JP3084140B2 - 機械式過給機付エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

機械式過給機付エンジンの吸気制御装置

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JP3084140B2 JP04173319A JP17331992A JP3084140B2 JP 3084140 B2 JP3084140 B2 JP 3084140B2 JP 04173319 A JP04173319 A JP 04173319A JP 17331992 A JP17331992 A JP 17331992A JP 3084140 B2 JP3084140 B2 JP 3084140B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械式過給機とリサー
キュレーション通路および制御弁を備えるとともに、吸
気通路から作動負圧貯蔵用のタンクへ負圧を供給するよ
うになっている機械式過給機付エンジンの吸気制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば特開平3−22281
9号公報に示されるように、吸気通路に機械式過給機を
備えるとともに、この過給機の下流側と上流側とを連通
するリサーキュレーション通路(バイパス通路)が形成
され、この通路に運転状態に応じて作動する制御弁(バ
イパスバルブ)が設けられた機械式過給機付エンジンの
吸気制御装置は知られている。この装置によると、低負
荷域では、制御弁が開かれることにより、過給機でのエ
ネルギー損失が低減されるとともに過給機の吐出温度の
上昇が抑制され、一方、高負荷域では、制御弁が閉じら
れることにより過給圧が高められる。
【0003】また、過給機付エンジンにおいて、吸気弁
閉時期を一般のエンジンと比べてかなり遅く設定するこ
とにより、有効圧縮比を膨張比と比べて小さくし、ポン
ピングロス低減および高負荷域での出力性能向上を図る
ようにした装置がある(例えば特開平2−119620
号公報)。つまり、この装置のように吸気の吹き返しが
生じる程度にまで吸気弁の閉時期を遅くしておくと、低
負荷域では吸気負圧を小さくしてポンピングロスを低減
することができる。また高負荷域では、シリンダ内での
圧縮仕事の減少によって圧縮温度上昇を小さくし、かつ
吸気通路でインタクーラ等により過給気を十分に冷却し
ながら、過給圧を高めることにより、ノッキングや排気
温度上昇を抑制しつつ充填効率を高め、有効に出力アッ
プを図ることができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吸気通路に
スロットル弁を備えているエンジンにおいては、各種の
負圧作動機器に対する作動負圧を得るために、低負荷時
にスロットル弁下流に生じる負圧を取出し、これをブレ
ーキのマスターバックや他の負圧作動機器用のバキュー
ムタンクに蓄えるようにしているものが一般に知られて
いる。
【0005】上記の機械式過給機付エンジンでも、スロ
ットル弁より下流に過給機を配置するとともに、スロッ
トル弁と過給機との間の部分から負圧を取出してタンク
に供給することが考えられる。
【0006】しかし、低負荷域では、上記リサーキュレ
ーション通路の制御弁が開かれるとともに、例えば上記
のように吸気弁遅閉じとされているとスロットル弁が開
きぎみとされて、スロットル弁下流の負圧が小さくなる
(大気圧に近づく)。また、機械式過給機により低速ト
ルクが高められることに関連して、エンジンに接続され
る駆動系の減速比を小さくすることが燃費向上等のため
に有効であるが、このようにした場合も、減速比が大き
いものと比べてエンジンがある程度低速高トルク側で運
転される傾向となって、スロットル弁下流の負圧が小さ
くなる傾向が生じる。従ってこれらの場合に、作動負圧
貯蔵用のタンクに供給する負圧が不足し、タンク内の負
圧が減少しても十分に補給できなくなるおそれがある。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑み、吸気通路に
