JP3093346U

JP3093346U - 包装用容器

Info

Publication number: JP3093346U
Application number: JP2002006438U
Authority: JP
Inventors: 誠之安倍
Original assignee: 備南工業株式会社
Priority date: 2002-10-10
Filing date: 2002-10-10
Publication date: 2003-05-09
Anticipated expiration: 2008-10-10

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】ゲル化される食品を合成樹脂による包装用容
器内へ密封充填したさい、切断器具を使用したりしない
で容器を大きく開放させて充填材料の取出しを迅速に行
う。【解決手段】直方体となした合成樹脂製容器の上方箇
所周縁に蛇腹状の二段突起体２ａ，２ｂを平行形成し、
二段突起体の中央部を薄肉の溝３に形成するほか、上面
部に充填材料の注入を可能にするノズル挿入用筒体５
と、二段突起体の中央部に於ける薄肉部を上向きに引張
って引きちぎる如くなす把手４を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は専らゲル化される食品などを填入して市場に供給する合成樹脂製の包装用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図５は上記目的のための従来品を示すものであり、合成樹脂によるブロー成形品である。１’は容器本体、１ａ’はその上方中央部付近に突出形成した注入筒体であって、該筒体１ａ’にノズルを挿入することにより玉子豆腐などの材料を注入し、充填後はノズルを引抜いてシールを行うと共に殺菌処理その他の適宜必要な処理が施されて市場へ供されるものとなる。

【０００３】

【特許文献】

【文献１】実開平６−３７１９３号

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記製品は衛生上は勿論のこと、長期保存を可能にする上で優れた食品提供に寄与するものであるが、使用時に於ける取出しには一般的に容器の端部或は中央部などを適宜包丁などで切断して取出す必要がある。これに対し、包丁などの器具を使用したりしないで取り出せるように工夫した製品もあるが、容器の製造コストが高価であるとか、迅速で確実な取出しが困難であるなどの改良すべき幾多の問題点がある。本考案は斯有る問題点を解決せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、直方体となした合成樹脂製容器の上方箇所周縁に蛇腹状の二段突起体を平行形成し、該二段突起体の中央部を薄肉の溝に形成するほか、上面部に充填材料の注入を可能にするノズル挿入用筒体と、二段突起体の中央部に於ける薄肉部を上向きに引張って引きちぎる如くなす把手を設けたものとなす。

【０００６】このさい、把手を直方体容器の隅角部箇所で、且つその対角線方向へ向けて引張るように取付けたり、把手の位置する隅角部箇所の二段突起下部に対し補強用の張出しリブと、二段突起間に切り込み口を設けたりする。なお、ノズル挿入用筒体は上記把手位置と点対称上の隅角部箇所へ設けるものが、上記の引張り動作のさい邪魔になることなく操作し易いものとなる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１は本考案品の正面図、図２は平面図、図３は図１のＸ−Ｘ線断面図である。本考案品はポリエチレン樹脂によるブロー成形品であって、直方体となされた容器本体１の上方箇所の周縁には図示例の通り蛇腹状の二段突起帯２ａ，２ｂを平行形成し、両突起２ａ，２ｂ間の中央部に薄肉の溝３が形成されるものとなされる。

【０００８】４は上記二段突起体２ａの四隅に於ける１つの角部に設けてなる把手であり、該把手４は指挿入口４ａを備えると共に図２に示す通り隅肉部ｐから対角線方向へ向う引張りを可能ならしめるようになしてあり、且つその反対隅角部箇所にノズル挿入用筒体５が設けてある。このさい、該ノズル挿入用筒体５の構成自体は従来のものと変りがない。

【０００９】６は上記構成の把手４箇所の隅肉部ｐで二段突起２ａ，２ｂ及び、容器本体１側の角部ｍに於ける一定長さ範囲Ｌを含んで形成したリブであり、二段突起２ａ，２ｂの中央部に於ける溝３の箇所には切込み口７が設けたものとなしてある。而して、上記把手４に指を掛けて引張ると切込み口７から引裂きが始まるが、このさい該リブは容器本体１側の変形を防ぐと共に下段突起２ｂ側のリブが上段突起２ａの剥ぎ取りを容易ならしめるための抵抗力として作用するものとなるのである。

