JP3098891B2 - めっき装置 - Google Patents
めっき装置Info
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Description
連続的に電解めっき又は無電解めっき処理を施すめっき
装置に関する。
面図である。めっきセル30は上側セル板21a及び下
側セル板21bにより構成されており、これらのセル板
21a,21bは、被めっき部材である板材7のパスラ
インを挟んで上下方向に対向して配置されている。めっ
きセル30の入口から若干離隔した位置には、ダムロー
ル22a,23aが上下方向に対向し且つ相互に周面を
接触するようにして配設されている。これと同様に、め
っきセル30の出口から若干離隔した位置には、ダムロ
ール22b,23bが上下方向に対向し相互に周面を接
触するようにして配設されている。
ロール22b,23bとの間にはめっき液供給用マニホ
ールド26,27が設けられており、これらのマニホー
ルド26,27からめっきセル30内にめっき液が供給
されるようになっている。
おいて、板材2は、図中白抜き矢印で示すように、ダム
ロール22a,23a間を通り、めっきセル30内に入
る。そして、このセル30内を通過し、ダムロール22
b,23b間を通って、次段に搬送される。このとき、
上側に配置されたマニホールド26から吐出されためっ
き液は、主に板材7とセル板21aとの間を入口側ダム
ロール22aに向けて流れる。また、下側に配置された
マニホールド27から吐出されためっき液は、主に板材
7とセル板21bとの間を入口側バックアップロール2
3aに向けて流れる。そして、ダムロール22a,23
aとダムロール22b,23bとの間は、常にめっき液
が満たされた状態となる。めっきセル30を出ためっき
液は、めっきセル30とダムロール22a,23aとの
間又はめっきセル30とダムロール22b,23bとの
間からめっき液受け槽28に流れ落ちる。
満たされた状態において、例えば、無電解めっきの場合
は、板材7がめっきセル30を通過する間に板材7の表
面上にめっき層(無電解めっき層)が形成される。ま
た、電解めっきの場合は、セル板21a,21bを陽極
とし、ダムロール22a,22bを通電ロールとし、こ
れらの陽極及び通電ロールを所定の電源に接続する。こ
れにより、板材7がめっきセル30を通過する間に、板
材7の表面にめっき層(電解めっき層)が形成される。
た従来のめっき装置には以下に示す問題点がある。即
ち、めっき装置においては、セル30内へのめっき液供
給量を多くして入口側ダムロール22a,23aと出口
側ダムロール22b,23bとの間に常にめっき液を満
たしておく必要がある。特に、無電解めっきの場合は、
めっき層の層厚を厚くするためにめっき液と板材7との
相対速度がある程度速いことが必要であり、マニホール
ド26,27からめっきセル30内に供給するめっき液
の流量を更に多くする必要がある。この場合に、めっき
液の供給量が多すぎると、図6に示すように、板材7の
上側において、セル30から出てダムロール22a,2
3aに向かう液とダムロール22a,23aで塞き止め
られ反射された液とがぶつかって、図中斜線で示す部分
に乱流が発生する。このため、板材7の上面に流れ模様
のめっきむらが発生する。また、板材7の下側では、め
っき液により板材7が押し上げられ、更にその反動で押
し下げられるというように、板材7が上下に振動する。
その結果、板材7の表面に擦り疵が発生する。
0内に供給するめっき液の流量が少なすぎると、図7に
示すように、板材7の下側のめっき液がセル30を出た
ところでめっき液受け槽28に落ちて、セル30とダム
ロール23a,23bとの間に液切れが発生する。そし
て、板材7の下面にめっき液の液滴29が部分的に付着
して、その結果めっきむらが発生する。
ホールドからめっきセル内に供給すべきめっき液の流量
が多いことが必要であり、更に、めっき液の供給量の調
整が極めて困難であるという問題点がある。
のであって、めっきセル内に供給すべきめっき液の流量
を削減できると共に、めっき液の供給量の調整が容易で
あって、めっきむらがない高品位のめっき層を形成する
ことができるめっき装置を提供することを目的とする。
は、その内部を被めっき部材が通るめっきセルと、この
めっきセル内にめっき液を供給するめっき液供給手段
と、前記めっきセルの入口側端部及び出口側端部から夫
々離隔して配置され前記被めっき部材の上下面に転動し
て前記めっきセルから出ためっき液を塞き止める各1対
の入口側ダムロール及び出口側ダムロールと、前記めっ
きセルの入口側端部及び出口側端部に設けられた堰と、
これらの堰を超えて前記めっきセルから出ためっき液を
前記ダムロールに向けて案内する案内部材と、を有し、
前記案内部材には、その幅方向の両側から流れ落ちるめ
っき液の流量を調整する流量調整手段が設けられている
ことを特徴とする。
口側端部に堰が設けられており、これらの堰を超えた分
のめっき液がめっきセルから流れ出る。めっきセル内へ
のめっき液供給量が少ない場合、セル内におけるめっき
液の液面高さはめっき液の供給量に応じて変化し、めっ
き液の供給量が多いほどめっき液の液面高さは高くな
る。本発明においては、めっきセルの入口側及び出口側
の端部に設けられた各堰の間にめっき液が保持されるた
め、めっき液の供給量を少なくしてもめっき液の液面高
さを高くでき、めっき液と被めっき部材とを確実に接触
させることができるので、セル内へのめっき液の供給量
を少なくできる。
は、前記めっきセルと入口側及び出口側ダムロールとの
間に案内部材が設けられており、この案内部材により前
