JP3091788U - 単車用タイヤチェーンバンド及び取付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単車用タイヤチェーンを装着する際に用いる
単車用タイヤチェーンバンド及びその取付作業を容易と
する取付具を提供する。 【構成】 単車用タイヤチェーンバンド３０は、スプリ
ング１等の弾性体からなるバンド本体３の両端側に単車
用タイヤチェーン１５に引っ掛ける金属製のＵ形フック
６ａ、６ｂを備えるとともに前記Ｕ形フック６ａ、６ｂ
に小孔７からなる掛止部Ｋを備え、取付具７１は一端に
単車用タイヤチェーンバンド３０の掛止部Ｋに引っ掛け
るＬ形のフック部７２と他端に指ｆを入れて握持する掴
み部７４を有する構造であり、容易にバンド３０を引っ
張ってタイヤチェーン１５に掛止することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は単車（オートバイ）のタイヤに装着される単車用タイヤチェーンを車 輪に安全に固定するための単車用タイヤチェーンバンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に単車にタイヤチェーンを装着することはあまり見かけられないが、配達 用等の業務用として使用する場合には、冬季にタイヤチェーンを装着する機会が 多い。

【０００３】 そして、図５の斜視図に示されるように、タイヤチェーン１５を単車のタイヤ １００に装着する場合には、緩み止めのために図６の（ａ）又は（ｂ）に示され るようなスプリング１又はゴム体２等の数センチ伸び縮みする弾性体からなるバ ンド本体３（保護用のビニル管が外装されている。）の両端側に単車用タイヤチ ェーンに引っ掛ける金属製のＵ形フック４ａ、４ｂを備えるタイヤチェーンバン ド１０又は２０をタイヤチェーン１５の数カ所（５箇所程度）に略等間隔で、車 輪のリム９９側を通して左右に橋渡し、車輪の左右両側でタイヤチェーン１５に 掛け止めることにより、タイヤチェーン１５が常に車輪の両側からリム９９側に 引っ張られるようにタイヤ１００に密着状態で装着する。これは４輪自動車のタ イヤチェーンの装着手段とは異なり、車輪の左右何れからも作業できるものの車 軸を両側で支えている単車特有の装着手段である。

【０００４】 なお、仮に上記タイヤチェーンバンド１０又は２０を用いないで走行すると、 タイヤチェーン１５が遠心力で緩んで撓んでしまい、泥よけや車体に接触して事 故の要因ともなりかねず、積雪や凍結した道路での安全運転のためにはタイヤチ ェーンバンド１０又は２０はタイヤチェーン１５とともに必需品といえるもので ある。

【０００５】 ところで、単車の車輪付近には構造上、ブレーキのステー、マフラー、泥よけ 、支持棒、多数のスポーク、チェーンケース等の種々の部品が付属しており、タ イヤチェーンバンド１０、２０の取り付けは、泥よけと地面の間３０〜４０ｃｍ の低い位置で行うことになる。この際、指先は入るものの見にくく、姿勢も楽で はなく力の要る作業となって、タイヤチェーンバンド１０、２０の取り付け作業 は冬季の寒い中で大変な苦労を伴うのである。

【０００６】 この点、従来はタイヤチェーンバンド１０の取り付け作業の便を図るために、 図７に示されるような輪状の金属リングワイヤを取付具１１として付属する単車 用タイヤチェーンバンド１０があり、図８の（ａ）のように先ず一方のタイヤチ ェーンバンド１０のＵ形フック４ａを車輪の一方側のチェーン１５ａに矢印の如 く引っ掛けて、取付具１１を他端のＵ形フック４ｂに引っかけて引っ張りながら 車輪内側（リム９９側）を橋渡して反対側のチェーン１５ｂの対向する位置の内 側を通してバンド１０の他端のＵ形フック４ｂをチェーン１５ｂに引っ掛かける ようにしたものがある。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図８の（ｂ）から予期されるように、取付具１１がバンド１０ のＵ形フック４ｂと一緒にチェーン１５ｂに引っ掛かって取付具１１が挟まって しまい外せなくなるのであり、余り使い勝手の良くないものであった。

