JP3095024B2 - 車両の動力伝達装置 - Google Patents
車両の動力伝達装置Info
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- JP3095024B2 JP3095024B2 JP03070432A JP7043291A JP3095024B2 JP 3095024 B2 JP3095024 B2 JP 3095024B2 JP 03070432 A JP03070432 A JP 03070432A JP 7043291 A JP7043291 A JP 7043291A JP 3095024 B2 JP3095024 B2 JP 3095024B2
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- Japan
- Prior art keywords
- chamber
- belt
- clutch
- gear
- lubricating oil
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/0412—Cooling or heating; Control of temperature
- F16H57/0415—Air cooling or ventilation; Heat exchangers; Thermal insulations
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/048—Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
- F16H57/0487—Friction gearings
- F16H57/0489—Friction gearings with endless flexible members, e.g. belt CVTs
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
- Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
Description
【0001】
【差異業上の利用分野】本発明は、自動二輪車等の車両
の動力伝達装置に関する。
の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転動力をベルト式自動変速
機、遠心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する
車両の動力伝達装置においては、遠心クラッチとギヤは
同じ伝動ケース内に収納され、これらは伝動ケース内の
底部に貯留された潤滑油を掻き上げることによってその
各部の潤滑がなされている。
機、遠心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する
車両の動力伝達装置においては、遠心クラッチとギヤは
同じ伝動ケース内に収納され、これらは伝動ケース内の
底部に貯留された潤滑油を掻き上げることによってその
各部の潤滑がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、斯かる動力
伝達装置において遠心クラッチとギヤとの潤滑を十分に
行なうためには、これらの一部が潤滑油に浸っている必
要があるが、一般にギヤ径の方が遠心クラッチの径より
も小さいため、伝動ケース内の潤滑油面はギヤの高さに
合わせて決定される。このため、遠心クラッチは必要以
上の深さまで潤滑油に浸ることとなり、潤滑油の撹拌に
伴う動力損失が大きくなる他、この動力損失に伴う熱に
よって潤滑油が高温となり、しかも伝動ケースのクラッ
チ室に隣接するベルト室側の伝熱面積(クラッチ室内の
潤滑油が接触する面積)が大きくなるため、クラッチ室
側からベルト室側への伝熱量が大きくなり、ベルト室内
に収納されたベルト式自動変速機のベルトが加熱されて
その耐久性が低下するという問題がある。
伝達装置において遠心クラッチとギヤとの潤滑を十分に
行なうためには、これらの一部が潤滑油に浸っている必
要があるが、一般にギヤ径の方が遠心クラッチの径より
も小さいため、伝動ケース内の潤滑油面はギヤの高さに
合わせて決定される。このため、遠心クラッチは必要以
上の深さまで潤滑油に浸ることとなり、潤滑油の撹拌に
伴う動力損失が大きくなる他、この動力損失に伴う熱に
よって潤滑油が高温となり、しかも伝動ケースのクラッ
チ室に隣接するベルト室側の伝熱面積(クラッチ室内の
潤滑油が接触する面積)が大きくなるため、クラッチ室
側からベルト室側への伝熱量が大きくなり、ベルト室内
に収納されたベルト式自動変速機のベルトが加熱されて
その耐久性が低下するという問題がある。
【0004】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、動力損失の低減及びベルト式
自動変速機のベルトの耐久性向上を図ることができる車
両の動力伝達装置を提供することにある。
で、その目的とする処は、動力損失の低減及びベルト式
自動変速機のベルトの耐久性向上を図ることができる車
