JP3107688B2 - 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置 - Google Patents

連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置

Info

Publication number
JP3107688B2
JP3107688B2 JP05256992A JP25699293A JP3107688B2 JP 3107688 B2 JP3107688 B2 JP 3107688B2 JP 05256992 A JP05256992 A JP 05256992A JP 25699293 A JP25699293 A JP 25699293A JP 3107688 B2 JP3107688 B2 JP 3107688B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pinch roller
temperature
mold
molten steel
tundish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05256992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07112260A (ja
Inventor
健 関
▲いさお▼ 斎藤
久幸 白石
真一 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP05256992A priority Critical patent/JP3107688B2/ja
Publication of JPH07112260A publication Critical patent/JPH07112260A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107688B2 publication Critical patent/JP3107688B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造装置における
ピンチローラ速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造装置において、タンディッシュ
からモールドに注入される溶鋼の温度が所定値より高い
場合、モールド内で凝固シェルの形成が十分にされず、
引き抜かれる鋳片の凝固シェルの厚みが不十分なものと
なる。このため、ピンチローラの引き抜き力等によって
モールド直下でシェルが破断するブレークアウトが発生
することがある。
【0003】従来、このようなブレークアウトの発生を
防止するために、タンディッシュ内溶鋼の温度を測定
し、この温度が所定の温度以上となったとき、モールド
内での冷却能力を高める操作が行われていた。作業員
は、タンディッシュ内溶鋼の温度を測定し、測定温度が
所定値より高い場合、予め用意されたテーブルを参照し
て、モールドの冷却水の水流を強め、ピンチローラの速
度を低下させるという操作を行う。
【0004】これにより、モールド内の溶鋼は、モール
ド内での滞留時間が増加し、モールドの冷却能力が増加
されるから、タンディッシュから注入される溶鋼の温度
が高い場合でも、シェルは十分な厚みに形成される。そ
して、その後タンディッシュ内溶鋼の温度が所定値に戻
ると、モールドの水流およびピンチローラの速度を元の
値に戻していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法は作業
員のマニュアル操作により行われるため、タンディッシ
ュ内溶鋼温度の変化に対応した制御の応答速度が遅くな
り、また判断ミス、操作ミスが発生する余地があるの
で、ブレークアウトを確実に防止できない。本発明は、
タンディッシュ内溶鋼温度を測定し、この測定温度を用
いることによりブレークアウトの発生を防止する連続鋳
造装置において、タンディッシュ内溶鋼温度の測定か
ら、連続鋳造装置の制御までを自動化することにより、
ブレークアウトの発生を確実に防止することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】モールド内の溶鋼は、凝
固温度以下に冷却されることによりその表面にシェルを
形成する。モールドの冷却能力が一定の場合、モールド
に注入される溶鋼温度が高いと、シェルの厚みは薄くな
る。したがって、一定のシェルの厚みを形成するには、
モールドの冷却能力を高くしなければならない。モール
ドの冷却能力を高くするために本発明は、ピンチローラ
速度を遅くして、溶鋼がモールド内に滞留する時間を増
加させる。
【0007】このピンチローラ速度として最適値を得る
ため本発明は、鋳造鋼種ごとにテーブルを用意し、この
テーブルとタンディッシュ内溶鋼温度からピンチローラ
速度を決定する。本発明は、以上説明した機能を実現す
るため、鋳造鋼種の凝固温度を記憶する手段、タンディ
ッシュ内溶鋼の温度を測定する手段、前記各手段により
得たタンディッシュ内溶鋼の実測温度と鋳造鋼種の凝固
温度から、実測温度と凝固温度の差の温度であるスーパ
ーヒートを計算する手段、鋳造鋼種ごとにスーパーヒー
トに対応するピンチローラの速度を記録したテーブル、
および前記テーブルの鋳造鋼種に対応するテーブルを用
いて前記スーパーヒートからピンチローラの速度を決定
する手段、を連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置
に設ける。
【0008】
【作用】前記スーパーヒートは、タンディッシュ内溶鋼
の実測温度と鋳造鋼種の凝固温度の差であるから、必要
なシェルを形成するためにモールドで冷却すべき温度の
関数となる。したがって、このスーパーヒートによりピ
ンチローラ速度を決定することは、タンディッシュ内溶
鋼の実測温度と鋳造鋼種の凝固温度からモールドの冷却
能力を決めることとなる。
【0009】前記テーブルには、鋳造鋼種ごとにスーパ
ーヒートに対する最適なピンチローラ速度が記録されて
いる。したがって、前記テーブルを用いて得られたピン
チローラ速度によりピンチローラを運転すると、モール
ド内の溶鋼の滞留時間は、モールド内の溶鋼温度と鋳造
鋼種の凝固温度により決まる最適な値となり、シェルの
厚みは最適なものとすることができる。これにより、ブ
レークアウトの発生を防止することができる。
【0010】また、以上の制御は人手を介することなく
自動的に行われるので、操作ミス等が発生せず、モール
ド下端においてシェル厚が不足することに起因するブレ
ークアウトを確実に防止することができる。さらに、ピ
