JP3085555U - Ff/rew制御装置およびビデオデッキ - Google Patents

Ff/rew制御装置およびビデオデッキ

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JP3085555U JP2001006933U JP2001006933U JP3085555U JP 3085555 U JP3085555 U JP 3085555U JP 2001006933 U JP2001006933 U JP 2001006933U JP 2001006933 U JP2001006933 U JP 2001006933U JP 3085555 U JP3085555 U JP 3085555U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転周期比の値はテープ終端付近になるとテ
ープ走行自身が高速になってくるため、巻取りリールお
よび供給リールの回転ムラが大きくなり、その結果、ば
らついて不安定になる。 【解決手段】 回転周期比N値が安定して算出される範
囲でテープ残量を検出し、この範囲で回転周期比N値が
しきい値より大きくなった場合、ウェイト時間t1〜t
4経過後に減速を行なうことによって、回転周期比N値
のばらつきによる減速開始タイミングのばらつきを回避
できるとともに、ウェイト時間をおくことにより、減速
区間を短時間にすることが可能となり、より高速な高速
FF/REWを実現することが可能になる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、FF/REW制御装置およびビデオデッキに関し、特に、実行中の FF/REWを減速制御させるFF/REW制御装置およびビデオデッキに関す る。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のFF/REW制御装置は、高速FF/REWにおける、テープ 終端付近の減速制御は、通常、巻取りリールの回転周期と供給リールの回転周期 とに基づいて回転周期比を算出し、この回転周期比が所定の値になった場合にテ ープ終端付近を検出していた。そして、テープ終端を検出すると、減速制御を開 始し、高速FF/REWを停止させていた。また、同様の技術を開示するものと して、特開2000−156002号公報と、実公平6−14307号公報に開 示されるものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述した従来のFF/REW制御装置において、回転周期比の値はテープ終端 付近になるとテープ走行自身が高速になってくるため、巻取りリールおよび供給 リールの回転ムラが大きくなり、その結果、ばらついて不安定になる。この回転 周期比の不安定が原因となり、減速制御の開始タイミングがばらついてしまい、 場合によっては減速タイミングが遅れることにより、テープ終端にて減速完了し ない場合があった。一方、この回転周期比の不安定さを見越して、安定している 範囲に減速タイミングを設定すると、減速開始が早まり停止するまでの時間が長 くなってしまっていた。また、前者の公報は、テープ種別に応じて減速開始タイ ミングを変化させるものであり、回転周期比のばらつきを回避して安定した減速 制御を実現し得るものではない。後者の公報は、回転周期比に基づいて減速制御 を実行するものであり、前者と同様に、回転周期比がばらついてしまうことを回 避できない。
【0004】 本考案は、上記課題にかんがみてなされたもので、テープ終端付近にてFF/ REWの減速制御を実行することが可能なFF/REW制御装置およびビデオデ ッキの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる考案は、供給リールあるいは巻取 りリールを回転駆動させて高速FF/REWを実行する駆動手段と、上記高速F F/REW実行時の上記供給リールおよび巻取りリールの回転周期を検出する検 出手段と、上記検出した供給リールおよび巻取りリールの各回転周期に基づいて 回転周期比を算出する算出手段と、テープ終端を検出するに際して、上記回転周 期比が所定のしきい値以上であるか否かを判別する判別手段と、上記回転周期比 が所定のしきい値以上であると判別された場合に上記実行中の高速FF/REW を減速制御させつつ停止させる駆動制御手段とを具備するFF/REW制御装置 において、上記判別手段は、上記判別に際して、上記回転周期比が安定して算出 可能な範囲にて上記しきい値を設定するとともに、上記駆動制御手段は、上記し きい値以上であると判別された場合に所定時間の計測を開始し、この所定時間の 計測が完了した場合に上記実行中の高速FF/REWを減速制御させる構成とし てある。
