JP3090428B2 - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JP3090428B2
JP3090428B2 JP5410197A JP5410197A JP3090428B2 JP 3090428 B2 JP3090428 B2 JP 3090428B2 JP 5410197 A JP5410197 A JP 5410197A JP 5410197 A JP5410197 A JP 5410197A JP 3090428 B2 JP3090428 B2 JP 3090428B2
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秀喜 有賀
正夫 川合
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両制御装置にか
かり、詳しくは有段変速機及び無段変速機を含む自動変
速装置の変速比の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、運転者に車両の現在地周りの道路
情報を知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導す
るナビゲーションシステム装置が車両に搭載され、この
装置に備えられた車両の現在位置の周囲に関する道路情
報に応じて、自動変速機の制御パターンを変更する変更
手段を備えた自動変速機の制御装置が提案されている
(特公平6-58141号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の制御装置においては、必ずしも運転者の走行感覚に合
致した変速段の選択が行なわれない場合がある。例え
ば、カーブを走行する場合の運転操作においては、カー
ブに進入する際に、好ましい車速まで減速が行なわれる
が、この減速を補助するためにシフトダウンをすること
が望ましい。そして、このシフトダウンを自動的に行う
ためには、ナビゲーションシステムに記憶されている道
路情報に基づいて変速段を制御する必要がある。
【0004】しかし、道路情報には実際の地形に対する
誤差があり、また、現在地を検出するセンサにも誤差が
あるため、ナビゲーションシステムの道路情報に基づい
た制御を行うと、変速段を変更するタイミングに誤差が
生じ、運転者の走行感覚に合致しないおそれがある。
【0005】また、記憶されている道路情報のみで実際
の道路状況を充分に把握することは困難な場合もある。
例えば、路面凍結などのような天候による路面状況の変
化、道路工事による路面の変化などである。このような
路面の変化に対して、これを判定するセンサー等を設
け、その判定結果に基づき変速比制御のON/OFFを
行う方法を取ることもできる。しかし、その判定結果
と、運転者の意図とが必ずしも合致しない場合もある。
【0006】このような観点から、本発明は、運転者が
道路状況の変化を認知した場合において、運転者の判断
を優先し、ナビゲーションシステムによる変速比制御を
望まない場合には、運転者の意志により制御を解除する
ことのできる車両制御装置を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の本発明により達成される。
【0008】
【0009】(道路情報を記憶した道路情報記憶
手段と、 現在地を検出する現在地検出手段と、 車速を検
出する車速検出手段と、 自動的に変速比を選択する自動
変速装置と、 運転者の減速操作を検出する減速操作検出
手段と、 車両の進行方向上に位置する特定点を前記道路
情報記憶手段から探索するとともに、該特定点を通過す
る際の推奨走行速度を算出する推奨走行速度算出手段
と、探索された特定点から現在地までの距離を算出する
距離算出手段と前記現在地から特定点までの距離と前
記特定点における推奨走行速度と検出された車速とから
前記自動変速機が選択する変速比の範囲を決定する決定
手段と、 前記減速操作検出手段により減速操作が検出さ
れた場合、前記自動変速機が選択する変速比を前記決定
された範囲内となるように設定する変速比設定手段と、
前記変速比設定手段による変速比設定の実行と解除を選
択する選択手段とを備えたことを特徴とする車両制御装
置。
【0010】() 前記選択手段によって変速比設定
が解除された場合に、前記決定された変速比の範囲を変
更する解除手段を有する上記(1)に記載の車両制御装
置。
【0011】() 前記選択手段によって変速比設定
が解除された場合に、車両の状態及び車速に応じて、決
定された変速比の範囲を変更する解除手段を有する上記
(1)に記載の車両制御装置。
【0012】() 前記解除手段は、前記選択手段に
より制御が解除された地点に対応する特定点を設定し、
前記設定された特定点通過時の車速と現在車速に応じ
て、変速比の範囲を決定する上記()に記載の車両制
御装置。
【0013】() 前記特定点は、道路形状を表現す
るノードである上記(2)から)のいずれかに記
載の車両制御装置。
【0014】() さらに、シフトポジション検出手
段を有し、変速比設定手段は、シフトポジションがドラ
イブレンジに位置する場合に、変速比を決定した範囲内
となるように設定をおこなう上記(1)から)のい
ずれかに記載の車両制御装置。
【0015】() 前記選択手段は、通常の運転姿勢
において運転者の手の届く位置に設けられている上記
(1)から)のいずれかに記載の車両制御装置。
【0016】() 前記自動変速装置は、有段変速機
である上記(1)から)のいずれかに記載の車両
制御装置。
【0017】() 前記自動変速装置は、無段変速機
である上記(1)から)のいずれかに記載の車両
制御装置。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適実施形態の1
