JP3106826B2 - 内燃機関のpcv装置 - Google Patents

内燃機関のpcv装置

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JP3106826B2
JP3106826B2 JP05318608A JP31860893A JP3106826B2 JP 3106826 B2 JP3106826 B2 JP 3106826B2 JP 05318608 A JP05318608 A JP 05318608A JP 31860893 A JP31860893 A JP 31860893A JP 3106826 B2 JP3106826 B2 JP 3106826B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F01M13/0011Breather valves
    • F01M2013/0027Breather valves with a de-icing or defrosting system
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のPCV装置
に係り、詳しくは、ブローバイガス通路を有し、内燃機
関本体のクランク室と吸気通路との連通が許容されるこ
とにより、クランク室からの放出ガスが再度内燃機関本
体の吸気側に戻されるようにした内燃機関のPCV装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、例えば実開
昭60−173612号公報に開示されたものが知られ
ている。この技術では、エンジン本体のクランク室と、
吸気通路のスロットル弁上流部分とがブローバイガス通
路によって連通されているとともに、該通路には制御弁
〔PCVバルブ(ポジティブクランクケースベンチレー
ションバルブ)〕が設けられている。このPCVバルブ
が開放されることにより、可燃性の炭化水素を含むクラ
ンク室からの放出ガスが、再度エンジンの吸気側に戻さ
れて再燃焼に供される。
【0003】また、上記技術では、PCVバルブ近傍の
ブローバイガス通路に対し、冷却水通路が近接配置され
ている。そして、当該冷却水通路を流れる冷却水(実際
にはエンジン本体により加温された水)により、ブロー
バイガス通路が加温される。この加温により、PCVバ
ルブ及びその近傍のブローバイガス通路の凍結防止が図
られる。
【0004】さらに、上記技術に対し、ブローバイガス
通路のほぼ全体に対し、上記の冷却水通路を近接配置す
ることも考えられる。かかる構成によれば、ブローバイ
ガス通路のほぼ全体が加温されることとなり、上記の凍
結防止効果がより促進される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、スー
パーチャージャ等の補機類が、エンジン本体とは別体に
離間配置された車両が開発されつつある。このような車
両の中には、スロットル弁がエンジン本体から離れた位
置にあり、かつ、ラジエータとスロットル弁との距離
が、スロットル弁とエンジン本体との距離よりも小さい
構造を有するものもある。このような構造は、一般に
は、SDS(separated accessary drive system)構造
とよばれている。このようなSDS構造を有する車両に
おいて、上記ブローバイガス通路とPCVバルブとを備
えたいわゆるPCV装置が設けられた場合には、当然の
ことながらブローバイガス通路を長くする必要がある。
そして、このようなブローバイガス通路に対して上記の
加温技術を適用することも考えられる。
【0006】しかしながら、このようなSDS構造を有
する車両において、上記従来技術を適用した場合には、
ただでさえ長いブローバイガス通路に対して冷却水通路
をその長さ分設ける必要があるだけでなく、さらに、冷
却水通路を往復路形成しなければならなかった。これ
は、ウォータポンプからの冷却水をスロットル弁上流部
分まで導入する往路を設ける必要があるとともに、該上
流部分からブローバイガス通路に近接させる復路を設け
る必要があったからである。そのため、冷却水通路が著
しく長いものとなってしまい、冷却水通路内での冷却水
の流動抵抗が増加してしまうおそれがあった。その結
果、冷却水によるブローバイガス通路の加温性能が低下
してしまい、十分な加温効果が得られないおそれがあっ
た。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、スロットル弁がエンジン本体
から離れた位置にあり、かつ、ラジエータとスロットル
弁との距離が、スロットル弁とエンジン本体との距離よ
りも小さいような構造を有するいわゆるSDS構造を有
するタイプの内燃機関のPCV装置において、ブローバ
