JP3102157B2 - 拡大機構を有する圧電・電磁アクチュエータ - Google Patents

拡大機構を有する圧電・電磁アクチュエータ

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JP3102157B2
JP3102157B2 JP04256637A JP25663792A JP3102157B2 JP 3102157 B2 JP3102157 B2 JP 3102157B2 JP 04256637 A JP04256637 A JP 04256637A JP 25663792 A JP25663792 A JP 25663792A JP 3102157 B2 JP3102157 B2 JP 3102157B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子の変位、電磁
コイルの引き付けによるアーマチュアの変位を拡大する
機構を有する圧電・電磁アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】複数本のワイヤの先端をプラテン上の媒
体にリボンを介して打ち付け、媒体上に印字するインパ
クトプリンタ装置が広く採用されている。この装置は複
数枚の複写シートより構成された伝票などの場合、各複
写シートに一度に印刷できるので便利である。このイン
パクトプリンタ装置のワイヤを駆動する方法として電磁
方式が用いられてきたが、高速化に伴い、電磁方式では
高速化対応に限界が生じてきた。このため圧電アクチュ
ータを用いた印字ヘッドが見直されてきている。
【0003】図7は圧電または電磁印字ヘッドを有する
プリンタを示す図である。プリンタ50には、プラテン52
の上面に配置された印刷用紙である媒体54にリボン53を
介して圧電又は電磁印字ヘッド51が対向して配置されて
いる。圧電または電磁印字ヘッド51は図で左右に移動し
ながら印字してゆき、プラテン52が回転して媒体54を圧
電または電磁印字ヘッド51の動きと直角方向へ移動させ
ることにより媒体54に印字されてゆく。
【0004】図8は印字ヘッド51とプラテン52、リボン
53、および媒体54の関係を示す図である。圧電印字ヘッ
ド51よりワイヤ9が、プラテン52上に配置された媒体54
にリボン53を介して打ち出され、リボン53のインキを媒
体54上に付着される。
【0005】図9は電磁印字ヘッドの構成を示す図であ
る。コイル31を巻かれたコア30に対向してアーマチュア
32が板バネ33で支持され、アーマチュア32の板バネ33と
反対側にはビーム35が取り付けられ、ビーム35の先端に
はワイヤ38が取り付けられている。ワイヤ38は3段に設
けられたガイド42により案内され、ガイド42はガイドフ
レーム43で支持されている。コイル31にはコネクタ45よ
り電力がプリント板44を介して供給される。
【0006】図10は圧電印字ヘッド51内のワイヤ9と、
このワイヤ9を駆動する圧電アクチュエータセンブリ55
の配置を示す図である。圧電アクチュエータアセンブリ
55が複数個圧電印字ヘッド51内に配置され、各圧電アク
チュエータアセンブリ55には1本のワイヤ9が設けられ
ている。各圧電アクチュエータアセンブリ55は図8に示
すようにリング状に配置されたベース2に取付けられて
いる。なお、電磁印字ヘッドの場合も同様な配置となっ
ている。
【0007】図11は従来の圧電アクチュエータアセンブ
リ55の構成を示す図である。圧電素子1は矢印の方向に
伸張し、縮少する。ベース2は図8で示したように印字
ヘッド51内にリング状に配置され圧電素子1の基部を固
着すると共に横振止部15により圧電素子1の伸長方向と
直角方向の横振れを防止する。可動ブロック3は圧電素
子1の頂部に固着され圧電素子1の伸縮により図11で上
下方向に移動する。可動バネ4はその長さ方向が圧電素
子1の伸縮方向と一致するよう可動ブロック3に固着さ
れ、可動ブロック3と共に移動する。支持バネ5はその
長さ方向が可動バネ4の長さ方向と平行になるようベー
ス2に固着されている。支持・可動バネ接合ブロック6
aは可動バネ4と支持バネ5の頂部を接続する。ビーム
取付ブロック6aはビーム8と支持・可動バネ接合ブロ
ック6aを接合する。支持・可動バネ接合ブロック6a
は支持バネ5と可動バネ4の動きにより図11の紙面に直
角方向にモーメント軸を持つ回転モーメントを受ける