つについて、添付図面に基づいて詳説する。図1は、本
発明の車両制御装置の構成を示すブロック図である。本
発明の車両制御装置1は、ナビゲーションシステム装置
10と、自動変速装置と、ATモード選択部20と、車
両状態検出部30とを備えている。ナビゲーションシス
テム装置10は、ナビゲーション処理部11と、道路情
報記憶手段であるデータ記憶部12と、現在位置検出部
13と、選択手段として制御解除スイッチ14と、通信
部15と、入力部16と、表示部17と、音声出力部1
9とを有している。
【0019】ナビゲーション処理部11は、入力された
情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種演算処理
を行い、その結果を出力する中央制御装置(以下「CP
U」という)111を備えている。このCPU111
は、データバス等のバスラインを介してROM112と
RAM113が接続されている。ROM112は、目的
地までの経路の検索、経路中の走行案内、特定区間の決
定等を行うための各種プログラムが格納されているリー
ド・オンリー・メモリである。RAM113は、CPU
111が各種演算処理を行う場合のワーキング・メモリ
としてのランダム・アクセス・メモリである。
【0020】データ記憶部12は、地図データファイ
ル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道
路データファイル、写真データファイル、および各地域
のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内などの各種地
域毎との情報が格納された他のデータファイルを備えて
いる。これら各ファイルには、経路探索を行うととも
に、探索した経路に沿って案内図を表示したり、交差点
や経路中における特徴的な写真やコマ図を出したり、交
差点までの残り距離、次の交差点での進行方向を表示し
たり、その他の案内情報を表示部17や音声出力部19
から出力するための各種データが格納されている。
【0021】これらのファイルに記憶されている情報の
内、通常のナビゲーションにおける経路探索に使用され
るのが交差点データ、ノードデータ、道路データのそれ
ぞれが格納された各ファイルである。これらのファイル
には、道路の幅員、勾配、路面の状態、コーナの曲率半
径、交差点、T字路、道路の車線数、車線数の減少する
地点、コーナの入口、踏切、高速道路出口ランプウェ
イ、高速道路の料金所、道路の幅員の狭くなる地点、降
坂路、登坂路などの道路情報が格納されている。
【0022】各ファイルは、例えば、DVD、MO、C
D−ROM、光ディスク、磁気テープ、ICカード、光
カード等の各種記憶装置が使用される。なお、各ファイ
ルは記憶容量が大きい、例えばCD−ROMの使用が好
ましいが、その他のデータファイルのような個別のデー
タ、地域毎のデータは、ICカードを使用するようにし
てもよい。
【0023】また現在位置検出部13は、GPSレシー
バ131、地磁気センサ132、距離センサ133、ス
テアリングセンサ134、ビーコンセンサ135、ジャ
イロセンサ136とを備えている。GPSレシーバ13
1は、人口衛星から発せられる電波を受信して、自車の
位置を測定する装置である。地磁気センサ132は、地
磁気を検出して自車の向いている方位を求める。距離セ
ンサ133は、例えば車輪の回転数を検出して計数する
ものや、加速度を検出して2回積分するものや、その他
計測装置等が使用される。ステアリングセンサ134
は、例えば、ハンドルの回転部に取り付けた光学的な回
転センサや回転抵抗ボリューム等が使用されるが、車輪
部に取り付ける角度センサを用いてもよい。ビーコンセ
ンサ135は、路上に配置したビーコンからの位置情報
を受信する。ジャイロセンサ136は、車両の回転角速
度を検出しその角速度を積分して車両の方位を求めるガ
スレートジャイロや振動ジャイロ等で構成される。
【0024】現在位置検出部13のGPSレシーバ13
1とビーコンセンサ135は、それぞれ単独で位置測定
が可能であるが、その他の場合には、距離センサ133
で検出される距離と、地磁気センサ132、ジャイロセ
ンサ136から検出される方位との組み合わせ、また
は、距離センサ133で検出される距離と、ステアリン
グセンサ134で検出される舵角との組み合わせによっ
て自車の絶対位置(自車位置)を検出するようになって
いる。
【0025】通信部15は、FM送信装置や電話回線等
との間で各種データの送受信を行うようになっており、
例えば情報センタ等から受信した渋滞などの道路情報や
交通事故情報等の各種データを受信するようになってい
る。
【0026】入力部16は、走行開始時の現在位置の修
正や、目的地を入力するように構成されている。入力部
16の構成例としては、表示部17を構成するディスプ
レイの画面上に配置され、その画面に表示されたキーや
メニューにタッチすることにより情報を入力するタッチ
パネル、その他、キーボード、マウス、バーコードリー
ダ、ライトぺン、遠隔操作用のリモートコントロール装
置などが挙げられる。
【0027】表示部17には、操作案内、操作メニュ
ー、操作キーの表示や、ユーザの要求に応じて設定され
た案内地点までの経路の表示や、走行する経路に沿った
案内図等の各種表示が行われる。表示部17としては、
CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディ
スプレイ、フロントガラスにホログラムを投影するホロ
グラム装置等を用いることができる。
【0028】音声入力部18はマイクロホン等によって
構成され、音声によって必要な情報が入力される。音声
出力部19は、音声合成装置と、スピーカとを備え、音
声合成装置で合成される音声の案内情報を出力する。な
お、音声合成装置で合成された音声の他に、各種案内情