おけるスロットル弁と機械式過給機との間の部分から負
圧を取り出して作動負圧貯蔵用のタンクに供給する場合
に、タンク内の負圧が減少したときの負圧の補給を十分
に行なうことができ、とくに、過給機の吐出温度の過大
上昇等の不都合を招くことなく負圧供給を有効に行なう
ことができる機械式過給機付エンジンの吸気制御装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明(請求項1記載)は、吸気通路のスロッ
トル弁より下流に、低負荷域から駆動される機械式過給
機を備えるとともに、スロットル弁の下流において過給
機の下流側と上流側とを連通するリサーキュレーション
通路を形成し、このリサーキュレーション通路に、エン
ジン低負荷域で開いて高負荷域で閉じるように運転状態
に応じて作動する制御弁を設けた機械式過給機付エンジ
ンにおいて、吸気通路における上記スロットル弁と過給
機との間の部分に、作動負圧貯蔵用のタンクへ負圧を供
給する負圧取出口を設けるとともに、上記タンク内の負
圧を検出する負圧検出手段と、この負圧検出手段の出力
を受けて、上記負圧が所定値以下に減少したときには上
記低負荷域であっても上記制御弁を所定の小開度にまで
閉じる制御手段とを設けたものである。
【0009】第2の発明(請求項2記載)は、第1の発
明において、上記制御手段が、上記タンク内の負圧が所
定値以下に減少したときに、上記制御弁を所定の小開度
にまで徐々に閉じるようになっているものである。
【0010】第3の発明(請求項3記載)は、第1また
は第2の発明において、少なくとも低負荷域において吸
気弁閉時期を所定値以上に遅く設定したものである。
【0011】第4の発明(請求項4記載)は、第1乃至
第3のいずれかの発明において、エンジンに接続される
駆動系の減速比が4.0以下となっているものである。
【0012】第5の発明(請求項5記載)は、第1乃至
第4のいずれかの発明において、制御弁は過給機吐出側
の圧力が大気圧よりも高い所定圧に達したときに閉じる
ようになっているものである。
【0013】
【作用】本発明によると、通常は低負荷時に上記制御弁
が開かれることによって過給機のエネルギーロスが低減
される。一方、上記タンク内の負圧が減少したときに
は、制御手段によって制御弁が所定小開度にまで閉じら
れることにより、スロットル弁と過給機との間の部分の
負圧生成作用が高められる。
【0014】特に、吸気弁閉時期を遅く設定した場合や
減速比が4.0以下である場合は、上記負圧が不足し易
くなる傾向に対し、上記制御手段による制御で負圧不足
が解消される。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例による過給機付エンジンの吸気
装置の全体構造を示し、この図において、1は複数のシ
リンダ2を備えたエンジン本体、3は上記エンジン本体
1に対する吸気通路であり、この吸気通路3には吸気を
加圧供給する過給機4が設けられている。この過給機4
はリショルム型過給機等の機械式過給機であって、その
回転軸端部に設けられたプーリ等の伝動用部分4aが図
外のエンジン出力軸にベルト等を介して連結されること
により、エンジン出力軸で駆動されるようになってい
る。
【0016】また、エンジン本体1の各シリンダ2の吸
気ポート5に設けられている吸気弁6は、図外の動弁装
置により一定のタイミングで作動されるが、その吸気弁
閉時期は、通常エンジンと比べてかなり遅く設定され、
例えばクランク角で下死点から50°以上遅くされる。
このような吸気弁遅閉じにより、前述のように、低負荷
時にポンピングロスが低減されるとともに、高負荷時に
は吸気過給と関連して有効に充填効率が高められるよう
になっている。
【0017】吸気通路3における過給機4の上流には、
アクセルペダルの操作等によって開度が調節されるスロ
ットル弁7が設けられ、さらに吸気通路3の上流端側に
はエアクリーナ8が配置されている。また、吸気通路3
における過給機4の下流には、過給気を冷却するインタ