記堰を超えてめっきセルから出ためっき液を前記ダムロ
ールに向けて案内する。これにより、めっき液の供給量
が少ない場合も、セルからダムロールに至る前に落下し
てしまうめっき液がなくなるので、めっきセルとダムロ
ールとの間においても、被めっき部材の下面とめっき液
とを確実に接触させることができて、めっきむらの発生
を回避できる。
ル内へのめっき液の供給量を少なくできるので、被めっ
き部材の上面において、めっきセルから出ためっき液と
前記ダムロールにより反射されためっき液との衝突によ
る乱流の発生を抑制できて、被めっき部材の上面におけ
るめっきむらの発生を回避できる。
流れ落ちるめっき液の流量を調整するための流量調整手
段が設けられている。これにより、めっきセル内に供給
するめっき液の流量の大きな変化にも容易に対応するこ
とができる。例えば、めっき層の層厚を厚くするために
めっきセル内に供給するめっき液の流量を多くした場合
は、案内部材の幅方向の両側から流れ落ちるめっき液の
流量が多くなるように調整すればよい。これにより、め
っきセルとダムロールとの間の乱流の発生及び被めっき
部材の上下方向の振動を回避できる。また、例えば、め
っきセル内に供給するめっき液の流量を少なくする場合
は、前記案内部材の幅方向の両側から流れ落ちるめっき
液の流量が少なくなるように調整すればよい。これによ
り、被めっき部材とめっき液との未接触部分の発生を回
避できる。
参照して説明する。
入口部を示す模式的側面図である。
べき板材7のパスラインよりも上側に配設された上側セ
ル板1aと、前記パスラインよりも下側に配設された下
側セル板1bとにより構成されている。下側セル板1b
のセル入口側端部には、下側セル板1bの全幅に亘って
連続する堰4aが設けられている。この堰4aの高さ
は、頂部が板材7のパスラインよりも若干下側になるよ
うに設定されている。
3aとの間には案内部材5が設けられている。この案内
部材5は、セル10を出ためっき液をダムロール2a,
3aに向けて案内する底板5aと、この側板5aの両側
に設けられた側板5bと、この側板5bの上部に摺動す
るスライド板5dとにより構成されている。なお、底板
5aの端部は斜め上方に向けて屈曲されている。また、
側板5bの上部には、切欠き5cが設けられており、ス
ライド板5dを摺動することにより、切欠き5cとスラ
イド板5dとのなす開口部の開口面積が変化し、案内部
材5の側部から流れ落ちるめっき液の流量を調整するこ
とができるようになっている。
も、下側セル1bの端部に堰が設けられており、セル3
0と出口側ダムロールとの間には案内部材が設けられて
いる。
セル10内に供給されためっき液は、堰4aを超え、案
内部材5をダムロール2a,3a方向に進む。そして、
板材7よりも下側のめっき液は、その大部分が案内部材
5の先端から、めっき液受け槽(図示せず)に流れ落
ち、残部が切欠き5cからめっき液受け槽へ流れ落ち
る。
0内に堰4aが設けられていると共に、セル10とダム
ロール2a,3aとの間に案内部材5が設けられている
ため、セル10内に供給されるめっき液の流量を少なく
しても、入口側ダムロール2a,3aと出口側ダムロー
ルとの間にめっき液を満たすことができて、板材7とめ
っき液とを十分に接触させることができる。また、本実
施例においては、セル10内へのめっき液供給量を少な
くできるので、板材7の上面側においては、図3に示す
ように、めっき液は案内部材5の切欠き5cを通ってめ
っき液受け槽に流れ落ち、乱流の発生を抑制することが
できる。従って、板材7の上面側においても、めっきむ
らの発生を回避することができる。
cから側部に流れ落ちる液量を少なくすることにより、
めっきセル10内に供給するめっき液の量を更に少なく
することができる。一方、セル10内に供給するめっき
液の量が多い場合は、スライド板5dを調節して切欠き
5cから流れ落ちる液量を多くすることにより、乱流の
発生及び板材7が上下方向に振動することを回避でき
る。
きを行い、めっき皮膜の状態を調べた結果について、比
較例と比較して説明する。
m、厚さが1.0mmのコイル状に巻回されたアルミニ
ウム板(5182相当材)を用意した。そして、20m
/分の通板速度で、アルカリ洗浄、水洗(2回)、硝酸
洗浄及び水洗(2回)を順次施した。その後、図5に示
す従来のめっき装置を使用し、上側マニホールド26及
び下側マニホールド27から下記表1に示す流量でめっ
きセル内にめっき液を供給し、めっき処理(無電解亜鉛
めっき:ジンケート処理)を行った(従来例1乃至
3)。その結果、表1に表面状態を示すように、いずれ
も板材の下側の面には、めっき層が形成されていない未
着部があるか、又は上下の流量バランスが崩れて板材が
セル内で上下に激しく振動する(以下、脈動という)こ
とによる疵が発生した。また、板材の上側の面において
は、従来例1では皮膜の厚さが少なく疵が発生し、従来
例3では乱流によるめっきむらが発生した。
装置の替りにめっきセルの入口側及び出口側端部に、幅
方向に延出する堰を設けためっき装置を使用し、上側及
び下側マニホールドから表1に併せて示す流量でめっき
セル内にめっき液を供給し、前述の被めっき材にめっき
処理(無電解亜鉛めっき:ジンケート処理)を行った。
その結果、板材の上面及び下面の両方に、良好な状態の
めっき層が形成された。但し、この場合は流量の調整が
難しく、下側マニホールドからの流量を5000リット
ル/分よりも若干少なくすると、板材の下側の面にめっ
き層未着部又はめっきむらが発生し、下側マニホールド
からの流量を例えば5500リットル/分とすると、板
材の下側の面に脈動による疵が発生した。