報をテープに録音しておき、これをスピーカから出力す
るようにしてもよく、また音声合成装置の合成音とテー
プの音声とを組み合わせてもよい。
【0029】以上のように構成されたナビゲーションシ
ステム装置は、運転者に車両の現在地周りの道路情報を
知らせて、車両の目的地までの走行経路を誘導する。つ
まり、入力部16から目的地を入力すると、ナビゲーシ
ョン処理部11は、現在位置検出部13で検出された自
車位置に基づき、データ記憶部12から読み出した道路
情報から目的地までの走行経路を選択し、該経路を表示
部17に出力するとともに、該表示部17に表示された
走行経路と、音声出力部19から出力される音声によっ
て、運転者を目的地まで誘導する。また、目的地が入力
されていない場合には、自車位置の周辺の道路情報を表
示部17に出力する。
【0030】一方、選択手段である制御解除スイッチ1
4は、ナビゲーション処理部11にON/OFF信号を
供給し、この信号に基づき、ナビゲーション処理部11
は、道路情報に基づく変速段の規制制御を解除するかを
決定する。つまり、OFF信号が供給された場合には、
変速段の規制は行なわれない。図4に示されているよう
に、シフトレバー21の近傍に配置されている。制御解
除スイッチ14は、運転席の周囲に配置されることが好
ましく、切換操作する場合に、運転者の運転動作に支障
の生じない位置が望ましい。特に、運転時に運転者の姿
勢を変えなくても良い位置、運転者の視界を妨げない位
置、あるいは運転中に運転者の手の届く位置に配置され
ているとよい。換言すると、ハンドルに両手を掛けた運
転姿勢(通常の運転姿勢)における通常の運転動作を行
う範囲、例えばハンドルを握ったり、シフトレバーを操
作したりするために、手を動かすことのできる範囲内に
制御解除スイッチ14が配置されていることが好まし
い。
【0031】以上のようなナビゲーションシステム装置
10において、現在地検出手段は、現在位置検出部13
によって構成され、道路情報記憶手段は、データ記憶部
12によって構成される。自車位置の進行方向にある特
定点は、現在位置検出部13で検出された自車位置と自
車の走行方向および道路情報記憶手段に記憶されている
道路情報に基づき、ナビゲーション処理部11が決定す
る。また、距離算出手段は、現在位置検出部13と、デ
ータ記憶部12と、ナビゲーション処理部11とによっ
て構成され、図2及び図3に示されているように、現在
位置から各ノードまでの距離L1〜Lnを算出する。
【0032】ノード半径算出手段は、データ記憶部12
とナビゲーション処理部11とによって構成され、図2
に示されているように、各ノードN1〜Nn毎のノード
半径r1〜rnを計算する。ここで、ノードとは、デジ
タル地図において、道路の位置形状を示す要素で、デジ
タル化された道路情報は、道路上の位置を示す点(ノー
ド)とノード間を結ぶ線(リンク)により構成される。
本実施形態においては、ノードが特定点である。特定点
におけるノード半径の算出方法は、例えば特定点で交叉
するリンクの交叉角度から算出することができる。
【0033】また、推奨走行速度算出手段は、データ記
憶部12と現在位置検出部13とナビゲーション処理部
11とによって構成され、各ノード半径r1〜rnと、
予め設定されている旋回横Gより、図3に示されている
ような、予め定められたデータテーブルに従って、各ノ
ード位置を通過する際に推奨される車速(ノードスピー
ド)V1〜Vn(推奨走行速度)を各ノード毎に計算す
る。
【0034】次に、予定走行経路とは、既に車両の走行
経路が設定されている場合には、その設定されている経
路であり、設定されていない場合には、例えば直進した
場合に通過することが予想される経路とすることができ
る。このような、予定走行経路を探索する走行経路検出
手段を設けることによって、予定走行経路がより明確と
なり、制御性が向上する。
【0035】ATモード選択部20は、シフトポジショ
ンと変速モードを選択する操作部である。車両状態検出
部30は、車速検出手段である車速センサ31、減速操
作検出手段としてブレーキセンサ32、アクセル開度セ
ンサ33、ウィンカーセンサ34とを備え、さらにスロ
ットル開度センサ35を有してしている。車速センサ3
1は車速Vを、ブレーキセンサ32はブレーキが踏まれ
たか否か(ON/OFF)を、アクセルセンサ33はア
クセル開度αを、ウインカーセンサ34はウインカース
イッチのON/OFFを、スロットルセンサはスロット
ル開度θをそれぞれ検出する。
【0036】そして、検出された減速操作は、ブレーキ
のON/OFF信号、アクセル開度信号、ウインカのO
N/OFF信号として、それぞれナビゲーション処理部
11に供給される。また、車速センサ31で検出された
車速Vは、ナビゲーション処理部11と後述する電気制
御回路部40にそれぞれ供給され、スロットルセンサで
検出されたスロットル開度θは、電気制御回路部40に
供給される。
【0037】運転操作は、ブレーキのON信号によっ
て、運転者の減速操作を検出することができる。また、
アクセル開度αの変化によって、運転者の減速操作を検
出することができる。つまり、アクセル開度が零に近い
場合で、アクセル開度が所定の変化率(アクセルペダル
を踏み込んでいる量に対して、踏み込み量が減少した割
合)以上で減少した場合など、運転者の減速操作として
検出することができる。つまり、アクセルペダルを踏み
込んでいる状態から戻すという操作は、明らかに減速を
意図しているものとすることができるので、減速操作と
して検出することができる。この検出は、アクセル開度
αの変化量(減少量)、変化速度(減少速度)、変化加
速度(減少加速度)等によって行ってもよい。これらの
パラメータとアクセル開度αの変化後の状態とを組み合
わせて減速操作を検出することもできる。例えば、α≒
