JP3089288B2 - ポリスチレン系粘着テープの製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系粘着テープの製造方法

Info

Publication number
JP3089288B2
JP3089288B2 JP03045564A JP4556491A JP3089288B2 JP 3089288 B2 JP3089288 B2 JP 3089288B2 JP 03045564 A JP03045564 A JP 03045564A JP 4556491 A JP4556491 A JP 4556491A JP 3089288 B2 JP3089288 B2 JP 3089288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polystyrene
parts
adhesive tape
weight
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03045564A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04266982A (ja
Inventor
喜隆 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP03045564A priority Critical patent/JP3089288B2/ja
Publication of JPH04266982A publication Critical patent/JPH04266982A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3089288B2 publication Critical patent/JP3089288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発泡ポリスチレン製箱の
封函に適したポリスチレン系粘着テープの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、発泡ポリスチレンの優れた断熱性
を利用して生鮮食料品や生花などの貯蔵、輸送用箱の需
要が増加している。
【0003】発泡ポリスチレン製箱は、蓋と本体が別々
になっており、使用時に蓋を本体に固定するために紙製
やポリプロピレン製の粘着テープが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発泡ポリスチレンは焼
却処理が困難なことから再生利用が検討されている。
【0005】しかしながら、再生工程で封函用に用いた
紙製やポリプロピレン製の粘着テープが混入すると、紙
やポリプロピレンはポリスチレンとの相溶性がないため
に不純物としてポリスチレンの性能に影響し、良質な再
生ポリスチレンが得られないという問題が有る。このた
め、良質なポリスチレンを再生するためには発泡ポリス
チレン製箱から、封函に用いた粘着テープを全て除去せ
ねばならず、作業が煩雑になっている。
【0006】また、ポリプロピレン製粘着テープは手で
切れないために鋏やテープ用カッターを使用する必要が
有り、作業効率が悪い。
【0007】本発明の目的は、発泡ポリスチレン製箱の
再生に支障がなく、しかも封函作業製に優れた粘着テー
プを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
課題を解決するため鋭意研究を行った結果、上記目的を
達成する手段として本発明を完成させたものであり、
方向の延伸倍率をλT D 、縦方向の延伸倍率をλM D
した時に、2≦λT D <λM D であるポリスチレン系フ
ィルムの片面に、付加型シリコーン100重量部に対し
て、白金系触媒3〜7重量部、アセチレン系硬化遅延剤
6〜14重量部を、ヘキサン、ヘプタン又はこれらの混
合物から選択される溶剤500〜1500重量部に混合
分散させた硬化型シリコーン系離型剤を、50mg/m
2 〜2g/m 2 塗布して3秒以内に乾燥させ、前記ポリ
スチレン系フィルムのもう一方の面に、アクリル系以外
の粘着剤を5g/m 2 以上塗布するポリスチレン系粘着
テープの製造方法を提供するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いられるポリスチレン系フィル
ムとは、ポリスチレン、ブタジエン−スチレン共重合体
やスチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレ
ン共重合体、及びポリスチレンとこれら共重合体との混
合物から選択されるフィルムであり、延伸フィルムであ
る。
【0011】本発明に用いるポリスチレン系フィルム
は、横方向の延伸倍率をλTD 、縦方向の延伸倍率をλ
D とした時に、2≦λTD <λMD であ、ポリスチ
レン系フィルムの脆性や引張強度が改良され、しかもテ
ープに必要な横方向の引裂性に優れる。
【0012】次に本発明においては、付加型シリコー
ン、白金系触媒、アセチレン系硬化遅延剤をヘキサン、
ヘプタン又はこれらの混合物から選ばれる溶剤に混合分
散させた硬化型シリコーン系離型剤をポリスチレン系フ
ィルムに塗布する。
【0013】従来、ポリスチレン系フィルムにシリコー
ン系離型剤を塗布しようとすると、離型剤を分散させて
いる溶剤、例えば、キシレンやトルエンによってポリス
チレン系フィルムが溶解してしまうためにポリスチレン
系フィルムの粘着テープは製造できないとされていた。
本発明ではポリスチレンに対し影響の少ない溶剤を選択
し、更にこれを塗布後瞬時に乾燥させることでポリスチ
レン系粘着テープの製造を可能にしたものである。
【0014】本発明においては、離型剤をフィルムに塗
布後、直に溶剤を除去(乾燥)させることが必要であ
、3秒以内に除去する。溶剤除去はシリコーンが離型
剤として十分な程度に硬化した時点をもって完了したも
のとする。
【0015】本発明において、溶剤に混合分散させる各
成分の量は、付加型シリコーン100重量部に対して、
白金系触媒3〜7重量部、アセチレン系硬化遅延剤6〜
14重量部、溶剤500〜1500重量部である
【0016】離型剤の塗布量は上記成分の混合液50m
g/m2 〜2g/m2 である。離型剤が50mg/m2
未満であると粘着テープの背面離型性が悪くなり、カッ
トした粘着テープがカールして取り扱いにくくなるなど
の問題が有り、好ましくない。また、2g/m2 を超し
ても効果が変わらなくなり、経済的に見て2g/m2
超える塗布量は不要である。
【0017】本発明に用いられるアクリル系以外の粘着
剤は、通常用いられている粘着剤の内、アクリル系粘着
剤を除くもので、例えば天然ゴム系、ウレタン系、合成
