素、塩素、トリフルオロメチルもしくは
    メトキシが置換されたフェノキシメチル;または臭素も
    しくは塩素が置換されたチオフェノキシメチルであり、
    1 とR2 のいずれか一方が必ずフルオロメチルであ
    り、同時にフルオロメチルにはなりえないものである請
    求項1の1,2,4-オキサジアゾール誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(I) の化合物が3-(4 ′- ブロモ
    フェニル)メチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキサジ
    アゾールである請求項1の1,2,4-オキサジアゾール誘導
    体。
  5. 【請求項5】 一般式(I) の化合物が3-(4 ′- クロロ
    フェノキシ)メチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキサ
    ジアゾールである請求項1の1,2,4-オキサジアゾール誘
    導体。
  6. 【請求項6】 一般式(I) の化合物が3-(2 ′- メトキ
    シフェノキシ)メチル-5- フルオロメチル-1,2,4- オキ
    サジアゾールである請求項1の1,2,4-オキサジアゾール
    誘導体。
  7. 【請求項7】 一般式(II): 【化2】 (式中、R2 ′はハロゲン、アルコキシもしくはアルキ
    ルが置換されたりまたは非置換のフェニル;ハロゲン、
    アルコキシもしくはニトロが置換されたりまたは非置換
    のフェニルメチル;ハロゲン、アルキル、トリフルオロ
    メチル、アルコキシもしくはニトロが置換されたりまた
    は非置換のフェノキシメチルまたはチオフェノキシメチ
    ル;ハロゲンが置換されたフェニルスルホニルメチルを
    表わす)で示されるO-アシルアミドオキシム化合物を溶
    媒および触媒の存在の下55℃〜110℃の温度において4
    〜12時間閉環反応させることを特徴とする一般式(Ia): 【化3】 (式中、R2 ′は前記と同じ)で示される3-フルオロメ
    チル-1,2,4- オキサジアゾール化合物の製造法。
  8. 【請求項8】 一般式(III) : 【化4】 (式中、R2 ′はハロゲン、アルコキシもしくはアルキ
    ルが置換されたりまたは非置換のフェニル;ハロゲン、
    アルコキシもしくはニトロが置換されたりまたは非置換
    のフェニルメチル;ハロゲン、アルキル、トリフルオロ
    メチル、アルコキシ、もしくはニトロが置換されたりま
    たは非置換のフェノキシメチルまたはチオフェノキシメ
    チル;またはハロゲンが置換されたフェニルスルホニル
    メチルを表わす)で示される1,2,4-オキサジアゾール誘
    導体を一般式(IV):MI (I
    V)(式中、Mはナトリウム、カリウム、セシウムまたは
    テトラブチルアンモニウムを表わす)で示されるヨウ化
    アルカリ金属またはヨウ化テトラブチルアンモニウムと
    反応させて一般式(V) : 【化5】 (式中、R2 ′は前記と同じ)で示される1,2,4-オキサ
    ジアゾール誘導体をえたのち、この誘導体を一般式(V
    I):MF (VI)(式中、Mは前記と同じ)で示さ
    れるフッ化アルカリ金属またはフッ化テトラブチルアン
    モニウムと反応させることを特徴とする一般式(Ia): 【化6】 (式中、R2 ′は前記と同じ)で示される3-フルオロメ
    チル-1,2,4- オキサジアゾール誘導体の製造法。
  9. 【請求項9】 一般式(VII) : 【化7】 (式中、R1 ′はハロゲンもしくはニトロが置換された
    りまたは非置換のフェニル;ハロゲン、ニトロもしくは
    アルコキシが置換されたりまたは非置換のフェニルメチ
    ル;ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、アルコ
    キシもしくはチオアルコキシが置換されたりまたは非置
    換のフェノキシメチルを表わす)で示される1,2,4-オキ
    サジアゾール誘導体を一般式(VI):MF
    (VI)(式中、Mはナトリウム、カリウム、
    セシウムまたはテトラブチルアンモニウムを表わす)で
    示されるフッ化アルカリ金属またはフッ化テトラブチル
    アンモニウムと反応させることを特徴とする一般式(I
    b): 【化8】 (式中、R1 ′は上記と同じ)で示される5-フルオロメ
    チル-1,2,4- オキサジアゾール誘導体の製造法。
  10. 【請求項10】 一般式(VIII): 【化9】 で示される1,2,4-オキサジアゾール誘導体を一般式(V
    I):MF (VI)(式中、Mは
    ナトリウム、カリウム、セシウムまたはテトラブチルア
    ンモニウムを表わす)で示されるフッ化アルカリ金属ま
    たはフッ化テトラブチルアンモニウムと反応させて一般
    式(IX): 【化10】 で示される5-フルオロメチル-1,2,4- オキサジアゾール
    誘導体をえたのち、この誘導体を一般式(X):RM
    (X)(式中、Rはアルコキシ;アル
    キルアミノカルボニルチオ;アルコキシホスホニルチ
    オ;ハロゲンもしくはアルキルが置換されたりまたは非
    置換のフェニルカルボニルオキシ;ハロゲン、アルキ
    ル、トリフルオロメチル、アルコキシもくしはチオアル
    コキシが置換されたりまたは非置換のフェノキシ;ハロ
    ゲンもしくはアルキルが置換されたりまたは非置換のチ
    オフェノキシ;ピリジンチオ;ピリミジンチオ;ピラゾ
    ールチオ;またはハロゲンが置換されたフェニルスルホ
    ニルを表わし、Mは前記と同じ)で示される親核体と反
    応させることを特徴とする一般式(Ic): 【化11】 (式中、R1 ″は RCH2 であり、アルコキシメチル;ア
    ルキルアミノカルボニルチオメチル;アルコキシホスホ
    ニルチオメチル;ハロゲンもしくはアルキルが置換され
    たりまたは非置換のフェニルカルボニルオキシメチル;
    ハロゲン、アルキル、トリフルオロメチル、アルコキシ
    もしくはチオアルコキシが置換されたりまたは非置換の
    フェノキシメチル;ハロゲンもしくはアルキルが置換さ
    れたりまたは非置換のチオフェノキシメチル;ピリジン
    チオメチル;ピリミジンチオメチル;ピラゾールチオメ
    チル;またはハロゲンが置換されたフェニルスルホニル
    メチルを表わす)で示される5-フルオロメチル-1,2,4-
    オキサジアゾール誘導体の製造法。
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