JP3103359B2 - タングステン―チタンのスパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

タングステン―チタンのスパッタリングターゲットの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、改良された特性を有する、タングステン−
チタン合金で作られたスパツタリングターゲツトの製造
方法に関する。
従来の技術 スパツタリングターゲツトは、マイクロ−エレクトロ
ニツク積層回路の構成要素を相互結合するに於て、基体
に対してターゲツト材料の薄い層を付与するために使用
されている。例えば、タングステン及びチタンの合金
は、特に90重量%W+10重量%Tiの合金は、金接点とシ
リコン基体との間の接着剤として積層回路に使用され
る。スパツタリングターゲツトは多くの方法で作ること
ができる。その方法には、溶融した金属又は合金の真空
鋳造及び粉末冶金術が含まれる。粉末冶金術には適当な
条件の下でのプレス加工、成形加工、焼結、或いは、熱
間均衡プレス加工(isostatic press)が含まれる。こ
れらの方法の1つが米国特許第4,331,476号に記載され
ている。
チタン粉末及びその合金の製造、及び、チタンを含む
粉末材料から作られる小型物品の製造には、水素化チタ
ン(TiH2)がしばしば使用されている。例えば、ダブリ
ユ・イー・クーン(W.E.Kuhn)その他(Can.Mining Me
t.ブリテン、No.454、74〜87頁、1950年2月)、及び米
国特許第3,950,166号及び同第4,560,621号を参照された
い。
Ti粉末からタングステン−チタンのスパツタリングタ
ーゲツトを製造する方法、並びにTiH2粉末からチタン含
有物品を製造する方法、は多くの欠点を有している。何
故ならば、チタンは非常に活性の強い金属であり、直ぐ
に酸化されてしまうからである。酸化物はターゲツト内
へ持ち込まれ、チタン粒子の酸化層は圧密の間に不動態
(passive)となる。酸化物は高い酸素含有率を与え、
焼結の間に弱い結合の粒子を残し、そして空隙(void)
を発生する。このような空隙は、高いガス含有率、高い
気孔率及び低い密度を与える。このことは更にスパツタ
リングの間に「微粒子」を発生させ、即ち、微粒子及び
捕捉されているガスがスパツタリングチヤンバー内へ爆
発的に噴出し、基体上に沈着された層を汚す結果とな
る。高圧低温で行われる冷間プレス加工の方法、及び、
低圧で行われる高温焼結による方法は、TiH2粉末を使用
する場合にはそれらの方法がクラツクや高い気孔率の原
因となることから採用することができないのである。熱
間均衡プレス加工は非常に高価であり、又、スパツタリ
ングターゲツトのような形状の物品を有効に製造するに
は向かないのである。
発明の概要 本発明の目的は、従来の技術の方法で経験したような
上記欠点を伴うことなく、スパッタリングターゲットを
製造する方法を得ることである。
本発明の方法は、改善された特性を有し、本質的にタ
ングステン及びチタンで構成されたスパッタリングター
ゲットの製造方法であって、 (a)スパッタリングターゲットを製造するのに望まし
い形状寸法のキャビティを有する耐熱プレスダイであっ
て、前記キャビティ内部の材料に対して軸線方向の圧縮
力を付与するようになされた少なくとも1つの可動プレ
スラムを有する前記プレスダイを準備し、 (b)タングステン粉末と、水素化チタン並びに水素化
チタン及びチタンから成るグループの中から選ばれた少
なくとも1つの材料から成り且つ水素化チタンの含有量
が前記ターゲットの特性を十分に改善できる量とされて
いる第2粉末と、を混合することによって均一な混合物