ンチローラ速度制御の応答速度が早くなるので、モール
ドの冷却能力を変更するためにモールド冷却水の水流の
強さを変えたりしなくとも、ピンチローラ速度の制御の
みでシェルを最適な厚みとすることができる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図を用いて説明する。図1
は本発明の実施例を示すブロック図である。計装CPU
1が連続鋳造装置を制御する。計装CPU1はオンライ
ンCPU2より堰条件、鋼種区別、鋼種による凝固温
度、ピンチローラ速度決定用テーブル、鋳造幅が与えら
れる。また、プロセスCPU3より指令鋳造速度、ノズ
ル径が与えられる。
【0012】計装CPU1は、オンラインCPU2、プ
ロセスCPU3から与えられた前記各条件により、連続
鋳造装置の各制御部を制御する。本図においては、これ
らの点の図示は省略して、ピンチローラ速度の制御部分
のみを示している。計装CPU1は、温度計4により測
定されたタンディッシュ5内の溶鋼温度がタンディッシ
ュ内溶鋼温度検出部6を通して入力される。ここで測温
された溶鋼はタンディッシュ5からモールド7へ注入さ
れる。溶鋼はモールド7で冷却され、その表面にシェル
8が形成され、鋳片9がピンチローラ10により、モー
ルド7から引き抜かれる。このピンチローラ10は、計
装CPU1により決定された速度で、ピンチローラ駆動
手段11により運転される。
【0013】計装CPU1にスーパーヒート計算手段1
2、ピンチローラ速度決定手段13が設けられる。さら
に、計装CPU1においては、オンラインCPU2から
入力された鋳造鋼種の凝固温度とテーブルが記憶手段1
4,15に記憶される。スーパーヒート計算手段12
は、タンディッシュ内溶鋼温度検出手段6から入力され
たタンディッシュ内溶鋼温度と鋳造鋼種の凝固温度を用
いて、 〔数1〕実測温度−凝固温度=スーパーヒート の計算を行い、これから得たスーパーヒートをピンチロ
ーラ速度決定手段13に出力する。
【0014】ピンチローラ速度決定手段13は、テーブ
ル15からこのスーパーヒートに対応するピンチローラ
速度を読み取り、読み取った速度をピンチローラ駆動手
段11に出力する。前記テーブルは、オンラインCPU
2において鋼種ごとに用意され、これらのテーブルか
ら、鋳造鋼種に対応するテーブル15が計装CPU1に
入力される。
【0015】この計装CPU1に入力されたテーブル1
5の内容を図2に示す。テーブル15は、横軸にスーパ
ーヒート、縦軸にピンチローラ速度をとる。図において
スーパーヒートの値により選択されるピンチローラ速度
が太線で示されている。図示のテーブルでは、スーパー
ヒートが40°C以下の場合、つまりタンディッシュ内
溶鋼の温度が所定値またはそれより低い場合(1つのテ
ーブルでは、鋳造鋼種は1種類なのであるから凝固温度
は一定である。)は、ピンチローラ速度は1.20m/
minに選択される。また、スーパーヒートがより高い
40〜45°Cの範囲では1.10m/minと遅くさ
れ、45〜50°Cの範囲では1.00m/minとさ
らに遅くされる。
【0016】また、テーブル15中で斜線で示される範
囲16は、ブレークアウトが発生する危険域を表してい
る。このテーブル15から、スーパーヒートによりピン
チローラ速度を変えることにより、ブレークアウトの発
生を回避することができることが理解できる。ピンチロ
ーラ駆動手段11は、ピンチローラ速度決定手段13に
より決定された速度でピンチローラ10を運転する。こ
れにより、タンディッシュ5内の溶鋼の温度が変化して
も、常に鋳片9に形成されるシェル8の厚みは適性に保
たれ、ブレークアウトの発生が防止される。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、連続鋳造装置におい
て、タンディッシュ内溶鋼温度の測定から、連続鋳造装
置の制御までを自動化することにより、モールド下端に
おいてシェル厚が不足することに起因するブレークアウ
トの発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図。
【図2】図1のテーブルの内容を示す図。
【符号の説明】
1…計装CPU 4…温度計 5…タンディッシュ 6…タンディッシュ温度検出手段 7…モールド 8…シェル 9…鋳片 10…ピンチローラ 11…ピンチローラ駆動手段 12…スーパーヒート計算手段 13…ピンチローラ速度決定手段 14…凝固温度 15…テーブル
フロントページの続き (72)発明者 足立 真一 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社 大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 平6−170511(JP,A) 特開 昭48−134(JP,A) 特開 昭49−93223(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/20 B22D 11/16 B22D 11/16 104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造鋼種の凝固温度を記憶する手段、タ
    ンディッシュ内溶鋼の温度を測定する手段、前記各手段
    により得たタンディッシュ内溶鋼の実測温度と鋳造鋼種
    の凝固温度から、実測温度と凝固温度の差の温度である
    スーパーヒートを計算する手段、鋳造鋼種ごとにスーパ
    ーヒートに対応するピンチローラの速度を記録したテー
    ブル、および前記テーブルの鋳造鋼種に対応するテーブ
    ルを用いて前記スーパーヒートからピンチローラの速度
    を決定する手段を設けたことを特徴とする連続鋳造装置
    のピンチローラ速度制御装置。
JP05256992A 1993-10-14 1993-10-14 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置 Expired - Fee Related JP3107688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05256992A JP3107688B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05256992A JP3107688B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07112260A JPH07112260A (ja) 1995-05-02
JP3107688B2 true JP3107688B2 (ja) 2000-11-13

