JP3096221B2 - オルゴール・シミュレータ - Google Patents

オルゴール・シミュレータ

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JP3096221B2
JP3096221B2 JP07075435A JP7543595A JP3096221B2 JP 3096221 B2 JP3096221 B2 JP 3096221B2 JP 07075435 A JP07075435 A JP 07075435A JP 7543595 A JP7543595 A JP 7543595A JP 3096221 B2 JP3096221 B2 JP 3096221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械式のオルゴールの
動作をシミュレーションするオルゴール・シミュレータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、オルゴールは小箱に備え
つけたピンを植えたドラムの回転により、金属の櫛状の
歯を弾いて曲を発音する装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来からあるオルゴー
ルでは、その演奏する曲はドラムに打ち付けたピンによ
り決定され、このピンの打ち付け/抜き取りは容易にで
きないので、演奏曲を容易に変更することはできない。
したがって、一つのオルゴールで演奏できる曲は1曲に
限られてしまう。また、自動演奏装置などによりオルゴ
ールの音で曲は演奏できても、オルゴールが動作してい
る様子を表示するものは今までになく、久しく要望され
ていた。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、オルゴールの動作を
シミュレーションにより実現するという着想に基づき、
種々の演奏曲の演奏をその曲に対応したピンが打ち付け
られたオルゴール外観を同時に表示しつつ行うととも
に、演奏曲を自分で容易に作成編集もできるオルゴール
・シミュレータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1は本発明に係る原理
説明図である。上述の課題を解決するために、本発明に
おいては、ディレイ装置の画面上に、ドラムに櫛歯を弾
くピンを打ち付けたオルゴールの外観を表示してオルゴ
ールの動作を模擬するオルゴール・シミュレータであっ
て、時系列な演奏情報101に従ってオルゴール曲を演
奏する演奏手段102と、演奏情報101に対応して、
ドラム上にピンを打ち付けた画像を表示するよう制御す
るピン表示手段103とを備え、曲の進行に対応してド
ラム上に表示したピンの画像をドラムの回転方向に移動
するよう表示することにより、ドラムが回転している様
子を模擬するように構成されたオルゴール・シミュレー
タが提供される。
【0006】上記のピン表示手段は、演奏情報に対応し
た画像を曲の進行に応じた所定のタイミングで作成して
ディスプレイ装置に表示するよう制御してもよいし、演
奏情報に対応したピン配置のドラムが回転している様子
を表示するのに必要な複数の画像を予め作成しておき、
曲の進行に対応した画像を順次表示するよう制御しても
よい。
【0007】また、上述の本発明のオルゴール・シミュ
レータでは、操作者の指示により演奏情報を編集するた
めの編集画面を表示する編集手段を備え、編集手段は、
ドラムを画面上に表示してそのドラム回転方向を拍・小
節、ドラム軸方向を音高とする編集画面を表示し、演奏
情報の拍・小節と音高で決定されるドラム上の位置にピ
ンの画像を表示するとともに、画面上においてピンを新
たに打ち込む、あるいは現にあるピンを抜き取る画像表
示制御を行い、ピンの打ち込みと抜き取りに対応するよ
う演奏情報を作成編集するように構成することができ
る。
【0008】また、最初の述べた本発明のオルゴール・
シミュレータでは、時系列な自動演奏情報に、オルゴー
ル音を演奏するための演奏情報を記録する演奏トラック
と、ピンを含むオルゴール外観画像の表示を行うための
画像制御情報(画像指示情報あるいは画像情報自体な
ど)を記録するための画像トラックとを設けるととも
に、演奏されるオルゴール音とドラム上で回転するピン
の画像とが同期するように演奏トラックの演奏情報と画
像トラックの画像制御情報とを記録し、この自動演奏情
報を自動演奏装置で自動演奏することで、オルゴール音
の演奏と画面のドラム上のピンの回転の同期をとるよう
に構成することができる。
【0009】この本発明のオルゴール・シミュレータで
は、操作者の指示により演奏情報を編集するための編集
画面を表示する編集手段を備え、編集手段は、ドラムを
画面上に表示してそのドラム回転方向を拍・小節、ドラ
ム軸方向を音高とする編集画面を表示し、演奏情報の拍
・小節と音高で決定されるドラム上の位置にピンの画像
を表示するとともに、画面上において該ピンを新たに打
ち込む、あるいは現にあるピンを抜き取る画像表示制御
を行い、ピンの打ち込みと抜き取りに対応するよう演奏
トラックの演奏情報を作成編集し、これに伴って画像ト
ラックの画像制御情報も作成編集するように構成するこ
とができる。
【0010】また、上述の本発明のオルゴール・シミュ
レータでは、オルゴールの可動部分に上書きする2種類
以上のノイズデータを備え、この可動部分に上書きする
ノイズデータを順次に切り換えることで可動部分の回転
している様子を模擬するように構成することができる。
【0011】また、上述の本発明のオルゴール・シミュ
レータでは、櫛部の歯の片縁に沿って表示領域を設定
し、ドラム上に打ち付けたピンがドラムの回転に伴い櫛
部の歯に接触するときには、その接触した櫛歯の表示領
域の着色を変えることにより、櫛歯がピンに弾かれる様
子を模擬するように構成することができる。
【0012】
【作用】本発明のオルゴール・シミュレータでは、演奏
手段102により演奏情報101に従ってオルゴール曲
を演奏するとともに、ピン表示手段103でその演奏情
報101に対応して、ドラム上にピンを打ち付けた画像
を表示するよう制御するので、オルゴール曲の進行に対
応してドラム上においてピンの打ち付け位置がドラムの
回転方向に移動して、ドラムの回転している様子が模擬
される。したがって、演奏情報を変えることで、オルゴ
ール曲を変え、かつ、そのオルゴール曲に応じた位置に
ピンが打ち込まれたドラムが回転するオルゴール外観の
画像を表示することができる。
【0013】また、操作者は編集手段により編集画面上
においてドラム上にピンを打ち込んだり、抜き取ったり
することで、演奏情報を容易に作成編集することができ
る。
【0014】また、演奏トラックと画像トラックを持つ
自動演奏情報により、オルゴール曲の演奏とそれに同期
したドラム上のピンの回転する様子を容易に実現するこ
とができる。
【0015】また、オルゴールの可動部分に上書きする
ノイズデータを順次に切り換えることで、可動部分の回
転している様子を容易に模擬することができる。
【0016】また、櫛部の歯の片縁に沿った表示領域
を、ドラム上に打ち付けたピンがドラムの回転に伴い櫛
部の歯に接触するときに、その着色を変えることによ
り、櫛歯がピンに弾かれる様子を容易に模擬することが
できる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ここでは本発明のオルゴール・シミュレータを応
用プログラム制御装置に組み込んだ実施例で本発明を説
明する。この応用プログラム制御装置は、複数の応用プ
ログラムをパーソナルコンピュータ等で自動的に順繰り
に実施したり、ユーザが任意に選択してユーザ操作によ
り実施したりするもので、例えば店頭でのデモンストレ
ーション・プレイを行うデモプレイ装置等として利用で
きるものである。
【0018】図2には本発明による応用プログラム制御
装置の構成図が示される。図2において、点線で囲まれ
た部分が本発明に係る応用プログラム制御装置である。
この応用プログラム制御装置はMIDIインタフェース
10を介して外部の電子楽器11にMIDIケーブルで
接続される。なお、MIDIケーブルで電子楽器11に
接続することに代えて、例えば双方向形の1本のRS2
32Cケーブルを介して電子楽器11を接続してもよ
く、この場合にはRS232Cインタフェースを介して
電子楽器11を制御するようにする。
【0019】応用プログラム制御装置内では、バス5を
介してCPU1、RAM2、操作装置3、表示装置4、
プログラム記憶装置6、自動演奏情報記憶装置7、画像
情報記憶装置8、自動演奏装置としてのシーケンサ9、
MIDIインタフェース10が互いに接続されている。
【0020】ここで、CPU1はプログラムの実行を含
む装置全体の制御を司る中央処理装置である。RAM2
は演算等の結果を入出力したりする作業用のランダムア
クセスメモリである。操作装置3はユーザが本装置を操
作するためのマウスやキーボードなどの入力手段からな
る。表示装置4はビットマップディスプレイ形のCRT
ディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示手段からな
る。シーケンサ9は自動演奏情報を再生する装置であ
る。
【0021】MIDIインタフェース10は電子楽器1
1との間で演奏情報のやり取りをするためのインタフェ
ース回路である。すなわち、シーケンサ9からの演奏情
報はMIDIインタフェース10のMIDI出力端子O
UTから電子楽器11に送られ、また電子楽器11から
の演奏情報、例えば電子楽器11の鍵盤を打鍵したとき
に発生するMIDI信号は、MIDIインタフェース1
0のMIDI入力端子INからCPU1に送られるよう
になっている。
【0022】プログラム記憶装置6は装置の基本的な動
作を制御するメインプログラムと購買者の興味を惹くた
めのその製品に関わる複数の応用プログラム(アプリケ
ーション・プログラム)とを記憶した記憶装置である。
画像情報記憶装置8は表示装置4に画像を表示するため
の複数の画像表示情報を記憶した記憶装置である。自動
演奏情報記憶装置7は自動演奏情報を記憶した記憶装置
である。
【0023】上記の応用プログラムとしては本実施例で
は、MIDIインタフェース10を介して接続された電
子楽器11に、本体に内蔵されたシーケンサ9で再生可
能な自動演奏曲目、例えばSMFデータなどのミュージ
ックデータ集の市販ディスクなどを紹介するミュージッ
クデータ紹介プログラム、その電子楽器の内容を紹介す
る製品紹介プログラム、アニメーションでメトロノーム
の動作を模擬(シミュレーション)するメトロノーム模
擬プログラム、およびアニメーションでオルゴールの動
作を模擬するオルゴール模擬プログラムがあり、これら
の応用プログラムによって視覚や聴覚を通じて購買者に
製品をアピールするものである。
【0024】自動演奏情報記憶装置7には複数の曲にそ
れぞれ対応して複数種類の自動演奏情報が記憶されてい
る。通常、この自動演奏情報としては、各曲毎に外部に
接続された電子楽器11に自動演奏を行わせるための演