両の動力伝達装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、エンジンの回転動力をベルト式自動変速
機、遠心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する
車両の動力伝達装置において、クランク軸方向にベルト
室、クラッチ室、ギヤ室をこの順に区画形成し、これら
ベルト室、クラッチ室、ギヤ室に前記ベルト式自動変速
機、遠心クラッチ、ギヤをそれぞれ収納するとともに、
ベルト室に空気取入口と空気排出口を形成して空気取入
口をクラッチ室近傍に開口せしめ、クラッチ室及びギヤ
室には潤滑油を貯留し、少なくともエンジン駆動時にお
いてはギヤ室内の潤滑油面をクラッチ室内の潤滑油面よ
りも高くし、クラッチ室には遠心クラッチの外径部の一
部が浸る程度の量の潤滑油を貯溜するようにしたことを
特徴とする。
め、本発明は、エンジンの回転動力をベルト式自動変速
機、遠心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する
車両の動力伝達装置において、クランク軸方向にベルト
室、クラッチ室、ギヤ室をこの順に区画形成し、これら
ベルト室、クラッチ室、ギヤ室に前記ベルト式自動変速
機、遠心クラッチ、ギヤをそれぞれ収納するとともに、
ベルト室に空気取入口と空気排出口を形成して空気取入
口をクラッチ室近傍に開口せしめ、クラッチ室及びギヤ
室には潤滑油を貯留し、少なくともエンジン駆動時にお
いてはギヤ室内の潤滑油面をクラッチ室内の潤滑油面よ
りも高くし、クラッチ室には遠心クラッチの外径部の一
部が浸る程度の量の潤滑油を貯溜するようにしたことを
特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、ベルト室に隣接するクラッチ
室には遠心クラッチの外径部の一部が浸る程度の必要最
小限の量の潤滑油が収容されるため、遠心クラッチの回
転による潤滑油の撹拌に伴う動力損失が低く抑えられ、
潤滑油の温度上昇も低く抑えられるとともに、ベルト室
の伝熱面積(クラッチ室内の潤滑油が接触する面積)が
小さく抑えられる。この結果、クラッチ室からベルト室
への伝熱量が小さく抑えられてベルト室が高温となるこ
とがなく、ベルト室内に収納されたベルト式自動変速機
のベルトが加熱されてその耐久性が低下することがな
い。又、ベルト室に形成した空気取入口をクラッチ室近
傍に開口せしめたため、クラッチ室近傍のベルト室部位
を先ず空気で冷却することができ、ベルト室内に収納さ
れたベルト式自動変速機のベルトへの熱的影響を抑え、
潤滑油面を変えることによる前記効果との相乗効果によ
ってベルトの耐久性を一層高めることができる。
室には遠心クラッチの外径部の一部が浸る程度の必要最
小限の量の潤滑油が収容されるため、遠心クラッチの回
転による潤滑油の撹拌に伴う動力損失が低く抑えられ、
潤滑油の温度上昇も低く抑えられるとともに、ベルト室
の伝熱面積(クラッチ室内の潤滑油が接触する面積)が
小さく抑えられる。この結果、クラッチ室からベルト室
への伝熱量が小さく抑えられてベルト室が高温となるこ
とがなく、ベルト室内に収納されたベルト式自動変速機
のベルトが加熱されてその耐久性が低下することがな
い。又、ベルト室に形成した空気取入口をクラッチ室近
傍に開口せしめたため、クラッチ室近傍のベルト室部位
を先ず空気で冷却することができ、ベルト室内に収納さ
れたベルト式自動変速機のベルトへの熱的影響を抑え、
潤滑油面を変えることによる前記効果との相乗効果によ
ってベルトの耐久性を一層高めることができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0008】図1は本発明に係る動力伝達装置を備える
エンジンの破断側面図、図2は図1のA−A線断面図、
図3は同エンジンの一部を破断した側面図である。
エンジンの破断側面図、図2は図1のA−A線断面図、
図3は同エンジンの一部を破断した側面図である。
【0009】図示のエンジン1は小型自動二輪車等に搭
載されるものであって、これはエンジン本体2と伝動ケ
ース3とを一体化してユニットとして構成されている。
そして、伝動ケース3は、図1及び図2に示すように、
隔壁4,5によってクランク軸6の軸方向にベルト室S
1、クラッチ室S2、ギヤ室S3に区画されており、ベ
ルト室S1内にはVベルト式自動変速機7が、クラッチ
室S2内には遠心クラッチ8が、ギヤ室S3内にはギヤ
9,10がそれぞれ収納されている。
載されるものであって、これはエンジン本体2と伝動ケ
ース3とを一体化してユニットとして構成されている。
そして、伝動ケース3は、図1及び図2に示すように、
隔壁4,5によってクランク軸6の軸方向にベルト室S
1、クラッチ室S2、ギヤ室S3に区画されており、ベ
ルト室S1内にはVベルト式自動変速機7が、クラッチ
室S2内には遠心クラッチ8が、ギヤ室S3内にはギヤ
9,10がそれぞれ収納されている。
【0010】ところで、前記クランク軸6はベアリング
11,11にて回転自在に支承されており、これの一端
には前記Vベルト式自動変速機7の駆動プーリ12が結
着されている。
11,11にて回転自在に支承されており、これの一端
には前記Vベルト式自動変速機7の駆動プーリ12が結
着されている。
【0011】一方、図2において、13は前記クランク
