JP3089446B2 - アンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents

アンチロックブレーキ制御装置

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JP3089446B2
JP3089446B2 JP05194429A JP19442993A JP3089446B2 JP 3089446 B2 JP3089446 B2 JP 3089446B2 JP 05194429 A JP05194429 A JP 05194429A JP 19442993 A JP19442993 A JP 19442993A JP 3089446 B2 JP3089446 B2 JP 3089446B2
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睦 清水
隆臣 白勢
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスタシリンダおよび
複数の車輪ブレーキ間にそれぞれ介設される複数の常開
型電磁弁と、貯留室に一端面を臨ませたピストンが貯留
室の容積を縮小する側にばね付勢されて成るリザーバ
と、該リザーバおよび前記複数の車輪ブレーキ間にそれ
ぞれ介設される複数の常閉型電磁弁とが共通の基体に配
設され、前記リザーバの貯留室に吸入口が接続された戻
しポンプに連結されるモータが前記基体に取付けられ、
各常開型電磁弁およびマスタシリンダ間に接続されるダ
ンパ室が基体内に形成され、該ダンパ室には、前記戻し
ポンプの吐出口が連通されるアンチロックブレーキ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特開平2
−231253号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
吐出ポンプの吐出口に接続される吐出弁の弁ハウジング
と、常開型電磁弁のハウジングとが相互間にダンパ室を
形成して基体に嵌合、固定されるとともに、基体に嵌
合、固定された常閉型弁ハウジングとの間に貯留室を形
成するピストンが基体に摺動自在に嵌合されてリザーバ
が構成されている。このため、ダンパ室の容量は一定に
定まり、またリザーバにおける貯留室の最大容積も一定
である。しかるに、車種によってはダンパ室の容積を変
化させて該ダンパ室による減衰特性を変化させたり、リ
ザーバにおける貯留室の最大容積すなわちアンチロック
制御時の車輪ブレーキからの最大排油量を変化させたい
と言う要望があり、上記従来のものでそのような要望に
応えるためには、基体に設けられた凹部の軸方向長さを
変化させねばならず、車種毎に異なる基体を準備しなけ
ればならない。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ダンパ室の容積およびリザーバの貯留室最大
容積を同一種類の基体で容易に変化させ得るようにした
アンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、マスタシリンダおよび複数
の車輪ブレーキ間にそれぞれ介設される複数の常開型電
磁弁と、貯留室に一端面を臨ませたピストンが貯留室の
容積を縮小する側にばね付勢されて成るリザーバと、該
リザーバおよび前記複数の車輪ブレーキ間にそれぞれ介
設される複数の常閉型電磁弁とが共通の基体に配設さ
れ、前記リザーバの貯留室に吸入口が接続された戻しポ
ンプに連結されるモータが前記基体に取付けられ、各常
開型電磁弁およびマスタシリンダ間に接続されるダンパ
室が基体内に形成され、該ダンパ室には、前記戻しポン
プの吐出口が連通されるアンチロックブレーキ制御装置
において、基体には、ダンパ用凹部およびリザーバ用凹
部が基体の外面に開口して設けられ、内部にダンパ室を
形成して有底円筒状に形成されるダンパ室形成部材が前
記ダンパ用凹部に嵌合、固定され、リザーバは、リザー
バ用凹部に嵌合、固定される有底円筒状のリザーバ形成
部材と、リザーバ用凹部の内端との間に貯留室を形成し
てリザーバ形成部材に摺動自在に嵌合されるピストン
と、該ピストンおよびリザーバ形成部材の閉塞端間に縮
設されるばねとで構成されることを特徴とする。
【0006】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、モータには、基体の
外面に締結されるフランジが設けられ、ダンパ室形成部
材およびリザーバ形成部材は、基体および前記フランジ
間に挟持される。
【0007】さらに請求項3記載の発明によれば、上記
請求項1または2記載の発明の構成に加えて、ダンパ用
凹部およびリザーバ用凹部は同一形状に形成される。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明を四輪車両のアンチ
ロックブレーキ装置に適用したときの一実施例について
説明する。
【0009】図1ないし図8は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は車両用アンチロックブレーキ装置の
液圧回路図、図2はアンチロックブレーキ制御装置の縦
断側面図であって図3の2−2線に沿う断面図、図3は
図2の3−3線拡大断面図、図4は常開型電磁弁の拡大
縦断面図、図5は常閉型電磁弁の拡大縦断面図、図6は
組立前のアンチロックブレーキ制御装置の縦断側面図、
図7は図2の7−7線に沿う基体の横断面図、図8は図
2の8−8線断面図である。
【0010】先ず図1において、タンデム型マスタシリ
ンダMは、ブレーキペダル11の踏込みに応じた制動液
圧を出力する一対の出力ポート12,13を備えてお
り、左前輪ブレーキBFL、右後輪ブレーキBRRに接続さ
れる比例減圧弁14R 、右前輪ブレーキBFR、ならびに
