JP3095910B2 - カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法 - Google Patents

カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法

Info

Publication number
JP3095910B2
JP3095910B2 JP04335149A JP33514992A JP3095910B2 JP 3095910 B2 JP3095910 B2 JP 3095910B2 JP 04335149 A JP04335149 A JP 04335149A JP 33514992 A JP33514992 A JP 33514992A JP 3095910 B2 JP3095910 B2 JP 3095910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
core surface
solution
carboxyl group
primary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04335149A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06160648A (ja
Inventor
憲一 島田
一江 大江
靖史 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP04335149A priority Critical patent/JP3095910B2/ja
Publication of JPH06160648A publication Critical patent/JPH06160648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3095910B2 publication Critical patent/JP3095910B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボキシル基を導入
した光ファイバーの製造方法に関する。さらに詳しく
は、免疫測定法による生理活性物質の測定に使用できる
光ファイバーであって、特に長期保存した場合でも安定
なカルボキシル基を有する免疫物質固定化用光ファイバ
ーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来よ
り、免疫測定法による生理活性物質の測定において、光
ファイバーに抗原や抗体等の免疫物質を固定化した光フ
ァイバーを用いて蛍光免疫測定を行う方法が知られてい
る。この場合、光ファイバーの表面に免疫物質が固定化
し易いように、抗原や抗体中のアミノ基と容易に反応す
る架橋剤を光ファイバーの表面に導入する方法が用いら
れている。例えば、WO90/13029号公報では、
光ファイバーの表面に免疫物質が固定化し易いように、
光ファイバーとグルタルアルデヒド、スクシンアルデヒ
ド等のジアルデヒドを反応させ、光ファイバーのコア表
面にホルミル基を導入し、このホルミル基と抗原や抗体
のような生理活性成分中のアミノ基を反応、結合させ、
光ファイバーに生理活性成分等の免疫物質を固定する方
法である。即ち、このWO90/13029号公報で
は、生理活性成分等の免疫物質固定化担体として樹脂製
の光ファイバーを用い、エステル構造を有する樹脂を主
成分とする樹脂製光ファイバーのコア表面にホルミル基
を導入するために、50〜100mMのエタノール溶媒
KOH溶液、エタノール溶媒NiSO4 溶液およびグル
タルアルデヒドやスクシンアルデヒドの混合液中に樹脂
製光ファイバーのコア表面を浸漬して反応させることに
よりホルミル基を導入している。そして、光ファイバー
のコア表面上に導入されたホルミル基と免疫物質中のア
ミノ基を結合させて免疫物質固定化樹脂製光ファイバー
が調製されている。
【0003】しかしながら、ホルミル基は化学的に活性
な官能基であり、ホルミル基を導入した状態では安定性
に欠けることから、ホルミル基を導入した状態の光ファ
イバーをそのまま長期保存することは好ましくないとい
う問題が指摘されている。従って、本発明の目的は、化
学的に不安定なホルミル基に代えて、安定な長期保存に
適した官能基としてカルボキシル基を光ファイバーのコ
ア表面上に導入した光ファイバーの製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決するために鋭意検討した。その結果、生理活性成分
等の免疫物質との結合反応官能基となる官能基をカルボ
キシル基とすることによって、酸化還元あるいは高温な
どの雰囲気下でも安定であり、長期保存に適した光ファ
イバーを製造することができることを見出し、本発明を
完成した。
【0005】即ち、本発明の要旨は、(1)樹脂製光フ
ァイバーのコア表面と一級アルデヒドアルコールとを反
応させて該コア表面に一級水酸基を結合せしめ、ついで
該一級水酸基を酸化して該樹脂製光ファイバーのコア表
面にカルボキシル基を導入することを特徴とするカルボ
キシル基を導入した光ファイバーの製造方法、(2)一