軸6の後方にこれと平行に配された中間軸であり、該中
間軸13はベアリング14,14にて回転自在に支承さ
れており、そのベルト室S1内に臨む一端には前記Vベ
ルト式自動変速機7の従動プーリ15が結着されてお
り、前記クラッチ室S2内に臨む中間部には前記遠心ク
ラッチ8及び該遠心クラッチ8のクラッチインナー8a
に一体に形成されたギヤ16が結着されている。尚、遠
心クラッチ8のクラッチインナー8aとギヤ16とは中
間軸13に自由回転自在に支承されている。又、Vベル
ト式自動変速機7の駆動プーリ12と従動プーリ15に
はVベルト17が巻装されている。
軸6の後方にこれと平行に配された中間軸であり、該中
間軸13はベアリング14,14にて回転自在に支承さ
れており、そのベルト室S1内に臨む一端には前記Vベ
ルト式自動変速機7の従動プーリ15が結着されてお
り、前記クラッチ室S2内に臨む中間部には前記遠心ク
ラッチ8及び該遠心クラッチ8のクラッチインナー8a
に一体に形成されたギヤ16が結着されている。尚、遠
心クラッチ8のクラッチインナー8aとギヤ16とは中
間軸13に自由回転自在に支承されている。又、Vベル
ト式自動変速機7の駆動プーリ12と従動プーリ15に
はVベルト17が巻装されている。
【0012】又、伝動ケース3には出力軸18が前記中
間軸13と同軸に配され、該出力軸18はベアリング1
9,20にて回転自在に支承されており、そのギヤ室S
3内に臨む中間部には前記ギヤ9が結着され、伝動ケー
ス3外へ突出する端部にはチェーンスプロケット21が
結着されている。尚、チェーンスプロケット21と例え
ば自動二輪車の後輪に結着されたチェーンスプロケット
(図示せず)との間にはチェーン22が巻装されてい
る。
間軸13と同軸に配され、該出力軸18はベアリング1
9,20にて回転自在に支承されており、そのギヤ室S
3内に臨む中間部には前記ギヤ9が結着され、伝動ケー
ス3外へ突出する端部にはチェーンスプロケット21が
結着されている。尚、チェーンスプロケット21と例え
ば自動二輪車の後輪に結着されたチェーンスプロケット
(図示せず)との間にはチェーン22が巻装されてい
る。
【0013】更に、伝動ケース3には中間軸23がベア
リング24,25にて回転自在に支承されており、該中
間軸23のクラッチ室S2内に臨む端部には、前記ギヤ
16に噛合するギヤ26が結着されており、ギヤ室S3
内に臨む中間部には、前記ギヤ9に噛合する前記ギヤ1
0が結着されている。
リング24,25にて回転自在に支承されており、該中
間軸23のクラッチ室S2内に臨む端部には、前記ギヤ
16に噛合するギヤ26が結着されており、ギヤ室S3
内に臨む中間部には、前記ギヤ9に噛合する前記ギヤ1
0が結着されている。
【0014】ところで、ベルト室S1の上部には図2に
示すように空気取入口27が開口しており、同ベルト室
S1の下部には図3に示すように空気排出口28が開口
している。
示すように空気取入口27が開口しており、同ベルト室
S1の下部には図3に示すように空気排出口28が開口
している。
【0015】又、クラッチ室S2及びギヤ室S3内には
潤滑油が貯留されているが、クラッチ室S2とギヤ室S
3を区画する前記隔壁5の上下には、図2に示すように
孔29,30が穿設されており、少なくともエンジン1
の駆動時においてはギヤ室S3内の潤滑油面の高さh3
はクラッチ室S2内の潤滑油面の高さh2よりも高く設
定されている(h3>h2)。
潤滑油が貯留されているが、クラッチ室S2とギヤ室S
3を区画する前記隔壁5の上下には、図2に示すように
孔29,30が穿設されており、少なくともエンジン1
の駆動時においてはギヤ室S3内の潤滑油面の高さh3
はクラッチ室S2内の潤滑油面の高さh2よりも高く設
定されている(h3>h2)。
【0016】次に、本動力伝達装置の作用を説明する。
【0017】エンジン1の作動中において、クランク軸
6の回転はVベルト式自動変速機7によって変速されて
中間軸13に伝達され、該中間軸13が回転駆動される
が、該中間軸13の回転速度が所定値以上に達すると、
遠心クラッチ8がON(接続)状態となってクラッチイ
ンナー8aとギヤ16は中間軸13と一体に回転する。
そして、中間軸13の回転はギヤ16,26を経て中間
軸23に伝達され、この中間軸23の回転はギヤ10,
9を経て出力軸18に伝達されて該出力軸18が回転駆
動される。更に、この出力軸18の回転はチェーンスプ
ロケット21、チェーン22及び不図示のチェーンスプ
ロケットを経て例えば自動二輪車の後輪(図示せず)に
伝達され、この後輪が回転駆動されて自動二輪車が走行
せしめられる。
6の回転はVベルト式自動変速機7によって変速されて
中間軸13に伝達され、該中間軸13が回転駆動される
が、該中間軸13の回転速度が所定値以上に達すると、
遠心クラッチ8がON(接続)状態となってクラッチイ
ンナー8aとギヤ16は中間軸13と一体に回転する。
そして、中間軸13の回転はギヤ16,26を経て中間
軸23に伝達され、この中間軸23の回転はギヤ10,
9を経て出力軸18に伝達されて該出力軸18が回転駆
動される。更に、この出力軸18の回転はチェーンスプ
ロケット21、チェーン22及び不図示のチェーンスプ
ロケットを経て例えば自動二輪車の後輪(図示せず)に