左後輪ブレーキBRLに接続される比例減圧弁14L と、
前記両出力ポート12,13との間にアンチロックブレ
ーキ制御装置15が介設される。
【0011】このアンチロックブレーキ制御装置15
は、左前輪ブレーキBFL、右後輪ブレーキBRR、右前輪
ブレーキBFRおよび左後輪ブレーキBRLに個別に対応し
た4つの常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR ,VORL
と、各常開型電磁弁VOFL 〜V ORL にそれぞれ並列に接
続される4つのチェック弁17FL,17RR,17FR,1
RLと、前記各車輪ブレーキBFL〜BRLに個別に対応し
た4つの常閉型電磁弁V CFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL
と、左前輪ブレーキBFLおよび右後輪ブレーキB RR側な
らびに右前輪ブレーキBFRおよび左後輪ブレーキBRL
にそれぞれ個別に対応した一対のリザーバ191 ,19
2 と、両リザーバ191 ,192 に吸入弁201 ,20
2 を介して接続される一対の戻しポンプ211 ,212
と、両戻しポンプ211 ,212 に共通なモータ22
と、両戻しポンプ211 ,212 に吐出弁231 ,23
2 を介して接続される一対のダンパ241 ,242 と、
前記マスタシリンダMの出力ポート12,13および前
記両ダンパ241 ,242 間にそれぞれ介設されるオリ
フィス251 ,252 とを備える。
【0012】常開型電磁弁VOFL は、マスタシリンダM
の一方の出力ポート12と左前輪ブレーキBFLとの間に
介設され、常開型電磁弁VORR は、前記出力ポート12
と右後輪ブレーキBRRに接続された比例減圧弁14R
の間に介設され、常開型電磁弁VOFR は、マスタシリン
ダMの他方の出力ポート13と右前輪ブレーキBFRとの
間に介設され、常開型電磁弁VORL は、前記出力ポート
13と左後輪ブレーキBRLに接続された比例減圧弁14
L との間に介設される。またチェック弁17FL〜17RL
は、対応する車輪ブレーキBFL〜BRLからの作動液の流
通のみを許容するようにして各常開型電磁弁VOFL 〜V
ORL に並列に接続される。
【0013】常閉型電磁弁VCFL は左前輪ブレーキBFL
およびリザーバ191 間に、常閉型電磁弁VCRR は比例
減圧弁14R およびリザーバ191 間に、常閉型電磁弁
CF R は右前輪ブレーキBFRおよびリザーバ192
に、また常閉型電磁弁VCRL は比例減圧弁14L および
リザーバ192 間にそれぞれ介設される。
【0014】このようなアンチロックブレーキ制御装置
15によれば、各車輪がロックを生じる可能性のない通
常ブレーキ時には、各常開型電磁弁VOFL 〜VORL が消
磁状態にあって開弁しており、また各常閉型電磁弁V
CFL 〜VCRL が消磁状態にあって閉弁している。したが
ってマスタシリンダMの一方の出力ポート12から出力
される制動液圧は、常開型電磁弁VOFL を介して左前輪
ブレーキBFLに作用するとともに常開型電磁弁VORR
よび比例減圧弁14R を介して右後輪ブレーキB RRに作
用し、またマスタシリンダMの他方の出力ポート13か
ら出力される制動液圧は、常開型電磁弁VOFR を介して
右前輪ブレーキBFRに作用するとともに常開型電磁弁V
ORL および比例減圧弁14L を介して左後輪ブレーキB
RLに作用する。
【0015】ブレーキ時に車輪がロック状態に入りそう
になったときのアンチロック制御時には、常開型電磁弁
OFL 〜VORL のうちロック状態に入りそうである車輪
に対応する常開型電磁弁を励磁して閉弁するととともに
常閉型電磁弁VCFL 〜VCRLのうち上記車輪に対応する
常閉型電磁弁を励磁して開弁する。そうすると、制動液
圧の一部がリザーバ191 あるいは192 に逃がされて
減圧されることになる。また制動液圧を保持する際に
は、常開型電磁弁VOFL 〜VORL を励磁して閉弁すると
ともに常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL を消磁して閉弁状態
に保持すればよく、制動液圧を増圧する際には、常開型
電磁弁VOFL 〜VORL を消磁して開弁するとともに常閉
型電磁弁VCFL 〜VCRL を消磁して閉弁状態に保持すれ
ばよい。
【0016】而して一対の戻しポンプ211 ,212
共通に駆動するモータ22は、上記アンチロック制御時
に作動せしめられるものであり、リザーバ191 ,19
2 に逃がされた作動液が戻しポンプ211 ,212 から
ダンパ241 ,242 およびオリフィス251 ,252
を経て各常開型電磁弁VOFL 〜VORL の上流側に戻され
る。したがってリザーバ191 ,192 に逃がした分だ
けマスタシリンダMにおけるプレーキペダル11の踏込
み量が増加することはなく、しかも戻しポンプ211
212 から送出される作動液の脈動はダンパ241 ,2
2 およびオリフィス251 ,252 の働きにより減衰
され、前記ブレーキペダル11に脈動が伝わることはな
い。
【0017】各常開型電磁弁VOFL 〜VORL および各常
閉型電磁弁VCFL 〜VCRL の消磁・励磁は電子制御ユニ
ット(以下、ECUと言う)26により制御されるもの
であり、該ECU26には、車輪がロック状態に入りそ
うになったかどうかを判断するために各車輪の車輪速度
を個別に検出する車輪速度センサ27FL,27RR,27
FR,27RLの検出信号が入力されるとともに、ハンドブ
レーキレバー28が操作されたかどうかを検出するハン
ドブレーキ検出センサ29の検出信号が入力され、さら
にアンチロック制御状態にあるときにECU26によっ
て活性化されるランプ等の報知器30がECU26に接
続される。
【0018】図2および図3において、アンチロックブ