が、ビーム8はこの回転モーメント軸に直角に取付けら
れる。ビーム8の先端にはワイヤ9が可動バネ4の長さ
方向にやや傾いた状態で取付けられている。
【0008】図12は圧電素子1の構成の1例を示す図で
ある。圧電セラミック20を積層し、積層面を内部電極21
とし、この内部電極21の交互に電圧を印加する。つまり
1つの圧電セラミックス20の両端の内部電極21の一方に
は(+)の電圧が、他方には(−)の電圧が印加され
る。圧電セラミックス20を積層しその積層面に形成され
た内部電極21には、例えば、図12においてこの内部電極
21を下から上に向って順番に付番をした場合、奇数番目
の内部電極21には(+)の電圧、偶数番目の内部電極21
には(−)の電圧が印加される。この(+),(−)は
逆にしてもよい。リード線17より電圧を印加される外部
電極19は2個設けられ、一方が奇数番目の内部電極21に
(+)の電圧を、他方が偶数番目の内部電極21に(−)
の電圧を印加する。リード線17と外部電極19はハンダ18
で接続される。外部電極19は圧電セラミックス20の内部
電極21に1つおきに電圧を印加するため、電圧を印加し
ない内部電極21には電気絶縁層22が設けられ電圧が印加
されないようにする。各リード線17には図11に示す印加
端子16より電圧が印加される。
【0009】図13は圧電アクチュエータアセンブリ55の
動作を説明する図である。印加端子16には短周期のパル
ス電圧(例えば4kHz)が加わり、これにより圧電素
子1は直線矢印方向に伸び、その後縮む動作を繰り返
す。この伸縮量は可動ブロック3を介して可動バネ4を
直線矢印方向に伸縮させる。一方、支持バネ5はベース
2に固着されているが頂部で支持・可動バネ接合ブロッ
ク6aにより接合されているので、回転矢印で示すよう
なモーメントが発生する。この回転モーメントの軸は図
面に垂直方向である。ビーム8はビーム取付ブロック6
aにより支持・可動バネ接合ブロック6aに、回転モー
メント軸に直角方向に取付けられている。故に圧電素子
1の伸縮により回転モーメントが生じると、ビーム8先
端のワイヤ9は次式で示されるように移動する。 n=L1/L2……(1) L1:可動バネ4の軸心と支持バネ5の軸心間距離 L2:支持バネ5の軸心とワイヤ9のビーム8への取付
位置間距離 n:拡大率 ワイヤ9の移動量L4 L4=n・L3……(2) L3は圧電素子1の伸縮量である。 ワイヤ9の移動量L4を静的ストロークと言う。なお、
このように圧電素子1の伸縮量を拡大する部分を拡大機
構と言う。
【0010】図14はワイヤ9のオーバシュート、アンダ
ーシュートを説明する図である。拡大機構の構成要素で
ある可動ブロック3、可動バネ4、支持バネ5、支持・
可動バネ接合ブロック6a、ビーム取付ブロック6a、
ビーム8の慣性モーメントと、ワイヤ9の慣性モーメン
トによりワイヤ9は、静的動作量を越えてオーバシュー
トとなり、また静止位置を越えてアンダーシュートとな
る。ここでオーバーシュートとは拡大機構により生じる
静的動作量と圧電素子1への短周期のパルス電圧を印加
することによる振動によって生じる動的動作量との図8
におけるプラテン52側(インパクト側)への差を言い、
アンダーシュートとは動的動作によって静止点よりイン
パクト側と反対方向に動作した量を言う。圧電素子1に
短周期のパルス電圧を印加するとオーバシュートとアン
ダーシュートが生じる。
【0011】図15は電磁印字ヘッドを構成する電磁アク
チュエータの動作と拡大機構を説明する図である。電磁
印字ヘッドには釈放型と吸引型の2種類のものがある。
釈放型は、パルス電圧が印加しない状態ではコア30にア
ーマチュア32を引き付けておき、パルス電圧を印加する
ことにより、この引き付けておく磁力を釈放して板バネ
33の力でインパクトするものであり、吸引型はパルス電
圧を印加することによりコア30にアーマチュア32を吸引
し、パルス電圧が印加されないとき、板バネ33により元
に戻るものである。以下、釈放型として説明してゆく。
【0012】図15において、パルス電圧が加わらない状
態ではアーマチュア32はコア30に引き付けられ、このた
め板バネ33は、dだけ撓んだ状態となっている。パルス
電圧が加わるとコア30の引き付け力は打ち消され、アー
マチュア32は板バネ33により釈放される。これによりワ
イヤ38は矢印方向に移動する。コア30とアーマチュア32
