JP3087236U - 洗浄ブラシ用チャンネル型帯鋼 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシの破損を防止すると共に、位置ずれを
防止できる洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼を提
供する。 【解決手段】 被洗浄面に付着した塵埃を清掃する為の
洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼において、前記
チャンネル型帯鋼は、断面が概Ｕ字形状に形成されてあ
ると共に、少なくとも内周部に弾性を有する薄膜層が形
成されてあるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本発明は、洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼を、以下図１から図３を用いて 説明する。

【０００３】 図１から図３は、自動洗車機の洗浄装置として、洗浄ブラシに使用されてある 従来のチャンネル型帯鋼の一例を示す斜視図である。１はチャンネルブラシ、２ はブラシ、３はチャンネル型帯鋼、４は台座、５は止め金具、６は爪、７はネジ 、８は洗浄ブラシである。この方式において、チャンネルブラシ１は、ブラシ２ をチャンネル型帯鋼３に挟みつけて製作される。台座４は、中空の円筒形状であ り、両端近傍に、爪６を有する止め金具５がネジ７にて固定されてある。そして 、台座４の外周部にチャンネルブラシ１を巻き付ける事により、洗浄ブラシ８は 製作される。このとき、止め金具５の爪６を、チャンネルブラシ１に倒し込むこ とにより、台座４にたいしてチャンネルブラシ１を固定する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の図１から図３の洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼においては、チ ャンネルブラシは、ブラシをチャンネル型帯鋼に挟みつけて製作されてある為、 製作時あるいは使用時に、ブラシが帯鋼の端部に接触して破損したり、ブラシの 位置ずれが発生することがあった。その為、ブラシの破損を防止すると共に、位 置ずれを防止できる洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼が求められていた。

【０００５】

【課題を解決する手段】

本発明は、次のように構成したものである。 （１）被洗浄面に付着した塵埃を清掃する為の洗浄ブラシに使用するチャンネ ル型帯鋼において、前記チャンネル型帯鋼は、断面が概Ｕ字形状に形成されてあ ると共に、少なくとも内周部に弾性を有する薄膜層が形成されてあるものである 。

【０００６】 （２）上記１のチャンネル型帯鋼において、少なくとも内周部に不織布の薄膜 層が形成されてあるものである。

【０００７】 （３）上記１及び２のチャンネル型帯鋼において、薄膜層の端部が、概Ｕ字形 状の端部から所定長さだけ延設して形成されてあるものである。

【０００８】 （４）上記１のチャンネル型帯鋼において、少なくとも内周部に静電植毛が形 成されてあるものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

実施の形態１ 図４に実施の形態１を示す。図４は本考案のチャンネル型帯鋼を前面側から見 た斜視図である。図４において、１２はブラシ、１１はチャンネルブラシ、１３ はチャンネル型帯鋼、１４は鋼板、１５は薄膜層である。チャンネルブラシ１１ は、図４の如く、所定長さのブラシ１２の中央部を折り込んで、外側よりチャン ネル型帯鋼１３が、ブラシ１２を挟み付けて形成されてある。チャンネル型帯鋼 １３は断面が概Ｕ字形状を有する長尺の鋼板１４、及び薄膜層１５より形成され てある。薄膜層１５は弾性を有し、鋼板１４の内周部にたいして、一体的に形成 されてある。鋼板１４の材質には、各種冷間あるいは熱間圧延鋼材、アルミニウ ム合金、ステンレス鋼、マグネシウム合金、チタン合金等が使用されてある。ま た、薄膜層１５の材質には、各種合成あるいは天然ゴム、ゴム状弾性を有する高 分子物質である各種エラストマー等が使用されてある。

【００１０】 本考案のチャンネル型帯鋼は、上記の構成である為、チャンネルブラシ１１の 製作時には、薄膜層１５が、弾性を有している為、ブラシ１２は、鋼板１４の内 周部に直接、接触する事が無く、外側から薄膜層１５に挟みつけられる。その為 、薄膜層１５が有する弾性による反力により、ブラシ１２は、破損したり、位置 ずれが発生する事無く、挟みつけられる。

【００１１】 なお、本考案の実施の形態は、鋼板の材質として、上記の材料が使用されてあ るが、断面が概Ｕ字形状を有する長尺の帯状に加工可能な材料なら、何ら支障は ない。また、薄膜層の断面形状については、目的や、被洗浄面の状態に応じて、 例えば、一部を概半丸形状や三角凸形状等、適時、設定しても何ら支障はない。 また、薄膜層の材質については、弾性を有し、かつ薄膜状態に加工可能な材質で あれば、何ら支障はない。また、薄膜層の弾性強さ、膜厚み等の各種性質につい ても、目的や、被洗浄面の状態に応じて適時、設定しても何ら支障はない。さら にまた、薄膜層の形成箇所についても、内周部の一部のみ、内周部のＵ字形状の 開放端側の端部等、適時、設定しても何ら支障はない。

【００１２】 実施の形態２ 図５に実施の形態２を示す。図５は本考案のチャンネル型帯鋼を前面側から見 た斜視図である。図５において、２２はブラシ、２１はチャンネルブラシ、２３ はチャンネル型帯鋼、２４は鋼板、２５は薄膜層である。チャンネルブラシ２１ は、図５の如く、所定長さのブラシ２２の中央部を折り込んで、外側よりチャン ネル型帯鋼２３が、ブラシ２２を挟み付けて形成されてある。チャンネル型帯鋼 ２３は断面が概Ｕ字形状を有する長尺の鋼板２４、及び薄膜層２５より形成され てある。薄膜層２５は、鋼板２４の内周部にたいして、貼り合わされて、一体的 に形成されてある。薄膜層２５の材質には、フェルト等の不織布が使用されてあ る。

【００１３】 本考案のチャンネル型帯鋼は、上記の構成である為、チャンネルブラシ２１の 製作時には、薄膜層２５が、フェルト等の不織布にて形成されてある為、ブラシ ２２は、鋼板２４の内周部に直接、接触する事が無く、外側から薄膜層２５に挟 みつけられる。その為、薄膜層２５が有する弾性による反力により、ブラシ２２ は、破損したり、位置ずれが発生する事無く、挟みつけられる。また、薄膜層２ ５の材質として、吸湿性を有する不織布を使用した時には、使用時に洗浄水等の 水分が不織布に吸収される事により、ブラシ２２は、より強く挟みつけられる。

【００１４】 なお、本考案の実施の形態は、薄膜層の材質として、上記の材料が使用されて あるが、目的に応じて、スポンジ状あるいは網目状等の不織布を、適時、使用し ても、何ら支障はない。

【００１５】 実施の形態３ 図６に実施の形態３を示す。図６は本考案のチャンネル型帯鋼を前面側から見 た斜視図である。図６において、３２はブラシ、３１はチャンネルブラシ、３３ はチャンネル型帯鋼、３４は鋼板、３５は薄膜層、３６、３７は端部である。チ ャンネルブラシ３１は、図６の如く、所定長さのブラシ３２の中央部を折り込ん で、外側よりチャンネル型帯鋼３３が、ブラシ３２を挟み付けて形成されてある 。チャンネル型帯鋼３３は断面が概Ｕ字形状を有する長尺の鋼板３４、及び薄膜 層３５より形成されてある。薄膜層３５は、鋼板３４の内周部にたいして、薄膜 層３５の端部３６が、鋼板３４の端部３７から所定長さだけ延設するように形成 されてある。

【００１６】 本考案のチャンネル型帯鋼は、上記の構成である為、チャンネルブラシ３１の 使用時には、鋼板３４の端部３７から、所定長さだけ延設している薄膜層３５が 、ブラシ３２を挟みつけると共に、ブラシ３２の破損及び座屈を防止することが できる。

【００１７】 なお、本考案の実施の形態において、薄膜層３５の端部３６は、鋼板３４の端 部３７から所定長さだけ延設されてあるが、延設する寸法については、目的に応 じて、例えば、左右の延設部の高さが異なるような寸法設定をしても、何ら支障 はない。また、薄膜層３５の延設部の端部形状についても、本考案の如き直線状 に限定するものではなく、例えば波形や歯切形状等を使用した場合には、ブラシ ３２が、被洗浄面を押さえ付ける力を、適時、設定できる。

【００１８】 また、図８に実施の形態３の他の実施例を示す。図８は本考案のチャンネル型 帯鋼を前面側から見た斜視図である。図８において、５２はブラシ、５１はチャ ンネルブラシ、５３はチャンネル型帯鋼、５４は鋼板、５５は薄膜層、５６は側 面部である。チャンネルブラシ５１は、図８の如く、所定長さのブラシ５２の中 央部を折り込んで、外側よりチャンネル型帯鋼５３が、ブラシ５２を挟み付けて 形成されてある。チャンネル型帯鋼５３は断面が概Ｕ字形状を有する長尺の鋼板 ５４、及び薄膜層５５より形成されてある。薄膜層５５は、鋼板５４の内周部か ら外周部にたいして、外周部の一部に側面部５６を形成するように、重ね合わさ れて、形成されてある。

【００１９】 本考案のチャンネル型帯鋼は、上記の構成である為、チャンネルブラシ５１の 使用時には、薄膜層５５が、ブラシ５２を挟みつけると共に、ブラシ５２の破損 及び座屈を防止することができ、かつ薄膜層５５が鋼板５４から剥離する事を防 止できる。

【００２０】 実施の形態４ 図７に実施の形態４を示す。図７は本考案のチャンネル型帯鋼を前面側から見 た斜視図である。図７において、４２はブラシ、４１はチャンネルブラシ、４３ はチャンネル型帯鋼、４４は鋼板、４５は静電植毛部である。チャンネルブラシ ４１は、図７の如く、所定長さのブラシ４２の中央部を折り込んで、外側よりチ ャンネル型帯鋼４３が、ブラシ４２を挟み付けて形成されてある。チャンネル型 帯鋼４３は断面が概Ｕ字形状を有する長尺の鋼板４４、及び静電植毛部４５より 形成されてある。静電植毛部４５は、鋼板４４の内周部にたいして、一体的に形 成されてある。

【００２１】 本考案のチャンネル型帯鋼は、上記の構成である為、チャンネルブラシ４１の 製作時には、ブラシ４２は、鋼板４４の内周部に直接、接触する事が無く、外側 から静電植毛部４５に挟みつけられる。その為、ブラシ４２は、破損したり、位 置ずれが発生する事無く、鋼板４４に挟みつけられる。また、鋼板４４の内周部 が、複雑な形状を形成している時であっても、静電植毛加工は、内周部の表面に たいして、均一に加工ができる為、ブラシにたいして、上記の如くと同様の効果 を得る事ができる。

【００２２】 なお、本考案の実施の形態は、静電植毛部４５が、鋼板４４の内周部に施され てあるが、目的に応じて、鋼板４４のいずれの場所に、静電植毛部４５が形成さ れてあっても、何ら支障はない。

【００２３】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案の洗浄装置は次に示すような効果を得 ることができる。なお、説明に当たっては、請求項の番号と同じ番号を付して説 明する。

【００２４】 （１）薄膜層が、弾性を有している為、ブラシは、鋼板の内周部に直接、接触 する事が無く、外側から薄膜層に挟みつけられる。その為、薄膜層が有する弾性 による反力により、ブラシは、破損したり、位置ずれが発生する事無く、挟みつ けられる。

【００２５】 （２）上記（１）のチャンネル型帯鋼において、薄膜層が、フェルト等の不織 布にて形成されてある為、ブラシは、鋼板の内周部に直接、接触する事が無く、 外側から薄膜層に挟みつけられる。その為、薄膜層が有する弾性による反力によ り、ブラシは、破損したり、位置ずれが発生する事無く、挟みつけられる。また 、薄膜層の材質として、吸湿性を有する不織布を使用した時には、使用時に洗浄 水等の水分が不織布に吸収される事により、ブラシは、より強く挟みつけられる 。

【００２６】 （３）上記（１）及び（２）のチャンネル型帯鋼において、鋼板の端部から、 所定長さだけ延設している薄膜層が、ブラシを挟みつけると共に、ブラシの破損 及び座屈を防止することができる。また、薄膜層を、鋼板の内周部から外周部に たいして、外周部の一部に側面部を形成するように、重ね合わせた時には、薄膜 層が、ブラシを挟みつけると共に、ブラシの破損及び座屈を防止することができ 、かつ薄膜層が鋼板から剥離する事を防止できる。

【００２７】 （４）上記（１）のチャンネル型帯鋼において、ブラシは、破損したり、位置 ずれが発生する事無く、鋼板に挟みつけられる。また、静電植毛加工は、鋼板の 内周部が、複雑な形状を形成している時であっても、内周部の表面にたいして、 均一に加工ができる為、ブラシにたいして、上記の如くと同様の効果を得る事が できる。

【００２８】

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯
鋼を示す斜視図である。

【図２】 従来の洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯
鋼を示す斜視図である。

【図３】 従来の洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯
鋼を示す斜視図である。

【図４】 実施の形態１のチャンネル型帯鋼を示す斜視
図である。

【図５】 実施の形態２のチャンネル型帯鋼を示す斜視
図である。

【図６】 実施の形態３のチャンネル型帯鋼を示す斜視
図である。

【図７】 実施の形態４のチャンネル型帯鋼を示す斜視
図である。

【図８】 実施の形態３の他の実施例のチャンネル型帯
鋼を示す斜視図である。

【符号の説明】

１、１１、２１、３１、４１、５１ チャンネルブラシ ２、１２、２２、３２、４２、５２ ブラシ ３、１３、２３、３３、４３、５３ チャンネル型帯鋼 ４ 台座 ５ 止め金具 ６ 爪 ７ ネジ ８ 洗浄
ブラシ １４、２４、３４、４４、５４ 鋼板 １５、２５、３５、５５ 薄膜層 ３６、３７ 端部 ４５ 静電植毛部 ５６ 側面部

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被洗浄面に付着した塵埃を清掃する為の
   洗浄ブラシに使用するチャンネル型帯鋼において、前記
   チャンネル型帯鋼は、断面が概Ｕ字形状に形成されてあ
   ると共に、少なくとも内周部に弾性を有する薄膜層が形
   成されてあることを特徴とする洗浄ブラシ用チャンネル
   型帯鋼。
2. 【請求項２】 請求項１記載の構成よりなる洗浄ブラシ
   用チャンネル型帯鋼において、少なくとも内周部に不織
   布の薄膜層が形成されてあることを特徴とする洗浄ブラ
   シ用チャンネル型帯鋼。
3. 【請求項３】 請求項１及び２記載の構成よりなる洗浄
   ブラシ用チャンネル型帯鋼において、薄膜層の端部が、
   概Ｕ字形状の端部から所定長さだけ延設して形成されて
   あることを特徴とする洗浄ブラシ用チャンネル型帯鋼。
4. 【請求項４】 請求項１記載の構成よりなる洗浄ブラシ
   用チャンネル型帯鋼において、少なくとも内周部に静電
   植毛が形成されてあることを特徴とする洗浄ブラシ用チ
   ャンネル型帯鋼。