ークーラ9が設けられている。インタークーラ9より下
流の吸気通路3にはサージタンク3aが形成され、この
サージタンク3aの下流の分岐吸気通路3bがエンジン
本体1の各シリンダ2の吸気ポート5に連なっている。
【0018】上記吸気通路3に対し、過給機4の下流側
と上流側とを連通するリサーキュレーション通路11が
形成され、このリサーキュレーション通路11に、エン
ジン低負荷域で開いて高負荷域で閉じるように運転状態
に応じて作動する制御弁15が設けられている。さらに
当実施例では、インタクーラ9をバイパスするインタク
ーラバイパス通路12が形成され、この通路12に対し
てバイパス弁30が設けられるとともに、上記制御弁1
5をバイパスするリリーフ用補助通路14が形成され、
この通路14にリリーフ弁31が設けられている。
【0019】図1と要部の拡大図である図2とに基づい
て上記各通路11,12,14および弁15,30,3
1等の構造を具体的に説明する。上記リサーキュレーシ
ョン通路11とインタークーラバイパス通路12とは、
吸気通路3の過給機4とインタークーラ9との間の部位
から、共通通路部分13を経て互いに分岐し、リサーキ
ュレーション通路11の流出側端部が吸気通路3の過給
機4の直上流に至る一方、インタークーラバイパス通路
12の下流端部が吸気通路3のインタークーラ9下流部
分に至るように、これらの通路11,12が形成されて
いる。
【0020】上記制御弁15は、リサーキュレーション
通路11に介設された弁体収容部16内に弁体17を備
えている。この弁体17にはダイヤフラム18がロッド
19を介して連結され、このダイヤフラム18の両側
に、第1圧力室21および第2圧力室22が形成されて
いる。そして、上記弁体17に対して片側から過給機下
流(過給機吐出側)の吸気圧力P2 が開弁方向に作用す
るとともに、反対側から過給機上流でスロットル弁下流
(過給機吸入側)の圧力P1 が作用し、また、上記第1
圧力室21には、過給機下流の吸気圧力P2 が上記ロッ
ド19の内部に形成された導通路20を通して導入され
ている。
【0021】上記第2圧力室22には導通路23が接続
され、この導通路23にはデューティソレノイドバルブ
24が設けられている。そして、このデューティソレノ
イドバルブ24を介し、通常はスロットル弁上流の圧力
0 が第2圧力室22に導入されるが、後述のようにデ
ューティ制御に応じてバキュームタンク25からの負圧
の導入も可能となっている。さらに上記両圧力室21,
22には、ダイヤフラム18を両側から押圧するスプリ
ング26,27が具備され、弁体17が弁座に対して一
定の微小な隙間(例えば0.5mm程度)を有する位置に
あるときに両スプリング26,27による荷重が0とな
るように予め設定されている。
【0022】この制御弁15は、エンジン負荷に応じて
開度が変化し、過給機下流の吸気圧力P2 を横軸にとっ
て制御弁15の開度特性を示すと図3のようになる。す
なわち、通常時における大部分の運転領域においては上
記第2圧力室22にスロットル弁上流の圧力P0 が導入
される状態に保たれており、また、弁体17とダイヤフ
ラム18とにそれぞれ作用する圧力のうちでP2 は打ち
消されるようになっているため、スロットル弁上流の圧
力P0 とスロットル弁下流の圧力P1 との圧力差(P0
−P1 )に応じて弁体17が移動する。これにより、上
記圧力差(P0−P1 )が大きい低負荷時には制御弁1
5が全開となり、所定負荷(吸気圧力がPa)以上で
は、エンジン負荷の上昇(スロットル弁の開度増大)に
伴い上記圧力差(P0 −P1 )が小さくなるにつれて、
制御弁15が次第に閉じられる。また、過給機下流の吸
気圧力が大気圧よりも高い所定高圧力Pb以上の高負荷
域に達すると、コントロールユニット(ECU)40か
らの制御信号により、上記第2圧力室22に負圧が導か
れるようにデューティソレノイドバルブ24が作動さ
れ、制御弁15が強制的に全閉とされる。
【0023】また、図1および図2において、上記バイ
パス弁30は、上記共通通路部分13に設けられ、図外
の作動手段により運転状態に応じて作動され、低負荷時
