JP3091231B2 - 可溶性で活性なc型肝炎ウイルスプロテアーゼ - Google Patents

可溶性で活性なc型肝炎ウイルスプロテアーゼ

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JP3091231B2 JP08534876A JP53487696A JP3091231B2 JP 3091231 B2 JP3091231 B2 JP 3091231B2 JP 08534876 A JP08534876 A JP 08534876A JP 53487696 A JP53487696 A JP 53487696A JP 3091231 B2 JP3091231 B2 JP 3091231B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 C型肝炎ウイルス(HCV)は、全世界の非A非B型(N
ANB)肝炎、慢性肝臓疾患、および肝細胞ガン(HCC)の
主要な病原体であると考えられる。ウイルス感染は、米
国において90%を超える輸血関連の肝炎の原因であり、
そして40歳を超える成人における優勢な型の肝炎であ
る。ほぼ全ての感染は、慢性肝炎をもたらし、そしてほ
ぼ20%は肝硬変を発症する。
ウイルス粒子は、効率的なインビトロ複製系が無いた
め、および感染した肝臓組織または血液には非常に微量
のHCV粒子しか存在しないために同定されない。しか
し、ウイルスゲノムの分子クローン化が、感染したチン
パンジーの血清からメッセンジャーRNA(mRNA)を単離
し、次いで組換え方法論を用いてクローン化することに
より達成された。[Grakoui A.らJ.Virol.67:1385−139
5(1993)]。現在は、HCVは、約9400ヌクレオチドを含
む正鎖RNAゲノムを含むことが知られている。この構成
は、フラビウイルスおよびペスチウイルスの構成と同様
である。HCVのゲノムは、フラビウイルスおよびペスチ
ウイルスのゲノムと同様に、約3000アミノ酸の単一の大
きなポリタンパク質をコードする。このポリタンパク質
は、感染した細胞においてタンパク質分解を受けて成熟
ウイルスタンパク質を形成する。
ウイルスポリタンパク質の無細胞翻訳および細胞培養
発現の研究は、HCVポリタンパク質が、細胞およびウイ
ルスのプロテアーゼによりプロセシングされて推定の構
造タンパク質および非構造(NS)タンパク質を産生する
ことを確立した。少なくとも9つの成熟ウイルスタンパ
ク質が、特異的なタンパク質分解によりポリタンパク質
から産生される。切断産物の順番および名称は、以下の
通りである:NH2−C−E1−E2−NS2−NS3−NS4A−NS4B−
NS5A−NS5B−COOH(図1)。3つのアミノ末端の推定構
造タンパク質であるC(キャプシド)、E1、およびE2
(2つのエンベロープ糖タンパク質)は、宿主の小胞体
(ER)のシグナルペプチダーゼにより切断されると考え
られる。宿主の酵素はまた、NS2のアミノ末端の生成を
担う。非構造タンパク質のタンパク質分解性プロセシン
グは、ウイルスのポリタンパク質内に含まれるウイルス
プロテアーゼであるNS2−3およびNS3により行われる。
NS2−3プロテアーゼは、NS2とNS3との間の切断を触媒
する。これはメタロプロテアーゼであり、そしてNS2お
よびNS3のプロテアーゼドメインの両方を必要とする。N
S3プロテアーゼは、ポリタンパク質の非構造部分の残り
の切断を触媒する。NS3タンパク質は、631アミノ酸残基
を含み、そして2つの酵素ドメイン(アミノ酸残基1〜
181内に含まれるプロテアーゼドメインおよび残りのタ
ンパク質内に含まれるヘリカーゼATPaseドメイン)を含
む。70kD NS3タンパク質が感染した細胞においてさらに
切断されてプロテアーゼドメインをヘリカーゼドメイン
から分離するか否かについては知られていないが、細胞
培養発現研究において切断は観察されない。
NS3プロテアーゼは、セリンクラスの酵素のメンバー
である。これは、触媒三つ組残基としてHis、Asp、およ
びSerを含み、Serは活性部位の残基である。Ser残基の
変異は、基質NS3/4A、NS4A/4B、NS4B/5A、およびNS5A/5
Bの切断をなくす。NS3とNS4Aとの間の切断は、分子内で
ある一方、NS4A/4B、4B/5A、5A/5B部位での切断はトラ
ンスで生じる。
哺乳動物細胞における種々の形態のHCV NSポリタンパ
ク質の一過性の発現を用いる実験は、これらの全ての切
断の効率的なプロセシングのためにはNS3セリンプロテ
アーゼが必要であるが、十分ではないことを確立した。
フラビウイルスと同様に、HCV NS3プロテアーゼはま
た、これらの切断反応のいくつかを触媒するためにコフ
ァクターを必要とする。セリンプロテアーゼNS3に加え
て、NS4Aタンパク質は、4B/5A部位での基質の切断に絶
対的に必要とされ、そして5A/5B間、およびおそらく4A/
4B間の基質の切断効率を増加させる。
HCV NS3プロテアーゼは、HCV複製に必要とされる非構
造HCVタンパク質を切断するので、NS3プロテアーゼは、
HCVウイルスに対する治療剤の開発のターゲットであり
得る。HCV NS3タンパク質をコードする遺伝子は、米国
特許第5,371,017号に開示されるようにクローン化され
たが、このタンパク質は、可溶性で活性な形態では産生
されていない。HCVプロテアーゼが治療剤を発見するた
めのスクリーニングにおけるターゲットとして有用であ
る場合、プロテアーゼは、可溶性の活性な形態で産生さ
れねばならない。従って、可溶性で活性な形態のHCVプ
ロテアーゼが必要とされている。HCVプロテアーゼは、
このプロテアーゼのインヒビターを検出するために、そ
して構造的研究に用いるために、大量に産生され、高ス
ループット(high throughput)のスクリーニングに用
いられ得る。
発明の要旨 本発明は、可溶性で活性なNS3プロテアーゼを提供す
ることにより、この必要性を満たす。本発明の1つの実
施態様において、可溶性のNS3プロテアーゼは、可溶化
モチーフに融合されたHCVプロテアーゼを含む融合タン
パク質内に含まれる。
本発明はさらに、NS3プロテアーゼの触媒ドメイン、
コファクターNS4Aのコファクタードメイン、および可溶
化モチーフを含む可溶性の融合タンパク質を提供する。
ここで、NS4Aコファクターは変異し、その結果、NS3プ
ロテアーゼおよびNS4ADコファクターが、NS3プロテアー
ゼの触媒活性により切断されない。
本発明はさらに、プロテアーゼに融合された3つ以上
のヒスチジン残基を含む、ポリペプチドを有するHCV NS
3プロテアーゼを提供する。これにより、プロテアーゼ
の迅速な精製が可能となる。
本発明はさらに、配列番号3、配列番号4、配列番号
5、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号1
0、および配列番号27からなる群より選択される、可溶
性のHCV NS3プロテアーゼを提供する。
本発明はさらに、本発明のHCVプロテアーゼをコード
する、単離された核酸およびベクター、この核酸または
ベクターにより形質転換またはトランスフェクトされた
宿主細胞を提供する。形質転換またはトランスフェクト
された宿主細胞を、核酸またはベクターが発現される条
件下で培養する工程を含む、可溶性HCVプロテアーゼを
作製する方法も請求の範囲に含まれる。
本発明はさらに、可溶性HCV NS3プロテアーゼを発現
し得る核酸またはベクターで形質転換またはトランスフ
ェクトされた宿主細胞を提供する。ここで、発現される
可溶性HCV NS3プロテアーゼは、細胞により発現される
タンパク質全体の少なくとも1%、2%、3%、4%、
5%、またはそれ以上である。
発明の詳細な説明 引用される全ての参考文献の教示は、それらの全体が
参考として本明細書中に援用される。
本発明は、可溶性形態におけるHCV NS3プロテアーゼ
の産生である。HCV NS3プロテアーゼは、プロテアーゼ
がその標的基質を切断するのを阻害する化合物を検出す
るためのスクリーニングに使用されるために、可溶性形
態でなければならない。本発明者らは、可溶化モチーフ
を含むペプチドがNS3プロテアーゼのいずれか(好まし
くはカルボキシル末端)に付着された場合、NS3プロテ
アーゼは容易に可溶性になることを見出した。
NS3プロテアーゼ触媒ドメインのアミノ酸配列を、配
列番号1に示す。本発明の前に、NS3プロテアーゼは、
抽出および精製に十分な量で可溶性形態で細胞内で発現
されなかった。さらに、可溶性HCV NS3プロテアーゼは
細菌内で可溶性形態で産生され得なかった。細菌発現は
大量のHCVプロテアーゼの発現の好ましい方法であるの
で、このことは重要である。本発明の可溶性HCV NS3プ
ロテアーゼはいくつかの方法で産生され得る。可溶化モ
チーフをタンパク質に融合して、可溶性タンパク質を作
製し得る。可溶化モチーフは、HCV NS3プロテアーゼに
結合した任意の化学的部分であり、これにより、NS3プ
ロテアーゼは緩衝化溶液中で可溶性になる。このような
可溶化モチーフの例は、極性の側鎖を有するアミノ酸
(好ましくは、正に荷電したアミノ酸)の鎖である。ア
ミノ酸鎖は約4〜10アミノ酸残基長であるべきである。
好ましいアミノ酸は、アルギニンおよびリジンである。
可溶化モチーフの別の例は、両親媒性部分である。可溶
化モチーフはNS3プロテアーゼのアミノ末端またはカル
ボキシ末端のいずれにも融合され得る。カルボキシ末端
に首尾良く融合されて可溶性NS3プロテアーゼを生成し
た配列は、−Arg−Lys−Lys−Lys−Arg−Arg−(配列番
号2)である。これは、NS3プロテアーゼのカルボキシ
ル末端に融合されて、配列番号3、配列番号4、配列番
号8、および配列番号27のポリペプチドを生成した。作
製された親水性アミノ酸残基テイルを有する可溶性HCV
NS3プロテアーゼの他の例は、配列番号9および配列番
号10である。
本発明の別の実施態様において、可溶化モチーフを有
さない可溶性HCV NS3プロテアーゼ(例えば、配列番号
1および配列番号7に示すプロテアーゼ)もまた作製さ
れ得る。好ましくは、NS3プロテアーゼは、ニッケル(N
i2+)でコーティングした樹脂におけるタンパク質の精
製に用いるために、そのアミノ酸末端に融合されたヒス
チジンタグを有する。配列番号5を参照のこと。この実
施態様において、プロテアーゼは、E.coliのような細菌
において、不溶性の凝集物または封入体として産生され
る。
不溶性HCV NS3プロテアーゼは、最初に、細菌の均質
化または超音波処理により、細菌から抽出される。次い
で、細菌を含有する凝集物を、5M塩酸グアニジン(GuHC
l)溶液で可溶化する。次いで、サイズ排除クロマトグ
ラフィーにより(例えば、SEPHACRYL S−300サイズ排除
ゲルカラムにこの溶液をアプライすることにより)、高
分子量凝集物からNS3プロテアーゼを精製する。5M GuCl
中のNS3プロテアーゼを含有する画分をプールし、そし
てジチオスレイトールおよびラウリルマルトシドを含有
するリフォールディング緩衝液中の約0.1M GuHClに希釈
する。次いで、希釈した溶液を逆相クロマトグラフィー
カラムにアプライし、そしてNS3プロテアーゼを含有す
るプールを回収する。次いで、プロテアーゼ画分のpHを
段階的な様式で、約7.4に上昇させ、正確にリフォール
ディングされた可溶性の活性なNS3プロテアーゼを生成
する。
HCV NS3プロテアーゼは、コファクターであるNS4Aタ
ンパク質(配列番号6)が存在する場合、HCV非構造タ
ンパク質の切断において、非常により効率的であること
もまた見い出されている。従って、本発明はまた、NS4A
コファクタードメインタンパク質とNS3プロテアーゼと
の融合、特に、NS3プロテアーゼとNS4Aコファクターと
の融合を包含し、ここで、NS4Aは、NS3プロテアーゼお
よびNS4AコファクターがNS3プロテアーゼによって切断
されないように変異されている。NS3とNS4Aとが融合し
た構築物の例を、配列番号7、8、9、10、および27に
示す。
本発明のNS3プロテアーゼをコードするDNAは、既知の
核酸配列[Ratnerら、Nucleic Acids Res.13:5007(198
5)]、およびMatteucciら[J Am.Chem.Soc.103:3185
(1981)]のホスホルアミダイト固体支持法、またはYo
oら[J.Biol.Chem.764:17078(1989)]の方法のような
標準的な方法を用いる化学的合成によって調製され得
る。Glick,Bernard R.およびPasternak,Molecular Biot
echnology:55−63頁(ASM Press,Washington D.C.199
4)も参照のこと。プロテアーゼをコードする遺伝子は
また、Grakoui,A.,Wychowski,C.,Lin,C.,Feinstone,S.
