JP3089695B2 - ガラス繊維用水性サイズ剤 - Google Patents
ガラス繊維用水性サイズ剤Info
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Description
剤に関するものであり、更に詳しくは特に成形時に熱分
解ガスの発生の少ないガラス繊維用水性サイズ剤に関す
るものである。
フィメントを形成せしめた後、それらを数百本束ねて1
本のストランドとし、これを3〜6mmの長さに切断して
チョップドストランドとするか、あるいは更にそれらを
数十本集めてロービングを形成せしめることにより得ら
れるが、その際ガラス繊維の製造時あるいは熱可塑性樹
脂とのブレンド時の摩擦によって生じる糸割れ、毛羽立
ちを防ぎ、フィラメントを保護するためにサイズ剤が用
いられている。したがってサイズ剤の主成分であるバイ
ンダーにはガラス繊維の集束性が要求される。またガラ
ス繊維のサイズ剤に要求される他の性能は、耐熱性が高
く高温下でも黄変しにくいガラス繊維を与えることであ
る。この様なサイズ剤としては、特開昭59−1469
55号公報、特開昭62−292658号公報記載の水
性ポリウレタン樹脂系のものが知られている。
9−146955号公報、特開昭62−292658号
公報に記載されている水性ポリウレタン樹脂は、従来の
水性ポリウレタン樹脂に比べれば成形時の耐熱変色性に
ついては改良されたものの、成形時に熱分解ガスが発生
するという欠点があった。
樹脂としては、ナイロン、PET、PBT等の他に最近
ではPPS、スーパーエンプラ等のより融点の高いポリ
マーが多く使用されるようになってきており、300℃
以上の高温になると熱分解性ガスの発生量が増加し、成
形時にガス抜きを頻繁に行う必要があり、また成形品中
にピンホールが発生して品質の低下を招く等の問題があ
った。
らは、高温での成形条件に対して耐熱変色性に優れるだ
けでなく、熱分解ガスの発生の極めて少ないガラス繊維
水性サイズ剤について鋭意研究した結果、芳香核を含有
するポリオールと、脂環族及び/または脂肪族ポリイソ
シアネートと、活性水素原子を有するヒドラジン系化合
物とを反応せしめて得られるポリウレタン樹脂をサイズ
剤成分として用いることにより、はじめて上記性能が満
たされることを見いだし本発明に到達したものである。
を必須成分として成るガラス繊維用水性サイズ剤におい
て、前記ポリウレタン樹脂として、芳香核を有するポリ
オール(A)と、脂環族及び/または脂肪族ポリイソシ
アネート(B)と、活性水素原子を有するヒドラジン系
化合物(C)とを反応せしめたポリウレタン樹脂を用い
ることを特徴とするガラス繊維用水性サイズ剤を提供す
るものである。
は水と有機溶剤との混合系をいう。水性媒体としては、
有機溶剤を含有しないものが火災や公害の心配が少ない
点で好ましい。
リオール(A)としては、ナフタレン骨格に代表される
縮合多環式芳香核あるいはベンゼン骨格を含有するポリ
オールのことを言い、例えばフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、1、4−ナフタレンジカルボン酸、2、
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,
2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカルボン
酸;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエ
トキシ)安息香酸等のヒドロキシカルボン酸;ビスヒド
ロキシエトキシベンゼン、ビスフェノールA、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、ハイドロキノン等のグリコール及びこれらの
アルキレンオキサイド付加物を主原料としたポリエステ
ルポリオール、ポリエステルポリアミドポリオール、ポ
リアミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエ
ーテルエステルポリオールが挙げられるが、芳香核を有
するポリカルボン酸あるいはヒドロキシカルボン酸と、
アルキレンオキサイド重合単位のようなエーテル結合を
含有しないポリオールとを主原料としてエステル化せし
めたエーテル結合を含有しないポリエステルポリオール
が好ましい。
されるその他の原料としては、例えばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノ
ールA及びそのアルキレンオキサイド付加物等の比較的
低分子量のジオール;コハク酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、トデカンジカルボン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボ
ン酸;ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン等の環
状エステル化合物;エチレンジアミン、1,2−プロパ
ンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、2−メ
チルピペラジン、ピペラジン、2、5−ジメチルピペラ
ジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシ
ルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
シクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサ
ンジアミン等のジアミン等が挙げられる。
原則として上記芳香核含有ポリオールを主成分として使
用することが必要であるが、これ以外にも通常のウレタ
ン化反応において使用される芳香核を含有しないポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエス
テルエーテルポリオール、ポリアミドポリオール、ポリ
アミドエステルポリオール、ポリチオエーテルポリオー
ル、ポリオレフィンポリオール、シリコーンポリオール
等を得られるポリウレタン樹脂の物性、特に高温での熱
分解性を損なわない範囲において併用しても構わない。
は、通常は2官能の活性水素含有化合物を使用するが、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等のポリ
ヒドロキシ化合物;トリメリット酸、ピロメリット酸等
のポリカルボン酸;ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン等のポリアミン化合物等、あるいはこれら
を共重合して得られるポリエステル、ポリエーテル、ポ
リアミド、ポリエステルアミド等を使用しても構わな
い。
または脂肪族ポリイソシアネート(B)としては、例え
ばテトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
1,3−シクロペンチレンジイソシアネート、1,3−
シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘ
キシレンジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等
及びこれらの3量体が挙げられるが、成形品の強度並び
に熱分解性をより高くするためには特に脂環族ポリイソ
シアネートが好ましい。
ラジン系化合物(C)としては、例えばヒドラジン、
N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレ
ンビスヒドラジン等のヒドラジン類;アジピン酸ジヒド
ラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラ
ジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類;
β−セミカルバジドプロピオン酸ヒドラジド、3−セミ
カルバジドメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
サン等のセミカルバジド類等が挙げられ、その中でも特
にヒドラジン類の使用が好ましい。
リオール(A)と、ポリイソシアネート(B)と、ヒド
ラジン系化合物(C)とを必須成分として反応せしめた
ものであればよいが、必要に応じてその他の活性水素原
子含有化合物(D)を併用してポリウレタン樹脂を製造
してもよい。
物(D)としては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベン
ゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン
等のグリコール類;エチレンジアミン、1,2−プロパ
ンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラ
ジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミ
ン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
アミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン
類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、
トリエチレンテトラミン等のポリアミン類及び水が挙げ
られ、本発明の熱分解性を低下させない範囲内において
これらを併用しても構わない。
造方法としては、例えば次のようなものが挙げられる。
ポリオール(A)と、親水性原子団又は中和により親
水性となりうる原子団を有する化合物と、ポリイソシア
ネート(B)とを必須に用いて、親水性原子団又は中和
により親水性となりうる原子団を有し、かつ末端にイソ
シアネート基をも有するウレタンプレポリマー(以下、
プレポリマーという。)を製造し、この有機溶剤溶液又
は有機溶剤分散液と、プレポリマーとして親水性原子団
を有するものを用いた場合はヒドラジン系化合物(C)
を必須成分として含有する水溶液又は水分散液とを反応
せしめて、プレポリマーとして中和により親水性となり
うる原子団を有するものを用いた場合はヒドラジン系化
合物(C)と中和剤(E)とを必須成分として含有する
水溶液又は水分散液とを反応せしめる製造方法。ポリ
オール(A)とポリイソシアネート(B)とを必須に用
いて、プレポリマーを製造し、これを乳化剤で分散させ
た水性分散液と、ヒドラジン系化合物(C)を必須成分
として含有する水溶液又は水分散液とを反応せしめる製
造方法。ポリオール(A)とポリイソシアネート