の撓み量dは板バネ33、アーマチュア32、アーム35によ
って構成される拡大機構によって、拡大率nは次式とな
る。 n=L2/L1……(3) 板バネ33の撓み量dはnd倍に拡大される。なお、撓み
量dは、圧電素子の伸縮量に比べて大きいのでnは
(1)式に比べて1桁程度小さい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このようなプリンタ50
を高速で稼働させるためには圧電または電磁印字ヘッド
51のワイヤ9を高速で往復動させる必要がある。このた
め拡大機構を高速で動作させるが、圧電印字ヘッドの場
合、オーバシュートやアンダーシュートにより可動バネ
4と支持・可動バネ接合ブロック6aとの取合部などに
応力が集中し、この取合部などに疲労破壊が生じてい
た。このため拡大機構の構成部材の慣性モーメントを減
らすなどの対策も行なわれているが、所定の強度を有す
る必要があるため、所定量以上減少することはできな
い。このような現像は圧電印字ヘッドに限らず、拡大機
構を有する圧電または電磁アクチュエータにも生じる。
なお、電磁アクチュエータはコア30とアクチュエータ32
間の変位量が大きいので、拡大機構の拡大率は小さく、
疲労破壊の発生も圧電アクチュエータよりは少ない。
【0014】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、防振部材により拡大機構のオーバシュートやア
ンダーシュートを押える圧電または電磁アクチュエータ
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、圧電素子1の一方の端部と接続するベース2と、前
記圧電素子1の他方の端部に接続する可動支持ブロック
3と、この可動支持ブロック3に一端を固定し前記圧電
素子1の伸張方向に設けられた可動バネ4と、前記ベー
ス2の他方の端部に一端を固定し前記可動バネ4と平行
に配置された支持バネ5と、この支持バネ5と前記可動
バネ4の頂部を接続するブロック6とを備えた拡大機構
を有する圧電アクチュエータにおいて、前記ブロック6
と前記ベース2の間に設けられた第1防振部材10と、前
記可動支持ブロック3と前記ブロック6の間に設けた第
2防振部材11とを備えたものである。
【0016】また、前記第2防振部材11の硬さを前記第
1防振部材10の硬さより硬くしたものである。
【0017】また、前記第2防振部材11は、前記可動支
持ブロック3と前記ブロック6に接する面に設けられた
耐摩耗シート13と、この耐摩耗シート13の間に設けられ
た防振部材14よりなるものである。
【0018】また、外周にコイル31を巻かれたコア30
と、板バネ33により支持され、このコア30と対向するア
ーマチュア32と、この板バネ33を支持する支持部34とを
備えた拡大機構を有する電磁アクチュエータにおいて、
前記板バネ33の前記コア30と反対側を第1防振部材36で
覆い、前記板バネ33の前記コア30側を第2防振部材37で
覆ったものである。
【0019】また、前記第2防振部材37の硬さを前記第
1防振部材36の硬さより硬くしたものである。
【0020】
【作用】圧電素子1の伸縮によって可動バネ4も往復動
する。支持バネ5と可動バネ4は頂部をブロック6で接
合されており、支持バネ5の他端はベース2に固着され
ているので、ブロック6には回転モーメントが生じ、こ
の回転モーメントによってブロック6に取り付けられた
ビーム8の先端は移動する。この静的動作量は支持バネ
5の軸心と可動バネ4の軸心との距離L1と支持バネ5
の軸心とビーム8の先端との距離L2との比n=L2/
L1を可動バネ4の移動量に乗じた値となる。しかし圧
電素子1は短周期で往復動するため、この静的動作量を
越えたオーバシュート、静止位置をオーバシュートと反
対側に越えるアンダーシュートを生じる。第1防振部材
10はブロック6に接して充填された防振部材によって構
成され、ブロック6の回転モーメントによる回転運動を
制動することにより主としてオーバシュートを押えるよ
うに働く。第2防振部材11は可動支持ブロック3とブロ
ック6の対向面の間に充填された防振部材により構成さ
れ、アンダーシュートを制動するように働く。
【0021】第2防振部材11の硬さを第1防振部材10の
硬さより硬くする。これはアンダーシュートは第2防振
部11によって制動しなければならないので防振部材を硬
くする必要があるが、第1防振部材10をあまり硬くする
とブロック6の回転を押え圧電素子1の伸縮を回転モー
メントに変換する回転機能を押えてしまうので、これを
防止するため第2防振材11の硬さより第1防振材10の硬
さを軟かくしておく。
【0022】第2防振部材11を、可動支持ブロック3と
ブロック6に接する面には耐摩耗シート13を設け、この
両耐摩耗シート13間に第1防振部材10より硬い防振部材
を充填することにより構成し、第2防振部材11の対摩耗
性を向上させ破労に対する抵抗力を強化する。
【0023】コイル31にパルス電圧が印加されると今迄
コア30に引き付けられていたアーマチュア32は釈放さ
れ、板バネ33の復元力により板バネ33が直線となる位置
に戻るが、慣性によりこの位置を飛び越してワイヤ38は
オーバシュートとなる。このとき、第1防振部材36によ
りこの動きは制動される。またパルス電圧を印加しなく
なるとアーマチュア32はコア30に引き付けられ、コア30
に激突し、アーム35は振動するが、第2防振部材37によ
り、この動きは制動される。
【0024】第2防振部材37の硬さを第1防振部材36の
硬さより硬くする。第1防振部材36はオーバシュートを
制動するが、あまり硬くすると板バネ33の復元力を弱め
てしまうのであまり硬くできない。第2防振部材37はア
ーマチュア32がコア30に激突するのを和らげるものであ
り、硬くして制動力を増した方がよい。
【0025】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明の第1実施例である。本図に用いられ
ている符号で図11に記載された符号と同一符号は同一の
機能を有する部材を示す。図1において図11と相違する
点について説明する。可動支持ブロック3の頂部に頂部
アゴ部25を設けビーム取付ブロック6bと対向面を形成
し第2防振部11の取付けおよび保持を容易としている。
ベース2の頂部で支持バネ5と平行して防振部材押え26
を設け、第1防振部材10の充填および保持を容易にす
る。ビーム取付ブロック6bの下部にも下部アゴ部27を
設け、頂部アゴ部25と対向面を形成し第2防振部材11取
付けおよび保持を容易とする。なお、24で示す範囲には
従来より防振部材が充填されている。
【0026】第1防振部材10は、ベース2の頂部、防振
部材押え26および支持・可動バネ接合ブロック6aの下
面で囲まれる範囲、および支持・可動バネ接合ブロック
6aの上面、可動バネ4と支持バネ5の間、可動バネ4
と支持バネ5の下部とベース2、横振止部15の上部で囲
まれる部分に防振部材が充填される。第2防振部材11は
第1防振部材10と同一硬度の防振部材を頂部アゴ部26と
下部アゴ部27に充填したものである。
【0027】次に防振部材について説明する。防振部材
としてシリコーンゲルが用いられる。シリコーンゲルは
液状のシリコーンオイルをハイドロサイレーション(付
加)反応により、従来のシリコーンエラストマーの1/
5〜1/10の架橋密度で硬化させたシリコーンの寒天状
の材料である。このシリコーンゲルは防振−衝撃吸収能
力にすぐれているので防振材として用いられる。シリコ
ーンゲルは基本構造として架橋点を大幅に減らすことに
よりその硬さを下げ、また表面に粘着性を持たせること
を特徴としている。この硬さの表示方法としてJISに
は針入度が規定されている。
【0028】図6は針入度とヤング率の関係を示す図で
ある。シリコーンゲルはヤング率(圧縮弾性率)が103
〜105 dyne/cm2 位のため、一般のゴム硬さ計では測定
することができず、針入度で硬さを表わす。
【0029】次に動作について説明する。パルス電圧を
印加されると圧電素子1は直線矢印方向に伸び、その後
縮む振動を行う。この動きは可動支持ブロック3を介し
て可動バネ4に伝えられ可動バネ4を矢印方向に振動さ
せる。支持バネ5は下部をベース2に固定され、上部を
支持・可動バネ接合ブロック6aで可動バネ4の頂部と
接合されているので、支持・可動バネ接合ブロック6a
には回転矢印で示すように回転運動が生じ、この回転モ
ーメント軸(紙面に垂直方向)に直角に取付けられてい
るビーム8も図13,図14に示す振動が起り、ビーム8の
先端に設けられたワイヤ9も振動し、図8に示すよう
に、ワイヤ9の先端はプラテン52に向って往復動を行
う。振動する圧電素子1,可動支持ブロック3,可動バ