0の場合であっても、車両を惰性で走行させている場合
もあるので、アクセル開度の減少があり、かつ、α≒0
となった場合に減速操作として検出するようにすること
もできる。
【0038】さらに、ウインカのON信号によって、運
転者の減速の意志を予測し、減速操作として検出するこ
ともできる。このウインカON操作に基づく減速操作の
検出は、さらにウインカON時の車速と組み合わせて判
断してもよい。例えば、ウインカON時に、交差点への
進入等が可能な速度まで減速されていなければ、交差点
への進入等のために減速操作が行なわれるものと予測で
きるので、減速操作として検出し、既に充分減速されて
いる場合には、減速操作として検出しないこととするこ
ともできる。
【0039】本実施形態の自動変速装置は有段変速機で
あって、プラネタリギアを主体としたギアトレーン及び
ギアトレーンの各構成要素を係合、解放して変速段を形
成する油圧回路からなる機構部(図中、A/Tという)
41と、この機構部41を制御する電気制御回路部(以
下、A/T ECUという)40とを備えている。
【0040】ナビゲーションシステム装置10とA/T
ECU40とは、相互に通信線で接続され適宜通信が
行われる。A/T ECU40は、車速センサ31及び
スロットル開度センサ35が接続されており、車速セン
サ31からは車速信号が、スロットル開度センサ35か
らはスロットル開度信号が入力される。さらに、機構部
41に取り付けられた図示しないシフトポジションセン
サからはATモード選択部20で選択されたシフトポジ
ションに対応したシフトポジション信号が入力される。
シフトポジションセンサによって、シフトポジション検
出手段が構成される。
【0041】一方、A/T ECU40から機構部41
の油圧回路内のアクチュエータ(油圧ソレノイド)に対
して駆動信号が出力され、この駆動信号に基づき上記ア
クチュエータが作動して変速段の形成等を行う。A/T
ECU40は、また、EEPROM42にき記憶され
た制御プログラムにより制御されており、例えば、変速
段の選択は、スロットル開度センサ35より検出される
スロットル開度と、車速センサ31からの車速とに基づ
き、メモリテーブル(変速マップ)に基づき行われるよ
うに構成されている。この変速マップが自動変速装置固
有の変速段を決定する。
【0042】変速マップは、ノーマルモード、パワーモ
ードの各モードに応じて用意されており、ナビゲーショ
ン処理部11から供給される変速モード変更指令信号に
基づいて自動的に変更される。また、変速モードは、運
転者の意志によりATモード選択部20を介して変更す
ることもできる。
【0043】ここで、ノーマルモードは、燃費と動力性
能のバランスのとれた経済走行パターンで、通常走行に
用いるものである。パワーモードとは、動力性能を重視
したパターンで、山間地等での運転に使用するものであ
り、変速段マップでは、低速側の変速段の領域が大きく
取られている。
【0044】本実施態様では、この固有の変速マップを
変化させることなく、変速段の高速側(上限)を制限す
ることにより、結果的に変速段が低速側にシフトされた
ような制御を実行している。したがって、固有の変速マ
ップとして、どのような変速マップを用いることもでき
る。
【0045】ATモード選択部20が備えるシフトレバ
ー21は、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュー
トラルレンジ、ドライブレンジ、セカンドレンジ、ロー
レンジ、の6つのシフトポジションが選択可能な6ポジ
ションタイプで、機構部41に取り付けられた図示しな
いシフトポジションセンサと機械的に接続されている。
【0046】ドライブレンジのシフトポジションでは、
1〜4速の間で変速段が選択され、セカンドレンジで
は、1〜2速の間で変速段が選択され、ロウレンジで
は、1速の変速段のみが設定される。本実施態様では、
シフトレバー21がドライブレンジのシフトポジション
に保持されている場合にのみ、ナビゲーションシステム
装置10による変速段の規制が実行可能な構成となって
いる。例えば、A/T ECU40によって、4速が決
定されていてもナビゲーション処理部11により上限が
3速とされているときは、駆動信号は1速から3速まで
の範囲内でしか出力されない。そして、変速比を設定す
るアクチュエータ42に対して、その範囲内で駆動信号
が出力される。なお、上記シフトポジションは、A/T
ECU40からナビゲーション処理部11へも供給さ
れる。
【0047】なお、上記シフトポジションは、A/T
ECU40からナビゲーション処理部11へ供給され
る。エンジンコントロールユニット(図中、E/G E
CUという)50は、スロットル開度の信号と、エンジ
ン(図中、E/Gという)51からのエンジン回転数そ
の他(冷却水温、センサ信号等)とに基づき、燃料噴射
指令等を変化させて、エンジン51を制御する。
【0048】以上のように、規制手段は、ナビゲーショ
ン処理部11で構成され、変速比設定手段は、ナビゲー
ション処理部11とA/T ECU40とによって構成
される。本実施形態では、変更可能な変速段の範囲とし
て、上限値が制限された規制範囲とされる。
【0049】以下、ナビゲーション処理部11と、A/
T ECU40による変速段の選択制御について図5〜
図8に示されているフローチャートを参照して、第1の
実施形態の制御装置について詳説する。第1の実施形態
の制御装置は、制御解除スイッチ14がONされても、
すぐには制御解除を行わず、車両状態や車速の増加に伴
い、変速段の規制範囲を徐々に緩和して行く。
【0050】ここで図5は、ナビゲーション処理部11
で実行される処理の一部としての変速段規制制御ルーチ
ンを示している。図6は、A/T ECU40で実行さ
れる処理の一部としての変速段出力ルーチンを示してい
る。図5に示されているように、変速段規制制御ルーチ