【０００８】 本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単で使い勝手に優れた単車 用タイヤチェーンバンドと取付具を提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、 （１）弾性体からなるバンド本体の両端側に単車用タイヤチェーンに引っ掛け る金属製のＵ形フックを備えるとともに前記Ｕ形フック又はその近傍に突起又は 小孔からなる掛止部を備える単車用タイヤチェーンバンドと、一端に前記単車用 タイヤチェーンバンドの前記掛止部に引っ掛けるフック部と他端に掴み部を有す る取付具と、からなることを特徴とする単車用タイヤチェーンバンド及び取付具 を提供することにより、上記課題を達成する。

【００１０】 （２）スプリングからなるバンド本体の端部とＵ形フックとを連結するＵ形フ ックに設けられた連結孔が掛止部としての小孔を兼ねていることを特徴とする上 記（１）に記載の単車用タイヤチェーンバンド及び取付具を提供することにより 、上記課題を達成する。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案に係る単車用タイヤチェーンバンド及び取付具の実施の形態について図 面に基づいて説明する。なお、従来と同様の部材については同符号で示す。

【００１２】 図１は本発明の単車用タイヤチェーンバンドの４つの実施の形態を示す図であ る。図２は本発明の取付具の２つの実施の形態を示す図である。図３は本発明の 単車用タイヤチェーンバンドと取付具の使用状態を示す図である。図４は本発明 の単車用タイヤチェーンバンド４０と取付具７１の使用状況を示す図である。

【００１３】 先ず、図１の（ａ）に示される第１の実施形態のように、本考案に係る単車用 タイヤチェーンバンド３０は、スプリング１の弾性体からなるバンド本体３の両 端側に単車用タイヤチェーン１５に引っ掛ける金属製のＵ形フック６ａ、６ｂを 備えるとともに前記Ｕ形フック６ａ、６ｂに小孔７からなる掛止部Ｋを備える構 造である。

【００１４】 また、図１の（ｂ）に示される第２の実施形態のタイヤチェーンバンド４０で は、スプリング１からなるバンド本体３の端部とＵ形フック８ａ、８ｂとを連結 するＵ形フックに設けられた連結孔９ａ、９ｂが掛止部Ｋとしての小孔を兼ねて いる構造となっている。

【００１５】 また、図１の（ｃ１）、（ｃ２）に示される第３の実施形態のタイヤチェーン バンド５０では、スプリング１の弾性体からなるバンド本体３の両端側に単車用 タイヤチェーン１５に引っ掛ける金属製のＵ形フック１７ａ、１７ｂを備えると ともに前記Ｕ形フック１７ａ、１７ｂの下側に突出する突起１８からなる掛止部 Ｋを備える構造となっている。

【００１６】 さらに、図１の（ｄ）に示される第４の実施形態のタイヤチェーンバンド６０ では、弾性体であるゴム体２１からなるバンド本体の両端側に単車用タイヤチェ ーン１５に引っ掛ける金属製のＵ形フック２６ａ、２６ｂを備えるとともに前記 Ｕ形フック２６ａ、２６ｂの下側に突起２８からなる掛止部Ｋを備える構造とな っている。なお、この掛止部ＫはＵ形フック２６ａ、２６ｂではなくその近傍の 前記単車用タイヤチェーンバンド６０のゴム体２１の端部から突出させてもよい 。

【００１７】 以上の単車用タイヤチェーンバンド３０、４０、５０、６０は何れも小孔又は 突起からなる掛止部Ｋを両端のＵ形フックに備えている点に従来の単車用タイヤ チェーンバンド１０、２０には無い特徴を有する。

【００１８】 次に、図２の（ａ）又は（ｂ）に示されるように、本考案に係る取付具７０又 は７１は、例えば全長１０数センチ、太さ１．５〜３ｍｍの金属丸棒を折曲形成 してなる低コストでできるものであり、一端に前記単車用タイヤチェーンバンド ３０、４０、５０、６０の前記掛止部Ｋに引っ掛けるフック部７２（図２のよう にやや鋭角のＬ形フック部が好ましい）と他端に指を入れて握持する掴み部７３ 又は７４を有する構造となっている。

