JP3084494B2 - 顔料の製造方法 - Google Patents

顔料の製造方法

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五十雄 清水
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B47/00Porphines; Azaporphines
    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/06Preparation from carboxylic acids or derivatives thereof, e.g. anhydrides, amides, mononitriles, phthalimide, o-cyanobenzamide

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鮮明な色調を持ち工業上
重要な顔料である銅フタロシアニン顔料の製造方法に関
するものである。更に詳しくは、銅フタロシアニン顔料
製造に適した新規な反応用溶剤を使用する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】銅フタロシアニン顔料は色調が美しいこ
と、接着力が大きいこと、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、
耐薬品性等が優れている等により色素材料工業の分野で
広く使用され、多量に製造されている。有用な顔料であ
る銅フタロシアニンは種々な合成法が提案されている
が、工業的な製造法には、(1)フタロニトリルと銅ま
たは銅塩とを反応に不活性な溶媒中で反応させるニトリ
ル溶剤法、(2)フタル酸、無水フタル酸またはフタル
イミド等と尿素および銅または銅塩とを反応に不活性な
溶媒中で反応させるフタル酸溶剤法が多く用いられてい
る。
【0003】これらの溶媒には従来はクロルベンゼン類
等が用いられていたが、ハロゲン化溶剤からの臭い等の
作業環境を守る必要性から改善がなされてきている。こ
の改善の一つとしてハロゲンを用いない反応溶剤の提案
が見られ、特開昭48−60126号、特開昭49−6
3735号、特開昭49−116121号、特開昭50
−44224号、、特開昭52−38536号、特公昭
44−26372号公報等に種々の溶剤が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】銅フタロシアニン顔料
製造では、顔料製造に充分な反応温度が確保できること
および無水フタル酸やフタロニトリル等の顔料合成の原
料や中間体に対して充分な溶解性を持つ反応溶剤が必要
である。また反応終了後は製造された顔料と反応溶剤と
を分離しなくてはならない。工業的にはこの分離を反応
溶剤を蒸発で回収することが一般的な方法である。この
蒸発回収を容易かつ効率的に行う為には反応溶剤の沸点
範囲が広すぎないことと沸点が高すぎないことが顔料製
造用の反応溶剤には要求される。
【0005】しかし従来提案されている反応溶剤では、
沸点が低いため溶解性の向上や反応温度を確保するため
に顔料製造時に加圧の条件を選択せざるを得なかった
り、高すぎる沸点を有するため回収で必要以上の加熱お
よび減圧が必要であった。このため工業的な大量生産に
適した要件を備えた反応溶剤が望まれていた。本発明者
は、顔料製造に適した反応溶剤を検討した結果、好まし
い性状を有する溶剤を見いだし本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第一は
無水フタル酸もしくはその誘導体と尿素と銅もしくは銅
塩を、またはフタロニトリルもしくはその誘導体と銅も
しくは銅塩を溶剤中で加熱反応せしめて銅フタロシアニ
ンを製造する方法において、次式(1)で表される成分
を含む常温で液体状媒体を存在させることを特徴とする
銅フタロシアニン顔料の製造方法に関する。
【化3】
【0007】また本発明の第二は、上記式(1)で表さ
れる成分を含むことを特徴とする銅フタロシアニン顔料
製造用反応溶剤に関する。前記1)のニトリル溶剤法に
よる銅フタロシアニン顔料の製造は、フタロニトリルま
たはクロロフタロニトリル、フェニルフタロニトリルな
どのその誘導体と銅または塩化銅、硫酸銅、酢酸銅など
の銅塩とを本発明の溶剤の存在下に反応させる。
【0008】銅または銅塩中の銅1グラム原子あたりフ
タロニトリルもしくはその誘導体を1〜10モル使用す
る。また、前記2)のフタル酸溶剤法による銅フタロシ
アニン顔料の製造は、無水フタル酸またはフタル酸、フ
タル酸ジアミド、フタルアミノ酸、フタルイミド、ハロ
ゲン核置換体、アルキル核置換体などのその誘導体と、
尿素もしくはビューレット、トリウレットなどのその誘
導体と銅もくしくは塩化銅、硫酸銅、酢酸銅などの銅塩
とを本発明の溶剤の存在下に反応させる。
【0009】触媒は、必須ではないが、酸化モリブデ
ン、モリブデン酸アンモニウム、モリブデンカルボニル
のようなモリブデン化合物、酸化砒素のような砒素化合
物あるいはほう酸などを触媒とすることができる。上記
原料等の使用割合は、フタル酸に対して銅または銅塩を
10〜30モル%、尿素類を50〜500モル%、本発
明の溶剤を1〜10重量倍程度、そして必要に応じて添
加する触媒が、0.1重量倍程度である。
【0010】本発明が提案する、特定の構造を有する分
岐型C6側鎖を有するアルキルベンゼンを用いれば、銅
フタロシアニン顔料製造時の反応温度を確保するため装
置を特別に加圧する必要がなく、装置に特別な付帯設備
を設けなくてもよくなる。また大量の可燃性物質を高温
の加圧で取り扱う必要が無いため、安全性の確保が容易
となる。装置運転の安全性が向上することは、実用上非
