JP3087348U - 磁気テープ装置 - Google Patents

磁気テープ装置

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JP3087348U
JP3087348U JP2002000167U JP2002000167U JP3087348U JP 3087348 U JP3087348 U JP 3087348U JP 2002000167 U JP2002000167 U JP 2002000167U JP 2002000167 U JP2002000167 U JP 2002000167U JP 3087348 U JP3087348 U JP 3087348U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープ装置において、テープリールでの
テープの巻取り径が大きくなると、プーリに対するベル
トの巻掛り箇所の半径が自動的に短くなるようにしてモ
ータのトルク不足を生じなくする。 【解決手段】 モータで駆動される駆動側プーリ5に巻
き掛けたベルト7を介してモータの回転をテープリール
台に伝達するようになっている。駆動側プーリ5をロー
タRに固着した第1輪体8とキャプスタンの取付軸部4
1に保持させた第2輪体9とに2分割する。第1輪体8
のベルト巻掛り面82の内周部分を欠除し、その欠除箇
所に、第2輪体9のベルト巻掛り面92の内周部分97
が出退可能な凹入部87を形成する。凹入部に設けた凸
部88を、第2輪体9のベルト巻掛り面92の内周部分
97に設けた凹部98に嵌合する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、磁気テープ装置、特にテープカセットのテープリールが装着される テープリール台に、モータの回転がベルトを介して伝達されるようになっている 磁気テープ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の磁気テープ装置において、テープに走行力を付与するキャプス タンを回転させるモータのロータに設けられた駆動側プーリと、テープリール台 に回転を伝達するための歯車に設けられた従動側プーリとに亘ってゴムベルトな どの伸縮性を備えたベルトを伸長状態で巻き掛け、上記ロータの回転が駆動側プ ーリからベルトを介して従動側プーリに伝達されるようになっているものでは、 早送りモードや巻戻しモードでテープリールが装着されたテープリール台を回転 させてテープをテープリールに巻き取らせる場合、テープリールへのテープの巻 取量が増加するにつれてモータの負荷が増大することによりトルク不足を生じ、 その結果、巻取速度が低下して巻取りに要する時間が長くなったり、場合によっ てはテープエンド近辺での巻取り時にモータが停止したりすることも起こり得る 。これは、テープリールへのテープの巻取量が増加すると、テープの巻取り径が 長くなることや、巻取り量の増加によってテープリールの重さが重くなること、 などによるものと考えられる。
【0003】 一方、特開平61−94254号公報(先行例1)や特開平62−27765 0号公報(先行例2)には、1つのモータの回転を2つのテープレコーダ機構の それぞれのテープリール台に同時に伝達させる場合に、2つのテープレコーダ機 構のそれぞれのテープリール台の回転速度が等しくなるように調整するための技 術が開示されている。
【0004】 また、実公昭45−27755号公報(先行例3)や実公昭45−28810 号公報(先行例4)には、プーリのベルト巻掛り面に対するベルトの巻掛り箇所 の半径を変化させ得る構造を持った無段変速装置についての記載がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の磁気テープ装置のように、モータのトルク不足により、 巻取速度が低下して巻取りに要する時間が長くなったり、テープエンド近辺での 巻取り時にモータが停止したりすることがあると、特に磁気テープ装置の早送り モードや巻戻しモードでの使い勝手を低下させる原因になって好ましくない。