1に示す本実施例装置を用いて前述の被めっき材にめっ
き処理(無電解亜鉛めっき:ジンケート処理)を行った
(実施例1)。この場合のマニホールドからの吐出量を
表1に併せて示す。その結果、上面及び下面の両方と
も、良好な状態のめっき層を得ることができた。
めっき装置においては、めっきセル内へのめっき液供給
量を少なくしても、良好な状態のめっき層を形成するこ
とができた。また、めっき液の流量の調整が比較的容易
であるという効果も確認できた。
き装置を示す模式的側面図である。
部材15a,15bの形状が異なることにあり、その他
の構成は基本的には第1の実施例と同様であるので、同
一物には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
なお、符号18は、案内部材15a,15bから流れ落
ちためっき液を受けるめっき液受け槽である。
口側ダムロール2a,3aとの間及びめっきセル10と
出口側ダムロール2b,3bとの間に夫々配設された案
内部材15a,15bの側板の高さが、第1の実施例に
比して高くなっている。このため、本実施例において
は、マニホールド16,17からめっきセル10内に供
給するめっき液の流量を更に少なくしても、セル10と
ダムロール2a,3aとの間及びセル10とダムロール
2b,3bとの間に十分な量のめっき液を保持すること
ができる。即ち、本実施例においては、第1の実施例よ
りも更にめっき液の流量を少なくすることができるとい
う効果を奏する。
装置は、めっきセル内に堰が設けられていると共に、め
っきセルとダムロールとの間に前記めっきセルから出た
めっき液を前記ダムロールに向けて案内する案内部材を
備えているから、前記めっきセル内に供給するめっき液
の流量を削減できて、めっきむらの発生を回避できる。
また、めっき液の供給量の調節が容易であるという利点
もある。
す模式的側面図である。
液の流れを示す模式的側面図である。
液の流れを示す模式的上面図である。
模式的側面図である。
を示す模式的上面図である。
を示す模式的上面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 その内部を被めっき部材が通るめっきセ
ルと、このめっきセル内にめっき液を供給するめっき液
供給手段と、前記めっきセルの入口側端部及び出口側端
部から夫々離隔して配置され前記被めっき部材の上下面
に転動して前記めっきセルから出ためっき液を塞き止め
る各1対の入口側ダムロール及び出口側ダムロールと、
前記めっきセルの入口側端部及び出口側端部に設けられ
た堰と、これらの堰を超えて前記めっきセルから出ため
っき液を前記ダムロールに向けて案内する案内部材と、
を有し、前記案内部材には、その幅方向の両側から流れ
落ちるめっき液の流量を調整する流量調整手段が設けら
れていることを特徴とするめっき装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05134985A JP3098891B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | めっき装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05134985A JP3098891B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | めっき装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06346285A JPH06346285A (ja) | 1994-12-20 |
JP3098891B2 true JP3098891B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=15141233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05134985A Expired - Lifetime JP3098891B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | めっき装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3098891B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009108367A (ja) * | 2007-10-30 | 2009-05-21 | Marunaka Kogyo Kk | 処理槽切替え方式の表面処理装置、この表面処理装置に用いる可動式液受け装置 |
JP5357497B2 (ja) * | 2008-10-21 | 2013-12-04 | 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 | 横型電気めっき装置 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP05134985A patent/JP3098891B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06346285A (ja) | 1994-12-20 |
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Legal Events
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