(B)とを必須に用いて、プレポリマーを製造し、これ
とヒドラジン系化合物(C)とを反応せしめた後、乳化
剤で強制的に水性媒体に乳化する製造方法。上記ポリ
オール(A)と、親水性原子団又は中和により親水性と
なりうる原子団を有する化合物と、ポリイソシアネート
(B)と、ヒドラジン系化合物(C)とを必須成分とし
て、一括にこれらを仕込んで反応させ、水性媒体中への
分散を行う製造方法。
乳化剤を必要に応じて用いてもよい。前記したプレポリ
マ−あるいはポリウレタンを水中へ分散させるために使
用される親水性原子団又は中和により親水性となりうる
原子団を有する化合物(以下、親水性基含有化合物とい
う。)としては、分子内に少なくとも1個以上の活性水
素原子を有しかつ、かつエチレンオキシドの繰り返し単
位からなる基、エチレンオキシドの繰り返し単位とその
他のアルキレンオキシドの繰り返し単位からなる基、カ
ルボン酸の塩、スルホン酸の塩、第4級アミノ基、カル
ボン酸基、スルホン酸基、第3級アミノ基からなる群か
ら選ばれる少なくとも一つの官能基を含有する化合物が
挙げられる。
2−オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、
スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5−スルホイソフタ
ル酸、スルファニル酸、1,3−フェニレンジアミン−
4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5
−スルホン酸等のスルホン酸含有化合物及びこれらの誘
導体叉はこれらを共重合して得られるポリエステルポリ
オール;2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−
ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸、ジオ
キシマレイン酸、2,6−ジオキシ安息香酸、3,4−
ジアミノ安息香酸等のカルボン酸含有化合物及びこれら
の誘導体叉はこれらを共重合して得られるポリエステル
ポリオール;エチレンオキシドの繰り返し単位を少なく
とも30重量%以上含有し、ポリマー中に少なくとも1
個以上の活性水素を含有する分子量300〜20,00
0のポリオキシエチレングリコール又はポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレン共重合体グリコール、ポリ
オキシエチレン−ポリオキシブチレン共重合体グリコー
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシアルキレン共重合
体グリコール又はそのモノアルキルエーテル等のノニオ
ン基含有化合物叉はこれらを共重合して得られるポリエ
ステルポリエーテルポリオールが挙げられ、これら単独
で、もしくは組み合わせて使用される。
となりうる原子団を含有する化合物である場合に、この
親水性となりうる原子団を中和するために用いられる中
和剤(E)としては、公知慣用の酸又は塩基がいずれも
使用できるが、例えば酸としては、塩酸、硫酸、ギ酸、
酢酸、プロピオン酸等が、塩基としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミ
ン、ジメチルアミン等が挙げられる。中和剤としては、
加熱により揮散するものが好ましい。
しては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンソルビトールテトラオレエート、ポリオキシエチ
レン・ポリオキシプロピレン共重合体等のノニオン系乳
化剤;オレイン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、アルキル硫
酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アル
キルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルカンスルフォネ
ートナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルスルフ
ォン酸ナトリウム塩等のアニオン系乳化剤が挙げられ
る。
ら、上記ポリウレタン樹脂水性分散体中のポリウレタン
樹脂のイオン性は基本的にノニオン性であることが好ま
しく、従って上記親水基含有化合物及び乳化剤について
もノニオン性の化合物が好ましい。ポリウレタン樹脂水
性分散体への添加剤の混和性が保たれる範囲内におい
て、それにアニオン性あるいはカチオン性の添加剤を併
用しても構わない。
ウレタンの製造方法としては、従来公知の方法で製造さ
れ、例えば、プレポリマーを製造する場合は、前記芳香
核を有するポリオール(A)と、脂環族及び/または脂
肪族ポリイソシアネート(B)と、必要に応じてその他
の活性水素含有化合物(D)とを、イソシアネート基と
活性水素基の当量比を 1.1:1〜3:1、好ましく
は1.2:1〜2:1の比率で反応させ、また芳香核を
有するポリオール(A)と、脂環族及び/または脂肪族
ポリイソシアネート(B)と、活性水素原子を有するヒ
ドラジン化合物(C)と必要に応じてその他の活性水素
含有化合物を反応させてウレタン化する場合は、イソシ
アネート基と活性水素基の当量比を 0.9:1〜1.