【0006】 そこで、テープリールへのテープの巻取り径が増大してもテープリール台の回 転速度が極端に低下しなくなるような対策を講じることが望まれるけれども、上 記した先行例1や先行例2に記載されている技術では、その要望を満たすことが できない。また、先行例3や先行例4に記載されている無段変速装置は、回転速 度を人為的に無段階に変化させる場合に有益であるだけで、これらによっても上 記要望を満たすことはできない。
【0007】 本考案は以上の状況に鑑み、テープリールでのテープの巻取り径が大きくなる とそれに見合ってベルトの張力が増大し、逆に、テープリールでのテープの巻取 り径が短いときにはベルトの張力も小さいという現象に着目することによってな されたものであって、テープの巻取り径が大きくなると、それに見合ってプーリ に対するベルトの巻掛り箇所の半径が自動的に短くなってモータに加わる負荷の 増大を抑制し、もって、モータのトルク不足を生じにくくしてテープの巻取速度 が低下するという事態を抑制することのできる磁気テープ装置を提供することを 目的とする。
【0008】 また、本考案は、特に早送りモードや巻戻しモードでの使い勝手に優れた磁気 テープ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本考案は、モータによって回転駆動されるプーリのV溝に伸長状態で巻き掛け られた伸縮性を備えるベルトを介し上記モータの回転がテープリール台に伝達さ れてそのテープリール台が回転するように構成されている磁気テープ装置を対象 としている。
【0010】 そして、本考案では、上記プーリが上記V溝の谷底部分で第1輪体と第2輪体 とに軸線方向で2分割され、上記ベルトの張力が増大するのに伴って上記第2輪 体が軸線方向で上記第1輪体から遠ざかり、かつ、上記ベルトの張力が減少する のに伴って上記第2輪体が軸線方向で上記第1輪体に近づくようになっている。
【0011】 この考案によれば、テープリールでのテープの巻取り径が大きくなると、ベル トの張力が増大して第2輪体が第1輪体から遠ざかるため、プーリのV溝に伸長 状態で巻き掛けられているベルトが第1輪体と第2輪体との間に分け入ってベル トの巻掛り箇所の半径が短くなり、その結果、モータの負荷が軽減する。したが って、早送りモードや巻戻しモードでのテープ巻取り時にモータのトルク不足が 生じて巻取り速度が低下したりモータが停止したりするという状況などが改善さ れる。
【0012】 本考案では、上記V溝の溝壁面を形成している相対向する一対の内窄まり円錐 状のベルト巻掛り面のうち、第1輪体又は第2輪体のうちの一方側に具備されて いるベルト巻掛り面の内周部分が欠除され、その欠除箇所に、他方側に具備され ているベルト巻掛り面の内周部分が出退可能な凹入部が形成されていることが望 ましい。これによれば、ベルトが第1輪体と第2輪体との間に分け入ってベルト の巻掛り箇所の半径が短くなっても、第1輪体又は第2輪体のうちの他方側のベ ルト巻掛り面がベルトに常時接触することになるので、たとえばテープエンド近 辺でもベルトがスリップを生じにくくなってテープ巻取りが適正に行われる。
【0013】 本考案では、上記第2輪体が上記第1輪体に対し軸線方向に接近離反移動可能 でかつ軸線周りで相対回転不可能に連結され、かつ、その第2輪体がばね体によ って上記第1輪体に近づく方向に常時弾発付勢されていることが望ましく、これ によれば、テープの巻掛り箇所の半径の大小にかかわらず、第1輪体と第2輪体 とが常時正確に同調回転するので、ベルトによるテープリール台への回転の伝達 が正確に行われる。
【0014】 本考案では、互いに嵌合した状態で上記軸線方向に相対出退移動可能でかつ上 記軸線周りに相対移動不可能な凹部と凸部とが、上記第1輪体と上記第2輪体と に各別に振り分けて設けられているという構成を採用することが可能である。こ れによれば、第1輪体と第2輪体とを簡単な構成で連結することができる。
【0015】 本考案では、第1輪体又は第2輪体のうちの一方側の上記ベルト巻掛け面に形 成されている上記凹入部に上記凸部が設けられ、他方側の上記ベルト巻掛け面の 上記内周部分に上記凹部が設けられていることが望ましい。この場合、上記凸部 の外面が第1輪体又は第2輪体のうちの一方側の上記ベルト巻掛り面に面一に連 続する傾斜面に形成されていることが望ましく、これによれば、ベルトの巻掛り 箇所の半径が短くなったときに凸部の外面にもベルトが巻き掛かった状態になる ので、ベルトのスリップが抑制されてテープ巻取りが適正に行われる。