【0006】 従来、駆動手段によって供給リールおよび巻取りリールを回転駆動させること により実行される高速FF/REWを減速させる場合、検出手段にて供給リール および巻取りリールの回転周期を検出するとともに、算出手段にて検出した供給 リールおよび巻取りリールの各回転周期に基づいて回転周期比を算出する。そし て、テープ終端を検出するに際して、判別手段にて回転周期比が所定のしきい値 以上であるか否かを判別し、回転周期比が所定のしきい値以上であると判別され た場合に、駆動制御手段にて実行中の高速FF/REWを減速制御させる。この とき、高速FF/REWを短時間にするためには減速制御区間を短くする必要が ある。かかる場合、上述した所定のしきい値をなるべくテープ終端付近に設定す ることになる。
【0007】 しかし、回転周期比の値はテープ終端付近になるとテープ走行自身が高速にな ってくるため、巻取りリールおよび供給リールの回転ムラが大きくなり、その結 果、ばらついて不安定になる。従って、この回転周期比の不安定が原因となり、 減速制御の開始タイミングがばらついてしまい、場合によっては減速タイミング が遅れることにより、テープ終端にて減速完了しない場合があった。一方、この 回転周期比の不安定さを見越して、安定している範囲に減速タイミングを設定す ると、減速開始が早まり停止するまでの時間が長くなってしまっていた。
【0008】 そこで、上記のように構成した請求項1にかかる考案においては、判別手段に て回転周期比としきい値の判別を行なうに際して、このしきい値を回転周期比が 安定して算出可能な範囲に設定する。そして、駆動制御手段は判別手段にて回転 周期比がこのしきい値以上であると判別された場合に所定時間の計測を開始し、 この所定時間の計測が完了した場合に実行中の高速FF/REWを減速制御させ つつ停止させる。このように、回転周期比が安定して算出される範囲でテープ残 量を正確に検出し、この範囲で回転周期比がしきい値以上になった場合、所定時 間経過後に減速を行なうことによって、回転周期比のばらつきによる減速開始タ イミングのばらつきを回避できるとともに、所定時間をおくことにより、減速区 間を短時間にすることが可能となり、より高速な高速FF/REWを実現するこ とが可能になる。
【0009】 回転周期比を利用してより高速で安定したFF/REWを実行可能なFF/R EW制御装置の構成の他の一例として、請求項2にかかる考案は、供給リールと 巻取りリールとの回転周期比に基づいて実行中のFF/REWを減速制御させる FF/REW制御装置において、上記供給リールあるいは巻取りリールを回転駆 動させて上記FF/REWを実行する駆動手段と、上記供給リールおよび巻取り リールの回転周期を入力し、同回転周期比を算出する算出手段と、上記算出した 回転周期比が所定のしきい値以上になると、所定時間を計測する計測手段と、上 記所定時間が計測されると、上記FF/REWを減速制御させる駆動制御手段と を具備する構成としてある。
【0010】 上記のように構成した請求項2にかかる考案においては、供給リールと巻取り リールとの回転周期比に基づいて実行中のFF/REWを減速制御させるFF/ REW制御装置を提供するに際して、駆動手段にて供給リールあるいは巻取りリ ールを回転駆動させてFF/REWを実行する。そして、算出手段にて供給リー ルおよび巻取りリールの回転周期を入力し、同回転周期比を算出し、計測手段に て、算出した回転周期比と所定のしきい値とを比較し、この回転周期比がしきい 値以上になると、所定時間を計測する。この所定時間が計測されると、駆動制御 手段はFF/REWを減速制御させる。