奏情報を記憶する演奏トラックが設けられているが、一
部の曲に関しては自動演奏情報として図3に示されるよ
うに演奏トラックと共に画像指示トラックが設けられて
おり、この画像指示トラックは演奏トラックと同期して
再生されて演奏中にその演奏音に対応した画像を表示装
置4に画像表示するために用いられる。すなわち、この
画像指示トラックは演奏中に表示させる画像情報を指示
する画像指示情報を演奏情報と同期させて記憶してあ
る。
【0025】シーケンサ9は自動演奏情報記憶装置7か
ら時間経過に伴って演奏トラックと画像指示トラックと
の情報を同期して再生し、演奏トラック上の演奏情報を
外部の電子楽器11にMIDIデータとして出力すると
ともに、画像指示トラックにおいて画像指示情報を検出
した場合には、それが画像情報記憶装置8に記憶してあ
る画像情報を指定するものであれば、画像情報記憶装置
8から対応する画像情報を読み出して表示装置4に出力
し、あるいはその画像指示トラックの情報が直接に表示
画像情報である場合には、その画像情報を直接に表示装
置4に出力するようになっている。このようにして、曲
の進行に同期して表示装置4の表示画像内容が変化する
ようになっている。
【0026】表示装置4における画像表示の仕組みにつ
いて図4を参照して説明する。基本的な仕組みは、表示
画面を構成する各ドット(表示画素)毎にパレット(番
号)が設定され、さらにパレット(番号)毎に色番号が
指定されるようになっている。すなわち、図4におい
て、例えば画面の大きさをm×nドット、パレットの種
類を16種類、色の種類を2000種類とし、各ドット
は画面上のドット座標D(x,y)で表すものとする。
ドット・パレット対応テーブルでは各ドットにそれぞれ
対応してパレット番号が付され、パレット・色対応テー
ブルでは各パレット番号にそれぞれ対応して色番号が付
されている。したがって各ドットの表示色はそのドット
の属するパレットに設定されている色番号によって決ま
る。この場合、画面上に一度に同時に表示できる色の種
類はパレットの数によって決まるので、本実施例では1
6色となる。
【0027】表示装置4内には、これらの画像情報のド
ットとパレットと色との対応関係をテーブルとして記憶
する記憶装置が設けられており、この記憶装置の記憶内
容を書き換えることにより表示する画像の内容を変える
ことができる。画像情報記憶装置にはこれらの画像情報
が画面毎に記憶されている。例えば、ある装置を画面に
表示した場合、その装置外観を構成する各部位毎に、ド
ット・パレット対応テーブルにおいてその部位に属する
全てのドットに対して同じパレット(番号)を指定して
おけば、その部位は同じ色で表示されるようになる。ま
た、パレット・色対応テーブルにおいてその部位に対応
するパレットの色番号を変更することにより、その部位
の表示色を変えることができる。また、いったん表示装
置4に所定の画像を表示した後に、ドット・パレット対
応テーブルにおいて特定のドットに関してのみパレット
番号の書換えを行うことにより、そのドットは別の画像
となるので、表示中の画像の上に別の画像を上書きする
ことが可能になる。
【0028】以下、上述の応用プログラム制御装置の基
本的な動作の概要を図5〜図7を参照して説明する。こ
こで、図5はメインメニュー画面の例を示す図、図6は
選択実行モードでの各応用プログラムとメインメニュー
画面との関係を説明する図、図7は自動実行モードでの
各応用プログラムとメインメニュー画面との関係を説明
する図である。
【0029】実施例装置の電源が投入されると、メイン
プログラムが起動され、表示装置4にメインメニュー画
面が表示される。メインメニュー画面はいずれの応用プ
ログラムを実行するか、あるいはシステムを終了するか
を選択指示するためのもので、図5に示されるように各
応用プログラムのタイトル名と終了指示の項目が表示さ
れる。
【0030】タイトル名としては、この実施例では、製
品(例えば電子楽器)の機能等を映像と音声で紹介する
製品紹介プログラム、3つのミュージックデータ集を収
納曲と共に紹介するミュージックデータ紹介プログラ
ム、メトロノームの動作を模擬するメトロノーム模擬プ
ログラム、オルゴールの動作を模擬するオルゴール模擬
プログラムの4つの応用プログラムのタイトル名が表示
されている。
【0031】このメインメニュー画面上では、現在選択
対象となっている項目がカーソルで指し示されるので、
マウスによってカーソルを移動させてクリックすること
で、選択したタイトルの応用プログラムが実行される。
なお、以下に説明する他の画面においても、マウスによ
ってカーソルを移動させてクリックすることによって、
その項目を実行するという操作手順は同じである。
【0032】このように、メインメニュー画面におい
て、カーソルでタイトル名を選択すれば「選択実行モー
ド」となって当該タイトル名の応用プログラムが実行さ
れるが、他方、所定時間にわたり何らの操作もしなかっ
た場合は、「自動実行モード」となり、各応用プログラ
ムを所定時間ずつ順次に実行する。以下、この「選択実
行モード」と「自動実行モード」について説明する。
【0033】〔選択実行モード〕メインメニュー画面に
おいて所定時間内にユーザによって何れかの応用プログ
ラムのタイトル名が選択された場合は、図6に示す「選
択実行モード」となり、選択されたタイトルの応用プロ
グラムが実行される。
【0034】応用プログラムとして「製品紹介」が選択
された場合、製品紹介プログラムでは、所定の一連の製
品紹介を映像と音声で行い、この製品紹介が終了すると
実行中のプログラムを終了して、メインメニュー画面に
戻る。あるいは、製品紹介中にキーボードやマウスで何
らかの操作がなされた場合には、実行中のプログラムを
その時点で終了し、メインメニュー画面に戻る。
【0035】応用プログラムとして「製品紹介」以外の
タイトル、すなわち「ミュージックデータ紹介」、「メ
トロノーム模擬」あるいは「オルゴール模擬」が選択さ
れた場合、それらの応用プログラムのメイン画面(タイ
トル画面とも称される)が表示されてプログラムが実行
される。この実行中に所定時間以上にわたりユーザによ
る何らの操作もなかったりユーザが終了を指示する「戻
る」を指定したときには、実行中のプログラムを終了し
てメインメニュー画面に戻る。
【0036】また、これらの応用プログラムでは、メイ
ン画面の他に、ユーザの指定によって表示されるサブ画
面がある。すなわち、応用プログラムのメイン画面中に
アイコン等で表示される項目を選択することにより、そ
の選択した項目に対応するサブルーチンの実行とサブ画
面への移行が指示され、表示装置4の表示内容がサブ画
面に切り換えられるとともに、サブルーチンが実行され
る。このサブルーチンでは、サブ画面においてアイコン
等で指示した内容に対応する処理が行われる。一方、実
行内容(例えば曲演奏等)が一応終了したり、所定時間
にわたり何らの操作もなかったり、あるいはユーザによ
って「戻る」の指示がされた場合は、当該サブ画面に関
する実行中のサブルーチンを終了し、応用プログラムの
メイン画面に戻る。
【0037】〔自動実行モード〕メインメニュー画面に
おいて、所定時間にわたり何らの操作もなかった場合
は、図7に示す「自動実行モード」となる。この「自動
実行モード」では、最初に「製品紹介」のプログラムを
実行し、それが終了すると以降、各応用プログラムを順
繰りに実行する。すなわち、「製品紹介」→「ミュージ
ックデータ紹介」→「メトロノーム模擬」→「オルゴー
ル模擬」の順にループ状に繰り返し実行する。この場
合、各応用プログラムの実行中にユーザが何らの操作も
しない場合には、所定時間の経過あるいは実行内容の終
了により順次に次の応用プログラムが自動的に選択され
て実行されるが、各応用プログラムの実行中にユーザの
操作があった場合には、「選択実行モード」と同様にそ
の操作内容に対応した処理が行われる。この操作内容と
して、メイン画面において「戻る」の指示がされた場合
には、その実行中の応用プログラムを終了して、もとの
メインメニュー画面に戻る。
【0038】以上の処理を図8から図13のフローチャ
ートに基づいて更に詳細に説明する。ここで、図8は
「自動実行モード」や「選択実行モード」の設定等の基
本的な制御を行うメインプログラム、図9はミュージッ
クデータ紹介、メトロノーム模擬あるいはオルゴール模
擬が「選択実行モード」で選択されたときの応用プログ
ラム、図10はメトロノーム模擬またはオルゴール模擬
が選択されたときのコマンド処理のルーチン、図11は
ミュージックデータ紹介が選択されたときのコマンド処
理のルーチン、図12は製品紹介が「選択実行モード」
で選択されたときの応用プログラム、図13は「自動実
行モード」を行うための制御プログラムである。
【0039】まず、図8のメインプログラムについて説
明する。実施例装置の電源が投入されると、RAM等を
適宜初期化し(ステップS1)、表示装置4にメインメ
ニュー画面を表示し(ステップS2)、このメインメニ
ュー画面に対して定めた曲の自動演奏の再生開始をシー
ケンサ9に指示する(ステップS3)。メインメニュー
画面には実施例装置にて実行可能な図5に示す応用プロ
グラムのタイトル名および終了指示が表示される。シー
ケンサ9はメインメニュー画面に対応する曲の自動演奏
情報(画像指示トラックなし)を自動演奏情報記憶装置
7から選択して再生し、外部に接続された電子楽器11
によってその曲の楽音が再生される。なお、このメイン
メニュー画面において上記のような曲の再生を行うか否
かは、それに応じた選択手段により任意に選択できるよ
うにしてもよい。
【0040】このメインメニュー画面の表示が所定時間
以上にわたりユーザの何らの操作もなく続いたことが時
間カウンタで検出されたら(ステップS4〜S8)、自
動実行モードに移行する(ステップS12、S13)。
この時間カウンタは、次のステップS5からS7の工程
の処理に一定の時間を要するので、それらの行程を所定
回数繰り返すことにより時間を測定するように構成して
いる。すなわち、まず時間カウンタの値を初期値に設定
したら(ステップS4)、次に時間カウンタの値を1つ
デクリメントし(ステップS5)、時間カウンタの値が
所定値に達したかを判定する(ステップS6)。時間カ
ウンタの値が所定値に達しない場合はユーザによる操作
の有無を判定する(ステップS7)。ユーザによる操作
がなかった場合は上述の時間カウンタの値を一つデクリ
メントするステップS5に戻り、ステップS5以降のフ
ローを繰り返して実行する。なお、以降の説明における
他の時間カウンタも全て同様の原理になっている。
【0041】上記ステップS6の判定において、所定時
間以上にわたり何らの操作もなかったと判定されたとき
は、シーケンサ9にメインメニュー画面用の曲の再生停
止の指示を与え(ステップS12)、「自動実行モー
ド」に進む(ステップS13)。この「自動実行モー
ド」については、図13を参照して後で詳述する。「自
動実行モード」における各応用プログラムの実行中に、
ユーザによりメインメニュー画面への「戻る」等が指示
されたときには、メインメニュー画面を表示し(ステッ
