JP3093864B2 - マッフルを備える竪型熱処理炉 - Google Patents

マッフルを備える竪型熱処理炉

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JP3093864B2
JP3093864B2 JP04099763A JP9976392A JP3093864B2 JP 3093864 B2 JP3093864 B2 JP 3093864B2 JP 04099763 A JP04099763 A JP 04099763A JP 9976392 A JP9976392 A JP 9976392A JP 3093864 B2 JP3093864 B2 JP 3093864B2
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マッフルを備える竪型
熱処理炉に関する。
【0002】
【従来の技術】このようなマッフルを備える竪型熱処理
炉は、たとえばステンレス鋼帯を光輝焼鈍するために用
いられている。このような竪型熱処理炉は、たとえば鉛
直方向の金属帯走行路に沿って加熱帯部と伸縮継手部と
徐冷帯部と冷却帯部とが下から上に順次配置されて構成
され、加熱帯部は、マッフルが炉殻を貫通して吊り下げ
られ、炉殻に備えられたバーナによってマッフルを加熱
し、これによってマッフル内を通板するステンレス鋼帯
の熱処理を行っている。このようなステンレス鋼帯の光
輝焼鈍炉において、マッフル、徐冷帯部および冷却帯部
内など全て内部は雰囲気ガスである水素と窒素の混合ガ
スで満たされており、加熱されるステンレス鋼帯の酸化
を防ぎ、この雰囲気ガスの圧力は、正圧として、外気が
炉内に侵入することを防ぐ。
【0003】伸縮継手部は、望遠鏡状に上下に伸縮可能
な筒体と、その外方に設けられるベローズとの隙間に、
断熱材が介在されて構成されており、これによって熱伸
縮が許容される。前記筒体は、周方向に分断され、これ
によって熱変形を許容し対応できる。先行技術では、こ
の筒体は、加熱帯部のマッフル上部の通板開孔の内周面
と同一位置または金属帯寄りに突出して設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術で
は、筒体がマッフル内からの主として輻射熱によって高
温度に加熱され、望遠鏡状の筒体の下部がその熱変形に
よって撓んで金属帯に近接ないしは接触するおそれが生
じる。また、このような筒体が金属帯に近接するように
撓んで変形することによって、断熱材に隙間が生じ、こ
れによってベローズに部分的に高温度のいわゆるヒート
スポットが発生し、ベローズもまた損傷する。ベローズ
が損傷すると、前記雰囲気ガスが外部に漏洩し、またそ
の雰囲気ガスに含まれている水素ガスの炎が発生する。
このようにして雰囲気ガスが外部へ漏洩することによっ
て運転が不可能になる。そして長期にわたる連続運転が
不可能である。しかもこのような光輝焼鈍などの熱処理
において、優れた品質のステンレス鋼帯を安定して得る
ことが、さらに望まれている。
【0005】本発明の目的は、伸縮継手部のマッフル側
からの輻射熱による熱変形を抑制し、かつ耐久性を向上
して寿命を長くし、優れた熱処理を安定して行うことが
できるようにしたマッフルを備える竪型熱処理炉を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鉛直方向の金
属帯走行路に沿って、マッフル内に金属帯を通板しつつ
加熱する加熱帯部と、伸縮継手部と、徐冷帯部と、冷却
帯部とが下から上に順次配置されるマッフルを備える竪
型熱処理炉において、伸縮継手部は、望遠鏡状に上下に
伸縮可能な筒体と、筒体よりも外方で、上下に伸縮可能
なベローズと、筒体とベローズとの間に介在される断熱
材とを備え、筒体は、マッフル上部のバッフルに形成さ
れた通板開孔よりも金属帯の厚み方向外方に配置され、
これによってマッフル内から筒体への輻射熱を抑制した
ことを特徴とするマッフルを備える竪型熱処理炉であ
る。
【0007】
【作用】本発明に従えば、加熱帯部と徐冷帯部との間に
介在されている伸縮継手部を構成する望遠鏡状の筒体
は、マッフル上部のバッフルに形成された通板開孔より
も金属帯の厚み方向外方に配置されており、これによっ
