JP3361059B2 - 合成樹脂製管状体の成形装置およびそれを用いた製造方法 - Google Patents

合成樹脂製管状体の成形装置およびそれを用いた製造方法

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JP3361059B2
JP3361059B2 JP24703698A JP24703698A JP3361059B2 JP 3361059 B2 JP3361059 B2 JP 3361059B2 JP 24703698 A JP24703698 A JP 24703698A JP 24703698 A JP24703698 A JP 24703698A JP 3361059 B2 JP3361059 B2 JP 3361059B2
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mold
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0053Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor combined with a final operation, e.g. shaping
    • B29C45/006Joining parts moulded in separate cavities
    • B29C45/0062Joined by injection moulding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
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    • B29L2031/7492Intake manifold

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、正面視で略C字
形の曲管状の合成樹脂製管状体の製造装置およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、内燃機関(エンジン)の
シリンダヘッドには、各気筒の燃焼室に吸気エアを供給
するためにインテークマニホールドが接続されている。
このインテークマニホールドとして、入口管を介し吸気
供給源に連通する吸気容積部(所謂サージタンク)と、
このサージタンクとエンジンの各気筒とを接続させる複
数(気筒数に等しい数)の気筒管とを備えた物が知られ
ている。かかるインテークマニホールドは、吸気系の中
でもかなりの大型の部品であるので、エンジン周りのよ
り一層の軽量化のために、従来の軽合金(例えばアルミ
ニウム合金等)に替えて、合成樹脂で形成することが考
えられている。尚、インテークマニホールドの場合、排
気系に比べて温度条件が低い吸気系であり、合成樹脂
(特に繊維等で強化されたタイプの合成樹脂)の適用は
十分に可能である。
【0003】このようなインテークマニホールドを合成
樹脂で製造する場合、従来では、サージタンクの半割体
と気筒管の半割体とが一体化された一対の半割体を合成
樹脂で予め成形しておき、この対をなす半割体どうしを
衝合させた上で、その衝合面に接着剤を適用するか、又
は衝合部分を熱的に若しくは振動(バイブレーション)
を加えて溶融させるなどして、両者を接合することによ
って完成品(インテークマニホールド)を得るようにす
る方法が、一般的な方法として考えられている。
【0004】ところで、量産車用エンジンのインテーク
マニホールドを製造する場合には、より生産効率の高い
方法が求められる。しかしながら、上記従来の方法で
は、各半割体の成形自体に時間が掛かり、より一層の生
産性の向上を図ることは一般に難しいという問題があ
る。しかも、各半割体は、サージタンクの半割体と気筒
管の半割体とが一体化されているので、サージタンクの
みまたは気筒管のみを変更するにも成形型全体を作り替
える必要があり、設計の自由度を高める上で大きな制限
となる。このため、例えば、サージタンクを共通として
気筒管のみを変更して他の車種に適用する等の、他の車
種との一部部品の共通化を図る際にも、多大の金型費用
が掛かるという難点がある。
【0005】また、エンジンルームの省スペース化に伴
なって、インテークマニホールド及びその取付構造につ
いても、気筒管の長さを所要の一定長さ以上に確保した
上で、あるいは、更に、良好な吸気特性を確保するため
に各気筒管の長さをできるだけ等しくなるように設定し
た上で、より一層コンパクトにすることが求められてい
る。このため、気筒管の形状についても、比較的直線的
な直管から、所定の曲率で曲げられて正面視で略C字形
の曲管状とすることが必要となる。また、単純な曲げだ
けでなくこれに捩りを加えた3次元的な曲がり等の複雑
な形状の管にするなどの工夫が求められる場合もある。
更に、複数の気筒管とサージタンクとの接続部分につい
ても、サージタンクの小型化と相俟ってできるだけ狭い
スペースに集約することが求められ、この点からも、気
筒管の曲がり形状が複雑にならざるを得ない。
【0006】しかしながら、上記従来のように、サージ
タンクの半割体と気筒管の半割体とが一体化された一対
の半割体を成形して両者を衝合させて接合する方法で
は、気筒管が上述のような略C字形などの複雑な形状で
ある場合には対応することが実際上極めて難しく、たと
え適用することができたとしても、高い生産効率と品質
とを安定して維持することは難しい。そこで、サージタ
ンクと気筒管とを別物として成形し、その後に両者を接
合してインテークマニホールドを製造することが考えら
れている。
【0007】このインテークマニホールドの気筒管の場
合、通常、2気筒の場合には2本の気筒管が面対称であ
り、また、4気筒の場合には、中央側の2本の気筒管の
組および外側の2本の気筒管の組がそれぞれ面対称をな
すように設計される。このような場合、面対称な一対の
気筒管を一つの成形型で成形することができれば、生産
効率を高める上で極めて好都合である。また、面対称な
組み合わせでなくとも、上述のような略C字形の管状体
で互いに類似したものを製造する場合、2本1組で一つ
の金型で効率良く成形できれば好都合である。
【0008】ところで、合成樹脂製の中空体を成形する
方法として、合成樹脂製の半割体どうしを衝合させると
ともに、この衝合部の周縁に沿って形成された内部通路
または金型壁面との間に形成された通路内に溶融樹脂を
充填することにより、上記半割体どうしを接合して中空
成形品を得る方法は公知である。また、半割体どうしを
このようにして接合する際に、上記通路への溶融樹脂の
充填を、半割体を成形する成形型内で行えるようにした
方法が知られている。かかる方法を採用することによ
り、従来の接着や熱溶融による場合に比べて、半割体ど
うしの接合強度や衝合部の密封性をより安定して確保す
ることができる。
【0009】例えば、特公平7−4830号公報には、
基本的に、互いに開閉可能に組み合わされる成形型であ
って、一方の成形型が他方に対して所定角度回転可能と
され、各成形型に、上記所定角度毎の回転方向に雄/雌
/雌の繰り返し順序で、少なくとも1つの雄型成形部と
2つの雌型成形部からなる成形部を設けた回転式射出成
形用の型構造が開示されており、かかる成形型を用いる
ことによって、回転(例えば正逆反転)動作毎に、各半
割体の成形と、衝合された一対の半割体どうしの接合を
行い、各回転動作毎に完成品が得られるようにした回転
式射出成形法(所謂、ダイロータリ・インジェクション
(DRI)法)が開示されている。このDRI法によれ
ば、半割体の成形と衝合・接合とを全く別工程で行って
いた従来に比べて、大幅に生産性を高めることができ
る。
【0010】このように、上記DRI法を用いることに
より、高い生産性と品質とを安定して得ることが可能で
ある。従って、上述のような正面視で略C字形の管状体
で互いに類似したもの、特に面対称であるものを、2本
1組で一つの金型で成形する場合、このDRI法を適用
することができれば、正面視で略C字形の管状体で互い
に類似したもの、特に面対称であるものを、2本1組に
して一つの金型で成形する場合、より一層生産性を高め
ることが可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
成形にDRI法を適用しようとした場合には、以下のよ
うな問題が生じる。すなわち、上述のような管状体の管
端部(開口端部)を成形するには当該部分の軸線方向に
沿ってスライド可能なスライド型(コア型)が必要とさ
れるが、正面視で略C字形の管状体の場合、その両端部
が直管に比べて接近しており、しかも、このような管状
体で互いに類似したもの(特に、面対称であるもの)
を、2本1組にして一つの金型で成形する場合には、両
管状体の型部の配置によってはスライド型どうしが干渉
し易くなる。また、成形型には少なくとも3つの成形部
(雄/雌/雌の順で配置)が設けられ、各成形部に2つ
の管状体用の型部がそれぞれ形成されることになるの
で、各型部に溶融した材料樹脂を供給するランナ部の構
成が、一般に非常に複雑なものとなり、溶融樹脂の流れ
も悪くなる。
【0012】この発明は、上記諸問題に鑑みて成された
もので、正面視で略C字形の合成樹脂製管状体を2本1
組でDRI法により一つの金型で成形するに際し、管端
部を成形するためのスライド型の干渉および材料樹脂供
給用のランナ部の構成の複雑化を有効に回避することが
できる合成樹脂製管状体の製造装置およびそれを用いた
製造方法を提供することを、基本的な目的としてなされ
たものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、相対的に開
閉可能かつ所定角度回転可能とされ、該所定角度毎の回
転方向に雄/雌/雌の繰り返し順序で少なくとも1つの
雄型成形部と2つの雌型成形部からなる成形部が設けら
れた一対の回転式射出成形用の成形型を備え、上記成形
型の1回の相対回転動作毎に、上記雄型成形部と雌型成
形部の組み合わせで管状体の半割体を成形する1次成形
部と、上記雌型成形部どうしの組み合わせで一対の半割
体どうしを接合する2次成形部とが形成され、各回転動
作毎に完成した管状体を得るようにした合成樹脂製管状
体の成形装置であって、上記管状体は正面視で略C字形