【0011】 さらに、請求項3にかかる考案は、上記請求項2に記載のFF/REW制御装 置において、上記計測手段は、装填されるビデオテープの種別を判別する種別判 別手段を有し、同種別判別手段にて判別されたビデオテープの種別に応じて上記 所定時間を変化させる構成としてある。 上記のように構成した請求項3にかかる考案においては、計測手段に装填され るビデオテープの種別を判別する種別判別手段を備えさせる。計測手段は、この 種別判別手段にて判別されたビデオテープの種別に応じて所定時間を変化させて 設定し、この設定した所定時間を計測する。そして、駆動制御手段はこの設定さ れた所定時間が経過すると減速制御を実行する。
【0012】 さらに、請求項4にかかる考案は、上記請求項3に記載のFF/REW制御装 置において、上記判別手段は、上記供給リールおよび巻取りリールの回転周期を それぞれTsおよびTtとして、A=Ts**2+Tt**2(**;べき乗) の演算式で定まるA値を算出し、このA値に基づいて上記ビデオテープの種別を 判別する構成としてある。 上記のように構成した請求項4にかかる考案においては、判別手段にて供給リ ールおよび巻取りリールの回転周期をそれぞれTsおよびTtとして、A=Ts **2+Tt**2(**;べき乗)の演算式で定まるA値を算出する。そして 、このA値に基づいてビデオテープの種別を判別する。
【0013】 さらに、請求項5にかかる考案は、上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載 のFF/REW制御装置において、上記計測手段は、上記実行されているFF/ REWの速度モードを判別するモード判別手段を有し、同モード判別手段にて判 別されたFF/REWの速度モードに基づいて上記所定時間を変化させる構成と してある。 上記のように構成した請求項5にかかる考案においては、計測手段に実行され ているFF/REWの速度モードを判別するモード判別手段を備えさせる。そし て、計測手段は、このモード判別手段にて判別されたFF/REWの速度モード に基づいて所定時間を変化させる。
【0014】 さらに、請求項6にかかる考案は、上記請求項5に記載のFF/REW制御装 置において、上記計測手段は、上記速度モードが高速でFF/REWを実行する 高速モードである場合に上記所定時間を通常モードより短めに変化させる構成と してある。 上記のように構成した請求項6にかかる考案においては、モード判別手段にて 速度モードが高速でFF/REWを実行する高速モードである場合と判別される と、計測手段は所定時間を通常モードより短めに変化させる。
【0015】 上述してきたFF/REW制御を実行可能なビデオデッキとして、請求項7に かかる考案は、装填されたビデオテープの供給リールと巻取りリールの回転周期 を検出する回転周期センサを有し、同ビデオテープのテープ走行速度を変更可能 にFF/REWを実行するビデオメカと、上記回転周期センサを入力し、上記供 給リールおよび巻取りリールの回転周期を検出し、同検出した相互の回転周期に 基づいて回転周期比を算出するとともにこの回転周期比が所定のしきい値より大 きくなった場合に、この時点より所定時間経過後に上記FF/REWを減速制御 させつつビデオテープの走行を停止させるマイコンとを具備する構成としてある 。
【0016】
【考案の効果】
以上説明したように本考案は、回転周期比が安定して算出される範囲でテープ 残量を正確に検出し、この範囲で回転周期比がしきい値以上になった場合、所定 時間経過後に減速を行なうことによって、回転周期比のばらつきによる減速開始 タイミングのばらつきを回避できるとともに、所定時間をおくことにより、減速 区間を短時間にすることが可能となり、より高速な高速FF/REWを実現する ことが可能なFF/REW制御装置を提供することができる。 また、請求項2にかかる考案によれば、所定のしきい値の判別後、所定時間経 過後に減速制御を実行することによって、ばらつきの無い減速を実現することが できる。 さらに、請求項3にかかる考案によれば、ビデオテープの種別に応じて適切な 減速制御を実現することができる。 さらに、請求項4にかかる考案によれば、ビデオテープの種別を判別する手法 を提示することができる。 さらに、請求項5にかかる考案によれば、FF/REWの速度モードに応じて 適切な減速制御を実現することができる。 さらに、請求項6にかかる考案によれば、高速モード時に適切な減速制御を実 現することが可能になる。 さらに、請求項7にかかる考案によれば、所定のしきい値の判別後、所定時間 経過後に減速制御を実行することによって、ばらつきの無い減速を実現すること ができるビデオデッキを提供することができる。
