JP2011063164A - タイヤの滑り止め装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 数個のU形状断面の滑り止め体をタイヤにその外周側から内周側のリムに向かって嵌め込んで配列し、滑り止め体の外側部同士を連結する構成にし、滑り止め体は前側と後側のU形状部材及び内側の線状部材を備え、前側と後側のU形状部材は内側部同士を内側の線状部材で連結し、滑り止め体は外側部に前側と後側の連結部材を取り付け、滑り止め体の後側の連結部材と後隣の滑り止め体の前側の連結部材を連結する構成にした滑り止め装置において、滑り止め体は、タイヤTの内側面に沿う内側部4又はタイヤの外側面に沿う外側部に引っ掛け部材26を取り付け、引っ掛け部材をタイヤのリムR又はリム内周側のディスクDに引っ掛ける構成にし、滑り止め体がタイヤからその外周側に抜け出るのを防ぐ抜け止め機構26、27を設けた。
【選択図】 図6
Description
タイヤに滑り止め装置を装着した自動車は、走行に最大許容速度が設定される。最大許容速度を超えると、タイヤの滑り止め装置に作用する遠心力が過大になり、滑り止め装置がタイヤから外れることがある。最大許容速度は、時速30km程度のようである。
自動車は、雪道と言えども、走行速度が時速30km程度では低速度である。最大許容速度は、高速度が望まれる。例えば、時速50〜70km程度が望まれる。
上記のような滑り止め装置は、U形状断面の滑り止め体をタイヤにその外周側から内周側のリムに向かって嵌め込んでいる。滑り止め体は、これに加わる遠心力が大きくなると、タイヤのリムと反対側、外周側にずれる。そのずれ量が多くなると、タイヤから抜け出る。
滑り止め体は、タイヤの内側面に沿う内側部又はタイヤの外側面に沿う外側部に引っ掛け部材を取り付け、引っ掛け部材をタイヤのリム又はディスクに引っ掛け、タイヤからその外周側に抜け出るのを防ぐことにした。滑り止め体の抜け止め機構を設けることにした。
リムは、タイヤの内側と外側で、それぞれ、内周面が露出している。ディスクは、タイヤの内側と外側で、それぞれ、軽量化用の孔が露出している。
滑り止め体は、タイヤの内側で、内側の線状部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にする。内側の線状部材には、引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの外側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にした。
また、滑り止め体は、タイヤの外側で、前側の連結部材と後側の連結部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にする。前側の連結部材又は後側の連結部材には、引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの内側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にした。
滑り止め体は、自動車前進時のタイヤ回転方向の前側のU形状部材と後側のU形状部材、及び、タイヤの内側面に沿う内側の線状部材を備え、
前側のU形状部材と後側のU形状部材は、内側部同士を内側の線状部材で連結し、外側部に前側と後側の連結部材を取り付け、タイヤの周方向に配列した滑り止め体の後側の連結部材を、後隣の滑り止め体の前側の連結部材に連結する構成にした滑り止め装置において、
滑り止め体は、タイヤの内側面に沿う内側部又はタイヤの外側面に沿う外側部に引っ掛け部材を取り付け、引っ掛け部材をタイヤのリム又はリム内周側のディスクに引っ掛ける構成にし、滑り止め体がタイヤからその外周側に抜け出るのを防ぐ抜け止め機構を設けたことを特徴とする。
2)上記の滑り止め装置において、
滑り止め体は、内側の線状部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にし、内側の線状部材に引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの外側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にしたことを特徴とする。
3)上記の滑り止め装置において、