の曲管状であり、上記成形型の各成形部には略C字形の
一対の型部がそのC字形の開き部分が共に成形型の外方
を向くようにして左右対称に設けられ、少なくとも一方
の成形型には、上記雌型成形部の各型部のC字形の開き
部分に各型部の管状体端部に対応するスライド型が設け
られるとともに、上記一対の型部の間もしくはその延長
上には、上記1次および2次成形部に溶融状態の材料樹
脂を供給するランナ部が配置されており、上記成形型の
1回の相対回転動作毎に1対の完成した管状体を得るこ
とを特徴としたものである。
【0014】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
2次成形部への材料樹脂の供給は、複数のゲートから行
われることを特徴としたものである。
【0015】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第1または第2の発明にお
いて、上記管状体は互いに面対称であることを特徴とし
たものである。
【0016】また、本願の請求項4に係る発明(以下、
第4の発明という)は、上記第3の発明において、上記
管状体は一端が内燃機関の気筒のインテーク側に接続さ
れる気筒管であることを特徴としたものである。
【0017】更に、本願の請求項5の発明(以下、第5
の発明という)に係る製造方法は、管状体の各半割体を
一対の成形型内で成形し、この成形型内で、上記半割体
どうしを衝合させるとともにこの衝合部の周縁に沿って
形成された内部通路内に溶融樹脂を充填することにより
上記半割体どうしを接合して合成樹脂製管状体を製造す
るに際し、上記請求項1〜請求項4のいずれか一に記載
の成形装置を用いることを特徴としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、例
えば、内燃機関(エンジン)の各気筒の燃焼室に吸気エア
を供給するための合成樹脂製インテークマニホールドに
おける各気筒管の成形に適用した場合を例にとって、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2
は、本実施の形態に係る合成樹脂製インテーク・マニホ
ールドMをそれぞれ異なる方向から見て示した斜視図で
ある。また、図3は、図1及び図2における矢印Y3の
方向から見て示した側面説明図である。上記インテーク
・マニホールドMは、入口管Miを介して吸気供給源に
連通する吸気容積部としてのサージタンクMtと、複数
(エンジンの気筒数と等しい数:本実施の形態では4
つ)の気筒管Ma〜Mdとを備えている。このインテー
クマニホールドMは、上記サージタンクMtと各気筒管
Ma〜Mdとをそれぞれ射出成形によって樹脂成形し、
その後に両者を相互に組み付け接合して得られたもので
ある。
【0019】上記入口管Miは、具体的には図示しなか
ったが、エアクリーナ等の吸気系における上流側の機器
に接続されており、車外から取り入れられこれら上流側
機器を通過して流入してきたエアをサージタンクMt内
に導くものである。また、上記各気筒管Ma〜Mdは、
一端(下流端部)が取付部材としてのポートフランジM
fを介してエンジン(不図示)の各気筒に接続される一
方、他端(上流端部)が上記サージタンクMtに接続さ
れている。上記ポートフランジMfにはエンジンの各気
筒に対応した開口部Ha1〜Hd1が形成されており、
気筒管Ma〜Mdの各通路の開口が上記開口部Ha1〜
Hd1に合致するように、各気筒管Ma〜Mdの下流端
部がポートフランジMfの背面側にそれぞれ組み付けら
れている。
【0020】上記サージタンクMtは、図6及び図7に
示すように、上側半割体Mt1と下側半割体Mt2とで
構成され、この下側半割体Mt2には、4つの開口部H
a2〜Hd2が形成されている。そして、気筒管Ma〜
Mdの各通路の開口が上記開口部Ha2〜Hd2に合致
するように、各気筒管Ma〜Mdの上流端部がサージタ
ンクMtの下面側(つまり、下側半割体Mt2の下面
側)にそれぞれ組み付けられるようになっている。
【0021】サージタンクMtは、より好ましくは、相
対的に回転動作可能な一対の回転式射出成形用金型を用
いて、所謂ダイロータリ・インジェクション(DRI)
法により、一つの成形型にて上下の半割体をそれぞれ成
形するとともに、その成形型内で両者を衝合させて接合
することにより、成形型の1回の回転動作毎に、上記両
半割体どうしが接合されてなる中空体の完成部品(サー
ジタンクMt)として得られるものである。また、各気
筒管Ma〜Mdも、それぞれが一対の半割体を組み合わ
せて構成されており、上記DRI法によって成形型の1
回の回転動作毎に半割体どうしが接合されてなる中空体
の完成部品(気筒管)として得られるものである。
【0022】上記上下の半割体どうしの衝合部分は、例
えばサージタンクMtの場合を例にとって説明すれば、
図8に示すように、上側半割体Mt1と下側半割体Mt
2との衝合面の外周に沿って、好ましくは各半割体Mt
1,Mt2の壁部で形成された閉断面の溝状の内部通路
Mpが設けられており、この内部通路Mp内に、上下の
半割体Mt1,Mt2どうしを互いに衝合させた後に両
者を相互に接合するための樹脂(二次樹脂)が充填され
るようになっている。上記内部通路Mpは、上述のよう
に各半割体Mt1,Mt2の壁部で閉断面状に形成して
も良いし、この代わりに、半割体どうしを衝合させた時
点では内部通路の一部が開口しており、それを所定の金
型にセットすることにより、上記開口が金型の型面で塞
がれて閉断面を形成するようにしても良い。尚、具体的
には図示しなかったが、上記各気筒管Ma〜Mdについ
ても、上記サージタンクMtの場合と同様に、半割体ど
うしの衝合部分に内部通路が設けられ、この内部通路内
に二次樹脂を充填することにより、両半割体どうしが相
互に接合されるようになっている。
【0023】以上のようにしてDRI法で完成部品とし
て得られたサージタンクMtに対して、同じくDRI法
で完成部品として得られた各気筒管Ma〜Mdが、図5
に示すようにそれぞれ組み付けられ、その上流端部が上
記ポートフランジMfに、また、下流端部が下側半割体
Mt2に、各々接合されるようになっている。尚、これ
ら気筒管Ma〜Md及びサージタンクMtの製造方法並
びに製造装置の詳細については後述する。
【0024】本実施の形態では、上記各気筒管Ma〜M
dが正面視(図1及び図2においては矢印Y3方向の側
面視)で略C字形の曲がり管で形成され、図4に模式的
に示すように、その軸線(図3及び図4では、気筒管M
a,Mbの軸線La,Lbのみ図示している。尚、気筒
管Mc,Mdの形状は、気筒管Mb,Maにそれぞれ左
右対称(面対称)形に設定されている。)の両端部分ど
うしが、正面視(図1及び図2では矢印Y3方向の側面
視)において当該気筒管の曲がり方向について略180
度以上の所定角度α(本実施の形態では、α=略270
度)を成している。従って、各気筒管Ma〜Mdの長さ
を一定以上に確保した上で、あるいは、良好な吸気特性
を確保するために各気筒管Ma〜Mdの長さをできるだ
け等しくなるように設定した上で、インテークマニホー
ルドMおよびその取付構造をより一層コンパクトにする
ことができるのである。
【0025】また、本実施の形態では、より好ましく
は、上記ポートフランジMfが、サージタンクMtに
(具体的には、サージタンクMtの上側半割体Mt1に)
の成形時に、該サージタンクMtに対して一体成形され
ている。このように、各気筒管Ma〜Mdの一端をエン
ジンの各気筒に接続させる取付部材としてのポートフラ
ンジMfを上記サージタンクMtの射出成形時に該サー
ジタンクMtに対して一体成形するようにしたので、部
品点数を削減して生産性をより一層向上させることがで
きる。
【0026】次に、上記インテークマニホールドMの製
造方法について説明する。まず、サージタンクMtの製
造(成形)に用いられる、所謂ダイロータリ・インジェ
クション(DRI)用の成形型の構成について説明す
る。図9〜図13は、上記サージタンク成形用の成形型
の縦断面説明図である。図9,図10および図13から
良く分かるように、上記成形型は、成形機(例えば射出
成形機:不図示)に連結される固定型1と、該固定型1
に対して開閉動作を行う可動型2とで構成され、上記固
定型1には、以下に詳しく説明するように、その成形部
を含む所定部分を回動させる回動機構が設けられてい
る。尚、図9〜図13では、上記固定型1と可動型2は
上下に配置された状態で描かれているが、実際に成形機
(不図示)に取り付けられた状態での両型1,2の配置
構造としては、上下に限定されるものではなく、例えば
水平(左右)方向に対向配置して使用されても良い。
【0027】上記固定型1は、本体部10に固定された
ベース盤11と、該ベース盤11および本体部10の中
央部に固定されたスプールブッシュ12と、このスプー
ルブッシュ12と同軸に配置されたロータ13とを備え
ており、上記スプールブッシュ12にに対して成形機の
射出ヘッド(不図示)が固定される。上記ロータ13は
基本的には円盤状に形成され、その中央部分13aが円
柱状に突出しており、上記スプールブッシュ12のスプ
ール12aは、この中央突出部13aの表面に開口して
いる。
【0028】図13から良く分かるように、ロータ13
の外周部には、その近傍に配置された駆動ギヤ14と噛
み合う歯部13gが形成されている。上記駆動ギヤ14
は、例えば油圧モータ等の駆動源15に連結されてお
り、この駆動源15によって駆動ギヤ14が回転させら
れることにより、この回転方向および回転回数に応じ
て、ロータ13が所定の向きに所定角度(本実施の形態
では、好ましくは120度)だけ回動するようになって
いる。すなわち、上記ロータ13の歯部13gと駆動ギ
ヤ14と駆動源15とで、ロータ13を可動型2に対し
て相対的に所定角度(120度)回転させる回転手段が
構成されている。
【0029】一方、上記可動型2は、本体部30と平行
に配設されたベース盤31と、本体部30に固定された
型盤40とを備え、該型盤40に後述する成形部の基本
部分が設けられている。上記本体部30及びベース盤3
1は、例えば油圧式の駆動手段(不図示)に連結されて
おり、所定のタイミングで固定型1に対して開閉動作を
行えるようになっている。尚、上記本体部30とベース