級アルデヒドアルコールが一般式OCH−R−CH2
H(但し、Rはアルキレン基を示す)で表される化合物
であることを特徴とする(1)記載の製造方法、(3)
樹脂製光ファイバーのコア表面と一級アルデヒドアルコ
ールとの反応がアルカリ性アルコール中での加熱処理に
より行われる(1)記載の製造方法、(4)樹脂製光フ
ァイバーのコア表面に結合した一級水酸基の酸化に用い
る酸化剤が三酸化クロム、過マンガン酸カリウムまたは
過酸化水素である(1)記載の製造方法、および(5)
樹脂製光ファイバーのコア表面に結合した一級水酸基の
酸化がDMSO−トリアルキルアミン混合溶液中、三酸
化イオウ−ピリジン複合体で処理した後、亜塩素酸塩で
処理することにより行われる(1)記載の製造方法に関
する。
【0006】本発明において用いる光ファイバーは、樹
脂製光ファイバーが用いられる。樹脂製光ファイバーを
構成する樹脂としては、特に限定されるものではない
が、免疫物質を吸着しない材質で透光性のよいものであ
ることが必要であり、例えば、ポリスチレン、ポリアク
リル酸エステル、ポリエステル、ポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、あるいはこれらの共重合体等が挙げ
られる。なかでもポリアクリル酸エステルが好ましい。
ポリアクリル酸エステルは、アクリル樹脂のうちエステ
ル構造を有するものであって、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸などのエステル誘導体の重合体からなる合成
樹脂であり、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、メタクリル酸メチルなどの重合体が挙げられ
る。これらのポリアクリル酸エステルのうち、本発明に
おいて特に好適に用いられるものは、ポリメタクリル酸
メチルである。これはポリメタクリル酸メチルが他の樹
脂に比べ、特に透光性がよいからである。また、本発明
において用いられる樹脂製光ファイバーは、例えば、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ルなどのモノマーとスチレンなどのモノマーとの共重合
体であってもよい。
【0007】このような光ファイバーの表面にカルボキ
シル基を導入するに際し、光ファイバーのクラッド層を
剥離してコア表面を露出させることが望ましい。この理
由は、通常光ファイバーの直径は1mmで、コア断面の
直径は0.97mm位(断面積は0.739mm2 )し
かないので、カルボキシル基を多く導入するためには、
クラッド層を剥離してコア表面積を増やす必要があるた
めである。また、光ファイバーの端面は研磨しておくこ
とが望ましく、研磨はアルコールを潤滑剤とすることが
好ましい。
【0008】本発明において、樹脂製光ファイバーのコ
ア表面にカルボキシル基を導入するには、まず該コア表
面と一級アルデヒドアルコールとを反応させて該コア表
面に一級水酸基を結合せしめ、ついで該一級水酸基を酸
化してカルボキシル基に変換する方法が採用される。
【0009】樹脂製光ファイバーのコア表面に一級水酸
基を導入するために該樹脂製光ファイバーと反応させる
一級アルデヒドアルコールとしては、一般式OHC−R
−CH2 OH(但し、Rはアルキレン基を表す)で表さ
れる化合物が用いられる。本発明においては、特に限定
されるものではないが、Rは好ましくは炭素数1〜6の
直鎖又は分岐のアルキレン基であり、例えば3−ヒドロ
キシプロパナール、4−ヒドロキシブタナール、5−ヒ
ドロキペンタナール、6−ヒドロキシヘキサナール、7
−ヒドロキシヘプタナール、8−ヒドロキシオクタナー
ル、4−ヒドロキシ−3−メチルブタナール又は4−エ
チル−6−ヒドロキシヘキサナール等が選ばれる。樹脂
製光ファイバーのコアと一級アルデヒドアルコールとの
結合反応は、アルカリ性アルコール中での加熱処理によ
り行われる。例えば、低級アルコールを溶媒とするアル
カリ金属水酸化物溶液に一級アルデヒドアルコールを溶
解して得られる処理溶液に樹脂製光ファイバーのコア表
面を浸漬し、一定時間加熱処理した後蒸留水等で洗浄す
ることにより行う。
【0010】ここで用いる低級アルコールとしては、メ
タノール、エタノール、プロパノールおよびブタノール
よりなる群から選ばれた少なくとも1種のアルコールが
用いられ、好ましくはエタノールである。本発明におい
てはこのような低級アルコールを溶媒とするアルカリ金
属水酸化物溶液が使用される。アルカリ金属水酸化物と
しては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸
化リチウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種が使
用され、いずれでもよいが好ましくは水酸化カリウムで
ある。このアルカリ金属水酸化物の濃度は0.5〜10
0mM、好ましくは20〜50mMである。
【0011】本発明における処理溶液は、少なくとも前
記のような低級アルコールを溶媒とするアルカリ金属水
酸化物溶液および一級アルデヒドアルコールを混合して