てマッフル内から筒体への輻射熱を抑制することが可能
になる。したがって筒体の熱変形を抑制することができ
るようになり、そのため筒体が金属帯に接触して金属帯
が損傷したり破断をすることはなく、また筒体の熱変形
が上述のように抑制されることによって断熱材に隙間が
生じることはなく、断熱材によってベローズが高温度に
なることが抑制される。こうして伸縮継手部の耐久性を
向上してその寿命を長くし、長期にわたる連続運転が可
能になる。従って、優れた品質のステンレス鋼帯を安定
して製造することができる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一部の拡大断面説明図であ
り、図2はその竪型熱処理炉の全体の簡略化した側面図
である。光輝焼鈍されるべきステンレス鋼帯1は、入側
デフレクタロール2から鉛直方向に金属帯走行路に沿っ
て上昇し、一対のデフレクタロール3,4を経て、さら
に出側のデフレクタロール5によって案内される。デフ
レクタロール2,3間で、ステンレス鋼帯1を加熱する
加熱帯部6と、上下に伸縮可能な伸縮継手部9と、ステ
ンレス鋼帯1を徐冷却する徐冷帯部7と、ステンレス鋼
帯1を冷却する冷却帯部8とが、下から上に順次配置さ
れる。
【0009】加熱帯部6は、炉殻10と、この炉殻10
内を貫通して吊り下げられるマッフル11と、炉殻10
に取付けられ炉殻10とマッフル11との間の燃焼室1
2に臨んで設けられるガスバーナなどのバーナ13とを
含む。マッフル11、伸縮継手部9、徐冷帯部7、冷却
帯部8およびデフレクタロール4,5間のシュート14
内には、雰囲気ガスが供給され、この雰囲気ガスは水素
および窒素を含む混合ガスであり、正圧に維持され、外
部からの空気の侵入が防がれる。
【0010】マッフル11は、図1のように、マッフル
本体15とその上部に固定されるバッフル16とを含
み、このバッフル16には、ステンレス鋼帯1が通過す
る通板開孔18が形成される。マッフル本体15とバッ
フル16との上端面には、フランジ19が固定されてい
る。徐冷帯部7の下端面にはフランジ20が固定されて
いる。フランジ19,20の間には、伸縮継手部9が介
在される。マッフル11の上部は、吊り下げられる。
【0011】図3はマッフル11の平面図であり、図4
は伸縮継手部9の一部の拡大した平面図である。ステン
レス鋼帯1が通過する開孔18は、その水平断面が長方
形に形成されており、バッフル16の上部は、開孔18
からステンレス鋼帯1の厚み方向(図1の左右方向、図
3および図4の上下方向)に遠去るにつれて上方になる
につれて拡がる傾斜面46となっている。
【0012】図5は伸縮継手部9の断面図であり、図6
はその伸縮継手部9の一部の分解斜視図である。伸縮継
手部9の下部および上部の各フランジ47,48は、参
照符49,50で示されるように、気密に溶接されて連
結される。この伸縮継手部9は、望遠鏡状で上下に伸縮
可能な筒体22を有する。この筒体22は、第1内筒2
3と、その外方に配置される第2内筒24と、取付片2
6,35とから成る。各内筒23,24は、フランジ4
7,48に取付片26,35を介してそれぞれ固定され
る。内筒23は、図5および図6に示すように、ステン
レス鋼帯1が通板される開孔51の周方向に沿って間隙
25をあけて分断され、これによって熱変形が許容され
る。この内筒23の下部には、取付片26が固定され、
リブ27とともに、フランジ47に固定される。フラン
ジ47には、枠体28の一部を成す取付片28aが立設
されており、取付片28aは、リブ29によって補強さ
れ熱変形に対応する。この取付片28aにもまた、開孔
51の周方向に沿って隙間30が形成され、熱変形が許
容される。枠体28の取付片28bには、上下に伸縮可
能な金属製ベローズ31の下部32が固定される。もう
1つの内筒24に関する構成もまた、同様な構成となっ
ており、ベローズ31の上端部33は、フランジ48に
固定されている枠体34の一部である取付片34bに固
定される。内筒24には、取付片35が固定され、リブ
36によって補強され、枠体34の一部である取付片3
4aに固定されるとともに、フランジ48に固定され
る。内筒24にはリブ27が入り込んで内筒23,24
が上下に変位可能となるための切欠き37が形成されて
