JP3981749B2

JP3981749B2 - 蓋付容器の収納ケース

Info

Publication number: JP3981749B2
Application number: JP2003309742A
Authority: JP
Inventors: 孝好西野
Original assignee: 株式会社グラフィック
Priority date: 2003-09-02
Filing date: 2003-09-02
Publication date: 2007-09-26
Anticipated expiration: 2023-09-02
Also published as: JP2005075429A

Description

本発明は、容器本体内に内容物を収納して蓋をした円形状容器における蓋の脱落を防止することのできる蓋付容器の収納ケ−スに関する。

円形状の容器本体内に内容物、たとえば寿司などの食物を収納し、その容器本体に蓋をして配送することが行われている。この場合、配送途中などで蓋が脱落し容器本体内に異物が混入する恐れを防ぐために、蓋を容器本体に固定することが行われており、一般的に容器本体と蓋にまたがり、その外面に、片面に接着材を塗着したテープ或いはラベルを貼り付けることにより固定している。

しかし、接着材を塗着したテープ或いはラベルの固定では、容器の表層材によって接着力が不足し配送途中で剥がれたり、また接着力が強すぎて剥がしにくく、残留物が容器に付着し体裁が悪いなどの問題があった。

本発明が解決しようとする課題は、内容物を収納した容器の蓋を容器に異物を付着することなく、簡単かつ体裁よく固定することができ、斯かる問題を解消する点である。

本発明は、蓋付容器の蓋の外表面に対向する上壁と、前記容器の底部外表面に対向する底壁と、前記上壁と底壁とに連結し互いに対峙する両側壁を有し、一端の開口から蓋付容器を挿入して該蓋付容器を、前記上壁と底壁および両側壁とにより囲まれた空間内に収納してなる蓋付容器の収納ケースであって、前記両側壁のそれぞれに前記蓋付容器の側面の一部を嵌入して外部に突出させる開口を形成するとともに、前記底壁の中央部に、前記一端の開口位置から前記側壁の開口端と対応する位置にまで伸びるＴ字状の切込みを形成し、前記蓋付容器の挿入時、前記Ｔ字状の切込みにより前記一端の開口を押し広げてなることを最も主要な特徴とする。

本発明に係る蓋付容器の収納ケ−スでは、両側の側壁のそれぞれに蓋付容器の一部を嵌入して外部に突出させる開口を形成するとともに、底壁の中央部に、容器の収納時に前記側壁を押し広げるＴ字状の切込みを形成しているので、ケースの両側の側壁間寸法よりも大きい径の容器を、蓋を上部したまま、すなわち容器内の収納物を乱すことなくケース内へ押し込むだけで容易に収納することができ、また容易に取り出すことができる。収納中は容器の側壁はケースの弾性によりもとに戻り、側壁の開口からの容器の一部の突出により容器がケースに対して位置決めされるとともに、容器本体と蓋が固定され、蓋の脱落を確実に回避することができる。

また、容器に接着剤などの付着がなく容器の体裁を損ねることもなく、特に内容物が食べ物である場合には、衛生観を高めることができる。さらに、ケースの上面に印刷を施し装飾性を高めたり、容器内の収納物の表示や取り扱いなども自在に記述することもできる。

内容物を収納した容器の蓋を容器に異物を付着することなく、簡単かつ体裁よく固定する目的を、容器の一部を嵌め込む開口を設けたケースに収納することにより実現した。

図１は、本発明の実施例に係る蓋付容器の収納ケ−スの構成を示すもので、（ａ）は斜視図、（ｂ）は平面展開図である。なお、この例に示す収納ケースは、図２に示すように円筒状の容器本体８に蓋９を被せた円筒状の容器Ｂを収納するものを対象としている。

収納ケ−スＡは、図１（ａ）に示すように、上壁１と底壁２および側壁３ａおよび３ｂとにより角筒状に形成され、互いに対峙する両側壁３ａおよび３ｂのそれぞれに互いに対向する開口５ａおよび５ｂが形成されている。そして底壁２の中央部には、容器を挿入する挿入口１０となる側の端縁から伸びるＴ字状の切り込み６が適宜の位置、この例では開口５ａおよび５ｂの挿入口１０と反対側端部に対応する位置まで形成されている。なお、７は折り筋で、切り込み６を境にして挿入口１０側の側壁３ａおよび３ｂを外方に開いたときの収納ケ−スＡの不規則な歪を吸収するものである。この折り筋７は必ず必要とするものではなく、また図示のようにＴ字状の両端から底壁２の端縁１点に向けて形成したものに限られない。