1:1の比率で、20〜120℃、好ましくは30〜1
00℃にて反応する方法が挙げられる。
できるが、反応系の反応制御あるいは粘度低下等の目的
で有機溶剤を使用することもできる。かかる有機溶剤と
しては、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセ
トニトリル等のニトリル類;n−ヘプタン、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の炭化水素類;トリクロロエタン、ジクロロメタン等の
塩素化炭化水素類;ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドン等のアミド類が挙げられる。
散体は、そのまま水性サイズ剤として使用されてもよい
が、必要により減圧条件下において有機溶剤を除去して
使用される。
ン樹脂水性分散体を必須成分として含有していればよい
が、通常、それに対して必要に応じてその他のバインダ
ー成分、更にカップリング剤、潤滑剤、及びその他の助
剤等の添加剤を配合して実用に供される。
は従来公知のものであって、例えばγ−グリシドオキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエ
チル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、ビス−β−ヒドロキシエチル−γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン等の有機シラン化合物が挙げら
れる。その中でもγ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン等のアミノ基含有有機シラン系カップリン
グ剤が好ましい。
トリエチレンテトラミンの様なポリアミンと直鎖脂肪酸
との縮合物等の常用のカチオン系潤滑剤が挙げられる。
ポリウレタン樹脂とカップリング剤との混合割合、或い
はポリウレタン樹脂と潤滑剤との混合割合は、特に制限
されるものではない。
する本発明の水性サイズ剤を調製するには、前記ポリウ
レタン樹脂/カップリング剤/潤滑剤を一般に固形分と
して、それぞれ1〜20/0.1〜5/0.01〜5
(重量%)、好ましくは3〜10/0.2〜2/0.0
5〜1(重量%)の割合で配合して実用に供されること
が多い。
リエタノールアミンのアルキルあるいはアリルスルホン
酸塩もしくは硫酸塩等の帯電防止剤、乳化剤等の助剤も
含有させることができる。
効果を損なわない範囲において、従来公知のポリ酢酸ビ
ニル共重合体エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョ
ン、アクリルエマルジョン、水性ポリエステル樹脂、水
性ポリウレタン樹脂等のバインダー成分を併用すること
もできる。
ス繊維に適用される。例えば、溶融ガラスをブッシング
から紡糸してガラス繊維フィラメントを作成する場合
に、サイズアプリケーターにより適用することができ
る。ガラス繊維上に付着されるサイズ剤の量は固形分換
算でガラス繊維に対して0.2〜2.0重量%であるこ
とが好適である。
維フィラメントをサイズし、乾燥することにより、サイ
ズ処理されたガラス繊維を得ることができる。このよう
にして得られたサイズ処理済ガラス繊維は、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、6
−ナイロン、6,6−ナイロン、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポ
キシ樹脂、あるいはポリオキシメチレンのようなポリア
セタール等の樹脂に混合して、ガラス繊維強化プラスチ
ック製品を得ることができる。
みならず、炭素繊維、シリコンカーバイド繊維等の無機
繊維や、パルプ、麻、綿、ナイロン、ポリエステル、ア
クリル、ポリウレタン、ポリイミド、あるいはケブラ
ー、ノーメックス等のポリアミド等の有機繊維にも使用
できる。
うにガラス繊維ストランドに対して優れた集束性を示
し、チョップドストランド製造時においても糸割れや毛
羽立ち等を発生させることなく、また熱可塑性樹脂に混
練して樹脂ペレットを製造する際にも同様のトラブルの
発生が極めて少ないという性質をも有している。
親和性を有することから、本発明のサイズ剤で処理した
ガラス繊維を用いて最終的に得られる成形品の強度特性
も良好であり、成形時の作業性のみならず、最終的に得
られるガラス繊維強化熱可塑性樹脂のカラー、強度特
性、外観特性等の品質を著しく向上させることが可能と
なった。
が、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれ
ら実施例に何等限定されるものではない。ただし実施例
中の部及び%はすべて重量基準である。 実施例1 温度計、攪拌装置、還流冷却管を備えた4ツ口フラスコ
に、先ずネオペンチルグリコ−ル/テレフタル酸/アジ
ピン酸のポリエステル(OH価 56)を895部加
え、減圧下120−130℃で脱水を行った。次いでこ