レーキ制御装置15は、ブロック状に形成される金属製
の基体34を備えるものであり、この基体34に、4つ
の常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR ,VORL が並列
して配設されるとともに、4つの常閉型電磁弁VCFL
CRR ,VCFR ,VCRL が、前記常開型電磁弁VOFL
ORL の配列方向に並列して配設される。
【0019】各常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR
ORL は、基本的に同一の構成を有し、また各常閉型電
磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL は基本的に同一の
構成を有するものであるので、以下、常開型電磁弁V
OFL ,VORR ,VOFR ,VORLについては常開型電磁弁
OFL により、また常閉型電磁弁VCFL ,VCRR ,VCF
R ,VCRL については常閉型電磁弁VCFL により、その
詳細構成を説明する。
【0020】図4において、常開型電磁弁VOFL は、有
底円筒状のガイド筒35O の基端が弁ハウジング36O
に連設されて成るハウジング37O と、ガイド筒35O
の基端側に固定される固定コア38O と、固定コア38
O から離反する方向にばね付勢されてガイド筒35O
に収納される可動コア39と、弁ハウジング37O に設
けられた弁座40への着座を可能として可動コア39に
連設される弁体41と、ガイド筒35O を囲繞するボビ
ン42に巻装されるコイル43と、該コイル43の一部
を覆って前記ガイド筒35O の両端部を磁気的に結合す
るヨーク44とを備える。
【0021】弁ハウジング36O は、磁性金属から成る
有底円筒体45と、該有底円筒体45内に一部を嵌合さ
せた弁ハウジング主体46O とがかしめ結合されて構成
されるものであり、その外面形状は段付き円筒状に形成
されている。しかも弁ハウジング主体46O および有底
円筒体45間には弁室47が形成される。またガイド筒
35O は、有底円筒体45に段部45aを介して一体に
設けられた円筒部45bに、非磁性材料により円筒状に
形成される非磁性部48を介して、磁性金属から成る有
底円筒部49が同軸に連設されて成るものである。した
がってハウジング37O は、弁ハウジング36O に段部
45aを介してガイド筒35O の基端が同軸に連設され
て成ることになる。
【0022】前記弁ハウジング36O は、基体34の一
面34aに設けられた嵌合凹部50 O に、前記段部45
aが基体34の一面34aとほぼ面一になるようにして
嵌合される。この嵌合凹部50O は、弁ハウジング36
O の有底円筒体45を嵌合させる大径部50OAと、弁ハ
ウジング主体46O を嵌合させる小径部50OBとが段差
を介して同軸に設けられて成るものであり、有底円筒体
45の外面には大径部50OAの内面に弾発接触する環状
のシール部材51が装着されるとともに大径部50OA
内面との間に介装される環状のフィルタ52が装着さ
れ、弁ハウジング主体46O の外面には小径部50OB
外面に弾発接触する環状のシール部材53 O が装着され
る。
【0023】一方、基体34には嵌合凹部50O の内端
閉塞部に偏心した位置で開口する通路54と、フィルタ
52を介して弁室47に通じる同軸の通路55,56と
が設けられる。
【0024】弁ハウジング主体46O には、その弁室4
7に臨むテーパ状の弁座40ならびに該弁座40の中央
部に開口する弁孔57を有する円筒状の弁座部材58
と、弁孔57に通じる絞り部材59とが嵌合、固定され
るとともに、絞り部材59および前記通路54間に介装
されるフィルタ60O が装着される。またチェック弁1
FLは、弁室47およびフィルタ60O 間で弁座部材5
8および絞り部材59と並列にして弁ハウジング主体4
O に配設される。
【0025】固定コア38O は、ガイド筒35O の弁ハ
ウジング36O 側の端部に嵌合、固定される。また弁室
47内で有底円筒体45および弁ハウジング主体46O
間には軸受部材61が挟持され、ガイド筒35O におけ
る先端側すなわち有底円筒部49には軸受部材62が嵌
合、固定される。可動コア39は、固定コア38O に対
向してガイド筒35O 内に軸方向移動可能に収納され
る。該可動コア39には、固定コア38O を同軸にかつ
軸方向移動可能に貫通して両端が軸受部材61,62で
摺動可能に支承されるロッド63O が同軸に固定され、
固定コア38O および可動コア39間にはロッド63O
を囲繞するばね64が縮設され、該ばね64により可動
コア39は固定コア38O から離反する方向にばね付勢
される。また弁室47内でロッド63O の一端には弁座
40に着座可能な半球状の弁体41が設けられる。しか
も可動コア39には、作動液の流通を許容する流通孔6
5が軸方向全長にわたって穿設される。
【0026】ところで、弁ハウジング36O を嵌合凹部
50O に嵌合させた状態のハウジング37O は、全ての
常開型電磁弁VOFL 〜VORL および全ての常閉型電磁弁
CF L 〜VCRL に共通な基板66を基体34の一面34
aに締着することにより、基体34に固定されることに
なる。この基板66は、剛性を有する磁性金属により矩
形の平板状に形成されるものであり、複数たとえば8本
のボルト68…により基体34の一面34aに締着され
る。しかも基板66には、各常開型電磁弁VOF L 〜V
ORL のガイド筒35O …ならびに各常閉型電磁弁VCFL
〜VCRL のガイド筒35C …(図5参照)を挿通させる
8個の挿通孔67…が設けられており、各ガイド筒35
O ,35C を対応する挿通孔67…にそれぞれ挿通させ
た基板66がハウジング37O の段部45aに当接して
基体34の一面34aに締着されることにより、ハウジ