プS2)、ステップS2以降のフローを繰り返す。
【0042】ステップS7で前記所定時間中にユーザに
よる操作があったと判定された場合は、その操作の内
容、特にその操作が終了あるいは応用プログラムのタイ
トルを選択するものであるか否かを判定する(ステップ
S8)。マウスで単にカーソル移動操作がなされただけ
などのように意味のある指示がなされていない場合に
は、時間カウンタを初期化するステップS4に戻り、ス
テップS4以降のフローを再び繰り返す。このように時
間カウンタが初期化されることで、上述の所定時間の計
測は初めからやり直される。
【0043】ステップS8の判定において、応用プログ
ラムのタイトルを選択する操作(すなわち本実施例では
マウスでカーソルを選択対象のタイトル名に移動させて
クリックする操作)であると判定された場合は、その選
択したタイトルの選択回数をカウントする回数カウンタ
を一つインクリメントした後に(ステップS9)、シー
ケンサ9にメインメニュー画面用の曲の再生停止の指示
を与え(ステップS10)、「選択実行モード」を実行
する(ステップS11)。
【0044】ステップS11の「選択実行モード」で
は、選択されたタイトルが何であるかを判断してそのタ
イトルに対応する応用プログラムを実行する。この内容
については図9〜図12を参照して後で詳述する。選択
実行モードでの応用プログラムの実行において、実行内
容が終了した場合、所定時間以上にわたり無操作であっ
た場合、あるいは応用プログラムのメイン画面で終了を
指示する「戻る」を選択する操作がされた場合は、メイ
ンメニュー画面に戻り(ステップS2)、ステップS2
以降のフローが繰り返して実行される。
【0045】ステップ8の判定においてユーザ操作によ
りメインメニュー画面の「終了」が選択されたと判定さ
れた場合は、回数カウンタに記憶された各タイトルの選
択回数と後述する「ミュージックデータ紹介」で選択さ
れた曲集の選択回数を表示してメインプログラムを終了
する(ステップS14)。すなわち、各応用プログラ
ム、曲集毎にその選択回数をカウントする回数カウンタ
が設定されており、これによりユーザによってどの応用
プログラムがどれくらい選択されたかが分かる。
【0046】次に、「選択実行モード」での応用プログ
ラムの処理について詳述する。まず、ミュージックデー
タ紹介プログラム、メトロノーム模擬プログラム、オル
ゴール模擬プログラムが「選択実行モード」で選択され
たときの処理内容を図9を参照して説明する。なお、こ
れらの応用プログラムは基本的な手順は類似の処理内容
となっているので、図9によって一括して説明すること
にする。相違点として、ステップS100の前処理の位
置があり、メトロノーム模擬プログラムでは図中に点線
で示すステップS100を行い、オルゴール模擬プログ
ラムでは実線で示すステップS100を行い、ミュージ
ックデータ紹介プログラムではステップS100は行わ
ない。なお、これらのプログラムが後述する「自動実行
モード」で実行された場合の処理内容は、図9に示す
「選択実行モード」時の処理と同一である。
【0047】メインメニュー画面でのユーザによる応用
プログラムのタイトル名の選択で「選択実行モード」に
移行したら(ステップS11)、まず、選択したタイト
ルにそれぞれ対応した前処理(後に詳説する)を行い
(ステップS100)、次いで、シーケンサ9にその選
択した応用プログラムのメイン画面に対応する自動演奏
情報(演奏トラックと画像指示トラック)の再生開始を
指示する(ステップS101)。シーケンサ9は自動演
奏情報記憶装置7から対応する自動演奏情報を選択して
再生し、外部に接続された電子楽器11によってその演
奏トラックの曲の楽音が再生されるとともに、表示装置
4に画像指示トラックで指示されるメイン画面の画像が
表示される。なお、シーケンサ9はこれらの応用プログ
ラムのメイン画面に対応する曲を再生し終わった場合に
はその曲を再び先頭から再生し、以後これを繰り返す。
【0048】次いで時間カウンタの値をその選択した応
用プログラムに応じた所定値に初期化し(ステップS1
02)、その後に時間カウンタの値を一つカウントダウ
ンして(ステップS103)、この時間カウンタのカウ
ント値が所定値に達した否かを判定する(ステップS1
04)。この判定の結果、カウント値が所定値に達して
いない場合、すなわち所定時間を経過していない場合
は、ユーザによる操作の有無を判定する(ステップS1
05)。このユーザ操作としてはマウスや装置キーボー
ドによる操作の他、電子楽器11の鍵盤操作も含めるよ
うに構成する。ユーザによる操作がなかった場合は時間
カウンタをダウンカウントするステップS103に戻
り、ステップS103以降のフローを繰り返し実行す
る。
【0049】この処理を繰り返すことにより、ステップ
S104にて所定時間を経過したと判定されたとき、す
なわち所定時間内に何らの操作もなかったときは、終了
フラグを時間経過による終了を表す“0”に設定した後
に(ステップS107)、シーケンサ9に再生停止指示
を与え(ステップS108)、応用プログラムを終了
し、メインプログラムのメインメニュー画面に戻る。
【0050】一方、上記所定時間以内にユーザによる操
作があったとステップS105で判断された場合は、そ
の操作された内容を判断し(ステップS106)、分岐
処理を行う。判断された内容が応用プログラムの終了を
示す「戻る」指示である場合は、終了フラグをユーザ操
作による終了を表す“1”に設定した後に(ステップS
111)、シーケンサ9に再生停止の指示を与え(ステ
ップS108)、応用プログラムを終了し、メインプロ
グラムのメインメニュー画面に戻る。
【0051】ステップS106の内容判断で、操作され
た内容が意味を持たない操作であると判断された場合
は、時間カウンタを初期化するステップS102に戻っ
て、再びステップS102以降のフローを実行する。こ
れにより上記所定時間の計測は初めからやり直される。
このようにすることで、例えばユーザ操作として電子楽
器11の鍵盤を叩いたときにも時間カウンタが初期化さ
れて時間の計測がやり直されるので、後述するように、
例えばメトロノーム模擬プログラムでユーザが電子楽器
11を操鍵している場合にはメトロノームが止まること
はない。
【0052】一方、ステップS106で判断された内容
が、その応用プログラム内でのコマンド(すなわちメイ
ン画面に表示された「戻る」以外の処理項目)である場
合は、シーケンサ9にメイン画面と曲の再生停止の指示
を与え(ステップS109)、コマンドに対応するサブ
ルーチンを実行する(ステップS110)。このサブル
ーチンはサブ画面に関する処理を行うものである。サブ
ルーチンを終了した場合にはステップS101すなわち
当該応用プログラムのメイン画面の表示に戻る。
【0053】ユーザ操作により「メトロノーム模擬」ま
たは「オルゴール模擬」が選択されたときのステップS
110におけるコマンド処理の手順が図10を参照して
以下に説明される。すなわち図10はメトロノーム模擬
プログラムおよびオルゴール模擬プログラムのコマンド
処理サブルーチンの処理内容を示すものであり、これら
のメトロノーム模擬プログラムおよびオルゴール模擬プ
ログラムのコマンド処理サブルーチンは類似の処理内容
となっているので図10によりこれらを一括して説明す
るものである。
【0054】コマンド実行のためのサブルーチンは、応
用プログラムのメインルーチンと類似の動作をするよう
になっている。すなわち、まずコマンドに対応するサブ
画面を表示する(ステップS201)。次いで時間カウ
ンタの値が所定値に初期化され(ステップS202)、
その後に時間カウンタの値が一つカウントダウンされ
(ステップS203)、そのカウント値が所定値に達し
たか否かが判定される(ステップS204)。カウント
値が所定値に達しない場合、すなわち所定時間に満たな
い場合は、ユーザによる操作の有無を判定する(ステッ
プS205)。ユーザによる操作がなかった場合は、時
間カウンタをダウンカウントするステップS203に戻
り、ステップS203以降のフローを繰り返して実行す
る。
【0055】ステップS204の判断にて所定時間を経
過したと判断された場合、すなわち所定時間内に何の操
作がなかったと判断された場合は、サブルーチンを終了
し、メイン画面のプログラムに戻る。
【0056】一方、ステップS205の判断でユーザに
よる操作があったと判断された場合は、その操作された
内容を判断し(ステップS206)、その結果に応じて
分岐処理を行う。判断された内容がメイン画面に「戻
る」の指示である場合は、サブルーチンを終了し、メイ
ン画面のルーチンに戻る。判断された内容が意味を持た
ない操作である場合は、時間カウンタを初期化するステ
ップS202に戻って再びステップS202以降のフロ
ーを実行する。したがって上記所定時間は初めからカウ
ントし直される。判断された内容がそのサブルーチン内
でのコマンドである場合は、そのコマンドに対応する処
理を行う(ステップS207)。
【0057】ユーザ操作により「ミュージックデータ紹
介」が選択されたときのステップS110におけるコマ
ンド処理の手順が図11を参照して以下に説明される。
すなわち図11はミュージックデータ紹介プログラムの
コマンド処理サブルーチンの処理内容を示す。まず、
「ミュージックデータ紹介」のメイン画面においてユー
ザによりコマンドで選択(本実施例では、「その1」、
「その2」、「その3」の項目でミュージックデータ集
の一つを選択)されたミュージックデータ(ミュージッ
クデータ集の中の所定の1曲)に対応する自動演奏情報
(演奏トラックと画像指示トラックを含む)の再生開始
をシーケンサ9に指示する(ステップS301)。選択
されたミュージックデータ集に対応する回数カウンタを
一つインクリメントする。シーケンサ9は曲の終了時に
終了信号をCPU1に返すようになっており、この終了
信号に基づいて曲が終了しているか否かを判定する(ス
テップS302)。曲が終了していた場合はサブルーチ
ンを終了してミュージックデータ紹介プログラムのメイ
ンルーチンに戻り、そのメイン画面を表示する。
【0058】一方、曲が終了していなかった場合は、次
にユーザによる操作(「戻る」の指示)があるか否かを
判定し(ステップS303)、操作がなければ曲終了を
検出するステップS302に戻ることで曲終了まで操作
の有無を監視し続け、操作があればシーケンサ9に再生
停止を指示し(ステップS304)、サブルーチンを終
了してミュージックデータ紹介プログラムのメインルー
チンに戻ってメイン画面を表示する。
【0059】次に、製品紹介プログラムが「選択実行モ
ード」で実行されたときの処理内容を図12を参照して
以下に説明する。すなわち、図12は選択実行択モード
における製品紹介プログラムの処理内容を示す。この製
品紹介プログラムは、ミュージックデータ紹介プログラ
ムのコマンド処理サブルーチンと類似の動作をするよう
になっている。すなわち、シーケンサ9に製品紹介プロ
グラムに対応する曲(画像指示トラックあり)の再生開
始を指示し(ステップS401)、製品紹介プログラム