M.およびRice,C.M.,C型肝炎ウイルスポリタンパク質切
断産物の発現および同定、J.Virol 67:1385−1895(199
3)に開示されたプラスミドを用いて得ることができ
る。さらに、HCVプロテアーゼをコードする核酸を、(H
CVウイルスに感染した患者から)単離し、増幅し、そし
てクローン化し得る。さらに、HCVゲノムは、PCT WO 89
/04669に開示されており、そしてAmerican Type Cultur
e Collection((ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockvi
lle,MD)からATCC受託番号40394のもとで入手可能であ
る。
もちろん、遺伝コードの縮重のため、本明細書中で規
定されるような成熟ヒトHCVプロテアーゼをコードし得
る多くの機能的に等価な核酸配列が存在する。化学的合
成、改変されたプライマーを用いるPCR、および部位特
異的変異誘発のような公知の方法を用いて容易に調製さ
れ得るこのような機能的に等価な配列は、本発明の範囲
内にある。
種々の発現ベクターを用いて、HCV NS3プロテアーゼ
をコードするDNAを発現させ得る。原核生物細胞または
真核生物細胞における組換えタンパク質の発現に用いら
れる組換えタンパク質の発現に用いられる従来のベクタ
ーが用いられ得る。好ましいベクターとしては、Okayam
aら、Mol.Cell.Bio.、第3巻:280−289(1983);およ
びTakebeら、Mol.Cell.Biol.、第8巻:466−472(198
8)に記載されたpcDベクターが挙げられる。他のSV40ベ
ースの哺乳動物発現ベクターとしては、Kaufmanら、Mo
l.Cell.Biol.、第2巻:1304−1319(1982)および米国
特許第4,675,285号に開示されたベクターが挙げられ
る。これらのSV40ベースのベクターは、COS7サル細胞
(ATCC番号CRL1651)、ならびにマウスL細胞およびCHO
細胞のような他の哺乳動物細胞において特に有用であ
る。
標準的なトランスフェクション法を用いて、大量のポ
リペプチドを発現する真核生物細胞株を作製し得る。真
核生物細胞株としては、哺乳動物細胞株、酵母細胞株、
および昆虫細胞株が挙げられる。代表的な哺乳動物細胞
株としては、COS−7細胞、マウスL細胞、およびチャ
イニーズハムスター卵巣(CHO)細胞が挙げられる。Sam
brookら、前出、およびAusubelら、前出を参照のこと。
本明細書中に用いられる用語「形質転換された細菌」
は、遺伝子操作されて哺乳動物タンパク質を産生する細
菌を意味する。このような遺伝子操作は、通常、細菌中
への発現ベクターの導入を必要とする。発現ベクター
は、細菌ゲノム中の遺伝子に関する自律的複製およびタ
ンパク質発現が可能である。細菌発現の構築は、所望の
タンパク質をコードするヌクレオチド配列が公知である
か、さもなければ利用可能であるならば、当該分野で周
知である。例えば、DeBoer、米国特許第4,551,433号
は、細菌発現ベクターにおいて使用するためのプロモー
ターを開示する;Goeddelら、米国特許第4,601,980号、
およびRiggs、米国特許第4,431,739号は、E.coli発現系
による哺乳動物タンパク質の産生を開示する;そしてRi
ggs、前出、Ferrettiら、Proc.Natl.Acad.Sci.83:599
(1986)、Sproatら、Nucleic Acid Research 13:2959
(1985)、およびMullenbachら、J.Biol.Chem 261:719
(1986)は、細菌における発現のための合成遺伝子を構
築する方法を開示する。多くの細菌発現ベクターが市販
されており、そしてAmerican Type Culture Collection
(ATCC),Rockville,Marylandから入手可能である。
ベクターへのヒトHCVプロテアーゼをコードするDNAの
挿入は、DNAおよびベクターの両方の末端が同じ制限部
位を含む場合、容易に達成される。そうでない場合は、
DNAおよび/またはベクターの末端を、制限エンドヌク
レアーゼ切断によって生成された1本鎖DNA突出を削り
取る(digest back)ことによって改変し、平滑末端を
生成するか、または適切なDNAポリメラーゼを用いて1
本鎖末端をフィルイン(fill in)することによって同
じ結果を達成することが必要であり得る。あるいは、所
望の任意の部位は、末端にヌクレオチド配列(リンカ
ー)を連結することによって作製され得る。このような
リンカーは、所望の制限部位を規定する特定のオリゴヌ
クレオチド配列を含み得る。切断されたベクターおよび
DNAフラグメントはまた、必要な場合、ホモポリマーテ
ーリングによって改変され得る。
多くのE.coli適合性発現ベクターを用いて、本発明の
可溶性HCV NS3プロテアーゼを産生し得る。これらのベ
クターとしては、細菌性プロモーターまたはバクテリオ
ファージプロモーター(例えば、Tac、Lac、Trp、Lac、
UV5、1Pr、および1PLプロモーター)を含むベクターが
挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、選
択されるベクターは、HCVプロテアーゼ発現速度の調節
を可能にする発現制御配列を有する。その上、HCVプロ
テアーゼ産生は調節されて、宿主細胞に対する毒性を示
し得る過剰産生を回避し得る。最も好ましいのは、5′
から3′に(上流から下流に)Tacプロモーター、lac I
qリプレッサー遺伝子、および成熟ヒトHCVプロテアーゼ
をコードするDNAを含むベクターである。本発明の使用
のために選択されるベクターはまた、分泌リーダー(例
えば、ompAまたはプロテインAのリーダー)を、これら
のリーダーが翻訳後プロセシングの間に切断されて成熟
HCVプロテアーゼを産生するか、またはリーダーが切断
されない場合、このリーダーがプロテアーゼの酵素活性
を干渉しない限り、コードし得る。
融合ペプチドは、代表的には、組換え核酸法または合
成ポリペプチド法のいずれかによって作製される。核酸
操作および発現のための技術は、一般に、例えば、Samb
rookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l(第2版)第1〜3巻、Cold Spring Harbor Laborato
ry;およびAusubelら(編)(1993)Current Protocols
in Molecular Biology,Greene and Wiley,NYに記載され
る。ポリペプチドの合成のための技術は、例えば、Merr
ifield(1963)J.Amer.Chem.Soc.85:2149−2156;Merrif
ield(1986)Science 232:341−347;およびStewartら
(1984)、「Solid Phase Peptide Synthesis」(第2
版)、Pierce Chemical Co.,Rockford,IL.;およびAther
tonら(1989)Solid phase Peptide Synthesis:A Pract
ical Approach,IRL Press,Oxford;およびGrant(1992)
Synthetic Peptides:A User's Guide,W.H.Freeman,NYに
記載される。
NS4Aコファクターのようなより小さなペプチド、なら
びにその基質である5A/5Bおよび4B/5Aは、適切な方法
(例えば、排他的固相合成、部分的固相法、フラグメン
ト縮合、または古典的溶液合成)によって合成され得
る。ポリペプチドは、好ましくは、Merrifield,J.Am.Ch
em.Soc.85:2149(1963)によって記載されるような固相
ペプチド合成によって調製される。合成は、αアミノ末
端が保護されているアミノ酸を用いて行われる。不安定
な側鎖を有する三官能性アミノ酸もまた、適切な基で保
護されて、ポリペプチドの組立ての間に、所望されない
化学反応が生じるのを防止する。αアミノ保護基は選択
的に除去され、アミノ末端で起こるその後の反応を可能
にする。αアミノ保護基の除去のための条件は、側鎖保
護基を除去しない。
α−アミノ保護基は、段階的なポリペプチド合成の分
野で有用であることが知られる保護基である。これに
は、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロ
アセチル、アセチル)、アリール型保護基(例えば、ビ
オチニル)、芳香族ウレタン型保護基[例えば、ベンジ
ルオキシカルボニル(Cbz)、置換ベンジルオキシカル
ボニル、および9−フルオレニルメチルオキシ−カルボ
ニル(Fmoc)]、脂肪族ウレタン保護基[例えば、t−
ブチルオキシカルボニル(tBoc)、イソプロピルオキシ
カルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル]、およ
びアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリフェニル
メチル)が含まれる。好ましい保護基は、tBocおよびFm
ocであり、従ってペプチドは、それぞれ、tBocおよびFm
oc化学により合成されるといわれる。
選択された側鎖保護基は、カップリングの間インタク
トのままでなければならず、そしてアミノ末端の保護基
の脱保護の間またはカップリング条件の間に除去されて
はならない。側鎖保護基はまた、合成の完了の際に、完
成されたポリペプチドを変化させない反応条件を用いて
除去可能でなければならない。tBoc化学において、3官
能性アミノ酸の側鎖保護基は、ほとんどがベンジル基に
基づく。Fmoc化学において、これらはほとんどがtert−
ブチルまたはトリチルに基づく。
tBoc化学において、好ましい側鎖保護基は、Argにつ
いてはトシル、Aspについてはシクロヘキシル、Cysにつ
いては4−メチルベンジル(およびアセトアミドメチ
ル)、Glu、Ser、およびThrについてはベンジル、Hisに