れに472部のトルエンを加えて50℃まで冷却して、
5.5部のネオペンチルグリコールを加え、充分攪拌混
合した後、200部のイソホロンジイソシアネートを加
え100℃に加温し、この温度で4時間反応させて末端
イソシアネ−ト基を有するプレポリマ−溶液を得た。反
応終了後40℃迄冷却し、分子量約16,000のポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレングリコール77部
を含む水溶液1100部を加え、ホモミキサ−で高速攪
拌しプレポリマーの乳化物を得、ついで100%水和ヒ
ドラジン19.6部を含む水溶液300部を攪拌下加え
て鎖伸長反応を行い、固形分40%のポリウレタン樹脂
水性分散体を得た。このポリウレタン樹脂水性分散体を
ガラス板上に流して乾燥皮膜を得、示差熱分析により窒
素気流中での熱分解性を調べたところ、350℃での重
量減少率は約5%であった。
イズ剤を調整した。 上記ポリウレタン樹脂水性分散体(固形分40%) 10.0部 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 0.8部 シラゾール85A(ICI社製潤滑剤) 0.1部 水 89.1部 上記水性サイズ剤をガラス繊維フィラメントに付着量
0.5%となるように適用して130℃で10時間乾燥
し、6mmのチョップドストランドを作成した。得られた
チョップドストランドをガラス繊維含有率が30%にな
るように一般成形用の6−ナイロン樹脂ペレットと混合
し、押出機で混練、押出、切断してガラス繊維含有ペレ
ットを得た。その際、成形中のガス発生量は極めて少な
く、作業性は良好であった。
を作成し、その色調をカラーマシンで測定し、ガラス繊
維非強化6−ナイロン樹脂との色差で判定し、更にAS
TMD−256に基づく衝撃試験を行った。その結果を
表−1に示す。 比較例1 実施例1のポリエステルにかえて、ネオペンチルグリコ
ール/アジピン酸のポリエステル(OH価 56)を使
用する以外は実施例1と同様にして固形分40%のポリ
ウレタン樹脂水性分散体を得、実施例1と同様の方法で
ガラス繊維強化6−ナイロン樹脂の試験片を作成したと
ころ、成形中に分解ガスの発生がありガス抜き作業が必
要であった。また得られた試験片について色調及び衝撃
強度を評価した結果を表−1に示す。 実施例2 実施例1のポリエステルにかえて、エチレングリコール
/ネオペンチルグリコール/イソフタル酸/セバシン酸
のポリエステル(OH価 56)を使用する以外は実施
例1と同様にして固形分40%のポリウレタン樹脂水性
分散体を得、実施例1と同様の方法でガラス繊維強化6
−ナイロン樹脂の試験片を作成したところ、成形中のガ
ス発生量は極めて少なく、作業性は良好であった。また
得られた試験片について色調及び衝撃強度を評価した結
果を表−1に示す。 実施例3 実施例1のポリエステルにかえて、1,4−ブタンジオ
ール/ネオペンチルグリコール/テレフタル酸/アジピ
ン酸のポリエステル(OH価 56)を使用する以外は
実施例1と同様にして固形分40%のポリウレタン樹脂
水性分散体を得、実施例1と同様の方法でガラス繊維強
化6−ナイロン樹脂の試験片を作成したところ、成形中
のガス発生量は極めて少なく、作業性は良好であった。
また得られた試験片について色調及び衝撃強度を評価し
た結果を表−1に示す。
は、ポリウレタン樹脂として芳香核を有するポリエステ
ルポリオールを用いているので、サイズ処理したガラス
繊維の高温成形時のバインダー成分の分解、変質による
黄変、分解ガスの発生も極めて少なく、成形におけるピ
ンホールの発生といった品質の低下、ガス抜きによるト
ラブルを大幅に減少させることができるという格別顕著
な効果を奏する。
Claims (5)
- 【請求項1】 水性ポリウレタン樹脂を必須成分として
成るガラス繊維用水性サイズ剤において、前記ポリウレ
タン樹脂として、芳香核を有するポリオール(A)と、
脂環族及び/または脂肪族ポリイソシアネート(B)
と、活性水素原子を有するヒドラジン系化合物(C)と
を反応せしめたポリウレタン樹脂を用いることを特徴と
するガラス繊維用水性サイズ剤。 - 【請求項2】 芳香核を有するポリオール(A)が、実
質的にエーテル結合を含まないポリエステルポリオール
である請求項1記載のサイズ剤。 - 【請求項3】 ポリウレタン樹脂が、基本的にノニオン
性のポリウレタン樹脂である請求項1記載のサイズ剤。 - 【請求項4】 さらにシランカップリング剤を含有する
請求項1記載のサイズ剤。 - 【請求項5】 シランカップリング剤が、アミノシラン
系化合物である請求項4記載のサイズ剤。
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JP03105760A JP3089695B2 (ja) | 1991-05-10 | 1991-05-10 | ガラス繊維用水性サイズ剤 |
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