両側壁３ａおよび３ｂの高さ寸法は収納する容器の高さ寸法にほぼ同様とされ、上壁１と底壁２の幅寸法は収納する容器の最大の幅寸法、この例では円筒状の容器の直径寸法よりも小さく設定されている。また、開口５ａおよび５ｂは両側壁３ａおよび３ｂのそれぞれを２分し、その幅は上壁１と底壁２の幅寸法を収納する容器の幅寸法よりも小さくした分、容器の一部が嵌め合わされて外部に突出する寸法とされている。

この収納ケ−スＡは、図１（ｂ）に示すように、長方形をなす１枚のコートボール紙（印刷効果をよくするため表面を白くコートしたボール紙）を、所定の位置に開口５ａおよび５ｂに相当する抜き穴５ａおよび５ｂを形成した後、上壁１、底壁２、側壁３ａおよび３ｂの端縁に相当する箇所で折り曲げ、一方の端部を他方の端部に形成した糊代４に重ねて固着して作成される。なお、収納ケ−スＡの材料は、コートボール紙に限らずコートアイボリ紙、硬質のエンビ、ＰＰ、ＰＥＴなどでもよい。

以上のように構成した収納ケ−スＡに容器を収納するには、図２に示すように行う。すなわち、容器本体８に内容物を収納して蓋９をした円形状の容器Ｂを、収納ケ−スＡの切り込み６が形成されている側の端部（挿入口１０）から押し込む。この押し込みでＴ字状の切り込み６により側壁３ａおよび３ｂが弾性力に抗して外方に開き、容器Ｂは収納ケ−スＡ内に挿入される。このとき底壁２の切り込み６のない部分２ａ、その部分に連なる側壁３ａ、３ｂおよび上壁１の部分は広がらず、容器Ｂの、収納ケ−スＡの上壁１と底壁２の幅寸法を超える外周面は開口５ａおよび５ｂの挿入口１０と反対側端縁に当接して停止し、容器Ｂの、収納ケ−スＡの上壁１と底壁２の幅寸法を超える外周面、すなわち直径周辺部分が開口５ａおよび５ｂに嵌め合わされる。その嵌め合わせにより押し広げる作用力はなくなり、図２（ｂ）に示すように側壁３ａおよび３ｂは元の状態に戻り、容器Ｂは開口５ａおよび５ｂの端縁に挟まれて、ケースＡに対して位置決めされるとともに、容器本体８と蓋９が固定される。

容器ＢをケースＡから取り出すには、収納ケ−スＡの切り込み６が形成されていない端部から容器Ｂを押す。この押しでＴ字状の切り込み６が弾性力に抗して開き、同時に側壁３ａおよび３ｂを外方に開き、容器Ｂを取り出す。

なお、以上の実施例では、切り込み６はＴ字状をなすが、その形状は直線状、Ｙ字状、矢印状であつてもよく、Ｔ字状、Ｙ字状、矢印状の端部は湾曲させてもよい。また、以上の実施例では円筒状の容器であるが、容器の形状は円錐台状、逆円錐台状など任意であり、また収納する容器は一つに限らず、複数積み重ねたものであってもよい。

本発明の実施例に係る蓋付容器の収納ケ−スの構成を示す構成図で（ａ）は斜視図、（ｂ）は平面展開図である。図１に示す蓋付容器の収納ケ−スの説明図である。

符号の説明

１上壁
２底壁
３ａ，３ｂ側壁
５ａ，５ｂ開口
６切り込み
８容器本体
９蓋
１０挿入口
Ａ収納ケース
Ｂ容器

Claims

蓋付容器の蓋の外表面に対向する上壁と、前記容器の底部外表面に対向する底壁と、前記上壁と底壁とに連結し互いに対峙する両側壁を有し、一端の開口から蓋付容器を挿入して該蓋付容器を、前記上壁と底壁および両側壁とにより囲まれた空間内に収納してなる蓋付容器の収納ケースであって、前記両側壁のそれぞれに前記蓋付容器の側面の一部を嵌入して外部に突出させる開口を形成するとともに、前記底壁の中央部に、前記一端の開口位置から前記側壁の開口端と対応する位置にまで伸びるＴ字状の切込みを形成し、前記蓋付容器の挿入時、前記Ｔ字状の切込みにより前記一端の開口を押し広げてなることを特徴とする蓋付容器の収納ケース。
前記収納ケースはコートボール紙であることを特徴とする請求項１に記載の蓋付容器の収納ケース。