JP3090556U - 組立式包装用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り畳みと組み立てができ、しかも安価に製
作できる筒状の組立式包装用容器を提供する。 【解決手段】 １枚の板状本体を連続させて、その対向
する両端部２０、２１を内側に押圧することによって、
断面形状が円形又は偶数の辺を有する多角形の筒状とし
た容器本体２の両開口部の端部に、容器本体２の端部を
内側に折曲げて貼着した段差を設け、この段差で、内部
に挿入されて内面に当接する底板３と蓋板４を保持する
ことによって組み立てるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、胴部となる容器本体の断面形状が円形又は偶数の辺を有する多角形 の筒状である組立式包装用容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、筒状の包装用容器は、底板が胴部となる容器本体と分離することなく一 体となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような包装用容器は、折り畳むことができないため、使用 しない時の保管や運搬の際、かさばってしまい非常に不便であった。 そこで、本考案は前記課題を解決することを目的とし、保管や運搬の時には、 底板と蓋板を分離し、容器本体も折曲げることによって、折り畳むことができ、 使用の時には、分離した容器本体、底板、蓋板を組み立てることができる組立式 包装用容器を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段、及び考案の効果】

以下、前記課題を解決するためになされた本考案の特徴について詳述する。 前記請求項１の考案は、胴部を構成する容器本体と、底板、蓋板が夫々分離可 能な組立式包装用容器であって、 前記容器本体は、１枚の板状部材を連続させた対向する両端部を折曲げ可能と し、該両端部を内側に向けて押圧することによって、断面形状が円形又は偶数の 辺を有する多角形の筒状となり、 前記容器本体の両開口部の端部を内側に折曲げて貼着することによって、段差 を設け、 該段差で前記容器本体の断面形状と合致又は略合致した前記底板と前記蓋板を 前記容器本体の内面に当接した状態で保持することにより組み立てることを特徴 とする。

【０００５】 請求項１の組立式包装用容器によれば、底板と蓋板を容器本体から分離させ、 容器本体も両端部を折曲げることによって、折り畳むことができるため、使用し ない時の保管や運搬の際、かさばることがなく、極めて有用である。 また、組立式包装用容器は、１枚の板状部材と、底板、蓋板のみで製作できる ので、製作が極めて容易であり、製作費用も安価である。

【０００６】 次に、請求項２に記載の考案は、前記段差より中央側の、前記蓋板の厚み分離 れた位置に、 前記容器本体の一部を切り欠いた切り欠き部を設け、該切り欠き部を内側に折 曲げることによって、該切り欠き部を前記容器本体の内側に突出させ、 該切り欠き部と前記段差とで、前記蓋板を保持することを特徴とする。

【０００７】 請求項２の組立式包装用容器よれば、切り欠き部を内側に折曲げるだけで、切 り欠き部と段差とで、蓋板を両側でより安定して保持することができる。 しかも、この切り欠き部は、容器本体の一部を切り欠くだけで製作できるので 、製作費用も安価である。

【０００８】 請求項３に記載の考案は、前記蓋板の中央部に、穴を設けたことを特徴とする 。 請求項３の組立式包装用容器よれば、蓋板の穴に指等を入れることによって、 蓋板を容器本体から簡単に取り外すことができる。

【０００９】 また、蓋板を開けることなく、穴から内部に収納されている収納物を取り出す こともできる。 さらに、内部に芳香剤、消臭剤等の薬剤を収納することにより、穴を香りや臭 いの吐出口あるいは吸入口とすることもできる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施形態について一例を挙げて説明する。 組立式包装用容器１は、図１に示すように、胴部を構成する容器本体２と、容 器本体２にはめ込まれる底板３及び蓋板４とからなる。

【００１１】 容器本体２は、図２に示すように、１枚の板状部材によって構成されおり、こ の板状部材は、例えば厚紙、段ボール、合成樹脂製のシート等の材質のものが使 用できる。 板状部材は、一方の端部に糊付け辺１０を有し、この糊付け辺１０と他方の端 部１１を貼着することによって連続し、開くことによって、図３に示すように、 断面形状が１６角形の筒状となる。

【００１２】 ２０、２１は、筒状となった容器本体２の対向する位置に設けられた両端部で あり、この両端部２０、２１は、夫々図２に示す折線２５、２６を容器本体２の 全体にわたって設けることによって折曲げが可能となっている。 このため、両端部２０、２１を折曲げることによって、容器本体２は、折り畳 むことができ、両端部２０、２１を、内側である図１に示す矢印方向に押圧する ことによって、容器本体２が開き、断面形状が１６角形の筒状となる。

【００１３】 容器本体２の両開口部は、板状本体の端部を内側に折曲げて、板状本体に貼着 した折曲げ部３０、３１が設けられている。 このため、折曲げ部３０、３１の先端は、図４に示すように、容器本体２の内 部に突出した段差部４０、４１、４２、４３となる。

【００１４】 折曲げ部３０、３１は、折線２５、２６が設けられている部分には、切れ目５ ０、５１、５２、５３を設け、両端部２０、２１を折曲げ易くしている。 容器本体２の一部には、段差部４０、４１より、蓋板４の厚み分、中央側に離 れた位置に２本の線状に切り欠いた切り欠き部５７、５８が設けられている。

【００１５】 この切り欠き部５７、５８は、容器本体２の内側に向かって中央から折曲げる ことによって、容器本体２の内側に突出する。 底板３及び蓋板４は、容器本体２の断面形状に略合致し、容器本体の内面に当 接する大きさの円板状である。勿論、底板３及び蓋板４は、断面形状が合致した １６角形であってもよく、その材質は、板状部材と同じ材質のものが使用できる 。

【００１６】 蓋板４の中央部には、円形の穴６０が設けられている。 このような、底板３及び蓋板４は、図１に示す矢印方向から、容器本体２内に 挿入され、図４に示すように、容器本体２の内面に当接した状態で、段差部４０ 、４１、４２、４３で保持されるようにしてはめ込まれる。

【００１７】 また、底板３及び蓋板４は、図１の矢印に示す一方向から、夫々順に容器本体 ２内に挿入してもよい。 蓋板４は、容器本体２の内側に突出した切り欠き部５７、５８によって、下方 でも保持される。

【００１８】 このようにして組み立てられた組立式包装用容器１は、種々の用途に使用でき る。 例えば、内部に菓子等の食料品や芳香剤、消臭剤等の薬剤、あるいはコンパク トディスク等円形のものも収納できる。

【００１９】 この時、蓋板４の穴６０は、収容物によっては、シール等で封をすればよい。 使用した組立式包装用容器１を折り畳むには、蓋板４の穴６０に指等を入れて 、蓋板４を容器本体２から抜き出すように取り外すと共に、底板３を外部から内 部に向けて押し込むようにして取り外し、容器本体２を両端部２０、２１で折曲 げて折り畳めばよい。

【００２０】 このため、組立式包装用容器１は、折り畳みと組み立てにより、収納物の使用 後も再度使用することができる。 その際、例えば収容物が食品であった場合、食品を食べ終って折り畳んだ組立 式包装用容器１を再度組み立て、容器本体２の内部に芯棒を抜いたトイレットペ ーパー等のロール状の紙を入れ、蓋板４を保持させた後、図５に示すように、ロ ール状の紙の内側から、紙Ｐを穴６０を通して抜き出してペーパーホルダーとし て使用することもできる。

【００２１】 尚、本考案は、その要旨を逸脱しない限り種々なる改良は自由である。 例えば、本実施例では、容器本体の断面形状を、１６角形としたが、断面形状 は、両端部を折曲げて、折り畳むことができる円形又は偶数の辺を有する多角形 であればよく、例えば４角形、６角形、８角形等でもよい。勿論、容器本体の断 面形状を４角形、６角形、８角形とした場合、底板及び蓋板も４角形、６角形、 ８角形となる。

【００２２】 また、蓋板４の穴６０の一部に切り込みを設け、紙の抜き出しを容易にするよ うにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の組立式包装用容器を組み立てる状態
の説明図である。

【図２】 本考案の組立式包装用容器の容器本体の展開
図である。

【図３】 本考案の組立式包装用容器を組み立てた状態
の斜視図である。

【図４】 本考案の組立式包装容器の断面図である。

【図５】 本考案の組立式包装容器をペーパーホルダー
として使用した斜視図である。

【符号の説明】

１…組立式包装容器、２…容器本体、３…底板、４…蓋
板、２０，２１…両端部、４０，４１，４２，４３…段
差部、５７，５８…切り欠き部、６０…穴

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴部を構成する容器本体と、底板、蓋板
   が夫々分離可能な組立式包装用容器であって、 前記容器本体は、１枚の板状部材を連続させた対向する
   両端部を折曲げ可能とし、該両端部を内側に向けて押圧
   することによって、断面形状が円形又は偶数の辺を有す
   る多角形の筒状となり、 前記容器本体の両開口部の端部を内側に折曲げて貼着す
   ることによって、段差を設け、 該段差で前記容器本体の断面形状と合致又は略合致した
   前記底板と前記蓋板を前記容器本体の内面に当接した状
   態で保持することにより組み立てることを特徴とする組
   立式包装用容器。
2. 【請求項２】 前記段差より中央側の、前記蓋板の厚み
   分離れた位置に、 前記容器本体の一部を切り欠いた切り欠き部を設け、該
   切り欠き部を内側に折曲げることによって、該切り欠き
   部を前記容器本体の内側に突出させ、 該切り欠き部と前記段差とで、前記蓋板を保持すること
   を特徴とする請求項１記載の組立式包装用容器。
3. 【請求項３】 前記蓋板の中央部に、穴を設けたことを
   特徴とする請求項１又は請求項２記載の組立式包装用容
   器。