【0017】
【考案の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本考案の実施形態について説明する。 (1)ビデオデッキの概略構成について: (2)高速FF/REWについて: (3)減速制御処理について: (4)まとめ:
【0018】 (1)ビデオデッキの概略構成について: 図1は、本考案の一実施形態にかかるFF/REW制御装置を適用したVHS 方式のビデオデッキを概略ブロック図により示している。同図において、信号処 理回路10は、チューナやVIFやRFコンバータなどからなり、これらを適切 な順序で制御することによりビデオ記録のための信号を生成している。また、再 生されるビデオ信号を図示しないテレビジョン等に出力している。本考案にいう ビデオメカ30は、ビデオテープの走行を制御し、ビデオ記録/再生時にビデオ テープにビデオ信号を記録したりビデオテープからビデオ信号を読み出したりす る。
【0019】 このビデオメカ30に備えられるヘッド系回路31は、ドラムヘッドやACヘ ッドなどから構成されている。ビデオ記録時には、信号処理回路10にて生成さ れるビデオ記録信号は、ヘッド系回路31に送出され、ビデオテープに記録され る。一方、ビデオ再生時には、ビデオテープに記録されている情報からビデオ信 号を生成し、上記信号処理回路10に出力するようになっている。
【0020】 また、ビデオメカ30は、ビデオテープのリールを回転させるためのキャプス タンモータ34や、FF/REW実行時のテープ走行制御のために巻取りリール 35と供給リール36との回転周期を検出する本考案にいう回転周期センサ32 a,32bや、ビデオテープの終端や始端を検出するエンドセンサ33a,33 bを備えている。また、ビデオ記録/再生時のテープ走行を制御するために図示 しないキャプスタンモータやサーボ回路を備えている。そして、これらがビデオ テープの走行を制御する構成となっている。
【0021】 本実施形態では、太ハブ(ハブ径62mm)のビデオテープと、細ハブ(ハブ 径26mm)のビデオテープのビデオテープについて、高速FF/REWを実行 することが好適な構成となっている。むろん、規格外のビデオテープについても 高速FF/REWを実行することは可能である。
【0022】 本考案にいうマイコンであるシスコン20は、図示しないCPU,ROM,R AM等を備えている。ROM内には所定のプログラムが保持されており、CPU はROMからこのプログラムを読み出しながら信号処理回路10やビデオメカ3 0の内部機器を制御する構成となっている。すなわち、ビデオ記録時には、シス コン20の制御によって所定の速度でビデオテープが送られ、信号処理回路10 の出力する所望のチャンネルの信号がヘッド系回路31によってビデオテープに 記録される。また、再生時には、ビデオテープに記録されたビデオ信号がヘッド 系回路31で検出され、信号処理回路10にて所定の処理がなされた後にテレビ ジョンに送出される。その結果、利用者は、再生映像を視聴することが可能であ る。
【0023】 また、シスコン20は、ビデオメカ30内のキャプスタンモータ34等を制御 することにより速度を変化させながらFF/REW制御を行うようになっている 。すなわち、シスコン20は、キャプスタンモータ34の回転速度および回転方 向を制御することが可能である。
【0024】 図2の平面図に示すように、FF実行時には、キャプスタンモータ34を駆動 してクラッチプーリ34aを矢印方向に回転させる(図2では右回り)。すると 、クラッチプーリ34aの周縁に当接するFF/REWアイドラ34bが巻取り リール台35a側に振り子移動してその回転軸に圧着し、矢印方向(図2では左 回り)に回転することにより同回転軸が矢印方向(図2では右回り)に回転され てテープ送りされる。
【0025】 他方、図3の平面図に示すように、REW実行時には、キャプスタンモータ3 4を逆方向に駆動してクラッチプーリ34aを矢印方向に回転させる(図3では 左回り)。すると、FF/REWアイドラ34bが供給リール台36a側に振り 子移動してその回転軸に圧着し、矢印方向(図3では右回り)に回転することに より同回転軸が矢印方向(図3では左回り)に回転されてテープ送りされる。本 実施形態におけるビデオデッキは、いわゆる高速FFや高速REWを行うことが 可能である。これらの高速FFや高速REWは、それぞれ通常のFFおよびRE Wと比べてテープ走行速度が異なるが、基本的な動作は上述したものと同様であ る。次に、この高速FF/REW実行時のテープ走行速度の制御について詳述す る。