ついてはベンジルオキシメチル(およびジニトロフェニ
ル)、Lysについては2−Cl−ベンジルオキシカルボニ
ル、Trpについてはホルミル、およびTyrについては2−
ブロモベンジルである。Fmoc化学において、好ましい側
鎖保護基は、Argについては2,2,5,7,8−ペンタメチルク
ロマン−6−スルホニル(Pmc)または2,2,4,6,7−ペン
タメチルジヒドロベンゾフラン−5−スルホニル(Pb
f)、Asn、Cys、Gln、およびHisについてはトリチル、A
sp,Glu、Ser、Thr、およびTryについてはtert−ブチ
ル、LysおよびTrpについてはtBocである。
ホスホペプチドの合成のために、リン酸基の直接また
は組み立て後の取り込みのいずれかが用いられる。直接
取り込みストラテジーにおいて、Ser、Thr、またはTyr
上のリン酸基は、Fmoc化学においてはメチル、ベンジ
ル、もしくはtert−ブチルにより、またはtBoc化学にお
いてはメチル、ベンジル、もしくはフェニルにより保護
され得る。リン酸保護を伴わないホスホチロシンの直接
取り込みもまた、Fmoc化学において用いられ得る。組み
立て後取り込みストラテジーにおいて、Ser、Thr、また
はTyrの保護されていない水酸基は、ジ−tert−ブチル
−、ジベンジル−、またはジメチル−N,N′−ジイソプ
ロピルホスホルアミダイトを用いて固相上で誘導体化さ
れ、次いでtert−ブチルヒドロペルオキシドにより酸化
された。
固相合成は、通常、α−アミノ保護された(側鎖保護
された)アミノ酸を適切な固体支持体にカップリングす
ることにより、カルボキシル末端から行われる。付着が
クロロメチル樹脂、クロロトリチル(chlortrityl)樹
脂、またはヒドロキシメチル樹脂に対して行われる場合
にエステル結合が形成され、そして得られるポリペプチ
ドは、C末端に遊離のカルボキシル基を有する。あるい
は、ベンズヒドリルアミン樹脂またはp−メチルベンズ
ヒドリルアミン樹脂のようなアミド樹脂(tBoc化学につ
いて)およびRinkアミド樹脂またはPAL樹脂(Fmoc化学
について)が用いられる場合、アミド結合が形成され、
そして得られるポリペプチドはC末端にカルボキシアミ
ド(carboxamide)基を有する。ポリスチレンもしくは
ポリアミドに基づくか、またはポリエチレングリコール
でグラフト化されるか、ハンドルまたはリンカーを有す
るかまたは有しないか、付着した第1のアミノ酸を有す
るか有しないかによらず、これらの樹脂は市販され、そ
してこれらの調製物は、Stewartら(1984),「Solid P
hase Peptide Synthesis」(第2版),Pierce Chemical
Co.,Rockford,IL.,;およびBayerおよびRapp(1986)Ch
em.Pept.Prot.3,3;およびAthertonら(1989)Solid Pha
se Peptide Systhesis:A Practical Approach,IRL Pres
s,Oxfordに記載されている。
必要であれば側鎖およびα−アミノ基で保護されるC
末端アミノ酸は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCD
I)、およびカルボニルジイミダゾール(CDI)を含む、
種々の活性化剤を用いてヒドロキシルメチル樹脂に付着
される。これは、そのセシウムテトラメチルアンモニウ
ム塩の形態で、あるいはトリエチルアミン(TEA)また
はジイソプロピルエチルアミン(DIEA)の存在下で、ク
ロロメチル樹脂またはクロロトリチル樹脂に直接付着さ
れ得る。アミド樹脂への第1のアミノ酸の付着は、カッ
プリング反応中のアミド結合の形成と同様である。
樹脂支持体への付着の後、α−アミノ保護基は、保護
化学(例えば、tBoc、Fmoc)に依存して種々の試薬を用
いて除去される。Fmocの除去程度は、300〜320nmでまた
は電導度セルによりモニターされ得る。α−アミノ保護
基の除去後、残りの保護アミノ酸を、所望の配列を得る
ために必要とされる順序で段階的にカップリングする。
種々の活性化剤が、カップリング反応のために用いら
れ得る。活性化剤は、DCD、DIPCDI、2−クロロ−1,3−
ジメチルイミジウムヘキサフルオロホスフェート(CI
P)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス
−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホ
スフェート(BOP)およびそのピロリジンアナログ(PyB
OP)、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキ
サフルオロホスフェート(PyBroP),O−(ベンゾトリア
ゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウ
ムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、およびそのテ
トラフルオロボレートアナログ(TBTU)またはそのピロ
リジンアナログ(HBPyU)、O−(7−アザベンゾトリ
アゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニ
ウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、およびその
テトラフルオロボレートアナログ(TATU)またはピロリ
ジンアナログ(HAPyU)を含む。カップリング反応に用
いられる最も一般的な触媒添加物は、4−ジメチルアミ
ノピリジン(DMAP)、3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HODhbt)、
N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、および1
−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAt)を
含む。それぞれの保護アミノ酸は過剰(>2.0当量)で
用いられ、そしてカップリングは通常、N−メチルピロ
リドン(NMP)中、またはDMF、CH2Cl2もしくはそれらの
混合物中で行われる。カップリング反応の完了程度は、
Kaiserら,Anal.Biochem.34:595(1970)により記載され
るように、それぞれの段階で、例えば、ニンヒドリン反
応によりモニターされ得る。不完全なカップリングが見
出される場合、カップリング反応は延長され、そして繰
り返され、そしてカオトロピック塩が添加され得る。カ
ップリング反応は、ABIモデル430A、431A、および433A
ペプチド合成機のような市販の機器を用いて自動的に行
われ得る。
所望のポリペプチドの完全な組み立ての後、ポリペプ
チド樹脂を、適切なスカベンジャー(scavenger)を有
する試薬を用いて切断する。Fmocペプチドは、通常、切
断され、そしてスカベンジャー(例えば、H2O、エタン
ジチオール、フェノール、およびチオアニソール)を有
するTFAにより脱保護される。tBocペプチドは、通常、
切断され、そして液体HFを用いて−5〜0℃で1〜2時
間脱保護され、これは樹脂からポリペプチドを切断し、
そしてほとんどの側鎖保護基を除去する。アニソール、
ジメチルスルフィド、およびp−チオクレゾールのよう
なスカベンジャーは、通常、切断中に形成される陽イオ
ンがポリペプチド中に存在するアミノ酸残基をアルキル
化およびアシル化することを防ぐために液体HFとともに
用いられる。Trpのホルミル基およびHisのジニトロフェ
ニル基を、それぞれ、HF切断の前にDMF中のピペリジン
およびチオフェノールにより除去する必要がある。Cys
のアセトアミドメチル基は、酢酸水銀(II)により、ま
たはヨウ素、タリウム(III)トリフルオロ酢酸、もし
くはテトラフルオロボレート銀(これは同時に、システ
ムをシスチンに酸化する)により除去され得る。tBocペ
プチド切断および脱保護に用いられる他の強力な酸は、
トリフルオロメタンスルホン酸(TFMSA)およびトリメ
チルシリルトリフルオロ酢酸(TMSOTf)を含む。
組換えDNA方法論はまた、ポリペプチドを調製するた
めに用いられ得る。公知の遺伝コード(所望であれば、
特定の宿主生物におけるより効率的な発現のために好ま
しい公知のコドンで組み立てられる)は、所望のアミノ
酸配列をコードするオリゴヌクレオチドを合成するため
に用いられ得る。Matteucciら,J.Am.Chem.Soc.103:3185
(1981)のホスホルアミダイト固体支持方法または他の
公知の方法は、このような合成に用いられ得る。得られ
るオリゴヌクレオチドは、適切なベクター中に挿入され
得、そして適合する宿主生物中で発現され得る。
本発明のポリペプチドは、HPLC、ゲル濾過、イオン交
換および分配クロマトグラフィー、向流分配、または他
の周知の方法を用いて精製され得る。本発明の好ましい
実施態様において、NS3融合タンパク質はまた、以下に
例示するようにNi+カラムを用いる精製を容易にするヒ
スチジンタグを含む。
NS3プロテアーゼ、NS4コファクター、およびペプチド
基質(4B/5Aまたは5A/5Bのいずれか)を用いて、高スル
ープットアッセイを開発し得る。これらを用いて、プロ
テアーゼのタンパク質分解活性を阻害する化合物につい
てスクリーニングし得る。化合物がNS3プロテアーゼに
よるウイルス基質の切断を阻害するか否かを決定するた
めの技術を開発することによって、これは行われる。こ
のような合成基質の例としては配列番号16、17、18、1
9、20、および21が挙げられる。基質が切断されない場
合、ウイルスは複製し得ない。このような高スループッ
トアッセイの1つの例には、シンチレーション近接アッ
セイ(scintillation proximity assay)(SPA)があ
る。SPA技術は、シンチラント(scintillant)でコート
したビーズの使用を包含する。ビーズには、可逆的様式
でリガンドまたは酵素と相互作用する受容体分子(例え
ば、抗体、レセプターまたは酵素基質)が結合する。
典型的なプロテアーゼアッセイのために、基質ペプチ
ドは、一方の末端でビオチン化され、そして他方の末端
は、125Iまたは3Hのような低エネルギーエミッターで放
射性標識される。次いで標識した基質を、酵素とともに
インキュベートする。次いで、アビジンをコートしたSP
Aビーズを添加し、ビオチンに結合させる。基質のペプ
チドがプロテアーゼによって切断されると、放射性エミ
ッター(radioactive emitter)は、シンチラントビー
ズの近傍にもはや存在せず、そして光の放出は生じな
い。プロテアーゼのインヒビターは、基質をインタクト
な(intact)ままにし、そしてインヒビターの存在下で
生じて得られる光の放出によって同定され得る。
別のタイプのプロテアーゼアッセイは、表面プラズモ
ン共鳴(SPR)現象を利用する。表面プラズモン共鳴技
術を利用する新規の高スループット酵素アッセイは、首
尾良く開発されている。このアッセイおよび専用のBIAc
oreTM装置を用いて、少なくとも1000サンプル/週を、9
6ウエルプレートフォーマットにおいて、酵素活性また
は酵素活性に対するサンプルの阻害効果のいずれかにつ
いてスクリーニングし得る。この方法論は、任意の酵素
−基質反応に容易に適用し得る。SPAアッセイに対する
本アッセイの利点は、本アッセイが放射性標識ペプチド
基質を必要としないことである。
以下の実施例は、本発明を制限するのではなく、本発
明を例示するために含まれる。
実施例1 HCV NS3プロテアーゼの産生 A.プラスミド構築。
いくつかのプラスミドを、HCVプロテアーゼをE.coli
で発現するために、標準的な組換えDNA技術(Sambrook,
FritschおよびManiatis)を用いて設計および構築した
(図2〜7)。全てのHCVの特定の配列は、親プラスミ
ドpBRTM/HCV 1−3011に由来した(Grakouiら、1993)。
プロテアーゼのN末端の183アミノ酸バージョンを発現
するために、停止コドンを、合成オリゴヌクレオチドを
用いてHCVゲノムに挿入した(図3)。N末端246アミノ
酸残基を発現するために設計されたプラスミドを、C末
端の天然のNcol制限部位により作製した。
(i)プラスミドpBJ1015の構築(図2) 完全なHCVゲノムを含むプラスミドpBRTM/HCV 1−3011
(Grakoui Aら、J.Virol.67:1385−1395)を、制限酵素
Sca IおよびHpa Iで消化し、そして7138bp(塩基対)DN
Aフラグメントを単離し、そしてpSP72(Promega)のSma
I部位にクローン化してプラスミドpRJ201を作製した。
プラスミドpRJ201をMsc Iで消化して2106bpのMsc Iフラ
グメントを単離し、そしてプラスミドpBD7のSma I部位
にクローン化した。得られたプラスミドpMBM48をKas I
およびNco Iで消化し、そしてクレノウポリメラーゼで
の平滑末端化後の734bpのDNAフラグメントを単離して、
Nco I消化して、クレノウポリメラーゼ処理したpTrcHIS
B配列発現プラスミド(Invitrogen)にクローン化し
た。この連結により、HCV配列の5′末端部位にNco I部
位および3′末端部位にNsi I部位が再生された。次い
で、プラスミドpTHB HCV NS3をNco IおよびNsi Iで消化
し、そしてクレノウポリメラーゼおよびT4 DNAポリメラ
ーゼで処理し、平滑末端化した738bpのDNAフラグメント
を生成した。このフラグメントを単離し、そしてAsp I
切断、クレノウポリメラーゼ処理した発現プラスミドpQ
E30(HCV)にクローン化した。得られたプラスミドpBJ
1015は、HCV NS3(246アミノ酸)プロテアーゼを発現す
る。
(ii)アミノ酸183の後ろに停止コドンを有するプラス
ミドpTS 56−9の構築(図3) プラスミドpTHB HCV NS3をNco Iで消化し、クレノウ
ポリメラーゼで処理し、次いでBstY Iで消化した;そし
てHCV配列を含むDNAフラグメントを単離し、そしてSma
IおよびBgl II消化したpSP72にクローン化した。次い
で、得られたプラスミドpTS 49−27をBgl IIおよびHpa
Iで消化し、そして2本鎖オリゴヌクレオチド: T GGC CAG ATC TAGA(配列番号11)を連結し、pTS56
−9を作製した。
従って、停止コドンは、NS3タンパク質のプロテアー
ゼ触媒ドメインをコードするDNAの末端の直接配置され
た。これは、HCVプロテアーゼがNS3タンパク質のヘリカ
ーゼドメインから独立して発現されることを可能にし
た。
(iii)NS3 183のカルボキシ末端で正に荷電したアミノ
酸のペプチドと融合されたプラスミドpJB 1006の構築
(図4)。
プラスミドpTS 56−9をSph IおよびBgl IIで消化
し、そしてHCV配列を含むDNAフラグメントを単離し、そ
してSph I、Bgl II切断pSP72にクローン化した。得られ
たプラスミドpJB 1002を、Age IおよびHpa Iで消化し、
2本鎖オリゴヌクレオチド、 AG GCC TTC TTT TTC TCT GCG ATC G(配列番号12)を
連結してpJB 1006を構築した。これにより親水性可溶化
モチーフがNS3プロテアーゼに融合された。
(iv)E.coliにおいてHis−NS3(183)−HTを発現する
プラスミドpBJ 1022の構築(図5) プラスミドpJB 1006をNgoM IおよびNhe Iで消化し、2
16bpのDNAフラグメントを単離し、そしてNgoM I、Nhe I
切断pBJ 1015にクローン化してプラスミドpBJ 1019を構
築した。プラスミドpBJ 1019をNar IおよびPvu IIで消
化し、そしてNar Iフラグメントの5′末端をフィルイ
ンするためにクレノウポリメラーゼで処理した。発現プ
ラスミドpQE31(Invitrogen)をBamH Iで消化し、クレ
ノウポリメラーゼで平滑末端化した。717bpのNar I−Pv
u II DNAフラグメントを単離し、そして発現プラスミド
pQE31(Invitrogen)の2787bpのBamH I/クレノウ化−Ms
c I(Bal I)フラグメントに連結した。E.coliへの形質
転換後に得られた組換えプラスミドpBJ 1022は、いずれ
のHIVプロテアーゼ切断部位配列も含まないHis NS3(2
−183)−HTを発現する。このプラスミドはまた、CAT
(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)
遺伝子内に大きな欠失を含む。
(v)プラスミドpNB(−V)182−Δ4A HTの構築(図
6) プラスミドpMBM 48をEag IおよびXho Iで消化し、ク
レノウポリメラーゼで処理し、320bpのDNAフラグメント
を単離し、そしてBamH I切断、平滑末端化pSP 72にクロ
ーン化してプラスミドpJB 1004を構築した。320bpのフ
ラグメントは、NS3(631)のカルボキシ末端から7つの
アミノ酸、全てのNS4A、およびNS4Bのアミノ末端から46
のアミノ酸をコードする。組換えプラスミドpJB 1004を
Eag IおよびCel2で消化し、クレノウポリメラーゼで平
滑末端化した。220bpのDNAフラグメントを単離し、そし
て連結の前にBamH Iで消化し、クレノウポリメラーゼで
平滑末端化した発現プラスミドpQE30にクローン化し
た。得られたプラスミドpJB 1011をNgoM IおよびHind I
IIで消化し、そして2本鎖オリゴヌクレオチド、 (配列番号13) に連結し、プラスミドpNB 4A HTを構築した。プラスミ
ドpNB 4AHTをMsl IおよびXba Iで消化した。1218bpのDN
Aフラグメントを単離し、そしてpBJ 1019のAge I切断ク
レノウポリメラーゼ処理したXba I切断ベクターDNAにク
ローン化した。この連結により、NS3における183番目の
アミノ酸残基バリンがグリシン残基に置換され、そして
接合部でNS4Aのアミノ末端の3つのアミノ酸残基の欠失
が起こる。NS3(182アミノ酸)−G−NS4A(4−54アミ
ノ酸)を含む組換えプラスミドpNB182Δ4A HTは、NS3/N
S4A切断部位配列を接合部で含まず、そしてNS3の自己触
媒活性により切断されない。最後に、プラスミドpNB182
Δ4A HT(配列番号8)をStu IおよびNhe Iで消化し、8
03bpのDNAフラグメントを単離し、そしてStu IおよびNh
e I切断プラスミドpBJ 1022にクローン化した。得られ
たプラスミドpNB(−V)182−Δ4A HTは、NS3配列のア
ミノ末端からのHIV配列の欠失およびCAT遺伝子における
欠失を含む(配列番号27)。
(vi)プラスミドpT5 His HIV−NS3の構築(図7) プラスミドpTS56−9をBgl IIで消化し、そして5′
末端をフィルインするためにクレノウポリメラーゼで処
理した。次いで、プラスミドをNgoM Iで消化し、そして
NS3配列を含む平滑末端化Bgl II/NgoM Iフラグメントを
単離し、そしてSgl I、クレノウ処理NgmM I切断、およ
びSal Iクレノウ処理したpBJ 1015に連結した。得られ
たプラスミドをpT5His HIV 183と名付ける。
実施例2 可溶化モチーフを有するHCV NS3プロテアーゼの精製 His182HT(配列番号4)およびHis−(−V)182Δ4AHT
(配列番号8)の精製 組換えプラスミドpBJ 1022およびpNB(−V)182Δ4A
を使用して、製造者により推奨される方法に従って、la
cリプレッサーを過剰発現するE.coli M15株[pREP4]
(Qiagen)と異なる培養物を形質転換した。組換えプラ
スミドを有するM15[pREP4]細菌を、20g/Lのバクトト
リプトン、10g/Lのバクト酵母抽出物、5g/LのNaClを含
み、100μg/mlアンピシリンおよび25μg/mlカナマイシ
ンを補充したブロス内で一晩増殖させた。培養物をO.D.
600が0.1より低くなるように希釈し、次いで30℃でO.D.