イガス通路を確実に加温し、もって、該通路の凍結を確
実に防止することのできる内燃機関のPCV装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明においては、内燃機関本体に対し、別体で
離間配置された補機類と、前記内燃機関本体の吸気通路
の途中に設けられたスロットル弁と、前記内燃機関本体
を冷却すべく、前記内燃機関本体を循環する冷却水を冷
却するためのラジエータと、前記内燃機関本体のクラン
ク室と前記吸気通路とを連通するブローバイガス通路
と、記内燃機関本体に設けられたウォータポンプの駆
動により、前記内燃機関本体から前記ラジエータへ冷却
水を流入させるべく、前記内燃機関本体と前記ラジエー
タとを連通する主冷却水流入通路と、前記ラジエータか
ら前記内燃機関本体へ冷却水を流出させるべく、前記内
燃機関本体と前記ラジエータとを連通するとともに、そ
の途中には前記冷却水の流出又は遮断を切換えるための
サーモスタットを有する主冷却水流出通路とを備え、か
つ、前記ラジエータと前記スロットル弁との距離が、前
記スロットル弁と前記内燃機関本体との距離よりも小さ
い内燃機関のPCV装置であって、前記主冷却水流出通
路及び主冷却水流入通路とは別に、前記内燃機関本体と
前記ラジエータとを連通するとともに、前記ブローバイ
ガス通路に近接配置された副冷却水流出通路を設けたこ
とをその要旨としている。
【0009】また、第2の発明においては、第1の発明
の内燃機関のPCV装置において、前記スロットル弁近
傍には前記内燃機関本体のアイドル時の回転数を制御す
るためのISC装置を設けるとともに、前記副冷却水流
出通路を前記ISC装置にも近接配置させ、前記副冷却
水流出通路内の冷却水が前記ISC装置の近傍を通過し
た後に前記ブローバイガス通路の近傍を通過するように
したことをその要旨としている。
【0010】さらに、第3の発明においては、前記第1
又は第2の発明の内燃機関のPCV装置において、前記
冷却水を貯留するとともに、該冷却水中の気泡を除去す
るためのリザーバタンクと、前記ラジエータからの冷却
水を前記リザーバタンクに流入させるべく、前記ラジエ
ータと前記リザーバタンクとの間を連通するリザーバタ
ンク流入通路と、前記リザーバタンクからの冷却水を前
記内燃機関本体に流出させるためのリザーバタンク流出
通路とを設けたことをその要旨としている。
【0011】
【作用】上記第1の発明の構成によれば、ブローバイガ
ス通路を通じて内燃機関本体のクランク室からの放出ガ
スが再度内燃機関本体の吸気側に戻される。
【0012】さらに、内燃機関本体に設けられたウォー
タポンプの駆動により、内燃機関本体から主冷却水流入
通路を介してラジエータへと冷却水が流入する。一方、
ラジエータにて冷却された冷却水が、該ラジエータから
主冷却水流出通路を介して内燃機関本体へと流出する。
この冷却水が内燃機関本体を循環し、該内燃機関本体が
冷却される。また、主冷却水流出通路に設けられたサー
モスタットにより、冷却水の流出又は遮断が切換えられ
る。
【0013】ここで、内燃機関本体に対し、補機類が別
体で離間配置されていることにより、吸気通路の途中に
設けられたスロットル弁も内燃機関本体から離間した位
置に配設されることとなる。しかも、ラジエータとスロ
ットル弁との距離が、スロットル弁と内燃機関本体との
距離よりも小さい。このため、ブローバイガス通路は比
較的長いものとなる。
【0014】そして、本発明では、主冷却水流出通路及
び主冷却水流入通路とは別に、内燃機関本体とラジエー
タとを連通するとともに、ブローバイガス通路に近接配
置された副冷却水流出通路が設けられている。このた
め、該副冷却水流出通路を通過する冷却水によりブロー
バイガス通路が加温される。この加温により、ブローバ
イガス通路の凍結が防止される。
【0015】また、内燃機関本体からラジエータへと冷
却水が流出する既存の主冷却水流入通路が往路とされ、
ラジエータからの冷却水がエンジンの方へと流れる副冷
却水流出通路により復路が構成されることとなる。この
ため、副冷却水流出通路は、ラジエータとエンジン本体
とを連結する程度の長さで構成することが可能となる。
従って、副冷却水流出通路が著しく長くなることにより
冷却水の加温性能が低下するのが抑制される。
【0016】さらに、サーモスタットにより、主冷却水
流出通路が閉ざされているような低温状態の場合であっ
ても、冷却水は、内燃機関本体、主冷却水流入通路、ラ
ジエータ及び副冷却水流出通路を通って再度内燃機関本
体内を流れることが可能となる。
【0017】また、第2の発明の構成によれば、第1の
発明に記載された作用に加えて、次の作用を奏する。す
なわち、本発明では、スロットル弁近傍に設けられたI