伝達され、この後輪が回転駆動されて自動二輪車が走行
せしめられる。
【0018】ところで、遠心クラッチ8とギヤ9とは回
転することによってクラッチ室S2、ギヤ室S3内にそ
れぞれ貯留された潤滑油を掻き上げて各部を潤滑する
が、遠心クラッチ8がクラッチ室S2内で掻き上げた潤
滑油の一部は図2に矢印にて示すように孔29を通って
ギヤ室S3内に流入する。
転することによってクラッチ室S2、ギヤ室S3内にそ
れぞれ貯留された潤滑油を掻き上げて各部を潤滑する
が、遠心クラッチ8がクラッチ室S2内で掻き上げた潤
滑油の一部は図2に矢印にて示すように孔29を通って
ギヤ室S3内に流入する。
【0019】然るに、ギヤ室S3内に流入したと同量の
潤滑油は孔30を通ってクラッチ室S2内に戻るため、
クラッチ室S2、ギヤ室S3内の潤滑油面の高さh2,
h3は一定に保たれる。
潤滑油は孔30を通ってクラッチ室S2内に戻るため、
クラッチ室S2、ギヤ室S3内の潤滑油面の高さh2,
h3は一定に保たれる。
【0020】而して、本実施例においては、伝動ケース
3をベルト室S1、クラッチ室S2、ギヤ室S3とに区
画し、クラッチ室S2内の潤滑油面の高さh2をギヤ室
S3内の潤滑油面の高さh3よりも低くし(h2<h
3)、クラッチ室S2内に貯留される潤滑油の量を遠心
クラッチ8の外径部の一部が浸る程度に少なくしたた
め、遠心クラッチ8の回転による潤滑油の撹拌に伴う動
力損失が低く抑えられ、この動力損失による発熱量も小
さく抑えられてるとともに、ベルト室S1の伝熱面積
(クラッチ室S2内の潤滑油が接触する面積)が小さく
抑えられる。この結果、クラッチ室S2からベルト室S
1への伝熱量が小さく抑えられてベルト室S1が高温と
なることがなく、ベルト室S1内に収納されたVベルト
式自動変速機7のVベルト17が加熱されてその耐久性
が低下することがない。又、ベルト室S1に形成した空
気取入口27をクラッチ室S2近傍に開口せしめたた
め、クラッチ室S2近傍のベルト室S1の部位を先ず空
気で冷却することができ、ベルト室S1内に収納された
ベルト式自動変速機7のVベルト17への熱的影響を抑
え、潤滑油面を変えることによる前記効果との相乗効果
によってVベルト17の耐久性を一層高めることができ
る。
3をベルト室S1、クラッチ室S2、ギヤ室S3とに区
画し、クラッチ室S2内の潤滑油面の高さh2をギヤ室
S3内の潤滑油面の高さh3よりも低くし(h2<h
3)、クラッチ室S2内に貯留される潤滑油の量を遠心
クラッチ8の外径部の一部が浸る程度に少なくしたた
め、遠心クラッチ8の回転による潤滑油の撹拌に伴う動
力損失が低く抑えられ、この動力損失による発熱量も小
さく抑えられてるとともに、ベルト室S1の伝熱面積
(クラッチ室S2内の潤滑油が接触する面積)が小さく
抑えられる。この結果、クラッチ室S2からベルト室S
1への伝熱量が小さく抑えられてベルト室S1が高温と
なることがなく、ベルト室S1内に収納されたVベルト
式自動変速機7のVベルト17が加熱されてその耐久性
が低下することがない。又、ベルト室S1に形成した空
気取入口27をクラッチ室S2近傍に開口せしめたた
め、クラッチ室S2近傍のベルト室S1の部位を先ず空
気で冷却することができ、ベルト室S1内に収納された
ベルト式自動変速機7のVベルト17への熱的影響を抑
え、潤滑油面を変えることによる前記効果との相乗効果
によってVベルト17の耐久性を一層高めることができ
る。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、エンジンの回転動力をベルト式自動変速機、遠
心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する車両の
動力伝達装置において、クランク軸方向にベルト室、ク
ラッチ室、ギヤ室をこの順に区画形成し、これらベルト
室、クラッチ室、ギヤ室に前記ベルト式自動変速機、遠
心クラッチ、ギヤをそれぞれ収納するとともに、ベルト
室に空気取入口と空気排出口を形成して空気取入口をク
ラッチ室近傍に開口せしめ、クラッチ室及びギヤ室には
潤滑油を貯留し、少なくともエンジン駆動時においては
ギヤ室内の潤滑油面をクラッチ室内の潤滑油面よりも高
くし、クラッチ室には遠心クラッチの外径部の一部が浸
る程度の量の潤滑油を貯溜するようにしたため、動力損
失の低減及びベルト式自動変速機のベルトの耐久性の向
上を図ることができるという効果が得られる。
よれば、エンジンの回転動力をベルト式自動変速機、遠
心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する車両の
動力伝達装置において、クランク軸方向にベルト室、ク
ラッチ室、ギヤ室をこの順に区画形成し、これらベルト
室、クラッチ室、ギヤ室に前記ベルト式自動変速機、遠
心クラッチ、ギヤをそれぞれ収納するとともに、ベルト
室に空気取入口と空気排出口を形成して空気取入口をク
ラッチ室近傍に開口せしめ、クラッチ室及びギヤ室には
潤滑油を貯留し、少なくともエンジン駆動時においては
ギヤ室内の潤滑油面をクラッチ室内の潤滑油面よりも高
くし、クラッチ室には遠心クラッチの外径部の一部が浸
る程度の量の潤滑油を貯溜するようにしたため、動力損
失の低減及びベルト式自動変速機のベルトの耐久性の向
上を図ることができるという効果が得られる。
【図1】本発明に係る動力伝達装置を備えるエンジンの
破断側面図である。
破断側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】エンジンの一部を破断した側面図である。
1 エンジン 3 伝動ケース 6 クランク軸 7 Vベルト式自動変速機 8 遠心クラッチ 9 ギヤ 10 ギヤ S1 ベルト室 S2 クラッチ室 S3 ギヤ室 h1 潤滑油面高さ h2 潤滑油面高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−62962(JP,A) 特開 平1−197194(JP,A) 特開 昭60−164068(JP,A) 実開 昭62−110652(JP,U) 実開 昭58−42423(JP,U) 実開 昭62−27259(JP,U) 実開 昭62−82460(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/04 F16H 9/12 B62M 9/06
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンの回転動力をベルト式自動変速
機、遠心クラッチ及びギヤを経て車輪駆動系に伝達する
車両の動力伝達装置において、 クランク軸方向にベルト室、クラッチ室、ギヤ室をこの
順に区画形成し、これらベルト室、クラッチ室、ギヤ室
に前記ベルト式自動変速機、遠心クラッチ、ギヤをそれ
ぞれ収納するとともに、ベルト室に空気取入口と空気排
出口を形成して空気取入口をクラッチ室近傍に開口せし
め、クラッチ室及びギヤ室には潤滑油を貯留し、少なく
ともエンジン駆動時においてはギヤ室内の潤滑油面をク
ラッチ室内の潤滑油面よりも高くし、クラッチ室には遠
心クラッチの外径部の一部が浸る程度の量の潤滑油を貯
溜するようにしたことを特徴とする車両の動力伝達装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03070432A JP3095024B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 車両の動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03070432A JP3095024B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 車両の動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04282056A JPH04282056A (ja) | 1992-10-07 |
JP3095024B2 true JP3095024B2 (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13431317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03070432A Expired - Lifetime JP3095024B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 車両の動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095024B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05288052A (ja) * | 1992-04-13 | 1993-11-02 | Showa Alum Corp | ラジエータ |
WO2003085285A1 (fr) * | 2002-04-08 | 2003-10-16 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Moteur |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5675438B2 (ja) * | 2011-03-02 | 2015-02-25 | 本田技研工業株式会社 | 車両用動力伝達装置 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP03070432A patent/JP3095024B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05288052A (ja) * | 1992-04-13 | 1993-11-02 | Showa Alum Corp | ラジエータ |
WO2003085285A1 (fr) * | 2002-04-08 | 2003-10-16 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Moteur |
US7316626B2 (en) | 2002-04-08 | 2008-01-08 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Engine |
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