ゴム系、ビニル系のホモポリマー及びいずれかを50重
量%以上含むコポリマー等が有り、形態としては40〜
60重量%のエマルジョン型、ホットメルト型、20〜
45重量%の溶剤型などが有る。さらに具体的には、天
然ゴム系のエマルジョン型にはセメダイン株式会社のC
T116、合成ゴム系のホットメルト型にはセメダイン
(株)のHM655、HM650、ビニル系共重合体系
のエマルジョン型には日栄化工株式会社のライフボンド
AV−650シリーズなどがある。
【0018】これら粘着剤のポリスチレン系フィルムへ
の塗布量は5g/m2 以上で、5g/m2 未満であると
粘着強度が不足するので好ましくない。
【0019】本発明のポリスチレン系粘着テープの製造
方法は上記の製造条件が満足されれば具体的な製造方法
は特に限定されないが、好ましくはポリスチレン系フィ
ルムを一定の速度で移動させながら離型剤を塗布すると
同時に、好ましくは80℃2秒間の温度条件で、乾燥機
により乾燥させると良い。
【0020】本発明によるポリスチレン系粘着テープは
手で容易に切断でき、また、印刷適性、透明性、光沢に
優れている。しかも発泡ポリスチレン製箱の封函に用い
ても、同じ素材なので剥さずにそのまま再生加工が行え
る。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すがこれらにより
本発明が限定されるものではない。また、実施例中の
「部」は全て重量部である。
【0022】実施例1 厚さ30μm、延伸倍率がλTD =2、λMD =6の延
伸ポリスチレンフィルム(スタイロフィルム(商品名)
旭化成工業株式会社製)にグラビア型印刷機を使用して
50m/minの速度でフィルムを移動させながら片面
にシリコーン100部、ヘプタン1200部、触媒5
部、遅延剤9部の混合液を2g/m2 塗布し、75℃の
熱風乾燥機(1.5m長)に通して溶剤を除去し、シリ
コーンを硬化させた。離型剤の塗布から溶剤の除去まで
にかかった時間は約1.8秒であった。更にフィルムの
逆面に合成ゴム系ホットメルト型粘着剤を押出機を利用
して30g/m2 塗布した。それをスリットし、50m
/m幅で200m紙管に巻いた。
【0023】本実施例の粘着テープは手で簡単にカット
することができた。
【0024】また、本実施例の粘着テープで封函した発
泡ポリスチレン製箱を粉砕、ペレタイジングし、インフ
レーション法により再生ポリスチレンフィルムを成形し
たが、透明性が良く、強度的にも発泡ポリスチレン製箱
のみから成形したものとほとんど差がなかった。
【0025】実施例2 実施例1のヘプタン1200部をヘキサン900部に変
えただけであとは実施例1と同様にして粘着テープを試
作した。結果は実施例1と同様に良好であった。
【0026】実施例3 実施例1のヘプタン1200部をヘキサン600部、ヘ
プタン400部に変えただけであとは実施例1と同様に
して粘着テープを試作した。結果は実施例1と同様に良
好であった。
【0027】実施例4 実施例1の延伸ポリスチレンフィルムをスチレン−ブタ
ジエン共重合体フィルムに変えるだけであとは実施例1
と同様にして粘着テープを試作した。結果は実施例1と
同様に良好であった。
【0028】実施例5 実施例1の粘着剤を50重量%の酢酸ビニル系エマルジ
ョン型粘着剤に変えた以外は実施例1と同様にして粘着
手テープを試作し、実施例1同様の良好な結果を得た。
【0029】比較例1 ポリプロピレン性の粘着テープで封函した発泡ポリスチ
レン製箱を使用して実施例1と同様に再生ポリスチレン
フィルムを成形したがフィルムの透明性が悪く、強度的
にも弱く、ポリスチレンフィルムとしての使用は不可能
であった。
【0030】比較例2 実施例1のヘプタンをキシレンに変えたシリコーン混合
液を塗布したが延伸ポリスチレンフィルムが塗布時に切
断して粘着テープの試作ができなかった。
【0031】
【発明の効果】以上の様に本発明の製造方法によるポリ
スチレン系粘着テープは、発泡ポリスチレン製箱の封函
に用いた場合に剥さずともそのまま再生加工でき、しか
も従来のポリプロピレン製粘着テープに比べて切断が容
易で、発泡ポリスチレン製箱の封函、再生加工の作業性
を著しく高めることができる。
【0032】更にポリスチレンの印刷適性や透明性、光
沢といった優れた性能を利用して美粧性の高い粘着テー
プを製造することができ、発泡ポリスチレン製箱だけで
なく、他の梱包用粘着テープとして幅広く利用すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−26840(JP,A) 特開 昭53−113845(JP,A) 特開 昭56−27326(JP,A) 特開 平1−202422(JP,A) 特開 昭47−38589(JP,A) 特開 昭54−155233(JP,A) 特開 平3−131677(JP,A) 特開 平3−252479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向の延伸倍率をλT D 、縦方向の延
    伸倍率をλM D とした時に、2≦λT D <λM D である
    ポリスチレン系フィルムの片面に、付加型シリコーン1
    00重量部に対して、白金系触媒3〜7重量部、アセチ
    レン系硬化遅延剤6〜14重量部を、ヘキサン、ヘプタ
    ン又はこれらの混合物から選択される溶剤500〜15
    00重量部に混合分散させた硬化型シリコーン系離型剤
    を、50mg/m 2 〜2g/m 2 塗布して3秒以内に乾
    燥させ、前記ポリスチレン系フィルムのもう一方の面
    に、アクリル系以外の粘着剤を5g/m 2 以上塗布する
    ことを特徴とするポリスチレン系粘着テープの製造方
    法。
JP03045564A 1991-02-20 1991-02-20 ポリスチレン系粘着テープの製造方法 Expired - Fee Related JP3089288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03045564A JP3089288B2 (ja) 1991-02-20 1991-02-20 ポリスチレン系粘着テープの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03045564A JP3089288B2 (ja) 1991-02-20 1991-02-20 ポリスチレン系粘着テープの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04266982A JPH04266982A (ja) 1992-09-22
JP3089288B2 true JP3089288B2 (ja) 2000-09-18

