JP3091713B2 - 巻線型チップバルントランス - Google Patents
巻線型チップバルントランスInfo
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Classifications
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- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H7/00—Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
- H03H7/42—Networks for transforming balanced signals into unbalanced signals and vice versa, e.g. baluns
Landscapes
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Description
る、主に電子回路の接続を目的とし、不平衡回路と平衡
回路の接続、回路間のインピーダンス整合などを図る部
品(バルントランス)に関する。
と平衡回路の接続、回路間のインピーダンス整合などを
図る部品として、巻線が施される少なくとも2つの巻溝
を有するドラム型コアのつばに貫通穴を設け、その貫通
穴に端子ピンを植設してなるバルントランスは知られて
いる。図1は特開昭61−208913に記載されたバ
ルントランスの例を示し、2つの巻線溝を有するドラム
型フェライトコア2の巻溝に、夫々2本の巻線を行い、
ドラム型コア2のつばには貫通穴を設け、その貫通穴に
3本の端子ピン4を植設し、これらのピンの突出端3に
巻線の引き出し端を適宜にからげて半田付けして図11
に示した等価回路と同様な回路を構成するように結線す
る。巻線1は図11の等価回路において一方の巻溝に巻
かれた巻線8、9及び他方の巻溝に巻かれた巻線10、
11よりなる。この公知例では、ドラム型コアを使用す
ることにより巻線作業を容易にし、巻線の長さを正確に
規定できるので特性インピーダンスのばらつきを回避す
ることができ、さらに、ピン4を利用して配線と半田付
けの作業性を向上することができる。図2〜3は、特開
昭62−90911に記載された、上記図1のバルント
ランスの改良にかかる構造を示し、ドラム型コア2のフ
ランジ部に接するように棒状フェライトコア5を配し、
コア5に開けた貫通孔6にピン4の突出端3を嵌合させ
た上、これらのピンの突出端3に巻線の引き出し端を適
宜にからげて半田付けして、図11に示した回路と同様
に構成するように結線する。この公知例では上記の利点
の他、さらに磁路が閉磁路構造となって巻線間の磁気的
結合を増し、また外部からの電磁的影響を回避すること
ができる。
いずれもつば(フランジ)に貫通穴を設けピンを植設
し、つばから突出したピン突出部3に巻線を設けた端子
ピンに巻線端末を巻き付けている。このため、フェライ
トコア及び棒状フェライトコアに開口を形成するための
金型が複雑になり、部品サイズが大型化し、又、構成部
材点数が削減できないことから、市場競争力が低下して
いる。
移動体通信において面実装の小型部品は必要不可欠であ
り、更に、通信における伝送特性は通信感度への悪影響
など機器の性能に係わる重要な要素である。しかし、部
品特性の現状は高特性を求めると部品サイズは大型化、
小型部品を追及すると特性劣化という相反する面を持っ
ており、バルントランスも例外ではない。機器の大きさ
が商品価値として優先される分野では特性面を妥協し
た、小型部品が主流となっている。本発明は、特性を劣
化させず、金型の製作が容易で、部品サイズが小型化
し、又、構成部材点数が削減できるバルントランスを提
供することを目的とする。
明は、高特性の巻線方法に適したコア形状と、小型化、
低背化の障害であった巻線端末からげ部品を排除し、端
末接続部分をドラム型コアのつば周側面に形成すること
を特徴とする。すなわち、本発明は、両端の端部つばと
少なくとも一つの中央つばとを備え且つ二つ以上の巻線
溝を有している焼結フェライト製のドラム型コアと、該
ドラム型コアに添わせたフェライト製の平板状コアと、
前記各巻線溝に巻いた巻線とにより回路形成したバルン
トランスにおいて、前記中央つばの一方の側面は、前記
両端の端部つばの一方の側面を結ぶ平面よりも後退した
位置に形成され、前記コアの両端の端部つばの両方の側
面にはそれぞれ対向する一対の電極を形成し、中央つば
部の他方の側面には単数の電極を形成して成ることを特
徴とする、巻線型面実装バルントランスを提供する。
バルントランスにおける実施の形態を説明すれば次の通
りである。中央つばの上記の一方の側面は好ましくはド
ラム型コアの巻き溝の面と同一の面に形成する。前記巻
線の端末の接続は好ましくは実装面に対しほぼ垂直な前
記つば側面の前記電極の位置で行われる。好ましい態様
では、ドラム型コアと平板状コアとのコア接合面には樹
脂(UV樹脂)外装のはみ出し凸部を防ぐように丸みを
