JP3093643B2 - 回転式射出成形用金型 - Google Patents

回転式射出成形用金型

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JP3093643B2 JP08173352A JP17335296A JP3093643B2 JP 3093643 B2 JP3093643 B2 JP 3093643B2 JP 08173352 A JP08173352 A JP 08173352A JP 17335296 A JP17335296 A JP 17335296A JP 3093643 B2 JP3093643 B2 JP 3093643B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/27Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
    • B29C45/2701Details not specific to hot or cold runner channels
    • B29C45/2703Means for controlling the runner flow, e.g. runner switches, adjustable runners or gates

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂製の半
割り体を成形するとともに半割り体どうしを衝合させて
接合するに際して、互いに開閉可能に組み合わされる一
対の成形型を所定角度相対回転可能に設け、1回の回転
動作毎に各半割り体を成形する一次成形と衝合された一
対の半割り体どうしを接合する二次成形とを行い、各回
転動作毎に完成品が得られるようにした回転式射出成形
(所謂、ダイロータリ・インジェクション(DRI))
に用いられる金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製の例えば管状体を成形
する方法として、合成樹脂製の半割り体どうしを衝合さ
せるとともに、この衝合部の周縁に沿って形成された内
部通路内に溶融樹脂を充填することにより、上記半割り
体どうしを接合して管状体としての中空成形品を得る方
法は公知である。また、半割り体どうしを接合する際
に、上記内部通路への溶融樹脂の充填を、半割り体を成
形する成形型内で行えるようにした方法が知られてい
る。
【0003】例えば、特公平2−38377号公報に
は、基本的に、一方の金型に一組の半割り体を成形する
雄型成形部と雌型成形部とが設けられ、他方の金型にこ
れらの成形部に対向する雌型成形部と雄型成形部とが設
けられた一対の金型構造が開示されており、そして、か
かる金型を用いることによって、各半割り体を同時に成
形(射出成形)した後、一方の金型を他方に対してスラ
イドさせることにより、各雌型成形部に残された半割り
体どうしを衝合させ、この衝合部の周縁に溶融樹脂を射
出して両者を接合するようにした方法(所謂、ダイスラ
イド・インジェクション(DSI)法)が開示されてい
る。
【0004】また、かかる成形をより効率良く行うこと
ができるものとして、例えば特公平7−4830号公報
には、基本的に、互いに開閉可能に組み合わされる成形
型であって、一方の成形型が他方に対して所定角度回転
可能とされ、各成形型に、上記所定角度毎の回転方向に
雄/雌/雌の繰り返し順序で、少なくとも1つの雄型成
形部と2つの雌型成形部からなる成形部を設けた回転式
射出成形用の型構造が開示されており、かかる成形型を
用いることによって、回転(例えば正逆反転)動作毎
に、各半割り体の成形と、衝合された一対の半割り体ど
うしの接合を行い、各回転動作毎に完成品が得られるよ
うにした方法(所謂、ダイロータリ・インジェクション
(DRI)法)が開示されている。
【0005】このDRI法では、1回の回転動作毎に、
雄型成形部と雌型成形部の組み合わせで各半割り体を成
形する一次成形と、雌型成形部どうしの組み合わせで衝
合された一対の半割り体どうしを接合する二次成形とを
同時に行い、各回転動作毎に完成品が得られるのである
が、両成形型の成形部どうしの組み合わせは回転動作毎
に変えられるので、この組み合わせに応じて各成形キャ
ビティへの溶融樹脂の供給経路を切り換える必要があ
る。すなわち、雌型成形部については、相手型の雄型成
形部と組み合わされるか、雌型成形部と組み合わされる
かで、一次成形を行うか二次成形を行うかが定まり、い
ずれの成形を行うかで、成形キャビティへの樹脂供給経
路が切り換えられることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この各成形キャビティ
への樹脂供給経路の切り換えは、特に成形品の形状が複
雑になるほど経路自体が複雑化する関係上難しいものと
なる。したがって、できるだけ簡単な構成で、成形型の
回転動作毎に確実に樹脂供給経路の切り換えを行えるよ
うにすることが求められている。更に、各半割り体を成
形する一次成形と半割り体どうしを接合する二次成形と
では、一般に成形条件が異なるので、本来、射出時の圧
力や樹脂の流速などもそれぞれに応じて最適に設定され
ることが望ましいのであるが、DRI法では、1回の回
転動作毎に(つまり1回の射出で)、各半割り体の成形
(一次成形)と半割り体どうしの接合(二次成形)の両
方が同時に行われるので、成形機側での射出条件をそれ
ぞれ別途に設定することはできない。また、両者の成形
条件を共に満足させる射出条件を設定するにしても、そ
の設定幅は非常に狭いものとなり、安定した結果を得る
ことはなかなかに難しいという問題があった。
【0007】そこで、この発明は、回転射出成形法(所
謂DRI法)で成形を行うに際して、成形型の回転動作
毎に簡単かつ確実に成形キャビティへの樹脂供給経路を
切り換えることができ、また、一次成形と二次成形とで
成形条件を調節することができる回転式射出成形用金型
を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、互いに開
閉可能に組み合わされる一対の成形型と、該成形型の少
なくともいずれか片側を他側に対して相対的に360/
3n度(nは整数)回転させる回転手段とを備え、上記
各成形型には、上記角度毎の回転方向に雄/雌/雌の繰
り返し順序で、少なくとも1つの雄型成形部と2つの雌
型成形部からなる成形部が設けられており、1回の回転
動作毎に、雄型成形部と雌型成形部の組み合わせで各半
割り体を成形する一次成形と、雌型成形部どうしの組み
合わせで衝合された一対の半割り体どうしを接合する二
次成形とを行い、各回転動作毎に完成品が得られるよう
にした回転式射出成形(所謂DRI)に用いる金型を前
提としたもので、上記成形型のいずれか一方について、
雄型成形部に一次成形用の一次樹脂通路が連通して設け
られる一方、雌型成形部に一次成形用の一次樹脂通路と
二次成形用の二次樹脂通路とがそれぞれ連通して設けら
れている。また、両成形型の相対回転の中心位置には、
両成形型の各成形部どうしを組み合わせて形成される成
形キャビティに溶融樹脂を供給するための分岐樹脂通路
のセンタ部と、該分岐樹脂通路のセンタ部から各々所定
の雌型成形部の一次および二次の樹脂通路に向かって所
定位置までそれぞれ延びる一次成形用の一次供給路およ
び二次成形用の二次供給路と、上記分岐樹脂通路のセン
タ部から延びて雄型成形部の一次樹脂通路と連通する一
次成形用の一次供給路とが設けられている。一方、上記
成形型のいずれか他方には、両成形型の相対的な回転位
置に応じて、片側の雌型成形部の一次樹脂通路とそれに
対向する一次供給路とを連通させ得る溝部と、他側の雌
型成形部の二次樹脂通路とそれに対向する二次供給路と
を連通させ得る溝部とが設けられている。そして、成形
型を上記所定角度相対回転させることにより、上記各雌
型成形部の一次および二次の樹脂通路と上記分岐樹脂通
路のセンタ部からの一次および二次の供給路との連通状
態が切り換えられることを特徴としている。
【0009】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
雌型成形部の一次および二次の樹脂通路と上記分岐樹脂
通路のセンタ部から延びる一次および二次の供給路とを
それぞれ連通させて形成される一次樹脂経路と二次樹脂
経路の少なくともいずれか一方には、通路抵抗調節機構
が設けられていることを特徴としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例
えば、エンジン吸気系のインテーク・マニホールドの製
造用金型に適用した場合を例にとって、添付図面を参照
しながら詳細に説明する。図10〜図18に、本実施の
形態に係る管状体としての成形品であるインテーク・マ
ニホールドWが示されている。該インテーク・マニホー
ルドWは、図10〜図13から良く分かるように、例え
ば、一つの入口管部Wiと複数(本実施の形態では三
つ)の出口管部Woとを備え、入口管部Wiの中心線と
各出口管部Woの中心線とが側面視で所定の角度(本実
施の形態では略直角)をなすように設定されている。本
成形品Wは、後で詳しく説明するように、所謂ダイロー
タリ・インジェクション(DRI)法により、一つの成
形型にて上下の半割り体WU及びWLをそれぞれ成形する
とともに、その成形型内で両者WU及びWLを衝合させて
接合することにより、中空の管状体として得られるもの
である。
【0011】本実施の形態では、図12から良く分かる
ように、上記成形品Wの型割線Lpは、入口管部Wiお
よび各出口管部Woの管端部を回避するように、つまり
型割線Lpが管端面に現れることがないように、かつ、
成形品Wの周囲に沿った閉ループを構成するように設定
されている。尚、半割り体WU,WLどうしの衝合面は、
上記型割線Lpに沿って形成されることになる。また、
本実施の形態では、好ましくは、上記入口管部Wiおよ
び出口管部Woの各管端部分は、いずれも、例えば上側
半割り体(アッパハーフ)WU側に一体的に成形される
ようになっている。
【0012】そして、図14および図15において1点
鎖線および破線の曲線で示されるように、上記閉ループ
に沿って(つまり衝合面の外周に沿って)、好ましくは
各半割り体WU,WLの壁部で形成された閉断面の溝状の
内部通路WPが設けられており、この内部通路WP内に、
上下の半割り体WU,WLどうしを互いに衝合させた後に
両者を相互に接合するための樹脂(二次樹脂)が充填さ
れるようになっている。尚、図14および図15におい
て、1点鎖線曲線は、出口管部Woの端部近傍を除く各
半割り体WU,WLの周縁の通路部分WP1を示し、また、
破線曲線は、出口管部Woの端部近傍における半円状の
通路部分WP2を示している。また、本実施の形態で
は、内部通路WPに対する二次樹脂注入用のゲート部GP
は、好ましくは、図14において2点鎖線の矢印で示さ
れるように、平面視において内部通路WPの左右外側部
分で上記半円状の通路部分WP2の比較的近辺に設けら
れている。
【0013】図16〜図18は、上記内部通路WPの各