ング37O が基体34に固定され、その状態でハウジン
グ37O のガイド筒35O は基板66から突出される。
【0027】ボビン42は、ガイド筒35O の基板66
からの突出部を囲繞する円筒状にして合成樹脂により形
成されるものであり、該ボビン42の外周にコイル43
が巻装される。
【0028】ヨーク44は、全ての常開型電磁弁VOFL
〜VORL に共通のものであり、基板66とは反対側で各
常開型電磁弁VOFL 〜VORL のボビン42に当接する当
接板部44aと、該当接板部44aの外側縁に一端が直
角に連設される支持板部44bと、該支持板部44bの
他端に前記当接板部44aとは反対側に延びるようにし
て直角に連設される取付板部44cとを有して磁性金属
により形成され、取付板部44cが一対のねじ部材7
0,70により基板66に取付けられる。而してヨーク
44が基板66に取付けられた状態で、各常開型電磁弁
OFL 〜VORL のボビン22…が、基板66とヨーク4
4の当接板部44aとの間に挟まれることになる。
【0029】しかもヨーク44の当接板部44aには、
各ガイド筒35O ,35C の先端部を挿通させる孔71
…が設けられるとともに、それらの孔71…に連なる切
欠き72…が設けられており、切欠き72…には、コイ
ル43に連なってボビン42から突出される一対の接続
端子73,73が配置される。
【0030】常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL は、その構成
要素のうちの多くを上記常開型電磁弁VOFL 〜VORL
同一とするものであり、常開型電磁弁VOFL 〜VORL
同一の構成要素については同一の参照符号を付して、常
閉型電磁弁VCFL の構成について次に説明する。
【0031】図5において、常閉型電磁弁VCFL は、有
底円筒状のガイド筒35C の基端が弁ハウジング36C
に連設されて成るハウジング37C と、ガイド筒35C
の基端側に固定される固定コア38C と、固定コア38
C から離反する方向にばね付勢されてガイド筒35C
に収納される可動コア39と、弁ハウジング37C に設
けられた弁座40への着座を可能として可動コア39に
連設される弁体41と、ガイド筒35C を囲繞するボビ
ン42に巻装されるコイル43と、該コイル43の一部
を覆って前記ガイド筒35C の両端部を磁気的に結合す
るヨーク44とを備える。
【0032】弁ハウジング36C は、有底円筒体45
と、該有底円筒体45内に一部を嵌合させた弁ハウジン
グ主体46C とがかしめ結合されて構成されるものであ
り、その外面形状は段付き円筒状に形成されている。ま
たガイド筒35C は、有底円筒体45に設けられた円筒
部45bに、非磁性材料により円筒状に形成される非磁
性部48を介して、固定コア38C が連設されて成るも
のであり、ハウジング37C は、弁ハウジング36C
段部45aを介してガイド筒35C の基端が同軸に連設
されて成ることになる。
【0033】前記弁ハウジング36C は、基体34の一
面34aに設けられた嵌合凹部50 C に、前記段部45
aが基体34の一面34aとほぼ面一になるようにして
嵌合され、該嵌合凹部50C は、弁ハウジング36C
有底円筒体45を嵌合させる大径部50CAと、弁ハウジ
ング主体46C を嵌合させる小径部50CBとが段差を介
して同軸に設けられて成る。有底円筒体45の外面には
大径部50CAの内面に弾発接触する環状のシール部材5
1が装着されるとともに、有底円筒体45および弁ハウ
ジング主体46c間に形成されている弁室47および通
路56間に介装される環状のフィルタ52が装着され、
弁ハウジング主体46C の外面には小径部50CBの外面
に弾発接触する環状のシール部材53C が装着される。
【0034】弁ハウジング主体46C には、弁室47に
弁座40および弁孔57を有する弁座部材58と、弁孔
57に通じる絞り部材59とが嵌合、固定されるととも
に、嵌合凹部50C の閉塞端に偏心して設けられた通路
74と絞り部材59との間に介装されるフィルタ60C
が装着される。
【0035】流通孔65を有する可動コア39は、固定
コア38C に対向してガイド筒35 C 内に軸方向移動可
能に収納され、該可動コア39には、一端部が固定コア
38 C で軸方向移動可能に支承されるとともに他端部が
軸受部材61で軸方向移動可能に支承されるロッド63
C が同軸に固定され、固定コア38C および可動コア3
9間にはロッド63C を囲繞するばね64が縮設され
る。このばね64により可動コア39は固定コア38C
から離反する方向にばね付勢され、弁室47内でロッド
63C には、弁座40に着座可能な半球状の弁体41が
設けられる。
【0036】このような常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL
ハウジング37C は、上記常開型電磁弁VOFL 〜VORL
のハウジング37O と同様にして、基板66を基体34
の一面34aに締着することにより基体34に固定さ
れ、その状態でハウジング37 C のガイド筒35C は基
板66から突出される。
【0037】ガイド筒35C の基板66からの突出部を
囲繞するボビン42は、前記常開型電磁弁VOFL 〜V
ORL 側のヨーク44と同一形状のヨーク44により、基
板66に組付けられる。すなわち全ての常閉型電磁弁V
CFL 〜VCRL に共通にして基板66に取付けられるヨー
ク44の当接板部44aと基板66との間に挟まれ、ボ
ビン42にはコイル43が巻装される。
【0038】図6を併せて参照して、全ての常開型電磁
弁VOFL 〜VORL および全ての常閉型電磁弁VCFL 〜V
CRL のコイル43…、各コイル43…がそれぞれ巻装さ
れるボビン42…、ならびに一対のヨーク44,44
は、基板66に組付けられてコイル組立ユニット75を
構成するものであり、該コイル組立ユニット75は、そ