滑り止め体は、前側の連結部材又は後側の連結部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にし、前側の連結部材又は後側の連結部材に引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの内側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にしたことを特徴とする。
4)上記2)又は3)の滑り止め装置において、
引っ掛け部材は、内側の線状部材、前側の連結部材又は後側の連結部材にタイヤの中心側に突出して取り付けた基部と、リムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる当て部を有し、基部の端部に当て部を取り付け、当て部をタイヤの外側向き又は内側向きに突出する抜け止め位置に配置し、
滑り止め体のタイヤへの嵌め込み時、当て部は、抜け止め位置から内側の線状部材、前側の連結部材又は後側の連結部材に沿う待避位置に待避可能にしたことを特徴とする。
5)上記4)の滑り止め装置において、
当て部は、抜け止め位置に弾性力で保持する構成にし、弾性力に抗して待避位置に待避可能にしたことを特徴とする。
滑り止め体は、これに加わる遠心力が大きくなっても、タイヤから抜け出し難い。滑り止め装置は、自動車の高速走行時に、タイヤから外れ難い。
本例のタイヤの滑り止め装置は、自動車のタイヤTに装着した状態を自動車の外側から視た正面を図1に、自動車の内側から視た背面を図2に示す。この滑り止め装置は、第1、第2、第3滑り止め体1a、1b、1cをタイヤTの周方向に等間隔に連結している。3個の滑り止め体1a〜1c、1は、同一構造にしている。第1滑り止め体1aについて説明する。
前側の連結部材21は、前端に雄型の連結具を設けている。後側の連結部材22は、後端に雌型の連結具を設けている。雄型と雌型の連結具は、連結可能で分離可能にしている。
本例のタイヤの滑り止め装置は、第1例における抜け止め機構26、27を変更している。引っ掛け部材26は、滑り止め兼緩衝材27付き端部を、第1例におけるリムRに替えて、ディスクDに引っ掛ける。
その他の点は、第1例におけるのと同様にしている。
本例のタイヤの滑り止め装置は、第1例における抜け止め機構26、27を改良している。滑り止め体1をタイヤTに嵌め込む際、その嵌め込み作業を容易にするため、引っ掛け部材26の滑り止め兼緩衝材27付き端部を待避可能にしている。
その他の点は、第1例におけるのと同様にしている。
引っ掛け部材26は、ディスクDに引っ掛ける構成にする。基部31は、タイヤTの中心側に突出する長さを延ばし、当て部32がディスクDの孔hに達する長さにする。当て部32は、滑り止め兼緩衝材27付き端部を、ディスクDの孔hに差し込んで孔hの開口縁に当てる構成にする。その他の点は、第3例におけるのと同様にする。
本例のタイヤの滑り止め装置は、抜け止め機構26、27を、第1例におけるのと同様に、滑り止め体1の内側部に設けている。その上、第1例におけるのと異なり、滑り止め体1の外側部にも設けている。
本例のタイヤの滑り止め装置は、第4例における抜け止め機構26、27を変更している。
滑り止め体1の内側部に設ける抜け止め機構26、27は、引っ掛け部材26をディスクDに引っ掛ける第2例の構成にする。又は、滑り止め兼緩衝材27付き端部を待避可能にした第3例の構成にする。
また、滑り止め体1の外側部に設ける抜け止め機構26、27は、引っ掛け部材26をディスクDに引っ掛ける第2例の構成にする。又は、滑り止め兼緩衝材27付き端部を待避可能にした第3例の構成にする。
1)上記の実施形態において、各滑り止め体1の内側部に設ける抜け止め機構26、27は、1個にしているが、複数個にする。また、各滑り止め体1の外側部に設ける抜け止め機構26、27は、1個にしているが、複数個にする。
2)上記の実施形態において、滑り止め体1の内側部に設ける抜け止め機構26、27は、内側の線状部材4に取り付けているが、前側のU形状部材2の内側部2c又は後側のU形状部材3の内側部3c、若しくは、前側の内側の連結板12又は後側の内側の連結板14に取り付ける。
また、滑り止め体1の外側部に設ける抜け止め機構26、27は、後側の連結部材22に取り付けているが、前側の連結部材21、前側のU形状部材2の外側部2b又は後側のU形状部材3の外側部3b、若しくは、前側の外側の連結板11又は後側の外側の連結板13に取り付ける。
3)上記の実施形態において、抜け止め機構26、27を取り付ける内側の線状部材4又は後側の連結部材22は、板状リンクの鎖にしているが、複数の環状リンクを回転可能に繋いで紐状にした環状リンクの鎖にする。又は、棒にする。
4)上記の実施形態において、滑り止め体1の前後のU形状部材2、3は、それぞれ、1本のU形状の棒で構成しているが、2本のU形状の棒を並べた構成にする。
