JP3093749B2 - ロータリーフィーダーの粉体戻り防止装置 - Google Patents

ロータリーフィーダーの粉体戻り防止装置

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JP3093749B2
JP3093749B2 JP11060193A JP6019399A JP3093749B2 JP 3093749 B2 JP3093749 B2 JP 3093749B2 JP 11060193 A JP11060193 A JP 11060193A JP 6019399 A JP6019399 A JP 6019399A JP 3093749 B2 JP3093749 B2 JP 3093749B2
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能耀 沈
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三興空気装置株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧送式空気輸送に
用いるロータリーフィーダーにおいて、圧送式空気輸送
ラインの供給口に高圧輸送管側へ流れるパージ用空気
で、一部はケーシングのロータ羽根との間の隙間を通し
て上方へ流れるように構成することにより、ロータリー
フィーダーの送入口側へ粉体が戻るのを防止するロータ
リーフィーダーの粉体戻り防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば粒状物ないし小塊状物を含
む粉粒体の空気輸送において、ホッパー等から粉粒体を
定量落下させるための装置として、ロータリーフィーダ
ーが使用されている。このロータリーフィーダーは、複
数枚の回転羽根を放射状に配設したロータが円筒型ケー
シング内で回転する際、ホッパー等から落下する粉粒体
を隣設する羽根間にためて回転し、下側の排出口から落
とすように構成されている。
【0003】前記ロータリーフィーダーを圧送式空気輸
送装置の混入機として使用する場合には、輸送管内の圧
力を遮断して粉粒体の重力で落下させるため、羽根とケ
ーシングとの隙間は円滑な回転を確保しつつ、できるだ
け小さく設ける必要がある。そのため、ロータリーフィ
ーダーを挟んで空気輸送装置側から低圧のホッパー等側
への漏洩空気の発生を完全に防止することはできない。
【0004】前記のごとく漏洩空気が発生するため、従
来のロータリーフィーダーでは、一部の粉粒体は輸送管
側へ排出されず、漏洩空気に同伴してロータの回転と共
に、ロータリーフィーダー上部の供給口側へ戻ってく
る。
【0005】したがって、ロータリーフィーダーを使っ
て摩耗性粉体を高圧側へ排出する場合には、漏洩空気に
同伴してケーシング内周面とロータ先端との間の隙間を
通って供給口側へ戻る摩耗性粉体により、ケーシング内
周面の摩耗が促進される。また、ペレットのように粒径
が大きい粒体の場合には、ロータリーフィーダー下部の
排出口のロータ回転方向に対し下流側の縁辺で、粒体の
噛みこみが発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、低圧側
から高圧側へ粉粒体を落下排出させる従来のロータリー
フィーダーでは、漏洩空気に同伴してケーシング内周面
とロータ先端との間の隙間を通って供給口側へ戻る摩耗
性粉体により、ケーシング内周面の摩耗が促進される欠
点があった。また、ペレットのように粒径が大きい粒体
の場合には、ロータリーフィーダー下部の排出口のロー
タ回転方向に対し下流側の縁辺で、粒体の噛みこみが発
生する欠点があった。
【0007】本発明は、かかる現状に鑑み、ロータリー
フィーダーへの粉粒体の供給において、圧送式空気輸送
ラインの供給口から高圧輸送管側へ流れるパージ用空気
で、一部はケーシングのロータ羽根との間の隙間を通し
て上方へ流れるように構成することにより、漏洩空気に
同伴してケーシング内周面とロータ先端との間の隙間を
通ってロータリーフィーダーの供給口側へ戻る粉粒体を
阻止し、ケーシング内周面の摩耗、及びロータリーフィ
ーダー排出口での噛みこみを低減するための、ロータリ
ーフィーダーの粉粒体戻り防止装置を提案するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、供給口にホッ
パーを臨ませ、排出口を粉粒体の圧送式空気輸送ライン
の供給口に接続したロータリーフィーダーの粉粒体戻り
防止装置に係わり、下記の構成からなる。
【0009】圧送式空気輸送ラインの供給口に、パージ
用空気の吹き込み孔を設け、この吹き込み孔に対向して
供給口内に、上端がロータリーフィーダーの排出口のロ
ータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接した誘導用仕切
り板を設け、吹き込み孔から送入されるパージ用空気が
誘導用仕切り板を乗り越えて高圧空気輸送管へ流れるよ