の基板66を基体34の一面34aに締着することによ
り基体34に取付けられる。しかも基板66の前記一面
34aの締着時に、各常開型電磁弁VOFL 〜VOR L にお
けるガイド筒35O ならびに各常閉型電磁弁VCFL 〜V
CRL におけるガイド筒35O は、各挿通孔67…からボ
ビン42…および孔71…に挿入されることになる。
【0039】しかもコイル組立ユニット75は、コイル
43がそれぞれ巻装された各ボビン42…およびヨーク
44,44を覆う合成樹脂製のカバー76を備え、該カ
バー76は基板66に取付けられる。このカバー76
は、一端を基板66に当接させるようにして四角形状に
形成される側壁部76aと、該側壁部76aの他端を閉
塞する閉塞板部76bと、常開型電磁弁VOF〜VORL
よび常閉型電磁弁VCFL〜VCRL 間の中央で側壁板部7
6aの一端間を結ぶ連結板部76cとを有して函形に形
成されるものであり、連結板部76aおよび閉塞板部7
6b間にわたっては、該カバー76を基板66に締着す
る一対のねじ部材77,77を挿通させる円筒状のボス
部78,78が設けられる。またカバー76の閉塞板部
および連結板部76b間にわたっては、基板66を基体
34の一面34aに締着するための一対のボルト68,
68を挿通させる円筒部79,79が、両端を開放させ
て設けられる。
【0040】また前記カバー76の側壁部76aには、
4つの常開型電磁弁VOFL 〜VORLおよび4つの常閉型
電磁弁VC に個別に対応する一対のカプラー80,80
が、固定的に設けられており、これらのカプラー80,
80には、各コイル43…の接続端子73,73…に接
続される接続端子81,81…が複数ずつ設けられてい
る。したがってカバー76を基板66に組付けた状態
で、各コイル43…はカプラー80,80の接続端子8
1,81…に接続された状態となっている。
【0041】図7および図8を併せて参照して、基体3
4には、各常開型電磁弁VOFL 〜V ORL のハウジング3
O …における弁ハウジング36O …をそれぞれ嵌合さ
せる4つの嵌合凹部50O …が並列して設けられるとと
もに、各常閉型電磁弁VCFL〜VCRL のハウジング37
C …における弁ハウジング36C …をそれぞれ嵌合させ
る4つの嵌合凹部50C …が前記各嵌合凹部50O …の
配列方向に並んで設けられており、嵌合凹部50O …の
配列位置よりも外方側には、基体34の前記コイル組立
ユニット75とは反対側の外面34bに開口する一対の
ダンパ用凹部831 ,832 が設けられ、嵌合凹部50
C …の配列位置よりも外方側には、基体34の前記外面
34bに開口する一対のリザーバ用凹部841 ,842
が設けられる。
【0042】基体34には、マスタシリンダMの一対の
出力ポート12,13(図1参照)に個別に接続される
一対の入力ポート851 ,852 と、入力ポート851
を常開型電磁弁VOFL ,VORR の通路54に通じさせる
通路861 と、入力ポート852 を常開型電磁弁
OFR ,VORL の通路54に通じさせる通路862 とが
設けられる。また基体34の一側面には、各車輪ブレー
キBFL,BRR,BFR,BRLに個別に接続される出力ポー
ト87FL,87RR,87FR,87RLが設けられており、
それらの出力ポート87FL〜87RLは各常開型電磁弁V
OFL 〜VORL の通路55…に個別に連通される。さらに
基体34には、常閉型電磁弁VCFL ,VCRR の通路74
に通じる通路881 と、常閉型電磁弁VCFR ,VCRL
通路74に通じる通路882 とが設けられる。
【0043】再び図2において、ダンパ241 ,242
は、内部にダンパ室90を形成して有底円筒状に形成さ
れるダンパ室形成部材105…が、ダンパ用凹部8
1 ,832 に嵌合、固定されて成るものである。
【0044】ダンパ用凹部831 ,832 は、基体34
の外面34bに開口する大径孔部83aに、小径孔部8
3bが段差をなして同軸に連設されて成るものである。
一方、ダンパ室形成部材105…は、ダンパ用凹部83
1 ,832 の大径孔部83aに油密に嵌合される有底円
筒部105aに、ダンパ用凹部831 ,832 の小径孔
部83bに遊挿される小径円筒部105bが同軸に連設
されて成るものである。而してダンパ室形成部材105
を凹部831 ,832 に嵌合することにより、該ダンパ
室形成部材105における小径円筒部105bの外面と
凹部831 ,832 における大径孔部83aとの間に環
状室106が形成され、小径円筒部105bの外面と小
径孔部83bの内面との間には環状室106に通じる環
状のオリフィス251 ,252 が形成される。而して環
状室106は、各入力ポート85 1 ,852 に通じて基
体34に設けられた通路861 ,862 の中間部に連通
される。
【0045】リザーバ191 ,192 は、基体34の外
面34bに開口した前記リザーバ用凹部841 ,842
にそれぞれ嵌合、固定される有底円筒状のリザーバ形成
部材110…と、常閉型電磁弁VCFL ,VCRR
CFR ,VCRL の通路74に通じる通路881 ,882
に通じる貯留室91…をリザーバ用凹部841 ,842
の内端との間にそれぞれ形成してリザーバ形成部材11
0…に摺動自在に嵌合されるピストン92…と、該ピス
トン92…およびリザーバ形成部材110…の閉塞端間
にそれぞれ縮設されるばね93…とで構成される。また
リザーバ形成部材110…の閉塞端には開放孔111が
それぞれ穿設され、リザーバ形成部材110…の開口端
内面にはピストン92の貯留室91側への移動を規制す
る止め輪112がそれぞれ嵌着される。
【0046】ところで、リザーバ用凹部841 ,842
は、基体34の外面34bに開口する大径孔部84a
に、小径孔部84bが段差をなして同軸に連設されて成
るものであり、ダンパ用凹部831 ,832 と同一形状