得られるものであるが、好ましくはNi塩溶液をさらに
混合して用いられる。本発明において用いるNi塩溶液
は、NiSO4 、NiCl2 等のNi塩を前記のような
低級アルコールに溶解して、飽和させた溶液が用いら
れ、好ましくはNiSO4 溶液である。低級アルコール
としては、特に限定されるものではないが、好ましくは
エタノールが使用される。
【0012】本発明における処理溶液中の一級アルデヒ
ドアルコールの濃度は、通常0.2M以上である。この
理由は0.2Mより濃度が低い場合は、導入できる一級
水酸基の量が少ないからである。Ni塩は混合しなくて
もよいが、混合する場合の濃度は通常0.9mM以下で
あり、少なくとも0.01mM程度以上の濃度であるこ
とが好ましい。
【0013】反応時に通常45〜60℃の温度範囲で、
通常5〜20分間の加熱処理を行うことによりなされ
る。加熱処理後は、通常蒸留水等により洗浄を行う。
【0014】このようにして得られた樹脂製光ファイバ
ーコア表面の一級水酸基は酸化してカルボキシル基に変
換することができる。ここで使用される酸化剤としては
三酸化クロム、過マンガン酸カリウム、過酸化水素また
は三酸化イオウ−ピリジン複合体と亜塩素酸塩の組合せ
等が挙げられる。
【0015】三酸化クロムまたは過マンガン酸カリウム
を使用する場合は、0.1〜10Nの硫酸を溶媒とした
0.1〜10%の三酸化クロム又は過マンガン酸カリウ
ムの溶液に一級水酸基を有する光ファイバーを浸漬し、
室温ないし70℃の温度条件下で0.5〜5時間反応さ
せた後、0.02N硫酸、蒸留水等で洗浄する。また、
過酸化水素を使用する場合は、5〜30%の過酸化水素
水中に一級水酸基を有する光ファイバーを浸漬し、室温
下で1ないし10時間処理した後、蒸留水等で洗浄す
る。三酸化イオウ−ピリジン複合体を使用する場合は、
DMSO−トリアルキルアミン(3:1)混合溶液に三
酸化イオウ−ピリジン複合体が1Mになるように溶解し
た反応液に一級水酸基を有する光ファイバーを浸漬し、
室温で30分〜2時間反応させ、ついで水洗後、0.1
〜1Mの亜塩素酸塩、好ましくは亜塩素酸ナトリウムを
含む75%t−ブタノール中に浸漬し、1〜5時間放置
した後、1N−HCl、ついで蒸留水で洗浄することに
より行う。トリアルキルアミンとしては、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等が好適
に用いられる。このような処理を行うことにより、光フ
ァイバー上の一級水酸基を酸化してカルボキシル基をコ
ア表面に導入することができる。
【0016】このようにしてカルボキシル基を導入した
光ファイバーの表面を、アミノ基を有する抗原あるいは
抗体等とカルボジイミド等の縮合剤を添加した水溶液に
浸漬し、4〜25℃に放置することにより、抗原あるい
は抗体はアミド結合により結合され、光ファイバーの表
面上に抗原あるいは抗体などの測定に必要な免疫物質を
固定化し、生理活性物質等の蛍光免疫測定等に供され
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。
【0018】実施例1 (1)ポリメタクリル酸メチル製の樹脂製光ファイバー
(三菱レイヨン(株)製)を3cmに切り、次いで、両
端面をエタノールを潤滑剤としてポリシングフィルムで
研磨した。 (2)0.5mlの水に10mgのNiSO4 を溶か
し、次いで2.5mlのエタノールを加えた。この際に
生じる沈澱を遠心分離にて除去し、採取した上清をNi
−エタノール溶液とした。次にエタノールを溶媒とする
20mMのKOH溶液0.4mlにNi−エタノール溶
液0.1mlと3−ヒドロキシプロパナール50μl添
加し混合して処理溶液とした。
【0019】(3)前記(1)の光ファイバーの片面を
前記(2)の処理溶液中に、50℃で10分間浸漬し
た。次いで、蒸留水で洗浄して、光ファイバーのコア部
分表面に3−ヒドロキシプロピル基を導入した。さら
に、この光ファイバーを2%三酸化クロム溶液(0.3
N硫酸溶媒)に50℃で3時間浸漬してカルボキシル基
を導入した。
【0020】(4)前記(3)の処理を受けた光ファイ
バーを0.2N硫酸、蒸留水およびPBSで洗浄した。
次に2mg/mlのヒト膵アミラーゼ溶液に浸漬し、こ
こへ、水溶性カルボジイミド(CHMC)を20mg加
えて4℃、一晩放置した。反応後、0.05%Twee
n含有PBS(Tween PBS)で洗浄して、ヒト
膵アミラーゼ固定化センサーとし、これを検出部とし
た。
【0021】(5)100μlの水に4mgのNa2
3 と10mgのビオチンを溶かした。次いで、1.8
μMのキトサン溶液2mlと混合し、水溶性カルボジイ
ミド100mgを添加して室温で一晩反応させた。次い
で0.2g/mlのNa2 CO3 と0.1g/mlのN
aClの混合液4mlを加えてビオチン化キトサン(b
−c)を沈澱させた。遠心分離にてこの沈澱を回収した
後、この沈澱を0.1g/mlのNa2 CO3 と0.3
g/mlのNaClの混合液で2回洗浄し、さらにこの
沈澱を10mMリン酸緩衝液(pH7)2mlに懸濁し
て、同緩衝液500mlに対して4℃、一晩透析した。
透析後、透析物を回収し、b−c懸濁液を得た。
【0022】(6)前記(5)のb−c懸濁液にヤギ由