【0026】 上述した巻取りリール台35aや供給リール台36aは、図4に示すように、 回転軸35b,36bの底面側に略扇形の反射板35c,36cが周縁方向に等 間隔に四枚配設されている。また、それぞれの反射板35c,36cの下方には 、フォトトランジスタ32a1,32b1と発光ダイオード32a2,32b2 とからなる回転周期センサ32a,32bが配設されている。同発光ダイオード 32a2,32b2の発光面は反射板35c,36c方向に向けられており、フ ォトトランジスタ32a1,32b1は反射板35c,36cからの反射光を検 出するようになっている。この結果、回転軸35b,36bが一回転する毎にフ ォトトランジスタ32a1,32b1から四つのパルスが出力されることになる 。
【0027】 フォトトランジスタ32a1,32b1の出力パルスは、図5に示すように、 シスコン20に入力される。そして、シスコン20が、巻取りリール台35aと 供給リール台36aの回転周期を検出し、回転周期の二乗和A値や回転周期比N を算出している。ここで、回転周期の二乗和A値は、供給リール36の回転周期 をTs、巻取りリール35の回転周期をTtとして式A=Ts**2+Tt**2( **;べき乗)にて定義される。なお、回転周期Ts,Ttは、フォトトランジス タ32a1,32b1から出力されるパルス信号のパルス周期を「4」で除算し て求められる。また、回転周期比Nは、FF実行時には式N=Ts/Ttとして 定義され、REW実行時には式N=Tt/Tsとして定義される。
【0028】 (2)高速FF/REWについて: また、ビデオメカ30には、テープ端を検出するためのエンドセンサ33a, 33bが備えられており、これらのセンサ出力もシスコン20に入力される。そ して、高速FFまたは高速REWが指示されると、シスコン20はこの指示を検 知して図6のフローチャートに従って高速FFまたは高速REW処理を実行する 。
【0029】 同図において、まず、キューレビュー動作を実行し、上記A値を算出する(ス テップS105)。次に、算出したA値に基づいて処理を分岐する(ステップS 110)。このA値は、ビデオテープのリールのハブ径とテープ長に依存する正 の値であり、予め調査したところ、図7の対応関係に従って分類されることが判 明した。すなわち、1.8<A≦2.2ならば細ハブタイプでテープ長が90分 のビデオテープであり、3.5<Aならば太ハブcタイプのビデオテープである 。
【0030】 なお、A値の範囲には、上限値が含まれ、下限値が含まれないようになってい るが、あくまでも便宜上のためである。したがって、細ハブタイプでテープ長が 90分のビデオテープと判別するA値を、1.8≦A<2.2のように設定して もよいし、1.8≦A≦2.2のように設定してもよい。
【0031】 図8を参照すると、N値が大きいほど倍速比が小さいという対応関係になって いることが分かるが、これは次のような事由による。例えば、高速FFを実行す る場合、N値はN=Ts/Ttの関係式で表される。テープ送り方向のテープ残 量が多い場合には供給リール36の回転周期Tsよりも巻取りリール35の回転 周期Ttのほうが大きくなるため、N値は小さい。そして、FFの進行に応じて N値は増加していく。一方、高速REW実行時にはテープ送り方向が逆転するが 、N値の算出式の分子と分母を逆転させているため、REWの進行に応じてN値 は同様の傾向を示す。すなわち、N値が大きいほどテープ送り方向のテープ残量 が少ないことになるため、このテープ残量が多い場合には高速でテープ送りさせ 、テープ残量が少ない場合には比較的低速でテープ送りさせる制御を行う。
【0032】 ここで、細ハブのビデオテープや太ハブのビデオテープがビデオデッキに装填 されている場合、図9に示すように、テープ位置が中間(テープ残量がテープ長 に対して半分)となったところでN値は「1」となる。すなわち、このN値の意 味するところは、テープ中央を基準とした相対的なテープ走行位置である。した がって、従来より、高速FF実行時と高速REW実行時とで共通の基準値を設け 、N値がこの基準値よりも大きくなったときに高速テープ送りを減速する制御を 行っている。