に形成される。一方、リザーバ形成部材110…は、リ
ザーバ用凹部841 ,842 の大径孔部84aに油密に
嵌合される有底円筒部110aに、リザーバ用凹部84
1 ,842 の小径孔部84bに油密に嵌合される小径円
筒部110bが同軸に連設されて成るものである。した
がってダンパ室形成部材105…およびリザーバ形成部
材110…は、同一形状である有底円筒状の素材から形
成可能である。すなわちダンパ室形成部材105は、オ
リフィス251 ,252 をダンパ用凹部831 ,832
の小径孔部83b…内面との間に形成するために小径円
筒部105bの外径をわずかに小さくするような加工を
上記素材に施すことにより得られ、またリザーバ形成部
材110は、開放孔111を形成するための穿孔加工な
らびに止め輪112を嵌着するための溝の加工を上記素
材に施すことにより得られる。
【0047】常開型電磁弁VOFL 〜VORL の配列位置な
らびに常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL間において、それら
の配列方向に沿う中央部で基体34には、コイル組立ユ
ニット75側とは反対側に開口した有底の収納孔94が
穿設されており、基体34の外面34bに取付けられる
モータ22の出力軸95が該収納孔94内に同軸に挿入
され、収納孔94内で出力軸95には、出力軸95の軸
線からの距離が周方向に異なる外面を有するカム部材9
6が固定される。
【0048】モータ22には、基体34の前記外面34
bに締結されるフランジ22aが設けられており、ダン
パ241 ,242 の各ダンパ室形成部材105…におけ
る有底円筒部105a…には、半径方向外方に張出した
鍔状の被挟持部105cが一体に設けられ、リザーバ1
1 ,192 の各リザーバ形成部材110…における有
底円筒部110a…には、半径方向外方に張出した鍔状
の被挟持部110cが一体に設けられる。而して各被挟
持部105c…,110c…が基体34の外面34b
と、該外面34bに締結されるフランジ22aとの間に
挟持され、それによりダンパ用凹部831 ,832 に嵌
合されたダンパ室形成部材105…が基体34に固定さ
れるとともに、リザーバ用凹部841 ,842 に嵌合さ
れたリザーバ形成部材110…が基体34に固定される
ことになる。
【0049】基体34には、常開型電磁弁VOFL 〜V
ORL および常閉型電磁弁VCFL 〜VCR L の配列方向に沿
って延びて前記収納孔94の内面に開口する一対の取付
け孔971 ,972 が設けられており、戻しポンプ21
1 ,212 は、前記カム部材96で駆動されるようにし
て取付け孔971 ,972 内に配設される。
【0050】而して戻しポンプ211 ,212 は、取付
け孔971 ,972 内に嵌合、固定されるポンプハウジ
ング981 ,982 と、先端を前記カム部材96に摺接
させてポンプハウジング981 ,982 に摺動自在に嵌
合されるとともにポンプハウジング981 ,982 との
間にポンプ室1001 ,1002 を形成するピストン9
1 ,992 とを備える。
【0051】またポンプハウジング981 ,982 およ
びピストン991 ,992 には、リザーバ191 ,19
2 に連通した通路881 ,882 に常時通じる吸入路1
01 1 ,1012 が設けられており、ピストン991
992 には、ポンプ室100 1 ,1002 の容積増大時
に開弁して吸入路1011 ,1012 をポンプ室100
1 ,1002 に通じさせる吸入弁201 ,202 が装着
される。
【0052】さらにポンプハウジング981 ,982
は、ダンパ241 ,242 におけるダンパ室90…に通
じて基体34に設けられた通路1021 ,1022 に通
じる吐出路1031 ,1032 が設けられるとともに、
ポンプ室1001 ,1002の容積縮小時に開弁して吐
出路1031 ,1032 をポンプ室1001 ,100 2
に通じさせる吐出弁231 ,232 が装着される。
【0053】次にこの実施例の作用について説明する
と、各常開型電磁弁VOFL ,VORR ,VOFR ,VORL
は、コイル43の励磁により、固定コア38O からガイ
ド筒35O の円筒部45b、基板66、ヨーク44、ガ
イド筒35O の有底円筒部49および可動コア39を経
て固定コア38O に至る磁束が生じ、可動コア39が固
定コア38O 側に吸引されることにより弁体41が弁座
40に着座して弁孔57を閉じることになる。また各常
閉型電磁弁VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL では、コイ
ル43の励磁により、固定コア38C から、ヨーク4
4、基板66、ガイド筒35C の円筒部45bおよび可
動コア39を経て固定コア38C に至る磁束が生じ、可
動コア39が固定コア38C 側に吸引されることにより
弁体41が弁座40から離反して弁孔57を開くことに
なる。
【0054】このようなアンチロックブレーキ制御装置
15において、各電磁弁VOFL ,V ORR ,VOFR ,V
ORL ,VCFL ,VCRR ,VCFR ,VCRL におけるハウジ
ング37O …,37C …は、固定コア38O …,38C
…が固定されるとともに可動コア39…がそれぞれ収納
された状態で基体34の嵌合凹部50O …,50C …に
嵌合され、ボビン42にそれぞれ巻装された各コイル4
3…および一対のヨーク44,44がユニット化されて
成るコイル組立ユニット75が、基体34の一面34a
に取付けられ、前記各ハウジング37O …,37C …の
ガイド筒35O …,35C …がコイル組立ユニット75
の各ボビン42…内に挿通される。したがって機械的に
作動する作動要素が収納された各ハウジング37O …,
37C …を基体34に組付けた状態で前記作動要素の性