【００１９】 以上の単車用タイヤチェーンバンド３０（又は４０、５０、６０の何れか）と 取付具７１（又は７０）を用いると、図３から判るように単車用タイヤチェーン バンド３０の一方のＵ形フックを図示されない車輪反対側のタイヤチェーンに掛 止して他方のＵ形フック６ｂの掛止部Ｋの小孔７に取付具７１のＬ形のフック部 ７２を掛止してからリム９９を橋渡して指ｆを掴み部７４に通して引っ張り伸ば し、対向する位置のタイヤチェーン１５の内側を通してＵ形フック６ｂを掛止す ることができ、この際に取付具７１を挟んでしまうこともなく掛止部Ｋの小孔７ から容易に外すことができる。

【００２０】 また、上記単車用タイヤチェーンバンド３０、４０、５０、６０をタイヤチェ ーン１５から外す場合は上記の逆手順の作業で楽に行えることは言うまでもない 。

【００２１】 なお、取付具７０、７１の掴み部７３又は７４は作業の際に単車用タイヤチェ ーンバンド３０をタイヤ１００の外周に沿って密着させながら引っ張り易いよう に図２に示される如くフック部７２の曲げ方向と同じ側に設けることが望ましい 。

【００２２】 ところで、前記単車用タイヤチェーンバンド４０のようにスプリング１からな るバンド本体３の端部とＵ形フック８ａ、８ｂとを連結するＵ形フックに設けら れた連結孔９が掛止部Ｋとしての小孔（取付具７０、７１のフック部７２が余裕 をもって挿入されて掛止できる程度のやや大きめの孔）を兼ねているもの（図１ の（ｂ）参照）では、図４に示されるように取付具７１で引っ張る際において連 結孔９を支点としてＵ形フック８ａ（８ｂ）が矢印の如く比較的自由に回動可能 であり、単車用タイヤチェーンバンド４０のタイヤチェーン１５への掛止時に適 宜Ｕ形フック８ａ（８ｂ）の向きを調整して取付作業を行うことができるという 利点がある。

【００２３】

【考案の効果】

本考案に係る単車用タイヤチェーンバンド及び取付具は、上記のように構成さ れているため、 （１）冬季の低い姿勢体位を強いられる悪条件下での単車用タイヤチェーンバ ンドの取付作業が容易に行えるという優れた効果を有する。

【００２４】 （２）単車用タイヤチェーンバンドを引っ張る際において連結孔を支点として Ｕ形フックが比較的自由に回動可能であり、タイヤチェーン１５への掛止時に適 宜Ｕ形フックの向きを調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の単車用タイヤチェーンバンドの４つの
実施の形態を示す図

【図２】本発明の取付具の２つの実施の形態を示す図

【図３】本発明の単車用タイヤチェーンバンドと取付具
の使用状態を示す図

【図４】本発明の単車用タイヤチェーンバンドと取付具
の使用状況を示す図

【図５】タイヤチェーン及びタイヤチェーンバンドを装
着した単車の車輪の斜視図

【図６】従来の単車用タイヤチェーンバンドの例

【図７】従来の単車用タイヤチェーンバンドの取付具を
示す図

【図８】従来の単車用タイヤチェーンバンドと取付具の
使用状態を説明する図

【符号の説明】

１ スプリング ２、２１ ゴム体 ３ バンド本体 ４ａ、４ｂ、６ａ、６ｂ、８ａ、８ｂ、１７ａ、１７
ｂ、２６ａ、２６ｂ Ｕ形フック ７ 小孔 ９ 連結孔 １０、２０、３０、４０、５０、６０ タイヤチェ
ーンバンド １１、７０、７１ 取付具 １５、１５ａ、１５ｂ タイヤチェーン １８、２８ 突起 ７２ フック部 ７３、７４ 掴み部 ９９ リム １００ タイヤ Ｋ 掛止部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性体からなるバンド本体の両端側に単
   車用タイヤチェーンに引っ掛ける金属製のＵ形フックを
   備えるとともに前記Ｕ形フック又はその近傍に突起又は
   小孔からなる掛止部を備える単車用タイヤチェーンバン
   ドと、一端に前記単車用タイヤチェーンバンドの前記掛
   止部に引っ掛けるフック部と他端に掴み部を有する取付
   具と、からなることを特徴とする単車用タイヤチェーン
   バンド及び取付具。
2. 【請求項２】 スプリングからなるバンド本体の端部と
   Ｕ形フックとを連結するＵ形フックに設けられた連結孔
   が掛止部としての小孔を兼ねていることを特徴とする請
   求項１に記載の単車用タイヤチェーンバンド及び取付
   具。