【0016】 本考案に係る磁気テープ装置は、次の構成を採用することによっていっそう具 体化される。すなわち、主歯車の回転方向の正逆切換わりによって一対のテープ リール台のそれぞれに択一的に回転力を伝達する機能を備えたリール台回転制御 機構の上記主歯車に設けられているV溝を備えた従動側プーリと、テープに走行 力を付与するためのキャプスタンの取付軸部が固着されてなるキャプスタン駆動 用モータのロータに設けられているV溝を備えた駆動側プーリとに亘って、上記 駆動側プーリから上記従動側プーリに回転を伝達する伸縮性を備えたベルトが伸 長状態で巻き掛けられている磁気テープ装置において、上記駆動側プーリが、そ のV溝の谷底部分で、上記ロータに固着された第1輪体と上記ロータの裏側へ延 出された上記取付軸部に軸方向摺動自在に保持された第2輪体とに軸線方向で2 分割され、上記駆動側プーリのV溝の溝壁面を形成している相対向する一対の内 窄まり円錐状のベルト巻掛り面のうち、上記第1輪体に具備されているベルト巻 掛り面の内周部分が欠除され、その欠除箇所に、上記第2輪体に具備されている ベルト巻掛り面の内周部分が出退可能な凹入部が形成されていると共に、その凹 入部の周方向複数箇所に設けられた突片状の凸部が、上記第2輪体のベルト巻掛 り面の内周部分の周方向複数箇所に設けられた凹部に軸線方向に相対出退移動可 能でかつ回転不可能に嵌合され、上記凸部の外面が第1輪体のベルト巻掛り面に 面一に連続する傾斜面に形成されており、上記取付軸部の端部に装着されたワッ シャと上記第2輪体との間に、第2輪体を第1輪体に近付ける方向に常時弾発付 勢する円錐形コイルばねが介在されている、という構成を採用することによって いっそう具体化される。この構成による作用は、次の実施形態の説明によって明 らかにする。
【0017】
【考案の実施の形態】
図1は磁気テープ装置の構成の要部をシャーシの裏面側から見て示した底面図 である。同図において、1,2は左右の各テープリール台(不図示)のそれぞれ と同心に配備された従動歯車、3はリール台回転制御機構である。リール台回転 制御機構3は、太陽歯車としての1つの主歯車31と、この主歯車31に常時噛 み合った遊星歯車としての従歯車32と、主歯車31の周囲での従歯車32の公 転経路を規制するための連結アーム33と、従歯車32と片側の従動歯車2との 間に配備された中間歯車群34とを備え、中間歯車群34の終端歯車35は片側 の従動歯車2に定位置で常時噛み合っている。また、41は図示していないキャ プスタンに一体に同心状に具備された取付軸部であり、この取付軸部41に、キ ャプスタン駆動用モータのロータRが固着されている。そして、上記ロータRに V溝51を備えた駆動側プーリ5が取り付けられ、上記リール台回転制御機構3 の主歯車31にV溝61を備えた従動側プーリ6が設けられていて、これらの駆 動側プーリ5と従動側プーリ6とにゴムベルトのような伸縮性を備えた無端状の ベルト7が伸長状態で巻き掛けられている。Cはテープカセットを示していて、 このテープカセットCが正規位置にセットされると、そのテープカセットCの左 右のテープリールが左右の従動歯車1,2を備えた各テープリール台に各別に装 着される。なお、上記キャプスタンは、再生モードや記録モードが選択されたと きに、テープカセットCから引き出されているテープに走行力を付与する機能を 有している。
【0018】 図1の磁気テープ装置では、ロータRの回転が駆動側プーリ5からベルト7を 介して従動側プーリ6に伝達される。また、従動側プーリ6と共に回転する主歯 車31の回転方向の正逆切換わりによって従歯車32が矢印Aのように左右に首 振り運動(公転運動)を行い、その首振り運動を通じて、従歯車32が中間歯車 群34の始端歯車36又は従動歯車1に択一的に噛み合う。そして、図示のよう に従歯車32が中間歯車群34の始端歯車36に噛み合うと、従動歯車2がその 従動歯車2を備えるテープリール台と共に回転し、そのテープリール台に装着さ れているテープリールがテープを巻き取るのに対し、従歯車32が従動歯車1に 噛み合うと、従動歯車1が回転してその従動歯車1を備えるテープリール台と共 に回転し、そのテープリール台に装着されているテープリールがテープを巻き取 る。