能チェックおよびシール性チェックを行なうことがで
き、また電気的要素を含むコイル組立ユニット75を、
各ハウジング37O …,37C …とは分離した状態で性
能チェックを行なうことができるので、性能チェックの
能率が向上するとともに品質管理が容易となり、さらに
組付け作業性が向上する。
【0055】またコイル組立ユニット75の構成要素で
ある基板66は、各ハウジング37 O …,37C …を基
体34に固定する機能をも果たすものであり、各ハウジ
ング37O …,37C …を基体34に固定するための専
用部品が不要となるので、部品点数の低減に寄与するこ
とができる。しかもコイル組立ユニット75に設けられ
るカバー76には、各コイル43…に接続される複数の
接続端子81,81…を有するカプラー80,80が設
けられるので、コイル組立ユニット75の基体34への
組付時には、配線接続作業が不要であり、組付け作業性
がより向上する。
【0056】全ての常開型電磁弁VOFL 〜VORL に共通
にして1つのヨーク44が基板66に締着されるととも
に、全ての常閉型電磁弁VCFL 〜VCRL に共通にして1
つのヨーク44が基板66に締着されるので、部品点数
の低減に寄与することができる。それに加えて、常開型
電磁弁VOFL 〜VORL 側と常閉型電磁弁VCFL 〜VCR L
側とでヨーク44,44を分離することにより、常開型
電磁弁VOFL 〜VORLおよび常閉型電磁弁VCFL 〜V
CRL の一方でコイル43が励磁あるいは消磁されたとき
に、それが他方に伝わることによる弁の誤作動を防止す
ることができる。
【0057】また各ヨーク44,44は、コイル43が
それぞれ巻装されているボビン42…を基板66との間
に挟み、基板66が各ハウジング37O …,37C …の
段部45a…に密着されるものである。したがってコイ
ル43…の一部を覆ってガイド筒35O …,35C …の
基端部および先端部部間を磁気的に結合するヨーク4
4,44に過大な荷重が作用することを回避しつつそれ
らのヨーク44,44の軸方向に沿うがたつきを防止す
ることができ、磁気特性の安定化を図ることができる。
【0058】ダンパ241 ,242 は、内部にダンパ室
90を形成して有底円筒状に形成されるダンパ室形成部
材105がダンパ用凹部831 ,832 に嵌合、固定さ
れて成るものであり、ダンパ室形成部材105の外面と
凹部831 ,832 との間に形成されてマスタシリンダ
Mに通じる環状室106をダンパ室90に連通させるオ
リフィス251 ,252 がダンパ室形成部材105およ
びダンパ用凹部831,832 の内面間に形成されるの
で、ダンパ室形成部材105の軸長および外径をを変化
させることにより、ダンパ241 ,242 およびオリフ
ィス251 ,252 による減衰特性を容易に変化させる
ことができる。すなわち同一形状の基体34に対して、
複数種類のダンパ室形成部材105を準備しておくこと
により、車種に応じた最適な減衰特性を得ることがで
き、基体34の汎用化が可能である。
【0059】リザーバ191 ,192 は、基体34のリ
ザーバ用凹部841 ,842 にリザーバ形成部材110
…が嵌合、固定され、貯留室91…をリザーバ用凹部8
1,842 の内端との間にそれぞれ形成してリザーバ
形成部材110…にピストン92…が摺動自在に嵌合さ
れ、ピストン92…およびリザーバ形成部材110…間
にばね93…がそれぞれ縮設されて成るものであるの
で、リザーバ形成部材110…の軸長を変化させること
により、貯留室91…の最大容積を容易に変化させるこ
とができる。すなわち同一形状の基体34に対して、軸
長の異なる複数種類のリザーバ形成部材110を準備し
ておくことにより、貯留室91の最大容積を車種に応じ
た最適値に設定可能であり、基体34の汎用化が可能で
ある。
【0060】また各電磁弁VOFL 〜VORL ,VCFL 〜V
CRL の配設位置とはずれたデットスペースにリザーバ1
1 ,192 およびダンパ241 ,242 が配設される
ことにより、基体34の小型、軽量化を図ることができ
る。
【0061】しかもダンパ室形成部材105は、その被
挟持部105cがモータ22のフランジ22aおよび基
体34の外面34b間に挟持されることにより基体34
に固定され、リザーバ形成部材110は、その被挟持部
110cがモータ22のフランジ22aおよび基体34
の外面34b間に挟持されることにより基体34に固定
されるものであるので、ダンパ室形成部材105および
リザーバ形成部材110の固定のための専用の部品を不
要として、部品点数の低減に寄与することができる。
【0062】しかもダンパ用凹部831 ,832 および
リザーバ用凹部841 ,842 は同一形状に形成される
ので、ダンパ用凹部831 ,832 に嵌合固定されるダ
ンパ室形成部材105、ならびにリザーバ用凹部8
1 ,842 に嵌合されるリザーバ形成部材110を形
成するための素材を同一のものとすることができ、コス
トダウンに寄与することができる。
【0063】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、基体には、ダンパ用凹部およびリザーバ用凹部が基
体の外面に開口して設けられ、内部にダンパ室を形成し
て有底円筒状に形成されるダンパ室形成部材が前記ダン
パ用凹部に嵌合、固定され、リザーバは、リザーバ用凹
部に嵌合、固定される有底円筒状のリザーバ形成部材
と、リザーバ用凹部の内端との間に貯留室を形成してリ
ザーバ形成部材に摺動自在に嵌合されるピストンと、該
ピストンおよびリザーバ形成部材の閉塞端間に縮設され
るばねとで構成されるので、同一形状の基体に対して、
複数種類のダンパ室形成部材を準備しておくことにより
車種に応じた最適な減衰特性を得ることができ、また複
数種類のリザーバ形成部材を準備しておくことにより貯