ネ4,支持バネ5,支持・可動バネ接合ブロック6a,
ビーム取付ブロック6a,ビーム8,ワイヤ9の慣性に
より、ワイヤ9には図14に示したオーバシュートとアン
ダーシュートが生じる。支持・可動バネ接合ブロック6
aは図1で示したように第1防振部材10でほぼ覆われて
いるので、防振部材の防振−衝撃吸収特性により回転運
動に制動がかかりオーバシュートとアンダーシュートを
押えるように働く。また第2防振部材11は頂部アゴ部25
と下部アゴ部27の対向面の間に充填されているので、ア
ンダーシュートを制動するように働く。これによりオー
バシュート、アンダーシュートが減少する。
【0030】図2は本発明の第2実施例を示す図であ
る。本図の符号で図1に示す符号と同一符号は同一機能
を有する部材を表わす。但し第1防振部材10と第2防振
部材11とでは防振部材の硬さが変っており、第2防振部
材11の方を硬くする。これは第1防振部材10は主にオー
バシュートを制動するために設けられているが、オーバ
シュートは、図8に示すようにプラテン52によってある
程度押えられること、あまり硬くすると支持・可動バネ
接合ブロック6aの回転運動を押えてしまいワイヤ9先
端での移動量が少くなりすぎるので軟らかくしている。
一方第2防振部材11はアンダーシュートを押えるための
ものであり、アンダーシュートを頂部アゴ部25で押える
ためには硬い方がよい。例えば針入度で第1防振部材10
を100 〜160 程度とし、第2防振部材11を20〜60程度と
するとよい。
【0031】図3は本発明の第3実施例を示す図であ
る。本図の符号で第1実施例を示す図1と同一符号は同
一機能を有する部材を示す。本実施例は第1実施例に対
し、第2防振部材をより硬いシート状の防振部材を用い
たものである。シート状であり単独に加工できるので、
一定の硬さを有する防振部材を容易に得られる。また耐
摩耗性も向上する。第1実施例の場合は充填しなければ
ならず、一定の硬さを得ることが困難な場合がある。
【0032】図4は本発明の第4実施例を示す。本図の
符号で図1と同一符号は、同一機能を有する部材を表わ
す。本実施例は、第2実施例の第2防振部材11の内、頂
部アゴ部25と下部アゴ部27に接する面にそれぞれ耐摩耗
シートを設けたもので、第2防振部材の耐摩耗性を向上
させる。耐摩耗シートとしてポリミドフィルム (商品名
ユーピレックスS)など用いてもよい。機械的強度が大
きく、高温になってもかなりの強度を有する。
【0033】図5は本発明の第5実施例を示す。本図は
図9で示した電磁印字ヘッドを構成する電磁アクチュエ
ータを示す。コア30、アーマチュア32、ヨーク34、継鉄
39、永久磁石40、ベース41は磁束が通る磁路を形成し、
この磁束によってアーマチュア32を板バネ33の反発力に
抗してコア30に引き付けている。コイル31にパルス電圧
が印加されると、この磁束を打ち消すように作用し、板
バネ33の反発力によってアーマチュア32は、コア30を離
れるが、アーマチュア32、アーム35、ワイヤ38の慣性に
より板バネ33が図5において水平となる位置を越えてコ
ア30と反対側へオーバーシュートしてゆく。このとき第
1防振部材36による制動が働き、オーバーシュートを抑
えるように作用する。また、パルス電圧がなくなると永
久磁石40による磁束が現れ、アーマチュア32をコア30に
引き付けるため、アーマチュア32はコアに激突し、ビー
ム35、ワイヤ38は振動をする。このとき第2防振部材37
の制動が働き、この激突と振動を押さえるように作用す
る。
【0034】第1防振部材36より第2防振部材37の硬さ
を硬くしてあるが、これは第1防振部材36をあまり硬く
すると板バネ33の反発力が弱まってしまうのでこれを避
けるためであり、また、第2防振部材37はアーマチュア
32とコア30の激突を和らげるために設けられているの
で、この目的のためには硬い方が効果的である。
【0035】以上の実施例は圧電印字ヘッドや電磁印字
ヘッドを例として説明したが、圧電アクチュエータや電
磁アクチュエータに拡大機構を設けた装置であれば、本
発明を適用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は、第1防振部材と第2防振部材を設けることにより、
拡大機構のオーバシュート、アンダーシュートを制動す
るので、拡大機構を有する圧電アクチュエータや電磁ア
クチュエータを高速駆動したとき、圧電または電磁アク