【0019】 図2及び図3は第1実施形態による磁気テープ装置に採用されている駆動側プ ーリ5の構造及び作用を示した断面図である。同図のように、駆動側プーリ5は 、そのV溝51(図1参照)の谷底部分で、円環状の第1輪体8と円板状の第2 輪体9とに2分割されていて、これらの各輪体8,9はいずれも合成樹脂成形体 でなる。
【0020】 第1輪体8は、その周方向複数箇所(たとえば等角度おきの3箇所)に設けら れた突起81をロータRに開設した取付孔に挿入状態で固着することによって、 そのロータRに重なり状に固着されている。これに対し、第2輪体9は、その中 心部に設けられた円形孔部91をロータRの裏側へ延出された上記取付軸部41 に嵌合することによって、その取付軸部41に軸方向摺動自在に保持されている 。そして、第2輪体9と取付軸部41の端部に装着されたワッシャ42と第2輪 体9の間に円錐形コイルばね10が介在され、この円錐形コイルばね10が第2 輪体9を第1輪体8に近付ける方向に常時弾発付勢している。
【0021】 また、第2輪体9は、内窄まり円錐状のベルト巻掛り面92を有する外周部分 93が、上記円形孔部91を有する内周部分94よりも軸線方向外側に位置して いて、円錐形コイルばね10の付勢によって内周部分93が第1輪体8の内側に 常時嵌まり込んだ状態に保たれている。さらに、第1輪体8の内周部の周方向複 数箇所に設けられた凸部85が、第2輪体9の内周部分94の周囲に設けられた 凹部95に、軸線方向に相対出退移動可能でかつ軸線周りに相対移動不可能に嵌 合している。ここで、凸部を第2輪体9側に設け、その凸部が軸線方向に相対出 退移動可能でかつ軸線周りに相対移動不可能に嵌合する凹部を第1輪体8側に設 けておいてもよい。すなわち、互いに嵌合した状態で上記軸線方向に相対出退移 動可能でかつ上記軸線周りに相対移動不可能な凹部と凸部とが、第1輪体8と第 2輪体9とに各別に振り分けて設けられていればよく、この構成によって、第2 輪体9が第1輪体1に対し軸線方向に接近離反移動可能でかつ軸線周りで相対回 転不可能に連結される。
【0022】 第1輪体8と第2輪体9とに2分割されている駆動側プーリ5において、第1 輪体8の内窄まり円錐状のベルト巻掛り面82と第2輪体9の内窄まり円錐状の ベルト巻掛り面92とは、軸線方向で相対向して駆動側プーリ5のV溝51の溝 壁面を形成している。そして、それらのベルト巻掛り面82,92とによって形 成されている上記V溝51に、伸縮性を備えた断面方形のベルト7の内周側コー ナ部が巻き掛けられている。この巻掛け状態において、ベルト7は少し伸長して いる。
【0023】 以上の構成を備えた磁気テープ装置において、ロータRが回転して駆動側プー リ5が図1の矢印aのように反時計方向に回転すると、その回転がベルト7を介 して従動側プーリ6に伝達されるので、主歯車31が従歯車32を反時計方向に 首振り運動させてその従歯車32を中間歯車群34の始端歯車36に噛み合わせ る。これにより、従動歯車2とその従動歯車2を備えているテープリール台が図 1において反時計方向に回転し、そのテープリール台に装着されているテープカ セットCのテープリールがテープを巻き取る。ここで、磁気テープ装置の動作モ ードが早送りモードに設定されていると、テープリールへのテープの巻取量が増 加して巻取り径が大きくなるに連れてベルト7の張力が増大し、その張力が一定 以上になると、図2から図3のように伸長状態のベルト7が第1輪体8と第2輪 体9との間に分け入って第2輪体8を円錐形コイルばね10の弾圧力に抗して第 1輪体8から軸線方向に遠ざける。そのため、図3に示したベルト7の巻掛り箇 所の半径R2の長さが、図2の初期状態での巻掛り箇所の半径R1の長さよりも 短くなってモータの負荷が軽減し、トルク不足という事態を生じなくなる。早送 りモードが終了すると、ベルト7の張力が減少するため、その後の所定モードで の駆動側プーリ5の回転によって円錐形コイルばね10の弾圧力によって第2輪 体9が第1輪体8に近付き、ベルト7の巻掛り箇所の半径が増大して図2の初期 状態に戻る。
【0024】 これに対し、ロータRが回転して駆動側プーリ5が図1の矢印bのように時計 方向に回転すると、その回転がベルト7を介して従動側プーリ6に伝達されるの で、主歯車31が従歯車32を時計方向に首振り運動させてその従歯車32を従 動側歯車1に噛み合わせる。これにより、従動歯車1とその従動歯車1を備えて いるテープリール台が図1において時計方向に回転し、そのテープリール台に装 着されているテープカセットCのテープリールがテープを巻き取る。ここで、磁 気テープ装置の動作モードが巻戻しモードに設定されていると、テープリールへ のテープの巻取量が増加して巻取り径が大きくなるに連れてベルト7の張力が増 大するので、その張力が一定以上になると、図2や図3で説明したところと同様 の上述の動作が行われて、モータの負荷を軽減させる作用が発揮される。巻戻し モードが終了すると、ベルト7の張力が減少するため、その後の所定モードでの 駆動側プーリ5の回転によって円錐形コイルばね10の弾圧力によって第2輪体 9が第1輪体8に近付き、ベルト7の巻掛り箇所の半径が増大した図2の初期状 態に戻る。
【0025】 図4及び図5は第2実施形態(請求項1に係る考案の実施形態)による駆動側 プーリ5の構造及び作用を示した断面図である。また、図6は図5のVI−VI 線に沿う部分から見た第1輪体8の底面図、図7は図5のVII−VII線に沿 う部分から見た第2輪体9の平面図である。
【0026】 この第2実施形態では、第1輪体8及び第2輪体9の構成が、第1実施形態で 説明したそれらと異なっている。すなわち、第2実施形態において、第1輪体8 は、ベルト巻掛り面82の内周部分が欠除されてその欠除箇所に円形の開口縁8 6を備えた凹入部87が形成されていると共に、この凹入部87の周方向複数箇 所に突片状の凸部88が一体に形成されている。これらの凸部88の外面は、第 1輪体8の巻掛り面82に面一に連続する傾斜面89に形成されていて、この傾 斜面88もベルト巻掛り面として作用するようになっている。また、第2輪体9 は、そのベルト巻掛り面92の内周部分97の周方向複数箇所に凹部98が設け られていて、図4又は図5のように第2輪体9の内周部分97が第1輪体8の凹 入部87に出退可能になっていると共に、第1輪体8の複数の凸部88が第2輪 体9の複数の凹部98に各別に軸線方向に相対出退移動可能でかつ回転不可能に に嵌合されている。
【0027】 その他の事項、すなわち、図1に示した従動側プーリ6と駆動側プーリ5とに 亘ってベルト7が伸長状態で巻き掛けられている点、取付軸部41の端部に装着 されたワッシャ42と第2輪体9との間に、第2輪体9を第1輪体8に近付ける 方向に常時弾発付勢する円錐形コイルばね10が介在されている点などは、第1 実施形態で説明したところと同様である。したがって、説明の重複を回避するた め第1実施形態と同一に構成されている部分には、図2又は図3と同一の符号を 付すことによってそれらの構成説明を省略する。
【0028】 この第2実施形態の磁気テープ装置において、ロータRが回転して駆動側プー リ5が図1の矢印aのように反時計方向に回転すると、その回転がベルト7を介 して従動側プーリ6に伝達されるので、主歯車31が従歯車32を反時計方向に 首振り運動させてその従歯車32を中間歯車群34の始端歯車36に噛み合わせ る。これにより、従動歯車2とその従動歯車2を備えているテープリール台が図 1において反時計方向に回転し、そのテープリール台に装着されているテープカ セットCのテープリールがテープを巻き取る。ここで、磁気テープ装置の動作モ ードが早送りモードに設定されていると、テープリールへのテープの巻取量が増 加して巻取り径が大きくなるに連れてベルト7の張力が増大し、その張力が一定 以上になると、図2から図3のようにベルト7が第1輪体8と第2輪体9との間 に分け入って第2輪体8を円錐形コイルばね10の弾圧力に抗して第1輪体8か ら軸線方向に遠ざける。そのため、図3に示したベルト7の巻掛り箇所の半径R 2の長さが、図2の初期状態での巻掛り箇所の半径R1の長さよりも短くなって モータの負荷が軽減し、トルク不足という事態を生じなくなる。この場合、第1 輪体8の凸部88の外面が、この第1輪体8のベルト巻掛り面82と面一の傾斜 面82に形成されており、しかも、この傾斜面82が第2輪体9のベルト巻掛り 面92の内周部分97と共働してV溝を形成するので、ベルト7とプーリ5のV 溝51との接触面が広く確保されてベルト7がスリップを起こしにくくなり、テ ープ巻取りが適正に行われる。早送りモードが終了すると、ベルト7の張力が減 少するため、その後の所定モードでの駆動側プーリ5の回転によって円錐形コイ ルばね10の弾圧力によって第2輪体9が第1輪体8に近付き、ベルト7の巻掛 り箇所の半径が増大して図2の初期状態に戻る。
【0029】 これに対し、ロータRが回転して駆動側プーリ5が図1の矢印bのように時計 方向に回転すると、その回転がベルト7を介して従動側プーリ6に伝達されるの で、主歯車31が従歯車32を時計方向に首振り運動させてその従歯車32を従 動側歯車1に噛み合わせる。これにより、従動歯車1とその従動歯車1を備えて いるテープリール台が図1において時計方向に回転し、そのテープリール台に装 着されているテープカセットCのテープリールがテープを巻き取る。ここで、磁 気テープ装置の動作モードが巻戻しモードに設定されていると、テープリールへ のテープの巻取量が増加して巻取り径が大きくなるに連れてベルト7の張力が増 大するので、その張力が一定以上になると、図2や図3で説明したところと同様 の上述の動作が行われて、モータの負荷を軽減させる作用が発揮される。また、 この場合にも、傾斜面82が第2輪体9のベルト巻掛り面92の内周部分97と 共働してV溝を形成するので、ベルト7とプーリ5のV溝51との接触面が広く 確保されてベルト7がスリップを起こしにくくなり、テープ巻取りが適正に行わ れる。巻戻しモードが終了すると、ベルト7の張力が減少するため、その後の所 定モードでの駆動側プーリ5の回転によって円錐形コイルばね10の弾圧力によ って第2輪体9が第1輪体8に近付き、ベルト7の巻掛り箇所の半径が増大した 図2の初期状態に戻る。
【0030】 上記した第1及び第2の各実施形態では、第2輪体9を第1輪体8に近付ける 方向に付勢するのに、円錐形コイルばね10を用いているため、図3や図5のよ うに第2輪体9が第1輪体8から遠ざけられたときの円錐形コイルばね10の撓 み可能量が大きくなる。言い換えると、図2や図4のような初期状態のときの円 錐形コイルばね10の軸長を短く抑えて取付軸部41のロータRからの突出し長 さを短くしておいても、第2輪体9の軸線方向の移動量を大きく確保することが できるため、駆動側プーリ5の取付箇所のスペースが狭くて済むという利点があ る。
【0031】
【考案の効果】
以上のように、本考案によると、テープリールへのテープの巻取量が増加して 巻取り径が大きくなると、それに見合ってプーリに対するベルトの巻掛り箇所の 半径が短くなって自動的にモータに加わる負荷の増大を抑制するので、モータの トルク不足を生じなくなる。そのため、早送りモードや巻戻しモードでテープエ ンド近辺での巻取り動作中も、テープの巻取速度が低下したりモータが停止した りするといった事態が起こらなくなるという効果が奏される。そのため、特に早 送りモードや巻戻しモードでの使い勝手に優れた磁気テープ装置を提供すること が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の磁気テープ装置の構成の要部をシャー
シの裏面側から見て示した底面図である。
【図2】第1実施形態による磁気テープ装置に採用され
ている駆動側プーリの初期状態での構造及び作用を示し
た断面図である。
【図3】第1実施形態による磁気テープ装置に採用され
ている駆動側プーリの他の状態での構造及び作用を示し
た断面図である。
【図4】第2実施形態による磁気テープ装置に採用され
ている駆動側プーリの初期状態での構造及び作用を示し
た断面図である。
【図5】第1実施形態による磁気テープ装置に採用され
ている駆動側プーリの他の状態での構造及び作用を示し
た断面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う部分から見た第1輪
体の底面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿う部分から見た第
2輪体の平面図である。
【符号の説明】
R キャプスタン駆動用モータのロータ 3 リール台回転制御機構 5 駆動側プーリ 6 従動側プーリ 7 ベルト 8 第1輪体 9 第2輪体 10 円錐形コイルばね 31 主歯車 41 キャプスタンの取付軸部 42 ワッシャ 51,61 V溝 82,92 ベルト巻掛り面 87 凹入部 88 凸部 89 傾斜面 97 内周部分 98 凹部

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主歯車の回転方向の正逆切換わりによっ
    て一対のテープリール台のそれぞれに択一的に回転力を
    伝達する機能を備えたリール台回転制御機構の上記主歯
    車に設けられているV溝を備えた従動側プーリと、テー
    プに走行力を付与するためのキャプスタンの取付軸部が
    固着されてなるキャプスタン駆動用モータのロータに設
    けられているV溝を備えた駆動側プーリとに亘って、上
    記駆動側プーリから上記従動側プーリに回転を伝達する
    伸縮性を備えたベルトが伸長状態で巻き掛けられている
    磁気テープ装置において、 上記駆動側プーリが、そのV溝の谷底部分で、上記ロー
    タに固着された第1輪体と上記ロータの裏側へ延出され
    た上記取付軸部に軸方向摺動自在に保持された第2輪体
    とに軸線方向で2分割され、 上記駆動側プーリのV溝の溝壁面を形成している相対向
    する一対の内窄まり円錐状のベルト巻掛り面のうち、上
    記第1輪体に具備されているベルト巻掛り面の内周部分
    が欠除され、その欠除箇所に、上記第2輪体に具備され
    ているベルト巻掛り面の内周部分が出退可能な凹入部が
    形成されていると共に、その凹入部の周方向複数箇所に
    設けられた突片状の凸部が、上記第2輪体のベルト巻掛
    り面の内周部分の周方向複数箇所に設けられた凹部に軸
    線方向に相対出退移動可能でかつ回転不可能に嵌合さ
    れ、上記凸部の外面が第1輪体のベルト巻掛り面に面一
    に連続する傾斜面に形成されており、上記取付軸部の端
    部に装着されたワッシャと上記第2輪体との間に、第2
    輪体を第1輪体に近付ける方向に常時弾発付勢する円錐
    形コイルばねが介在されていることを特徴とする磁気テ
    ープ装置。
  2. 【請求項2】 モータによって回転駆動されるプーリの
    V溝に伸長状態で巻き掛けられた伸縮性を備えるベルト
    を介し上記モータの回転がテープリール台に伝達されて
    そのテープリール台が回転するようになっている磁気テ
    ープ装置において、 上記プーリが上記V溝の谷底部分で第1輪体と第2輪体
    とに軸線方向で2分割され、上記ベルトの張力が増大す
    るのに伴って上記第2輪体が軸線方向で上記第1輪体か
    ら遠ざかり、かつ、上記ベルトの張力が減少するのに伴
    って上記第2輪体が軸線方向で上記第1輪体に近づくよ
    うになっていることを特徴とする磁気テープ装置。
  3. 【請求項3】 上記V溝の溝壁面を形成している相対向
    する一対の内窄まり円錐状のベルト巻掛り面のうち、第
    1輪体又は第2輪体のうちの一方側に具備されているベ
    ルト巻掛り面の内周部分が欠除され、その欠除箇所に、
    他方側に具備されているベルト巻掛り面の内周部分が出
    退可能な凹入部が形成されている請求項2に記載した磁
    気テープ装置。
  4. 【請求項4】 上記第2輪体が上記第1輪体に対し軸線
    方向に接近離反移動可能でかつ軸線周りで相対回転不可
    能に連結され、かつ、その第2輪体がばね体によって上
    記第1輪体に近づく方向に常時弾発付勢されている請求
    項2又は請求項3に記載した磁気テープ装置。
  5. 【請求項5】 互いに嵌合した状態で上記軸線方向に相
    対出退移動可能でかつ上記軸線周りに相対移動不可能な
    凹部と凸部とが、上記第1輪体と上記第2輪体とに各別
    に振り分けて設けられている請求項4に記載した磁気テ
    ープ装置。
  6. 【請求項6】 第1輪体又は第2輪体のうちの一方側の
    上記ベルト巻掛り面に形成されている上記凹入部に上記
    凸部が設けられ、他方側の上記ベルト巻掛り面の上記内
    周部分に上記凹部が設けられている請求項5に記載した
    磁気テープ装置。
  7. 【請求項7】 上記凸部の外面が第1輪体又は第2輪体
    のうちの一方側の上記ベルト巻掛り面に面一に連続する
    傾斜面に形成されている請求項6に記載した磁気テープ
    装置。
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