つけてはみ出し凸部を吸収する。巻線は巻線溝に施され
た後に樹脂外装を施すことが好ましい。さらに、好まし
くは巻線の端末は巻線部に添え付けた後に電極に半田付
けされる。これにより、外力等による応力が巻線の端末
に加わることが防止できる。さらにドラム型コア全面の
各辺を、曲面状に形成することにより、外力による欠け
落ちとそれによる特性変化を防止することができる。
り、生産性が向上しコストの面で有利である。又、巻線
端末は実装される外部電極と一連の、実装面に垂直なつ
ば周側面に直接接続することにより、従来迄の巻線端末
からげピンなどの部品を排除し、特性を満足できる最小
限の部品体積で構成することが可能となる。又、前記巻
線端末からげピンなどの部材が不要となり更に生産コス
トに有利である。さらに前記中央つばの一方の側面は、
前記両端の端部つばの一方の側面を結ぶ平面よりも後退
した位置に形成されているため、スクリーン印刷等によ
る電極の印刷が所要側面のみに形成することが容易にな
ることができ、また完成品の電極領域が画然とするので
巻線端末の取り付けが容易になる。
る。図4〜5は本発明の焼結フェライトで構成されるド
ラム型コア12と、同じく焼結フェライトから構成され
た平板状コア16とを接合させた面実装バルントランス
の巻線を省略した斜視図であり、図4は一方の側面から
見た図、及び図5は他方の側面から見た斜視図である。
ドラム型コア12の詳細は図6〜10に詳しく示されて
いる。図6は図4と同じ側から見た斜視図、図7は平面
図、図8は図4の側から見た側面図、図9は右端面図、
図10は図5の側から見た他側の側面図である。これら
の図においてドラム型コア12は、全体的にほぼ直方体
形状を有し、両端に同じ四角形状の端部つば13、14
を有し、中央には中央つば15を有する。端部つば1
3、14と中央つば15の間には巻線溝17、18が形
成されている。巻線溝17、18の底面で取り囲まれる
コアの部分はコアの巻き芯部を構成する。中央つば15
の図4、図6に見える片側の側面19は、巻き芯部と同
一の面で形成されている。より一般にはこの側面19は
同じ側にある端部つば13の側面20及び端部つば14
の側面21よりも巻き芯側に後退していれば良い。端部
つば13、14の他側の側面20’、21’及び中央つ
ば15の他側の側面19’は図5及び図7のように同じ
平面内に形成される。また端部つば13、14及び中央
つば15の底面は同じ水平面内にあって面実装を安定に
行うようになっている。さらに端部つば13、14及び
中央つば15の上面は平板状コア16の面に接触して閉
磁路を形成するように、同様に共通の水平面内に形成さ
れる。また、コアのすべての稜線を曲面状に形成するこ
とにより巻線の断線を防ぐことができる。
び実装時に外部配線に接続するための電極としては、両
端の端部つば13、14のそれぞれ対向する側面20、
20’及び21、21’にそれぞれ電極7を形成すると
共に、中央つば15の他側の側面19’には単数の電極
7を設ける。その電極形状は各つばの側面に形成される
が、より好ましくは、これらの側面とそれにほぼ垂直な
底面まで形成されることが好ましい。部品の低背化のた
めプリント板等との半田付けなどの接続の際には積極的
に垂直面の電極を用い、底面の電極は重要でなく、使用
しても使用しなくても良い。又、電極材は耐熱性に優れ
且つ実装に支障のない物質にて構成する。
って得られる巻線型チップバルントランスの等価回路を
図11に示す。この構成は従来から知られている。図1
2に示すように、巻線8、9が一緒に図7〜10に示し
た巻線溝17に施され、また巻線10、11が一緒に巻
線溝18に施され、次いで巻線の端末22が図11に従
って側面20、21、19’、20’、21’の所定の
各電極7に半田付けされる。巻線手順の一例は次の通り
である。二本の導体を使用し、2回巻線動作を行い四つ
のコイルを形成する。巻き始めは中央つば15の側面1
9の側から、二本の導体を左巻きに巻線溝17を旋回し
巻線する。次に、その一方を他の物体に仮固定する。次
にもう一方の導体を中央つば15の側面19’から折り
返すようにからげ、再度二本にまとめる。そして、もう
一つの巻線溝18に右巻きに旋回することで四つのコイ
ルが形成される。次にそれぞれの巻線端末22が図11
の回路を構成するように、分離し各電極に半田付けで固
定する。得られる巻線構造と電極7への巻線端末22の
接続は図18〜22に示した通りである。
に巻線8(黒丸)及び巻線9(白丸)が存在している、
線間結合を高めるため巻線8、巻線9を交互に配列し密
着させた巻線を施す。その方法は密着巻線に適したスピ
ンドル巻線、フライヤー巻線などの方法が望ましい。
又、図14の状態は巻線されるコア自身が回転せず、巻
線ノズルが巻芯部分を旋回し巻線するフライヤー巻線に
て一部発生する巻線交差部の断面であり、巻線8と巻線
9は重畳状態にあるが同様に良好な線間結合が得られ
る。
部を示す。接続位置は、ほぼ垂直なつば側面20、21
及び19’、20’、21’である。外部電極7と巻線
端末22の接続は、巻線材を覆う絶縁皮膜を接続位置に
仮固定する際の加重と加熱で予備的な皮膜破壊を施す。