【0033】 例えば、ステップS110にて1.8<A≦2.2であることが判明した場合 、ビデオテープの種類は細ハブ90分と判別している。この場合、キューレビュ ー動作から高速FF/REW動作に移行して細ハブ90分用の高速テープ送りを 実行する(ステップS120)。ステップS120では、図8の高速FF用と同 様の対応関係に従って倍速比を決定し、その倍速比となるようにテープ走行速度 を制御する。ここで、N値はテープ中央を基準とした相対的なテープ走行位置と なっているので、高速FF実行時と高速REW実行時とで共通の対応関係に従っ て倍速比を決定している。また、ステップS110にて3.5<Aであることが 判明した場合は、キューレビュー動作から高速FF/REW動作に移行して太ハ ブcタイプ用の高速テープ送りを実行する(ステップS125)。かかる場合も 、高速FF実行時と高速REW実行時とで共通の対応関係を用いている。
【0034】 (3)減速制御処理について: 上述したように、高速FF実行および高速REWを実行した場合、回転周期比 の値はテープ終端付近になるとテープ走行自身が高速になってくることが原因で 、巻取りリールおよび供給リールの回転ムラが大きくなり、その結果、ばらつい て不安定になる。従って、この回転周期比の不安定が原因となり、減速制御の開 始タイミングがばらついてしまい、場合によっては減速タイミングが遅れること により、テープ終端にて減速完了しない場合がある。一方、この回転周期比の不 安定さを見越して、安定している範囲に減速タイミングを設定すると、減速開始 が早まり停止するまでの時間が長くなる。
【0035】 そこで、本実施形態においては、N値がばらつかない範囲(高速FFでは「N >1.4」および高速REWでは「N>0.7」)に減速を開始する基準値を設 定し、この基準値までN値を観測し、このN値がこの基準値より大きくなってか ら減速制御を開始するまでのウェイト時間を設定する。そして、このウェイト時 間が経過した後に減速制御を実行する。これにより、回転周期比が安定して算出 される範囲でテープ残量を正確に検出できる。そして、この範囲で回転周期比が しきい値以上になった場合であってウェイト時間経過後に減速制御を行なうこと によって、回転周期比のばらつきによる減速開始タイミングのばらつきを回避で きるとともに、ウェイト時間をおくことにより、減速区間を短時間にすることが 可能となり、より高速な高速FF/REWを実現可能とする。
【0036】 本実施形態では、上述したウェイト時間をテープ種類および高速FF/REW によって異なるように設定する。図10は、テープ種類、高速FF/REWとウ ェイト時間との対応関係を示した表形式の図である。 同図においては、テープ種類が「細ハブ90分」の場合であって「高速FF」 実行時のウェイト時間を「t1」とし、テープ種類が「細ハブ90分」の場合で あって「高速REW」実行時のウェイト時間を「t3」とする。一方、テープ種 類が「太ハブcタイプ」の場合であって「高速FF」実行時のウェイト時間を「 t2」とし、テープ種類が「太ハブcタイプ」の場合であって「高速REW」実 行時のウェイト時間を「t4」とする。
【0037】 図11は、上述したウェイト時間を利用し、このウェイト時間経過後に高速F F/REWを減速するシスコン20が実行する減速制御処理の処理内容を示した フローチャートである。 同図において、先ず、シスコン20はフォトトランジスタ32a1,32b1 の出力パルスを入力し、供給リール台36aの回転周期Tsを取得する(ステッ プS205)。同様に、この入力した出力パルスから巻取りリール台35aの回 転周期Ttを取得する(ステップS210)。そして、この取得した回転周期T s,Ttに基づいてN値を算出する(ステップS215)。N値を算出すると、 現在実行されている高速動作が高速FFであるか高速REWであるか否かを判別 する(ステップS220)。