部における断面形状を例示したものである。尚、本実施
の形態では、図18から良く分かるように、好ましく
は、上記成形品Wの三つの出口管部Woのうち中央のも
のについて、内部通路WPの最下部がごく限られた長さ
(例えば最大でも10mm程度)にわたって開口してお
り、この開口部分での二次樹脂の充填度合いを見ること
により、内部通路WP内における二次樹脂の充填度合い
を確かめることができるようになっている。また、本実
施の形態では、上記内部通路WPは、より好ましくは、
各半割り体WU,WLの壁部で閉断面状に形成されている
が、この代わりに、半割り体どうしを衝合させた時点で
は内部通路の一部が開口しており、それを所定の金型に
セットすることにより、上記開口が金型の型面で塞がれ
て閉断面を形成するようにしても良い。
【0014】次に、本実施の形態に係るインテーク・マ
ニホールドWの製造(成形)に用いられる成形型の構成
について説明する。尚、本実施の形態では、上記インテ
ークマニホールドWは、好ましくは、所謂ダイロータリ
・インジェクション(DRI)法により成形される。図
1〜図5は、上記インテーク・マニホールド成形用の成
形型の縦断面説明図である。図1,図2および図5から
良く分かるように、上記成形型は、成形機(例えば射出
成形機:不図示)に連結される固定型1と、該固定型1
に対して開閉動作を行う可動型2とで構成され、上記固
定型1には、以下に詳しく説明するように、その成形部
を含む所定部分を回動させる回動機構が設けられてい
る。尚、図1〜図5では、上記固定型1と可動型2は上
下に配置された状態で描かれているが、実際に成形機
(不図示)に取り付けられた状態での両型1,2の配置
構造としては、上下に限定されるものではなく、例えば
水平(左右)方向に対向配置して使用されても良い。
【0015】上記固定型1は、本体部10に固定された
ベース盤11と、該ベース盤11および本体部10の中
央部に固定されたスプールブッシュ12と、このスプー
ルブッシュ12と同軸に配置されたロータ13とを備え
ており、上記スプールブッシュ12に成形機の射出ヘッ
ド(不図示)が固定される。上記ロータ13は基本的に
は円盤状に形成され、その中央部分が円柱状に突出して
おり、上記スプールブッシュ12のスプール12aは、
この中央突出部13aの表面に開口している。
【0016】図5から良く分かるように、ロータ13の
外周部には、その近傍に配置された駆動ギヤ14と噛み
合う歯部13gが形成されている。上記駆動ギヤ14
は、例えば油圧モータ等の駆動源15に連結されてお
り、この駆動源15によって駆動ギヤ14が回転させら
れることにより、この回転方向および回転回数に応じ
て、ロータ13が所定の向きに所定角度、本実施の形態
では360/3n度(nは整数)で、より好ましくは1
20度(n=1)だけ回動するようになっている。
【0017】一方、上記可動型2は、本体部30と平行
に配設されたベース盤31と、本体部30に固定された
型盤40とを備え、該型盤40に後述する成形部が設け
られている。尚、上記型盤40は、実際には、中央の円
柱部40dと該円柱部40dを取り囲む三つのブロック
体とで構成されている。上記本体部30及びベース盤3
1は、例えば油圧式の駆動手段(不図示)に連結されて
おり、所定のタイミングで固定型1に対して開閉動作を
行えるようになっている。尚、上記本体部30とベース
盤31の間には、スペーサブロック32a,32b(図
5参照)が介設されている。また、上記可動型2には、
型盤40に沿って可動型2の開閉方向と直交する方向に
スライドするスライド型33と、可動型2の開閉動作に
連動してスライド型33を駆動する棒状のスライドガイ
ド34とが設けられている。
【0018】上記スライド型33は、成形品Wの出口管
部Woに対応するもので、そのコア部33a(図2〜図
4参照)が成形品出口管部Woの管端部分における内周
部に対応している。また、上記成形品Wの入口管部Wi
については、可動型2の本体支持板35に固定されたコ
ア部材36a,36bの先端部分がそれぞれ対応してい
る。尚、上記スライド型33およびスライドガイド34
は、後述するように、可動型2内において、上半割り体
(アッパハーフ)WUを成形する箇所および衝合された
上下の半割り体WU,WLどうしを二次樹脂で接合する箇
所の2箇所について設けられている。
【0019】上記スライドガイド34の一端側にはテー
パ部34cが形成されており、このテーパ部34cが、
スライド型33のテーパ穴33cに係合している。一
方、スライドガイド34の他端側には、ガイド駆動板3
7を係合させる凹部34dが形成されており、上記ガイ
ド駆動板37は、いずれか一方のスライドガイド34に
係合するようになっている。上記ガイド駆動板37は、
その背面側がバックプレート38で支持されており、該
バックプレート38には、図5に示すように、ガイド駆
動板37のバックプレート38に沿ったスライド動作を
案内する一対のガイドレール38aが固定されている。
【0020】そして、ガイド駆動板37は、例えば油圧
シリンダ等の駆動手段49(図5参照)によってバック
プレート38に沿った方向に駆動されることにより、上
記ガイドレール38aに沿って移動し、スライドガイド
34との係合状態(つまり、左右いずれのスライドガイ
ド34と係合するか)が切り換えられる。このガイド駆
動板37とスライドガイド34との係合状態の切り換え
は、成形装置のコントローラ(不図示)からの制御信号
により、上記ロータ13の回動動作に対応して行われる
ようになっている。
【0021】上記バックプレート38の背面には、可動