5)上記の実施形態において、滑り止め体1は、前後のU形状部材2、3を連結する部材を内側の線状部材4のみにしているが、内側の線状部材4と外側の線状部材にする。外側の線状部材は、前側のU形状部材2と後側のU形状部材3の外側部同士を連結する。外側の線状部材は、内側の線状部材4と同様に、鎖又は棒の構成にする。
6)上記の実施形態において、滑り止め体1は、3個にしているが、2個又は4個にする。
1、1a〜1c 滑り止め体
1a 第1滑り止め体
1b 第2滑り止め体
1c 第3滑り止め体
2 前側のU形状部材
2a 横断部
2b 外側部
2c 内側部
3 後側のU形状部材
3a 横断部
3b 外側部
3c 内側部
4 内側の線状部材、鎖
11 前側の外側の連結板
12 前側の内側の連結板
13 後側の外側の連結板
14 後側の内側の連結板
2a、3a 滑り止め体の横断部
2b、3b、11、13 滑り止め体の外側部
2c、3c、4、12、14 滑り止め体の内側部
2、11、12 滑り止め体の前部
3、13、14 滑り止め体の後部
16 前側の外側の当て部材
17 前側の内側の当て部材
18 後側の外側の当て部材
19 後側の内側の当て部材
21 前側の連結部材
22 後側の連結部材
26、27 抜け止め機構
26 引っ掛け部材
27 滑り止め兼緩衝材
31 引っ掛け部材の基部
32 引っ掛け部材の当て部
33 ピン
34 ばね線
35 止め片
41 螺旋ばね
42 フック状留め部
41、42 引張具
51 螺孔の取付孔
52 螺軸の軸部材
54 ロックナット
Claims (5)
- 数個のU形状断面の滑り止め体を自動車のタイヤにその外周側から内周側のリムに向かって嵌め込んでタイヤの全周にほぼ等間隔に配列し、各滑り止め体の外側部をそれぞれ隣の滑り止め体の外側部に連結する構成にし、
滑り止め体は、自動車前進時のタイヤ回転方向の前側のU形状部材と後側のU形状部材、及び、タイヤの内側面に沿う内側の線状部材を備え、
前側のU形状部材と後側のU形状部材は、内側部同士を内側の線状部材で連結し、外側部に前側と後側の連結部材を取り付け、タイヤの周方向に配列した滑り止め体の後側の連結部材を、後隣の滑り止め体の前側の連結部材に連結する構成にした滑り止め装置において、
滑り止め体は、タイヤの内側面に沿う内側部又はタイヤの外側面に沿う外側部に引っ掛け部材を取り付け、引っ掛け部材をタイヤのリム又はリム内周側のディスクに引っ掛ける構成にし、滑り止め体がタイヤからその外周側に抜け出るのを防ぐ抜け止め機構を設けたことを特徴とするタイヤの滑り止め装置。 - 滑り止め体は、内側の線状部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にし、内側の線状部材に引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの外側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にしたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤの滑り止め装置。
- 滑り止め体は、前側の連結部材又は後側の連結部材がタイヤのリム又はディスクの孔の外周側に位置する構成にし、前側の連結部材又は後側の連結部材に引っ掛け部材をタイヤの中心側に突出して取り付け、引っ掛け部材の端部をタイヤの内側向きに突出してリムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる構成にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの滑り止め装置。
- 引っ掛け部材は、内側の線状部材、前側の連結部材又は後側の連結部材にタイヤの中心側に突出して取り付けた基部と、リムの内周面又はディスクの孔の開口縁に当てる当て部を有し、基部の端部に当て部を取り付け、当て部をタイヤの外側向き又は内側向きに突出する抜け止め位置に配置し、
滑り止め体のタイヤへの嵌め込み時、当て部は、抜け止め位置から内側の線状部材、前側の連結部材又は後側の連結部材に沿う待避位置に待避可能にしたことを特徴とする請求項2又は3に記載のタイヤの滑り止め装置。 - 当て部は、抜け止め位置に弾性力で保持する構成にし、弾性力に抗して待避位置に待避可能にしたことを特徴とする請求項4に記載のタイヤの滑り止め装置。
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