JP3087517U - 記憶素子用アダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器への記憶素子の出し入れを頻度
高く行うと、電気的コネクタを損傷するあるいは電気接
点の劣化によって、不便が生じていた。 【解決手段】 電子機器類の記憶素子用電気的コネクタ
に接続される記憶素子側電気的コネクタと同じ第１の電
気的コネクタを一端に有すると共に記憶素子の受け入れ
口を有し、該受け入れ口内に設けられ該記憶素子用電気
的コネクタと同じ第２の電気的コネクタを有すると共に
該記憶素子の着脱装置を有することを特徴とする記憶素
子用アダプタを提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、パソコン、デジタルカメラ等の電子機器類に用いられる記憶素子の 内、電気的コネクタを有するコンパクトフラッシュ（商標）、スマートメディア （商標）のメモリーカード等の記憶素子に用いられるアダプタに関するものであ る。更に詳しくは、前記記憶素子に代わって、該アダプタが前記電子機器類の記 憶素子挿入口に挿入され、前記記憶素子が該アダプタに挿入され、結果として、 前記記憶素子が該アダプタを介して前記電子機器類に電気的に挿入されるような アダプタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電気機器類に前記記憶素子が記憶保持あるいは記憶媒体手段として用い られていて、例えば、該記憶素子を用いて、デジタルカメラで撮影した後、該記 憶素子をプリンタに挿入して、プリントアウトするような使い方や、撮影後の記 憶素子をパソコンに挿入して、画像加工したりしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

それぞれの電子機器において、この記憶素子の出し入れが激しくない場合は、 さほど問題にはならないが、複数の同種の記憶素子を使い分けて用いる場合には 、この出し入れの回数が増え、特に、ビジネスの種類によっては、この使い分け と出し入れの回数が極端に増加する場合がある。例えば、商業写真におけるデジ 、タルカメラなどにおいては該記憶素子の出し入れが激しくなる。

【０００４】 前記電子機器類および前記記憶素子は、この出し入れで電気的コネクタの破損 を避けるために色々の工夫をされているが、それでも、この出し入れが激しくな ると該電気的コネクタが破損することが起こっていて、使用者が困るケースが高 い頻度で起こっている。

【０００５】 例えば、前記電子機器類の前記電気的コネクタをオス型にして、前記記憶素子 側の電気コネクタをメス型にすることによって、破損しやすいオス型を外部に晒 さないように、工夫しているが、誤操作により前記オス型電気的コネクタが破損 すると、前記電子機器類を修理に出さなければならず、その間ビジネスが中断さ れるような問題あるいは結果としてメス型電気的コネクタも破損して、記憶が使 えなくなるケースも生じている。あるいは、頻繁な記憶素子の出し入れは電気接 点の劣化を引き起こし、接触不良により該記憶素子の使用を不能にする問題も生 じていた。

【０００６】 本考案にかかる記憶素子用アダプタと同一目的のアダプタは従来知られていな い。種類の異なる記憶素子を使用可能にするアダプタは知られているが、電子機 器用の記憶素子を使用する場合に該アダプタを離脱させなければならず、複数の 該電子機器用記憶素子を使用できない欠点がある。また、例えば、特開平９−１ ８５６８９に記載のアダプタがあるが、子ＩＣカード（記憶素子）を使用せざる を得ず、種類の異なる記憶素子用アダプタと同様の欠点がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる状況に鑑み、電子機器類の記憶素子用電気的コネクタに接続 される記憶素子側電気的コネクタと同じ第１の電気的コネクタを一端に有すると 共に記憶素子の受け入れ口を有し、該受け入れ口内に設けられ該記憶素子用電気 的コネクタと同じ第２の電気的コネクタを有すると共に該記憶素子の着脱装置を 有することを特徴とする記憶素子用アダプタを用いて、従来の課題を解決するも のである。