を作り、該混合物は37ミクロン以下の粒径のタングステ
ン粉末及び150ミクロン以下の粒径の第2粉末を有する
とともに、前記スパッタリングターゲットの望ましい組
成を得るために十分な量のタングステン粉末及び第2粉
末を含有する均質な混合物であり、第2粉末は25〜100
重量%の範囲の量の水素化チタンを有し、 (c)前記スパッタリングターゲットの寸法を実質的に
有する成形体を作るのに十分な量の混合物を前記キャビ
ティ内に与え、 (d)混合物を充填された前記ダイを真空熱間プレスチ
ャンバーに配置し、 (e)前記少なくとも1つのラムによって前記ダイ内部
に前記混合物を閉じ込めるのに十分な強さの圧縮力をそ
の混合物に対して加え、 (f)前記チャンバー及びダイを排気して少なくとも10
-4トルの真空圧となし、 (g)前記圧縮力を維持し且つ前記排気を継続しつつ、
水素化チタンを脱水素するのに十分で且つアルカリ金属
を揮発させるのに十分な第1温度である1100℃に迄、前
記チャンバー内の前記ダイ及び混合物を加熱し、 (h)前記混合物からガス及び前記アルカリ金属の全て
を実質的に排除するのに十分な時間にわたって前記1100
℃の第1温度を維持し、 (i)前記圧縮力及び前記真空圧を維持しつつ1350〜15
50℃の範囲の第2温度に迄、前記チャンバー内の前記ダ
イ及び混合物を加熱し、 (j)第2温度に達したときに前記少なくとも1つのラ
ムによって、140〜352kg/cm2(2000〜5000psi)の範囲
の値の前記スパッタリングターゲットの形状寸法によっ
て決まる圧密力を混合物に対して加えて該混合物の成形
体を形成するようになし、 (k)前記混合物の完全圧密を得るのに十分な時間にわ
たって前記真空圧及び第2温度の下で前記圧密力を維持
し、 (l)前記圧密力を解除し、 (m)前記真空圧を解除し、 (n)前記成形体の内部の応力を解放するために300℃
又はそれ以下の温度に迄前記ダイを徐冷し、 (o)冷却した成形体を前記ダイから取り出す、 諸段階を含むことを特徴とする。
高純度(少なくとも99.99%)のタングステン、水素
化チタン及びチタンの粉末が使用されねばならない。こ
れらの粉末のバイノーダルな即ち2つの異なる粒径を有
する混合物に於て、タングステン粉末は約37ミクロン以
下、好ましくは20ミクロン以下の粒径を有するようにな
されねばならない。水素化チタン粉末、及びチタン/水
素化チタン粉末は、約150ミクロンよりも小さい粒径と
される。
タングステン粉末と、水素化チタン粉末もしくは水素
化チタン及びチタンの混合粉末とが何れかの適当な従来
方法によつて所望される割合で混合される。酸化を軽減
するために、この混合作業は不活性ガスの雰囲気内で行
われるのが好ましい。成形体は、少なくとも5分間で、
均質混合物となすとともに最大密度を有するターゲツト
を作るために24時間にわたつて混合された粉末から作ら
れる。
この混合物は耐熱プレスダイのキヤビテイに与えられ
る。このキヤビテイは所望の寸法形状のスパツタリング
ターゲツトが作られるような形状及び寸法を有してい
る。
例えば、環状のターゲツトを作るために、このダイは
中空のグラフアイト製シリンダとされ、その壁部の強度
はプレス力を受け止めて十分に耐える強さとされる。こ
のダイは少なくとも1つのプレスラムを有する。好まし
くは、2つの対向する可動プレスラム、即ち上部ラム及
び下部ラム、を有する。ラムはグラフアイトで作られ、
シリンダの内部を移動して粉末混合物を圧縮し、所望の
スパツタリングターゲツトの形状及び寸法を実質的に有
する成形をするのである。これらのラムはキヤビテイ内
の材料に対して軸線方向の圧密力を加えるように、又所
定位置にロツクできるようになされている。混合物の必