【0038】 高速FFが実行されている場合は、ステップS215が算出したN値が最終減 速を示す「N>1.4」であるか否かを判別する(ステップS225)。このと き、「N>1.4」を満たさない場合はステップS205に戻る。「N>1.4 」を満たす場合は、テープ種別が「細ハブ90分」であるか否かを判別する(ス テップS230)。テープ種別が「細ハブ90分」である場合はウェイト時間を 「t1」に設定し、この「t1」の計測を開始するとともに完了を判別する(ス テップS235)。一方、ステップS230にて「太ハブcタイプ」と判別され た場合はウェイト時間を「t2」に設定し、この「t2」の計測を開始するとと もに完了を判別する(ステップS240)。
【0039】 そして、「t1」および「t2」が経過すると、高速FFを減速制御しつつ( ステップS245)、エンドセンサ33a,33bの入力があるか否かを判別し (ステップS250)、入力があると高速FFを停止させる(ステップS255 )。また、ステップS220にて高速REWと判別された場合は、ステップS2 15が算出したN値が最終減速を示す「N>0.7」であるか否かを判別する( ステップS260)。このとき、「N>0.7」を満たさない場合はステップS 205に戻る。N>0.7」を満たす場合は、テープ種別が「細ハブ90分」で あるか否かを判別する(ステップS265)。
【0040】 テープ種別が「細ハブ90分」である場合はウェイト時間を「t3」に設定し 、この「t3」の計測を開始するとともに完了を判別する(ステップS270) 。 一方、ステップS265にて「太ハブcタイプ」と判別された場合はウェイ ト時間を「t4」に設定し、この「t4」の計測を開始するとともに完了を判別 する(ステップS275)。そして、「t3」および「t4」が経過すると、ス テップS245にて高速REWを減速制御させつつ、ステップS250にてエン ドセンサ33a,33bの入力があるか否かを判別し、入力があるとステップS 255にて高速REWを停止させる。
【0041】 図12は、本実施形態による減速制御を実施した場合のタイミングチャートで ある。同図においては、細ハブ90分のテープにて高速FFを実行した場合を表 している。ここで、図の縦軸は速度を示し、横軸はN値を示している。高速FF が実行されると、速度vにて回転動作する。そして、N値が1.4より大きくな ると、ウェイト時間「t1」を計測し、このウェイト時間「t1」が経過したポ イントaで減速を開始し、ポイントbにてエンドセンサ33a,33bを検出す ると、停止させる。
【0042】 (4)まとめ: このように、回転周期比N値が安定して算出される範囲でテープ残量を検出し 、この範囲で回転周期比N値がしきい値より大きくなった場合、ウェイト時間t 1〜t4経過後に減速を行なうことによって、回転周期比N値のばらつきによる 減速開始タイミングのばらつきを回避できるとともに、ウェイト時間をおくこと により、減速区間を短時間にすることが可能となり、より高速な高速FF/RE Wを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態にかかるFF/REW制御
装置を適用したVHS方式のビデオデッキを示す概略ブ
ロック図である。
【図2】FF実行時の動作を説明するための平面図であ
る。
【図3】REW実行時の動作を説明するための平面図で
ある。
【図4】巻取りリール台および供給リール台の底面側の
斜視図である。
【図5】各種センサの出力がシスコンに入力されている
ことを示す概略ブロック図である。
【図6】高速FF/REW実行時にシスコンが行う処理
の概略を示すフローチャートである。
【図7】A値とビデオテープの種類との対応関係を示す
表形式の図である。
【図8】Cカセットタイプ用のN値とテープ走行速度の
倍速比との対応関係を示す表形式の図である。
【図9】細ハブあるいは太ハブのビデオテープのテープ
位置とN値との関係を示す関係図である。
【図10】ウェイト時間とビデオテープの種類等との対
応関係を示す表形式の図である。
【図11】本考案にかかる減速制御処理の処理内容を示
したフローチャートである。
【図12】減速制御のタイミングチャートである。
【符号の説明】
10…信号処理回路 20…シスコン 30…ビデオメカ 31…ヘッド系回路 32a,32b…回転周期センサ 32a1,32b1…フォトトランジスタ 32a2,32b2…発光ダイオード 33a,33b…エンドセンサ 34…キャプスタンモータ 35…巻取りリール 35a…巻取りリール台 36…供給リール 36a…供給リール台 35b,36b…回転軸 35c,36c…反射板