【０００８】

【考案の実施の態様】

本考案において、前記記憶素子側電気的コネクタと同じ第１の電気的コネクタ は、前記記憶素子側電気的コネクタと全く同一の電気的コネクタであることが望 ましいが、これに限定されず、前記記憶素子用電気的コネクタと問題なく電気的 、機械的に係合するものを意味する。また、前記記憶素子用電気的コネクタと前 記第２の電気的コネクタとの関係も前記記憶素子側電気的コネクタと電気的、機 械的に問題なく結合できるものであればよい。

【０００９】 また、前記受け入れ口は、電子機器類の記憶素子挿入口と同様に閉空間で、記 憶素子案内溝を持った形式が安定性の上で好ましいが、一部が閉空間で、後端が 露出された形式は、重量低減、コスト低減等で望ましく、また、上部が開いた開 空間のものも使用できる。

【００１０】 前記着脱装置は、前記電子機器類に用いられている着脱装置が好ましく用いら れる。例えば、前記記憶素子を前記電子機器類に挿入したときに、前記電子機器 類から押し込みボタンが飛び出して、該押し込みボタンを押すと離脱する着脱方 式とその機構が用いられるが、この着脱方式は、或る程度の力が必要であるため 、三脚上に設定されたデジタルカメラのような電子機器の場合は、カメラの動き を引き起こして好ましくない上、カメラを動かさないように注意すると着脱に時 間がかかる問題もあるので、回動可能な着脱レバーを設けて、一端を前記押しボ タンの動きに連動させ、他端を回動させることによって、前記記憶素子を着脱さ せ該他端側を回転軸から長くすると、てこの原理により、弱い力で且つ円滑に着 脱可能となる。

【００１１】 本考案の記憶素子用アダプタは、前記電子機器類がデジタルカメラである 場合で、特に商業用にデジタルカメラを用いた場合、記憶素子を複数個使用する ことが多く、必然的に該記憶素子の該カメラへの出し入れが激しくなり効果がお おきい。また、仮に該アダプタの記録素子用用電気的コネクタが故障した場合で も新しいアダプタを用いるか、あるいは該電気的コネクタが修理できるまで記憶 素子を直接電子機器に使用できる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面により具体的に説明する。図１は、本考案に係る １実施例の正面図であり、図２、図３、図４、図５はそれぞれ、該実施例の平面 図、底面図、左側面図、右側面図である。

【００１３】 １は、本考案に係るアダプタのメモリスロット嵌合部で、デジタルカメラのコ ンパクトフラッシュ（商標）（以下、メモリーカード）用メモリスロットに該メ モリーカードに代わって挿入されるアダプタ部分であり、挿入方向先端に該メモ リーカードと同一の複数の電気的接点が設けられている。該嵌合部には上側ガイ ド部５と下側ガイド部７が該メモリーカードと同様に設けられていて、これらガ イド部５および７により、該メモリスロット嵌合部が誤装填を防止されながら安 定に前記メモリスロットに挿入される。

【００１４】 ４および６は、それぞれ前記アダプタ本体の正面側板と背面側板であり、該側 板間に該メモリーカードの一部が挿入、保持されるように構成されている。２は 、着脱レバーで、３は、該メモリーカード背当部で、回転軸８で該着脱レバーが 回動するように構成され、この回動により該背当部を介して該メモリーカードを 該側板間に挿入する。

【００１５】 図６は、前記実施例において、着脱レバー２を開いた状態を表し、例えば、該 メモリーカードの着脱後か、該メモリーカード挿入前の状態で、図７は、図６の Ａの方向から該アダプターの内部を見た図である。内部に側板４および６と上部 、下部で囲まれた閉空間内の奥に該メモリーカード用電気的コネクタ９が設けら れている。

【００１６】 図８は、メモリーカード１０を挿入して、着脱レバーを図面では反時計方向に 回動させて、電気的コネクタ９と該メモリーカードの電気的コネクタを係合させ た状態を示す図である。一方、図９は、図８の状態から、着脱レバーを図面では 時計方向に回動させて、開いた状態を示す図である。メモリーカード１０が電気 的コネクタ９から外れ、引き出された状態を示している。