盤31の間には、複数のスペーサブロック32が介設さ
れている。また、上記可動型2には、型盤40に沿って
可動型2の開閉方向と直交する方向にスライドするスラ
イド型33と、可動型2の開閉動作に連動してスライド
型33を駆動する棒状のスライドガイド34とが設けら
れている。
【0030】上記スライド型33は、成形品(サージタ
ンク)Mtの上側半割体Mt1に一体成形されるポート
フランジMfに対応するもので、そのコア部33a(図
11及び図12参照)がポートフランジMfの開口Ha
1〜Hd4に対応している。また、上記成形品Mtの入
口管Miについては、可動型2の本体支持板35に固定
されたコア部材36の先端部分がそれぞれ対応してい
る。尚、上記スライド型33およびスライドガイド34
は、後述するように、可動型2内において、上側半割体
(アッパハーフ)Mt1を成形する箇所および衝合され
た上下の半割体Mt1,Mt2どうしを二次樹脂で接合
する箇所の2箇所について設けられている。
【0031】上記スライドガイド34の一端側にはテー
パ部34cが形成されており、このテーパ部34cが、
スライド型33のテーパ穴33cに係合している。一
方、スライドガイド34の他端側には、ガイド駆動板3
7を係合させる凹部34dが形成されており、上記ガイ
ド駆動板37は、いずれか一方のスライドガイド34に
係合するようになっている。上記ガイド駆動板37は、
その背面側がバックプレート38で支持されており、該
バックプレート38には、図13に示すように、ガイド
駆動板37のバックプレート38に沿ったスライド動作
を案内する一対のガイドレール38aが固定されてい
る。
【0032】そして、ガイド駆動板37は、例えば油圧
シリンダ等の駆動手段49(図13参照)によってバッ
クプレート38に沿った方向に駆動されることにより、
上記ガイドレール38aに沿って移動し、スライドガイ
ド34との係合状態(つまり、左右いずれのスライドガ
イド34と係合するか)が切り換えられる。このガイド
駆動板37とスライドガイド34との係合状態の切り換
えは、成形装置のコントローラ(不図示)からの制御信
号で上記駆動手段49の作動を制御することにより、上
記ロータ13の回動動作に対応して行われるようになっ
ている。
【0033】上記バックプレート38の背面には、可動
型2の作動方向(開閉方向)と同一の方向に伸縮作動す
る、例えば油圧式の駆動シリンダ(不図示)のピストン
ロッド39が、ベース盤31を貫通して連結されてお
り、該ピストンロッド39の伸縮動作により、バックプ
レート38及びガイド駆動板37を介して、スライドガ
イド34を駆動(進退動)することができるようになっ
ている。すなわち、上記駆動シリンダ(不図示)とその
ピストンロッド39とバックプレート38及びガイド駆
動板37とスライドガイド34とで、成形型1,2の開
閉動作に連動して左右いずれかのスライド型33のコア
部33aを駆動するコア駆動手段が構成されている。
【0034】また、可動型2の本体部30の内部には、
複数(3枚)のエジェクタプレート46にそれぞれ取り
付けられた複数のエジェクタピン47及びエジェクタリ
ング48が設けられている。尚、エジェクタリング48
は、成形品MtあるいはアッパハーフMt1の入口管部
Miの管端部をエジェクトする(突き上げる)もので、
それぞれコア部材36の外周を取り囲むようにして配置
されている。
【0035】上記3枚のエジェクタプレート46は、ガ
イド駆動板37が可動型2の本体部30側に駆動(前進
動)させられた際、該駆動板37に突設された2本の突
設ピン37aが、本体支持板35の各穴部を貫通してエ
ジェクタプレート46の背面側を押圧することにより、
3枚のうちの2枚が突き上げられるようになっている。
3枚のうちのどの2枚のエジェクタプレート46が突き
上げられるかは、ガイド駆動板37とスライドガイド3
4との係合状態によって切り換えられることになる。こ
のガイド駆動板37とスライドガイド34との係合状態
は、上述のように、ガイド駆動板37が駆動手段49
(図13参照)によりバックプレート38に沿った方向
に駆動され、左右いずれかのスライドガイド34の凹部
34dに係合することにより定められる。
【0036】すなわち、上記駆動シリンダ(不図示)と
そのピストンロッド39とバックプレート38及びガイ
ド駆動板37と突設ピン37aと3枚のエジェクタプレ
ート46とで、成形型1,2の開閉動作に連動して上記
各エジェクタピン47及びエジェクタリング48のいず
れかを駆動するエジェクト駆動手段が構成されている。
また、成形装置のコントローラ(不図示)からの制御信
号で作動制御される上記駆動手段49(図13参照)
と、バックプレート38上にスライド可能に支持された
ガイド駆動板37と、スライドガイド34の凹部34d
とで、ロータ13の回転動作に応じて、成形型1,2の
開閉機構と上記コア駆動手段およびエジェクト駆動手段
との連繋状態を切り換え、駆動されるべきスライド型3
3のコア部33aおよびエジェクト手段を切り換える切
換手段が構成されている。
【0037】上記スライドガイド34は、可動型2が固
定型1に対して閉じられている状態(図11参照)では
初期位置にあり、スライド型33に対して駆動力を及ぼ
しておらず、該スライド型33は、成形ポシションに位
置している。また、成形工程終了後、型開きの時点(図
10参照)でも、スライドガイド34は初期位置で静止
しており、スライド型33は成形ポシションに維持され
る。
【0038】その後、図11に示すように、スライドガ
イド34が可動型2の本体部30側に駆動(前進動)さ
れる。これにより、スライド型33のテーパ穴33cが
スライドガイド34のテーパ部34cに沿うようにし
て、スライド型33が外側にスライドさせられ、そのコ
ア部33aが、ポートフランジMfの開口から抜脱され
る。つまり、可動型2の開閉方向と異なる(略直交す
る)方向にスライドするスライド型33のコア部33a
が、成形品MtのポートフランジMfの開口から抜脱さ
れる。すなわち、上下の半割体Mt1,Mt2どうしを
二次樹脂で接合することにより、従来の接着剤や熱溶融
による場合に比べて、半割体どうしの接合強度や衝合部
の密封性をより安定して確保した上で、DRI法により
高い生産効率を実現できるのである。
【0039】そして、スライドガイド34が更に前進さ
せられると、図12に示すように、ガイド駆動板37の
2本の突設ピン37aが、本体支持板35の三つの穴部
のうちの二つ(図12の例では、右側の二つ)をそれぞ
れ貫通して、2枚のエジェクタプレート46を突き上げ
ることにより、これに対応したエジェクタピン47及び
エジェクタリング48が作動させられるようになってい
る。尚、固定型1側には、例えば油圧駆動式のエジェク
タピン27(図9,図10および図13参照)が設けら
れており、図9〜図12に示した一連の作動例では、成
形工程終了後、型開きの時(図10参照)にエジェクタ
ピン27が突き出されるようになっている。
【0040】図14は、上記固定型1のロータ13(図
14における右側)および可動型2の型盤40(図14
における左側)の型開き状態を示す説明図である。ま
た、図15及び図16は上記可動型2の型盤40の型合
わせ面側を示す正面説明図である。これらの図に示すよ
うに、ロータ13には、三つの成形部20A,20B及
び20Cが、円周等配状に(つまり、互いに120度の
角度をなして)設けられている。上記成形部20Cは凸
状に形成された雄型部であり、また、成形部20A,2
0Bは共に凹状に形成された雌型部である。すなわち、
固定型1のロータ13は、1個の雄型成形部20Cと2
個の雌型成形部20A,20Bとを備えており、これら
は、ロータ13の回転方向において120度ごとに雄/
雌/雌の順に配置されている。尚、図14〜図16にお
いては、凸状に形成された雄型部は斜線ハッチングを施
して示されている。
【0041】この固定型1のロータ13に設けられた各
成形部20A,20B,20Cに繋がる樹脂通路は設けら
れていない。しかしながら、本実施の形態では、ロータ
13の中央突出部13aの表面には、後述するように、
可動型2側の成形部に繋がる樹脂通路とスプールブッシ
ュ12のスプール12aとの接続状態を切り換えるため
に、主として溝状の一群(本実施の形態では、計5本)
の切換スロット21(21A,21B,21C)が設けら
れている。これら切換スロット21は、それぞれ対応す
る成形部の近傍に、或いは当該成形部に連通して配置さ
れている。また、雄型の成形部20Cには突起部22C
が設けられている。
【0042】図14においては具体的に示されていない
が、上記ロータ13の外周部には、前述のように(図1
3参照)、駆動ギヤ14と噛み合う歯部13gが少なく
とも120度の角度に対応する円弧長さ分だけ設けられ
ており、駆動ギヤ14の回転に伴って(つまり、この回
転方向および回転回数に応じて)、ロータ13が所定の
向きに120度だけ回動するようになっている。該駆動
ギヤ14の回転の制御(つまりロータ13の回転制御)
は、油圧モータ等の駆動源15(図13参照)を制御す
ることによって行われる。本実施の形態では、上記ロー
タ13は、所定のタイミングで120度ずつ正方向と逆
方向とに交互に回動させられるように設定されている。
例えば、図14の状態で駆動ギヤ14が回転すると、ロ
ータ13は図14における反時計回り方向へ回動するこ
とになる(図14における実線矢印参照)。
【0043】一方、図15及び図16は、上記可動型2
の型盤40の型合わせ面側を示す正面説明図である。こ
の図に示すように、該型盤40には、三つの成形部40
A,40B,40Cが円周等配状(つまり、互いに120
度の角度をなして)に設けられている。上記成形部40
Bは凸状に形成された雄型部であり、また、成形部40
A,40Cは共に凹状に形成された雌型部である。すな
わち、可動型2は、1個の雄型成形部40Bと2個の雌
型成形部40A,40Cとを備えており、これらは、型
盤40の円周方向において120度ごとに雄/雌/雌の
順に配置されている。尚、上記図9〜図12は、この図
15におけるY1−Y1線に沿った縦断面説明図、ま
た、図13は、図15におけるY2−Y2線に沿った縦
断面説明図である。
【0044】本実施の形態では、この可動型2の型盤4
0に、各成形部40A,40B,40Cにそれぞれ直接に