いる。
【0013】筒体22とベローズ31との隙間には、断
熱材38が充填されて介在される。この断熱材38は、
たとえばガラス繊維などから成り、伸縮可能である。
【0014】ベローズ31の外方には、フランジ47に
固定される第1外筒39と、その第1外筒39よりも外
方でフランジ48に固定される第2外筒40とから成る
筒体41が設けられ、ベローズ31が保護されるととも
に外気による熱放散が防止される。
【0015】筒体22の内筒23のステンレス鋼帯1側
の表面52は、マッフル11上部のバッフル16に形成
された通板開孔18よりもステンレス鋼帯1の厚み方向
(図5の右方)に距離L1だけずれて配置される。これ
によってマッフル11内から筒体22への輻射熱を抑制
することが可能となる。こうしてステンレス鋼帯1の光
輝焼鈍時において、マッフル11の上部の内部の温度
が、たとえば800〜900℃であるときにおいて、筒
体22、特に内筒23および取付片26の温度上昇が抑
制される。したがって内筒23および取付片26が熱変
形して取付片26下方に垂れ下がって筒体23が下方に
変位することがなく、これによって内筒23がステンレ
ス鋼帯1に接触することが防がれる。またこの内筒23
および取付片26の熱変形が抑制されることによって、
断熱材38に隙間が生じたりすることはなく、そのため
ベローズ31が高温度に加熱されることはなく、そのベ
ローズ31に局部的に高温度のいわゆるヒートスポット
が発生することはない。このようにして、伸縮継手部9
の耐久性を向上してその寿命を長くすることができる。
【0016】本発明は、ステンレス鋼帯1の光輝焼鈍の
ためだけでなく、その他の金属帯の熱処理のために、広
範囲に実施することができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、加熱帯部
と徐冷帯部との間に介在されている伸縮継手部の望遠鏡
状筒体は、マッフル上部のバッフルに形成された通板開
孔18よりも金属帯の厚み方向外方に配置されており、
これによってマッフル内から筒体への輻射熱を抑制する
ことができるようになり、そのため筒体の熱変形を抑制
し、これによって筒体が金属帯に接触することが防が
れ、また断熱材に隙間が生じることを防いでベローズへ
の断熱効果を維持することが可能となる。こうして伸縮
継手部の耐久性を増し、その寿命を長くし、長期にわた
る連続運転が可能になる。従って、優れた熱処理を安定
して行うことができるので、優れた品質のたとえばステ
ンレス鋼帯を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の一部の伸縮継手部9付近の
構造を示す拡大断面説明図である。
【図2】本発明の一実施例のマッフルを備える竪型熱処
理炉の全体の簡略化した断面図である。
【図3】マッフル11の平面図である。
【図4】伸縮継手部9の開孔51付近の簡略化した平面
図である。
【図5】伸縮継手部9の拡大断面図である。
【図6】その伸縮継手部9の一部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ステンレス鋼帯 6 加熱帯部 7 徐冷帯部 8 冷却帯部 9 伸縮継手部 10 炉殻 11 マッフル 15 マッフル本体 16 バッフル 18 通板開孔 22,41 筒体 31 ベローズ 38 断熱材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直方向の金属帯走行路に沿って、マッ
    フル内に金属帯を通板しつつ加熱する加熱帯部と、伸縮
    継手部と、徐冷帯部と、冷却帯部とが下から上に順次配
    置されるマッフルを備える竪型熱処理炉において、 伸縮継手部は、 望遠鏡状に上下に伸縮可能な筒体と、 筒体よりも外方で、上下に伸縮可能なベローズと、 筒体とベローズとの間に介在される断熱材とを備え、 筒体は、マッフル上部のバッフルに形成された通板開孔
    よりも金属帯の厚み方向外方に配置され、これによって
    マッフル内から筒体への輻射熱を抑制したことを特徴と
    するマッフルを備える竪型熱処理炉。
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