型2の作動方向(開閉方向)と同一の方向に伸縮作動す
る、例えば油圧式の駆動シリンダ(不図示)のピストン
ロッド39が、ベース盤31を貫通して連結されてお
り、該ピストンロッド39の伸縮動作により、バックプ
レート38及びガイド駆動板37を介して、スライドガ
イド34を駆動(進退動)することができるようになっ
ている。また、可動型2の本体部30の内部には、エジ
ェクタプレート46a,46b,46cにそれぞれ取り付
けられたエジェクタピン47a,47b,47c及びエジ
ェクタリング48a,48bが設けられている。尚、エ
ジェクタリング48a,48bは、成形品Wあるいはア
ッパハーフWUの入口管部Wiの管端部をエジェクトす
る(突き上げる)もので、それぞれコア部材36a,3
6bの外周を取り囲むようにして配置されている。
【0022】上記3枚のエジェクタプレート46(46
a,46b,46c)は、ガイド駆動板37が可動型2の
本体部30側に駆動(前進動)させられた際、該駆動板
37に突設された2本の突設ピン37aが、本体支持板
35の各穴部35hを貫通してエジェクタプレート46
(46a,46b,46c)の背面側を押圧することによ
り、3枚のうちの2枚が突き上げられるようになってい
る。3枚のうちのどの2枚のエジェクタプレート46
(46a,46b,46c)が突き上げられるかは、ガイ
ド駆動板37とスライドガイド34との係合状態によっ
て切り換えられることになる。
【0023】上記スライドガイド34は、可動型2が固
定型1に対して閉じられている状態(図1参照)では初
期位置にあり、スライド型33に対して駆動力を及ぼし
ておらず、該スライド型33は、成形ポシション(成形
品出口管部Woの管端部分における内周部に対応した位
置)に位置している。また、成形工程終了後、型開きの
時点(図2参照)でも、スライドガイド34は初期位置
で静止しており、スライド型33は成形ポシションに維
持される。
【0024】その後、図3に示すように、スライドガイ
ド34が可動型2の本体部30側に駆動(前進動)され
る。これにより、スライド型33のテーパ穴33cがス
ライドガイド34のテーパ部34cに沿うようにして、
スライド型33が外側にスライドさせられ、そのコア部
33aが、成形品Wの出口管部Woにおける管端部から
抜脱される。つまり、可動型2の開閉方向と異なる(直
交する)方向にスライドするスライド型33のコア部3
3aが完成品Wの管端部(出口管部Wo)から抜脱され
る。
【0025】そして、スライドガイド34が更に前進さ
せられると、図4に示すように、ガイド駆動板37の2
本の突設ピン37aが、本体支持板35の三つの穴部3
5hのうちの二つ(図4の例では、右側の二つ)をそれ
ぞれ貫通して、エジェクタプレート46a,46bを突
き上げることにより、エジェクタピン47a,47b及
びエジェクタリング48a,48bが作動させられるよ
うになっている。尚、固定型1側には、例えば油圧駆動
式のエジェクタピン27a,27b(図1,図2および図
5参照)が設けられており、図1〜図4に示した一連の
作動例では、成形工程終了後、型開きの時(図2参照)
にエジェクタピン27aが突き出されるようになってい
る。
【0026】図6は、上記固定型1のロータ13の型合
わせ面側を示す正面説明図である。この図に示すよう
に、該ロータ13には、三つの型盤ブロック20が、円
周等配状(つまり、互いに120度の角度をなして)中
央突出部13aの周囲に固定されており、これら型盤ブ
ロック20のそれぞれに成形部20A,20B又は20
Cが設けられている。上記成形部20Cは凸状に形成さ
れた雄型部であり、また、成形部20A,20BC共に
凹状に形成された雌型部である。すなわち、固定型1の
ロータ13は、1個の雄型成形部20Cと2個の雌型成
形部20A,20Bとを備えている。
【0027】尚、この固定型1のロータ13に設けられ
た各成形部20A,20B,20Cに繋がる樹脂通路は設
けられていない。しかしながら、本実施の形態では、ロ
ータ13の中央突出部13aの表面には、後述するよう
に、可動型2側の成形部に繋がる樹脂通路とスプールブ
ッシュ12のスプール12aとの接続状態を切り換える
ために、長溝状の一群(本実施の形態では、計5本)の
切換スロット21(21A,21B,21C)が設けられ
ている。これら切換スロット21は、1本の切換スロッ
ト21Cは成形部20Cを、2本の平行な切換スロット
21Bは成形部20Bを、また、2本の平行な切換スロ
ット20Aは成形部20Aを、それぞれ指向するように
設けられている。尚、この一群の切換スロット21(2
1A,21B,21C)が、本願の請求項に記載された
「いずれか他方の成形型(固定型1(ロータ13))」
に設けた溝部に相当している。
【0028】上記ロータ13の外周部には、前述のよう
に、駆動ギヤ14と噛み合う歯部13gが、少なくとも
120度の角度に対応する円弧長さ分だけ設けられてお
り、駆動ギヤ14の回転に伴って(つまり、この回転方
向および回転回数に応じて)、ロータ13が所定の向き
に120度だけ回動するようになっている。該駆動ギヤ
14の回転の制御(つまりロータ13の回転制御)は、
油圧モータ等の駆動源15(図5参照)を制御すること
によって行われる。本実施の形態では、上記ロータ13
は、所定のタイミングで120度ずつ正方向と逆方向と
に交互に回動させられるように設定されている。例え
ば、図6の状態で駆動ギヤ14が回転すると、ロータ1
3は図6における反時計回り方向へ回動することにな
る。
【0029】一方、図7は、上記可動型2の型盤40の