うに構成する。
【0010】また、供給口にホッパーを臨ませ、排出口
を粉粒体の圧送式空気輸送ラインの供給口に接続したロ
ータリーフィーダーにおいて、圧送式空気輸送ラインの
供給口に、パージ用空気の吹き込み孔を設け、この吹き
込み孔に対向して供給口内に、上端がロータリーフィー
ダーの排出口のロータ回転方向に対し下流側の縁辺に近
接した誘導用仕切り板を設け、かつケーシングの排出口
のロータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接した位置に
パージ用空気の吹き込み孔を設け、前記両方の吹き込み
孔から送入されるパージ用高圧空気を高圧空気輸送管へ
流れるように構成する。
【0011】前記パージ用空気の吹き込み孔は、円孔、
角孔、長方形孔等いかなる形状の孔でも使用できる。ま
た、この孔から吹き込むパージ用空気は、圧送式空気輸
送ラインの輸送用空気源を利用するほか、専用の空気源
を使用できる。なお、空気吹き込み孔は、ロータリーフ
ィーダーの排出口のロータの回転軸に平行した縁辺でロ
ータの回転方向に対し下流側の縁辺寄りに設けることが
望ましい。また、同様に、圧送式空気輸送ラインの供給
口に、パージ用空気の吹き込み孔と誘導用仕切り板を設
ける場合も、ロータの回転軸に平行した縁辺でロータの
回転方向に対し下流側の縁辺寄りに設ける。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施により、圧送式空気
輸送ラインの供給口に、パージ用空気の吹き込み孔(以
下パージ孔という)と誘導用仕切り板を設けた場合に
は、図1、図2に示すように、粉粒体をホッパーからロー
タリーフィーダー1に落下させ、供給口10から圧送式空
気輸送ライン9に供給する運転中にパージ孔11からパー
ジ用空気を送ると、誘導用仕切り板12に衝突した空気
は、ロータリーフィーダー1の排出口6の周縁近くまで上
昇する。ここで、パージ用空気の一部はロータリーフィ
ーダー1のケーシング2とロータ3との隙間から送入口5へ
上昇するが、大部分のパージ用空気は図中に矢印で示す
ように、落下途中の粉粒体に混じって供給口10を下降
し、輸送管中へ侵入する。したがって、ケーシング2と
ロータ3との隙間から上方へ舞い上がろうとする粉粒体
は、パージ用の高圧空気の流れによって阻止されると共
に、輸送管への粉粒体の供給が助勢される。
【0013】また、図3、図4に示すように、圧送式空気
輸送ライン9の供給口10に、パージ孔11と誘導用仕切り
板12を設けると共に、ロータリーフィーダー1のケーシ
ング2の排出口6のロータ回転方向に対し下流側の縁辺に
近接した位置にパージ孔7を設けた場合は、ケーシング2
とロータ3との隙間から上方へ舞い上がろうとする粉粒
体は、より完全に阻止される。
【0014】前記のごとく、いずれの場合も、パージ用
空気により、粉粒体がロータリーフィーダーの排出口か
ら舞い上がり、ロータリーフィーダーの送入口側へ戻る
のを阻止できる。そのため、漏洩空気に同伴した粉粒体
によるケーシング内周面の摩耗を防止できる。また、粒
径の大きい粒体がロータリーフィーダーの排出口の周縁
に噛みこむのを防止できる。
【0015】
【実施例】実施例1 圧送式空気輸送ラインの供給口に、パージ孔と誘導用仕
切り板を設けた場合を図1、図2に示す。ロータリーフィ
ーダー1は、上側に流入口5を、下側に排出口6を有する
円筒型のケーシング2に、回転軸8に支持したロータ3を
組込んでなる。ロータ3は、複数の羽根4を回転軸8を中
心に放射状に配設し、隣設する羽根4の間に粉粒体を詰
めるためのロータポケット3aを形成してなる。そして、
図示しないモータにより回転軸8を駆動するように設け
る。なお、ケーシング2の流入口5には抽気装置、ホッパ
ーなどを取り付けるためのフランジ13が、排出口6には
圧送式空気輸送ライン9に取り付けるためのフランジ14
が、それぞれ設けられている。
【0016】上記ロータリーフィーダー1を空気輸送ラ
イン9の供給口10に載せ、ロータリーフィーダー1のフラ
ンジ14と供給口10のフランジ15との間を複数のボルトで
締結する。前記供給口10には、パージ用空気を吹き込む
ためのパージ孔11と誘導用仕切り板12を、ロータ3の回
転軸8に平行した縁辺でロータ3の回転方向に対し下流側
の縁辺寄り(図1では左側縁辺)に設ける。前記誘導用仕
切り板12は、下端は供給口10の下側開口の周縁に近接
し、上端はロータリーフィーダー1の排出口6の上側周辺
に近接して設ける。
【0017】実施例2 ロータリーフィーダー1を載せた空気輸送ライン9の供給
口10とロータリーフィーダーのケーシングにパージ孔を
設けた場合を図3、図4に示す。ロータリーフィーダー1
は、上側に流入口5を、下側に排出口6を有する円筒型の
ケーシング2に、回転軸8に支持したロータ3を組込んで
なる。ロータ3は、複数の羽根4を回転軸8を中心に放射
状に配設し、隣設する羽根4の間に粉粒体を詰めるため