に対応する曲の再生が終了しているか否かを判定する
(ステップS402)。
【0060】曲が終了していた場合は、終了フラグを曲
終了による終了を表す“0”に設定して(ステップS4
06)、製品紹介プログラムを終了し、メインプログラ
ムに戻り、メインメニュー画面の表示を行う。一方、終
了していなかった場合は、さらにユーザによる何らかの
操作があるかを判定し(ステップS403)、操作がな
ければステップS402に戻り、操作があればシーケン
サ9に再生停止を指示し(ステップS404)、終了フ
ラグをユーザ操作による終了を表す“1”に設定して
(ステップS405)、製品紹介プログラムを終了し、
メインプログラムに戻り、メインメニュー画面の表示を
行う。
【0061】次にメインプログラムにおいて「自動実行
モード」が選択されたときの各応用プログラムの順次実
行動作が図13を参照して説明される。「自動実行モー
ド」は、製品紹介プログラム、ミュージックデータ紹介
プログラム、メトロノーム模擬プログラム、オルゴール
模擬プログラムをこの順に繰り返し自動的に実行するも
ので、具体的には前記の各応用プログラムに対応する曲
と画像をシーケンサで順次再生させる。
【0062】まず、メインプログラムにおいて「自動実
行モード」になった場合には、製品紹介プログラムを選
択し(ステップS501)、その選択した応用プログラ
ム(ここでは製品紹介プログラム)を実行する(ステッ
プS502)。この応用プログラムの実行が終了した場
合には、終了フラグの内容を判定する(ステップS50
3)。なお、「自動実行モード」でメトロノーム模擬プ
ログラムあるいはオルゴール模擬プログラムが実行され
た場合は、図9に示す選択実行モードでの処理と同一の
処理が行われる。
【0063】応用プログラムの実行終了は曲の終了、無
操作での時間経過、あるいはユーザ操作によって生じ、
その何れであるかは終了フラグの内容で判別できる。こ
の終了フラグの内容がユーザ操作による終了を表す
“1”である場合には、「自動実行モード」を終了して
メインプログラムのメインメニュー画面に戻る。一方、
終了フラグの内容が、それ以外の曲終了や時間経過によ
る終了を表す“0”である場合(製品紹介プログラムで
は曲終了の“0”)には、シーケンサに対して次のタイ
トルの応用プログラム(ここではミュージックデータ紹
介プログラム)に対応する自動演奏情報(演奏トラック
と画像指示トラックを含む)の選択を指示し(ステップ
S504)、その選択したタイトルの応用プログラムの
実行を指示する(ステップS502)。このような処理
をステップS504で各応用プログラムを順次に選択し
て繰り返す。
【0064】このように、実行している応用プログラム
が曲終了や所定時間経過で実行終了した場合には「自動
実行モード」を続けて順繰りに次の応用プログラムを選
択・実行し、一方、応用プログラムの実行中にユーザに
よって操作がなされたことにより実行終了した場合には
「自動実行モード」を終了してメインメニュー画面に戻
る。なお、他の変形例として「自動実行モード」で複数
の応用プログラムの実行を一巡したときに、メインメニ
ュー画面に戻るようにしてもよい。
【0065】なお、本実施例においては、「自動実行モ
ード」で応用プログラムを実行する順番はメインメニュ
ー画面に表示されたタイトルを上から順番に実行するよ
うになっているが、もちろん本発明はこの選択方法に限
られるものではなく、例えば前記回数カウンタによって
選択された数をスキャンしてその数が一番多いもの順に
実行してもよいし、ランダムに選択してもよい。ただ
し、同一の応用プログラムが連続して2度実行されない
ようにすることが好ましい。
【0066】また、前記時間カウンタは上述の実施例で
はソフトウェア・タイマにより実現されているが、所定
時間を測定できるものであれば特にこれに限定されるも
のではなく、ハードウェア・タイマあるいはシーケンサ
9のテンポ情報を利用して時間を測定するものであって
もよい。
【0067】なお、前記自動演奏情報記憶装置に、複数
の自動演奏情報とともに、演奏曲あるいは製品に関する
情報を告知する告知情報(例えば曲名、歌手名)を記憶
しておき、メニュー画面表示時あるいは応用プログラム
実行中に自動演奏曲データが演奏される時は、その演奏
曲に対応する前記告知情報を表示装置の一角に表示する
ようにしてもよい。
【0068】また、この場合においては、応用プログラ
ム実行中にシーケンサ9による自動演奏をさせるか否か
を選択する選択手段を各応用プログラムに設けることが
好ましい。
【0069】さらに、この場合において、シーケンサ9
から送られてくる自動演奏データの終了信号を検出する
終了検出手段を設けておけば、前記所定時間を1曲分の
時間に設定することができるので、曲の終了に伴って応
用プログラムが終了するようにできる。応用プログラム
実行に伴って自動演奏データを一定の規則に基づいて選
択するようにすれば、応用プログラムが自動演奏データ
の終了の度に切り替わるので、違和感を感じさせずに他
の応用プログラムに移行することができる。
【0070】次にこの実施例の応用プログラム制御装置
に用いられる応用プログラムの一層詳細な具体例を説明
する。
【0071】〔メトロノーム模擬プログラム(メトロノ
ーム・シミュレータ)〕図14に示すように、メトロノ
ーム模擬プログラムは、表示装置4の画面に、シミュレ
ーションによりメトロノームの外観を表示し、その動作
時には所定のテンポおよび拍でメトロノームの針が振れ
る様子を表示するとともに、楽音を発生するようになっ
ている。
【0072】このメトロノームの外観および動作する針
の表示方法を以下に説明する。図14に示すように、こ
のメトロノーム模擬プログラムで模擬するメトロノーム
は、本体21にその表面に表示板22を設け、針23が
表示板22の前面で左右に振れるようにしてある。この
メトロノームの外観や針などは、それらの部品を構成す
る画面上の各ドットに対してそれぞれパレット番号を設
定することで色表示を行っており、よって同じパレット
番号に属するドット(よって部品)はすべて同じ色に表
示されるようになっている。
【0073】ここで本実施例の場合、画面上に針を表示
できる針表示領域として図14中に番号23a〜23e
で示される5箇所が予め決められており、これらのうち
の一つの針表示領域を黒色に、他の針表示領域を背景色
とし、その黒色の針表示領域を針の振れ方向に隣接する
針表示領域に順次に切り換えていくことによって、あた
かも針が振れているように見せるものである。このよう
に針表示領域23a〜23eはそれぞれ別個のパレット
となっており、針として表示する場合にはそのパレット
の色番号を黒色とし、それ以外では背景色とする。
【0074】例えば背景色を白色で、メトロノーム本体
21を白と黒の組合せで表示するように設定する。この
場合、針表示領域のパレットの設定は、例えばメトロノ
ームの中心に針を表示する針表示領域23cのパレット
については、その背景色が全て白色であるので、針表示
領域23cの全範囲のドットを一つのパレットとして設
定し、針として表示するときにはそのパレットを黒色と
し、それ以外のときは白色とする。
【0075】一方、針の背景にメトロノーム本体21が
ある針表示領域23a、23b、23d 、23eについ
ては、その全範囲のドットを一つのパレットとして設定
してしまうと、その針表示領域を針を示す黒色とした場
合はよいが、針が存在しないことを表現する背景色の白
色とした場合に、その針表示領域に重なっているメトロ
ノーム本体21の黒色部分まで白色となってしまう。
【0076】図17はこのような重なり部分を持つ針表
示領域23eを例にしてパレットの設定法を説明する図
である。すなわち、針表示領域23eに対し一つのパレ
ットとして取り扱うドットは、白色の表示板22と重な
る領域23e1 と、本体21と重なる部分のうち本体の
色が白色になっている部分の領域23e2 と、白地に黒
点が散りばめられている領域23e3 中の白色部分と、
背景の白色の領域23e4 とする。すなわち、分割され
た領域23e1 +23e2 ++23e3 +23e4 を一
つのパレットとして設定する。これにより、針表示領域
23eに対応するパレットの色番号を黒に指定した場合
には、その針表示領域23eに針が黒で表示されるよう
になる。色番号を背景色と同じ白にした場合には、その
針は白で表示されるため、実際には針は見えなくなる
が、その際、上記のようにパレットを分割してあるの
で、メトロノーム本体部分まで白色に変えられることは
なく、画像表示の違和感をなくせる。
【0077】このようにして5つの針表示領域に対応し
て各パレットを設定しておき、1つの針表示領域だけを
黒色として針を表示し、残りの針表示領域を白色とする
と、画面上では1つの針のみが黒色に表示されるように
なり、その黒色に表示する針表示領域を順次に切り換え
ることにより、針があたかも動いているように見えるよ
うになる。
【0078】上述のように、針表示領域の色の切換え
は、その領域に設定されたパレットに対応する色番号を
黒と白に変更するだけでよく、処理が非常に簡素化され
る。
【0079】このメトロノーム模擬プログラムが起動さ
れると、まず前処理(図9のステップS100の処理)
として、予め定めたテンポ設定値と拍設定値がテンポラ
リ・メモリに設定される。シーケンサ9がメトロノーム
模擬プログラムのメイン画面用に定めた曲の再生を開始
し、メトロノーム音が再生されるとともに、それに同期
してメトロノームの針が振れる様子が表示される。自動
演奏情報記憶装置7にはメトロノーム模擬プログラム用
の自動演奏情報として、0、2、3、4、6の各拍に対
応してそれぞれ1小節からなるメトロノーム音の発生を
指示する演奏トラックおよび画像指示トラックからなる
曲が予め記憶されており、シーケンサ9は上記テンポラ
リ・メモリに設定された拍設定値に応じてそれに対応し
た曲を自動演奏情報記憶装置7から読み出すとともに、
その曲の演奏を上記テンポラリ・メモリに設定されたテ
ンポで1小節を繰り返し演奏する。
【0080】この画像指示トラックの先頭には、表示板
22の中央位置に針23cがある状態のメトロノームの
外観とタイトル25とアイコン表示24との画像情報を
表示することを指示する画像指示情報が記憶されてお
り、さらに曲の進行に伴う所定タイミング毎に、メトロ
ノームの針振れ方向に隣接する針表示領域をそれぞれ表
示する2つのパレットの色番号を指定する画像指示情報
が記憶されている。曲の再生中に色番号を指定する画像
指示情報を読み出す度に、指定されたパレットの色番号
を書き換えるよう表示装置4を制御する。この画像指示
情報は、それまで黒色で表示されていた針表示領域の表
示色を背景色(白色)で表示し、その針にその振れ方向
に隣接するそれまで背景色(白色)で表示されていた針
表示領域の表示色を黒色で表示するような内容になって
いる。曲の進行に伴う各タイミングによって黒色に表示
する針表示領域をその振れ方向に順次に移動させていく
ようにしてあるため、黒色の針が振れているように見え
る。以上の動作を繰り返してメトロノームの針の動きを