繋がる一次および二次の樹脂通路41(41A,41B,
41C),42(42A,42C)と、型盤40の中央円
柱部40dに形成された枝分かれ状の分岐樹脂通路43
の2種類の樹脂通路が形成されている。上記雌型の成形
部40A,40Cには、半割体(Mt1,Mt2)成形用
の一次樹脂を供給する一次樹脂通路41A,41Cと、
衝合された上下の半割体Mt1,Mt2どうしを接合す
る接合用の二次樹脂を供給する二次樹脂通路42A,4
2Cが接続されている。一方、雄型の成形部40Bの近
傍には、上記分岐樹脂通路43のうちの1本の先端部が
所定距離を隔てて位置している。
【0045】上記分岐樹脂通路43は、可動型2が固定
型1に対して閉じられた際に、スプールブッシュ12の
スプール12aに対応するセンタ部分43dを基点とし
て分岐しており、雌型の成形部40A,40Cに接続さ
れた一次および二次の各樹脂通路41(41A,41
C),42(42A,42C)または成形部40Bに対応
して3本の分岐部が設けられている。各分岐部は、その
先端が、対応する樹脂通路の一端に対して、その近傍で
所定距離を隔てるように位置設定されている。そして、
可動型2が固定型1に対して閉じられた際には、固定型
1のロータ13に設けられた切換スロット21により、
所定の樹脂通路が分岐部樹脂通路43と(つまり、スプ
ール12aと)接続され、この接続状態はロータ13の
回動によって切り換えられるようになっている。
【0046】以上のように構成された成形型を用いて行
われるサージタンクMtの成形工程について説明する。
まず、初期状態として、固定型1が図14に示された状
態で可動型2と組み合わされている場合、これら両型
1,2の成形部どうしの組み合わせは、以下のようにな
る。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20B(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型)
【0047】このとき、固定型1のロータ13の切換ス
ロット21は、図15において破線で示す位置にある。
すなわち、切換スロット21Aの一方が、可動型2の成
形部40Aに対する2次樹脂通路42Aと分岐樹脂通路
43とを連通させる一方、切換スロット21Cが、可動
型2の成形部40Cに対する1次樹脂通路41Cと分岐
樹脂通路43とを連通させる。また、可動型2の成形部
40Bに対向する分岐樹脂通路43は、切換スロット2
1Bの一方によって成形部40Bに接続される。
【0048】したがって、この状態で可動型2を固定型
1に対して閉じ合わせ(図1および図5参照)、型締め
を行って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、
溶融樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路4
3に連通した上記各樹脂通路42A,41C,21Bに供
給される。尚、本実施例では、材料樹脂として、例え
ば、ガラス強化繊維が配合されたポリアミド樹脂を用い
た。その結果、固定型1と可動型2の各成形部が組み合
わされた成形キャビティでは、以下の成形体が成形され
ることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20A(雌型):サ
ージタンク完成品Mt ・ 成形部40B(雄型)/成形部20B(雌型):ロ
アハーフMt2 ・ 成形部40C(雌型)/成形部20C(雄型):ア
ッパハーフMt1
【0049】尚、最初の射出工程の場合には、成形部4
0A(雌型)/成形部20A(雌型)で形成される成形
キャビティには、成形された半割体(アッパハーフMt
1及びロアハーフMt2)は存在しないので、アッパハ
ーフMt1とロアハーフMt2とを衝合させたものと同
一の外形形状を有するダミーをセットした上で、溶融樹
脂の射出が行われる。また、ガイド駆動板37は、常
に、サージタンク完成品Mtに対するスライド型33と
係合するスライドガイド34(図9〜図12の例では右
側のスライドガイド34)の凹部34dと係合するよう
に設定されている。尚、この場合、上記成形部40Aに
接続されている二次樹脂通路42Aは、ロータ13の雄
型成形部20Cに付設された突起部22Cによって確実
に閉塞されている。上記射出工程を終えると、可動型2
を固定型1から後退させて型開きを行う(図10参
照)。このとき、固定型1側のエジェクタピン27aが
突き出され、サージタンク完成品Mtは固定型1側に残
ることはない。
【0050】次に、ピストンロッド39を前進させるこ
とにより、サージタンク完成品Mtに対するスライド型
33と係合するスライドガイド34を前進させ(図11
参照)、完成品Mtに対するスライド型33のコア部3
3aを完成品MtのポートフランジMfの開口部Ha1
〜Hd1から抜脱する。このようにして、成形型(可動
型2)の開閉方向と異なる(直交する)方向にスライド
するスライド型33のコア部33aを完成品Mtから抜
脱することができる。
【0051】そして、スライドガイド34を更に前進さ
せることにより、ガイド駆動板37の各突設ピン37a
で対応するエジェクタプレート46を突き上げ、各エジ
ェクタピン47及びエジェクタリング48を作動(突き
上げ作動)させる。これにより、コア部材36がサージ
タンク完成品Mtの入口管Miの端部から抜脱されると
ともに、該完成品Mtが可動型2から離型されて型外に
取り出すことができるようになっている(図12参
照)。尚、図14〜図16では、雌型成形部40A,4
0Cの外方に、スライド型33の前進位置(2点鎖線)と
後退位置(破線)とが概略的に示されている。
【0052】一方、成形部40B(雄型)と成形部20
B(雌型)で形成されたキャビティで成形されたロアハ
ーフ(下側半割体)Mt2は固定型1の成形部20Bに
残され、また、 成形部40C(雌型)/成形部20C
(雄型)で形成されたキャビティで成形されたアッパハ
ーフ(上側半割体)Mt1は可動型2の成形部40Cに
残されている。そして、固定型1のロータ13が、図1
4における実線矢印で示された方向に120度だけ回動
させられた後、可動型2が前進させられて固定型1に対
して閉じ合わされ、型締めが行われる。尚、このとき、
ガイド駆動板37は、バックプレート38に設けられた
一対のガイドレール38a(図13参照)に沿ってスラ
イドさせられ、図9〜図12における右側のスライドガ
イド34との係合が解除されて、今度は左側のスライド
ガイド34の凹部34dに係合するようになっている。
【0053】上記の回動状態の固定型1が可動型2と組
み合わされることにより、これら両型1,2の成形部ど
うしの組み合わせは、以下のようになる。 ・ 可動型2の成形部40A(雌型)/固定型1の成形
部20C(雄型) ・ 可動型2の成形部40B(雄型)/固定型1の成形
部20A(雌型) ・ 可動型2の成形部40C(雌型)/固定型1の成形
部20B(雌型) このとき、上述のように、固定型1の成形部20Bには
ロアハーフMt2が、可動型2の成形部40Cにはアッ
パハーフMt1が、それぞれ残されているので、上記ロ
ータ13の回動により、アッパハーフMt1とロアハー
フMt2とが、成形部40C(雌型)と成形部20B
(雌型)とで形成されるキャビティ内で衝合されること
になる。
【0054】また、このとき、固定型1のロータ13の
切換スロット21は、図16において破線で示す位置に
ある。すなわち、切換スロット21Cが、可動型2の成
形部40Aに対する1次樹脂通路41Aと分岐樹脂通路
43とを連通させる一方、切換スロット21Bの一方
が、可動型2の成形部40Cに対する2次樹脂通路42
Cと分岐樹脂通路43とを連通させるる。更に、可動型
2の成形部40Bに対向する分岐樹脂通路43は、切換
スロット21Aの一方によって成形部40Bに接続され
る。この図16の回転位置では、2次樹脂通路42Cが
分岐樹脂通路43と連通している成形部40C側におい
て、スライド型33の各コア部33aが突き出され、成
形部40Cのポートフランジ開口部内に挿入される。
【0055】そして、この状態で可動型2を固定型1に
対して閉じ合わせ(図9および図13参照)、型締めを
行って成形機(不図示)から溶融樹脂を射出すると、溶
融樹脂は、スプール12aを介して、分岐樹脂通路43
に連通した上記各樹脂通路41A,42C,41Bに供給
される。尚、このとき、上記成形部40Aに接続されて
いる二次樹脂通路42Aは、ロータ13の雄型成形部2
0Cに付設された突起部22Cによって確実に閉塞され
ている。
【0056】その結果、固定型1と可動型2の各成形部
が組み合わされた成形キャビティでは、以下の成形体が
成形されることになる。 ・ 成形部40A(雌型)/成形部20C(雄型):ア
ッパハーフMt1 ・ 成形部40B(雄型)/成形部20A(雌型):ロ
アハーフMt2 ・ 成形部40C(雌型)/成形部20B(雌型):完
成品Mt 尚、可動型2の成形部40B(雄型)では、ロータ13
の回動状態に拘わらず、常に、ロアハーフMt2が成形
されることになる。
【0057】この後、型開きを行ってサージタンク完成
品Mtが取り出される。尚、このロータ回動状態では、
図9〜図12における左側のスライドガイド34が駆動
され、また、エジェクタプレート46は、左側の2枚が
駆動される。尚、このとき、固定型1の成形部20Aに
はロアハーフMt2が、可動型2の成形部40Aにはア
ッパハーフMt1が、それぞれ残されることになる。
【0058】そして、この状態でロータ13を120度
逆方向に回動させて(図14における破線矢印参照)型
締めを行うことにより、初期状態(図14参照)に戻
り、同様の工程を繰り返すことにより、1個の完成品M
tが得られる。すなわち、固定型1のロータ13の12
0度ごとの正転と反転とを繰り返しながら、その都度、
型締め,射出および型開きを行うことにより、上記ロー
タ13の1回動動作ごとに1個のサージタンク成形品M
tを得ることができるのである。
【0059】次に、気筒管Mb,Mcの製造(成形)に
用いられる、DRI用の成形型の構成及び作動について
説明する。上記気筒管Mb,Mcは、上述のように、共
に正面視で略C字形をなし、互いに左右面対称な曲がり
管で、それぞれ軸線の両端部分どうしが、正面視におい
て当該気筒管の曲がり方向について略180度以上の所
定角度α(本実施の形態では、α=略270度)を成し
ている(図4参照)。尚、これら気筒管Mb,Mcの場
合、ほぼ一つの平面内で曲げられている。
【0060】図17〜図21は、上記気筒管Mb,Mc
成形用の成形型の縦断面説明図である。この成形型は、
各成形部の形状を除いては、その縦断面形状が上記サー
ジタンク成形用の成形型と類似しており、また、その作
動も同様のものである。従って、図9〜図13で示した
サージタンクの成形型におけるものと同様の構成を備え
同様の作用を有するものについては、説明の重複を避け
るために、同一の符号を付してそれ以上の説明は省略
し、基本的には、異なる点についてのみ説明することと
する。尚、図17〜図21が、図9〜図13にそれぞれ
対応している。
【0061】この気筒管Mb,Mcの成形の場合には、
後述するように、2本のパイプMb,Mcが1組にして
成形される。すなわち、固定型101のロータ113の
1回動動作毎に1組(2本)の気筒管Mb,Mcが成形さ
れる。また、サージタンク成形用の成形型では、スライ
ド型33のコア部33aは上側半割体Wt1のポートフ
ランジMfの開口部Ha1〜Hd1に対して挿入・抜脱
されるものであったが、この気筒管Mb,Mcの成形の
場合には、図17〜図20に示されるように、スライド
型133のコア部133aは気筒管Mb,Mcの一方の
(ポートフランジMfに接続される側の)管端開口部に
対して挿入・抜脱される。尚、気筒管成形用の成形型の
場合には、後述するように、正面視で略C字状に曲げら
れた気筒管Mb,Mcの他の(サージタンクMtに接続
される側の)管端開口部に対応して、上記スライド型1
33(第1スライド型)とは別に、これとは90度異なる
方向に進退動できる第2スライド型133’(図23及
び図24参照)が設けられている。
【0062】更に、サージタンク成形用の成形型では、
入口管Miの端末部に対応したコア部材36が設けられ
ていたが、気筒管成形用の場合には必要が無いので設け
られていない。図17〜図21で示される気筒管成形用
の成形型の断面構造及び開閉動作等の作動は、以上の点
を除いては、図9〜図13で示されたサージタンク成形
用の成形型と、基本的に同じであるので、これ以上の説
明は省略する。
【0063】図22は、固定型101のロータ113
(図22における右側)および可動型102の型盤14
0(図22における左側)の型開き状態を示す説明図で
ある。また、図23及び図24は上記可動型102の型
盤140の型合わせ面側を示す正面説明図である。これ
らの図に示すように、ロータ113には、三つの成形部
120A,120B及び120Cが、円周等配状に(つ
まり、互いに120度の角度をなして)設けられてい
る。上記成形部120Cは凸状に形成された雄型部であ
り、また、成形部120A,120Bは共に凹状に形成
された雌型部である。すなわち、固定型101のロータ
113は、1個の雄型成形部120Cと2個の雌型成形
部120A,120Bとを備えており、これらは、ロー
タ113の回転方向において120度ごとに雄/雌/雌
の順に配置されている。尚、図22〜図24において
は、凸状に形成された雄型部は斜線ハッチングを施して
示されている。これら図22〜図24は、サージタンク
成形用のものについての図14〜図16に対応するもの
である。
【0064】上記ロータ113の中央突出部の表面に
は、サージタンク成形用のものの場合と同じく、可動型
102側の成形部に繋がる樹脂通路とスプールブッシュ
12のスプール12aとの接続状態を切り換えるため
に、主として溝状の一群の切換スロット121(121
A,121B,121C)が設けられている。これら切換
スロット121は、それぞれ対応する成形部の近傍に、
或いは当該成形部に連通して配置されている。また、雄
型の成形部120Cには突起部122Cが設けられてい
る。上記各図から分かるように、各成形部120A,1
20B及び120Cは、左右対称な2本のパイプMb,
Mcを1組として、その上下の半割体または完成品を成
形できるように構成されている。すなわち、上記各成形
部120A,120B及び120Cには、略C字形の一
対の型部A1及びA2,B1及びB2,C1及びC2
が、そのC字形の開き部分が成形型113の外方(この
場合、ロータ113のラジアル方向における外方)を向
くようにして、左右対称にそれぞれ設けられている。
尚、ロータ113の駆動機構及び回動制御は、サージタ
ンク成形用の場合と同様である。
【0065】一方、図23及び図24は、上記可動型1
02の型盤140の型合わせ面側を示す正面説明図であ
る。この図に示すように、該型盤140には、三つの成
形部140A,140B,140Cが円周等配状(つま
り、互いに120度の角度をなして)に設けられてい
る。上記成形部140Bは凸状に形成された雄型部であ
り、また、成形部140A,140Cは共に凹状に形成
された雌型部である。すなわち、可動型102は、1個
の雄型成形部140Bと2個の雌型成形部140A,1
40Cとを備えており、これらは、型盤140の円周方
向において120度ごとに雄/雌/雌の順に配置されて
いる。尚、上記図17〜図20は、この図23における
Y3−Y3線に沿った縦断面説明図、また、図21は、
図23におけるY4−Y4線に沿った縦断面説明図であ
る。
【0066】上記ロータ113側と同様に、上記可動型
102の型盤140の各成形部140A,140B及び
140Cには、略C字形の一対の型部A3及びA4,B
3及びB4,C3及びC4が、そのC字形の開き部分が
成形型140の外方(この場合、型盤140のラジアル
方向における外方)を向くようにして、左右対称にそれ
ぞれ設けられている。また、雌型成形部140A,14
0Cの各型部A3及びA4,C3及びC4のC字形の開
き部分には、各型部A3及びA4,C3及びC4の管状
体端部に対応する第1及び第2のスライド型133,1
33’(図23及び図24参照)が設けられている。上
記第1スライド型133は、両方の型部A3及びA4,
C3及びC4の管状体の一端部に対応し、型盤140の
ラジアル方向に進退動させられる。尚、これらスライド
型133,133’について、図23及び図24の2点
鎖線が管状体の開口端への前進状態を、また、破線が管
状体開口端からの後退状態を、それぞれ示している。
【0067】一方、各第2スライド型133’は、それ
ぞれの型部A3及びA4,C3及びC4の管状体の他端
部にそれぞれ対応し、第1スライド型133とは90度
異なる方向に進退動させられるようになっており、この
第2スライド型133’が後退動作を行った際でも上記
第1スライド型133と干渉することがないように、両
スライド型133,133’の位置及びサイズが設定さ
れている。更に、上記第2スライド型133’どうし
は、一対の略C字形型部の開き部分が共に型盤140の
外方を向くようにして配置されているので、互いに干渉
することはない。このように、略C字形の一対の型部A
3及びA4,C3及びC4が、そのC字形の開き部分が
共に成形型140の外方(この場合、型盤140のラジ
アル方向における外方)を向くようにして左右対称にそ
れぞれ設けられているので、上記C字形の開き部分にそ
れぞれ設けられたスライド型どうしが相互に干渉するこ
とを有効に回避できるようになる。
【0068】この可動型102の型盤140には、各成
形部140A,140B,140Cにそれぞれ直接に繋が
る一次および二次の樹脂通路141(141A,141
B,141C),142(142A,142C)と、型盤140
の中央円柱部140dに形成された枝分かれ状の分岐樹
脂通路143の2種類の樹脂通路が形成されている。上
記雌型の成形部140A,140Cには、半割体成形用の
一次樹脂を供給する一次樹脂通路141A,141Cが接
続されると共に、衝合された上下の半割体どうしを接合
する接合用の二次樹脂を供給する二次樹脂通路142A,
142Cが近傍に配置されている。一方、雄型の成形部1
40Bには、一次樹脂通路141Bのみが接続されてい
る。
【0069】上記分岐樹脂通路143は、可動型102
が固定型101に対して閉じられた際に、スプールブッ
シュ12のスプール12aに対応するセンタ部分143
dを基点として分岐しており、雌型の成形部40A,4
0Cに接続された一次および二次の各樹脂通路141
(141A,141B,141C),142(142A,
142C)に対応して3本の分岐部143a,143
b,143cが設けられている。各分岐部143a,1
43b,143cは、その先端が、対応する樹脂通路の
一端に対して、その近傍で所定距離を隔てるように位置
設定されている。そして、可動型102が固定型101
に対して閉じられた際には、固定型101のロータ11
3に設けられた切換スロット121により、所定の樹脂
通路が分岐部樹脂通路143と(つまり、スプール12
aと)接続され、この接続状態はロータ113の回動に
よって切り換えられるようになっている。
【0070】上記分岐樹脂通路143の各分岐部143
a,143b,143cは、対をなす型部A3及びA
4,B3及びB4,C3及びC4の間もしくはその延長
上にそれぞれ位置しており、各成形部140A,140
B,140Cと各成形部120A,120B,120C
とを組み合わせて(つまり、型番140とロータ113
とを閉じ合わせて)形成される1次及び2次の成形部に
溶融状態の材料樹脂を供給するもので、本願請求項に記
載したランナ部に相当している。このように、上記分岐
樹脂通路143の各分岐部143a,143b,143
cは、対をなす型部A3及びA4,B3及びB4,C3
及びC4の間もしくはその延長上にそれぞれ配置されて
いるので、対をなす二つの型部A3及びA4,B3及び
B4,C3及びC4への樹脂供給経路を簡略化すること
が可能になる。また、これにより、樹脂供給経路をでき
るだけ短くすることができるので、溶融樹脂の流れを良
好に保つことができるのである。
【0071】尚、本実施の形態では、上記略C字形の一
対の型部A1及びA2,B1及びB2,C1及びC2並
びにA3及びA4,B3及びB4,C3及びC4は、そ
のC字形の開き部分が共に成形型(ロータ113あるい
は型盤140)のラジアル方向における外方を向くよう