来抗ヒトIg抗体100μgを加え、さらに水溶性カル
ボジイミド10mgを添加して、4℃、6時間反応させ
た。反応終了後、陰イオン交換カラムを用いて未反応物
を除去し、抗ヒトIg抗体が結合したb−cを得た。 (7)アビジン1mgおよびトリエチルアミン0.2m
lを1mlのエタノールに溶解させた。次いでシアニン
色素の一種、NK1160(日本感光色素研究所製)を
加えて十分に溶解させ、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド0.3mlを加えて、室温で一晩反応させた。 (8)遠心分離にてアビジンを沈澱回収後、この沈澱を
エタノールで2回洗浄し、遠心回収後、アスピレータで
沈澱中に残っているエタノールを減圧除去した。この残
留物を20mM酢酸緩衝液(pH6.5)に溶解し、N
K1160で修飾されたアビジンを得た。
【0023】(9)各濃度のヒト膵アミラーゼ抗体溶液
中に前記(4)の検出部を20分浸漬した。次に0.2
%Tween20を含有する1Mチオシアン酸カリウム
水溶液(Tween KSCN)で洗浄後、抗ヒトIg
抗体が結合したb−cの溶液に10分間浸漬した。さら
に前記(8)のNK1160で修飾されたアビジン溶液
に前記(4)の検出部を5分間浸漬した。 (10)さらにTween KSCNで洗浄後、図1に
示す装置を用いてヘリウム−ネオンレーザ系で励起して
蛍光を測定したところ、3ng/mlまで測定できた。
【0024】実施例2 実施例1の(4)において、三酸化クロム処理後、一週
間室温に放置後、同様の操作を行っても実施例1と同様
の3ng/mlまで再現よく測定できた。
【0025】実施例3 実施例1の(3)において、三酸化クロム処理の代わり
に、0.5%過マンガン酸カリウム溶液を使用する以外
は、同様に行って3ng/mlまで再現よく測定でき
た。
【0026】実施例4 (1)実施例1の(1)〜(3)と同様の方法で光ファ
イバーのコア表面に一級水酸基を導入した。さらに、こ
の光ファイバーを8%過酸化水素水に浸漬し、室温で4
時間放置した。 (2)次にファイバーを水、PBSで洗浄し、カルボキ
シル基を導入した光ファイバーを得た。 (3)以下、実施例1の(4)〜(10)と同様の方法
でヒト膵アミラーゼ抗体を測定したところ4ng/ml
まで測定できた。
【0027】実施例5 実施例1の(2)の3−ヒドロキシプロパナールの代わ
りに5−ヒドロキシペンタナールを用いて、実施例1の
(1)〜(3)と同様の方法により光ファイバーのコア
表面にカルボキシル基を導入した。ついで、こうして得
られたカルボキシル基を有する光ファイバーを実施例1
の(4)〜(10)と同様に処理して、3ng/mlま
で測定することができた。
【0028】実施例6 実施例1の(1)及び(2)と同様にして光ファイバー
及び処理溶液を調製した後、該光ファイバーの片面を該
処理溶液中に50℃で10分間浸漬し、ついで蒸留水で
洗浄して、光ファイバーのコア部分表面に3−ヒドロキ
シプロピル基を導入した。さらに該3−ヒドロキシプロ
ピル基を導入した光ファイバーを、DMSO−トリメチ
ルアミン(3:1)混合溶液に三酸化イオウ−ピリジン
複合体が1Mになるように溶解した反応液中において室
温で1時間反応させた。ついで蒸留水で洗浄後、75%
t−ブタノールを溶媒とした0.5Mの亜塩素酸ナトリ
ウムに浸漬して3時間放置した。ついで1N−塩酸さら
に蒸留水で洗浄して光ファイバーのコア表面にカルボキ
シル基を導入した。こうして得られたカルボキシル基を
有する光ファイバーを実施例1の(4)から(10)と
同様に処理して3ng/mlまで測定することができ
た。
【0029】実施例7 (1)実施例1の(2)の3−ヒドロキシプロパナール
の代わりに4−ヒドロキシ−3−メチルブタナールを用
いて、実施例1の(1)〜(3)と同様の方法により、
光ファイバーのコア表面にカルボキシル基を導入した。 (2)次いで、実施例1の(4)〜(10)と同様の方
法でヒト膵アミラーゼ抗体を測定したところ4ng/m
lまで測定できた。
【0030】
【発明の効果】本発明により得られる光ファイバーのコ
ア表面上に導入したカルボキシル基は、酸化還元あるい
は高温などの雰囲気下でも安定であり、長期保存にも耐
える。また、ホルミル基を有しないことから、製造時に
おいても光ファイバーチップは白濁の心配がなく、測定
時において、光ファイバーの光透過率を100%維持で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はレーザを使用する蛍光免疫測定装置の概
略図である。
【符号の説明】
1 光ファイバー 2 レーザ 3 光軸合わせのためのガイドレール 4 検出部 5 フィルター 6 蛍光検出部 7 ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 国際公開90/13029(WO,A1) ケミカル・エンジニアリング,第35 巻,第11号(1990年),第26−30頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/54 G01N 33/533 G01N 33/543