600が0.6〜0.8になるまで増殖した。この後、IPTGを1mM
の最終濃度で添加した。誘導から2〜3週間後、細胞を
ペレット化により採集し、そして細胞ペレットを100mM
Tris(pH7.5)で洗浄した。細胞溶解物を以下のように
して調製した:ペレット化発酵ブロスのml等量物のそれ
それに、1mg/mlのリゾチームを有する50μlの超音波処
理緩衝液(50mMリン酸ナトリウム(pH7.8)、0.3M NaC
l)を添加した;細胞懸濁物を30分間氷上に置いた。次
いで、懸濁物に最終濃度0.2%Tween−20、10mMジチオト
レイトール(DTT)を添加し、細胞破壊が完了するまで
超音波処理した。不溶性物質をマイクロ遠心分離器で15
分間、12,000×gでペレット化し、可溶性部分を別のチ
ューブに取り出し、次いで、可溶性溶解物に最終濃度10
%のグリセロールを添加した。プラスミドを発現する細
胞由来の可溶性溶解物は、予想される分子量の強力な免
疫反応性バンドを生じる。DTTの代わりに10mMβ−メル
カプトエタノール(BME)を用いて、Ni2+カラム精製の
ために調製された可溶性溶解物を調製した。溶解物を−
80℃で保存した。
Ni2+−ニトロシル酢酸(NTA)アガロース(QIAGEN)を
用いた精製 次いで、タンパク質をNTAアガロースカラムに抽出し
た溶解物を入れることにより精製した。NTAアガロース
カラムクロマトグラフィーを使用した。なぜなら、プロ
テアーゼのN末端に融合されたヒスチジンタグは、容易
にニッケルカラムに結合するからである。このことは、
可溶性プロテアーゼを迅速に精製するための効果的なア
フィニティクロマトグラフィー技術をもたらされる。カ
ラムクロマトグラフィーをバッチモードで行った。Ni2+
NTA樹脂(3ml)を、50mlの緩衝液A(10%グリセロー
ル、0.2%Tween20、10mM BMEを含む50mMリン酸ナトリウ
ム(pH7.8))で2回洗浄した。250mlの発酵物から得ら
れた溶解物(12.5ml)を、4℃で1時間、樹脂と共にイ
ンキュベートした。素通りを遠心分離により回収した。
樹脂を1.0×4cmカラムに充填し、そしてベースラインに
達するまで緩衝液Aで洗浄した。次いで、結合タンパク
質を、緩衝液A中の20mlのイミダゾール勾配(0〜0.5
M)で溶出した。溶出画分を、SDS−PAGEおよびHis−HIV
183に対するウサギポリクローナル抗体を用いたウェス
タンブロット分析により評価した。回収された可溶性で
活性なHCVプロテアーゼの量は、Bradfordアッセイ(米
国特許第4,023,933号)により測定されるように、細胞
により発現される全タンパク質の約5%に等しかった。
POROS金属キレートアフィニティカラムを用いた精製 タンパク質を精製するための別の方法において、タン
パク質を含む溶解物を、POROS金属キレートアフィニテ
ィカラムに適用した。パーフュージョンクロマトグラフ
ィーを、Ni2+で予め負荷したPOROS MC金属キレートカラ
ム(4.6×50mm、1.7ml)で行った。サンプルを10ml/分
でアプライし、そしてカラムを緩衝液Aで洗浄した。カ
ラムを、25mMのイミダゾールを含む緩衝液Aの10カラム
容量で段階的に(step)溶出した。カラムを、緩衝液A
中の25カラム容量の25〜250mMイミダゾール勾配でさら
に溶出した。全ての溶出画分を、SDS−PAGEおよびウサ
ギポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロット分析
により評価した。回収された可溶性で活性なHCVの量
は、Bradfordアッセイにより測定されるように、細胞に
より発現される全タンパク質の約5%に等しかった。
実施例3 5A/5Bおよび4B/5A基質のペプチド合成 ペプチド5A/5Bおよび4B/5A基質(配列番号16、18、1
9、20、および21)を、Fmoc化学を用いてABI431A型ペプ
チド合成器で合成した。製造者が推奨するFastMocTM
性化ストラテジー(HBTU/HOBt)を、4Aアクチベーター
ペプチドの合成のために使用した。より強力なアクチベ
ーターであるHATUを、添加剤HOAtの存在下、または非存
在下で使用して、予め負荷したWang樹脂で5A/5B基質ペ
プチドをアセンブリした。ペプチドを樹脂から切断し、
そして標準的なTFA切断プロトコルにより脱保護した。
ペプチドを逆相HPLCで精製し、そして質量分析により確
認した。
実施例4 合成5A/5Bペプチド基質を用いたHPLCアッセイ HCV NS3プロテアーゼのタンパク質分解活性を試験す
るために、DTEDVVCC SMSYTWTGK(配列番号16)および可
溶性HCV NS3(配列番号27)を、アッセイ緩衝液に共に
入れた。アッセイ緩衝液は、15%グリセロール、10mM D
TT、0.2%Tween20、および200mM NaClを含む50mMリン酸
ナトリウム(pH7.8)であった。配列番号27のプロテア
ーゼ活性は、2つの副産物ペプチド、すなわち5Aおよび
5Bに基質を切断した。基質および2つの副産物ペプチド
を、300Åの孔サイズおよび5μmの粒子サイズを有す
る逆相HPLCカラム(Dynamax、4.6×250mm)で分離し
た。カラムを、1分あたり1mlの流速で0.1%TFA(溶媒
A)を用いて平衡化した。基質および産物のペプチドの
標品をAで平衡化したカラムにアプライした。溶出を、
アセトニトリルグラジエント(溶媒B=A中の100%ア
セトニトリル)を用いて行った。2つのグラジエント
(50分間、5%〜70%B、続いて10分間、70%〜100%
B)を溶出のために使用した。
別の実験において、部分的に精製した配列番号27また
はベクターコントロールを、30℃で3、7および24時
間、100μMの基質と共にインキュベートした。反応混
合物を、0.01%までのTFAの添加により停止し、そして
逆相HPLCカラムにアプライした。各流出(run)からの
画分を、質量分析および配列決定により評価した。
実施例5 インビトロ翻訳アッセイによるNS3プロテアーゼ活性の
分析 トランスでHCV NS3プロテアーゼ活性を検出するため
に、本発明者らは、無細胞翻訳系において、NS5A/5B切
断部位を含む40kDタンパク質を発現させ、そしてこれを
この酵素の基質として使用した。基質タンパク質は、HC
V NS3プロテアーゼによる切断の際に、見かけの分子量
が12.5kD(NS 5A′)および27kD(NS 5B′)である2つ
のタンパク質生成物を生成する。
基質5A/5BをコードするプラスミドpTS102を、EcoR I
を用いる消化により線状化し、そしてT7 RNAポリメラー
ゼを使用してインビトロで転写した。RNAを、製造者(P
romega)のプロトコルに従い、ウサギ網状赤血球溶解物
において、35Sメチオニンの存在下で翻訳させてHCV特異
的タンパク質を産生した。10mM Tris(pH7.5)、1mM DT
T、0.5mM EDTA、および10%グリセロールを含む20μl
の総反応混合物中に、2〜8μlの35Sメチオニン標識
の翻訳された5A/5B基質を配置した。10μlのHCV NS3プ
ロテアーゼを、可溶化緩衝液(50mMリン酸Na(pH7.
8)、0.3M NaCl、0.2%Tween20、10mM DTTまたはBME、1
0%グリセロール)中に添加することによって反応を開
始し、そしてこの反応物を30℃で特定の時間インキュベ
ートした。等容量の2×Laemmliサンプル緩衝液(Enpro
tech Inc.)を添加し、そして100℃で30分間加熱するこ
とによって反応を停止した。反応生成物を、SDS PAGE電
気泳動により分離し、ゲルを固定し、乾燥させ、そして
オートラジオグラフィーに供した。
インビトロで翻訳された基質を使用して、プラスミド
pBJ1022およびpNB(−V)182Δ4A(配列番号4および2
7)を有するE.coliにより発現されたHCV NS3プロテアー
ゼをアッセイした。30℃でインキュベートされた2時間
のアッセイにおいて、3、6、および10μlのpBJ1022
粗可溶性溶解物は、5A/5B基質を用量反応性の様式で切
断し得、期待された切断生成物:5A(12.5kD)および5B
(27kD)(SDS PAGE分析により示されるように)を生じ
た。対応するベクターコントロール溶解物は、バックグ
ランドを越えるいかなる切断活性をも示さなかった。pN
B182Δ4A由来の粗可溶性溶解物は、このアッセイにおい
て、よりずっと活性であった、わずか30分間のインキュ
ベーションの後、ほんの0.125μl程度の細胞溶解物を
用いて5Aおよび5B切断生成物を検出した。溶解物の量の
増加により切断は増加し、1μlで最大に達した。
本発明者らは、NS3プロテアーゼ活性のさらなる特徴
付けのために、インビトロ翻訳アッセイにおいて、pNB1
82Δ4AのNS3プロテアーゼ活性の時間経過研究を行っ
た。30℃にて、翻訳された5A/5B基質、および20μlの
反応容量あたり1μlのpNB182Δ4A可溶性溶解物を含む
反応物中で、5Aおよび5B切断生成物は、1分で出現し始
め、そして2.5、5、10および20分で時間と共に増加し
た。
本発明者らは、pBJ1022およびpNB182Δ4Aの粗細胞溶
解物を使用して、HCV NS3プロテアーゼ活性を示し得た
ので、本発明者らは、これらの調製物から、細菌プロテ
アーゼを除去しようと努力して、発現されたタンパク質
を少なくとも部分的に精製することを欲した。この目的
のために、Ni2+結合リガンドを使用するアフィニティー
カラムクロマトグラフィーが効果的であることを見出し
た。これは、発現されたタンパク質のアミノ末端でのヒ
スチジンタグを結合させ、続いてイミダゾール溶出によ
り結合したタンパク質を遊離させる。Ni−NTAカラムに
おいてpNB182Δ4Aの精製から得られたイミダゾール溶出
画分を、インビトロ翻訳アッセイにおいて、活性につい
て試験した。得られた画分はすべて、翻訳された5A/5B
基質を切断し、期待される5Aおよび5B生成物を生じ得
た。バックグランドの細菌プロテアーゼ活性はこれらの
溶出画分において検出されなかった。
上記のように、POROS Ni2+キレート樹脂およびパーフ
ュージョンクロマトグラフィーを使用するNi2+キレート
クロマトグラフィーの別法により、pBJ1022を精製し
た。NS3 183に対する抗体との免疫反応性についてポジ
ティブであったイミダゾール溶出画分を、インビトロ翻
訳アッセイによりHCVプロテアーゼ活性について試験し
た。HCVプロテアーゼに関するこのアッセイにおける活
性の検出を最適化するために、反応物に、NS3プロテア
ーゼによる5A/5B部位での切断を増強することが示され
ているNS4Aコファクターに由来する短縮型ペプチドを補
充した。コファクターを、NS4A(HCV−BK株)のアミノ
酸22〜54を含む合成ペプチドとして最終濃度1μMで供