にして左右対称にそれぞれ設けられているが、この替わ
りに、対をなす両型部を背中合わせ(つまり、C字形の
開き部分の反対側どうしが向かい合うように)に配置
し、そのC字形の開き部分が互いに逆向きで成形型(ロ
ータ113あるいは型盤140)の外方を向くようにし
て左右対称に設けるようにしても良い。
【0072】以上のように構成された成形型を用いて行
われる気筒管Mb,Mcの成形工程について説明する。
まず、初期状態として、固定型101が図22に示され
た状態で可動型102と組み合わされている場合、これ
ら両型101,102の成形部どうしの組み合わせは、
以下のようになる。 ・ 可動型成形部140A(雌型)/固定型成形部12
0A(雌型) ・ 可動型成形部140B(雄型)/固定型成形部12
0B(雌型) ・ 可動型成形部140C(雌型)/固定型成形部12
0C(雄型)
【0073】このとき、固定型101のロータ113の
切換スロット121は、図23において破線で示す位置
にある。すなわち、切換スロット121Aは、可動型1
022の成形部140Aに対する2次樹脂通路142A
と分岐樹脂通路143とを連通させる一方、切換スロッ
ト121Cが、可動型102の成形部140Cに対する
1次樹脂通路141Cと分岐樹脂通路143とを連通さ
せる。また、可動型102の成形部140Bに対向する
分岐樹脂通路143は、切換スロット121Bの一方に
よって成形部140Bに接続される。
【0074】したがって、この状態で可動型102を固
定型101に対して閉じ合わせ(図17および図21参
照)、型締めを行って成形機(不図示)から溶融樹脂を
射出すると、溶融樹脂は、スプール12aを介して、分
岐樹脂通路143に連通した上記各樹脂通路142A,
141C,141Bに供給される。尚、本実施例では、
材料樹脂として、例えば、ガラス強化繊維が配合された
ポリアミド樹脂を用いた。その結果、固定型1と可動型
2の各成形部が組み合わされた成形キャビティでは、以
下の成形体が成形されることになる。 ・ 成形部140A(雌型)/成形部120A(雌
型):気筒管完成品Mb,Mc ・ 成形部140B(雄型)/成形部120B(雌
型):気筒管のロアハーフ ・ 成形部140C(雌型)/成形部120C(雄
型):気筒管のアッパハーフ
【0075】尚、成形部140A(雌型)/成形部12
0A(雌型)で形成される成形キャビティ(2次成形
部)には、複数のゲート142A(対をなす各型部の管
状体における各管端部分にそれぞれ対応する複数のゲー
ト)が繋がるが、最初の射出工程の場合には、ダミーを
セットした上で溶融樹脂の射出が行われる。また、この
場合、上記成形部140Cに接続されている二次樹脂通
路142Cは、ロータ113の雄型成形部120Cに付
設された突起部122Cによって確実に閉塞されてい
る。上記射出工程を終えると、可動型102を固定型1
01から後退させて型開きを行う(図18参照)。
【0076】次に、ピストンロッド39を前進させるこ
とによりスライドガイド34を前進させ(図19参
照)、完成品Mb,Mcに対する第1スライド型133
のコア部133aをパイプ開口部から抜脱する。図22
〜図24では、雌型成形部140A,140Cの外方
に、第1スライド型133及び第2スライド型133’
の前進位置(2点鎖線)と後退位置(破線)とが概略的に示
されている。この第2スライド型133’は、後述する
気筒管Ma,Mdで用いられるもの233’(図25及
び図26参照)と、基本的には同様の構成を備え同様の
作用をなすもので、シリンダ駆動のコア型を備えてい
る。この第2スライド型133’のコア型は、好ましく
は、上記第1スライド型133とほぼ同時または若干遅
れたタイミングで後退させられる。そして、スライドガ
イド34を更に前進させることにより、ガイド駆動板3
7の各突設ピン37aで対応するエジェクタプレート4
6を突き上げ、各エジェクタピン47を作動(突き上げ
作動)させ、パイプ完成品Mb,Mcが可動型102か
ら離型されて型外に取り出すことができるようになって
いる(図20参照)。
【0077】一方、成形部140B(雄型)と成形部1
20B(雌型)で形成されたキャビティ(1次成形部)
で成形されたロアハーフ(下側半割体)は固定型101
の成形部120Bに残され、また、 成形部140C
(雌型)/成形部120C(雄型)で形成されたキャビ
ティ(1次成形部)で成形されたアッパハーフ(上側半
割体)可動型102の成形部140Cに残されている。
そして、固定型101のロータ113が、図22におけ
る実線矢印で示された方向に120度だけ回動させられ
た後、可動型102が前進させられて固定型101に対
して閉じ合わされ、型締めが行われる。尚、このとき、
ガイド駆動板37のスライドガイド34との係合状態が
切り替えられる。
【0078】上記の回動状態の固定型101が可動型1
02と組み合わされることにより、これら両型101,
102の成形部どうしの組み合わせは、以下のようにな
る。 ・ 可動型成形部140A(雌型)/固定型成形部12
0C(雄型) ・ 可動型成形部140B(雄型)/固定型成形部12
0A(雌型) ・ 可動型成形部140C(雌型)/固定型成形部12
0B(雌型) このとき、上述のように、固定型101の成形部120
Bにはロアハーフが、可動型102の成形部140Cに
はアッパハーフが、それぞれ残されているので、上記ロ
ータ113の回動により、アッパハーフとロアハーフと
が成形部140C(雌型)と成形部120B(雌型)と
で形成されるキャビティ(2次成形部)内で衝合される
ことになる。
【0079】また、このとき、固定型101のロータ1
13の切換スロット121は、図24において破線で示
す位置にある。すなわち、切換スロット121Cが、可
動型102の成形部140Aに対する1次樹脂通路14
1Aと分岐樹脂通路143とを連通させる一方、切換ス
ロット121Bが、可動型102の成形部140Cに対
する2次樹脂通路142Cと分岐樹脂通路143とを連
通させるる。更に、可動型102の成形部140Bに対
向する分岐樹脂通路143は、切換スロット21Aによ
って成形部140Bに接続される。この図24の回転位
置では、2次樹脂通路142Cが分岐樹脂通路143と
連通している成形部140C側において、第1スライド
型133の各コア部133a及び第2スライド型13
3’のコア型が突き出され、成形部140Cの管端開口
部内に挿入される。
【0080】そして、この状態で可動型102を固定型
101に対して閉じ合わせ、型締めを行って成形機(不
図示)から溶融樹脂を射出すると、溶融樹脂は、スプー
ル12aを介して、分岐樹脂通路143に連通した上記
各樹脂通路141A,142C,141Bに供給される。
このとき、成形部140C(雌型)と成形部120B
(雌型)とで形成されるキャビティ(2次成形部)に
は、複数のゲート142C(対をなす各型部の管状体に
おける各管端部分にそれぞれ対応する複数のゲート)か
ら、溶融状態の材料樹脂が供給される。尚、このとき、
上記成形部140Aに接続されている二次樹脂通路14
2Aは、ロータ113の雄型成形部120Cに付設され
た突起部122Cによって確実に閉塞されている。上述
のように、半割体どうしを接合する2次成形部には複数
のゲート142Cから材料樹脂が供給されるので、一般
に樹脂供給が難しい2次成形部に付いても、十分な材料
樹脂の供給を円滑に行うことができるのである。
【0081】その結果、固定型101と可動型102の
各成形部が組み合わされた成形キャビティでは、以下の
成形体が成形されることになる。 ・ 成形部140A(雌型)/成形部120C(雄
型):気筒管のアッパハーフ ・ 成形部140B(雄型)/成形部120A(雌
型):気筒管のロアハーフ ・ 成形部140C(雌型)/成形部120B(雌
型):気筒管完成品Mb,Mc 尚、可動型102の成形部140B(雄型)では、ロー
タ113の回動状態に拘わらず、常に、ロアハーフが成
形されることになる。この後、型開きを行って気筒管完
成品Mb,Mcが取り出される。
【0082】そして、この状態でロータ13を120度
逆方向に回動させて(図22における破線矢印参照)型
締めを行うことにより、初期状態(図22参照)に戻
り、同様の工程を繰り返すことにより、1組(2本)の
気筒管Mb,Mcの完成品が得られる。すなわち、固定
型101のロータ113の120度ごとの正転と反転と
を繰り返しながら、その都度、型締め,射出および型開
きを行うことにより、上記ロータ113の1回動動作ご
とに1組(2本)の気筒管Mb,Mcの完成品を得るこ
とができるのである。
【0083】次に、気筒管Ma,Mdの製造(成形)に
用いられる、DRI用の成形型の構成について説明す
る。上記気筒管Ma,Mdは、共に正面視で略C字形を
なし、互いに左右面対称な曲がり管で、それぞれ軸線の
両端部分どうしが、側面視において当該気筒管の曲がり
方向について略180度以上の所定角度α(本実施の形
態では、α=略270度)を成している(図4参照)点
においては、上述の気筒管Mb,Mcと同様である。し
かしながら、この気筒管Ma,Mdの場合には、1平面
内での曲がりではなく、3次元的に曲げられている(つ
まり、捩れが加わっている)点において上述の気筒管M
b,Mcと異なっている。
【0084】この気筒管Ma,Md用の成形型は、3次
元的な深さの点を除いては上述の気筒管Mb,Mc用の
成形型と類似しており、また、その開閉動作等の作動も
同一であるので、図17〜図21に相当する詳細な断面
構造の図示及び説明は省略する。また、この気筒管M
a,Mdは、上述の気筒管Mb,Mcの成形の場合と同
様に、2本のパイプMa,Mdが1組にして成形され
る。
【0085】図25は、固定型のロータ213(図25
における右側)および可動型の型盤240(図25にお
ける左側)の型開き状態を示す説明図である。また、図
26は図25におけるY5―Y5線に沿った断面説明図
である。これらの図に示すように、ロータ213には、
三つの成形部220A,220B及び220Cが、円周
等配状に設けられている。上記成形部220Cは凸状に
形成された雄型部(図25において斜線ハッチングで表
示)であり、また、成形部220A,220Bは共に凹
状に形成された雌型部である。
【0086】上記ロータ213の中央突出部の表面に
は、可動型側の成形部に繋がる樹脂通路とスプールブッ
シュ12のスプール12aとの接続状態を切り換えるた
めに、主として溝状の一群の切換スロット221(22
1A,221B,221C)が設けられている。これら切
換スロット221は、それぞれ対応する成形部の近傍
に、或いは当該成形部に連通して配置されている。ま
た、雄型の成形部220Cには突起部222Cが設けら
れている。上記各図から分かるように、各成形部は左右
対称な2本のパイプMa,Mdを1組として、その上下
の半割体または完成品を成形できるように構成されてい
る。すなわち、上記各成形部220A,220B及び2
20Cには、略C字形の一対の型部A5及びA6,B5
及びB6,C5及びC6が、そのC字形の開き部分が成
形型113の外方(この場合、ロータ113のラジアル
方向における外方)を向くようにして、左右対称にそれ
ぞれ設けられている。尚、ロータ213の駆動機構及び
回動制御は、サージタンク成形用あるいは気筒管Mb,
Mc成形用の成形型の場合と同様である。
【0087】一方、型盤240には、三つの成形部24
0A,240B,240Cが円周等配状(つまり、互いに
120度の角度をなして)に設けられている。上記成形
部240Bは凸状に形成された雄型部であり、また、成
形部240A,240Cは共に凹状に形成された雌型部
である。すなわち、可動型は、1個の雄型成形部240
Bと2個の雌型成形部240A,240Cとを備えてお
り、これらは、型盤240の円周方向において120度
ごとに雄/雌/雌の順に配置されている。
【0088】上記ロータ213側と同様に、上記可動型
側の型盤240の各成形部240A,140B及び14
0Cには、略C字形の一対の型部A7及びA8,B7及
びB8,C7及びC8が、そのC字形の開き部分が成形
型240の外方(この場合、型盤240のラジアル方向
における外方)を向くようにして、左右対称にそれぞれ
設けられている。また、雌型成形部240A,240C
の各型部A7及びA8,C7及びC8のC字形の開き部
分には、各型部A7及びA8,C7及びC8の管状体端
部に対応する第1及び第2のスライド型233,23
3’が設けられている。上記第1スライド型233は、
両方の型部A7及びA8,C7及びC8の管状体の一端
部に対応し、型盤240のラジアル方向に進退動させら
れる。尚、これらスライド型233,233’につい
て、図25の2点鎖線が管状体の開口端への前進状態
を、また、破線が管状体開口端からの後退状態を、それ
ぞれ示している。
【0089】一方、各第2スライド型233’は、それ
ぞれの型部A7及びA8,C7及びC8の管状体の他端
部にそれぞれ対応し、第1スライド型233とは90度
異なる方向に進退動させられるようになっており、この
第2スライド型233’が後退動作を行った際でも上記
第1スライド型233と干渉することがないように、両
スライド型233,233’の位置及びサイズが設定さ
れている。更に、上記第2スライド型233’どうし
は、一対の略C字形型部の開き部分が共に型盤240の
外方を向くようにして配置されているので、互いに干渉
することはない。このように、略C字形の一対の型部A
7及びA8,C7及びC8が、そのC字形の開き部分が
共に成形型240の外方(この場合、型盤240のラジ
アル方向における外方)を向くようにして左右対称にそ
れぞれ設けられているので、上記C字形の開き部分にそ
れぞれ設けられたスライド型どうしが相互に干渉するこ
とを有効に回避できるようになる。
【0090】この可動型の型盤240には、各成形部2
40A,240B,240Cにそれぞれ直接に繋がる一次
および二次の樹脂通路241(241A,241B,24
1C),242(242A,242C)と、型盤240の
中央円柱部240dに形成された枝分かれ状の分岐樹脂
通路243の2種類の樹脂通路が形成されている。上記
雌型の成形部240A,240Cには、半割体成形用の
一次樹脂を供給する一次樹脂通路241A,241Cが
接続されると共に、衝合された上下の半割体どうしを接
合する接合用の二次樹脂を供給する二次樹脂通路242
A,242Cが近傍に配置されている。一方、雄型の成
形部240Bには、一次樹脂通路241Bのみが接続さ
れている。
【0091】上記分岐樹脂通路243は、可動型が固定
型に対して閉じられた際に、スプールブッシュ12のス
プール12aに対応するセンタ部分243dを基点とし
て分岐しており、雌型の成形部20A,240Cに接続
された一次および二次の各樹脂通路241(241A,
241B,241C),242(242A,242C)に
対応して3本の分岐部が設けられている。各分岐部は、
その先端が、対応する樹脂通路の一端に対して、その近
傍で所定距離を隔てるように位置設定されている。
【0092】上記分岐樹脂通路243の各分岐部243
a,243b,243cは、対をなす型部A7及びA
8,B7及びB8,C7及びC8の間もしくはその延長
上にそれぞれ位置しており、各成形部140A,140
B,140Cと各成形部120A,120B,120C
とを組み合わせて(つまり、型番140とロータ113
とを閉じ合わせて)形成される1次及び2次の成形部に
溶融状態の材料樹脂を供給するもので、本願請求項に記
載したランナ部に相当している。このように、上記分岐
樹脂通路243の各分岐部243a,243b,243
cは、対をなす型部A7及びA8,B7及びB8,C7
及びC8の間もしくはその延長上にそれぞれ配置されて
いるので、対をなす二つの型部A7及びA8,B7及び
B8,C7及びC8への樹脂供給経路を簡略化すること
が可能になる。また、これにより、樹脂供給経路をでき
るだけ短くすることができるので、溶融樹脂の流れを良
好に保つことができるのである。
【0093】尚、本実施の形態では、上記略C字形の一
対の型部A5及びA6,B5及びB6,C5及びC6並
びにA7及びA8,B7及びB8,C7及びC8は、そ
のC字形の開き部分が共に成形型(ロータ213あるい
は型盤240)のラジアル方向における外方を向くよう
にして左右対称にそれぞれ設けられているが、この替わ
りに、対をなす型部を背中合わせ(つまり、C字形の開
き部分の反対側どうしが向かい合うように)に配置し、
そのC字形の開き部分が互いに逆向きで成形型(ロータ
213あるいは型盤240)の外方を向くようにして左
右対称に設けるようにしても良い。
【0094】そして、可動型が固定型に対して閉じられ
た際には、固定型のロータ213に設けられた切換スロ
ット221により、所定の樹脂通路が分岐部樹脂通路2
43と(つまり、スプール12aと)接続され、この接
続状態はロータ213の回動によって切り換えられるよ
うになっている。図25においては、雌型成形部240
A,240Cの外方に、前述の気筒管Mb,Mc用の成
形型に設けられたものと基本的には同様の第1スライド
型233及び第2スライド型233’の前進位置(2点
鎖線)と後退位置(破線)とが概略的に示されている。
【0095】この第2スライド型233’は、図26に
示すように、可動型240に埋設されており、気筒管M
a,Mdのサージタンク接続側の端部開口に対して挿入
・抜脱されるコア型251と、これを進退動させるシリ
ンダ252とを備え、該シリンダ252は取付プレート
253を介して支持プレート254に支持されている。
この支持プレート254は、基台255に固定されてい
る。この第2スライド型233’のコア型251は、好
ましくは、上記第1スライド型233とほぼ同時または
若干遅れたタイミングで進退動させられるようになって
いる。
【0096】以上のように構成された成形型を用いた気
筒管Ma,Mdの成形工程は、図17〜図24で示した
気筒管Mb,Mcの成形の場合と同様に行われる。この
場合、成形部240A(雌型)/成形部220A(雌
型)で形成される成形キャビティ(2次成形部)には、
複数のゲート242A(対をなす各型部の管状体におけ
る各管端部分にそれぞれ対応する複数のゲート)から、
また、成形部240C(雌型)/成形部220B(雌
型)で形成される成形キャビティ(2次成形部)には、
複数のゲート242C(対をなす各型部の管状体におけ
る各管端部分にそれぞれ対応する複数のゲート)から、
それぞれ溶融状態の材料樹脂が供給されるのは、気筒管
Mb,Mcの成形の場合と同様である。そして、気筒管
Mb,Mcの成形の場合と同様に、ロータ213の12
0度ごとの正転と反転とを繰り返しながら、その都度、
型締め,射出および型開きを行うことにより、上記ロー
タ213の1回動動作ごとに1組(2本)の気筒管M
a,Mdの完成品が得られる。
【0097】以上のようにしてサージタンクMt,気筒
管Mb,Mc及びMa,MdをそれぞれDRI成形法によ
って射出成形した後、前述の図5に示すように、1個の
サージタンクMtと1組(2本)の気筒管Mb,Mcと
1組(2本)の気筒管Ma,Mdとを相互に組み付けて
接合することにより、図1〜図3に示されるようなイン
テークマニホールドMが得られるのである。このサージ
タンクMtと気筒管Mb,Mc及びMa,Mdとの接合方
法としては、例えば振動溶着あるいは各種の熱溶着さら
にはリング状の導電体を用いた熱溶着などの各種の熱溶
着、または接着剤を用いた接合など、従来から知られて
いる種々の方法のを適用することができる。
【0098】本実施の形態では、サージタンクMtと各
気筒管Ma〜Mdとを所謂ダイロータリ・インジェクシ
ョン(DRI)法によってそれぞれ射出成形し、その後
に両者を相互に組み付けて接合するようにしたので、合
成樹脂で製造されるべき上記サージタンクMtと各気筒
管Ma〜Mdのそれぞれに対してDRI法を支障無く
(つまり、成形型の非実用的な大型化等を招くことな
く)比較的容易に適用することができ、従来に比して高
い生産性と品質とを安定して得ることが可能となる。ま
た、上記サージタンクMt及び各気筒管Ma〜Mdはそ
れぞれ別個に成形されるので、サージタンクMtのみま
たは気筒管Ma〜Mdのみを変更する場合には各個別の
成形型を変更するだけで済み、インテークマニホールド
Mの設計の自由度を確保することができ、例えば、サー
ジタンクMtを共通とし気筒管Ma−Mdのみを変更し
て他の車種に適用する等の、他の車種との一部部品の共
通化を図る際にも、比較的容易で、しかも金型費用も抑
制できる。更に、気筒管Ma〜Mdが複雑な形状の曲が
り管である場合にも容易に対応することができる。
【0099】また、以上説明したように、本実施の形態
によれば、各成形部に設けられた対をなす型部の管状体
端部に対応するC字形の開き部分が、向かい合うことな
く成形型の外方を向くようにして左右対称に設けられて
いるので、各型部のC字形の開き部分にそれぞれ設けら
れたスライド型どうしが相互に干渉することを有効に回
避できる。更に、1次および2次成形部に溶融状態の材
料樹脂を供給するランナ部が、上記一対の型部の間もし
くはその延長上に配置されているので、二つの型部への
樹脂供給経路を簡略化することができ、また、これによ
り、樹脂供給経路をできるだけ短くすることができるの
で、溶融樹脂の流れを良好に保つことができるのであ
る。
【0100】特に、半割体どうしの接合を行う上記2次
成形部には複数のゲートから材料樹脂が供給されるの
で、一般に樹脂供給が難しい2次成形部についても十分
な材料樹脂の供給を円滑に行うことができる。また、特
に、互いに面対称である一対の管状体を成形するに際し
て、成形型の1回の相対回転動作毎に1組ずつ成形する
ことができ、効率の良い生産を行うことができる。
【0101】尚、上記実施の態様は、合成樹脂製インテ
ークマニホールドの気筒管を製造する場合を例にとって
説明したものであったが、本発明はかかる場合に限定さ
れるものではなく、正面視で略C字形の合成樹脂製管状
体を2本1組でDRI法により一つの金型で成形する他
の場合に対しても、有効に適用することができる。ま
た、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あ
るいは設計上の変更が可能であることは言うまでもな
い。
【0102】
【発明の効果】本願の請求項1の発明に係る合成樹脂製
管状体の成形装置によれば、成形型の各成形部には略C
字形の一対の型部がそのC字形の開き部分が共に成形型
の外方を向くようにして左右対称に設けられ、上記各型
部のC字形の開き部分に各型部の管状体端部に対応する
スライド型が設けられている。つまり、各型部の管状体
端部に対応するC字形の開き部分が、向かい合うことな
く成形型の外方を向くようにして左右対称に設けられて
いるので、各型部のC字形の開き部分にそれぞれ設けら
れたスライド型どうしが相互に干渉することを有効に回
避できる。また、1次および2次成形部に溶融状態の材
料樹脂を供給するランナ部が、上記一対の型部の間もし
くはその延長上に配置されているので、二つの型部への
樹脂供給経路を簡略化することができ、また、これによ
り、樹脂供給経路をできるだけ短くすることができるの
で、溶融樹脂の流れを良好に保つことができる。
【0103】また、本願請求項2の発明に係る合成樹脂
製管状体の成形装置によれば、基本的には上記請求項1
の発明と同様の効果を奏することができる。特に、半割
体どうしの接合を行う上記2次成形部には複数のゲート
から材料樹脂が供給されるので、一般に樹脂供給が難し
い2次成形部についても十分な材料樹脂の供給を円滑に
行うことができる。
【0104】更に、本願請求項3の発明に係る合成樹脂
製管状体の成形装置によれば、基本的には上記請求項1
または請求項2の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、互いに面対称である一対の管状体を成形する
に際して、成形型の1回の相対回転動作毎に1組ずつ成
形することができ、効率の良い生産を行うことができ
る。
【0105】また更に、本願請求項4の発明に係る合成
樹脂製管状体の成形装置によれば、基本的には上記請求
項3の発明と同様の効果を奏することができ、特に、内
燃機関の気筒のインテーク側に接続される気筒管を効率
良く製造することができる。
【0106】また更に、本願請求項5の発明に係る製造
方法によれば、正面視で略C字形の曲管状の合成樹脂製
管状体を製造するに際して、上記請求項1〜請求項4の
いずれか一の発明と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るインテークマニホ
ールドの全体斜視図である。
【図2】 図1とは異なる方向から見て示した上記イン
テークマニホールドの全体斜視図である。
【図3】 図1または図2における矢印Y3方向から見
て示した上記インテークマニホールドの側面説明図であ
る。
【図4】 上記インテークマニホールドの気筒管の軸線
の両端部分が側面視において成す角度を模式的に示す説
明図である。
【図5】 上記インテークマニホールドの分解斜視図で
ある。
【図6】 上記インテークマニホールドのサージタンク
の分解斜視図である。
【図7】 図6とは異なる方向から見て示した上記サー
ジタンクの斜視図である。
【図8】 上記インテークマニホールドの部分縦断面説
明図である。
【図9】 上記インテークマニホールドのサージタンク
成形用成形型の型締め状態を示す、図15におけるY1
−Y1線に沿った縦断面説明図である。
【図10】 上記成形型の型開き状態を示す、図9と同
様の縦断面説明図である。
【図11】 上記成形型のスライド型駆動状態を示す、
図9と同様の縦断面説明図である。
【図12】 上記成形型のエジェクタ機構駆動状態を示
す、図9と同様の縦断面説明図である。
【図13】 上記成形型の型締め状態を示す、図15に
おけるY2−Y2線に沿った縦断面説明図である。
【図14】 上記成形型における固定型のロータおよび
可動型の型盤の型開き状態を示す正面説明図である。
【図15】 上記可動型のロータの型合わせ面を示す正
面説明図である。
【図16】 上記ロータ型合わせ面の樹脂通路切換状態
を説明するための正面説明図である。
【図17】 上記インテークマニホールドの気筒管成形
用成形型の型締め状態を示す、図23におけるY3−Y
3線に沿った縦断面説明図である。
【図18】 上記気筒管成形用の成形型の型開き状態を
示す、図17と同様の縦断面説明図である。
【図19】 上記気筒管成形用の成形型のスライド型駆
動状態を示す、図17と同様の縦断面説明図である。
【図20】 上記気筒管成形用の成形型のエジェクタ機
構駆動状態を示す、図17と同様の縦断面説明図であ
る。
【図21】 上記気筒管成形用の成形型の型締め状態を
示す、図23におけるY4−Y4線に沿った縦断面説明
図である。
【図22】 上記気筒管成形用の成形型における固定型
のロータおよび可動型の型盤の型開き状態を示す正面説
明図である。
【図23】 上記図22の可動型のロータの型合わせ面
を示す正面説明図である。
【図24】 上記図22のロータ型合わせ面の樹脂通路
切換状態を説明するための正面説明図である。
【図25】 上記インテークマニホールドの他の気筒管
成形用の成形型における固定型のロータおよび可動型の
型盤の型開き状態を示す正面説明図である。
【図26】 上記他の気筒管成形用の成形型の図25に
おけるY5―Y5線に沿った縦断面説明図である。拡大
説明図である。
【符号の説明】
101…固定型 102…可動型 113,213…ロータ 120A,120B,140A,140C,220A,
220B,240A,240C…雌型成形部 120C,140B,220C,240B…雄型成形部 133,233…第1スライド型 133’,233’…第2スライド型 140,240…型盤 143a,143b,143c,243a,243b,
243c…樹脂供給路分岐部 A1〜A8,B1〜B8,C1〜C8…型部 Ma,Mb,Mc,Md…気筒管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−16064(JP,A) 特開 平10−18924(JP,A) 特開 平10−15991(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に開閉可能かつ所定角度回転可能
    とされ、該所定角度毎の回転方向に雄/雌/雌の繰り返
    し順序で少なくとも1つの雄型成形部と2つの雌型成形
    部からなる成形部が設けられた一対の回転式射出成形用
    の成形型を備え、上記成形型の1回の相対回転動作毎
    に、上記雄型成形部と雌型成形部の組み合わせで管状体
    の半割体を成形する1次成形部と、上記雌型成形部どう
    しの組み合わせで一対の半割体どうしを接合する2次成
    形部とが形成され、各回転動作毎に完成した管状体を得
    るようにした合成樹脂製管状体の成形装置であって、 上記管状体は正面視で略C字形の曲管状であり、上記成
    形型の各成形部には略C字形の一対の型部がそのC字形
    の開き部分が共に成形型の外方を向くようにして左右対
    称に設けられ、少なくとも一方の成形型には、上記雌型
    成形部の各型部のC字形の開き部分に各型部の管状体端
    部に対応するスライド型が設けられるとともに、上記一
    対の型部の間もしくはその延長上には、上記1次および
    2次成形部に溶融状態の材料樹脂を供給するランナ部が
    配置されており、上記成形型の1回の相対回転動作毎に
    1対の完成した管状体を得ることを特徴とする合成樹脂
    製管状体の成形装置。
  2. 【請求項2】 上記2次成形部への材料樹脂の供給は、
    複数のゲートから行われることを特徴とする請求項1記
    載の合成樹脂製管状体の成形装置。
  3. 【請求項3】 上記管状体は、互いに面対称であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の合成樹脂
    製管状体の成形装置。
  4. 【請求項4】 上記管状体は、一端が内燃機関の気筒の
    インテーク側に接続される気筒管であることを特徴とす
    る請求項3記載の合成樹脂製管状体の成形装置。
  5. 【請求項5】 管状体の各半割体を一対の成形型内で成
    形し、この成形型内で、上記半割体どうしを衝合させる
    とともにこの衝合部の周縁に沿って形成された内部通路
    内に溶融樹脂を充填することにより上記半割体どうしを
    接合して合成樹脂製管状体を製造するに際し、上記請求
    項1〜請求項4のいずれか一に記載の成形装置を用いる
    ことを特徴とする合成樹脂製管状体の製造方法。
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