ンは、カーブ制御ルーチン(ステップS10)と、解除
制御ルーチン(ステップS30)を備えている。カーブ
制御ルーチン(ステップS10)は、カーブを円滑に通
過するための減速をするために、どの様に変速段の上限
を設定するかという観点で設定されている。このカーブ
制御ルーチン(ステップS10)によって、変速比規制
手段ととしての機能が発揮される。解除制御ルーチン
(ステップS30)は、カーブ制御ルーチンによる制御
が解除された場合に、如何に円滑に変速段の上限規制を
解除するかという観点で設定されている。さらに、変速
段規制制御ルーチンでは、ステップS10またはステッ
プS30で設定された変速段の規制値を上限値指令信号
としてA/T ECU40へ出力する(ステップS5
0)。
【0051】図6に示されているように、変速段出力ル
ーチンは、EEPROM42の変速マップに基づき、固
有の変速段がいかなる変速段であるかを判断し(ステッ
プS601)、上記ナビゲーション処理部11側からの
変速段上限指令値(いかなる範囲内で変速段を選択可能
とする指令)を受信し(ステップS603)、自己の選
択した変速段と比較してその範囲内で変速段を決定し
(ステップS605)、変速用アクチュエータを駆動す
べくA/T41の機構部に対して指令信号を出力する
(ステップS607)。ステップS50とステップS6
05によって、変速比設定手段としての機能が発揮され
る。
【0052】図7に示されているフローチャートを参照
してカーブ制御ルーチン(ステップS10)の内容につ
いて説明する。先ず、現在位置検出部13から入力され
た自車位置、データ記憶部12から入力された道路デー
タ(道路種別、道路形状、各ノードの座標データ等が含
まれる)より、車両の現在位置より前方100mに存在
するノードを探索する(ステップS101)。
【0053】また、現在車速V0、アクセル開度α、ブ
レーキ信号ON/OFF、ウインカー信号ON/OF
F、現在の変速段等の車両情報を取得する(ステップS
102) 各ノードにおけるノード半径rを、そのノードの前後に
位置するノードから算出し、そのrから予め設定されて
いるマップに基づき、各ノードにおける推奨車速を求
め、また現在地から各ノードまでの区間距離Lを求め
る。この推奨車速に基づき、予め設定されている減速加
速度Gと区間距離Lとから、基準車速を算出する(ステ
ップS103)。このステップS103によって、推奨
走行速度算出手段としての機能が発揮される。
【0054】ここで、減速加速度Gは、これ以上、減速
加速度が大きい場合、変速段が3速以下の方が望ましい
とされる3速用の減速加速度(図3中のm2)と、変速
段が2速以下の方が望ましいとされる2速用の減速加速
度(図3中のm1)がある。これは、変速段が低速側に
ある方が、減速時の車両の安定性と制動に有利であるた
めである。これらの変速段は、例えば、図3に示されて
いるマップに基づき設定することができる。このような
減速加速度Gと距離Lとの関係を示したのが、図3の減
速加速度曲線m1、m2である。また、基準車速とは、
区間距離Lを各減速加速度で減速すると仮定した場合、
現在の車速はいかなる値であるかを示すものである。
【0055】次にステップS107へ進み、以下に記載
の判断が行なわれる。ノード点N1に対する基準車速
は、現在位置からの垂線と減速加速度曲線m1、m2が
交叉した点で現される。つまり、例えば、図3中におい
て、現在車速V0は、基準車速VB11より小さく、基
準車速VB12より大きいこととなる。減速加速度曲線
m1は、2速用の減速加速度を現し、同じくm2は3速
用の減速加速度を現している。従って、図3に現されて
いる現在位置では、ノードN1を通過するためには、3
速が最適変速段となり、また、ノードN2を通過するた
めには2速が最適変速段とされる。
【0056】以上のように、図3に基づき、ステップS
102において車速センサ31から入力された現在車速
V0とステップS103で得られた基準車速とを比較し
て、減速をするための制御が必要性か否かを判断する
(ステップS107)。例えば、図3に示す例では、現
在の変速段が4速の場合には、減速をするための制御が
必要であると判断される。ステップS103およびステ
ップS107により、規制範囲設定手段としての機能が
発揮される。
【0057】この、ステップS107においては、制御
が必要と判断されたノードは、カーブと認定する。制御
が必要でないと判断された場合には、カーブと認定しな
い。そして、変速段の変更が必要と判断されたノード
(制御が必要と判断されたノード)に対する変速段を比
較し、その中で最も変速段の上限の低い変速段を最適変
速段と決定する(ステップS107)。図3の例では、
ノードN1が3速、ノードN2が2速であるから、最も
低い2速が最適変速段として決定される。このステップ
S107により、規制手段としての機能が発揮される。
【0058】次に、制御解除スイッチ14によって、カ
ーブ制御の制御モードがOFFとされたかについて判断
する(ステップS109)。OFFとされている場合に
は(ステップS109:Y)、ステップS113へ進
み、変速段の規制範囲を変速段の規制制御を行わない旨
である上限4速に設定し、OFFとされていない場合に
は(ステップS109:N)、アクセル開度αにより、
減速操作(以下「イベント」という)がおこなわれたか
を判断する(ステップS111)。これにより運転者の
減速意志を検出することができる。本実施形態では、ア
クセル開度αが所定の変化率δ以上で減少し、かつその
後のアクセル開度αがほぼ零となった場合にイベントあ
りと判断する。このイベントは、アクセル開度αの変化
に基づく場合に限らず、ブレーキの踏み込みによって、
または、ウインカーのON操作によって、或いは、これ
らの操作に組み合わせによって、イベントを判断するこ