に開いて高負荷時に閉じるようになっている。そして、
このバイパス弁30と上記制御弁15とが開いていると
きは、過給機4から吐出された吸気がインタクーラ9と
インタクーラバイパス通路21とに分流し、かつ吸気の
一部がリサーキュレーション通路11を通って過給機4
の上流に戻される。上記バイパス弁30が閉じられる
と、過給機4から吐出された吸気が全てインタクーラ9
を通るが、この状態で制御弁15が全閉でないときは、
吸気の一部がインタクーラ9の下流からインタクーラバ
イパス通路12およびリサーキュレーション通路11を
通って過給機4の上流に戻される。
【0024】また、上記リリーフ用補助通路14および
リリーフ弁31は、主として過給圧が過大に上昇したと
きに過給気をリリーフするためのもので、リリーフ用補
助通路14に位置する弁体32と、この弁体32にロッ
ドを介して連結されたダイヤフラム33と、その片側に
位置する圧力室34およびスプリング35によりリリー
フ弁31が構成され、上記弁体32に過給機下流の圧力
2 が開弁方向に作用している。そして、上記圧力室3
4に三方電磁弁36を介して大気圧と負圧とが選択的に
導入されるようになっているが、通常は大気圧導入状態
とされて、この状態では弁体32に加わる圧力P2 が過
度に高くなったときのみリリーフ弁31が開かれ、この
ほかに、必要に応じてECU40からの制御信号で三方
電磁弁36が負圧導入状態に切換えられたときにリリー
フ弁31が開かれる。
【0025】上記吸気通路3におけるスロットル弁7と
過給機4との間の部分には負圧取出口41が設けられて
いる。また、作動負圧貯蔵用のタンクとして、ブレーキ
装置のマスタバック42とバキュームタンク25とが設
けられ、これらが上記負圧取出口41に通路43,44
およびチェックバルブ45,46を介して接続されてい
る。
【0026】マスタバック42には、負圧検出手段とし
ての負圧センサ47が取り付けられ、この負圧センサ4
7からの検出信号は上記ECU40に入力されている。
さらにスロットル弁7の開度を検出するスロットル開度
センサ48およびエンジン回転数を検出する回転数セン
サ49からの各検出信号もECU40に入力されてい
る。
【0027】上記ECU40は、負圧減少時の制御手段
として、上記負圧センサ47によって検出されるマスタ
バック42内の負圧が所定値以下に減少したとき(大気
圧に近づいたとき)、低負荷域であっても上記制御弁1
5を所定の小開度にまで閉じるように、デューティソレ
ノイドバルブ24に制御信号を出力する。具体的には、
図4に示すように、マスタバック42内の負圧(ブース
ト)が所定値B0 以下となった時点t0 から、デューテ
ィソレノイドバルブ24に出力する信号のデューティが
一定割合ずつ変えられていくことにより、徐々に制御弁
15の開度が小さくされる。そして、デューティソレノ
イドバルブ24が最大限に変化された状態に至ると、ス
ロットル弁下流の圧力P1 が通路44とバキュームタン
ク25を介して第2圧力室22に導入され、弁体17に
作用する圧力P1 とつり合うことにより、前記のスプリ
ング26,27により設定される隙間に相当する所定小
開度δまで制御弁15が閉じられる。それから一定時間
Taだけこの状態が維持された後、デューティ制御によ
り制御弁15が徐々に開かれて全開に戻されようになっ
ている。
【0028】なお、このほかにECU40は、前述のよ
うに運転状態に応じて高負荷時に制御弁15を弁閉状態
とする制御や、リリーフ弁31に対する三方電磁弁36
の制御等も行なうようになっている。
【0029】以上のような当実施例の吸気制御装置の作
用を、次に説明する。
【0030】通常は、図3に示すような特性で運転状態
に応じて制御弁15が作動し、高負荷時には制御弁15
が閉じられた状態で、過給機4から吐出された吸気がエ
ンジン本体1に供給され、過給性能が高められる。一
方、低負荷時には制御弁15が開かれることにより、過
給機4の下流から上流へ吸気がリサーキュレートされ
て、過給機吸入側の圧力P1 に対する過給機吐出側の圧
力P2 の比(P2 /P1 )が小さくされる。これによ
