JP4040323B2 - 連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造 - Google Patents
連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続式竪型熱処理炉において、加熱室の高温雰囲気から加熱室上下部に設けた搬送用のロールを保護するために、加熱室とロール室の間を仕切った連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、加熱室2の上下部に複数のロール3を設け、このロール3を介して鋼帯1を搬送しながら、バーナやラジアントチューブ等の加熱源4により鋼帯1の熱処理を行う連続式竪型熱処理炉においては、加熱室2の上下部に設けたロール3は、鋼帯1の蛇行を防止するためクラウン状をしているが、ロール3の鋼帯1と接する部分と接しない部分との温度差が大きい場合には、この温度差によりクラウン状が変形するため充分な蛇行防止機能を果たさないという問題があった。また、ロール3がバーナ等からの輻射熱や高温の雰囲気ガスにより異常に過熱され、ロール3自体の強度が低下するという問題があった。
【0003】
そこで、図4に示すように、前記加熱室2の上下部、すなわち、加熱室2の上部に設置したロール3の真下、および加熱室2の下部に設置したロール3の真上に、仕切板5を固定設置してロール室6を形成し、加熱源4の輻射熱や高温雰囲気からロール3を保護する手段がとられている。また、図5は、従来の仕切板の構造説明図である。この仕切板5は、例えば図5に示すように、ステンレスからなる防熱板7の中にセラミックファイバー8を充填して構成されている。なお、このステンレスからなる防熱板7は強度を持たせる意味で梁を保持したような構造となっている。
【0004】
図6は、図4のB−B断面図であり、この仕切板5を図6に示すように、仕切板5の両端部に設けた取付部材9にボルトを通し、支持部材11を介して仕切板5を炉体10に固定している。これを図4に示すように、鋼帯1が通板できるように隙間を設けて複数列並べることでロール室6が形成され、加熱源の輻射や高温の雰囲気ガスからロール3を保護している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような連続式竪型熱処理炉においては、加熱室2の雰囲気ガス温度が900℃前後まで上昇することがあるが、この仕切板5を構成する防熱板7はステンレス(例えばSUS310S)が材料となっており、その耐熱温度は上限900℃となっている。従って、加熱室2の雰囲気ガス温度が高くなった場合、仕切板5が熱変形を起こすことによりその中央部がたれ、これによって仕切板5を炉体10に支持するための取付部材9および支持部材11に大きな負荷がかかり、結果として炉体10を外側に圧迫変形させてしまうという問題があった。
【0006】
また、仕切板5中央部が熱変形を起こしてたれると、鋼帯1が通板するために設けられている隙間も大きくなり、加熱室2からの高温雰囲気ガスが大量にロール室6に流れ込み、ロール室6の温度が上昇してしまうという問題があった。従って、このような熱変形が生じると、仕切板5を頻繁に取替えなければならなかった。さらに、加熱室2下部に設置した仕切板5においては、上記問題に加え、仕切板5のたれた部分がロール3に干渉してしまうという問題もあった。しかも、この仕切板5を形成している防熱板7は構造体として、その内部に梁を保持しているため、その重量は300kg程度にもなり、より一層仕切板5の熱変形を助長する結果となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明においては、仕切板の構造を工夫することにより、耐熱性が高く、しかも重量を出来るだけ軽くし、加熱室が900℃以上の高温になっても仕切板の変形が生じにくいロール室仕切板構造を提供することを目的とする。
その発明の要旨とするところは、加熱室上下部に仕切板を設置してロール室を形成し、該ロール室に設けたロールを介して鋼帯を搬送しながら加熱処理を行う連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造であって、セラミックチューブからなる芯棒の周囲をセラミックテープからなるクッション材で覆い、更にこれらをステンレスのパイプで覆って支持パイプを形成し、該支持パイプにより形成した枠体上に、内部に断熱材を充填したステンレスの防熱板を設置してロール室仕切板を形成したことを特徴とする連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造である。
【0008】
【実施例】
以下、本発明について図面に従って詳細に説明する。図1は、本発明の仕切板の構造説明図であり、図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、本発明の仕切板の斜視図である。なお、本発明の仕切板を配置する場所は、図4で説明した通り、加熱室の上部に設置したロールの真下、および加熱室の下部に設置したロールの真下であり、従来と同様の構造である。
【0009】
図1および図2に示すように、本発明の仕切板5は、先ずセラミックチューブからなる芯棒13の周囲をセラミックテープからなるクッション材14で覆い、さらにその周囲をステンレスのパイプ15で覆って支持パイプ12を構成している。セラミックは、耐熱の面でステンレス材よりも優れているため、セラミックチューブを支持パイプ12の芯棒13として使用することにより熱に対する強度が向上する。但し、耐衝撃性の面では、ステンレス材の方が優れているため、セラミックチューブからなる芯棒13の周囲をステンレスのパイプ15で覆って(言え変えるならば芯棒13をパイプ15の中に挿入して)支持パイプ12を形成している。なお、芯棒13をパイプ15で覆った時、芯棒13とパイプ15の間には隙間ができてしまうので、この隙間を補い、支持パイプ12の強度を大きくするために、前述したように、芯棒13の周囲をセラミックテープからなるクッション材14で覆い、さらにその周囲をステンレスのパイプ15で覆っている。