Family

ID=12722849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03045564A Expired - Fee Related JP3089288B2 (ja) 1991-02-20 1991-02-20 ポリスチレン系粘着テープの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3089288B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7078075B1 (en) 1995-02-23 2006-07-18 H.B. Fuller Licensing & Financing Inc. Method for producing a continuous thermoplastic coating and articles constructed therefrom
DE19753266B4 (de) * 1997-12-01 2010-10-07 H.B. Fuller Licensing & Financing, Inc., St. Paul Verfahren zum Verbinden luftundurchlässiger Materialien
JP5063128B2 (ja) * 2007-02-06 2012-10-31 日東電工株式会社 配線類固定用感圧性接着テープ又はシート類

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04266982A (ja) 1992-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS60137983A (ja) 接着テ−プ
JPS60187544A (ja) 熱収縮性複合包装材料
US3939237A (en) Method of making a fluid transmitting porous tube or sheet
JPH10501192A (ja) フレキソ印刷版固定用テープ
JPH0985824A (ja) エンボスシート、それを用いた積層体およびその製造法
JP6832279B2 (ja) 手切れ性シート及びその製造方法
HU215088B (hu) Hőre lágyuló, rugalmas filmek és eljárás ezek előállítására
JP3089288B2 (ja) ポリスチレン系粘着テープの製造方法
JP5022585B2 (ja) 粘着テープ
JP2654574B2 (ja) 発泡ポリスチレン製箱封函用ポリスチレン系粘着テープの製造方法
JP3175482B2 (ja) 化粧シート及びその製造方法
US5931505A (en) Casing for binders and books
JP2001505500A (ja) 共押出フィルム類、並びに、それらを含むテープ製品類及び製造物品類
KR960022698A (ko) 안티 블록킹제 마스터 배치 및 이를 이용한 연신 폴리올레핀계 수지 필름 및 그 제조방법
JPH0622894B2 (ja) 熱収縮性フィルムとその製造方法
JPS60150049A (ja) 写真印画紙用支持体
JP2003049131A (ja) 熱収縮性粘着フィルム
JPS58189282A (ja) ポリスチレンを基材とした複合フイルムの粘着テ−プ
JPS5949938A (ja) ポリスチレン系フイルムの製造方法
JPH04119830A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JPS6212014B2 (ja)
JP2000085263A (ja) くるみ表紙用ブッククロス
JPH04308748A (ja) 剥離紙基材用の多層フィルムまたはシートの製造方法
JPH0860105A (ja) 振動防止用粘着シート
JP2000085263A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000530

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees