JP3105075B2 - イメージセンサ用フレーム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＦＡＸ等に使用される
イメージセンサにおいて、光学的部品を取り付けるフレ
ームに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、イメージセンサは、原稿面に光を
照射するための発光素子、原稿面に当接し発光素子から
の光を透過する原稿ガラス、原稿面からの反射光を透過
するレンズ、レンズを透過した反射光を受光する受光素
子等の光学系部品を有しているが、上記光学的部品はフ
レームに取り付けられ、該フレームは、斜光すなわち外
部からの光や埃の侵入防止のために、四方に側壁部を設
けた形状を呈している。具体的には、図４に示すよう
に、従来のイメージセンサにおいては、フレーム５０の
上面に原稿ガラス６２が取り付けられ、フレーム５０に
設けられた収納部５２に発光素子５４、レンズ５５が取
り付けられ、さらには、受光素子５６とコネクタ５８を
備えた基板６０は、押え板６４をフレーム５０に設けら
れた爪部５１に係合することにより、基板６０とフレー
ム５０間に取り付けられた構造となっている。押え板６
４は、基板６０をフレーム５０に固定するためにのみ使
用される。

【０００３】ここで、上記イメージセンサの外形を形成
するフレームは、ユーザーにより取付け方や使用方法が
異なるため、各イメージセンサ毎に専用設計となってお
り、多種多様のフレームが必要になるが、１台ごとに多
額の開発費をかける訳にはいかないので、現在フレーム
の成形方法には金型代の安価な押出し成形を用いてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、押出し成形法
では、イメージセンサとしての機能を満たすための斜光
性や密封性に問題があり、不良品が発生しやすく、ま
た、不良の出ない対策を施すには高コストとなる。

【０００５】その対策としては、フレームの成形時に四
方を取り囲んだ形状とすることができるダイキャスト製
法や樹脂インジェクション成形でフレームを作れば、斜
光、密封等が可能となる。

【０００６】ここで、フレームのダイキャスト製法と押
出し成形法の金型コストを比較すると、ダイキャスト製
法では約６００万円、押出し成形法では約２０万円と約
３０倍の差がある。

【０００７】そこで、本発明は、発光部、受光部等の各
部材を取り付けるフレームを低コストで形成できるフレ
ームを提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明におけるイメージ
センサ用フレームにおいては、原稿に光を照射し、反射
光を受光して電気信号に変換し前記原稿の情報を読み取
るイメージセンサに使用されるイメージセンサ用フレー
ムにおいて、単一形状の内部フレームと、複数の形状の
中から選択可能で前記内部フレームに装着可能な外部ア
タッチメントと、を有し、前記内部フレームが、四方を
囲繞する側壁部を有し、光学的部品を取り付ける収納部
を備えるとともに、外部アタッチメントと着脱する第１
着脱部を有し、前記外部アタッチメントが、少なくとも
両側端と上方に開口部を有した形状を呈し、前記内部フ
レームの第１着脱部に対して着脱する共通の第２着脱部
と外部部材に取り付けるための外部部材に応じて選択さ
れる取付部とを有することを特徴とするものである。

【０００９】

【００１０】

【作用】本発明におけるイメージセンサ用フレームにお
いては、内部フレームが光学的部品を取り付ける収納部
を有しているので、該収納部に光学的部品が取り付けら
れる。また、四方を囲繞する側壁部を有しているので、
斜光等を防止できる。この内部フレームは上記のような
形状を呈しているので、ダイキャスト製法等を使用する
が、全メーカー共通に同じものを大量に製造するので、
金型代の減価償却等は簡単に行うことができる。

【００１１】外部アタッチメントは、少なくとも両側端
に開口部を有した形状を呈しているので、押出し成形で
製造できるので低コストで製造することができ、非常に
安価に各メーカーの仕様に合わせることができる。

【００１２】内部フレームと外部アタッチメントは、外
部アタッチメントが上方に開口部を有しているので内部
フレームを外部アタッチメントの該開口部より挿通し第
１着脱部と第２着脱部とを固着させることによりお互い
に固定させる。

【００１３】この内部フレームと外部フレームを組み合
わせることにより、各ユーザーの仕様に合わせた形状の
イメージセンサを非常に安価に提供することができる。

【００１４】

【００１５】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。

【００１６】本発明に係るイメージセンサ用フレーム
は、図１に示されるように、内部フレーム１０と外部ア
タッチメント３０ａとから構成されている。

【００１７】内部フレーム１０は、四方に側壁部１１を
有し、内部には、図２に示すように、上面に開口部を有
した収納部１４を有するとともに、下部には二段構造の
凹部１３が設けられている。また、該側壁部１１の外面
には、図１に示すように、外部アタッチメント３０ａと
係合するための第１着脱部としての爪部１２が設けられ
ている。内部フレーム１０における収納部１４内には、
原稿面に光を照射するための発光素子１６、原稿面から
の反射光を透過するレンズ１８が取り付けられ、収納部
１４における開口部には原稿面に当接し発光部からの光
を透過する原稿ガラス１７が設けられている。この内部
フレーム１０は、上記した発光素子１６等の光学系部品
を理想的寸法で簡単に配置できるように構成されてい
る。

【００１８】次に、外部アタッチメント３０ａは、一対
の側壁部３２と該両側壁部３２間に連設された基板押え
部３４を有し、両端及び上面の全面及び下面の基板押え
部３４を除く部分に開口部を有している。上記側壁部３
２の両端には装置本体に取り付けるための取付部として
の取付板３６が連設され、該取付板３６には取付孔３８
が開口されている。また、上記側壁部３２には内部フレ
ーム１０の爪部１２と係合するための第２着脱部として
の係合孔４０が設けられている。

【００１９】本発明においては、内部フレーム１０は四
方に側壁部を有する形状であるので、その製造において
はアルミダイキャスト又は樹脂のインジェクションの方
法が採られる。内部フレーム１０の形状を上記のように
するのは、外部からの光や埃の影響を防止するためであ
る。他方、外部アタッチメント３０ａは、両端が開口さ
れた形状であるので、アルミ押出し成形、樹脂押出し成
形、板金等の方法で製造できる。

【００２０】イメージセンサの製造工程は、内部フレー
ム１０をアルミダイキャスト又は樹脂のインジェクショ
ンの方法で製造するとともに、外部アタッチメント３０
ａをアルミ押出し成形等の方法で製造し、内部フレーム
１０に上記した所定の光学系部品を取り付け、図２に示
すように、受光素子２２とコネクタ２４が取り付けられ
た基板２０を外部アタッチメント３０ａの基板押え部３
４と内部フレーム１０の凹部１３間に狭設し、爪部１２
と係合孔４０を係合させてイメージセンサを製造する。
ここで、内部フレーム１０は一種類のみ製造するものと
し、外部アタッチメント３０ａはユーザーの要求に応じ
イメージセンサが取り付けられるＦＡＸ等の外部部材の
取付け状態に適した種々の形状のものを製造する。

【００２１】したがって、内部フレーム１０を一種類と
し、外部アタッチメント３０ａの形状をＦＡＸ等におけ
る外部部材としてのイメージセンサ取付部の形状に適す
るように多種類製造するようにすれば、アルミダイキャ
スト法等での製造そのものは押出し成形に比べて高コス
トとなるが、一種類を製造するのみであるので、高価な
金型代も容易に償却することができ、外部アタッチメン
トの製造に使用されるアルミ押出し成形、樹脂押出し成
形、板金の方法は低コストであるので、全体として低コ
ストにイメージセンサ用フレームを製造することができ
る。特に、イメージセンサにおいては光学系部品の取付
け位置は非常に精度が要求されるため、従来のように、
多種類のイメージセンサ用フレームをそれぞれ別々に作
ると非常に高価となる。

【００２２】すでに上述したように、外部アタッチメン
トは多種類製造することになるが、例えば図３に示すよ
うに、突出部４２が設けられた外部アタッチメント３０
ｂを押出し成形で製造することにより、装置本体側に該
突出部４２を係止することにより、イメージセンサを固
着させることもできる。

【００２３】なお、上記実施例においては、内部フレー
ムを外部アタッチメントに嵌合させる場合について説明
したが、接着して固着するようにしてもよい。

【００２４】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されるので、
内部フレームは四方を囲繞する側壁部を有するためアル
ミダイキャスト法等で製造するが、外部アタッチメント
により取付け状態に適応させるため一種類のみ製造すれ
ばよく、外部フレームは少なくとも両側端を開口させた
形状を呈するので、押出し成形を使用でき、他種類製造
しても低コストに製造することができ、全体として低コ
ストにイメージセンサ用フレームを製造することができ
る。

【００２５】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るイメージセンサ用フレー
ムの構成を示した分解斜視図である。

【図２】本発明の実施例に係るイメージセンサ用フレー
ムの組付け状態を示す断面図である。

【図３】本発明の他の実施例に係るイメージセンサ用フ
レームの組付け状態を示す断面図である。

【図４】従来のイメージセンサ用フレームの組付け状態
を示す断面図である。

【符号の説明】

１０ 内部フレーム １１ 側壁部 １２ 爪部 １４ 収納部 ３０ａ，３０ｂ 外部アタッチメント ３２ 側壁部 ３６ 取付板 ４０ 係合孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04N 1/028 - 1/031 H04N 1/04 - 1/207

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿に光を照射し、反射光を受光して電
   気信号に変換し前記原稿の情報を読み取るイメージセン
   サに使用されるイメージセンサ用フレームにおいて、単一形状の 内部フレームと、複数の形状の中から選択可
   能で前記内部フレームに装着可能な外部アタッチメント
   と、を有し、前記 内部フレームが、四方を囲繞する側壁部を有し、光
   学的部品を取り付ける収納部を備えるとともに、外部ア
   タッチメントと着脱する第１着脱部を有し、前記 外部アタッチメントが、少なくとも両側端と上方に
   開口部を有した形状を呈し、前記内部フレームの第１着
   脱部に対して着脱する共通の第２着脱部と外部部材に取
   り付けるための外部部材に応じて選択される取付部とを
   有することを特徴とするイメージセンサ用フレーム。