留室の最大容積を車種に応じた最適値に設定することが
でき、基体の汎用化が可能である。
【0065】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、モータには、基体の
外面に締結されるフランジが設けられ、ダンパ室形成部
材およびリザーバ形成部材は、基体の外面および前記フ
ランジ間に挟持されるので、モータを基体に結合するた
めのフランジによりダンパ室形成部材およびリザーバ形
成部材を基体に固定することができ、ダンパ室形成部材
およびリザーバ形成部材を基体に固定するための専用部
品を不要として部品点数の低減に寄与することができ
る。
【0066】さらに請求項3記載の発明によれば、上記
請求項1または2記載の発明の構成に加えて、ダンパ用
凹部およびリザーバ用凹部は同一形状に形成されるの
で、ダンパ室形成部材およびリザーバ形成部材を得るた
めの素材の共通化が可能となり、コストダウンに寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用アンチロックブレーキ装置の液圧回路図
である。
【図2】アンチロックブレーキ制御装置の縦断側面図で
あって図3の2−2線に沿う断面図である。
【図3】図2の3−3線拡大断面図である。
【図4】常開型電磁弁の拡大縦断面図である。
【図5】常閉型電磁弁の拡大縦断面図である。
【図6】組立前のアンチロックブレーキ制御装置の縦断
側面図である。
【図7】図2の7−7線に沿う基体の横断面図である。
【図8】図2の8−8線断面図である。
【符号の説明】 15・・・アンチロックブレーキ制御装置 191 ,192 ・・・リザーバ 211 ,212 ・・・戻しポンプ 22・・・モータ 22a・・・フランジ 34・・・基体 34b・・・外面 831 ,832 ・・・ダンパ用凹部 841 ,842 ・・・リザーバ用凹部 90・・・ダンパ室 91・・・貯留室 92・・・ピストン 93・・・ばね 105・・・ダンパ室形成部材 110・・・リザーバ形成部材 BFL,BFR,BRL, RR・・・車輪ブレーキ M・・・マスタシリンダ VCFL ,VCFR ,VCRL ,VCRR ・・・常閉型電磁弁 VOFL ,VOFR ,VORL ,VORR ・・・常開型電磁弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−58260(JP,A) 特開 平4−356262(JP,A) 特開 昭63−199164(JP,A) 特表 平4−506788(JP,A) 特表 平3−502829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダ(M)および複数の車輪
    ブレーキ(BFL,B FR,BRL,BRR)間にそれぞれ介設
    される複数の常開型電磁弁(VOFL ,VOFR,VORL
    ORR )と、貯留室(91)に一端面を臨ませたピスト
    ン(92)が貯留室(91)の容積を縮小する側にばね
    付勢されて成るリザーバ(191 ,192 )と、該リザ
    ーバ(191 ,192 )および前記複数の車輪ブレーキ
    (BFL,BFR,BRL,BRR)間にそれぞれ介設される複
    数の常閉型電磁弁(VCFL ,V CFR ,VCRL ,VCRR
    とが共通の基体(34)に配設され、前記リザーバ(1
    1 ,192 )の貯留室(91)に吸入口が接続された
    戻しポンプ(211 ,212 )に連結されるモータ(2
    2)が前記基体(34)に取付けられ、各常開型電磁弁
    (VOFL ,VOFR ,VORL ,VORR )およびマスタシリ
    ンダ(M)間に接続されるダンパ室(90)が基体(3
    4)内に形成され、該ダンパ室(90)には、前記戻し
    ポンプ(211 ,212 )の吐出口が連通されるアンチ
    ロックブレーキ制御装置において、基体(34)には、
    ダンパ用凹部(831 ,832 )およびリザーバ用凹部
    (841 ,842 )が基体(34)の外面(34a)に
    開口して設けられ、内部にダンパ室(90)を形成して
    有底円筒状に形成されるダンパ室形成部材(105)が
    前記ダンパ用凹部(831 ,832 )に嵌合、固定さ
    れ、リザーバ(191 ,192 )は、リザーバ用凹部
    (841 ,842 )に嵌合、固定される有底円筒状のリ
    ザーバ形成部材(110)と、リザーバ用凹部(8
    1 ,842 )の内端との間に貯留室(91)を形成し
    てリザーバ形成部材(110)に摺動自在に嵌合される
    ピストン(92)と、該ピストン(92)およびリザー
    バ形成部材(110)の閉塞端間に縮設されるばね(9
    3)とで構成されることを特徴とするアンチロックブレ
    ーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 モータ(22)には、基体(34)の外
    面(34b)に締結されるフランジ(22a)が設けら
    れ、ダンパ室形成部材(105)およびリザーバ形成部
    材(110)は、基体(34)および前記フランジ(2
    2a)間に挟持されることを特徴とする請求項1記載の
    アンチロックブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 ダンパ用凹部(831 ,832 )および
    リザーバ用凹部(841 ,842 )は同一形状に形成さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載のアンチロ
    ックブレーキ制御装置。
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