【0010】
次に、このような構成の支持パイプ12を、図1に示すような長方形の枠体16に形成する。なお、この枠体16の四隅には、炉体に枠体16を取り付けるための取付部材9が設置されている。また、枠体16の短辺は熱膨張を吸収できるようになっている。さらに、この枠体16の上にステンレス材からなる防熱板7をのせ、これをボルト18とナット17により固定設置することにより、本発明の仕切板5が形成される。なお、本実施例においては、防熱板7は例えば箱状のもので、その中にセラミックファイバーからなる断熱材8を充填し、その上にステンレス材の蓋をして構成している。
【0011】
このように、防熱板7の中にセラミックファイバーからなる断熱材8を充填することにより、防熱板7を軽量化および断熱が可能となる。また、枠体16に防熱板7を固定するに当たっては、支持パイプ12上に一定距離を置いて複数のボルト18を設定し、これを防熱板7に設けた孔に貫通させ、防熱板7の上からナット17で締めている。
以上のようにして構成された仕切板5を、従来技術と同様で、図6に示すように、取付部材9を介して、炉体10に固定した支持部材11に固定することによって仕切板5が加熱室の上部に設置したロールの真下、および加熱室の下部に設置したロールの真上に固定設置される。
【0012】
以上のように、本発明においては、枠体16と防熱板7を別体としたこと、そして枠体16を形成する支持パイプ12自身の耐熱強度を向上させることにより、炉内の雰囲気温度が900℃以上の高温になった場合でも、枠体16が熱変形を起こすことがない。すなわち、支持パイプ12の中に、耐熱性の高いセラミックの芯棒13が入っているため、仮に外側のステンレス材からなるパイプ15が熱変形を起こそうとしても、セラミックテープからなるクッション材14で覆った芯棒13の熱強度が高いため、枠体16自身は変形を起こすことがない。よって、防熱板7の中央部が熱変形によりたれそうになった場合であっても、この枠体16がしっかりと支持しているため、仕切板5全体としての変形を防止することができる。
【0013】
従って、従来のような熱変形による問題、すなわち、取付部材9や支持部材11の歪みにより炉体を圧迫したり、仕切板5と仕切板5との隙間が大きくなって加熱室2の高温雰囲気ガスがロール室6に大量に流入したり、仕切板5がロール3と干渉したりすることを防止することができる。また、従来の仕切板5は、防熱板7そのものが仕切板5を形成していたため、これを直接炉体に取り付けていたため、防熱板7そのものに、ある程度の強度を持たせる必要があった。従って、構造体として梁を保持する必要があり、そのために防熱板7の厚みが厚くなり、重量が300kgにも及んでいた。
【0014】
しかしながら、本発明においては、枠体16と防熱板7を別に構成し、枠体16自身に耐熱強度を持たせているため、防熱板7自体の厚みを従来よりも小さくすることが可能となる。従って、本発明では従来と同平面積の仕切板5でその重量を1/3程度にすることが可能となる。これによって取付部材9や支持部材11への重量負荷を小さくすることができ、より一層仕切板5の熱変形を起こりにくくすることが可能となる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によるセラミックチューブからなる芯棒の周囲をセラミックテープからなるクッション材で覆い、更にこれらをステンレスのパイプで覆って支持パイプを構成し、該支持パイプにより形成した枠体上に、内部に断熱材を充填したステンレスの防熱板を設置してロール室仕切板を形成している。このように支持パイプを構成することにより、枠体の耐熱強度が高くなるため、仕切板全体としての強度を高めることが可能となる。従って、従来の仕切板のように、その中央部が熱変形によりたれることがないため、従来のような仕切板を炉体に支持するための取付部材および支持部材に大きな負荷がかかり、炉体を外側に圧迫変形させてしまうことがない。
【0016】
また、仕切板の熱変形により、仕切板と仕切板の間の隙間、すなわち、鋼帯を通板するために設けられている隙間が大きくなることもないため、加熱室からの高温雰囲気ガスが大量にロール室に流れ込み、ロール室の温度が上昇することを防止することができる。さらに、加熱室下部に設置した仕切板の中央部がたれ、ロールに干渉することもない。従って、従来に比べ仕切板の交換頻度を少なくすることが可能となる。また、枠体そのものに強度を持たせているため、従来のように防熱板自身の厚みを厚くする必要がない。従って、仕切板全体としての重量を従来の1/3程度にすることが可能となり、従来のような熱変形を助長することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の仕切板の構造説明図、
【図2】図1のA−A断面図、
【図3】本発明の仕切板の斜視図、
【図4】連続式竪型熱処理炉の加熱帯の概要説明図、
【図5】従来の仕切板の構造説明図、
【図6】図4のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 鋼帯
2 加熱室
3 ロール
4 加熱源
5 仕切板
6 ロール室
7 防熱板
8 断熱材
9 取付部材
10 炉体
11 支持部材
12 支持パイプ
13 芯棒
14 クッション材
15 パイプ
16 枠体
17 ナット
18 ボルト
Claims (1)
- 加熱室上下部に仕切板を設置してロール室を形成し、該ロール室に設けたロールを介して鋼帯を搬送しながら加熱処理を行う連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造であって、セラミックチューブからなる芯棒の周囲をセラミックテープからなるクッション材で覆い、更にこれらをステンレスのパイプで覆って支持パイプを形成し、該支持パイプにより形成した枠体上に、内部に断熱材を充填したステンレスの防熱板を設置してロール室仕切板を形成したことを特徴とする連続式竪型熱処理炉のロール室仕切板構造。
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