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給リールあるいは巻取りリールを回転
    駆動させて高速FF/REWを実行する駆動手段と、 上記高速FF/REW実行時の上記供給リールおよび巻
    取りリールの回転周期を検出する検出手段と、 上記検出した供給リールおよび巻取りリールの各回転周
    期に基づいて回転周期比を算出する算出手段と、 テープ終端を検出するに際して、上記回転周期比が所定
    のしきい値以上であるか否かを判別する判別手段と、 上記回転周期比が所定のしきい値以上であると判別され
    た場合に上記実行中の高速FF/REWを減速制御させ
    つつ停止させる駆動制御手段とを具備するFF/REW
    制御装置において、 上記判別手段は、 上記判別に際して、上記回転周期比が安定して算出可能
    な範囲にて上記しきい値を設定するとともに、 上記駆動制御手段は、 上記しきい値以上であると判別された場合に所定時間の
    計測を開始し、この所定時間の計測が完了した場合に上
    記実行中の高速FF/REWを減速制御させることを特
    徴とするFF/REW制御装置。
  2. 【請求項2】 供給リールと巻取りリールとの回転周
    期比に基づいて実行中のFF/REWを減速制御させる
    FF/REW制御装置において、 上記供給リールあるいは巻取りリールを回転駆動させて
    上記FF/REWを実行する駆動手段と、 上記供給リールおよび巻取りリールの回転周期を入力
    し、同回転周期比を算出する算出手段と、 上記算出した回転周期比が所定のしきい値以上になる
    と、所定時間を計測する計測手段と、 上記所定時間が計測されると、上記FF/REWを減速
    制御させる駆動制御手段とを具備することを特徴とする
    FF/REW制御装置。
  3. 【請求項3】 上記計測手段は、装填されるビデオテー
    プの種別を判別する種別判別手段を有し、同種別判別手
    段にて判別されたビデオテープの種別に応じて上記所定
    時間を変化させることを特徴とする上記請求項2に記載
    のFF/REW制御装置。
  4. 【請求項4】 上記判別手段は、上記供給リールおよび
    巻取りリールの回転周期をそれぞれTsおよびTtとし
    て、A=Ts**2+Tt**2(**;べき乗)の演
    算式で定まるA値を算出し、このA値に基づいて上記ビ
    デオテープの種別を判別することを特徴とする上記請求
    項3に記載のFF/REW制御装置。
  5. 【請求項5】 上記計測手段は、上記実行されているF
    F/REWの速度モードを判別するモード判別手段を有
    し、同モード判別手段にて判別されたFF/REWの速
    度モードに基づいて上記所定時間を変化させることを特
    徴とする上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載のF
    F/REW制御装置。
  6. 【請求項6】 上記計測手段は、上記速度モードが高速
    でFF/REWを実行する高速モードである場合に上記
    所定時間を通常モードより短めに変化させることを特徴
    とする上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載のFF
    /REW制御装置。
  7. 【請求項7】 装填されたビデオテープの供給リールと
    巻取りリールの回転周期を検出する回転周期センサを有
    し、同ビデオテープのテープ走行速度を変更可能にFF
    /REWを実行するビデオメカと、 上記回転周期センサを入力し、上記供給リールおよび巻
    取りリールの回転周期を検出し、同検出した相互の回転
    周期に基づいて回転周期比を算出するとともにこの回転
    周期比が所定のしきい値より大きくなった場合に、この
    時点より所定時間経過後に上記FF/REWを減速制御
    させるマイコンとを具備することを特徴とするビデオデ
    ッキ。
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