模倣することができる。「カッツ」のメトロノーム音は
針が左端と右端の両方の位置で常時発音し、「チーン」
のメトロノーム音は拍に同期したタイミングで、針が左
または右端の位置に表示されたときに発音するようにな
っている。
【0081】なお、後述するようにメトロノームの拍お
よびテンポはサブ画面で変更設定可能であるが、「自動
実行モード」あるいはメインメニュー画面からメトロノ
ーム模擬プログラムが起動された場合には、当初、所定
の固定された拍の曲を所定の固定されたテンポで演奏
し、メイン画面からサブ画面に移行して拍、テンポの変
更を行った後にサブ画面からメイン画面に戻った時の
み、その変更された拍、テンポで演奏するようになって
いる。これは、拍、テンポを変更設定したユーザとは別
のユーザがメトロノーム模擬プログラムを使用する場合
に違和感を感じないようにするためである。「選択実行
モード」として起動された場合に所定時間内に操作がな
ければメトロノーム模擬プログラムを終了し、メインプ
ログラムに戻ってメインメニュー画面を表示する。
【0082】図14に示すように、メトロノームが動作
するメイン画面の右上には、「戻る」、「テンポ」、
「拍」のアイコン24が表示されており、「選択実行モ
ード」ではこれらのアイコンによって動作状態の指定が
可能になる。マウスで「戻る」を選択した場合あるいは
所定時間にわたりユーザによる操作が何もない場合は、
メトロノーム模擬プログラムを終了し、前記メインプロ
グラムのメインメニュー画面に戻る。
【0083】前記メイン画面にて「テンポ」が選択され
た場合は、シーケンサ9を停止させることにより、メト
ロノームの針の動き表示を停止させるとともに、メトロ
ノーム音の再生も停止させる。続いてテンポ設定に対応
するサブルーチンが起動され、図15に示すようにメト
ロノームの針23cが表示板22の中央位置に設定され
ている画像が表示される。さらにテンポ設定ウィンドウ
26を構成する各ドット(それまで背景色に対応するパ
レットが割り当てられていた)に別の色に対応するパレ
ットを割り当て、それ以前の表示画面に対応する画面に
上書きすることにより図15に示すテンポ設定ウィンド
ウ26(サブ画面)を表示する。テンポ設定ウィンドウ
26は、実際のメトロノームのテンポ表示と同様に針上
に移動設定可能な重り27が表示される。マウスのカー
ソルを重り27に合わせ、クリックすることによって重
りが上下に移動可能になる。この重り27を所望のテン
ポ位置に合わせて再びクリックすることによって、テン
ポを設定することができる。
【0084】また、テンポ設定ウィンドウ表示時に「戻
る」をクリックした場合、あるいは所定時間にわたり何
らの操作もなかった場合は、テンポ設定ウィンドウ26
を消去してテンポ設定サブルーチンを終了し、再びメイ
ンルーチンに戻って、メトロノームをサブ画面により設
定したテンポでスタートさせる。
【0085】図18はテンポ設定のコマンド処理の一つ
の具体例を示すフローチャートであり、前述の図10を
一層具体化したものである。この具体例では、マウスで
カーソルを動かすことにより任意のテンポを選び、左ク
リックすることでその選んだテンポをテンポ設定値とし
て設定してテンポ設定処理を終了し、一方、右クリック
することでテンポ設定を行うことなく(つまり前の値の
ままで)テンポ設定処理を終了するようにしている。
【0086】メイン画面にて「テンポ」が選択されてテ
ンポ設定に対応するサブルーチン(図18)が起動され
ると、図15に示すテンポ設定画面が表示されるととも
に(ステップS2001)、時間カウンタが初期化され
る(ステップS2002)。カーソルの形状が重り27
に変えられ、テンポ設定ウィンドウ26内におけるテン
ポラリ・メモリの現在のテンポ設定値の位置に表示され
る。この重り27(すなわちカーソル)の位置はマウス
を用いて上下に移動させることができる。マウスを左ク
リックすると(ステップS2004)、そのときのテン
ポ設定ウィンドウ26における重り27で示されるテン
ポ設定値が、テンポラリ・メモリにそれまで設定されて
いたテンポ設定値と書き換えられ(ステップS200
5)、テンポ設定の処理ルーチンが終了してメインルー
チン(図9)に戻る。メインルーチンでは、前述したよ
うにこのテンポラリ・メモリのテンポ設定値に基づいて
曲が演奏される。
【0087】一方、マウスが右クリックされた場合には
(ステップS2006)、テンポラリ・メモリのテンポ
設定値を書き換えることなく、テンポ設定の処理ルーチ
ンを終了する。したがって、メインルーチンにおけるメ
トロノーム模擬のテンポはテンポ設定のサブルーチンを
起動する以前に設定したテンポ設定値で行われる。
【0088】マウスが動かされると(ステップS200
7)、その動きに応じてテンポ設定ウィンドウ26上に
おいて重り27の位置が移動されるとともに、時間カウ
ンタが初期化される(ステップS2011)。マウスが
動かされない場合には時間カウンタをカウントダウンす
る(ステップS2008)。マウスが何ら動かされずに
所定時間が経過すると(ステップS2009)、テンポ
設定の処理ルーチンを終了してメインルーチンに戻る。
【0089】前記メイン画面にて「拍」が選択された場
合は、拍設定に対応するサブルーチンが起動され、テン
ポ設定と同様に拍設定ウィンドウを表示するドットにパ
レットを割り当て、図16に示されるように、拍設定ウ
ィンドウ28が表示される。このときシーケンサ9は停
止されるので、メトロノームの針が中央位置で停止され
るとともに、メトロノーム音の再生も停止される。
【0090】拍設定ウィンドウ28は、実際のメトロノ
ームの拍設定機構のように「2、3、4、6、0」の拍
を表示するとともに、移動可能なレバー29を表示す
る。マウスのカーソルをレバー29に合わせクリックす
ることによりレバー29が左右に移動可能になり、この
レバー29を所望の拍に合わせて再びクリックすること
によって、拍設定することができる。
【0091】また、拍設定ウィンドウ28の表示時は、
テンポ設定ウィンドウ表示時と同様に、アイコン24の
「戻る」をマウスでクリックした場合、あるいは所定時
間にわたり何らの操作もなかった場合は、拍設定ウィン
ドウを消去して拍設定サブルーチンを終了し、再びメイ
ンルーチンを起動し、設定された拍に対応するメトロノ
ーム用自動演奏情報の再生が開始され、設定された拍で
メトロノーム音を発音するようになっている。
【0092】図19は拍設定のコマンド処理の一つの具
体例を示すフローチャートであり、前述の図10を一層
具体化したものである。この具体例では、マウスでカー
ソルを動かすことにより任意の拍を選び、左クリックす
ることでその選んだ拍を拍設定値として設定して拍設定
処理を終了し、一方、右クリックすることで拍設定を行
うことなく(つまり前の値のままで)拍設定処理を終了
するようにしている。
【0093】メイン画面にて「拍」が選択されて拍設定
に対応するサブルーチン(図19)が起動されると、図
16に示す拍設定画面が表示されるとともに(ステップ
S2021)、時間カウンタが初期化される(ステップ
S2022)。カーソルの形状がレバー29に変えら
れ、拍設定ウィンドウ28内におけるテンポラリ・メモ
リの現在の拍設定値の位置に表示される。このレバー2
9(すなわちカーソル)の位置はマウスを用いて左右に
移動させることができる。マウスを左クリックすると
(ステップS2024)、そのときの拍設定ウィンドウ
28におけるレバー29で示される拍設定値が、テンポ
ラリ・メモリにそれまで設定されていた拍設定値と書き
換えられ(ステップS2025)、拍設定の処理ルーチ
ンが終了してメインルーチン(図9)に戻る。メインル
ーチンでは、前述したようにこのテンポラリ・メモリの
拍設定値に基づいて曲が演奏される。
【0094】一方、マウスが右クリックされた場合には
(ステップS2026)、テンポラリ・メモリの拍設定
値を書き換えることなく、拍設定の処理ルーチンを終了
する。したがって、メインルーチンにおけるメトロノー
ム模擬の拍は拍設定のサブルーチンを起動する以前に設
定した拍設定値で行われる。
【0095】マウスが動かされると(ステップS202
7)、その動きに応じて拍設定ウィンドウ28上におい
てレバー29の位置が移動されるとともに、時間カウン
タが初期化される(ステップS2031)。マウスが動
かされない場合には時間カウンタをカウントダウンする
(ステップS2028)。マウスが何ら動かされずに所
定時間が経過すると(ステップS2029)、拍設定の
処理ルーチンを終了してメインルーチンに戻る。
【0096】「自動実行モード」でメトロノーム模擬プ
ログラムが実行されている時は、所定時間にわたりメト
ロノームが動作する様子を実行し、所定時間内に何らの
操作もなければメトロノーム模擬プログラムを終了し、
他の応用プログラムを順次実行する。また、メイン画面
で「戻る」の操作があればメトロノーム模擬プログラム
を終了し、メインメニュー画面に戻る。
【0097】なお、上記メトロノーム模擬プログラムに
おいて、メトロノーム音の演奏情報以外の通常の楽曲の
演奏情報、例えばミュージックデータ紹介において演奏
される演奏情報を演奏し、その演奏情報のテンポおよび
拍に合わせてメトロノームの針が振れる様子を模擬表示
するようにしてもよい。
【0098】本実施例では、針が振れている状態を模擬
するための画面上の針表示領域を5箇所に設定してあ
り、1拍の1/4の時間毎に針の表示位置が移動するの
で、正確なリズムを掴みやすい。なお、1拍をN分割す
るリズムの場合には、針表示領域をN+1箇所にすると
よい。
【0099】また、針が頂上を通過するときに表示速度
を速くすれば、ゼンマイで動作する本物のメトロノーム
の動作に一層近づいた模擬をすることができる。この場
合、表示消去する針に残像を表示して動きにスピード感
をつけることが好ましい。
【0100】また、上述の実施例では針の表示色は黒色
だけとしたが、設定した拍によって針の表示色を変える
ようにしてもよい。例えば4拍子の場合は黒、3拍子の
場合は赤、2拍子の場合は青、などのようにする。この
ようにすると、メトロノームの動作が停止している場合
にも、現在何拍子が設定されているかを一目で判別でき
る。
【0101】また、上述の実施例では、メトロノーム模
擬プログラムが「選択実行モード」で選択されたとき、
所定時間以上にわたり無操作が連続した場合には元のメ
インメニュー画面に戻るようにしたが、もちろん、メト
ロノーム模擬プログラムは上記所定時間の経過によって
は終了させずに、「戻る」等の停止指示が与えられたと
きにだけ終了するようにしてもよい。
【0102】〔オルゴール模擬プログラム(オルゴール
・シミュレータ)〕本発明に係るオルゴール・シミュレ
ータを実現するオルゴール模擬プログラムは、図20に
示すように、オルゴール30の外観の画像を表示装置4
に表示するとともに、オルゴール曲の再生に伴ってオル
ゴール30の可動部の間欠的な動作画像を順次に表示す
ることによって、オルゴール30のドラム部32、ハン
ドル部33、あるいは櫛部37等の各可動部分が演奏デ
ータに伴って動いている様子を模擬表示し、ドラム部3