ととしてもよい。
【0059】イベントを検出しない場合には(ステップ
S111:N)、変速段の規制範囲を、変速段の規制制
御を行わない旨である上限4速に設定し(ステップS1
13)、メインルーチンにリターンする。イベントを検
出した場合には(ステップS111:Y)、ステップS
107で決定された最適変速段を変速段の上限値として
設定し(ステップS115)、メインルーチンへリター
ンする。
【0060】以上のような制御によって、運転者の意志
を尊重した変速段制御が行なわれる。つまり、イベント
をきっかけとして、変速段の規制が行なわれ、結果とし
てシフトダウンが行なわれれば、カーブ走行の際の減速
の補助が行なわれる。また、運転者が道路状況を判断
し、制御解除スイッチ14によって、変速段の規制制御
を解除することができ、これによって変速段規制制御に
運転者の意志が反映される。
【0061】次に、図8に示されているフローチャート
を参照して解除制御ルーチン(ステップS30)の内容
について説明する。制御解除スイッチ14によって、カ
ーブ制御の制御モードがOFFとされたかについて判断
する(ステップS301)。OFFとされている場合に
は(ステップS301:Y)、ステップS302へ進
み、現時点での現在地を最終ノードとして、ステップS
303の判断へ進む。OFFとされていない場合には
(ステップS301:N)、ステップS303を実行す
る。
【0062】カーブ制御の対象となったノードの内、現
在地に最も近いノード(最後に通過した最終ノード)通
過時の実際の変速段が何速であったのかを判断する(ス
テップS303)。前記実際の変速段は、該最終ノード
通過時の変速段が何速であったかを予め記憶することで
知ることができる。4速の場合は、解除する必要がない
と判断してステップS315に進み、なにも制御しない
旨である上限を4速に決定する。
【0063】3速の場合は、変速段の上限の3速から4
速への規制を解除するか判断するためステップS305
へ進む。2速の場合は、変速段の上限の2速から3速へ
の規制に変更するか判断するためステップS309へ進
む。現在の車速Vが、解除車速VK1を越えているかい
なかを判断する(ステップS305)。ここで、解除車
速VK1とは、カーブと認定された最終のノード通過時
の車速に、3速から4速へシフトアップされる変更車速
(例えば、5km/h)を加えた速度である。
【0064】越えている場合は、3速で十分に加速した
状態であると判断してステップS315に進み変速段の
規制制御を行わない旨である、上限指令値を4速に決定
する。越えていない場合は、まだ3速で加速する必要が
あるのか、もしくはすでに4速へ変速されているのかを
判断するためステップS307に進む。前回の上限指令
値が4速かどうかを判断する(ステップS307)。前
回が4速の場合には、すでに4速へ変速されていると判
断し、ステップS315へ進み、上限を4速に決定す
る。
【0065】前回が4速でない場合は、3速でまだ加速
が必要な状態(1つ前のステップがステップS305の
場合)もしくは3速へのシフトアップが必要な状態(1
つ前のステップがステップS311の場合)と判断して
上限を3速に決定する。
【0066】ステップS303で、2速と判断された場
合には、現在の車速Vが解除車速VK2を越えているか
否かを判断する(ステップS309)。ここで、解除車
速VK2とは、カーブと認定された最終のノード通過時
の車速と、3速から4速へシフトアップされる変更車速
(例えば、5km/h)と、2速から3速へシフトアッ
プされる変更車速(例えば、5km/h)との総和の速
度である。越えている場合には、2速若しくは3速で充
分に加速が行なわれた状態であると判断し、ステップS
315に進み、変速段の規制制御を行わない旨である、
上限指令値を4速に決定する。
【0067】越えていない場合には、変速段の上限の2
速から3速への規制を解除するか判断するため、ステッ
プS311へ進む。現在の車速Vが、解除車速VK3を
越えているかを判断する(ステップS311)。ここ
で、解除車速VK3とは、カーブと認定された最終のノ
ード通過時の車速と、2速から3速へシフトアップされ
る変更車速(例えば、5km/h)との和の速度であ
る。
【0068】越えている場合は、2速で十分加速した状
態であるが、すでに4速に変速されていないかを判断す
るため、ステップS309に進む。越えていない場合
は、まだ2速で加速する必要があるのかすでに他の変速
段に変更されているかを判断するためステップS313
に進む。
【0069】前回の上限指令値を判断し(ステップS3
13)、前回の上限指令地が3速以上の場合は、すでに
3速以上に変更されている状態であり、変速段を下げな
いためにステップS307へ進み、前回の指令値が4速
かどうかを判断する。4速の場合は、再び4速よりも下
に上限が規制されるのを防ぐため、ステップS315へ
進み、上限を4速に決定する。3速の場合は、再び3速
よりも下に上限が規制されるのを防ぐため上限を3速に
決定する(ステップS317)。
【0070】ステップS313で、前回指令値が2速と
判断された場合には、いまだ2速での加速が必要である
と判断して、上限を2速に決定する(ステップS31
9)。ステップS315、S317、S319の実行の
次に、A/T ECU40からの変速段信号により、A
/T ECU40で判断された変速段とステップS31
5、S317、S319で決定された上限指令値とを比
較する(ステップS321)。
【0071】上限指令値の方がA/T ECU40で判
断された変速段と同じか、若しくは大きい場合、加速す
るための準備が既にA/T ECU40側で整っている
と判断して、規制制御を解除する旨である上限を4速と
決定し(ステップS323)リターンする。指令値の方
がA/T ECU40で判断された変速段よりも小さい