のロータポケット3aを形成してなる。そして、図示しな
いモータにより回転軸8を駆動するように設ける。な
お、ケーシング2の流入口5には抽気装置、ホッパーなど
を取り付けるためのフランジ13が、排出口6には圧送式
空気輸送ライン9に取り付けるためのフランジ14が、そ
れぞれ設けられている。
【0018】そして、ケーシング2の排出口6のロータ3
の回転方向に対し下流側の縁辺に近接した位置にパージ
孔7を設け、パージ孔7から送入されるパージ用空気は、
ロータリーフィーダー1のケーシング2とロータ3との隙
間を通して、隙間の全方向に広がるように構成する。
【0019】上記ロータリーフィーダー1を空気輸送ラ
イン9の供給口10に載せ、ロータリーフィーダー1のフラ
ンジ14と供給口10のフランジ15との間を複数のボルトで
締結する。前記供給口10には、パージ用空気を吹き込む
ためのパージ孔11と誘導用仕切り板12を、ロータ3の回
転軸8に平行した縁辺でロータ3の回転方向に対し下流側
の縁辺寄り(図3では左側縁辺)に設ける。前記誘導用仕
切り板12は、下端は供給口10の下側開口の周縁に近接
し、上端はロータリーフィーダー1の排出口6の上側周辺
に近接して設ける。
【0020】このように圧送式空気輸送ライン9の供給
口10に、パージ孔11と誘導用仕切り板12を設けると共
に、ロータリーフィーダー1のケーシング2の排出口6の
ロータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接した位置にパ
ージ孔7を設けた場合は、ケーシング2とロータ3との隙
間から上方へ舞い上がろうとする粉粒体は、より完全に
阻止される。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、圧送式空気輸送ライン
の供給口やロータリーフィーダーの排出口寄りに、パー
ジ用空気が高圧輸送管側へ流れるように構成することに
より、粉粒体がロータリーフィーダーの排出口からロー
タリーフィーダーの送入口側へ戻るのを阻止し、高圧輸
送管からの漏洩空気に同伴した粉粒体によるケーシング
内周面の摩耗を防止できる。また、ペレットのように粒
径が大きい粒体の場合には、ロータリーフィーダー下部
の排出口のロータ回転方向に対し下流側の縁辺で、粒体
の噛みこみが発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施により圧送式空気輸送ラインの供
給口にパージ孔と誘導用仕切り板を設けた場合のロータ
リーフィーダーと圧送式空気輸送ラインの供給口部分を
示す縦断面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】圧送式空気輸送ラインの供給口にパージ孔と誘
導用仕切り板を設けると共に、ロータリーフィーダーの
ケーシングにパージ孔を設けた場合のロータリーフィー
ダーと圧送式空気輸送ラインの供給口部分を示す縦断面
図である。
【図4】図3の側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 53/00 - 53/28 B65G 53/32 - 53/66 B65G 65/30 - 65/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給口にホッパーを臨ませ、排出口を粉
    粒体の圧送式空気輸送ラインの供給口に接続したロータ
    リーフィーダーにおいて、圧送式空気輸送ラインの供給
    口に、パージ用空気の吹き込み孔を設け、この吹き込み
    孔に対向して供給口内に、上端がロータリーフィーダー
    の排出口のロータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接し
    た誘導用仕切り板を設け、吹き込み孔から送入されるパ
    ージ用空気が誘導用仕切り板を乗り越えて高圧空気輸送
    管へ流れるように構成したロータリーフィーダーの粉体
    戻り防止装置。
  2. 【請求項2】 供給口にホッパーを臨ませ、排出口を粉
    粒体の圧送式空気輸送ラインの供給口に接続したロータ
    リーフィーダーにおいて、圧送式空気輸送ラインの供給
    口に、パージ用空気の吹き込み孔を設け、この吹き込み
    孔に対向して供給口内に、上端がロータリーフィーダー
    の排出口のロータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接し
    た誘導用仕切り板を設け、かつケーシングの排出口のロ
    ータ回転方向に対し下流側の縁辺に近接した位置にパー
    ジ用空気の吹き込み孔を設け、前記両方の吹き込み孔か
    ら送入されるパージ用空気が高圧空気輸送管へ流れるよ
    うに構成したロータリーフィーダーの粉体戻り防止装
    置。
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