型合わせ面側を示す正面説明図である。この図に示すよ
うに、該型盤40には、三つの成形部40A,40B,4
0Cが円周等配状(つまり、互いに120度の角度をな
して)に設けられている。上記成形部40Bは凸状に形
成された雄型部であり、また、成形部40A,40Cは
共に凹状に形成された雌型部である。すなわち、可動型
2は、1個の雄型成形部40Bと2個の雌型成形部40
A,40Cとを備えている。尚、上記図1〜図4は、こ
の図7におけるA−C線に沿った縦断面説明図、また、
図5は、図7におけるB−B線に沿った縦断面説明図で
ある。
【0030】本実施の形態では、この可動型2の型盤4
0に、各成形部40A,40B,40Cにそれぞれ直接に
繋がる一次および二次の樹脂通路41(41A,41B,
41C),42(42A,42C)と、型盤40の中央円
柱部40dに形成された枝分かれ状の分岐樹脂通路43
の2種類の樹脂通路が形成されている。上記雌型の成形
部40A,40Cには、半割り体(WU,WL)成形用の一
次樹脂を供給する一次樹脂通路41A,41Cと、衝合
された半割り体WU,WLどうしを接合する接合用の二次
樹脂を供給する二次樹脂通路42A,42Cが接続され
ている。一方、雄型の成形部40Bには、一次樹脂通路
41Bのみが接続されている。上記各一次樹脂通路41
(41A,41B,41C)は、各成形部40(40A,
40B,40C)における成形品入口部Wiに対応する
部分の側面に接続されている。また、各二次樹脂通路4
2(42A,42C)は、各成形部40A,40Cの両側
に対をなして設けられ、各成形部40A,40Cにおけ
る成形品出口部Woに対応する部分の側面にゲート部4
2gを設けて接続されている。
【0031】上記分岐樹脂通路43は、可動型2が固定
型1に対して閉じられた際に、スプールブッシュ12の
スプール12aに対応するセンタ部分43dを基点とし
て分岐しており、図8および図9から良く分かるよう
に、雌型の成形部40A,40Cに接続された一次およ
び二次の各樹脂通路41(41A,41C),42(42
A,42C)に対応して6本の所定長さの分岐供給路4
3a1,2及び43c1,2が設けられている。各供給路
43a1,2及び43c1,2は、その先端が、対応する
樹脂通路の一端に対して、その延長線上で所定距離を隔
てるように位置設定されている。すなわち、供給路(一
次供給路)43a1及び43c1が雌型成形部40A,
40Cの一次樹脂通路41A及び41Cに向かって所定
位置まで延び、供給路(二次供給路)43a2及び43
c2が雌型成形部40A,40Cの二次樹脂通路42A
及び42Cに向かって所定位置まで延びている。
【0032】そして、可動型2が固定型1に対して閉じ
られた際には、固定型1のロータ13に設けられた切換
スロット21により、所定の樹脂通路が分岐部樹脂通路
43と(つまり、スプール12aと)接続され、この接
続状態はロータ13の回動によって切り換えられるよう
になっている。尚、雄型の成形部40Bに接続された一
次樹脂通路41Bは、分岐部樹脂通路43の分岐供給路
(一次供給路)43bに直接に接続されている。したが
って、上記成形部40Bには、ロータ13の回動位置と
は無関係に、常時、一次樹脂が供給されることになる。
この成形部40B(雄型)は、後述するように、ロータ
13の回動状態に拘わらず、常にロアハーフWLを成形
するようになっている。
【0033】また、本実施の形態では、上記雌型成形部
40A,40Cに接続された一次および二次の各樹脂通
路41(41A,41C),42(42A,42C)と、
上記センタ部分43dから延びる各分岐供給路43a
1,2及び43c1,2とをそれぞれ連通させて形成され
る一次樹脂経路と二次樹脂経路の少なくともいずれか一
方に(本実施の形態では、より好ましくは、二次樹脂経
路の上記二次樹脂通路42A,42Cに)、通路抵抗調
節部45(45A,45C)がそれぞれ設けられてい
る。
【0034】この通路抵抗調節部45(45A,45
C)は、例えば、可動型2の型盤40に対していわゆる
入れ子方式で上記二次樹脂通路42A,42Cの途中に
設けられ、この入れ子部分で通路を絞ることによって通
路抵抗が高くなる。そして、絞りの程度が異なる入れ子
を種々用意しておき、これらを適宜入れ替えて使用する
ことにより、当該二次樹脂通路42A,42Cでの樹脂
圧あるいは樹脂の流速等を調節することができるように
なっている。尚、このような通路抵抗調節部を一次樹脂
通路41(41A,41C)側にも設けるようにしても
良い。また、分岐樹脂通路43の各分岐供給路43a
1,2及び43c1,2上に設けても良い。
【0035】このように、本実施の形態によれば、例え
ば上記二次樹脂通路42A,42Cの途中に上記通路抵
抗調節部45(45A,45C)が設けられているの
で、一次成形と二次成形とについて、成形機側での射出
条件をそれぞれ別途に設定することができなくても、上
記通路抵抗調節部45(45A,45C)によりその通
路抵抗を異ならせて、各成形キャビティに充填される溶
融樹脂の圧力や流速を調節し、各成形キャビティ毎に
(つまり、一次成形と二次成形とで)成形条件を好適に
調節することが可能になる。また、成形機側での射出条
件の設定幅を広くすることができ、より容易に安定した
結果を得ることができるのである。
【0036】以上のように構成された成形型を用いて行
われるインテークマニホールドWの成形工程について説
明する。まず、初期状態として、固定型1が図6に示さ
れた状態で可動型2と組み合わされている場合、これら
両型1,2の成形部どうしの組み合わせは、以下のよう
になる。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20B(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型)
【0037】このとき、固定型1のロータ13の切換ス
ロット21は、図8において破線で示す回転位置にあ
る。すなわち、一対の切換スロット21Aが、可動型2
の成形部40Aに対する各2次樹脂通路42Aと分岐樹
脂通路43の各2次供給路43a2とを連通させる一
方、切換スロット21Cが、可動型2の成形部40Cに
対する1次樹脂通路41Cと分岐樹脂通路43の1次供
給路43c1とを連通させる。また、可動型2の成形部
40Bに対する1次樹脂通路41Bは、上記分岐樹脂通
路43の1次供給路43bと常時連通している。
【0038】したがって、この状態で可動型2を固定型
1に対して閉じ合わせ(図1および図5参照)、型締め
を行って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、
溶融樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路4
3の各供給路43a2,43c1,43bに連通した上記
各樹脂通路42A,41C,41Bに供給される。尚、本
実施例では、材料樹脂として、例えば、ガラス強化繊維
が配合されたナイロン樹脂を用いた。その結果、固定型
1と可動型2の各成形部が組み合わされた成形キャビテ
ィでは、以下の成形体が成形されることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20A(雌型):完
成品W ・ 成形部40B(雄型)/成形部20B(雌型):ロ
アハーフWL ・ 成形部40C(雌型)/成形部20C(雄型):ア
ッパハーフWU
【0039】尚、最初の射出工程の場合には、成形部4
0A(雌型)/成形部20A(雌型)で形成される成形
キャビティには、成形された半割り体(アッパハーフW
U及びロアハーフWL)は存在しないので、アッパハーフ
UとロアハーフWLとを衝合させたものと同一の外形形
状を有するダミーをセットした上で、溶融樹脂の射出が
行われる。また、ガイド駆動板37は、常に、完成品W
に対するスライド型33と係合するスライドガイド34
(図1〜図4の例では右側のスライドガイド34)の凹
部34dと係合するように設定されている。尚、この場
合、上記成形部40Aに接続されている一次樹脂通路4
1Aは、半割り体WU,WLどうしが型内で衝合された際
には、その内部通路WPとは遮断されている。
【0040】上記射出工程を終えると、可動型2を固定
型1から後退させて型開きを行う(図2参照)。このと
き、固定型1側のエジェクタピン27aが突き出され、
完成品Wは、固定型1側に残ることはない。
【0041】次に、ピストンロッド39を前進させるこ
とにより、完成品Wに対するスライド型33と係合する
スライドガイド34を前進させ(図3参照)、完成品W
に対するスライド型33のコア部33aを完成品Wの出
口部Woから抜脱する。このようにして、成形型(可動
型2)の開閉方向と異なる(直交する)方向にスライド
するスライド型33のコア部33aを完成品Wから抜脱
することができる。
【0042】そして、スライドガイド34を更に前進さ
せることにより、ガイド駆動板37の各突設ピン37a
で対応するエジェクタプレート46a,46bを突き上
げ、各エジェクタピン47a,47b及びエジェクタリ
ング48aを作動(突き上げ作動)させる。これによ
り、コア部材36aが完成品Wの入口部Wiから抜脱さ
れるとともに、該完成品Wが可動型2から離型されて型
外に取り出すことができるようになっている(図4参
照)。このようにして、完成品Wの角度をなす二つの管
端部(入口部Wiおよび出口部Wo)について、その内
周部に対応するコア材(コア部材36aおよびスライド
型コア部33a)を支障なく抜脱し、完成品Wを取り出
すことができるのである。
【0043】一方、成形部40B(雄型)と成形部20
B(雌型)で形成されたキャビティで成形されたロアハ
ーフWLは固定型1の成形部20Bに残され、また、 成
形部40C(雌型)/成形部20C(雄型)で形成され
たキャビティで成形されたアッパハーフWUは可動型2
の成形部40Cに残されている。そして、固定型1のロ
ータ13が、図6における矢印で示された方向に120
度だけ回動させられた後、可動型2が前進させられて固
定型1に対して閉じ合わされ、型締めが行われる。尚、
このとき、ガイド駆動板37は、バックプレート37の
ガイドレール37aに沿ってスライドさせられ、図1〜
図4における右側のスライドガイド34との係合が解除
されて、今度は左側のスライドガイド34の凹部34d
に係合するようになっている。
【0044】上記の回動状態の固定型1が可動型2と組
み合わされることにより、これら両型1,2の成形部ど
うしの組み合わせは、以下のようになる。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20B(雌型) このとき、上述のように、固定型1の成形部20Bには
ロアハーフWLが、可動型2の成形部40Cにはアッパ
ハーフWUが、それぞれ残されているので、上記ロータ
13の回動により、アッパハーフWUとロアハーフWL
が、成形部40C(雌型)と成形部20B(雌型)とで
形成されるキャビティ内で衝合されることになる。
【0045】また、このとき、固定型1のロータ13の