給した。試験したすべての画分は、この翻訳アッセイに
おいて活性であった。
実施例6 4Aペプチドによる増強 NS4Aは、哺乳動物細胞(NS3、NS4A、および下流の切
断部位を含む種々のHCV非構造ポリタンパク質を、一過
性に同時発現する)において、NS5A/5B部位でのNS3セリ
ンプロテアーゼ活性を増強し得る。本発明者らは、NS3
プロテアーゼの供給源としての部分的に精製したE.coli
で発現されたpBJ1022、およびNS4Aの種々の短縮物を含
む合成ペプチドを使用して、十分に規定された無細胞生
化学アッセイにおいて、この増強活性を研究した。本発
明者らの最初の実験において、本発明者らは、酵素とし
てのpBJ1022の粗細胞溶解物、およびNS4A合成ペプチド
であるアミノ酸22からアミノ酸54までの短縮型の33mer
であるカルボキシ末端をインビトロ翻訳切断反応に使用
した。NS4AのC末端33アミノ酸ペプチドは、NS触媒ドメ
インの活性を、0.01μMペプチドから1.0μMペプチド
まで、容量依存的な様式で増強し、40kDの翻訳された5A
/5B基質から期待された生成物、5A(12.5kD)および5B
(27kD)を生じ得た。4Aペプチドなしでは、プロテアー
ゼ単独による比較的低い切断活性が、30分間の短いイン
キュベーション時間で観察された。4Aペプチドはそれ自
体、またはベクタープラスミドを有する細胞から生成さ
れた粗溶解物との組合せで、基質を切断しなかった。
NS4Aの増強活性をさらに特徴付けるために、NS4A配列
に対してさらなる短縮物を作製した。短縮型ペプチド
を、Ni2+キレートカラムで精製したpBJ1022(NS3触媒ド
メイン)を使用するインビトロ翻訳アッセイにおいて、
その活性について評価した。本発明者らは、C末端33ア
ミノ酸ペプチドに加えて、アミノ酸19〜36由来のNS4A配
列を含む18アミノ酸ペプチドが、NS3媒介性切断活性を
増強し得ることを観察した。他のペプチド(N末端21ア
ミノ酸、ならびにカルボキシル末端部由来の2つのより
短い短縮物である22merおよび15merを含む)は、いかな
る効果をも有さないことが見出された。また、18アミノ
酸の異種ペプチドをまた、増強活性を有さなかった。
考察 本明細書に記載の実験により、細菌が発現するHCVプ
ロテアーゼは、トランス生化学アッセイにおいて、i)
HCVポリタンパク質、およびii)合成ペプチド基質の切
断を触媒することが明らかに示される。NS3触媒ドメイ
ンのプロセシング活性は、NS4Aおよびその誘導体により
増強される。NS3触媒ドメインおよびNS4Aを含む融合タ
ンパク質の活性は、NS3触媒ドメインのみの活性に対し
てかなり勝っている。
NS3プロテアーゼの触媒ドメインの疎水性分析は、こ
のタンパク質が非常に疎水性であり、そしてまたこれは
7つのシステイン残基を含むことを示す。疎水性を中和
するため、従って溶解性を改善するために、本発明者ら
は、6つの正に荷電したアミノ酸残基を可溶化モチーフ
として付加した。可溶化モチーフの付加は、酵素活性に
影響を及ぼすことなく、溶解性を改善するようである。
本発明者らはまた、日本型(Japanese)BK株由来のHC
V NS4Aが、5A/5B部位でのHCV−H NS3媒介性切断を増強
することを示している。このことは、認識の必須要素が
HCVの種々の株間で保存され得ることを示唆する。
上記の実験結果から、ヒスチジン融合NS3触媒ドメイ
ンのカルボキシ末端部における親水性テイル(可溶化モ
チーフ/誘水性(water attracting)構造)の付着によ
り、E.coliにおける可溶性タンパク質の発現が改善され
たことが明らかである。これらの実験において、6残基
の正に荷電したアミノ酸が、タンパク質のカルボキシ末
端部に付着される。可溶化モチーフの別の例は、HCV NS
3プロテアーゼに融合されている両親媒性ヘリックステ
イル(荷電したアミノ酸および疎水性のアミノ酸残基を
有し、荷電面および疎水性面の両方を形成するペプチ
ド)である。このような融合のタンパク質のカルボキシ
末端における両親媒性ヘリックスの付加は、プロテアー
ゼの酵素活性に影響を及ぼすことなく、溶解性の改善を
達成するための別の方法である。
これらの実験に使用された親水性テイルは、6つのア
ミノ酸からなる。親水性アミノ酸の配列および長さは、
可溶性タンパク質の最適な発現を達成するために変化さ
れ得る。従って、可溶化モチーフのサイズおよび荷電残
基の性質は、E.coliにおける可溶性NS3の発現をもたら
し得る。
これらの誘水性構造/モチーフが、NS3触媒ドメイン
およびNS3(触媒ドメイン)−4A融合タンパク質の両端
または一端(アミノ末端またはカルボキシ末端)に位置
すること、あるいはこれをそのドメインおよび融合タン
パク質内へ挿入することは、その活性に影響を及ぼすこ
となくタンパク質の溶解性を改善し得る。
トリプシンスーパーファミリーのメンバー、およびフ
ラビウイルスの他のメンバーのプロテアーゼに対する配
列相同性に基づいて、NS3のアミノ末端181アミノ酸がHC
V NS3プロテアーゼの触媒ドメインであることが予想さ
れる。最近、触媒ドメインのアミノ末端からの10アミノ
酸の欠失およびカルボキシ末端からの2アミノ酸の欠失
を含む169アミノ酸のタンパク質が完全な酵素活性を保
持することもまた示されている。本発明者らが開発した
モデルにより、アミノ末端からの26アミノ酸の欠失およ
びカルボキシル末端からの2アミノ酸の欠失を含む154
アミノ酸のタンパク質は、5A/5B基質に対する完全な酵
素活性を保持することが予想される。
NS3プロテアーゼの触媒ドメインのアミノ酸配列の解
析は、このタンパク質が、凝集を引き起こし得る7つの
システイン残基(奇数)を含むことを示す。1つのシス
テイン残基(このタンパク質分子の表面に位置し、かつ
その活性には関与しない)の変異は、プロテアーゼ活性
に影響を及ぼすことなくこのタンパク質の溶解性を改善
し得る。
無細胞生化学アッセイを使用して、本発明者らは、HC
V NS4Aタンパク質の18アミノ酸を含む合成ペプチドが、
NS3の触媒ドメインにより媒介されるNS5A/5B部位での切
断を増強するに十分であることを示した。
実施例7 不溶性HCV NS3プロテアーゼのリフォールディング 本実施例は、HCV NS3プロテアーゼのリフォールディ
ングの新規のプロセスを記載する。HCV NS3プロテアー
ゼは、E.coli封入体ペレット由来の可溶化のモチーフを
有さない。この手順を用いて、活性アッセイおよび構造
研究のために精製された酵素を生成し得る。
E.coli封入体ペレット由来のHis−HIV183の抽出および
精製 HisHIV183のプラスミドを有するE.coli細胞を用い
て、市販供給源により推奨される方法に従って、E.coli
M15[pREP4]株(Qiagen)(これは、lacリプレッサー
を過剰発現する)の培養物を形質転換した。組換えプラ
スミドを有するM15[pREP4]細菌を、100μg/mlのアン
ピシリンおよび25μl/mlのカナマイシンを補充した20−
10−5ブロス中で一晩増殖させた。培養物をO.D.600が
0.1になるように希釈し、次いでO.D.600が0.6〜0.8にな
るまで37℃で増殖させた後、1mMの最終濃度になるよう
にIPTGを添加した。誘導の2〜3時間後、細胞をペレッ
ト化することにより回収し、細胞ペレットを100mM Tris
(pH7.5)で洗浄し、そして遠心分離によりペレット化
した。細胞ペレットを、ペレットの各gm湿重量あたり10
mlの0.1M Tris−HCl、5mM EDTA(pH8.0)(緩衝液A)
中に再懸濁した。Dounceホモジナイザーを用いてペレッ
トをホモジナイズし、そして再懸濁した。懸濁液を20,0
00×gで30分間、4℃で遠心分離することにより明澄化
した。このペレットを以下の5つの緩衝液で連続的に洗
浄した。
1.緩衝液A 2. 1.0M塩化ナトリウム(NaCl)含有緩衝液A 3. 1.0%Triton X−100含有緩衝液A 4.緩衝液A 5. 1.0MグアニジンHCl(GuHCl)含有緩衝液A 洗浄したペレットを5M GuHCl、1%βメルカプトエタ
ノールを含有する緩衝液A(ペレットgm湿重量あたり3m
l)で、Dounceホモジナイザーを用いて可溶化し、100,0
00×gで30分間、4℃で遠心分離した。高分子量凝集物
からの変性HisHIV183の精製を、SEPHACRYL S−300ゲル
濾過カラム上でのサイズ排除により達成した。
特に、5.0M GuHClのE.coli抽出物の8mlサンプルを、
流速1.0ml/分で、160mlPharmacia S−300カラム(1.6×
100cm)にアプライした。カラム緩衝液は、5.0M GuHC
l、0.1M Tris−HCl(pH8.0)、および5.0mM EDTAを含ん
でいた。画分サイズは5.0mlであった。適切な画分を、S
DS−PAGEの結果ならびにProBlotへ転写されたタンパク
質のN末端配列分析に基づいてプールした。
HCV−プロテアーゼの界面活性剤に補助されるリフォー
ルディング タンパク質を、43mm Amicon YM10膜を用いて限外濾過
されることにより、5M GuHCl、0.1M Tris−HCl(pH8.
0)、1.0mM EDTA、1.0%βメルカプトエタノール中で1.
0mg/mlまで濃縮した。次いで、これを50倍希釈してリフ
ォールディング緩衝液(100mMリン酸ナトリウム(pH8.
0)、10mM DTT、0.1%ラウリルマルトシド)中で0.1M G
uHClとし、そして混合物を氷上で少なくとも1時間イン
キュベートした。リフォールディング緩衝液中の500μ
gのタンパク質を含有する25mlのサンプルを、Pro−PRC
HR 3/5逆相クロマトグラフィーカラムにアプライし
た。アプライしたサンプルは、25mlのリフォールディン
グ緩衝液中に500μgのタンパク質を含んでいた。次い
でカラムに、99.9%H2O+0.1%トリフルロ酢酸(TFA)
を含む溶液Bをアプライした。10ml容量の溶液C(10%
H2O、90%アセトニトリル(AcN)+0.1% TFA)を、流
速0.5ml/分および0.5mlの画分サイズで溶液B中に0〜6
0%勾配でカラムにアプライした。この画分を、A214;2.
0吸収ユニットフルスケール(AUFS)でモニターした。
タンパク質(ピーク1に対応する)を含有する画分を
段階的な透析による再生のためにプールした。この画分
をまず0.1%TFAを含有する25%グリセロール中で、一晩
4℃で透析した;次いで、0.01%TFAを含有する25%グ
リセロール中で4℃で一晩透析した;次いで0.001%TFA
を含有する25%グリセロール中で3.0時間透析した;次
いで、50mM NaPO4(pH6.0)、10mMジチオトレイトール
(DTT)を含有する25%グリセロール中で4℃で3時間
透析した。次いでこのタンパク質を、50mM NaPO4(pH7.