要とされる量がラムの間のダイキヤビテイ内に加えら
れ、ダイは真空熱間プレスのチヤンバー内に配置され
る。このチヤンバーはヒーターを有しており、このヒー
ターは実質的にダイを取り囲んでいる。2つの対向する
可動のプレスラムを有するダイを参照して説明するが、
このダイはそれに対して同軸的に配置された単一のプレ
スラムを有することができる。
7〜106kg/cm2(100〜1500psi)の範囲の圧縮圧力が
少なくとも1つのラムに対して付与される。この圧力は
引き続く排気の間もダイ内に混合物を保持するのに適し
ている。チヤンバーは引き続きチヤンバーに作動的に連
結された真空ポンプによつて少なくとも約10-4トルの真
空圧に排気される。好ましくは、約10-4〜10-6トルの範
囲の真空圧とされる。このダイは次に約20℃/minの速度
で、圧縮圧力を受けた状態で、排気を継続されつつ、水
素化チタンの脱水素を生じるとともにアルカリ金属の揮
発を生じるのに十分な高さの温度即ち第1温度に迄、加
熱されるのである。これを有効に行うために、この速度
に於て約1100℃の温度即ち第1温度となる迄加熱が継続
される。この温度は、ダイ内の混合物から、そしてチヤ
ンバーから脱水素を完了し且つガス及びアルカリ金属の
全てを除去するのに十分な時間にわたつて続けられるの
である。この間、排気は継続される。
脱水素、そしてガス及び全てのアルカリ金属の除去が
完了されると、ダイは約20℃/minに達する迄の速度で、
真空状態且つ圧縮圧力を受けた状態の下で、第2温度、
即ち約1350〜1550℃の範囲の圧密温度に迄更に加熱され
る。圧密が行われるこの温度は重要である。約1350℃よ
り低いと、成形体、即ちスパツタリングターゲツトはそ
の最適密度よりも低い密度を有することになる。最も高
い成形体の密度はこの温度範囲の上限にて得られるので
ある。しかしながら、上述した重要な温度範囲の上限を
超える温度では、成形体は加炭を生じてしまい、機械加
工以外に研磨によつて最終形状となるように成形体を処
理しなければならなくなる。機械加工は有効且つ安価で
ある。上述した温度範囲を外れた温度も使用できるが、
成形体は許容し難くなつてしまう。ターゲツトの改善さ
れた密度及び成形体の良好な機械加工性(最小限の加炭
深さを有すること)は約1350〜1550℃の範囲の最適温度
によつて達成されるのである。
約1350〜1550℃の範囲の望ましい温度に達すると、圧
縮圧力は少なくとも1つのラムによつて増大される。こ
の圧密力は一方又は両方のラムを使用して与えられるの
であり、この間、真空圧は維持されているのである。圧
密力は適当な値を有し、これはスパツタリングターゲツ
トの寸法形状によつて決まる。例えば、表面積に対する
厚さの比率が大きい成形体、例えば環状ターゲツト、で
は、圧密力に対して露出された表面積に約352kg/cm2(5
000psi)の圧密力が作用される。この力は一方又は両方
のラムによつて付与され、ターゲツトの各面に約352kg/
cm2(5000psi)迄の合計付与力が作用されるのである。
プレート形の例えば四角、円形等の横断面を有し且つ様
々な厚さを有する成形体では、約141kg/cm2(2000ps
i)、通常は211kg/cm2(3000psi)の圧密力が上部ラム
を使用して付与されるのであり、この間、下部ラムは所
定位置にロツクされている。
一般に、約141〜352kg/cm2(2000〜500spi)の範囲の
圧密力が付与されるのであり、この間、チヤンバー内の
真空圧及び所望の第2温度が維持される。この組み合わ
せは、混合物を最大密度に迄完全に圧密するのに十分な
時間にわたつて持続されるのである。完全な圧密は、ラ