SC装置により、内燃機関本体のアイドル時の回転数が
制御される。また、第1の発明における前記副冷却水流
出通路が当該ISC装置にも近接配置される。そして、
副冷却水流出通路内の冷却水がISC装置の近傍を通過
した後にブローバイガス通路の近傍を通過する。
【0018】このため、ISC装置がブローバイガス通
路に先行して冷却水が流されることとなり、内燃機関本
体とISC装置との温度差が比較的小さくなる。従っ
て、内燃機関本体に対し離間配置されたISC装置を有
する構造であっても、ほぼ内燃機関本体の温度に応じた
アイドル時の回転数制御(アイドルスピードコントロー
ル)が実行可能となる。
【0019】さらに、第3の発明の構成によれば、前記
第1又は第2の発明に記載された作用に加えて、リザー
バタンクにより、冷却水が貯留されるとともに、該冷却
水中の気泡が除去される。また、ラジエータからの冷却
水がリザーバタンク流入通路を介してリザーバタンクに
流入する。さらに、リザーバタンクからの冷却水がリザ
ーバタンク流出通路を介して内燃機関本体に流出する。
【0020】このため、前記サーモスタットにより、主
冷却水流出通路が閉ざされているような低温状態の場合
であっても、第1又は第2の発明の場合に比べて、内燃
機関本体からラジエータ内への冷却水の流入が促進さ
れ、冷却水の流入量が増す。従って、第1又は第2の発
明の場合に比べて、副冷却水流出通路内の冷却水の温度
が高温となり、副冷却水流出通路内の冷却水によるブロ
ーバイガス通路の加温がより促進される。
【0021】
【実施例】以下、本発明における内燃機関のPCV装置
を具体化した一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0022】図2は本実施例において、車両に搭載され
たエンジンのPCV装置を示す概略構成図である。内燃
機関本体としてのエンジン本体1は複数の気筒(本実施
例では4気筒)を有している。エンジン本体1には、吸
気マニホールド2及び吸気パイプ3を介してエアクリー
ナ4が接続されている。これら吸気マニホールド2、吸
気パイプ3及びエアクリーナ4等により吸気通路が構成
されている。そして、エンジン本体1には、吸気マニホ
ールド2及び吸気パイプ3を介してエアクリーナ4から
外気が取り込まれる。また、その外気の取り込みと同時
に、エンジン本体1には各気筒毎に設けられたインジェ
クタ(図示せず)から噴射される燃料が取り込まれる。
そして、その取り込まれた燃料と外部空気との混合気が
燃焼室へ導入される。その混合気が燃焼室内にて爆発・
燃焼され、クランクシャフトが回転されて車両に駆動力
が得られる。その後、爆発・燃焼後の排気ガスが排気マ
ニホールドを介して排気通路(いずれも図示せず)へと
導出され、外部へ排出される。
【0023】また、吸気パイプ2の途中には、スロット
ルボディ5が設けられている。図3に示すように、この
スロットルボディ5の内部の吸気パイプ3内には、図示
しないアクセルペダルに連動して開閉されるスロットル
弁6が設けられている。そして、このスロットル弁6が
開閉されることにより、吸気パイプ3への吸入空気量が
調節される。
【0024】さらに、前記吸気パイプ3の途中には、ス
ロットル弁6の上流側と下流側との間を連通するバイパ
ス吸気通路7が設けられている。そして、このバイパス
吸気通路7の途中には、同通路7を流れる吸入空気流量
を調節するリニアソレノイド式のアイドル・スピード・
コントロール・バルブ(ISCV)8が設けられてい
る。このISCV8はスロットル弁6が閉じられてエン
ジンがアイドル状態であるときに、デューティー制御に
よってフィードバック制御されて開閉する。そして、こ
のISCV8の開閉によりバイパス吸気通路7の空気流
量が調節され、エンジンのアイドル時の回転数が制御さ
れるようになっている。本実施例では、バイパス吸気通
路7及びISCV8により、ISC装置が構成されてい
る。
【0025】また、本実施例では、補機類の1つとして
のスーパーチャジャー9が設けられている。より詳しく
説明すると、スーパーチャージャー9は、エンジン本体
1から離れた位置において、前記吸気パイプ3の途中に
設けられている。また、エンジン本体1のクランシャフ
トにはSDSシャフト11が連結されている。そして、
クランクシャフトの回転に伴ってSDSシャフト11が
回転される。SDSシャフト11の回転が図示しないセ
ンタプーリを介してスーパーチャジャー9に伝達され、
該スーパーチャジャー9が駆動される。このスーパーチ
ャジャー9は、機械式過給機であって、自身の駆動によ
り、吸入空気が過給されて、エンジン本体1内に多量の
混合気を送り込むことができる。なお、スーパーチャー
ジャー9は、クランシャフト(ひいてはSDSシャフト
11)の回転に基づき空気を圧送するという構成をとっ