0)、0.15M NaCl、10mM DTTを含有する25%グリセロー
ル中で4℃で3.0時間透析した;次いで最後に、50mM Na
PO4(pH7.8)、0.3M NaCl、10mM DTT、0.2%Tween20を
含有する25%グリセロール中で透析した。これにより、
精製された、リフォールディングされた、可溶性の、活
性なHCV NS3プロテアーゼが得られた。
タンパク質の遠UV円偏光二色性(CD)分析を用いて、
酸変性状態から中性pHにおける折りたたみ状態までのリ
フォールディングをモニターした。タンパク質の回収を
UVスキャンおよびSDS−PAGE分析によりモニターした。
結果: His−HIV183の界面活性剤に補助されるリフォールディ
ング HisHIV183をE.coli封入体ペレットから定量的に抽出
した。抽出の様々な段階におけるSDS−PAGE分析は、連
続的な洗浄が、混入しているタンパク質の有意の量を除
去するために必須であるということを示す。HisHIV183
を、5M GuHClの存在下で洗浄した封入体ペレットから抽
出した。5M GuHCl抽出物をSEPHACRYL S−300カラムにア
プライし、そして適切な画分をSDS−PAGE分析に基づい
てプールした。最初の10個の残基のアミノ酸配列を確認
した。
リフォールディングは、DTT、ラウリルマルトシド、
およびグリセロールの存在下で、4℃で、非常に低いタ
ンパク質の濃度において行った。希釈したタンパク質を
Pro−PRC逆相カラムで濃縮した。2つのピークをUVおよ
びタンパク質プロフィールに基づいて得た。ピーク1の
みが段階的透析後に可溶性タンパク質を生じた。遠UV C
Dスペクトル分析を用いて、酸性pHでの変性状態から中
和pHでの折りたたみ状態へのリフォールディングをモニ
ターした。pH7.4において、タンパク質は有意な量の2
次構造(βシートタンパク質の構造と一致する)を示す
ことが見出された。低pHでは、CDスペクトルは、タンパ
ク質が200nmで最小モル楕円率を有する完全なランダム
コイルであることを示した。220nmの肩の値に対する200
nmのこの最小値の比は約4:1である。この比は2次構造
形成が中性pHで起こる場合に減少した。
透析の各段階でのUVスキャンは、タンパク質回収率が
pH7.4まででは90%より大きく、そしてタンパク質凝集
物に起因する光散乱効果が存在しなかったことを示し
た。SDS−PAGE分析はまた、リフォールディングの間、p
H7.0まではタンパク質の損失がないということを示し
た。タンパク質の沈殿が、透析の最後の段階で生じ、そ
して可溶性タンパク質を遠心分離により明澄化した。全
体のタンパク質回収率は約0.10%であった。リフォール
ディングされたタンパク質は、4Aペプチドの存在下でイ
ンビトロ翻訳された5A/5B基質を用いるトランス−切断
アッセイにおいて活性であることが見出された。
実施例8 インビトロ翻訳アッセイによるリフォールディングされ
たNS3プロテアーゼ活性の分析 トランスでHCV NS3プロテアーゼ活性を検出するため
に、本発明者らは、無細胞翻訳系において、NS5A/5B切
断部位を含む40kDタンパク質を発現させ、そしてこれを
この酵素の基質として使用した。基質タンパク質は、HC
V NS3プロテアーゼによる切断の際に、見かけの分子量
が12.5kD(NS 5A′)および27kD(NS 5B′)である2つ
のタンパク質生成物を生成する。
基質5A/5BをコードするプラスミドpTS102を、EcoR I
を用いる消化により線状化し、そしてT7 RNAポリメラー
ゼを使用してインビトロで転写した。RNAを、製造者(P
romega)のプロトコルに従い、ウサギ網状赤血球溶解物
において、35Sメチオニンの存在下で翻訳させてHCV特異
的タンパク質を産生した。10mM Tris(pH7.5)、1mM DT
T、0.5mM EDTA、および10%グリセロールを含む20μl
の総反応混合物中に、2〜8μlの35Sメチオニン標識
の翻訳された5A/5B基質を配置した。10μlのHCV NS3プ
ロテアーゼ(配列番号5)を、ほぼ等モル量(2μM)
のカルボキシ末端33merコファクターNS4A(配列番号2
9)とともに、可溶化緩衝液(50mMリン酸Na(pH7.8)、
0.3M NaCl、0.2%Tween20、10mM DTTまたはBME、10%グ
リセロール)中に添加することによって反応を開始し、
そしてこの反応物を30℃で約1時間インキュベートし
た。等容量の2×Laemmliサンプル緩衝液(Enprotech I
nc.)を添加し、そして100℃で3分間加熱することによ
って反応を停止した。反応生成物を、SDS PAGE電気泳動
により分離し、ゲルを固定し、乾燥させ、そしてオート
ラジオグラフィーに供した。
このアッセイは、用量反応性の様式で5A/5B基質を切
断し、期待される切断生成物:5A(12.5kD)および5B(2
7kD)(SDS PAGE分析により示されるように)を生成し
得た。5A/5B基質からの切断された5Aおよび5Bポリペプ
チドの生成は、可溶性で活性のリフォールディングされ
たHCVプロテアーゼが、確かに、実施例7のプロセスに
より生成されたことの証拠である。
実施例9 表面プラズモン共鳴アッセイ 本実施例は、表面プラズモン共鳴アッセイを用いて、
化合物がHCVプロテアーゼインヒビターとして有用であ
り得るかどうかを決定するための方法を例示する。図8A
および8Bはその技術を例示する。
BIAcoreTMは、生物特異的相互作用分析(Biospecific
Inteeraction Analysis)のための処理ユニットであ
る。この処理ユニットは、光学的検出システムと、オー
トサンプラーおよび微量流体力学システムとを統合す
る。BIAcoreTMは、生体分子間の相互作用をモニターす
るために、表面プラズモンの共鳴という光学的現象を用
いる。SPRは、薄い金属フィルムの表面上での入射光子
と電子との間の共鳴現象である。共鳴は厳密に規定され
た角度の入射光で生じる。この角度(共鳴角と呼ばれ
る)において、エネルギーは金属フィルム内で電子に転
移し、その結果反射光の強度が減少する。SPR応答は、
センサーチップ表面の極近くの屈折率の変化に依存す
る。そしてこれは表面に結合した分析物の質量に比例す
る。BIAcoreは共鳴ユニット(RU)の相対的なスケール
により共鳴角を連続的に測定し、そしてRUが時間の関数
としてプロットされる、センサーグラム(sensorgram)
でSPRシグナルとして共鳴角を示す。
さらに、BIAcoreTMは、連続流体技術を用いる。ある
相互作用体は、生体分子の相互作用に親水性の環境を提
供する非架橋型のカルボキシメチル化されたデキストラ
ンを含むセンサーチップ上に不可逆的に固定される。他
の相互作用体を含有する溶液を、センサーチップ表面上
に連続的に流す。溶液からの分子が固定されたリガンド
に結合するので、共鳴角は変化し、シグナルが装置によ
り記録される。
この方法論において、酵素的反応は、現在入手可能な
任意の高スループットアッセイについて従来的に行われ
るように、BIAcoreの外側で(すなわち、反応チューブ
または96ウェル組織培養プレート中で)行われる。SPR
は、反応が停止した後に酵素の存在または非存在の溶液
中に残存するインタクトな基質の量を決定するための検
出手段としてのみ用いられる。
酵素の添加前のインタクトな基質の量を測定するため
に、センサーチップ上の基質を捕獲する手段を確立しな
ければならなかった。さらに、BIAcore上での高スルー
プットアッセイの要件を満たすために、基質は、分析完
了後、連続的に表面から取り除かれる必要があった。こ
れは、同じ表面が連続的な反応に用いられるために必要
である。これらの2つの要件を達成するために、ホスホ
チロシンを基質の一方の末端に合成的に結合した。この
ホスホチロシンは、市販の抗ホスホチロシンモノクロー
ナル抗体が入手できることにより選択した。この抗体
は、標準的なアミンカップリング化学によりセンサーチ
ップに共有結合される。永久的にチップに結合する抗ホ
スホチロシン抗体は、可逆的な様式でホスホチロシン含
有基質を捕獲するために使用される。抗体−ホスホチロ
シン相互作用を最終的に用いて、種々の試薬(すなわち
2M MgCl2)での表面の再生により、所望される場合、ペ
プチド基質を捕獲および放出する。
抗体表面へのインタクトなペプチドの導入は、装置に
よって検出される大きな質量を生じる。ペプチド切断の
程度を追跡するために、ペプチド基質と酵素との混合物
を所望の時間インキュベートし、次いで停止する。切断
されたペプチドおよびインタクトなペプチドを含有する
この混合物の再生された抗体の表面への導入は、インタ
クトなペプチドのみを含有するサンプルについて検出さ
れる質量よりも低い質量値をもたらす。次いで、この2
つの値の差を用いて酵素による切断後に残存しているイ
ンタクトなペプチドの正確な量を計算する。
質量の減少は多くの大きな基質を用いて追跡され得る
が、小さい質量の典型的な合成ペプチド基質(10〜20ア
ミノ酸、1〜3ダルトン)、のために、質量の差、従っ
てインタクトなペプチドと切断されたペプチドとの間の
差は装置のシグナル対ノイズ比において非常に小さい。
この低い感度を回避するために、本発明者らは、このぺ
のN末端にビオチンを結合した。チップの抗体表面への
タグ化したペプチドの注入の前に、ストレプトアビジン
を添加し、そしてストレプトアビジンでペプチドをタグ
化することによって、ストレプトアビジンの存在に起因
するシグナルがより高くなる。このアプローチを用い
て、ストレプトアビジンでタグ化されたN末端の半分を
欠失する切断されたペプチドは、さらにより低いシグナ
ルを生じる。
HCVプロテアーゼの5A−5Bペプチド基質であるDTEDVVA
CSMSYTWTGK(配列番号18)を、C末端でさらなるホスホ
チロシンを、そしてN末端でビオチンを用いて合成し
た。次いでこのビオチンをストレプトアビジンでタグ化
した。抗ホスホチロシンモノクローナル抗体である4G10
(Upstate Biotechnology Inc.,Lake Placid,New Yor
k)をセンサーチップに結合した。HCVプロテアーゼの非
存在下で、インタクトな、ストレプトアビジンでタグ化
したビオチン化ホスホチロシンペプチドは、抗ホスホチ
ロシンモノクローナル抗体(Mab)とのその相互作用よ
り大きなシグナル(大きな質量ユニット/大きなシグナ
ル)を生じた。
ホスホチロシンビオチン化ペプチドのプロテアーゼ触
媒の加水分解を96ウェルプレート中で行った。反応を等
容量の水銀安息香酸(mercuribenzoate)で停止した。
タグ化したストレプトアビジンを欠失している切断され
たペプチド(より小さい質量)は、応答ユニットの喪失
を生じる(より低いシグナル)。
抗体表面は2M MgCl2で繰り返し再生され得るので、こ
の方法を用いて、多数の化合物をそれらの阻害活性につ
いて試験し得る。
抗ホスホチロシンMabのセンサーチップへの結合のため
の手順 抗ホスホチロシンMabを、以下の様式に従ってセンサ
ーチップのカルボキシメチル化されたデキストラン表面
へ結合する。結合手順を通して使用する流速は、5μl/
分である。最初に、表面をNHS/EDC(N−ヒドロキシス
クシンイミド/N−ジメチルアミノプロリル(dimethllam
inopropyl)−N′−エチルカルボジイミド−CHl)35μ
lの注入で活性化する。続いて、10mM酢酸ナトリウム緩
衝液(pH=4.0)の中のMab 4G10(50μg/ml)の40mlを
注入する。次いで、すべての残存している活性化された
エステルを、35μlの1Mエタノールアミンの注入により
ブロックする。これらの状態は、約7,500応答ユニット
(420μM)の抗体の固定をもたらす。
ペプチドの結合およびMab 4G10表面の再生 BIAcore分析を通じて使用する流速は、5μl/分であ
る。ストレプトアビジンタグ化ペプチド(2μMのペプ
チド濃度、9μMのストレプトアビジン結合部位濃度)
を含有する4μlの注入を行う。(応答ユニットで)抗
体表面に結合したストレプトアビジンタグ化ペプチドの
量を、注入が完了した30秒後に測定する。
センサーチップ表面の再生 Mab 4G10表面の再生を、各ペプチド注入の後、2M MgC
l2の4μlのパルスを用いて達成する。500回までの表
面再生はなお、タグ化ペプチドの100%の結合を示し
た。
ペプチドおよびストレプトアビジンの光学濃度の決定 光学的ペプチド濃度を決定するために、標準曲線を、
過剰なストレプトアビジンの存在下で種々の量のペプチ
ド(0〜10μM)を用いて作製した。直線範囲内の値
(2μM)を、標準アッセイ条件について選択した。
ペプチドを完全にタグ化するために必要なストレプト
アビジンの量を、2.5μMのペプチド濃度を用いて、そ
してストレプトアビジンの量を滴定することにより決定
した(結合部位のμM)。すべてのペプチドは、3μM
よりも高い濃度(ペプチド濃度に対してはおよそ等量)
のストレプトアビジンを用いた場合に完全なタグ化され
たことが示された。9μMのストレプトアビジン濃度
(4.5倍過剰)を標準アッセイ条件について選択した。
HCVプロテアーゼに対する記載された方法論の適用 C末端にホスホチロシン、およびN末端にビオチンを
有するHCVプロテアーゼの5A/5Bペプチド基質である、DT
EDVVACSMSYTWTGK(配列番号18)を合成する。抗ホスホ
チロシンモノクローナル抗体である4G10をセンサーチッ
プに結合した。
HCVプロテアーゼの非存在下で、インタクトな、スト
レプトアビジンでタグ化したビオチン化ホスホチロシン
ペプチドは、その抗ホスホチロシンモノクローナル抗体
との相互作用により大きなシグナル(大きい質量ユニッ
ト/大きな応答ユニット)を生じる。
ホスホチロシンビオチン化ペプチドのプロテアーゼ触
媒の加水分解を96ウェルプレート中で行った。反応を水
銀安息香酸を含む等容量の停止緩衝液を用いて停止し
た。ストレプトアビジンを、ビオチンに結合するペプチ
ドをタグ化するために添加した。タグ化したストレプト
アビジンを欠失している切断されたペプチド(より大き
い質量)は、応答ユニットの喪失をもたらす。
抗体表面は2M MgCl2で繰り返し再生され得るので、こ
の方法を用いて、多数の化合物をそれらの阻害活性につ
いて試験し得る。
HCVプロテアーゼによるペプチド切断活性を、BIAcore
に基づく方法論を用いて時間依存的な様式でモニターし
得る。濃縮した酵素およびBIAcore基質であるビオチン
−DTEDVVAC SMSYTWTGK−pY(配列番号17)を用いること
により、BIAcoreに基づくHCVアッセイを用いて、1時間
以内に50%の基質切断が達成される。酵素の量、2時間
以内での50%の切断に到達するために必要とされるHis
−NS3(183)Δ4AHT、高スループットアッセイの開発の
ために所望される時間のスケールに基づいて、本発明者
らは、His−NS3(183)Δ4AHT構築物の1リットルの発
酵が、BIAcoreにおける少なくとも100回の反応を行うた
めに十分なプロテアーゼを生じると判断する。
BIAcoreに基づくHCVアッセイのためび標準的な操作手順 反応緩衝液(50mM HEPES(pH7.4)、20%グリセロー
ル、150mM NaCl、1mM EDTA、0.1%Tween−20、1mM DT
T)を希釈剤として用いて、反応物を96ウェル組織培養
プレート中で調製する。最終反応容量は100μlであ
る。ペプチドの最終濃度が10μMになるように、ペプチ
ドのみを含有するサンプル(ビオチン−DTEDVVAC SMSYT
WTGKpY)を、10μlの100μMペプチドストック(反応
緩衝液中で調製した)の90μlの反応緩衝液への添加に
より調製する。ペプチドおよび酵素の最終濃度がそれぞ
れ10μMおよび0.1μMになるように、ペプチドおよび
酵素を含有するサンプルを、10μlの100μMペプチド
ストックおよび10μlの1.7mg/mlの部分的に精製された
His−NS3(183)−Δ4A−HTストック(両方とも反応緩
衝液中で調製した)の、80μlの反応緩衝液への添加に
より調製する。この反応を特定の時間30℃で保ち、次い
で停止させる。停止は、反応混合物の20μlのアリコー
トを、等容量のPMB停止緩衝液(50mM HEPES(pH7.8)、
150mM NaCl、5mM P−ヒドロキシ水銀安息香酸、および1
3mM EDTA)を含有する新しい組織培養プレートに移すこ
とにより達成する。
センサー表面上への注入のための停止した反応混合物
を調製するために、30μlのPBM BIAcore緩衝液(50mM
HEPES(pH7.4)、1M NaCl)および30μlのストレプト
アビジン(水中で0.5mg/ml)を、最終容量が100μlに
なるように、40μlの停止した反応混合物に添加する。
この工程で、サンプルの注入の前に、すべてのペプチド
をストレプトアビジンでタグ化する。最後に、4μlの
このサンプルを、切断されたペプチドに対してインタク
トなペプチドを決定するために抗ホスホチロシンの表面
に注入する。BIAcoreサンプル中のペプチドおよびスト
レプトアビジンの最終濃度は、それぞれ、2μMおよび
9μMである。
実験条件; 基質: DTTを含まない反応緩衝液中のビオチン−D
TEDVVAC SMSYTWTGK−pY(配列番号19) 濃度: 170μM(粗ペプチド、重量に基づく) 酵素: 10μlの濃縮された1.7mg/mlのHis−NS3
(183)−Δ4A−HT 反応容量: 100μl 反応緩衝液:50mM HEPES(pH7.8) 20%グリセロール 150mM NaCl 1mM EDTA 1mM DTT 0.1%Tween−20 温度: 30℃ 停止: p−ヒドロキシ水銀安息香酸 配列表 (1)一般的情報: (i)出願人:シェーリング コーポレイション (ii)発明の名称:可溶性で活性なC型肝炎ウイルス
プロテアーゼ (iii)配列数:27 (iv)連絡住所: (A)名称:シェーリング コーポレイション (B)番地:2000ギャロッピング ヒル ロード (C)市:ケニスワース (D)州:ニュージャージー (E)国:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:07033−0530 (v)コンピューター読み出し形態: (A)媒体型:フロッピー ディスク (B)コンピューター:アップル マッキントッシ
ュ (C)OS:マッキントッシュ7.1 (D)ソフトウェア:マイクロソフト ワード5.1a (vi)現在の出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先願データ (A)出願番号:08/440,409 (B)出願日:1995年5月12日 (viii)代理人/事務所情報: (A)氏名:ルン,ポール ジィー. (B)登録番号:32,743 (C)照会/記録番号:JB0494 (ix)電話回線情報: (A)電話:908−298−5061 (B)テレファックス:908−298−5388 (2)配列番号1の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:549塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:HCV NS3 Protease (2)配列番号2の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:6アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ペプチド Arg Lys Lys Lys Arg Arg (2)配列番号3の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:567塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: (2)配列番号4の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:603塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:pBJ1022(His/NS3(182)/
H.T. (2)配列番号5の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:630塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:pT5His/HIV/183 No solubil
izing motif (2)配列番号6の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:162塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:NS4A (2)配列番号7の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:702塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:NS3+NS4A (2)配列番号8の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:855塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:pNB182Δ4AHT (2)配列番号9の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:711塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: (2)配列番号10の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:855塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: (2)配列番号11の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:15塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:二本鎖 (ii)配列の種類:cDNA (2)配列番号12の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:28塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: (2)配列番号13の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:79塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号: (2)配列番号14の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:14アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:NS4A Active Mutant (2)配列番号15の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:13アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:NS4A Active Mutant (2)配列番号16の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:17アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Soluble 5A/5B Substrate (2)配列番号17の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:16アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Mutant 5A/5B Substrate (2)配列番号18の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:17アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Mutant Soluble 5A/5B Subs
trate (2)配列番号19の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:18アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Soluble 5A/5B Substrate (2)配列番号20の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:18アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Soluble 5A/5B Substrate (2)配列番号21の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:20アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Soluble 4A/5A Substrate (2)配列番号22の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:13アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:histidine tag (2)配列番号23の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:9アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:hydrophilic tail (2)配列番号24の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:4アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:hydrophilic tail (2)配列番号25の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:9アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:hydrophilic tail (2)配列番号26の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:162塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:NS4A Mutant (2)配列番号27の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:810塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:pNB182Δ4AHT (2)配列番号28の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:162塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Native NS4A (2)配列番号28の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:162塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Native NS4A (2)配列番号29の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:33アミノ酸残基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Carboxl 33 mer of NS4A (2)配列番号30の情報: (i)配列の特色: (A)長さ:33アミノ酸残基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:ポリペプチド (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:Carboxl 33 mer of NS4A of
HCV−BK strain
フロントページの続き (72)発明者 ラマナサン, ラタ アメリカ合衆国 ニュージャージー 07052, ウエスト オレンジ, バレ ー ウェイ 32 (72)発明者 バトキーウィッツ, ナンシー ジェ イ. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07060,プレインフィールド, オーク レーン 1000 (56)参考文献 J.Virology,Vol.67, No.7,P.4017−4026(1993) J.Virology,Vol.67, No.7,P.3835−3844(1993) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 C07K 19/00 C12N 9/50 C12Q 1/37 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】HCV NS4Aコファクターに融合したネイティ
    ブなHCV NS3プロテアーゼの触媒ドメインからなる、単
    離された、可溶性の、活性のある共有結合したHCV NS3
    −NS4A複合体であって、HCV NS3プロテアーゼによる開
    裂を防止するために該コファクターがNS3/NS4A切断部位
    における1個またはそれ以上のアミノ酸残基の欠失また
    は置換により改変されているものである複合体。
  2. 【請求項2】さらに該複合体に融合した可溶化モチーフ
    を含む、請求項1の共有結合したHCV NS3−NS4A複合
    体。
  3. 【請求項3】可溶化モチーフがLysまたはArgアミノ酸残
    基を含むものである、請求項2の共有結合したHCV NS3
    −NS4A複合体。
  4. 【請求項4】可溶化モチーフが配列番号:2、配列番号:2
    3または配列番号:24により定義されるものである、請求
    項2の共有結合したHCV NS3−NS4A複合体。
  5. 【請求項5】配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配
    列番号:10または配列番号:27により定義される配列を有
    する、請求項2の共有結合したHCV NS3−NS4A複合体。
  6. 【請求項6】(a)蛋白分解が生じうる条件下で、共有
    結合したHCV NS3−NS4A複合体をペプチド基質およびプ
    ロテアーゼ阻害剤と思われる物質と接触させる工程;お
    よび (b)共有結合したHCV NS3−NS4A複合体が基質を開裂
    したかどうかを調べる工程 を含む、HCV NS3プロテアーゼの阻害剤の同定方法であ
    って、共有結合したHCV NS3−NS4A複合体が、HCV NS4A
    コファクターに融合したネイティブなHCV NS3プロテア
    ーゼの触媒ドメインからなり、HCV NS3プロテアーゼに
    よる開裂を防止するために該コファクターがNS3/NS4A切
    断部位における1個またはそれ以上のアミノ酸残基の欠
    失または置換により改変されているものである方法。
  7. 【請求項7】共有結合したHCV NS3−NS4A複合体がさら
    に該複合体に融合した可溶化モチーフを含むものである
    請求項6の方法。
  8. 【請求項8】可溶化モチーフがLysまたはArgアミノ酸残
    基を含むものである請求項7の方法。
  9. 【請求項9】可溶化モチーフが配列番号:2、配列番号:2
    3または配列番号:24により定義されるものである請求項
    8の方法。
  10. 【請求項10】共有結合したHCV NS3−NS4A複合体が配
    列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配列番号:10また
    は配列番号:27により定義されるアミノ酸配列を有する
    ものである請求項6の方法。
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