切換スロット21は、図9において破線で示す回転位置
にある。すなわち、切換スロット21Cが、可動型2の
成形部40Aに対する1次樹脂通路41Aと分岐樹脂通
路43の1次供給路43a1とを連通させる一方、一対
の切換スロット21Bが、可動型2の成形部40Cに対
する各2次樹脂通路42Cと分岐樹脂通路43の各2次
供給路43c2とを連通させるる。尚、可動型2の成形
部40Bに対する1次樹脂通路41Bは、上記分岐樹脂
通路43の1次供給路43bと常時連通している。この
図9の回転位置では、2次樹脂通路42Cが分岐樹脂通
路43の2次供給路43c2と連通している成形部40
C側において、スライド型33の各コア部33aが突き
出され、成形部40Cの出口管端部内に挿入される。
【0046】そして、この状態で可動型2を固定型1に
対して閉じ合わせ(図1および図5参照)、型締めを行
って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、溶融
樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路43の
各供給路43a1,43c2,43bに連通した上記各樹
脂通路41A,42C,41Bに供給される。その結果、
固定型1と可動型2の各成形部が組み合わされた成形キ
ャビティでは、以下の成形体が成形されることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20C(雄型):ア
ッパハーフWU ・ 成形部40B(雄型)/成形部20A(雌型):ロ
アハーフWL ・ 成形部40C(雌型)/成形部20B(雌型):完
成品W 尚、可動型2の成形部40B(雄型)では、ロータ13
の回動状態に拘わらず、常に、ロアハーフWLが成形さ
れることになる。
【0047】この後、型開きを行って完成品Wが取り出
される。尚、このロータ回動状態では、図1〜図4にお
ける左側のスライドガイド34が駆動され、また、エジ
ェクタプレート46a,46b,46cは、左側の2枚
(46b,46c)が駆動される。尚、このとき、固定
型1の成形部20AにはロアハーフWLが、可動型2の
成形部40AにはアッパハーフWUが、それぞれ残され
ることになる。
【0048】そして、この状態でロータ13を120度
逆方向に回動させて型締めを行うことにより、初期状態
(図4参照)に戻り、同様の工程を繰り返すことによ
り、1個の完成品Wが得られる。すなわち、固定型1の
ロータ13の120度ごとの正転と反転とを繰り返しな
がら、その都度、型締め,射出および型開きを行うこと
により、上記ロータ13の1回動動作ごとに1個の成形
品Wを得ることができるのである。
【0049】尚、上記実施の態様は、内燃機関のインテ
ークマニホールドについてのものであったが、本発明
は、かかる場合に限定されるものではなく、他の種類の
樹脂製管状体に対しても、有効に適用することができ
る。また、本発明は、以上の実施態様に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の
改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うまで
もない。
【0050】例えば、ロータ13の回転角度を60度
(360/3nにおいてn=2)とし、1回の回転動作
毎に2個の完成品を得るようにするなど、nの値を大き
く設定して、この値に応じた個数の完成品を1回の回転
動作で得るようにすることも可能である。また、ロータ
13の回転方向を正逆回転ではなく、一定方向に所定角
度ずつ回転させるように設定することも可能である。
【0051】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記成形型
を上記所定角度(360/3n度(nは整数))相対回
転させることにより、上記各雌型成形部の一次および二
次の樹脂通路と上記分岐樹脂通路のセンタ部からの一次
および二次の供給路との連通状態が切り換えられるの
で、上記相対回転によって両成形型の成形部どうしの組
み合わせが変えられた際には、この組み合わせに応じて
各成形キャビティへの溶融樹脂の供給経路が切り換えら
れる。すなわち、一方の成形型について、雄型成形部に
上記一次樹脂通路を設け、雌型成形部に上記一次樹脂通
路と二次樹脂通路とをそれぞれ設けるとともに、両成形
型の相対回転の中心位置には、各成形キャビティに溶融
樹脂を供給するための分岐樹脂通路のセンタ部と、該分
岐樹脂通路のセンタ部から雌型成形部に向かって延びる
一次供給路および二次供給路と、分岐樹脂通路のセンタ
部から延びて雄型成形部に連通する一次供給路とを設け
る一方、他方の成形型には、両成形型の相対的な回転位
置に応じて、片側の雌型成形部の一次樹脂通路とそれに
対向する一次供給路とを連通させ得る溝部と、他側の雌
型成形部の二次樹脂通路とそれに対向する二次供給路と
を連通させ得る溝部とを設けたことにより、成形型の相
対的な回転位置に応じて、上記各雌型成形部の一次およ
び二次の樹脂通路と上記分岐樹脂通路のセンタ部からの
一次および二次の供給路との連通状態を、簡単かつ確実
に切り換えることができる。
【0052】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、一次樹脂経路と二次樹脂経路の少
なくともいずれか一方には、通路抵抗調節機構が設けら
れているので、一次成形と二次成形とについて、成形機
側での射出条件をそれぞれ別途に設定することができな
くても、上記通路抵抗調節機構によりその通路抵抗を異