Family

ID=17300221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05256992A Expired - Fee Related JP3107688B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107688B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE50009703D1 (de) 1999-07-06 2005-04-14 Sms Demag Ag Verfahren zur Schmelzenführung in einer Stranggiessmaschine

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07112260A (ja) 1995-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3107688B2 (ja) 連続鋳造装置のピンチローラ速度制御装置
JP3095346B2 (ja) 連続鋳造の鋳型内湯面レベル制御方法
JPH05169205A (ja) 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法
JPS61279351A (ja) 連続鋳造方法およびその鋳型
JP2914817B2 (ja) 連続鋳造における欠落鋳造方法
KR100671417B1 (ko) 다이나믹 소프트 리덕션 시 주형 내 용강레벨 제어장치 및제어방법
JPS62148065A (ja) 連続鋳造方法
JPH0659530B2 (ja) 連続鋳造機における鋳造末期の自動停止方法
US20080179036A1 (en) Continuous steel slab caster and methods using same
JPS5978763A (ja) 連続鋳造における鋳型内溶鋼湯面レベル制御方法
JP2874567B2 (ja) 複数鋳型を有する連続鋳造のスタートアップ時の湯面レベル制御方法
JP2611879B2 (ja) 水平連続鋳造設備用引抜装置の異常診断装置
JPH04294850A (ja) 多ストランド連鋳機のブレークアウト検知方法
JP2903844B2 (ja) 連続鋳造における鋳込み終了方法
JP3064774B2 (ja) 連続鋳造制御方法
JPH05228580A (ja) 連続鋳造方法
JPH01170569A (ja) 連続鋳造の自動鋳込み制御方法
JPS58125350A (ja) 溶融金属連鋳鋳型内注入ノズル詰り検出方法
JPH03110053A (ja) 連続鋳造設備における鋳片引抜ロールの制御方法
JPS591144B2 (ja) レンゾクチユウゾウイガタノ テ−パセイギヨソウチ
JP2774920B2 (ja) 連続鋳造機の鋳型内湯面レベル制御装置
JP2005503927A (ja) 液状金属、特に液状鋼用の連続鋳造鋳型の銅板を冷却する方法および装置
JPH09168848A (ja) 連続鋳造の鋳型内湯面レベル制御方法
JPH08215813A (ja) 連続鋳造機におけるイベント発生時のトラッキング方法
JPS6027460A (ja) 同期回転式連続鋳造法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000801

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees