JP3106111B2 - 重合性機能化ポリマー - Google Patents

重合性機能化ポリマー

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JP3106111B2 JP09065063A JP6506397A JP3106111B2 JP 3106111 B2 JP3106111 B2 JP 3106111B2 JP 09065063 A JP09065063 A JP 09065063A JP 6506397 A JP6506397 A JP 6506397A JP 3106111 B2 JP3106111 B2 JP 3106111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性機能化ポリ
マー(functionalized and polymerizable polymer)、そ
の調製方法、その使用およびこのポリマーを含有する組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カルボキシル基により機能化したポリマ
ー(例えば、ポリ(アクリル酸)およびポリ(メタクリル
酸)、ならびにマレイン酸またはフマル酸をベースにし
たホモポリマーおよびコポリマー)は、工業技術で広く
使用されている。これらは、とりわけ、凝集剤または増
粘剤として、塗装または接着剤の成分として、および革
または織物の補助剤として使用されている(Ullmann's E
ncyclopedia of Industrial Chemistry、第5編、Vol.
A21、VCH Publisher、Weinheim、1992年、143ページ以
降、およびEncyclopedia of Polymer Science and Engi
neering、Vol. 9、Wiley & Sons、New York 1987年、22
5ページ以降を参照)。ポリアクリル酸はまた、いわゆる
カルボキシレートセメントまたはアルミノシリケート−
ポリアクリル酸セメントの成分として、歯科分野で使用
されている(K. Korber、K. Ludwig、Zahnarztliche Wer
kstoffkunde und Technologie、 Thieme-Verlag、 Stut
tgart-New York、1982年、57ページ以降を参照)。
【0003】さらに、最近では、いわゆるガラスアイオ
ノマーセメントが、実用的に非常に重要となっている。
これらは、Ca-Al-Fシリケートガラス粉末と、例えば、
アクリル酸−マレイン酸コポリマーの水溶液との混合物
から調製されるセメントである。これらは、固定セメン
ト、充填材料、ベース材料、接着剤または裂溝密封剤と
して、歯科分野で使用されている(A.D. Wilson、J.D. M
cLean、Glasionomerzement、Quintessens-Verlag、Berl
in 1988年、21ページ以降を参照)。いわゆる光硬化性の
ガラスアイオノマーセメントの場合には、重合性架橋モ
ノマーおよび開始剤はまた、通例のガラスアイオノマー
セメントに添加され、その結果、材料硬化が促進され、
その機械的特性が改良される。材料特性は、重合性の側
鎖基を有するポリカルボン酸を使用することにより、さ
らに改良され得る。このようなポリカルボン酸は、例え
ば、ポリアクリル酸とアリルイソシアネートまたはメタ
クリル酸2-イソシアナトエチルとのポリマー類似反応(E
P-B-323 120およびS.B. Mitra、Amer. Chem. Soc.、Pol
ym. Div.、Polym. Prep. 32 (1991年) 517ページを参
照)またはオリゴ無水マレイン酸とメタクリル酸2-ヒド
ロキシエチルとの反応(EP-B-219 058を参照)により、調
製され得る。対応するポリマーはまた、ポリアクリル酸
とメタクリル酸グリシジルとのポリマー類似反応(US-A-
3 872 047を参照)により、得られ得る。しかし、これら
の全ての反応では、ポリマー類似反応の公知の欠点(例
えば、その官能基への接近の妨害、副生成物が非分離性
または閉環反応または架橋反応の発生)を甘受しなけれ
ばならない(M. Fedtke、Reaktionen an Polymeren、Ver
lag fur Grundstoffindustrie、Leipzig 1985年、17ペ
ージ以降を参照)。
【0004】さらに、一環式または二環式アルケン(例
えば、シクロペンテンまたはノルボルネン)は、オレフ
ィンメタセシスの触媒(MoO3/Al2O3またはWCl6/(C2H5)3A
l)を用いる開環重合を受け得ることが知られている。こ
のタイプの反応はまた、メタセシス重合とも呼ばれてい
る(Encyclopedia of Polymer Science and Engineerin
g、Vol. 9、J. Wiley & Sons、New York 1987年、634ペ
ージ以降およびK.J. Ivin、Olefin Metathesis、Academ
ic Press、London 1983年を参照)。開環メタセシス重合
(ROMP)はまた、触媒として塩化ルテニウム(III)を用い
て、水性アルコール反応媒体中にて、2位または3位に
極性置換基(例えば、アルコキシ、ヒドロキシアルキ
ル、アルコキシカルボニル、カルボキシルまたはカルボ
ン酸無水物)を有する極性化合物(例えば、7-オキサ-ビ
シクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン誘導体)の場合にも、可能
である(B.M. Novak、R.H. Grubbs、J. Amer. Chem. So
c. 110、(1988年) 960ページ、7542、W.J. Feast、D.B.
Mallison、Polymer 32 (1991年) 558ページおよびA.Y.
Luら、Makromol. Chem. Phys. 195 (1994年) 1273ペー
ジを参照)。さらに、メタクリル酸シクロオクト-5-エニ
ルのROMPもまた公知であり、その結果、ラジカル架橋性
ポリマーが得られる(B.R. Maughon、R.H. Grubbs、Ame
r. Chem. Soc.、Polym. Div.、Polym. Prep. 36、(1995
年) 471ページを参照)。
【0005】さらに、二環式メタクリレートもまた、公
知である。それゆえ、US-A-4 054 233は、過酸化架橋性
層と共に、メタクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン
-2-イルメチルの合成および重合を開示している。SU-A-
1 776 673およびChem. Abst. 199、272563に従って、メ
タクリル酸ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチ
ルまたはメタクリル酸ボルネオールは、熱安定性を改良
したPVCの調製に使用されている。CA-A-1 013 095は、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸無水
物と(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(例えば、メ
タクリル酸2-ヒドロキシエチル)との反応生成物をベー
スにした接着性ポリマーを開示している。アクリル酸7-
オキサ-5,6-ジカルボキシイミド-N-イル-ビシクロ[2.2.
1]ヘプト-2-エンを介して利用できるラジカル架橋性ポ
リイミドは、T.M. Pyriadi、I.U.Altmamimi、Macromol.
Rep. A31、(1994年) 191ページから、周知である。最
後に、ジシクロペンタジエンと(メタ)アクリル酸との反
応生成物もまた、公知である(S. Teshigahara、Y. Kan
o、Toso Kenkyu Hokoku、35 (1991年) 47ページおよびC
hem. Abstr. 116、84740を参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重合
性機能化ポリマーを利用可能にすることにあり、このポ
リマーは、簡単な方法で調製され得、室温でラジカル重
合され得、種々の物質に対して良好な接着性を示し、反
応性充填剤でセメントを形成し、これにより、特に、セ
メント、コーティング材料、接着剤または複合材料の成
分(好ましくは、歯科用材料の成分)として、使用され得
る。この目的は、請求項1および2に記載の重合性機能
化ポリマーにより、達成される。
【0007】本発明の主題はまた、請求項3に記載のポ
リマーの調製方法、請求項4〜6に記載のその使用、お
よび請求項7〜11に記載のこのポリマーを含有する組
成物にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、重合性機能化
ポリマーであって、以下の繰り返し単位(IA)、(IB)お
よび(IC)を含有するポリマーを提供し、これにより上
記目的が達成される:
【0009】
【化3】
【0010】ここで、X、A−B、Y、P、Z、U、V、T、
R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独立して、以下の意
味を有する:Xは、CH2またはOであり;A−Bは、C−Cま
たはC=Cであり;Yは、CH2O、CO−OまたはCOO−R1−Oで
あり、ここで、R1は、置換もしくは未置換のC1〜C5アル
キレンまたはオキシアルキレンである;Pは、重合性
基、すなわち、CH2=CH−CO−、CH2=C(CH3)−CO−、CH
2=CH−CH2−またはCH2=CH−C6H5−CH2−であり;Z
は、H、COOH、置換もしくは未置換のC1〜C12アルキルま
たはCOOR4であり、ここで、R4は、置換もしくは未置換
のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールである;U
は、COOHまたはCOOR5であり、ここで、R5は、置換もし
くは未置換のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールで
ある;Vは、H、COOH、CH2−OH、OR2またはCO−OR2であ
り、ここで、R2は、置換もしくは未置換のC1〜C12アル
キルまたはC6〜C14アリールである;そしてTは、O、NH
またはNHR3であり、ここで、R3は、置換もしくは未置換
のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールである;ここ
で、単位(IA)のモル分率a、単位(IB)のモル分率bお
よび単位(IC)のモル分率cは、以下である:aは、0.0
5〜1.0であり;bは、0〜0.95であり;そしてcは、0
〜0.90である。
【0011】本発明の好適な実施態様では、上記記号
が、互いに独立して、以下の意味を有する:Xは、CH2
たはOであり;A−Bは、C−Cであり;Yは、CH2OまたはCO
−O−R1−Oであり;R1は、CH2CH2またはCH2−CHOH−CH2
であり;Pは、CH2=C(CH3)−COであり;Zは、HまたはCO
OHであり;R4は、CH3、C2H5またはフェニルであり;U
は、COOHであり;R5は、CH3、C2H5またはフェニルであ
り;Vは、HまたはCOOHであり;R2は、CH3またはC2H5
あり;Tは、Oであり;R3は、CH3またはフェニルであ
り;aは、0.10〜0.80であり;bは、0〜0.80であり;
および/またはcは、0〜0.60である。
【0012】本発明はまた、上記ポリマーの調製方法で
あって、必要に応じて保護された二環式化合物の混合物
が、触媒の存在下、開環メタセシス重合を受け、引き続
いて、存在する任意の保護基が開裂され、かつ該混合物
が、以下の(a)、(b)および(c)を含有する、方法を提供
し、これによって上記目的が達成される: (a)一般式(II)の二環式化合物;および(b)必要に応じ
て、一般式(III)の二環式化合物;および(c)必要に応じ
て、一般式(IV)の二環式化合物:
【0013】
【化4】
【0014】本発明はさらに、セメント、コーティング
材料、複合材料および接着剤の成分としての、上記ポリ
マーの使用を提供し、これによって上記目的が達成され
る。
【0015】本発明はさらに、歯科用材料または歯科用
材料成分としての、上記ポリマーの使用を提供し、これ
により上記目的が達成される。
【0016】本発明の好適な実施態様では、上記歯科用
材料または歯科用材料成分が、歯科用接着剤である。
【0017】本発明はまた、上記重合性ポリマーを含有
する組成物を提供し、これにより上記目的が達成され
る。
【0018】本発明の好適な実施態様では、上記組成物
が、セメント、コーティング材料、複合材料または接着
剤である。
【0019】本発明の好適な実施態様では、上記組成物
が、歯科用材料である。
【0020】本発明の好適な実施態様では、上前記歯科
用材料が、歯科用接着剤である。
【0021】本発明の好適な実施態様では、上記組成物
が、少なくとも部分的に重合した形態で、前記重合性ポ
リマーを含有する。
【0022】以下に作用を記載する。
【0023】本発明の重合性機能化ポリマーは、以下の
繰り返し単位(IA)、(IB)および(IC)を有することに
より、特徴付けられる:
【0024】
【化5】
【0025】ここで、X、A−B、Y、P、Z、U、V、T、
R1、R2、R3、R4およびR5は、互いに独立して、以下の意
味を有する:Xは、CH2またはOであり;A−Bは、C−Cま
たはC=Cであり;Yは、CH2O、CO−OまたはCOO−R1−Oで
あり、ここで、R1は、置換もしくは未置換のC1〜C5アル
キレンまたはオキシアルキレンである;Pは、重合性
基、すなわち、CH2=CH−CO−、CH2=C(CH3)−CO−、CH
2=CH−CH2−またはCH2=CH−C6H5−CH2−であり;Z
は、H、COOH、置換もしくは未置換のC1〜C12アルキルま
たはCOOR4であり、ここで、R4は、置換もしくは未置換
のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールである;U
は、COOHまたはCOOR5であり、ここで、R5は、置換もし
くは未置換のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールで
ある;Vは、H、COOH、CH2−OH、OR2またはCO−OR2であ
り、ここで、R2は、置換もしくは未置換のC1〜C12アル
キルまたはC6〜C14アリールである;そしてTは、O、NH
またはNHR3であり、ここで、R3は、置換もしくは未置換
のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14アリールである;ここ
で、単位(IA)のモル分率a、単位(IB)のモル分率bお
よび単位(IC)のモル分率cは、以下である:aは、0.0
5〜1.0であり;bは、0〜0.95であり;そしてcは、0
〜0.90である。
【0026】このポリマーは、好ましくは、単位(I
A)、および必要に応じて単位(IB)および必要に応じて
単位(IC)から、形成される。
【0027】さらに、A−BおよびXはまた、互いに独立
して、個々の5員環から選択される。
【0028】Z、R1、R2、R3、R4およびR5のアルキル基
およびアリール基は、必要に応じて、1個またはそれ以
上の簡単な官能基(特に、COOH、OH、C1〜C6アルコキシ
またはハロゲン)により、置換され得る。
【0029】簡単にするために、本発明のポリマーは、
一般式(I)により表わされる以下のものである:
【0030】
【化6】
【0031】式(I)で選択される表現を簡単にしたタイ
プはまた、発明の詳細な説明および特許請求の範囲の他
の化合物と同様に、使用される。
【0032】本発明のポリマーの上記記号に対して、互
いに独立して選択され得る好ましい定義が存在し、これ
らの定義は、以下である:Xは、CH2またはOであり;A−
Bは、C−Cであり;Yは、CH2OまたはCO−O−R1−Oであ
り;R1は、CH2CH2またはCH2−CHOH−CH2であり;Pは、C
H2=C(CH3)−COであり;Zは、HまたはCOOHであり;R
4は、CH3、C2H5またはフェニルであり;Uは、COOHであ
り;R5は、CH3、C2H5またはフェニルであり;Vは、Hま
たはCOOHであり;R2は、CH3またはC2H5であり;Tは、O
であり;R3は、CH3またはフェニルであり;aは、0.10
〜0.80であり;bは、0〜0.80であり、特に、0より大
きく0.80までであり;および/またはcは、0〜0.60で
あり、特に、0より大きく0.60までである。
【0033】従って、好ましい化合物は、式(I)の記号
の少なくとも1個が、上記の好ましい定義を有するもの
である。
【0034】本発明のポリマーを調製するために、この
二環式化合物(II)、または必要に応じて、(II)と二環式
化合物(III)および/または二環式化合物(IV)との混合物
が、触媒の存在下にて、開環メタセシス重合を受け、次
いで、保護したエダクト(educt)を使用するとき、存在
する保護基が開裂される。このメタセシス重合の後、ラ
ジカルが結合したAおよびBの位置は、もはや互いに区別
できない。(II)、(III)および(IV)に代えて、ラジカル
が結合したAおよびBの位置だけが交換された化合物もま
た、エダクトとして使用され得る。
【0035】
【化7】
【0036】適切な保護基の例は、トリメチルシリル基
およびテトラヒドロピラニル基である。
【0037】さらに、本発明のポリマー(I)はまた、以
下の反応式に従って、ポリマー(V)と重合性エダクトP-
ハロゲンとのポリマー類似反応により、得ることができ
る:
【0038】
【化8】
【0039】このポリマー(V)は、適切な触媒の存在下
にて、二環式化合物(VI)と二環式化合物(III)および二
環式化合物(IV)との混合物の開環メタセシス重合によ
り、調製され得る。
【0040】
【化9】
【0041】第IV亜族から第VIII亜族までの遷移金属化
合物をベースにした触媒系は、開環メタセシス重合(ROM
P)用の触媒として使用され得ることが知られている(Enc
yclopedia of Polymer Science and Engineering、Vol.
9、J. Wiley & Sons、New York 1987年、648ページ以
降を参照)。
【0042】とりわけ、Mo、W、Ru、OsおよびIrの化合
物が使用される。通例の触媒は、金属カルベン錯体(例
えば、Ru、WまたはMoカルベン錯体)をベースにしている
(R.R.Schrock、Acc. Chem. Res. 23 (1990年) 158を参
照)。簡単な塩(例えば、K2RuCl5、またはRuCl3あるいは
OsCl3の水和物)は、極性モノマーの開環メタセシス重合
に、特に適切である(W.J. Feast、D.B. Harrison、Poly
mer 32 (1991年) 558)。用いる触媒に応じて、種々の溶
媒が使用され得る。それゆえ、例えば、金属カルベン錯
体の場合には、非プロトン性溶媒(例えば、THF、ベンゼ
ン、クロロベンゼン、トルエン、ペンタンまたはジクロ
ロメタン)が使用されるのに対して、RuCl3を用いる開環
メタセシス重合は、通常、水性アルコール媒体中で行わ
れる。1-アルケン、シス-2-ブテン-1,4-ジオールまたは
アクリル酸の使用は、得られるポリマーの分子量を制御
するのに、特に適切である。この重合を行う温度は、通
常、金属カルベンを触媒として用いるとき、15℃〜60℃
の範囲であり、例えば、RuCl3の場合には、40℃〜70℃
である。
【0043】本発明のポリマーを調製するためのエダク
トとして使用される式(II)、(III)、(IV)および(VI)の
二環式化合物は、公知であるか、または公知方法によ
り、簡単な様式で調製され得る。
【0044】一般式(II)の代表例は、例えば、ビシクロ
[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチルアリルエーテル(VI
I)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチルアク
リレート(VIII)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2,5-ジエン-2
-イルメチルメタクリレート(IX)、7-オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチルメタクリレート(X)、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチルメタクリ
レート(XI)、またはビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3
-ジカルボン酸無水物および2-ヒドロキシエチルメタク
リレートの1:1反応生成物(XII)であり、ここで、(X
I)および(XII)は、公知である。
【0045】
【化10】
【0046】一般式(III)の代表例は、例えば、ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-カルボン酸(XIII)、ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸モノメチル
エステル(XIV)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2,5-ジエン-2,
3-ジカルボン酸(XV)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-
2,3-ジカルボン酸(XVI)または7-オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸(XVII)であり、ここ
で、(XVI)および(XVII)は、公知である。
【0047】
【化11】
【0048】一般式(IV)の代表例には、例えば、ビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸イミド(XVII
I)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2,5-ジエン-2,3-ジカルボ
ン酸無水物(XIX)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2,5-ジエン-
2,3-ジカルボン酸-N-フェニルイミド(XX)、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸無水物(XXI)また
は7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカル
ボン酸無水物(XXII)であり、ここで、(XXI)および(XXI
I)は、公知である(O. Diels、K. Alder、Chem.Ber. 6
2、(1929年) 557ページを参照)。
【0049】
【化12】
【0050】一般式(VI)の代表例は、例えば、7-オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-カルボン酸(XXIII)、
7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト-2,5-ジエン-2-カルボ
ン酸(XXIV)、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-カルボ
ン酸-2-ヒドロキシエチルエステル(XXV)、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト-5-エン-2-メタノール(XXVI)またはビシクロ
[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-カルボン酸(XIII) があり、こ
こで、(XXVI)および(XIII)は、公知である。
【0051】
【化13】
【0052】式(II)〜(IV)の二環式化合物および式(VI)
の二環式化合物は、シクロペンタジエンまたはフランと
適切なジエノフィル(例えば、マレイン酸、アセチレン
ジカルボン酸またはアクリル酸あるいはその誘導体)と
のディールス−アルダー反応(H. Wollweber、Diels-Ald
er-Reaktion、G. Thieme-Verlag 1972年)と、必要に応
じて、得られた二環式化合物の引き続く変性(例えば、
還元、加水分解、エーテル化またはエステル化による)
によって、簡単な様式で調製され得る。それゆえ、例え
ば、この化合物(VII)は、シクロペンタジエンとアクリ
ル酸メチルエステルとのディールス−アルダー反応と、
この二環式付加物の5-ノルボルネン-2-メタノール(XXV
I)への引き続く還元およびアリルブロマイドを用いたそ
れらのエーテル化によって、合成され得る。
【0053】本発明の特定のポリマーは、特に、適切な
モリブデン−カルベン触媒の存在下にて、公知のビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イルメチルメタクリレート
(XI)と、トリメチルシリル−またはテトラヒドロピラニ
ルで保護された市販のビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-
2,3-ジカルボン酸とを開環メタセシス共重合し、引き続
いて、酸加水分解で保護基を除去することにより、調製
され得る。類似の様式にて、本発明のポリマーはまた、
水性アルコール溶媒中で、塩化ルテニウム(III)の存在
下にて、7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-イ
ルメチルメタクリレート(X)と、公知の7-オキサビシク
ロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸無水物(XXI
I)とを共重合することにより、得られ得る。
【0054】本発明のポリマーは、セメント、コーティ
ング材料および複合材料(および特に接着剤)の成分とし
て、特に適切である。本発明のポリマーは、特に好まし
くは、歯科用材料または歯科用材料の成分(特に、歯科
用接着剤の成分)として、使用される。一方では、それ
は、存在する重合性基(例えば、(メタ)アクリレート基)
を介して、固定すべき材料(例えば、複合材料)と結合を
形成する能力を有し、他方では、カルボキシル基を介し
て、物質(特に、歯質)と接着性促進相互作用を向上させ
る能力を有し、これらは、有利であることが分かってい
る。
【0055】本発明のポリマーを歯科用材料の成分とし
て用いるとき、それは、この歯科用材料に対して、通
常、0.1重量%〜60重量%の量(特に、1.0重量%〜40重
量%の量)で、使用される。この歯科用材料を調製する
ために、本発明のポリマーは、特に、重合性有機結合
剤、架橋モノマー、充填剤、反応性充填剤、重合開始剤
および/または他の添加剤(例えば、通例の安定剤、例え
ば、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)または2,6-
ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)、UV吸収剤、顔
料、染料または溶媒)と組み合わされる。
【0056】重合性有機結合剤としては、歯科用材料に
使用され得る全ての結合剤(特に、単独でまたは混合物
として使用され得る一官能性または多官能性(メタ)アク
リレート)が適切である。これらの化合物の好ましい例
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ジ(メタ)アク
リル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレ
ングリコール、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ
(メタ)アクリル酸ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸
ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸デカンジオー
ル、ジ(メタ)アクリル酸ドデカンジオール、ジ(メタ)ア
クリル酸ビスフェノール-A、トリ(メタ)アクリル酸トリ
メチロールプロパン、2,2-ビス-4-(3-メタクリルオキ
シ)-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニルプロパン(ビス-G
MA)、およびイソシアネート(特に、ジ−および/または
トリイソシアネート)とOH基含有(メタ)アクリレートと
の反応生成物がある。最後に述べた生成物の特に好まし
い例は、ヘキサメチレンジイソイアネート1 molとメタ
クリル酸2-ヒドロキシエチレン2 molとを反応させるこ
とにより、トリ(6-イソシアナトヘキシル)ビュレット1
molとメタクリル酸2-ヒドロキシエチル3 molとを反応
させることにより、そして2,2,4-トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート1 molとメタクリル酸2-ヒドロキ
シエチル2 molとを反応させることにより得られ得る。
【0057】この有機結合剤は、通常、本発明の歯科用
材料の0重量%〜90重量%の量で使用される。
【0058】架橋モノマーとしては、特に、上で指定し
た多官能性(メタ)アクリレート(特に、ジ(メタ)アクリ
ル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリ
エチレングリコール、ビス-GMAまたはジ(メタ)アクリル
酸ウレタン)が適切である。
【0059】この架橋モノマーは、通常、本発明の歯科
用材料にて、0重量%〜80重量%の量で使用される。
【0060】好ましい充填剤の例は、石英粉末、ガラス
セラミック粉末およびガラス粉末(特に、ケイ酸バリウ
ムガラス、ケイ酸Li/Alガラスおよびバリウムガラス)、
アルミナまたはシリカ、非常に細かく分割したシリカ
(特に、熱分解法シリカまたは沈殿シリカ)、X線不透明
充填剤(例えば、三フッ化イッテルビウム)である。
【0061】この充填剤は、典型的には、この歯科用材
料と比較して、0重量%〜85重量%の量で使用される。
【0062】とりわけ、ガラスアイオノマーセメントで
使用されるフルオロアルミノシリケートガラスおよび他
のガラスは、反応性充填剤として、考慮される。この反
応性充填剤は、通常、本発明の歯科用材料にて、0重量
%〜80重量%の量で使用される。
【0063】本発明の特に好ましい歯科用材料は、光硬
化性のガラスアイオノマーセメント、歯科用接着剤およ
びコンポマー(compomer)である。
【0064】特に極めて有利なガラスアイオノマーセメ
ント、歯科用接着剤およびコンポマー、およびその個々
の成分を、以下に挙げる。
【0065】光硬化性のガラスアイオノマーセメント: 本発明のポリマー;約0.05μm〜15μmの平均粒子サイズ
を有する反応性ガラス粉末(特に、通例のフルオロアル
ミノシリケートガラス) (A.D. Wilson、J.W. McLean、G
lasionomerzement、Quintessenz Verlags-GmbH、Berlin
1988年、21ページ以降を参照);カルボキシル基を有す
るポリマー(例えば、アクリル酸またはマレイン酸ポリ
マー)であって、これは、必要に応じて、側面に結合し
た重合可能基(例えば、(メタ)アクリレート基)を有す
る;光開始剤および安定剤;H2O;および架橋モノマ
ー。
【0066】歯科用接着剤: 本発明のポリマー;親水性モノマー(例えば、(メタ)ア
クリル酸2-ヒドロキシエチルまたは(メタ)アクリル酸2-
ヒドロキシプロピル、またはモノ−またはジメタクリル
酸ポリエチレングリコールまたはn−ビニルピロリド
ン);重合性カルボン酸またはリン酸(例えば、マレイン
酸またはリン酸二水素2-(メタ)アクリロイルオキシエチ
ル);架橋モノマー;水、アルコールまたはアセトン;
および光開始剤および安定剤。
【0067】コンポマー: 本発明のポリマー;約0.05μm〜5μmの平均粒子サイズ
を有するガラス粉末(特に、ガラスアイオノマーセメン
トに通例のフルオロアルミノシリケートガラス) (A.D.
Wilson、J.W. McLean、Glasionomerzement、Quintessen
z Verlags-GmbH、Berlin 1988年、21ページ以降を参
照);光開始剤および安定剤; 通例の架橋モノマー;カルボキシル基を含有する架橋モ
ノマー(例えば、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル
または(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル2 mol
と、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフリル)-3-メチルシ
クロヘキソ(methylcyclohex)-3-エン-1,2-ジカルボン酸
無水物または例えば市販のテトラヒドロフラン-2,3,4,5
-テトラカルボン酸、シクロヘキサン-1,2,3,4,5,6-ヘキ
サカルボン酸またはブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸
1 molとの反応生成物、およびこれらの多官能性カルボ
ン酸とメタクリル酸グリシジル1 mol以上との対応する
反応生成物)。
【0068】本発明の歯科用材料および本発明のポリマ
ーは、加熱により、冷却してまたは光により、重合され
得る。公知の過酸化物(例えば、過酸化ジベンゾイル、
過酸化ジラウロイル、t-ブチルパーオクトエートまたは
t-ブチルパーベンゾエート)は、熱重合の開始剤とし
て、使用され得る。さらに、2,2'-アゾイソブチル酸ニ
トリル(AIBN)、ベンゾピナコールおよび2,2'-ジアルキ
ルベンゾピナコールもまた、適切である。
【0069】例えば、ベンゾフェノンおよびその誘導
体、ならびにベンゾインおよびその誘導体は、光重合の
開始剤として、使用され得る。さらに好ましい光開始剤
は、α−ジケトン(例えば、9,10-フェナントレンキノ
ン、ジアセチル、フリル、アニシル、4,4'-ジクロロベ
ンジルおよび4,4'-ジアルコキシベンジル)である。特に
好ましくは、カンファーキノンが使用される。さらに、
アシルホスフィンオキシド類もまた、光重合の開始に非
常に適切である。開始を促進するためには、この光開始
剤は、好ましくは、還元剤と共に使用され、アミン(特
に、芳香族アミン)と共に使用するのが、特に好まし
い。
【0070】ラジカルを供給するレドックス系(例え
ば、アミン(例えば、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-
ジヒドロキシエチル-p-トルイジンまたは他の構造的に
関連したアミン)と組み合わせた過酸化ベンゾイルまた
は過酸化ラウロイル)は、冷却重合の開始剤として、使
用される。
【0071】特に、歯科用の修復域をセメントで固める
ための歯科用材料(例えば、ガラスセラミックインレ
ー、アンレー、部分クラウンおよびクラウン)では、異
なるレドックス系と光開始剤との組合せが、効果的であ
ることが明らかになった。カンファーキノン、過酸化ベ
ンゾイルおよびアミン(例えば、N,N-ジメチル-p-トルイ
ジンおよび/またはN,N-シアノエチルメチルアニリン)の
組合せが好ましい。
【0072】開始剤の濃度は、好ましくは、この歯科用
材料と比較して、0.05重量%〜2.0重量%の範囲、特に
好ましくは、0.1重量%〜0.8重量%の範囲である。
【0073】
【実施例】本発明を、以下の実施例を参照して、さらに
詳細に説明する。
【0074】実施例1: メタクリル酸(5-ノルボルネ
ン-2-エンド/エキソメチル)エステル(1) アルゴン下、メカニカルスターラー、150 ml滴下漏斗お
よび温度計を備えた1500 mlのスルホン化フラスコ中
に、0℃にて撹拌しつつ、2-(ヒドロキシメチル)-5-ノ
ルボルネン(エンド/エキソ異性体の混合物)31.7g(0.25
mol)、乾燥テトラヒドロフラン(THF)400 ml、新たに蒸
留したトリエチルアミン(TEA)26.8g(0.27mol)および2,
6-ジ-t-ブチルクレゾール(BHT)0.01gを導入する。この
温度が0℃と5℃の間に保持されるように、メタクリル
酸クロライド29.5g(0.28 mol)のTHF(100 ml)溶液を、
ゆっくりと滴下する。次いで、さらに撹拌しつつ、この
反応混合物を、60分間にわたって、室温まで加温する。
次いで、この混合物を吸引濾過し、濾過した残留物を、
ジエチルエーテル150 ml〜200 mlで洗浄する。この濾液
を、飽和NaCl溶液150 mlで抽出し、それを、濃HClでpH
1〜2に調整する。次いで、合わせた有機相を、飽和Na
Cl溶液100 mlで2回中性洗浄し、引き続いて、10%Na2C
O3溶液50 mlで塩基性にした飽和NaCl溶液150 mlで抽出
する。最後に、この有機相を、飽和NaCl溶液100 mlで2
回中性洗浄し、撹拌しつつ、無水Na2SO4(50g)で20分間
乾燥し、濾過し、そしてロータリーエバポレーターにて
30℃で濃縮する。得られた残留物を、約110℃の浴温
で、中程度に高い真空(0.02 mbar)下にて、35分間にわ
たり蒸留して、それにより、無色の液体(b.p.0.02 mbar
=70℃〜74℃)23.5g(55%の収率)を得る。
【0075】
【表1】
【0076】実施例2: 7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘ
プト-5-エン-2,3-エンド/エキソジカルボン酸ビス(トリ
メチルシリル)エーテル(2) メカニカルスターラー、滴下漏斗および温度計を備えた
500 mlのスルホン化フラスコ中にて、7-オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-エンド/エキソジカルボン酸
14.8g(0.1 mol)を、乾燥THF(150 ml)中に溶解する。こ
の装置をアルゴンでフラッシュし、そして導入した混合
物を、撹拌しつつ、10℃〜15℃まで冷却する。次いで、
TEA(20.2g、0.2 mol)およびトリメチルシリルクロライ
ド21.7g(0.2 mol)を滴下する。この反応を完結するた
めに、撹拌をさらに3時間継続する。形成されたTEA塩
酸塩の沈殿物を、アルゴン下にて吸引濾過し、THFで洗
浄し、そして合わせた有機相を、ロータリーエバポレー
ターにて30℃〜40℃で濃縮する。中程度に高い真空下に
て乾燥した後、約32gの無色のオイルを得、これは、デ
ィープフリーザーで冷却した後、固体になる。無水石油
エーテル900 mlからの再結晶および中程度に高い真空下
での乾燥により、精製を行う。無色の結晶18.6g(58%
の収率)が得られる(融点:65℃〜70℃)。
【0077】
【表2】
【0078】実施例3: ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エ
ン-2,3-エンド/エキソジカルボン酸ビス(テトラヒドロ
ピラン-2-イル)エステル(3) 3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(DHP)21.2g(0.25 mol)を、室
温にて、5-ノルボルネン-2,3-エンド/エキソジカルボン
酸18.2g(0.10 mol)およびピリジニウムトシレート1.5
g(6 mmol)の無水ジクロロメタン(100 ml)溶液中に添
加し、この混合物を42時間撹拌する。形成された黄色が
かった溶液を、飽和NaHCO3溶液50 mlで2回振とうす
る。得られた有機相を、無水Na2SO4で乾燥し、塩基性Al
2O3の層によって、吸引濾過する。最後に、この溶媒お
よび過剰のDHPを、ロータリーエバポレターにて取り除
く。残留しているオイルを、50℃で、ヘキサン200 mlに
溶解し、塩基性Al2O3の層によって、再び濾過する。濾
過したヘキサン溶液を、約70 mlまで濃縮し、冷却した
後、約25g(71%の収率)の無色の結晶が沈殿する(融
点:82℃〜96℃)。
【0079】
【化14】
【0080】
【表3】
【0081】実施例4: 触媒として使用され得るモリ
ブデン−カルベン錯体の合成(R.R. Schrockら、J. Ame
r. Chem. Soc. 112、(1990年) 3875と類似) 本実施例で記述の触媒は、以下の構造式を有し、触媒HF
と呼ばれる以下のものに含まれる:
【0082】
【化15】
【0083】ジエチルエーテル200 mlとエチレングリコ
ールジメチルエーテル200 mlとの混合物におけるMo(CHC
Me3)(NAr) (OSO2CF3)2(dme)4.0g(5.5 mmol)の溶液に、
10分間にわたって、−30℃にて、固体として、リチウム
-t-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロブトキシド2.22g(11.8
mmol)をゆっくりと添加する。次いで、この反応混合物
を室温まで加温し、2時間撹拌し、そして乾燥するまで
濃縮する。この暗橙色の固体を、約50 mlのペンタンで
抽出し、セライト(登録商標)層を介して濾過し、そして
濃縮する。この残留物を、ペンタンから再結晶する。得
られた触媒HFは、開環メタセシス重合に使用され得る。
【0084】
【表4】
【0085】実施例5: (A:) 本発明のポリマーを合成するための、金属−カ
ルベン触媒を用いた開環メタセシス重合の一般的な教
示: 遷移金属カルベン錯体を用いた開環メタセシス重合を、
不活性ガス雰囲気下にて、無水非プロトン性溶媒(例え
ば、クロロベンゼン、ベンゼン、トルエン、THFまたは
ジクロロメタン)中で、その分子量を制御するための連
鎖移動剤として1-アルケン(例えば、1-ヘキセン)を用いて、
行う。
【0086】それゆえ、モノマー100重量部〜1000重量
部の10重量%〜20重量%溶液に、撹拌しつつ、連鎖移動
剤1重量部〜25重量部、および触媒1重量部の10重量%
溶液を添加する。室温で重合を行う。重合が完結した
後、この反応をベンズアルデヒドで停止し、このポリマ
ーをメタノールで沈殿させ、再沈により精製する。
【0087】(B:) 本発明のコポリマー(4)の合成: モノマー(3) (実施例3を参照)8.00g(22.8 mmol)およ
びモノマー(1) (実施例1を参照)1.10g(5.7 mmol)を、
不活性ガス雰囲気下にて、1-ヘキセン25 mg(0.30 mol)
と共に、クロロベンゼン40 mlに溶解する。撹拌しつ
つ、この溶液に、触媒HF(30 mg、0.043 mmol)の溶液を
添加する。4時間後、約0.3 mlのベンズアルデヒドを用
いて、この重合を停止し、得られたポリマーを、BHT(10
0 ppm)で安定化したエタノール300 mlに沈殿させ、次い
で、乾燥する。このポリマーをTHFに溶解して、そのTHP
保護基を除去し、形成された溶液を、各場合に形成され
る曇りがなくなる程度にゆっくりと、約50 mgのp-トル
エンスルホン酸の安定化エタノール30 ml加熱溶液に滴
下する。撹拌を20分間継続し、エタノールに溶解してい
るポリマー(4)を、ペンタン/ジエチルエーテル(2/1の容
量部)の混合物から沈殿させる。得られたポリマーを、
最後に、中程度に高い真空下にて、光から保護しつつ、
乾燥し、その数平均分子量を、(Mn=13,500g/mol)とし
て測定する。この分子量を、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)によって測定し、その検定を、ポ
リスチレン標準を用いて行った。
【0088】
【化16】
【0089】実施例6: 本発明のターポリマー(5)の
合成 実施例5と類似の様式にて、触媒HF23.2 mg(0.033 mmo
l)の塩化メチレン2 ml溶液を、モノマー(3)2.63g(7.5
mmol)、モノマー(1)0.29g(1.5 mmol)、ビシクロ[2.2.
1]ヘプト-5-エン-2,3-エキソ/エンドジカルボン酸-N-フ
ェニルイミド0.24g(1.0 mmol) (これは、シクロペンタ
ジエンおよびN-フェニルマレインイミドのディールス−
アルダー反応により、容易に入手できる)および1-ヘキ
セン6.1 mg(0.072 mmol)の塩化メチレン8 ml溶液に添
加する。この重合溶液は、すぐに、非常に粘稠になる。
2時間後、この重合溶液を約100 mlのエタノールに滴下
することにより、この重合を停止する。沈殿したポリマ
ーを濾過し、乾燥すると、31,000g/molの数平均分子量
(GPC、ポリスチレン標準で検定した)を示す。このTHP保
護基を開裂するために、このポリマーをTHF(10 ml)中に
溶解し、この溶液を、50℃にて、形成された沈殿物が溶
解する程度にゆっくりと、p-トルエンスルホン酸30 mg
のエタノール(50 ml)溶液に滴下する。最後に、得られ
たポリマー溶液を、ジエチルエーテル400 mlに滴下し、
得られた残留物を真空下で乾燥することにより、ターポ
リマー(5)1.3g(68%の収率)を得る。GPCにより測定し
た数平均分子量は、14,000g/molであり、1H-NMRスペク
トルは、このターポリマーの組成が、使用したモノマー
混合物の組成に対応していることを示している。
【0090】
【化17】
【0091】実施例7: モノマー(3)の開環メタセシ
ス重合およびそれに続くGMAとのポリマー類似反応によ
る、本発明のポリマーの合成 開環メタセシス重合: 実施例5と類似の様式にて、触媒
HF(50 mg)のクロロベンゼン2 ml溶液を、モノマー(3)2
3gおよび1-ヘキセン153 mgのクロロベンゼン(80 ml)溶
液に添加する。2時間後、同じ量の触媒溶液を再び添加
する。4時間後、この重合を停止する。この重合溶液
を、エタノール300 mlで希釈し、p-トルエンスルホン酸
50 mgを添加した後、還流下にて30分間加熱して、その
保護基を開裂させる。次いで、得られた溶液を、真空下
にて、ほとんど乾燥するまで、濃縮する。得られた残留
物をTHFに溶解し、このTHF溶液をジエチルエーテル200
mlに滴下すると、沈殿物が形成される。分離し、中程度
に高い真空下にて乾燥した後、約11g(92%の収率)のポ
リマー(6)が得られ、これは、1200g/mol(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)−ポリスチレン標準
の数平均分子量)を有する。
【0092】
【化18】
【0093】メタクリル酸グリシジル(GMA)とのポリマ
ー類似反応:GMA1.55g(10.9 mmol)、触媒としての過塩
素酸リチウム11.6 mg(0.11 mmol)、およびスパチュラ先
端に相当する量のヒドロキノンモノメチルエーテル(MeH
Q)を、ポリマー(6)5g(27.2 mmol)のsec-ブタノール(2
0 ml)溶液に添加する。この反応混合物を、60℃にて24
時間撹拌する。次いで、この混合物を酢酸エチル150ml
に導入することにより、この反応生成物を沈殿させ、メ
タノールに溶解し、得られた溶液を酢酸エチルに滴下す
ることにより、再び沈殿させ、最後に、中程度に高い真
空下にて、乾燥する。ポリマー(7)3.8gが得られ、その
構造を、遊離のカルボキシル基の滴定によって、および
1H-NMRスペクトルにより、確認する。
【0094】
【化19】
【0095】実施例8: コポリマー(4)をベースにし
た歯質接着剤 コポリマー(4)をベースにして、以下の組成の一成分歯
質接着剤を調製する: コポリマー(4): 18.0重量% 脱イオン水: 32.4重量% メタクリル酸2-ヒドロキシエチル: 44.2重量% マレイン酸: 3.0重量% カンファーキノン: 0.3重量% MeHQ: 0.1重量% フッ化アンモニウム: 1.0重量% ヘキサフルオロリン酸ジフェニルヨードニウム 1.0重量% この歯質接着剤を用いて達成され得るせん断接着性を測
定するために、抜き出し包埋した歯の歯質表面を、ま
ず、500番および1000番の研磨紙で磨いた。次いで、こ
の歯質表面を、セルロースで軽く乾燥した。この歯質接
着剤を、この表面に2層で塗布し、圧縮空気で乾燥し、
そしてHeliolux GTE(Vivadent)歯科用光源で光照射し
た。次いで、市販の充填複合材料(すなわち、Vivadent
(Liechtenstein)のCompoglass)を、2層で塗布し、各場
合に、40秒間にわたって光照射した。次いで、得られた
試験試料を蒸留水に入れ、そこで37℃で24時間保存し
た。最後に、ISO proposal ISO-TR 11405「Dental mate
rial−Guidance on testing of adhesion to tooth str
ucture」に従って、せん断接着性を15.6±7.8 MPaと測
定した。このポリマー(4)を通常のポリアクリル酸(すな
わち、Rohm製のPlex 4779)に代えた類似の配合では、そ
の値は3.9±0.6 MPaに過ぎなかった。
【0096】実施例9: コポリマー(4)をベースにし
た光硬化性のガラスアイオノマーセメント 液体1: ジメタクリル酸ウレタン1): 56.5重量% メタクリル酸2-ヒドロキシエチル: 18.8重量% ジメタクリル酸PEG-600: 18.8重量% p-トルエンスルホン酸の1%水溶液: 5.1重量% 2-シアノエチルメチルアニリン: 0.5重量% カンファーキノン: 0.3重量%粉末2: 反応性ガラス粉末2): 92.5重量% コポリマー(4): 6.0量% L(+)酒石酸: 1.5重量% 1) メタクリル酸2-ヒドロキシエチル2 molおよび2,2,
4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート-1,6(1
mol)から製造したジメタクリル酸ウレタン。
【0097】2) 原子吸光スペクトルおよびフッ化物分
析滴定によるガラス組成(重量%):SiO2:25.5、Al
2O3:23.8、Na2O:1.8、CaO:16.4、P2O5:8.2、BaO:1
1.2およびフッ化物:17.0;平均粒子サイズ8μm。
【0098】各場合に、1重量部の液体1および粉末2
から、混合物を調製する。この材料を用いて試験試料を
調製し、H2O中にて、37℃で2時間保存し、引き続い
て、歯科用放射線源、Spectramat(Vivadent)によって、
90秒間にわたって2回照射する。ISO standard 9917(歯
科用の水ベースのセメント)に従って測定した圧縮力
は、128.4 MPaであり、これに対して、この粉末のコポ
リマー(4)を同じ割合のポリアクリル酸(Plex 4779)で置
き換えた材料の圧縮力は、117.1 MPaであった。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な方法で調製され
得、室温でラジカル重合され得、種々の物質に対して良
好な接着性を示し、反応性充填剤でセメントを形成す
る、利用可能な重合性機能化ポリマーが提供される。こ
のポリマーは、特に、セメント、コーティング材料、接
着剤または複合材料の成分(好ましくは、歯科用材料の
成分)として使用され得る。
【0100】本発明によれば、上記ポリマーの調製方
法、その使用、およびこのポリマーを含有する組成物が
提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 165/00 C09J 165/00 (72)発明者 ノルベルト モズナー リヒティンシュタイン公国 エシェン エフエル−9492, シャフハウサーシュ トラーセ 43ツェー (72)発明者 フランツ ステルサー オーストリア国 グラズ アー−8020, フェルバッチガッセ 15 (72)発明者 レジーナ シッター オーストリア国 ムラウ アー−8850, アム シャンスグラベン 2 (72)発明者 フランク ズナー リヒティンシュタイン公国 ファドーツ エフエル−9490, アム ヴィダグラ バ 7 (56)参考文献 特開 平2−22324(JP,A) 米国特許4054233(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 6/00 C08G 63/00 - 63/12 C08L 65/00 C09D 165/00 C09J 165/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性機能化ポリマーであって、以下の
    繰り返し単位(IA)、(IB)および(IC)を含有するポリ
    マー: 【化1】 ここで、X、A−B、Y、P、Z、U、V、T、R1、R2、R3、R4
    およびR5は、互いに独立して、以下の意味を有する:X
    は、CH2またはOであり;A−Bは、C−CまたはC=Cであ
    り;Yは、CH2O、CO−OまたはCOO−R1−Oであり、ここ
    で、R1は、置換もしくは未置換のC1〜C5アルキレンまた
    はオキシアルキレンである;Pは、重合性基、すなわ
    ち、CH2=CH−CO−、CH2=C(CH3)−CO−、CH2=CH−CH2
    −またはCH2=CH−C6H5−CH2−であり;Zは、H、COOH、
    置換もしくは未置換のC1〜C12アルキルまたはCOOR4であ
    り、ここで、R4は、置換もしくは未置換のC1〜C12アル
    キルまたはC6〜C14アリールである;Uは、COOHまたはCO
    OR5であり、ここで、R5は、置換もしくは未置換のC1〜C
    12アルキルまたはC6〜C14アリールである;Vは、H、COO
    H、CH2−OH、OR2またはCO−OR2であり、ここで、R2は、
    置換もしくは未置換のC1〜C12アルキルまたはC6〜C14
    リールである;そしてTは、O、NHまたはNHR3であり、こ
    こで、R3は、置換もしくは未置換のC1〜C12アルキルま
    たはC6〜C14アリールである;ここで、単位(IA)のモル
    分率a、単位(IB)のモル分率bおよび単位(IC)のモル
    分率cは、以下である:aは、0.05〜1.0であり;b
    は、0〜0.95であり;そしてcは、0〜0.90である。
  2. 【請求項2】 前記記号が、互いに独立して、以下の意
    味を有する、請求項1に記載のポリマー:Xは、CH2また
    はOであり;A−Bは、C−Cであり;Yは、CH2OまたはCO−
    O−R1−Oであり;R1は、CH2CH2またはCH2−CHOH−CH2
    あり;Pは、CH2=C(CH3)−COであり;Zは、HまたはCOOH
    であり;R4は、CH3、C2H5またはフェニルであり;Uは、
    COOHであり;R5は、CH3、C2H5またはフェニルであり;V
    は、HまたはCOOHであり;R2は、CH3またはC2H5であり;
    Tは、Oであり;R3は、CH3またはフェニルであり;a
    は、0.10〜0.80であり;bは、0〜0.80であり;および
    /またはcは、0〜0.60である。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリマーの調
    製方法であって、必要に応じて保護された二環式化合物
    の混合物が、触媒の存在下、開環メタセシス重合を受
    け、引き続いて、存在する任意の保護基が開裂され、か
    つ該混合物が、以下の(a)、(b)および(c)を含有する、
    方法: (a)一般式(II)の二環式化合物;および(b)必要に応じ
    て、一般式(III)の二環式化合物;および(c)必要に応じ
    て、一般式(IV)の二環式化合物: 【化2】
  4. 【請求項4】 セメント、コーティング材料、複合材料
    および接着剤の成分としての、請求項1または2に記載
    のポリマーの使用。
  5. 【請求項5】 歯科用材料または歯科用材料成分として
    の、請求項1または2に記載のポリマーの使用。
  6. 【請求項6】 前記歯科用材料または歯科用材料成分
    が、歯科用接着剤成分である、請求項5に記載のポリマ
    ーの使用。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の重合性ポリマ
    ーを含有する組成物。
  8. 【請求項8】 セメント、コーティング材料、複合材料
    または接着剤である、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 歯科用材料である、請求項9に記載の組
    成物。
  10. 【請求項10】 前記歯科用材料が、歯科用接着剤であ
    る、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 少なくとも部分的に重合した形態で、
    前記重合性ポリマーを含有する、請求項7〜9のいずれ
    かに記載の組成物。
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