ならせて、各成形キャビティに充填される溶融樹脂の圧
力や流速を調節し、各成形キャビティ毎に(つまり、一
次成形と二次成形とで)成形条件を好適に調節すること
が可能になる。また、成形機側での射出条件の設定幅を
広くすることができ、より容易に安定した結果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る成形型の型締め状
態を示す、図7におけるA−C線に沿った縦断面説明図
である。
【図2】 上記成形型の型開き状態を示す、図1と同様
の縦断面説明図である。
【図3】 上記成形型のスライド型駆動状態を示す、図
1と同様の縦断面説明図である。
【図4】 上記成形型のエジェクタ機構駆動状態を示
す、図1と同様の縦断面説明図である。
【図5】 上記成形型の型締め状態を示す、図7におけ
るB−B線に沿った縦断面説明図である。
【図6】 上記成形型の固定型のロータの正面説明図で
ある。
【図7】 上記成形型の可動型の正面説明図である。
【図8】 上記可動型の樹脂通路の切換状態を説明する
ための正面説明図である。
【図9】 上記可動型の樹脂通路の切換状態を説明する
ための正面説明図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係る成形品の平面説
明図である。
【図11】 上記成形品の正面説明図である。
【図12】 上記成形品の側面説明図である。
【図13】 上記成形品の図11におけるD−D線に沿
った縦断面説明図である。
【図14】 上記成形品の内部通路の配置構造を模式的
に示す平面説明図である。
【図15】 上記成形品の内部通路の配置構造を模式的
に示す正面説明図である。
【図16】 上記成形品の図10におけるE−E線に沿
った縦断面説明図である。
【図17】 上記成形品の図13におけるF部拡大説明
図である。
【図18】 上記成形品の図13におけるG部拡大説明
図である。
【符号の説明】
1…固定型 2…可動型 12a…スプール 13…ロータ 13g…ロータの歯部 14…駆動ギヤ 15…駆動源 20…型盤ブロック 20A,20B,20C…固定型の成形部 21A,21B,21C…切換スロット 40…可動型の型盤 40A,40B,40C…可動型の成形部 41A,41B,41C…一次樹脂通路 42A,42C…二次樹脂通路 43…分岐樹脂通路 43a1,43b,43c1…分岐供給路(一次供給路) 43a2,43c2…分岐供給路(二次供給路) 43d…分岐樹脂通路のセンタ部分 45A,45C…通路抵抗調節部 W…インテークマニホールド WL…下側半割り体 WU…上側半割り体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉可能に組み合わされる一対の
    成形型と、該成形型の少なくともいずれか片側を他側に
    対して相対的に360/3n度(nは整数)回転させる
    回転手段とを備え、上記各成形型には、上記角度毎の回
    転方向に雄/雌/雌の繰り返し順序で、少なくとも1つ
    の雄型成形部と2つの雌型成形部からなる成形部が設け
    られており、1回の回転動作毎に、雄型成形部と雌型成
    形部の組み合わせで各半割り体を成形する一次成形と、
    雌型成形部どうしの組み合わせで衝合された一対の半割
    り体どうしを接合する二次成形とを行い、各回転動作毎
    に完成品が得られるようにした回転式射出成形に用いる
    金型であって、 上記成形型のいずれか一方について、雄型成形部に一次
    成形用の一次樹脂通路が連通して設けられる一方、雌型
    成形部に一次成形用の一次樹脂通路と二次成形用の二次
    樹脂通路とがそれぞれ連通して設けられるとともに、両
    成形型の相対回転の中心位置には、両成形型の各成形部
    どうしを組み合わせて形成される成形キャビティに溶融
    樹脂を供給するための分岐樹脂通路のセンタ部と、該分
    岐樹脂通路のセンタ部から各々所定の雌型成形部の一次
    および二次の樹脂通路に向かって所定位置までそれぞれ
    延びる一次成形用の一次供給路および二次成形用の二次
    供給路と、上記分岐樹脂通路のセンタ部から延びて雄型
    成形部の一次樹脂通路と連通する一次成形用の一次供給
    路とが設けられる一方、上記成形型のいずれか他方に
    は、両成形型の相対的な回転位置に応じて、片側の雌型
    成形部の一次樹脂通路とそれに対向する一次供給路とを
    連通させ得る溝部と、他側の雌型成形部の二次樹脂通路
    とそれに対向する二次供給路とを連通させ得る溝部とが
    設けられ、成形型を上記所定角度相対回転させることに
    より、上記各雌型成形部の一次および二次の樹脂通路と
    上記分岐樹脂通路のセンタ部からの一次および二次の供
    給路との連通状態が切り換えられることを特徴とする回
    転式射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 上記雌型成形部の一次および二次の樹脂
    通路と上記分岐樹脂通路のセンタ部から延びる一次およ
    び二次の供給路とをそれぞれ連通させて形成される一次
    樹脂経路と二次樹脂経路の少なくともいずれか一方に
    は、通路抵抗調節機構が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の回転式射出成形用金型。
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