場合は、まだ充分に加速されていないと判断して、規制
制御を解除することなく(上限を4速とすることなく)
リターンする。
【0072】以上のような制御動作の結果、例えば、制
御中にカーブを通過する際、カーブ進入時には、減速の
ために変速段の上限を規制し、カーブ脱出時には、車両
状態、車速の増加に伴い規制が解除される。また、制御
モードスイッチがOFFされた場合には、スイッチがO
FFされた時の車両状態、車速の増加に伴い、変速段の
上限を徐々に上げて規制解除をおこなう。このような解
除制御を行うことによって、不要な変速段の変更(シフ
トアップ)を抑制し、運転者の意図に沿った滑らかな走
行が可能となる。
【0073】次に、第2の実施形態の制御内容について
説明する。この第2の実施形態の装置では、制御解除ス
イッチがONされると同時に、変速可能な変速段の範囲
を規制する制御を解除する。ここで、図11は、ナビゲ
ーション処理部11で実行される処理の一部としての変
速段規制制御ルーチンを示している。
【0074】図11に示されているように、変速段規制
制御ルーチンは、カーブ制御ルーチン(ステップS1
0)、解除制御ルーチン(ステップS30)を備えてい
る。このカーブ制御ルーチン(ステップS10)及び、
解除制御ルーチン(ステップS30)は、第1の実施形
態の装置と同様の内容であるため、説明は省略する。
【0075】さらに、制御解除スイッチ14がON状態
か、OFF状態かの判断を行う(ステップS40)。こ
こで、制御解除スイッチがOFFの状態が検出された場
合(ステップS40:N)何もせずステップS50に進
みステップS10またはステップS30で決定された変
速段の規制値の内、上限の低い方を上限指令信号として
A/T ECU40へ出力する。また、制御解除スイッ
チがONの状態が検出された場合(ステップS40:
Y)、ステップS42へ進み、ステップS10及びステ
ップS30で 決定された変速段規制値を上段4速指令
へ変更する。
【0076】即ち、ステップS10のカーブ制御ルーチ
ンで、例えば上限指令値が2速に設定されていても、こ
のステップS42において、上限指令値4速に変更し、
規制制御を行わないようにする。ステップS41の判断
を経て、ステップS50に進むが、ステップS10及び
ステップS30で決定された変速段規制値は、どちらも
上限指令値が4速に変更されているのでここで選択され
る上限指令値は4速となる。このように、制御解除スイ
ッチがONされると、ステップS42において上限指令
値が、何も制御しない旨である4速に変更されるため、
変速段の規制制御を直ちに解除することができる。
【0077】上記第1および第2の実施形態では、カー
ブ制御ルーチンは、ナビゲーション処理部11で行うも
のとしたが、この場合に限らず、A/T ECU40に
おいて行う構成としてもよく、これらのうちの一部で上
記ルーチンの一部を担当する構成としてもよい。また
は、ナビゲーション処理部11に接続されたカードメモ
リ等から構成される外部制御装置において、上記制御を
行う構成とすることもできる。
【0078】以上説明した実施形態では、アクセル開度
αに基づいて運転者の減速の意志を判断(ステップS1
11)していたが、スロットルセンサから入力されるス
ロットル開度θ(即ち、エンジントルク)の変化率や値
に基づいて減速操作を検出し、減速の意志を判断するこ
ともできる。このほか、ウインカーセンサに基づき減速
操作を検出し、ウインカーオン操作の検出により減速の
意志を判断する構成としてもよい。或いは、アクセルの
減速操作、ブレーキの踏み込みによる減速操作、ウイン
カーのON操作による減速の予測の内、少なくとも2つ
の操作が検出された場合に、減速の意志があるものと判
断するように設定してもよい。この場合には、より確実
に減速の意志を確認することができ、運転者の意図によ
り一層沿った制御が可能となる。
【0079】また、A/T ECU40おける変速段の
決定は、アクセル開度と車速により、または、スロット
ル開度と車速により、或いはエンジンのトルクの大きさ
と車速によって行ってもよい。選択手段である制御解除
スイッチ14は、シフトレバー21の近傍に設けられた
スイッチの他、図9に示されているように、ハンドルの
内側に配置されたタッチスイッチ141としてもよい。
また、インストゥールメントパネル内にタッチスイッチ
をもうけ、これを制御解除スイッチとしてもよい。制御
解除スイッチの配置される位置は、運転者の運転に支障
のない位置、運転者が視線をずらさないですむ位置、或
いは運転者の運転意志に関する場所であればどこでもよ
い。
【0080】一方、変速段の規制制御中であることを表
示する表示手段を、運転席の近傍に設けることが好まし
い。例えば、図10に示されているように、車の走行状
態を表示する表示機器が集中して配置されているインス
トゥールメントパネル内に表示手段として確認ランプ1
71を設け、ランプ171点灯によって制御状態を示す
ようにすることができる。例えば、ランプ171の点灯
が、変速段の規制制御中を示すように設定することがで
きる。この他、表示手段としては、音声出力部19で構
成してもよい。選択手段によって、切り換える毎に、音
声にて運転者に告知する構成とすることもできる。具体
的には、例えば「変速段規制制御が入ります。」「変速
段規制制御が切れます。」と告知する構成としてもよ
い。このような選択手段は、音声入力部18によって構
成してもよい。この場合には、音声によって、例えば
「制御ON」、「制御OFF」と入力することによっ
て、制御モードのON/OFFを選択することができ
る。
【0081】さらに、変速段の規制制御の切り換えは、
選択手段による場合に加えて、シフトポジションによっ
て行われる構成を追加してもよい。つまり、シフトポジ
ションがドライブレンジから他のレンジへ切り換わった
場合には、選択手段により制御ONが選択されていて