次に絶縁皮膜を劣化させない温度で加熱し完全に絶縁皮
膜を除去し、図15のように流動半田により形成される
半田層23により巻線端末22と端子電極7を電気的に
接続する。加熱の方法は設定温度に対して安定した温度
を加えることが可能な方法が望ましい。
境性を向上するための樹脂含浸部24を示す。含浸は、
均一な量を塗布できる機構を使用して行うことが望まし
く、含浸剤の浸透性は巻線されたドラム型コア12か含
浸剤の何れかを、適温に保つことで向上する。又、その
物質は耐環境性、生産性などに適したものが望ましい。
部を示す。適量の接着剤を接合面に塗布し、平板状コア
16とドラム型コア12を接合する。接合にはUV硬化
樹脂25などの短時間硬化の物質を用い、接合時に加重
を加え、接合界面に突出してきたUV樹脂に紫外線を照
射し仮硬化させる。その後、本硬化の処理を行い接合強
度を保持させる。接合物質の選定は強度と耐環境性を考
慮した物質選定が望ましい。
型コアに施される巻線形状の詳細を示す。巻線方法の詳
細はすでに述べた通りである。ドラム型コア12の各稜
線を曲面状に形成し、コア表面のエッジを無くする。こ
れにより巻線テンションによる断線又は絶縁皮膜裂傷に
対し耐久性が向上する。コアエッジの曲面処理は、小型
で複雑な形状に対応できるサンドブラストなどの処理、
あるいは成形金型の曲面処理が適している。前記の巻線
方法は、四つのコイルを二回の巻線動作により形成可能
であり生産効率が良い。
理状態を示す。巻線端末22への交差する引出線26、
27を巻線部に密着させせる。これにより、ドラム型コ
ア12のエッジとエッジを直線的につなぐ導体部分がな
く、引張応力がかからなくなり、衝撃に対する巻線端末
22への引出支線の耐久性が向上し断線を防ぐ効果があ
る。
り、生産性が向上しコストの面で有利である。又、巻線
端末は実装される外部電極と一連の、実装面に垂直なつ
ば側面に直接接続することにより、従来迄の巻線端末か
らげピンなどの部品を排除し、特性を満足できる最小限
の部品体積で構成することが可能となる。又、前記巻線
端末からげピンなどの部材が不要となり更に生産コスト
に有利である。垂直なつば両側面及び底面の電極はそれ
ぞれ同一平面内にあるのでスクリーン印刷法により容易
に電極形成でき、大量生産に適し、製造コストを低下す
ることができ、さらに電極領域が各つばの側面自体によ
り画然と形成されるので巻線端末の取り付けが容易にな
る。また導体へ含浸剤を塗布することで、部品の耐環境
性が向上する。さらに、接合面の凹凸を無くし平面で接
するようにしたドラム型コア及び平板状コア形状は、接
合工程の機械化が容易になりその接合精度は機械精度ま
で追及することが可能となる。図3のように従来の位置
決めにピン孔6や凹凸部2’を利用したコア形状であれ
ば、位置決め精度を高く設定する必要がある。さらに、
図4〜10に示した本発明のコア形状は、現在主流であ
るコア形状と比較し、高周波特性に優れている。また、
図4〜5に示した平板状コアは、実装機が部品吸着する
箇所になり自動装着が可能となる。図15に示した接続
位置は、つば部電極に接続する方法のうち最も低背化に
対応できる端末接続位置である。
る。
す図である。
斜視図である。
斜視図である。
図である。
る。
図である。
示す平面図である。
示す片側側面図である。
示す端面図である。
示す他側側面図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 両端の端部つばと少なくとも一つの中央
つばとを備え且つ二つ以上の巻線溝を有しているドラム
型コアと、該ドラム型コアに添わせた平板状コアと、前
記各巻線溝に巻いた巻線とにより回路形成したバルント
ランスにおいて、前記中央つばの一方の側面は、前記両
端の端部つばの一方の側面を結ぶ平面よりも後退した位
置に形成され、前記ドラム型コアの両端の端部つばの両
方の側面にはそれぞれ対向する一対の電極を形成し、中
央つば部の他方の側面には単数の電極を形成して成るこ
とを特徴とする、巻線型面実装バルントランス。 - 【請求項2】 中央つばの前記一方の側面はドラム型コ
アの巻き溝の面と同一の面にある請求項1の巻線型面実
装バルントランス。 - 【請求項3】 前記巻線の端末の接続は、実装面に対し
ほぼ垂直な前記つば側面の前記電極の位置で行われてい
る請求項1または2の巻線型面実装バルントランス。 - 【請求項4】 前記ドラム型コアと前記平板状コアのコ
ア接合面は平坦になっている請求項1ないし3のいずれ
かの巻線型面実装バルントランス。 - 【請求項5】 前記巻線のみを樹脂外装を施した、請求
項1ないし4のいずれかの巻線型面実装バルントラン
ス。 - 【請求項6】 巻線の端末は巻線部に添え付けた後に電
極に半田付けされる請求項1ないし5のいずれかの巻線
型面実装バルントランス。 - 【請求項7】 前記ドラム型コア全面の各辺を、曲面状
に形成した請求項1ないし6のいずれかの巻線型面実装
バルントランス。
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