2に打ち込まれたピンに対応した演奏情報の楽音(オル
ゴール音)を発生するようにしたものである。
【0103】オルゴール30が動いている様子を表示す
る方法を以下に説明する。オルゴール模擬プログラムの
メイン画面を構成するのは写真から読み取ったオルゴー
ルの外観の画像30とタイトル名39とアイコン38で
ある。ここで、オルゴール30は図示するように、ドラ
ム部32、このドラム部32を回転するためのハンドル
33、このハンドル33の駆動力をドラム部32に伝え
てその回転に変換するウォームギヤ34、ドラム部32
に打ち込まれたピン46、これらのピン46で弾かれて
楽音を発生する櫛部37、ドラム部32の側端部35、
36等からなる。
【0104】オルゴール30が動いている様子を表示す
るために、オルゴールの可動部分に関してはそれらの動
きに伴う間欠的な位置に対応する複数の画像が用意され
ている。ここで可動部分は、ドラム部32とその側端部
35、36、ハンドル33、ウォームギア34、ドラム
上のピン46、櫛部37である。
【0105】ハンドル33が回転する様子は、ハンドル
33の回転角度の異なる4つの位置(例えば90°置き
の位置)における画像を、所定のテンポに合わせて順次
に回転方向の画像に切り換えて表示している。具体的に
は、上記4つの回転角度のハンドル33の各画像を構成
するドットに対して、各回転角度に応じて、その回転角
度におけるそのドットの色に対応するパレット番号を指
定するようにし、ハンドル33の回転角度に従って各ド
ットのパレット番号を順次に切り換えて表示するように
している。
【0106】ウォームギア34は、ハンドル33と同様
に回転角度に応じた2つの画像をテンポに合わせて順次
に切り換えることで、回転を表現している。その際、図
22に示すようなそれぞれパターンの異なる2つのノイ
ズパレットをこのウォームギア34に重ね合わせてこの
ノイズパレットに色情報を順次に切り換えて送出する。
このノイズパレットは離散的な点の集合を1つのパレッ
トとして設定したものであり、ウォームギア34の画像
上にノイズを上書きすることによって画像をぼかし、そ
れにより視覚的にあたかもウォームギア34が回転して
いるように見えるようにしている。
【0107】ドラム部32は、オルゴール模擬プログラ
ムで再生されるオルゴール曲の演奏情報に基づいて、そ
のオルゴール曲に対応したドラムの円周面上におけるピ
ン46の設置位置をオルゴール模擬プログラムの起動時
(前述の図9のステップS100での前処理として)に
求め、その対応する位置にピン46の画像を表示すると
ともに、オルゴール曲の進行に伴ってピンの画像の表示
位置をドラム周面上においてドラムの回転方向に順次切
り換えるようにしてドラム部32の回転を表現する。こ
の手法については後で詳述する。さらにウォームギアの
表示方法と同じく、ドラム部32とその側端部35、3
6の画像上にパターンの異なる2つのノイズパレットを
重ね合わせてこのノイズパレットに順次切り換えて色情
報を送出している。
【0108】櫛部37は、各櫛の歯の片縁に沿って図2
3に示すような三角形状のパレット37aを設定してあ
り、再生される演奏情報に基づいてオルゴール曲の進行
に伴いピン46で弾かれる櫛の歯をリアルタイムに求
め、対応する櫛の歯の三角状のパレット37aに色情報
を、ピンで弾かれたときには櫛の歯と同色、弾かれてい
ないときには背景色となるように与えて、それによりあ
たかも櫛の歯が振動するように見えるようにしている。
【0109】このオルゴール模擬プログラムが起動され
ると、シーケンサ9がオルゴール模擬プログラムのメイ
ン画面に対応する曲の再生を開始し、オルゴール音の自
動演奏が行われるとともに、それに同期してオルゴール
30の各可動部が動いて自動演奏する様子が表示され
る。すなわち、オルゴール模擬プログラムのメイン画面
に対応する曲の画像指示トラックの先頭には、オルゴー
ル30の各可動部分が所定の回転初期位置にある外観、
タイトル39およびアイコン38の画像情報を指示する
画像指示情報が記憶されており、これを再生することに
より表示装置4にオルゴール30の外観、タイトル3
9、アイコン38が表示される。さらに、この画像指示
トラックには、オルゴール曲の進行に伴う所定タイミン
グ毎(例えば各拍毎)に、各可動部分がそのオルゴール
曲の進行に対応した位置の外観とノイズパレットとを指
示する画像指示情報が記憶されており、この画像指示情
報を読み出す度に、これに基づき画像情報を切り換えて
オルゴール画像の表示内容を切り換える。このように、
画像指示情報は曲進行に伴う所定タイミングにおいてそ
のタイミングにあった画像を指示するように設定してあ
るので、オルゴールの可動部があたかも動いているよう
に見える。
【0110】このオルゴール模擬プログラムは「選択実
行モード」として起動された場合には所定時間内に操作
がなければ終了し、メインプログラムに戻る。
【0111】なお、後述するようにオルゴール30で演
奏される演奏情報はサブ画面で変更設定可能であるが、
「自動実行モード」あるいはメインメニュー画面からオ
ルゴール模擬プログラムが起動された場合、その当初に
は所定の固定の演奏情報で演奏が行われ、サブ画面から
メイン画面に戻った時のみ当該サブ画面で変更された演
奏情報で演奏が行われるようになっている。これは演奏
情報を変更設定したユーザとは別のユーザが本装置を使
用した場合にオルゴール模擬に違和感を感じないように
するためである。
【0112】オルゴール模擬プログラムのメイン画面の
右上には、「戻る」「打/抜」「全部抜」のアイコン3
8が表示されている。オルゴール模擬プログラムは、マ
ウスでこの「戻る」を選択した場合あるいは所定時間に
わたりユーザによる操作がない場合には終了し、前記メ
インプログラムのメインメニュー画面に戻る。
【0113】このオルゴール模擬プログラムは、オルゴ
ール模擬プログラムで自動演奏される曲の演奏情報を編
集するための編集(EDIT)モードを具備しており、
前記メイン画面にて「打/抜」が選択された場合には、
シーケンサ9に楽音発生中止の指示を与え、編集サブル
ーチンを起動し、メイン画面から図21に示す編集画面
(サブ画面)に切り換わる。このとき、時間カウンタが
起動されて新たに時間を計測する。
【0114】この編集画面は、図21に示すように、中
央にドラム部32を、画面上側には鍵盤42の形で櫛部
37を、画面左側には先頭からの小節数とその小節内の
拍数(1小節=4拍)をそれぞれ表示する小節・拍表示
41を、画面右側にはカーソルの「移動」、ピンの「打
つ/抜く」、メイン画面への「戻る」をマウスで操作す
る際の操作説明表示43〜45をそれぞれ表示する。な
お、このオルゴールにおいては、ドラムの1周は6小
節、すなわち24拍となっている。
【0115】演奏情報の編集は、小節・拍表示41に従
った所望する拍と鍵盤42に従った所望するピッチとで
示されるドラム上の位置にマウスでカーソルを合わせて
左クリックすると、その位置にピンの画像が表示されて
ドラム部32にピン46を打ち込む様子が模擬される。
また、既に打ち込まれているピン46にマウスでカーソ
ルを合わせて左クリックすると、そのカーソルの位置に
あるピン46の画像が消去されてピンを抜く様子が模擬
される。このピンの打ち/抜きにあたっては、電子楽器
11からその擬態音として、ピンを打つときに例えば
「キューン」という音を鳴らせ、ピンを抜くときには
「ギュ」という音を鳴らせるようにする。
【0116】また編集画面において、マウスのカーソル
がドラム部32より上にある場合、すなわち鍵盤形に表
示された櫛部上にマウスのカーソルがある場合は、ドラ
ム部と小節・拍表示41を上から下へスクロールしてド
ラムを逆回転表示し、マウスのカーソルがドラム部32
の筒壁より下側にある場合、ドラム部32と小節・拍表
示41を下から上へスクロールし、ドラムを正回転表示
する。これにより、適宜、ドラム部32の回転を進めた
り戻したりして曲の編集を行える。それぞれ回転する際
は、シーケンサ9に演奏開始あるいは逆演奏開始の指示
楽音を与え、ドラム上のピン46が櫛部42を通過する
際にはそのピン46に対応する櫛歯の楽音を発生するよ
うになっている。
【0117】編集画面においてマウスを右クリックした
場合、あるいは所定時間操作がなかった場合は、編集画
面を消去して編集サブルーチンを終了し、再びメインル
ーチンに戻り、シーケンサ9に編集した演奏情報で演奏
させる。
【0118】また、前記メイン画面にて「全部抜」が選
択された場合は、オルゴール自動演奏データを消去し、
ドラム部32上のピンも全て消去する。
【0119】次に、編集モードにおいて編集画面で作成
した曲の演奏情報に基づいて、その曲の演奏の進行に伴
ってメイン画面のドラム周面上を回転方向に移動するピ
ンをリアルタイムに求めて表示する手法について説明す
る。
【0120】以下の説明に使用する各記号の意味は以下
の通りである。 TMAX:シーケンサの記憶拍数 n:ドラムに表示できる拍数 P(h,m):メイン画面においてピンを表示する座標 h:基準点の番号(注目している拍数) m:鍵番号 OFS:表示を始める拍 G(OFS):メイン画面におけるOFSの拍のときの
ピン画像情報 H(OFS):メイン画面におけるOFSの拍のときの
画像情報〔=ピン画像情報G(OFS)+背景画像情報
φ〕 TICK:表示を始める拍からの相対拍 Kmax :シーケンサの記憶鍵数
【0121】このオルゴールにおいては、ドラムの1周
は24拍となっているので、自動演奏情報としては、図
24に示されるように、演奏トラックの24の拍の曲情
報にそれぞれ対応して、画像情報記憶装置8に画像情報
H(OFS)が格納され、この画像情報H(OFS)に
基づいて、その拍に対応した背景画像としてのオルゴー
ルのドラム上にその拍に対応した位置のピンを描いた画
像が表示装置4に表示される。つまり、演奏情報の画像
指示トラックには各拍毎にH(OFS)が指示されてい
て、シーケンサ9はその指示に従って表示装置4にH
(OFS)の画像を表示する。この画像情報H(OF
S)はその拍OFS(ただし、OFSは0〜23)に対
応した背景画像情報φとその拍OFSに対応したピン画
像情報G(OFS)とからなる。背景画像情報φは各拍
に対応したオルゴール背景の画像、オルゴール本体の画
像、ハンドルの画像、ドラムの画像、ウォームギヤの画
像、櫛の画像、ノイズ画像などからなる。
【0122】まず、編集画面のドラム上に打ち込んだピ
ン座標をメイン画面のオルゴールのドラム上の座標に変
換する関係式を図25と図26を参照して説明する。図
25(A)に示すような楕円筒を考えると、A点の座標
は、 x=a cosα y=b sinα ・・・(1) A点よりβだけx軸側にシフトしたB点の座標は、 x=a cosα+β y=b sinα ・・・(2) そこで、この楕円筒を原点0を中心にθ回転する。する
と、図25(B)に示すように、B’点の座標は、 x=(a cosα+β) cosθ−b sinα sinθ y=(a cosα+β) sinθ+b sinα cosθ ・・・(3) となる。
【0123】この式(3)の関係をテーブル化した座標