【００１７】 図１０および図１１は、それぞれ図８および図９において、側板４を外した図 であり、着脱レバー２を回転軸８の外部よりも内部を短くし、内部にピンで勘合 したイジェクトアーム１２がアーム回転軸１１を中心に回動するように構成され 、着脱レバーが図において時計方向に回動するとイジェクトアームが反時計方向 に回動する。この回動によって、イジェクトアームがイジェクトロッド１３を押 し込んで、図示されてはいないが本実施例のデジタルカメラの着脱機構（イジェ クトロッド方式）と同一の着脱機構により、メモリーカード１０を離脱させ、ス トッパー１５により、メモリーカード１０の落下を防止されている。１４は、ハ ウジングであり、メモリーカードの部分を収納するように構成されている。

【００１８】 メモリーカード１０を挿入するときには、着脱レバー２を図面で反時計方向に 回動させると、イジェクトアームが時計方向に回動して、イジェクトロッド１３ へのイジェクトアームの押圧を解放して、前記着脱機構により、メモリーカード の電気的コネクタへの係合と該カードの収納位置での装着を行う。

【００１９】 図１２は、デジタルカメラ１６のメモリーカード挿入部カバー１７を開けた状 態と前記アダプタ１８を表し、図１３は、該アダプタを該カメラに挿入した状態 を表している。

【００２０】 上記実施例において、アダプタは単数のメモリーカードを受け入れるように構 成してあるが、一個のメモリスロット嵌合部に対して、図の表裏方向に同一の複 数のメモリーカード受け入れ部を重ねて設け、スライダーなど公知の方法で、複 数の電気的コネクタ９の切り替え（選択）を機械的あるいは電気的に行うように すると、容易に複数のメモリーカードを取り扱えるようになる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されるから、電子機器への記憶素子例えばメモリー カードの出し入れを頻繁に行っても、該電子機器の記憶素子用電気的コネクタを 損傷することはなく、また電気接点も保護できて、使用上便利である。特に上記 実施例のように着脱レバーを使用した着脱装置を用いた場合、該記憶素子の着脱 が弱い力で出来るので、デジタルカメラに特に好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の１実施例の正面図である。

【図２】 上記実施例の平面図である。

【図３】 上記実施例の底面図である。

【図４】 上記実施例の左側面図である。

【図５】 上記実施例の右側面図である。

【図６】 上記実施例で、着脱レバーを開いた状態の
正面図である。

【図７】 図６のＡの方向から内部を見た図である。

【図８】 上記実施例で、メモリーカードを挿入した
ときの正面図である。

【図９】 上記実施例で、メモリーカードを取り出す
ときの正面図である。

【図１０】 図９において、側板を外した正面図であ
る。

【図１１】 図１０において、側板を外した正面図であ
る。

【図１２】 デジタルカメラに上記実施例のアダプタを
挿入する前の正面図。

【図１３】 図１２で、該アダプタを挿入した後の正面
図である。

【符号の説明】

１ メモリスロット嵌合部 ２ 着脱レバー ８ 着脱レバー回動軸 ９ 電気的コネクタ １０ メモリーカード １１ イジェクトアーム回動軸 １２ イジェクトアーム １３ イジェクトロッド １４ ハウジング １６ デジタルカメラ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器類の記憶素子用電気的コネクタ
   に接続される記憶素子側電気的コネクタと同じ第１の電
   気的コネクタを一端に有すると共に記憶素子の受け入れ
   口を有し、該受け入れ口内に設けられ該記憶素子用電気
   的コンタクトと同じ第２の電気的コネクタを有すると共
   に該記憶素子の着脱装置を有することを特徴とする記憶
   素子用アダプタ。
2. 【請求項２】 前記電子機器類がデジタルカメラである
   ことを特徴とする請求項１の記憶素子用アダプタ。
3. 【請求項３】 前記着脱装置が、回動可能な着脱レバー
   の一端に連動する着脱機構を有することを特徴とする請
   求項１または請求項２の記憶素子用アダプタ。
4. 【請求項４】 前記着脱機構が前記電子機器類の着脱機
   構と同じ着脱機構を含むことを特徴とする請求項３の記
   憶素子用アダプタ。