【００１０】本考案品で使用する合成樹脂材は専ら軟質のポリエチレン樹脂であり、一般的な食品容器例えば玉子豆腐用とした寸法は縦、横、高さは凡そ３ｃｍ×８ｃｍ× １３０ｃｍで、その肉厚は０．７ｍｍ程度である。ところで、上記の如く蛇腹状の二段突起体に形成した箇所では、ブロー成型時に金型の凹凸段部と接触して引伸されることから０．３ｍｍ程度の肉薄に形成されるものとなっており、従ってこのことは後述する把手４を持って引張るさいに、二段突起体２ａ，２ｂの中間溝３に沿った引裂きを円滑容易ならしめるものとなすのである。

【００１１】本考案品は上述の如き構成であり、その使用にさいしてはノズル挿入用筒体５から適宜必要な食品材料が容器本体１内へ注入されるのであり、注入後は該筒体５の上端は加熱圧着されてシールが行われる。而して、適宜必要な殺菌処理などが施されて市場に供されるのであり、これらのことは従来品と変りがないが、本考案品では購入者がその容器内に於ける充填食品材を取出さんとするには、図４に示す如く容器本体１上方の把手４に指を掛け、その対角線方向を上向きに引張るようにするのであり、これにより蛇腹状の二段突起の上側２ａが下側２ｂとの間の溝３に沿って引裂かれるものとなる。

【００１２】上記の引裂き作業でリブ６は下側突起２ｂが浮上がって容器本体１からの離脱を困難ならしめたりすることの無いように作用するのであり、将又該リブ６には切込みが穿設してあることと相俟って極めて用意且つ円滑に上側突起２ａを含む上部が容器本体１から切り離されるものとなるのである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は以上の通り構成するものであって、容器内の食品材の取出しを把手４を持って引張るだけで、即ち包丁などの器具を使って切断することなく迅速に行うことのできるものとなるのであり、このさい容器上部が容器本体から完全に除去されるようになされることから、内容物の取出しにも確実且つ綺麗に行えるものとなる上で著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の正面図である。

【図２】同平面図である。

【図３】図１のＸ−Ｘ線断面図である。

【図４】容器本体上部の引裂きが行われる作用説明図で
ある。

【図５】従来品の正面図である。

【符号の説明】

１容器本体２ａ，２ｂ二段突起体３溝４把手５ノズル挿入用筒体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】直方体となした合成樹脂製容器の上方箇
所周縁に蛇腹状の二段突起体を平行形成し、二段突起体
の中央部を薄肉の溝に形成するほか、上面部に充填材料
の注入を可能にするノズル挿入用筒体と、二段突起体の
中央部に於ける薄肉部を上向きに引張って引きちぎる如
くなす把手を設けたものとなしてあることを特徴とする
包装用容器。
【請求項２】把手を直方体容器の隅角部箇所で、且つ
その対角線方向へ向けて引張るよう取付けてあることを
特徴とする請求項１記載の包装用容器。
【請求項３】把手の位置する隅角部箇所の二段突起下
部に対し補強用の張出しリブと、二段突起間に切り込み
口を設けてあることを特徴とする請求項２記載の包装用
容器。
【請求項４】ノズル挿入用筒体を把手と点対称上の隅
角部箇所へ設けてあることを特徴とする請求項１，２又
は３記載の包装用容器。
【請求項５】縦寸法３ｃｍ〜６ｃｍ、横寸法５ｃｍ〜
１０ｃｍ、高さ寸法１０ｃｍ〜１５ｃｍのポリエチレン
樹脂製となしたことを特徴とする請求項１〜４記載の何
れか１つに記載の包装用容器。