ているため、回転数が低い時期から過給でき、応答遅れ
がないという長所を有する。
【0026】さらに、前記スーパーチャージャー9をバ
イパスするようにして、SCバイパス通路12が設けら
れている。該SCバイパス通路12の途中には、エレク
トリックエアバイパスバルブ(EABV)13が設けら
れている。そして、EABV13の開放量に応じて、吸
入空気の一部が、スーパーチャージャー9の下流側から
上流側の吸気パイプ3へ還流されるようになっている。
また、スーパーチャージャー9の下流側の吸気パイプ3
には、インタークーラー14が配設されている。このイ
ンタークーラー14により、スーパーチャージャー9に
て過給されて昇温された空気が冷却されるようになって
いる。
【0027】従って、本実施例において、エアクリーナ
4から取り込まれた吸入空気は、スロットルボディ5を
介してスーパーチャージャー9内に導入される。そし
て、スーパーチャージャー9にて過給された吸入空気
が、インタークーラー14にて冷却された後、吸気マニ
ホールド2を介してエンジン本体1の燃焼室へ導入され
る。また、前記スーパーチャージャー9が駆動されてい
ない場合には、吸入空気はスロットルボディ5を介して
SCバイパス通路12へ導入される。そして、EABV
13が全開状態となり、吸入空気はスーパーチャージャ
ー9を介することなく、SCバイパス通路12を通って
吸気マニホールド2を介してエンジン本体1の燃焼室へ
導入される。
【0028】さらに、本実施例において、エンジンに
は、PCV(ポジティブクランクケースベンチレーショ
ン)装置が備えられている。このPCV装置は、ブロー
バイガス通路を構成するブローバイガスパイプ21とP
CVバルブ22とベンチレーションケース23とを備え
ている。ブローバイガス通路(ブローバイガスパイプ2
1)は、エンジン本体1のクランク室1aと、吸気パイ
プ3のスロットル弁6上流部分とが連通されることによ
り構成されている。なお、一部のブローバイガス通路は
エンジン本体1の内部においても構成されている。ま
た、PCVバルブ22は、前記ブローバイガスパイプ2
1の途中のエンジン本体1近傍に設けられている。そし
て、このPCVバルブ22が開放されることにより、ク
ランク室1a内に溜まったブローバイガス(可燃性の炭
化水素を含む)が、再度エンジンの吸気パイプ3に還流
され、燃焼室にて再燃焼される。また、本実施例では、
前記スーパーチャージャ9が駆動されていないときに
は、エアクリーナ4から吸入された空気が、前記ブロー
バイガスパイプ21内をブローバイガスとは逆方向(図
の右方向)に通って、クランク室1a内に導かれること
もある。
【0029】ブローバイガスの中には、濃いオイルやオ
イルミスト等のオイル成分が含まれていることから、そ
のオイル成分を分離させて燃焼成分のみを吸気パイプ3
へ還流させる必要がある。そこで、本実施例では、前記
エンジン本体1内部において、オイル分離のための第1
段目の手段としてブローバイガス通路は、ラビリンス構
造となっている。そして、該構造内をブローバイガスが
通過することにより、オイル成分が分離されるようにな
っている。また、オイル成分の分離のための第2段目の
手段として、ベンチレーションケース23が設けられて
いる。
【0030】このベンチレーションケース23はエンジ
ン本体1に取付固定されている。図4に示すように、ベ
ンチレーションケース23は、ケース本体24及びバッ
フルプレート25等を備えている。該ケース本体24の
開口部24aには、オイルキャップ26が締付けられる
ようになっているとともに、該開口部24aからエンジ
ンオイルが注入されるようになっている。バッフルプレ
ート25は、ケース本体24の途中において介設されて
おり、図5に示すように、円環状をなしている。また、
バッフルプレート25には、ガス孔25a(図では2
つ)が形成されている。そして、ブローバイガスが還流
されるに際しては、燃焼成分のみが、該ガス孔25aを
通ってブローバイガスパイプ21へと導出されるように
なっている。一方、オイル成分は、バッフルプレート2
5に当たってブローバイガスパイプ21への流出が遮断
される。さらに、図4に示すように、前記ガス孔25a
は、例えば車両が右方向に旋回して傾いた場合であって
も油面が該ガス孔25aから出ないように配置形成され
ており、オイル成分が洩れないようになっている。
【0031】なお、本実施例では、公知の排気ガス再循
環装置(EGR装置)が設けられている。すなわち、吸
気パイプ3及び排気パイプは、排気ガス再循環(EG
R)通路によって連通されている。EGR通路は、エン
ジン本体1から排出される排気ガスの一部を、そのエン
ジン本体1に取り込まれる吸気側へ再循環させる、いわ
ゆるEGR(エギゾーストガスリサーキュレーション)
を行うための通路である。EGR通路の途中には、図2
に示すように、ダイヤフラム式のEGR弁27が設けら
れている。EGR弁27は、その負圧室に作動する圧力
が大気圧である場合、EGR通路を閉じる。また、EG
R弁27は、負圧室に作動する圧力負圧である場合、E
GR通路を開く。EGR通路が開かれると、エンジン本
体1からの排気ガスが、排気パイプ及び吸気パイプ3の
圧力差により、EGR通路を通って吸気パイプ3へ流れ
る。なお、上記EGR装置については、公知の技術が採
用されているため、これ以上の説明は省略する。
【0032】次に、本実施例における、冷却水の循環シ
ステムについて説明する。すなわち、本実施例では、エ
ンジン本体1等の過熱を抑制するために、エンジン本体
1等を冷却水に接触させる冷却水循環システムが採用さ
れている。図1に示すように、エンジン本体1には、冷
却水を圧送するためのウォータポンプ31が設けられて
いる。このウォータポンプ31はエンジンの回転に伴っ
て駆動される。また、車両の前側(図の左側)には、ラ
ジエータ32が配設されている。ラジエータ32は、車
両の走行時においては該車両の前方からの風を受けると
ともに、該ラジエータ32の直後に設けられたファン3
3の回転によっても風を受ける。そして、これらの風に
よって冷却水が冷却される。なお、このファン33は、
前述したSDSシャフト11の回転に伴って、センタプ
ーリを介して回転される。そして、本実施例では、ラジ
エータ32と前記スロットル弁6との距離が、スロット
ル弁6とエンジン本体1との距離よりも小さいものとな
っている。
【0033】上記のウォータポンプ31及びラジエータ
32を連通するようにして、主冷却水流入通路としての
ラジエータ流入パイプ34が設けられている。このた
め、ウォータポンプ31にて圧送された冷却水は、ラジ
エータ流入パイプ34を通ってラジエータ32へ流入す
る。また、ラジエータ32及びエンジン本体1を連通す
るようにして、主冷却水流出通路としてのラジエータ流
出パイプ35が設けられている。このため、冷却水はラ
ジエータ32からラジエータ流出パイプ35を通ってエ
ンジン本体1へと流出する。また、ラジエータ流出パイ
プ35の途中には、サーモスタット36が設けられてい
る。このサーモスタット36は、水温の変化によって開
閉するバルブである。すなわち、エンジン始動時等、水
温が比較的低い場合には、バルブが閉成される。する
と、基本的には、ラジエータ流出パイプ35を冷却水が
流れない。このため、エンジンの暖機が促進されやすく
なる。一方、水温が十分に高い場合には、バルブが開放
され、ラジエータ流出パイプ35を冷却水が流れる。す
なわち、冷却水は、ウォータポンプ31からラジエータ
流入パイプ34を介してラジエータ32内に導入され
る。冷却水は、該ラジエータ32内にて冷却された後、
ラジエータ流出パイプ35を経て、再度エンジン本体1
内に導入される。
【0034】また、エンジン本体1とは離れた位置に
は、冷却水を貯留するためのリザーバタンク37が設け
られている。このリザーバタンク37は、冷却水の温度
によって変化する冷却水の容積を吸収するとともに、リ
ザーバタンク37内部に設けられた空気室(図示せず)
にて、各冷却水通路内の気体成分を抜くことができるよ
うになっている。
【0035】該リザーバタンク37と前記ラジエータ3
2とを連通するようにして、リザーバタンク流入通路と
しての第1のタンク流入パイプ38が設けられている。
また、前記ラジエータ流出パイプ34とリザーバタンク
37とを連通するようにして、第2のタンク流入パイプ
39が設けられている。さらに、リザーバタンク37と
前記ラジエータ流入パイプ35のサーモスタット36よ
りも下流側とを連通するようにして、リザーバタンク流
出通路としてのタンク流出パイプ41が設けられてい
る。そして、ラジエータ32からの冷却水が第1のタン
ク流入パイプ38を介してリザーバタンク37内に導入
される。また、エンジン本体1からの冷却水が第2のタ
ンク流入パイプ39を介してリザーバタンク37内に導
入される。さらに、リザーバタンク37で気体成分が除
去された冷却水は、タンク流出パイプ41、ラジエータ
流出パイプ35を介してエンジン本体1内に導入され
る。これらのラジエータ32、第1のタンク流入パイプ
38、第2のタンク流入パイプ39、リザーバタンク3
7及びタンク流出パイプ41等により、完全密封式冷却
システムが構成されている。すなわち、サーモスタット
36が閉成されていて、ラジエータ流出パイプ35内を
冷却水が流れない場合であっても、上記の完全密封式冷
却システムによれば、エンジンが駆動されている限り、
冷却水は、ラジエータ32、リザーバタンク37及びエ
ンジン本体1間を循環する。