ムに取りつけられている位置決め装置が移動停止したこ
を示すときに達成される。
ラムが移動を停止すると、圧密は完了され、両方のラ
ムが最終位置にロツクされる。圧密力は解除され、真空
圧が解除され、そしてダイは約300℃もしくはそれ以下
の温度に迄、好ましくは50℃以下の温度に迄冷却され、
成形体の内部応力を解除するようになされる。冷却は、
約20〜40℃/minの範囲の速度で好ましく遂行され、貴ガ
ス、例えばヘリウム、がチヤンバーを通して流される。
この冷却方法では、熱間プレスのチヤンバーは真空圧の
解除と同時に貴ガスを充満される。これに変えて、ガス
を流すことなく真空圧の下で冷却することができる。し
かし冷却時間は格段に長くなつてしまう。装置系が冷却
されると、ラムは熱収縮の相違によつて成形体から後退
される。冷却されたダイはチヤンバーから取り出され、
成形体は回収されて、室温に迄冷却されるのである。冷
却された成形体は通常のツールバイトを使用してスパツ
タリングターゲツトとして望まれる寸法となるように機
械加工されるのが好ましい。
本発明によつて作られたスパツタリングターゲツトは
従来技術により作られたターゲツト、即ちチタンのみに
よつて作られたターゲツトに比較して改善された特性を
有している。これらの改善された特性には、(1)不純
物、特にアルカリ金属の含有量が少ないこと、(2)明
らかに閉じている気孔率及び熱間プレスされた完全密度
が高く且つ均等とされること、(3)材料を最大限に利
用できること、(4)表面気孔率及び全気孔率が無視で
き、もしくは殆ど無いこと、(5)全ガスの含有量、特
に酸素、水素、窒素の含有量が少ないこと、(6)炭素
含有量が十分に低いこと、(7)機械加工性に優れてい
ること、(8)スパツタリングターゲツトの最終寸法に
近い寸法としてダイ及びチヤンバーが寸法決めできるの
で廃材が最小限とされること、そして(9)スパツタリ
ング処理による微粒子の発生が少ないこと、が含まれ
る。好ましくは、密度は理論密度の少なくとも95%とさ
れ、気孔率は本質的にゼロとされる。円筒形、デイスク
形又はフラツトなターゲツトに関しては、密度は理論密
度の少なくとも100%とされるのが好ましい。これらの
特性はチタン粉末のみによつて作られたターゲツトの特
性をかなり大幅に改善するのである。
本発明は、以下の実施例によつて説明される。以下の
例でのテストに於ては、2軸のプログラム可能な真空熱
間プレスが使用された。成形体、即ちスパツタリングタ
ーゲツトの残留ガス含有量は標準のレコ(Leco)ガス分
析によつて決定された。気孔率は、エレクトロンマイク
ロスコピーを走査して決定された。密度はアーキメデイ
アンプリンシプル(Archimedean Principle)を適用し
て決定された。硬度はロツクウエル法によつて決定され
た。
例 1 この例は、水素化チタン粉末及びタングステン粉末を
使用し、又、本発明の方法を使用して、タングステン+
10%チタンの成形体を作る方法を説明する。
540gのタングステン粉末、及び52.4gの水素化チタン
粉末が、アルゴンを充満された二重シエルブレンダー内
で1時間にわたつて混合された。タングステン9に対し
てチタン1の重量比の粉末混合物が8.13cm(3.2in)の
内径を有するグラフアイトダイに充填された。この純粋
なタングステン粉末は約18ミクロンあるいは18ミクロン
よりも小さな粒径を有していた。この高純度水素化チタ
ン粉末は150ミクロンよりも小さな粒径を有していた。
このダイは真空熱間プレスチヤンバー内に配置され、
上部ラムに圧力が付与されてダイ内の粉末混合物に70kg
/cm2(1000psi)の圧縮圧力が与えられた。チヤンバー
に作動的に連結された真空ポンプが始動され、圧力を3.
2×10-4トルに迄低下された。ダイは次に排気を継続し
つつ、20℃/minの速度で1100℃迄加熱され、その温度に
1時間にわたつて維持された。その後、2×10-4トルの
真空圧が記録された。又、ダイからガスが完全に除去さ
れた。ダイスは次に20℃/minの速度で1400℃の最終温度
に迄加熱された。ダイに作用されている圧力は上部ラム
の使用によつて211kg/cm2(3000psi)の圧密力に迄引き
続き増大された。圧密の最初に於る真空圧は3.4×10-4
トルであつた。45分後、ラムに取りつけられている移動
ゲージが一定した値を示した。即ちラムは制止された。
真空圧は9×10-5トルであり、圧密は完了した。両方の
ラムは所定位置にロツクされ、圧密圧力が解除され、ヒ
ーターがスイツチオフされて、真空圧が引き続いて解除
された。この間、チヤンバーはヘリウムで充満されてい
た。大気圧に達すると、0.42m3/分(15cfm)のヘリウム
の流れがチヤンバーを通して維持され、300℃の最終温
度に達する迄、40℃/分の速度でダイが冷却された。圧
縮圧力の付与と冷却の開始との間の消費時間は3時間で
あつた。
成形体はスパツタリングターゲツトの最終寸法に迄容
易に機械加工できた。このターゲツトの特性は次の通り
であつた。
密度14.66g/cm3(理論値に対して100.7%) 酸素含有量96ppm 窒素含有量<0.05ppm 水素含有量7ppm 炭素含有量39ppm 例 2 本発明の方法によつて作られたリング形スパツタリン
グターゲツトの、例1に使用されたのと同様な条件の下
での物理的特性が、同じ寸法の市販入手されたW+10Ti
のリング形スパツタリングターゲツトと比較された。各
ターゲツトの特性は第I表に示されている。
両ターゲツトはガラス、セラミツク及びシリコンのそ
れぞれで作られた3つの基材に対して薄いフイルムをス
パツタリング処理するのに使用され、そのフイルム特性
が測定された。この結果が第II表に示されている。
第I表及び第II表に於て示された結果は、本発明によ
り作られたターゲツトが市販入手されたターゲツトより
も大きな密度を有しており、ターゲツトの寿命が延長さ
れることを示している。視認観察によれば、本発明によ
るターゲツトを使用するスパツタリング処理では殆ど微
粒子が発生されなかつた。本発明によるターゲツトでス
パツタリング処理して得られたフイルムは、高い反射率
及び低い抵抗値を有し、このことは高い純度、即ち酸素
及び炭素の含有量が低いこと、を示すのである。
例 3 本発明によつて作られた水素化チタン粉末のみを使用
するターゲツト、及び2つの市販購入されたターゲツ
ト、の物理的な特性が測定され比較された。その結果が
第III表に与えられている。
このデータは、水素化チタン粉末又はチタン粉末によ
つて本発明により作られたターゲツトが市販入手可能な
チタン粉末で作られたターゲツトよりもかなり高い密度
を有し、また、本質的に気孔率がゼロであるのに対し
て、市販入手可能なターゲツトは数パーセントの気孔率
を有することを示している。水素化チタンにより作られ
たターゲツトは酸素、炭素及び全ガス含有量がチタン粉
末のみで作られたターゲツトの何れよりも著しく小さい
のである。
例 4 この例は、改善されたスパツタリングターゲツトが高
純度のタングステン粉末、高純度の水素化チタン粉末、
或いは高純度のチタン粉末もしくはそれらの混合物によ
り本発明の方法を使用して作られ得ることを示してい
る。粉末の特性は第IV表に与えられている。 第 IV 表 粉末 純度% 炭素ppm 酸素ppm W 99.99 25 482 TiH2 99.99 70 1560 Ti 99.99 131 5250 タングステン粉末が、水素化チタン粉末、又はチタン
粉末、又はチタン粉末と水素化チタン粉末、と量を変え
て混合されて、W+10%Tiの成形体形成するようにされ
た。例1に記載した混合及び密圧の方法を使用して、様
々な温度の下に、それ以外の条件は例1に記載したのと
同じ又は同様とされて、成形体が形成された。このター
ゲツトは分析され、特性が決定された。その結果が第V
表に与えられている。
アルカリ金属(Na、K、Li)に関する分析では、圧密
の前に於る粉末混合物のアルカリ金属含有量は2〜15pp
mの範囲であり、成形体のそれは0.5〜「検出不能」であ
ることが示された。
1200℃及び1400℃で形成された成形体は機械加工は容
易にできたが、1550℃で圧密された成形体は機械加工が
困難であつた。
この結果、水素化チタン粉末の量が増大すると酸素及
び炭素の含有量の少ない成形体が形成されること、炭素
含有率は温度によつて増大すること、1400℃及び1550℃
の圧密温度は理論値よりも大きな密度を与えること、12
00℃の圧密温度は理論的な密度のたつたの95%しか与え
ないこと、成形体のアルカリ金属含有量は無視できるこ
と、そして、1550℃より低い温度に於て作られた成形体
の機械的な加工性は優れていること、を示している。
特許請求の範囲の欄に記載の本発明の範囲から逸脱す
ることなく、本発明の方法に於て変更が行えるようにな
されていることが理解されねばならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−303017(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/34 B22F 5/00 C22C 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改善された特性を有し、本質的にタングス
    テン及びチタンで構成されたスパッタリングターゲット
    の製造方法であって、 (a)スパッタリングターゲットを製造するのに望まし
    い形状寸法のキャビティを有する耐熱プレスダイであっ
    て、前記キャビティ内部の材料に対して軸線方向の圧縮
    力を付与するようになされた少なくとも1つの可動プレ
    スラムを有する前記プレスダイを準備し、 (b)タングステン粉末と、水素化チタン並びに水素化
    チタン及びチタンから成るグループの中から選ばれた少
    なくとも1つの材料から成り且つ水素化チタンの含有量
    が前記ターゲットの特性を十分に改善できる量とされて
    いる第2粉末と、を混合することによって均一な混合物
    を作り、該混合物は37ミクロン以下の粒径のタングステ
    ン粉末及び150ミクロン以下の粒径の第2粉末を有する
    とともに、前記スパッタリングターゲットの望ましい組
    成を得るために十分な量のタングステン粉末及び第2粉
    末を含有する均質な混合物であり、第2粉末は25〜100
    重量%の範囲の量の水素化チタンを有し、 (c)前記スパッタリングターゲットの寸法を実質的に
    有する成形体を作るのに十分な量の混合物を前記キャビ
    ティ内に与え、 (d)混合物を充填された前記ダイを真空熱間プレスチ
    ャンバーに配置し、 (e)前記少なくとも1つのラムによって前記ダイ内部
    に前記混合物を閉じ込めるのに十分な強さの圧縮力をそ
    の混合物に対して加え、 (f)前記チャンバー及びダイを排気して少なくとも10
    -4トルの真空圧となし、 (g)前記圧縮力を維持し且つ前記排気を継続しつつ、
    水素化チタンを脱水素するのに十分で且つアルカリ金属
    を揮発させるのに十分な第1温度である1100℃に迄、前
    記チャンバー内の前記ダイ及び混合物を加熱し、 (h)前記混合物からガス及び前記アルカリ金属の全て
    を実質的に排除するのに十分な時間にわたって前記1100
    ℃の第1温度を維持し、 (i)前記圧縮力及び前記真空圧を維持しつつ1350〜15
    50℃の範囲の第2温度に迄、前記チャンバー内の前記ダ
    イ及び混合物を加熱し、 (j)第2温度に達したときに前記少なくとも1つのラ
    ムによって、140〜352kg/cm2(2000〜5000psi)の範囲
    の値の前記スパッタリングターゲットの形状寸法によっ
    て決まる圧密力を混合物に対して加えて該混合物の成形
    体を形成するようになし、 (k)前記混合物の完全圧密を得るのに十分な時間にわ
    たって前記真空圧及び第2温度の下で前記圧密力を維持
    し、 (l)前記圧密力を解除し、 (m)前記真空圧を解除し、 (n)前記成形体の内部の応力を解放するために300℃
    又はそれ以下の温度に迄前記ダイを徐冷し、 (o)冷却した成形体を前記ダイから取り出す、 諸段階を含む製造方法。
  2. 【請求項2】前記混合が不活性ガスの下で行われる請求
    項1に記載の方法。
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