も、制御OFFとし、A/T ECU40による変速段
の制御を優先する構成としてもよい。また、上記制御動
作におけるステップS109、S301における判断に
おいて、選択手段の状態に加えてシフトポジションがド
ライブレンジに位置しているかを判断する構成としても
よい。
【0082】自動変速装置には、上記有段変速機に限ら
ず無段変速機を有するものを用いてもよく、この場合に
は、変速比規制手段は、変速段ではなく、変速比の範囲
を規制し、変速比が決定される。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両制御
装置によれば、運転者が道路状況の変化を認知した時、
運転者の判断を優先し、ナビゲーションシステムによる
変速比制御を望まない場合には、運転者の意志により制
御を解除することができるので、走行環境に、より合致
した変速比の制御ができる。さらに、変速比の規制制御
を解除した場合には、車速に応じて徐々に変速比の規制
を解除する構成とすれば、制御解除後に不要なシフトア
ップが起きない。また、制御解除を選択する選択手段を
運転者の手の届く位置に設けることによって、運転操作
に支障を与えることなく、切り換え操作を容易かつ確実
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両制御装置の構成を示すブロック図
である。
【図2】道路上のノードの配置を示す模式図である。
【図3】変速段の上限値を決定する規制変速段マップで
ある。
【図4】シフトレバー近傍の制御解除スイッチの配置位
置を示す部分斜視図である。
【図5】ナビゲーション処理部の制御動作を示すフロー
チャートである。
【図6】A/T ECUの制御動作を示すフローチャー
トである。
【図7】ナビゲーション処理部の制御動作を示すフロー
チャートである。
【図8】ナビゲーション処理部の制御動作を示すフロー
チャートである。
【図9】ハンドルの斜視図である。
【図10】インストゥールメントパネルの構成を示す平
面図である。
【図11】第2実施形態におけるナビゲーション処理部
の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両制御装置 2 車両 10 ナビゲーションシステム装置 11 ナビゲーション処理部 12 データ記憶部 13 現在位置検出部 14 制御解除スイッチ 20 ATモード選択部 30 車両状態検出部 40 A/T ECU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−202991(JP,A) 特開 平9−303544(JP,A) 特許2903380(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/00 - 29/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路情報を記憶した道路情報記憶手段と、 現在地を検出する現在地検出手段と、車速 を検出する車速検出手段と、 自動的に変速比を選択する自動変速装置と、 運転者の減速操作を検出する減速操作検出手段と、 車両の進行方向上に位置する特定点を前記道路情報記憶
    手段から探索するとともに、該特定点を通過する際の推
    奨走行速度を算出する推奨走行速度算出手段と探索された特定点から現在地までの距離を算出する距離
    算出手段と前記現在地から特定点までの距離と前記特定点における
    推奨走行速度と検出された車速とから 前記自動変速機
    選択する変速比範囲を決定する決定手段と、前記減速操作検出手段により減速操作が検出された場
    、前記自動変速機が選択する変速比を前記決定された
    範囲内となるように設定する変速比設定手段と、前記変速比設定手段 による変速比設定の実行と解除を選
    択する選択手段とを備えたことを特徴とする車両制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記選択手段によって変速比設定が解除さ
    れた場合に、前記決定された変速比の範囲を変更する解
    除手段を有する請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 【請求項3】前記選択手段によって変速比設定が解除さ
    れた場合に、車両の状態及び車速に応じて、決定された
    変速比の範囲を変更する解除手段を有する請求項1に
    載の車両制御装置。
  4. 【請求項4】前記解除手段は、前記選択手段により制御
    が解除された地点に対応する特定点を設定し、前記設定
    された特定点通過時の車速と現在車速に応じて、変速比
    の範囲を決定する請求項3に記載の車両制御装置。
  5. 【請求項5】前記特定点は、道路形状を表現するノード
    である請求項1から4のいずれかに記載の車両制御装
    置。
  6. 【請求項6】さらに、シフトポジション検出手段を有
    し、変速比設定手段は、シフトポジションがドライブレ
    ンジに位置する場合に、変速比を決定した範囲内となる
    ように設定をおこなう請求項1から5のいずれかに記
    載の車両制御装置。
  7. 【請求項7】前記選択手段は、通常の運転姿勢において
    運転者の手の届く位置に設けられている請求項1から6
    のいずれかに記載の車両制御装置。
  8. 【請求項8】前記自動変速装置は、有段変速機である請
    求項1から7のいずれかに記載の車両制御装置。
  9. 【請求項9】前記自動変速装置は、無段変速機である請
    求項1から7のいずれかに記載の車両制御装置。
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