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製光ファイバーのコア表面と一級ア
    ルデヒドアルコールとを反応させて該コア表面に一級水
    酸基を結合せしめ、ついで該一級水酸基を酸化して該樹
    脂製光ファイバーのコア表面にカルボキシル基を導入す
    ることを特徴とするカルボキシル基を導入した光ファイ
    バーの製造方法。
  2. 【請求項2】 一級アルデヒドアルコールが一般式OH
    C−R−CH2 OH(但し、Rはアルキレン基を示す)
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂製光ファイバーのコア表面と一級ア
    ルデヒドアルコールとの反応がアルカリ性アルコール中
    での加熱処理により行われる請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 樹脂製光ファイバーのコア表面に結合し
    た一級水酸基の酸化に用いる酸化剤が三酸化クロム、過
    マンガン酸カリウムまたは過酸化水素である請求項1記
    載の製造方法。
  5. 【請求項5】 樹脂製光ファイバーのコア表面に結合し
    た一級水酸基の酸化がDMSO−トリアルキルアミン混
    合溶液中、三酸化イオウ−ピリジン複合体で処理した
    後、亜塩素酸塩で処理することにより行われる請求項1
    記載の製造方法。
JP04335149A 1992-11-19 1992-11-19 カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法 Expired - Lifetime JP3095910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04335149A JP3095910B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04335149A JP3095910B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06160648A JPH06160648A (ja) 1994-06-07
JP3095910B2 true JP3095910B2 (ja) 2000-10-10