り、過給機4でのエネルギーロスが低減され、また、上
記圧力比(P2 /P1 )に依存する過給機吐出温度の上
昇が抑制される。
【0031】さらに、エンジン本体1における各シリン
ダ2の吸気弁6が遅閉じに設定されていることにより、
低負荷時にポンピングロスを低減する作用が得られる。
【0032】また、低負荷時には、スロットル弁7と過
給機4との間の部分の圧力P1 が大気圧よりも低い負圧
となり、この負圧が負圧取出口41を介してマスタバッ
ク42およびバキュームタンク25に供給される。とこ
ろが、上記制御弁15が開かれていることにより負圧取
出部分の負圧(圧力P1 )が過給機吐出側の圧力P2
同程度となり、かつ、吸気弁遅閉じによるポンピングロ
ス低減作用でこの負圧が小さくなる傾向があるため、マ
スタバック42などへの負圧供給が不十分となる場合が
ある。
【0033】このような場合、負圧センサ47によって
検出された負圧が所定値以下となったとき、ECU40
によるデューティソレノイドバルブ24の制御で制御弁
15が所定小開度δにまで閉じられる。この状態では、
過給機4の下流からのリサーキュレートが制限されるこ
とにより、スロットル弁7と過給機4との間の部分の負
圧が増大する。また、仮に低負荷時に制御弁15が全閉
状態にまで作動されてしまうと圧力比(P2 /P1 )が
著しく増大することにより過給機吐出温度が過大に上昇
するが、当実施例の装置では、制御弁15の閉作動が所
定小開度δまでとされることにより、過給機吐出温度の
過大上昇を生じない範囲で、上記負圧増大作用が得られ
る。
【0034】そして、上記所定小開度δへの閉作動が徐
々に行なわれることによりトルクショックが防止され、
また、上記所定小開度δで所定時間Taだけ維持される
ことによりその間にマスタバック42およびバキューム
タンク25に負圧が十分に供給され、その後全開状態に
戻される。
【0035】ところで、上記の機械式過給機付エンジン
を用いると低速トルクが高められることから、エンジン
に接続される駆動系の減速比は比較的小さくされる方が
燃費などに有利となる。そして、特に駆動系の減速比が
4.0以下に小さくされる場合に、上記のような負圧減
少時の制御を行なう必要性が高くなる。これを図5によ
って説明する。減速比が大きい駆動系による場合には低
速走行時にエンジンが点Aの運転状態にあるとすると、
減速比の小さい駆動系を用いてこれと同等の走行状態と
するには点Bのように低回転高トルク側にエンジン運転
状態が移る。従って、吸気圧力P2 が大気圧よりも十分
に低い領域で運転されることが少なくなり、制御弁15
を全開としたままでは負圧が得られ難い。このような場
合に、上記制御で制御弁15が所定小開度δにまで閉じ
られることにより、負圧供給が可能となるのである。
【0036】なお、上記実施例では、負圧低下時に制御
弁15を所定小開度δとしてから所定時間Ta後に開く
ようにしているが、マスタバック42内の負圧が所定量
増大した時点で開くようにしてもよい。
【0037】また、図1に示す実施例では、負圧低下時
に制御弁を所定小開度まで閉じるためにデューティソレ
ノイドバルブ24を介して第2圧力室22に導く負圧と
して、バキュームタンク25から負圧を取っているが、
図2中に二点鎖線で示すようにスロットル弁下流から負
圧を取るようにしてもよい。また、負圧センサ47はバ
キュームタンク25に設けておいてもよい。この他にも
各部の具体的構造は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
設計変更して差し支えない。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、機械式過給機に
対するリサーキュレーション通路に制御弁を設け、通常
は低負荷域で上記制御弁を開くが、スロットル弁と過給
機との間の部分から作動負圧貯蔵用のタンクに供給され
る負圧が減少したときには、低負荷域でも上記制御弁を
所定の小開度まで閉じるように制御する構成(請求項
1)としているため、通常は過給機のエネルギーロスを