テーブルを作るには、メイン画面におけるドット表現の
座標D(x,y)を、−π/2≦α≦π/2、β=0の
範囲でπ/12刻みで計算し、座標テーブルのP(h,
0)に記憶する。同様に、β=Δ(ただし、Δはドラム
上の同一拍上の隣のピンとの距離)として、座標テーブ
ルのP(h,1)に記憶する。この処理をβ=Kmax ×
Δまで繰り返して、図26に示すように座標テーブルを
完成させる。従って、注目する拍数h、鍵番号mのピン
のメイン画面におけるドット座標はこの図26のテーブ
ルを参照してP(h,m)に対応するドット座標D(x
h ,ym )から得ることができる。
【0124】次に、編集モードでの曲の演奏情報の作成
とピン画像の表示の仕方について図27と図28を参照
して説明する。編集コマンドが実行されると、図21に
示すような編集画面の地の画像を表示し(ステップS8
01)、ドラム上において表示を始める拍OFSとそれ
からの相対拍TICKを0にする(ステップS802、
803)。オルゴール模擬プログラムに対応する演奏ト
ラックのOFS+TICKの拍数に鍵番号mのノートオ
ン情報があれば対応する位置にピンを表示する(ステッ
プS804)。この処理を相対拍数TICKを一つずつ
インクリメントし(ステップS805)、ドラムに表示
できる拍数nまで繰り返す(ステップS804〜S80
6)。
【0125】現に編集画面に表示されているドラムの拍
数の範囲(ここでは0〜n)でマウスを操作してドラム
上でピンの打つ/抜くを行った場合、更新サブルーチン
が起動されて(ステップS808)、曲の更新とピンの
表示変更がなされる。図28はこの更新サブルーチンを
示す。図示のように、拍数OFS+h、鍵番号mの位置
にマウスでカーソルが合わせられて左クリックが行われ
た場合、演奏トラックのその位置にノートオン情報があ
るか否かが調べられ(ステップS8081)、ノートオ
ン情報がある場合には上記左クリック操作はピン抜きを
意味するから、そのノートオン情報を削除するとともに
その位置のピンを表示消去する(ステップS808
2)。一方、ノートオン情報がない場合には上記左クリ
ック操作はピン打ちを意味するから、そのノートオン情
報を曲データとして付加するとともに、その位置にピン
を表示する(ステップS8083)。
【0126】マウス操作によりカーソルが編集画面上で
ドラムより上側になったときには、スクロールによるド
ラムの逆回転を意味するから、表示を始める拍OFSを
一つデクリメントし(ステップS810)、反対にドラ
ムより下側になったときには、スクロールによるドラム
の正回転を意味するから、表示を始める拍OFSを一つ
インクリメントする(ステップS809)。このスクロ
ールの結果、表示を始める拍OFSの位置(すなわちピ
ンと櫛歯が接触する位置)に鍵番号mのノートオン情報
があれば、ノートオン信号を送出して電子楽器11によ
りその音を発音する(ステップS811)。この図27
の処理により、オルゴール曲が編集される。
【0127】次に、編集作成した演奏情報等に従って、
メイン画面のオルゴールのドラム上に表示するピンのピ
ン画像情報G(OFS)を作成する手法を図29、図3
0を参照して説明する。この処理は前述の図9のフロー
チャートにおけるステップS100による前処理として
行われるもので、、オルゴール模擬プログラムが選択さ
れた最初の時あるいはオルゴール模擬プログラムで編集
画面からメイン画面に戻った時に、図29、図30のサ
ブルーチンの形で行うものである。
【0128】前述したように、ドラムに表示される各ピ
ンのピン画像情報G(OFS)に対してドラムを含むオ
ルゴール本体等の画像を背景画像情報φとする。編集画
面上の座標PE (h、m)に対応するメイン画面上の座
標P(h,m)を全て計算してテーブル化したもの(す
なわち図26のテーブル)を作成しストアする(ステッ
プS601)。次いで、拍位置を示すためのOFSおよ
びTICKカウンタを初期化し(ステップS602、S
603)、ピン画像作成サブルーチンに進む(ステップ
S604)。
【0129】このピン画像作成サブルーチンでは、同一
拍においてドラムに表示される全ピンのピン画像情報G
(OFS)を作成する。すなわち、演奏トラックのOF
S+TICKの拍数に鍵番号mのノートオン情報があれ
ば、座標P(TICK,m)にピンを表示するピン画像
を作成し、この操作を当該拍においてドラム上に表示可
能な全てのノートオン情報に対して行って、それらのピ
ン画像の集合をピン画像情報G(OFS)として作成す
る。
【0130】図30はこのピン画像作成サブルーチンを
示すフローチャートである。このピン画像作成サブルー
チンを図30に従って以下に説明する。まず、鍵番号m
の値を初期化する(ステップS701)。次いで、OF
S+TICKの拍にノートオン信号があるかを調べ(ス
テップS702)、ノートオン信号があれば、座標テー
ブルを参照してそれに対応する座標P(TICK,m)
にピンを表示するピン画像を作成する(ステップS70
3)。この処理を鍵番号がKmax までの各鍵番号につい
て繰り返すことによって、同一拍においてドラム上に表
示される全ピンのピン画像情報G(OFS)を作成する
(ステップS703からS705)。
【0131】このピン画像作成サブルーチンを相対拍T
ICKを順次にインクリメントしつつドラム表示拍数範
囲のnまで繰り返すことによって(ステップS604か
らステップS606)、その拍においてドラムに表示す
る全てのピンのピン画像を作成し、これらのピン画像を
そのOFSの拍で表示する画像情報データG(OFS)
として保存する(ステップS607)。かかる処理を拍
数OFSがTMAXとなるまで繰り返して(ステップS
603からS609)、G(OFS)が24枚完成す
る。ここでOFSは「0」から「23」までである。
【0132】なお、上述のような座標計算を省くため、
ピンを表示する全ての座標を予めテーブルに持っておい
てもよい。こうして作成されたピンの画像データGを背
景画像φに上書きすることによってH(OFS)を作成
することができる。H(OFS)の作成は画面に表示す
る際に背景画像φ(OFS)とG(OFS)よりリアル
タイムに作成して表示してもよいし、オルゴール・シミ
ュレータの前処理S100でH(OFS)を一括して2
4枚作成し、曲の進行に伴って順次にそれを表示するよ
うにしてもよい。
【0133】「自動実行モード」でオルゴール模擬プロ
グラムが実行されている時は、所定時間にわたりオルゴ
ールが動作する様子を実行し、この所定時間内にユーザ
による操作がなければ、オルゴール模擬プログラムを終
了し、前述の自動実行モードの制御プログラム(図1
3)に従って他の応用プログラムを順次に実行する。
「戻る」の操作があればオルゴール模擬プログラムを終
了し、メインメニュー画面に戻る。
【0134】なお、ある拍において同時発音する音が多
い場合、すなわち同一拍でのピン数が多い場合は、本物
のオルゴールではピンと櫛歯の接触抵抗によってドラム
の回転が遅くなるので、それを模擬するようにドラム部
32の回転が遅くなるように画像表示を制御してもよ
い。
【0135】なお、上述の実施例では、オルゴール模擬
プログラムが「選択実行モード」で選択されたとき、所
定時間以上にわたり無操作が連続した場合には元のメイ
ンメニュー画面に戻るようにしたが、もちろん、オルゴ
ール模擬プログラムは上記所定時間の経過によっては終
了させずに、「戻る」等の停止指示が与えられたときに
だけ終了するようにしてもよい。
【0136】〔ミュージックデータ紹介プログラム〕ミ
ュージックデータ紹介プログラムは、フロッピディスク
などの記憶媒体に演奏情報を記憶して市販されているミ
ュージックデータ集(例えばSMF(Standard MIDI Fi
le) ミュージックデータ)を紹介するもので、ミュージ
ックデータ集の中で3つのおすすめミュージックデータ
集を紹介し、ミュージックデータ集の説明を表示すると
ともに、ミュージックデータ集の中の代表曲を演奏する
ものである。
【0137】このミュージックデータ紹介プログラムが
起動されると、シーケンサ9がミュージックデータ紹介
プログラムのメイン画面に対応する曲の再生を開始し、
メイン画面が表示されるとともに対応する曲の自動演奏
が開始され、さらに時間カウンタを初期化して所定時間
の計測を開始する。ミュージックデータ紹介プログラム
のメイン画面に対応する曲の画像トラックの先頭には図
31に示す画像の表示を指示する画像指示情報が記憶さ
れている。メイン画面として図31に示すように画面上
側にタイトル51を、画面左半分の窓52に「その1」
のミュージックデータ集のジャケットを、画面右端に複
数のアイコンを縦方向に並べて表示したメニュー画面5
3を表示する。前記アイコン53は、3つのミュージッ
クデータ集のうちの1つを選択する「その1」、「その
2」、「その3」と、プログラムを終了する「戻る」と
がある。なお、メイン画面で「その1」のミュージック
データ集のジャケットが表示されるので、メイン画面に
おいて演奏されるのは「その1」を選択した時に演奏さ
れる曲と同じ曲としてある。ただし、メイン画面と「そ
の1」を選択した時の画面は表示される内容が異なるの
で、画像指示トラックの内容は異ならせてある。
【0138】ミュージックデータ紹介プログラムの起動
から所定時間内にユーザがマウスで「そのn」(この例
ではnは1から3)を選択した場合は、シーケンサ9に
演奏停止の指示を与え、図11の曲再生サブルーチンを
起動する。「戻る」が選択された場合はミュージックデ
ータ紹介プログラムを終了し、メインプログラムに戻
る。マウスのカーソルを移動する等の意味を持たない操
作である場合、時間カウンタを初期化し、演奏を続け
る。また、所定時間内にユーザによる操作がなかった場
合はシーケンサに演奏停止を指示し、ミュージックデー
タ紹介プログラムを終了してメインプログラムに戻る。
【0139】なお、所定時間内にユーザによる操作がな
く、しかも曲が終了した場合は、再度曲の最初に戻って
演奏する。
【0140】メニュー画面53で「そのn」が選択され
た場合は、曲再生サブルーチンを起動し、シーケンサに
対して選択されたミュージックデータ集に対応する曲の
再生を開始させる。このとき再生される曲は選択された
ミュージックデータ集の代表的な曲である。さらに、こ
のとき演奏される曲の自動演奏情報には画像指示トラッ
クが設けられており、ミュージックデータ集のジャケッ
トを、メニュー画面53で表示していたジャケットの画
像に上書きし、図32に示すように、そのミュージック
データ集に関する情報(曲名リスト、演奏中の曲名等)
を表示する情報ウィンドウ54を画面右側に上書き表示
する。
【0141】シーケンサ9は演奏開始に伴って、曲終了
をスキャンしていて、曲終了時に終了信号を返すように
なっている。演奏中ユーザによる操作がなく、シーケン
サ9から終了信号が返された場合、曲再生サブルーチン
を終了してメインルーチンに戻る。またユーザがマウス
で「戻る」を選択した場合は、シーケンサ9に演奏停止
の指示を与え、情報ウィンドウ54を消去して曲再生サ
ブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
【0142】前記情報ウィンドウに表示する内容は、上
記のものに限定されるものではなく、例えば、価格、発
売時期、演奏者などを表示するようにしてもよい。
【0143】ミュージックデータ紹介プログラムが「自
動実行モード」にて実行された場合、演奏開始とともに
時間カウンタによって所定時間を計測し、所定時間内に
ユーザによる操作があった場合は、ミュージックデータ
紹介プログラムを終了し、メインプログラムに戻る。所
定時間にわたり操作がなければ、ミュージックデータ紹
介プログラムを終了し、次の応用プログラムを実行す
る。
【0144】なお、上記曲再生サブルーチンにて自動演
奏中にユーザによって「戻る」が指定された場合は、シ
ーケンサ9に順次にボリュームを絞る指示を与え、ボリ
ューム値が0になったらシーケンサに演奏停止の指示を
与えることでフェードアウトで演奏を終了させ、サブル
ーチンを終了し、メインルーチンに戻るようにしてもよ
い。
【0145】また、「自動実行モード」で自動演奏する
際には、過去に演奏されていない曲を自動選択して演奏
するようにしてもよい。この場合、選曲方法は、ランダ
ムに選んでもよいし、過去に演奏された曲をスキップし
て選曲してもよい。
【0146】さらに変形例として、「自動実行モード」
にてミュージックデータ紹介プログラムが実行された場
合、演奏開始とともに時間カウンタによって所定時間を
計測し、計測される所定時間内にユーザによる操作があ
った場合には、ミュージックデータ紹介プログラムを終
了し、メインプログラムに戻り、所定時間にわたり操作
がなければ、「その1」から「その3」のアイコンのう
ちのいずれかを自動的に選択して前記曲再生サブルーチ
ンを起動するようにしてもよい。この場合、サブルーチ
ン実行中に操作があった場合は、ミュージックデータ紹
介プログラムを終了し、メインプログラムに戻り、ユー
ザによる操作がなく曲終了を検出した場合は、次の応用
プログラムを実行する。
【0147】さらに、各ミュージックデータ集中の代表
曲以外にユーザが任意に選択して演奏できるようにして
もよい。この場合、ユーザによって選択された回数を各
曲毎にそれぞれカウントする曲数カウンタを設けておけ
ば、消費者に関心のあるミュージックデータ集を知るこ
とができ、アンケート調査的役割を果たすことができ
る。
【0148】さらに、図9の「選択実行モード」におい
て、ミュージックデータ紹介プログラムを実行した場
合、ステップS106にてマウスのカーソル位置が「そ
のn」のアイコン上にあるときは、「そのn」のアイコ
ンのパレットに色情報を送出してアイコンを反転させる
とともに、「そのn」のミュージックデータ集に対応す
るジャケットのパレットに色情報を送出してジャケット
の画像を適宜表示するようにしてもよい。「そのn」上
にカーソルがないと判断された場合は、意味を持たない
操作としてステップS102に戻る。また、対応ジャケ
ットを表示する処理がされた後も、ステップS102に
戻る。
【0149】〔製品紹介プログラム〕この製品紹介プロ
グラムは紙芝居のように映像をディスプレイに表示して
いくとともに楽音を発生し、製品(例えばディジタルピ
アノ)の主な機能を紹介するものである。
【0150】製品の紹介プログラムが起動されると、画
像指示トラックに画像指示情報の書かれた所定の自動演
奏情報を演奏開始する指示をシーケンサ9に与えるとと
もに、前述した画像表示方法で画像トラックに指示され
た画像を表示装置に適宜表示するようになっている。画
像情報データは、例えば図33に示すように、まず製品
の「外観の画像」を表示し、次に曲の進行に合わせて
「音色のコマーシャル画面」、「ハンマー鍵盤の説明画
面」、「豊富なミュージックデータ説明画面」を表示す
るものである。また、当該製品紹介プログラムは、曲終
了が検出された場合および自動演奏中にユーザによる操
作があった場合に終了する。
【0151】なお、上述の実施例では本発明に係るオル
ゴール・シミュレータを応用プログラム制御装置で実施
する1プログラムとして説明したが、もちろん本発明は
これに限られるものではなく、オルゴール・シミュレー
タ単体で実施されるものであってもよい。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
種々の演奏曲をその曲に対応したピンが打ち付けられた
オルゴール外観を同時に表示しつつ演奏できるオルゴー
ル・シミュレータを実現できる。またこの演奏曲をユー
ザが自分で容易に作成編集することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原理説明図である。
【図2】本発明の実施例装置のハードウェア構成を示す
図である。
【図3】自動演奏情報の構成を示す図である。
【図4】画像表示の仕組みを説明するための図である。
【図5】メインメニュー画面の例を示す図である。
【図6】選択実行モードの処理概要を説明する図であ
る。
【図7】自動実行モードの処理概要を説明する図であ
る。
【図8】メインプログラムのフローチャートである。
【図9】選択実行モード(ミュージックデータ紹介、メ
トロノーム模擬またはオルゴール模擬選択時)のフロー
チャートである。
【図10】メトロノーム模擬またはオルゴール模擬のコ
マンド処理のフローチャートである。
【図11】ミュージックデータ紹介のコマンド処理のフ
ローチャートである。
【図12】選択実行モード(製品紹介選択時)のフロー
チャートである。
【図13】自動実行モードのフローチャートである。
【図14】メトロノーム模擬画面を示す図である。
【図15】メトロノーム模擬のテンポ設定画面を示す図
である。
【図16】メトロノーム模擬の拍設定画面を示す図であ
る。
【図17】針表示領域のパレットの設定を説明する図で
ある。
【図18】テンポ設定処理のサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図19】拍設定処理のサブルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図20】オルゴール模擬画面を示す図である。
【図21】オルゴール模擬画面の編集画面を示す図であ
る。
【図22】ノイズパレットを説明する図である。
【図23】櫛部の振動を模擬する方法を説明する図であ
る。
【図24】オルゴール模擬における自動演奏情報を説明
する図である。
【図25】ドラムの座標変換を説明する図である。
【図26】座標変換を行うための座標テーブルを説明す
る図である。
【図27】編集コマンドのフローチャートである。
【図28】編集コマンド処理中の更新サブルーチンのフ
ローチャートである。
【図29】画像情報データ作成のフローチャートであ
る。
【図30】画像情報データ作成処理中のピン画像作成サ
ブルーチンのフローチャートである。
【図31】ミュージックデータ紹介の画面を示す図であ
る。
【図32】ミュージックデータ紹介の曲再生画面を示す
図である。
【図33】製品紹介の画面を示す図である。
【符号の説明】
1 CPU(中央処理装置) 2 RAM(ランダムアクセスメモリ) 3 操作装置 4 表示装置 5 バス 6 プログラム記憶装置 7 自動演奏情報記憶装置 8 画像情報記憶装置 9 シーケンサ 10 MIDIインタフェース 11 電子楽器

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスプレイ装置の画面上に、ドラムに櫛
    歯を弾くピンを打ち付けたオルゴールの外観を表示して
    オルゴールの動作を模擬するオルゴール・シミュレータ
    であって、 時系列な演奏情報に従ってオルゴール曲を演奏する演奏
    手段と、 該演奏情報に対応して、ドラム上にピンを打ち付けた画
    像を表示するよう制御するピン表示手段とを備え、 曲の進行に対応して該ドラム上に表示したピンの画像を
    ドラムの回転方向に移動するよう表示することにより、
    ドラムが回転している様子を模擬するように構成された
    オルゴール・シミュレータ。
  2. 【請求項2】時系列な自動演奏情報に、オルゴール音を
    演奏するための演奏情報を記録する演奏トラックと、ピ
    ンを含むオルゴール外観画像の表示を行うための画像制
    御情報を記録するための画像トラックとを設けるととも
    に、演奏されるオルゴール音とドラム上で回転するピン
    の画像とが同期するように該演奏トラックの演奏情報と
    該画像トラックの画像制御情報とを記録し、該自動演奏
    情報を自動演奏装置で自動演奏することで、オルゴール
    音の演奏と画面のドラム上のピンの回転の同期をとるよ
    うに構成された請求項1記載のオルゴール・シミュレー
    タ。
  3. 【請求項3】操作者の指示により演奏情報を編集するた
    めの編集画面を表示する編集手段を備え、 該編集手段は、ドラムを画面上に表示してそのドラム回
    転方向を拍・小節、ドラム軸方向を音高とする編集画面
    を表示し、該演奏情報の拍・小節と音高で決定されるド
    ラム上の位置にピンの画像を表示するとともに、画面上
    において該ピンを新たに打ち込む、あるいは現にあるピ
    ンを抜き取る画像表示制御を行い、ピンの打ち込みと抜
    き取りに対応するよう演奏情報を作成編集するように構
    成された請求項1記載のオルゴール・シミュレータ。
  4. 【請求項4】操作者の指示により演奏情報を編集するた
    めの編集画面を表示する編集手段を備え、 該編集手段は、ドラムを画面上に表示してそのドラム回
    転方向を拍・小節、ドラム軸方向を音高とする編集画面
    を表示し、該演奏情報の拍・小節と音高で決定されるド
    ラム上の位置にピンの画像を表示するとともに、画面上
    において該ピンを新たに打ち込む、あるいは現にあるピ
    ンを抜き取る画像表示制御を行い、ピンの打ち込みと抜
    き取りに対応するよう演奏トラックの演奏情報を作成編
    集し、これに伴って画像トラックの画像制御情報も作成
    編集するように構成された請求項2記載のオルゴール・
    シミュレータ。
  5. 【請求項5】オルゴールの可動部分に上書きする2種類
    以上のノイズデータを備え、該可動部分に上書きするノ
    イズデータを順次に切り換えることで可動部分の回転し
    ている様子を模擬するように構成された請求項1〜4の
    いずれかに記載のオルゴール・シミュレータ。
  6. 【請求項6】櫛部の歯の片縁に沿って表示領域を設定
    し、ドラム上に打ち付けたピンがドラムの回転に伴い該
    櫛部の歯に接触するときには、該接触した櫛歯の表示領
    域の着色を変えることにより、櫛歯がピンに弾かれる様
    子を模擬するように構成された請求項1〜5のいずれか
    に記載のオルゴール・シミュレータ。
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