【0036】また、本実施例では、ラジエータ32と前
記スロットルボディ5近傍とを連通するようにして副冷
却水流入通路を構成するスロットルボディ冷却パイプ4
2が配設されている。このため、ラジエータ32からの
冷却水がスロットルボディ冷却パイプ42を経て前記ス
ロットルボディ5の周囲部分に導入される。これによ
り、スロットルボディ5が冷却水の温度に応じて暖機又
は冷却される。
【0037】また、スロットルボディ5と前記エンジン
本体1内のウォータポンプ31とを連通するようにし
て、副冷却水流入通路を主として構成する保温パイプ4
3が設けられている。この保温パイプ43は、前記ブロ
ーバイガスパイプ21を被覆するようにして構成されて
いる。換言すれば、ブローバイガスパイプ21により内
管が構成され、保温パイプ43により外管が構成された
2重管構造が採用されている。そして、両者21,43
は、複数箇所で屈曲した3次元立体構造をとっており、
各屈曲部において、ブローバイガスパイプ21は、保温
パイプ43の内面に何点かで当接している。このため、
ブローバイガスパイプ21は、保温パイプ43の内面に
対し確実に位置決めされており、その両端部のみにおい
て保温パイプ43と溶接が施されている。
【0038】そして、保温パイプ43は、エンジン本体
1近傍にて前記ブローバイガスパイプ21から分岐し、
前記EGR弁27の近傍に連通されている。また、EG
R弁27近傍と前記ラジエータ流出パイプ35のサーモ
スタット36よりも下流側との間がウォータバイパスパ
イプ44によって連通されている。この構成により、ス
ロットルボディ5からの冷却水が前記保温パイプ43を
通過するとともに、EGR弁37近傍に導入される。こ
のため、EGR弁37が冷却水により暖機又は冷却され
るとともに、該冷却水は、上記したウォータバイパスパ
イプ44を経てウォータポンプ31の方へと導かれる。
なお、ウォータポンプ31へと戻ってきた冷却水は、エ
ンジン本体1内を循環して、再度ウォータポンプ31か
ら圧送される。
【0039】また、本実施例では図6に示すように、前
記ラジエータ32の厚さ方向の上部中央には、複数枚の
リブ32aが配設されている。これらのリブ32aの存
在により、ラジエータ流入パイプ34に流入された冷却
水が、ラジエータ32全体にいきわたることなく、速や
かにスロットルボディ冷却パイプ42から流出されるよ
うになっている。すなわち、この点を鑑みた場合、リブ
32aがない場合に比べて、ラジエータ32内の冷却水
の熱容量が小さいものとなる。
【0040】次に、本実施例の作用及び効果について説
明する。エンジンが始動されることにより、ウォータポ
ンプ31が駆動される。ここで、エンジンが始動したば
かりで、冷却水温度が低い場合にはサーモスタット36
が閉じている。このため、冷却水は、エンジン本体1か
らラジエータ流入パイプ34を経てラジエータ32へと
流入する。また、ラジエータ32にて冷却された冷却水
が、第1のタンク流入パイプ38を経てリザーバタンク
37内へ導入される。さらに、ウォータポンプ31から
の冷却水が第2のタンク流入パイプ39を経てリザーバ
タンク37内へ導入される。併せて、リザーバタンク3
7内の冷却水は、タンク流出パイプ41を通ってエンジ
ン本体1内へと流出する。この冷却水がエンジン本体1
を循環し、該エンジン本体1が冷却される。
【0041】また、冷却水の温度が上昇し、サーモスタ
ット36が開放された場合には、上記の循環に加えて、
冷却水は前記ラジエータ32からラジエータ流出パイプ
35を通ってエンジン本体1内へと流出する。このた
め、本実施例では、サーモスタット36の開閉にかかわ
らず、少なくともラジエータ32内には、エンジンが駆
動されている限り冷却水が導入されることとなる。
【0042】ここで、本実施例では、エンジン本体1に
対し、スーパーチャージャー9が別体で離間配置されて
いることにより、吸気パイプ3の途中に設けられたスロ
ットル弁6(スロットルボディ5)もエンジン本体1か
ら離間した位置に配設されることとなる。しかも、ラジ
エータ32とスロットル弁6との距離が、スロットル弁
6とエンジン本体1との距離よりも小さい。このため、
ブローバイガスパイプ21は比較的長いものとなり、エ
ンジン停止中に、ブローバイガスパイプ21内が凍結し
てしまうおそれがある。
【0043】しかし、本実施例では、スロットルボディ
冷却パイプ42に連通する保温パイプ43が、ブローバ
イガスパイプ21を覆うようにして設けられている。こ
のため、冷却水は、ラジエータ32からスロットルボデ
ィ冷却パイプ42を通って保温パイプ43を流れる。こ
のため、保温パイプ43を通過する冷却水によりブロー
バイガスパイプ21が加温される。この加温により、ブ
ローバイガスパイプ21の凍結が防止される。
【0044】また、この場合、エンジン本体1からラジ
エータ32へと冷却水が流出する既存のラジエータ流入
パイプ34が往路とされ、ラジエータ32からの冷却水
がエンジン本体1の方へと流れるスロットルボディ冷却
パイプ42及び保温パイプ43により復路が構成される
こととなる。このため、保温パイプ43は、スロットル
ボディ5とエンジン本体1とを連結する程度の長さで構
成することが可能となる。従って、保温パイプ43が著
しく長くなることにより冷却水の加温性能が低下するの
が抑制される。その結果、ブローバイガスパイプ21を
確実に加温することができ、もって、該パイプ21の凍
結を確実に防止することができる。
【0045】さらに、本実施例では、上述したように、
サーモスタット36の開閉にかかわらず、少なくともラ
ジエータ32内には、エンジンが駆動されている限り冷
却水が導入されるという完全密閉式冷却システムが採用
されている。従って、冷却水を、ラジエータ32から、
スロットルボディ冷却パイプ42及び保温パイプ43へ
と確実に流すことができる。また、上記システムを採用
しない場合に比べ、冷却水の流量を増大させることがで
きる。従って、上記の加温効果をより一層確実なものと
することができる。
【0046】併せて、本実施例によれば、ラジエータ3
2からの冷却水が一旦、スロットルボディ冷却パイプ4
2によりISC装置(スロットルボディ5)にも導入さ
れる。そして、冷却水は、ISC装置の近傍を通過した
後に、保温パイプ43へと流れ、ブローバイガスパイプ
21が加温される。このため、ISC装置にはブローバ
イガスパイプ21に先行して冷却水が流されることとな
り、エンジン本体1とISC装置との温度差が比較的小
さくなる。従って、本実施例の如くエンジン本体1に対
し離間配置されたISC装置を有する構造であっても、
ほぼエンジン本体1の温度に応じたアイドル時の回転数
制御(アイドルスピードコントロール)を実行すること
ができる。その結果、ISC制御の精度の向上を図るこ
とができる。
【0047】加えて、本実施例によれば、ベンチレーシ
ョンケース23において、バッフルプレート25にはガ
ス孔25aが形成される構成とした。このため、ブロー
バイガスが還流されるに際しては、燃焼成分のみが、該
ガス孔25aを通ってブローバイガスパイプ21へと導
出される。また、オイル成分は、バッフルプレート25
に当たってブローバイガスパイプ21への流出が遮断さ
れる。従って、ブローバイガスが還流される際の燃焼成
分とオイル成分の分離を確実に行うことができる。ま
た、ガス孔25aは、油面が該ガス孔25aから出ない
ように配置形成されている。そのため、車両が傾いた場
合であっても、オイル成分が洩れるのを確実に防止する
ことができる。
【0048】また、本実施例では、ラジエータ32の厚
さ方向の上部中央には、複数のリブ32aが設けられて
いる。このため、ラジエータ流入パイプ34に流入され
た冷却水が、ラジエータ32全体にいきわたることな
く、速やかにスロットルボディ冷却パイプ42から流出
される。従って、リブ32aがない場合に比べて、ラジ
エータ32内の冷却水の熱容量が小さくなり、もって上
記の加温効果をさらに高めることができる。
【0049】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、保温パイプ43が、ブローバイ
ガスパイプ21の外周を覆うようにして配設される場合
に具体化したが、保温パイプ43はブローバイガスパイ
プ21に対し近接配置された構成であればよい。従っ
て、保温パイプ43は例えばブローバイガスパイプ21
に接した状態でブローバイガスパイプ21と平行に配設
されていてもよい。
【0050】(2)前記実施例では、ベンチレーション
ケース23の構成として従来存在しないような構成を採
用したが、上記実施例のような構成を有しなくとも、い
わゆる通常のケースであってもよい。
【0051】(3)前記実施例では、完全密閉式冷却シ
ステムを採用することにより、冷却水の流量を増大させ
る構成を採用したが、該構成を採用しなくともよい。す
なわち、ラジエータ32から冷却水を導き出す構成であ
ればよい。
【0052】(4)前記実施例では、ラジエータ32か
らの冷却水が、スロットルボディ5及びEGR弁27を
経由する場合に具体化したが、必ずしも、これらの部材
を通過させる必要はない。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スロットル弁がエンジン本体から離れた位置にあり、か
つ、ラジエータとスロットル弁との距離が、スロットル
弁とエンジン本体との距離よりも小さいような構造を有
するいわゆるSDS構造を有するタイプの内燃機関のP
CV装置において、ブローバイガス通路を確実に加温す
ることができ、もって、該通路の凍結を確実に防止する
ことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例におけるエンジン
のPCV装置の冷却水の流れを示す概略構成図である。
【図2】一実施例におけるエンジンのPCV装置の吸入
空気の流れを示す概略構成図である。
【図3】一実施例において、スロットルボディ近傍の吸
気通路を説明する概略断面図である。
【図4】一実施例において、ベンチレーションケースを
示す断面図である。
【図5】一実施例において、ベンチレーションケース内
に介設されたバッフルプレートを示す斜視図である。
【図6】一実施例において、ラジエータの上部を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1…内燃機関本体としてのエンジン本体、2…吸気通路
を構成する吸気マニホールド、3…吸気通路を構成する
吸気パイプ、4…吸気通路を構成するエアクリーナ、6
…スロットル弁、7…ISC装置を構成するバイパス吸
気通路、8…ISC装置を構成するISCV、9…補機
類の1つとしてのスーパーチャージャー、21…ブロー
バイガス通路を構成するブローバイガスパイプ、22…
PCVバルブ、31…ウォータポンプ、32…ラジエー
タ、34…主冷却水流入通路としてのラジエータ流入パ
イプ、35…主冷却水流出通路としてのラジエータ流出
パイプ、36…サーモスタット、37…リザーバタン
ク、38…リザーバタンク流入通路としての第1のタン
ク流入パイプ、41…リザーバタンク流出通路としての
タンク流出パイプ、42…副冷却水流出通路を構成する
スロットルボディ冷却パイプ、43…副冷却水流出通路
を構成する保温パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川久保 浩之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車 株式会社 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関本体に対し、別体で離間配置さ
    れた補機類と、 前記内燃機関本体の吸気通路の途中に設けられたスロッ
    トル弁と、 前記内燃機関本体を冷却すべく、前記内燃機関本体を循
    環する冷却水を冷却するためのラジエータと、 前記内燃機関本体のクランク室と前記吸気通路とを連通
    するブローバイガス通路と、 記内燃機関本体に設けられたウォータポンプの駆動に
    より、前記内燃機関本体から前記ラジエータへ冷却水を
    流入させるべく、前記内燃機関本体と前記ラジエータと
    を連通する主冷却水流入通路と、 前記ラジエータから前記内燃機関本体へ冷却水を流出さ
    せるべく、前記内燃機関本体と前記ラジエータとを連通
    するとともに、その途中には前記冷却水の流出又は遮断
    を切換えるためのサーモスタットを有する主冷却水流出
    通路とを備え、かつ、前記ラジエータと前記スロットル
    弁との距離が、前記スロットル弁と前記内燃機関本体と
    の距離よりも小さい内燃機関のPCV装置であって、 前記主冷却水流出通路及び主冷却水流入通路とは別に、
    前記内燃機関本体と前記ラジエータとを連通するととも
    に、前記ブローバイガス通路に近接配置された副冷却水
    流出通路を設けたことを特徴とする内燃機関のPCV装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関のPCV装置
    において、 前記スロットル弁近傍には前記内燃機関本体のアイドル
    時の回転数を制御するためのISC装置を設けるととも
    に、前記副冷却水流出通路を前記ISC装置にも近接配
    置させ、前記副冷却水流出通路内の冷却水が前記ISC
    装置の近傍を通過した後に前記ブローバイガス通路の近
    傍を通過するようにしたことを特徴とする内燃機関のP
    CV装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の内燃機関のPC
    V装置において、 前記冷却水を貯留するとともに、該冷却水中の気泡を除
    去するためのリザーバタンクと、 前記ラジエータからの冷却水を前記リザーバタンクに流
    入させるべく、前記ラジエータと前記リザーバタンクと
    の間を連通するリザーバタンク流入通路と、 前記リザーバタンクからの冷却水を前記内燃機関本体に
    流出させるためのリザーバタンク流出通路とを設けたこ
    とを特徴とする内燃機関のPCV装置。
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