低減し、一方、上記作動負圧減少時には、負圧生成作用
を強めることができる。しかも、過給機吐出温度が過大
上昇することはなく、信頼性を確保することができる。
【0039】上記構成において、上記負圧減少時に制御
弁を徐々に閉じるようにすると(請求項2)、トルクシ
ョックを防止することができる。
【0040】また、吸気弁遅閉じとなっていると(請求
項3)、低負荷時にエンジンのポンピングロスが低減さ
れるとともに、これに伴って作動負圧が不足し易くなる
という問題を、上記のような構成により解消することが
できる。
【0041】駆動系の減速比が4.0以下である場合
(請求項4)にも、燃費などに有利である反面、作動負
圧が不足し易くなるという問題を、上記構成により解消
することができる。
【0042】過給機吐出側の圧力が大気圧よりも高い所
定圧力に達したときに制御弁が閉じるようになっている
と(請求項5)、通常は比較的広範囲にわたる領域で制
御弁が開かれるようにしつつ、上記構成により作動負圧
の不足を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による吸気制御装置全体の概
略図である。
【図2】要部の拡大図である。
【図3】制御弁の開度特性を示す図である。
【図4】負圧減少時の制御による制御弁開度の変化を示
すタイムチャートである。
【図5】駆動系の減速比が大きい場合と小さい場合との
運転状態の相違を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 3 吸気通路 4 機械式過給機 6 吸気弁 7 スロットル弁 11 リサーキュレーション通路 15 制御弁 24 デューティソレノイドバルブ 25 バキュームタンク 40 ECU 41 負圧取出口 42 マスタバック 47 負圧センサ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気通路のスロットル弁より下流に、低
    負荷域から駆動される機械式過給機を備えるとともに、
    スロットル弁の下流において過給機の下流側と上流側と
    を連通するリサーキュレーション通路を形成し、このリ
    サーキュレーション通路に、エンジン低負荷域で開いて
    高負荷域で閉じるように運転状態に応じて作動する制御
    弁を設けた機械式過給機付エンジンにおいて、吸気通路
    における上記スロットル弁と過給機との間の部分に、作
    動負圧貯蔵用のタンクへ負圧を供給する負圧取出口を設
    けるとともに、上記タンク内の負圧を検出する負圧検出
    手段と、この負圧検出手段の出力を受けて、上記負圧が
    所定値以下に減少したときには上記低負荷域であっても
    上記制御弁を所定の小開度にまで閉じる制御手段とを設
    けたことを特徴とする機械式過給機付エンジンの吸気制
    御装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段が、上記タンク内の負圧が
    所定値以下に減少したときに、上記制御弁を所定の小開
    度にまで徐々に閉じるようになっている請求項1記載の
    機械式過給機付エンジンの吸気制御装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも低負荷域において吸気弁閉時
    期を所定値以上に遅く設定した請求項1または2記載の
    機械式過給機付エンジンの吸気制御装置。
  4. 【請求項4】 エンジンに接続される駆動系の減速比が
    4.0以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の機
    械式過給機付エンジンの吸気制御装置。
  5. 【請求項5】 上記制御弁は過給機吐出側の圧力が大気
    圧よりも高い所定圧力に達したときに閉じるようになっ
    ている請求項1乃至4のいずれかに記載の機械式過給機
    付エンジンの吸気制御装置。
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