常に大切なことである。
【0011】また本発明が提案する、特定の構想を有す
る分岐型C6側鎖を有するアルキルベンゼンは他の構造
を有する溶剤に比較して、仕込原料に対する得られる顔
料の得率が向上し、実用溶剤として好ましい。得率向上
の原因は定かではないが、側鎖の分岐度が高いことによ
り原料や中間体に対する溶解性が高く、顔料の生成反応
が促進されることによると考えられる。
【0012】実用上は必要に応じて、他の溶剤となり得
る第三成分と適宜混合した状態で用いる ことも可能で
あるが、余り低すぎる沸点や余りに高すぎる沸点および
広すぎる沸点範囲を持つ第三成分を用いることは本発明
の反応溶剤の持つ特徴を低減する為好ましくない。
【0013】本発明方法を実施するには、原料、溶剤お
よび必要に応じて触媒をオートクレーブなどの耐圧容器
に仕込み、攪拌下に加熱して反応させる。反応温度は、
150〜300℃程度であり、圧力は0.5〜30kg
/cmの範囲である。圧力は、発生ガスの自圧による
こともできるが、必要ならば不活性ガスを導入すること
もできる。反応時間は特に限定されないが、通常は30
〜200分の範囲で達成される。
【0014】
【発明の効果】本発明の特定の構造を持つ反応溶剤を使
用することにより、安全が確保できる状態で効率よく銅
フラロシアニン顔料の製造を可能にする。
【0015】
【実施例】以下実施例により本発明の方法を更に詳しく
具体的に説明する。 「溶剤の製造」 実施例1 ベンゼン500gと無水塩化アルミニウム20gとを攪
拌機付きの反応容器にいれ、氷冷し温度を5℃〜10℃
に保ち、2、3ジメチル2ブテン100gとベンゼン1
00gとの混合物を一時間かけて滴下した。滴下終了後
更に30分攪拌を継続し反応を終了させた。得られた反
応混合物を1リットルの氷水に徐々に加え触媒の無水塩
化アルミニウムを失活させた。静置分離したベンゼン層
を5%苛性曹達水溶液で中和し、水洗した。水洗された
ベンゼン層から蒸発でベンゼンを除去した後、5mmH
gの減圧で留出温度80℃〜82℃の留分を138g得
た。この留分は赤外吸収スペクトル分析、プロトンNM
R分析の結果式(1)で表される1,1,2トリメチル
プロピルベンゼンであった。
【0016】比較例1 ベンゼンと反応させるオレフィンをイソアミレンにかえ
て実施例1と同様に反応、蒸留を行い5mmHgに於け
る留出温度75℃〜77℃である反応用溶剤を136g
得た。この留分は赤外吸収スペクトル分析、プロトンN
MR分析の結果1,1,ジメチルプロピルベンゼンであ
った。
【0017】比較例2 ベンゼンと反応させるオレフィンを2メチルペンテン2
にかえて実施例1と同様に反応、蒸留を行い5mmHg
に於ける留出温度70℃〜72℃である反応用溶剤を1
41g得た。この留分は赤外吸収スペクトル分析、プロ
トンNMR分析の結果1,1,ジメチルブチルベンゼン
であった。
【0018】比較例3 ベンゼンと反応させるオレフィンをヘキセン1にかえて
実施例1と同様に反応、蒸留を行い5mmHgに於ける
留出温度74℃〜76℃である反応用溶剤を143g得
た。この留分は赤外吸収スペクトル分析、プロトンNM
R分析の結果1メチルペンチルベンゼンであった。
【0019】「銅フタロシアニンの製造」 実施例2および比較例 無水フタル酸21.0g、尿素23.5g、無水塩化第
一銅3.6g、モリブデン酸アンモニウム0.007g
と実施例および比較例1、比較例2、比較例3で得られ
た反応溶剤100gを還流冷却器、攪拌器、温度計、加
熱器を備えた容量300mlの容器に供給し、還流温度
に保ち保ち2時間反応させた。還流温度に保った反応期
間中蒸発した反応媒体として用いた各留分の蒸気は還流
冷却器の中で空気と接触する状態に保った。
【0020】冷却後反応物を減圧濾過により除去し、4
00gのメタノール中で2回洗浄し濾過した。溶剤を除
去後2%苛性曹達水溶液41中で1時間煮沸洗浄した後
濾過し、洗浄水が中和するまで熱水洗浄を繰り返した。
さらに2%塩酸21を用い同様に煮沸洗浄、濾過、熱水
で中和点まで洗浄し青色粉末である銅フタロシアニンを
得た。温度85〜95℃の減圧乾燥器により乾燥後得ら
れた顔料を鮮明度試験に使用した。
【0021】得られた顔料12g、椰子油変性アルキッ
ド樹脂(油長33%でキシレンの60%溶液)56g、
メラミン樹脂28g、キシレン10gを容量300cc
の陶器製回転式ボールミルに入れ5時間混練し、顔料分
散塗料を調整した。得られた塗料を膜厚10ミルのアプ
リケーターで厚み0.2mの白色上質紙に塗布後、12
0℃において熱風乾燥し焼付け処理を行い、塗料塗布面
の反射率を測定し塗布面の色相の濃さを測定した。反射
率の測定は610nmの波長を用い、上白紙の反射率を
100%とした。
【0022】
【表1】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 47/06 C09B 47/067 C09B 67/20 C09B 67/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水フタル酸もしくはその誘導体と尿素
    と銅もしくは銅塩を、またはフタロニトリルもしくはそ
    の誘導体と銅もしくは銅塩を溶剤中で加熱反応せしめて
    銅フタロシアニンを製造する方法において、次式(1)
    で表される成分を含む常温で液体状媒体を存在させるこ
    とを特徴とする銅フタロシアニン顔料の製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 次式(1)で表される成分を含むことを
    特徴とする銅フタロシアニン顔料製造用反応溶剤。 【化2】
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