Family

ID=18285315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04335149A Expired - Lifetime JP3095910B2 (ja) 1992-11-19 1992-11-19 カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3095910B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DK377487A (da) * 1986-07-21 1988-01-22 Otsuka Pharma Co Ltd P-aminophenolderivater

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ケミカル・エンジニアリング,第35巻,第11号(1990年),第26−30頁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06160648A (ja) 1994-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3897214A (en) Diagnostic device
JPH06500856A (ja) カード上での微量分析
EP0236768A1 (en) Multi-layered element for quantitative analysis of immuno-reactant
US5401469A (en) Plastic optical biomaterials assay device
JP3095910B2 (ja) カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法
JP3130513B2 (ja) 生体活性物質測定用装置
JP3095902B2 (ja) カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法
JP3095911B2 (ja) カルボキシル基を導入した光ファイバーの製造方法
JP3095925B2 (ja) ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法
US5354574A (en) Method for producing optical fiber having formyl groups on core surface thereof
JP3188769B2 (ja) チオール基を導入した光ファイバーの製造方法
JPS5915861A (ja) 免疫分析用材料
JP3095926B2 (ja) ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法
JP3095888B2 (ja) ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法
JP3095903B2 (ja) ホルミル基を導入した光ファイバーの製造方法
US6010867A (en) Reagent for biomaterials assay, preparation method thereof, and assay method
JP3025078B2 (ja) 蛍光分析法
JP3522330B2 (ja) ホルミル基を導入した樹脂製光ファイバー及びその製造方法
JP2951398B2 (ja) 生体活性物質測定用試薬、その製法及び測定方法
JPH08226920A (ja) グリコヘモグロビンおよびフルクトサミンの定量方法
JP3167176B2 (ja) 蛍光酵素免疫測定法
JPS61278761A (ja) アンモニア生成基質分析用一体型多層分析要素
JP3147992B2 (ja) 免疫測定用標識試薬
JPH06331627A (ja) Fab’フラグメントを固定化した光ファイバー及びその製造方法
JP2515954B2 (ja) 特異的バインディングリガンドの検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070804

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080804

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080804

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090804

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100804

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110804

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120804

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130804

Year of fee payment: 13