チュエータアセンブリの可動部分の変位と応力を減少さ
せ破壊の生じる可能性を減少させ、圧電アクチュエータ
や電磁アクチュエータの信頼性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例の構成を示す図である。
【図4】本発明の第4実施例の構成を示す図である。
【図5】本発明の第5実施例の構成を示す図である。
【図6】針入度とヤング率の関係を示す図である。
【図7】圧電または電磁印字ヘッドを用いたプリンタの
構成を示す図である。
【図8】印字ヘッド、プラテン、被印刷用媒体、リボン
の関係を示す図である。
【図9】電磁印字ヘッドの構成を示す図である。
【図10】圧電印字ヘッドの内部構造を示す図である。
【図11】圧電アクチュエータアセンブリの構成を示す
図である。
【図12】圧電素子の構成を示す図である。
【図13】圧電アクチュエータアセンブリの拡大機構を
説明する図である。
【図14】オーバシュート、アンダーシュートを説明す
る図である。
【図15】電磁アクチュエータの拡大機構を説明する図
である。
【符号の説明】 1 圧電素子 2 ベース 3 可動支持ブロック 4 可動バネ 5 支持バネ 6a 支持・可動バネ接合ブロック 6b ビーム取付ブロック 8,35 ビーム 9, 38 ワイヤー 10, 36 第1防振部材 11, 37 第2防振部材 12 シート状の防振部材 13 防振部材 14 耐摩耗シート 25 頂部アゴ部 27 下部アゴ部 30 コア 31 コイル 32 アーマチュア 33 板バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 7/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子(1)の一方の端部と接続する
    ベース(2)と、前記圧電素子(1)の他方の端部に接
    続する可動支持ブロック(3)と、この可動支持ブロッ
    ク(3)に一端を固定し前記圧電素子(1)の伸張方向
    に設けられた可動バネ(4)と、前記ベース(2)の他
    方の端部に一端を固定し前記可動バネ(4)と平行に配
    置された支持バネ(5)と、この支持バネ(5)と前記
    可動バネ(4)の頂部を接続するブロック(6)とを備
    えた拡大機構を有する圧電アクチュエータにおいて、前
    記ブロック(6)と前記ベース(2)の間に設けられた
    第1防振部材(10)と、前記可動支持ブロック(3)と
    前記ブロック(6)の間に設けた第2防振部材(11)と
    を備えたことを特徴とする拡大機構を有する圧電アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 前記第2防振部材(11)の硬さを前記第
    1防振部材(10)の硬さより硬くしたことを特徴とする
    請求項1記載の拡大機構を有する圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記第2防振部材(11)は、前記可動支
    持ブロック(3)と前記ブロック(6)に接する面に設
    けられた耐摩耗シート(13)と、この耐摩耗シート(1
    3)の間に設けられた防振部材(14)よりなることを特
    徴とする請求項2記載の拡大機構を有する圧電アクチュ
    エータ。
  4. 【請求項4】 外周にコイル(31) を巻かれたコア (3
    0) と、板バネ (33)により支持され、このコア(30) と
    対向するアーマチュア (32) と、この板バネ(33) を支
    持する支持部 (34) とを備えた拡大機構を有する電磁ア
    クチュエータにおいて、前記板バネ (33) の前記コア
    (30) と反対側を第1防振部材(36) で覆い、前記板バ
    ネ (33) の前記コア (30) 側を第2防振部材(37) で覆
    ったことを特徴とする拡大機構を有する電磁アクチュエ
    ータ。
  5. 【請求項5】 前記第2防振部材(37) の硬度を前記第
    1防振部材(36) の硬度より硬くしたことを特徴とする
    請求項4記載の拡大機構を有する電磁アクチュエータ。
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