JP4022932B2 - 機械式過給機付きエンジン - Google Patents

機械式過給機付きエンジン Download PDF

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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気通路に機械式過給機を備えたエンジンに関し、とくにエンジンの負荷に応じて過給機を駆動状態と停止状態とに切換えるように構成された機械式過給機付きエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばエンジンの吸気通路に機械式過給機を設けるとともに、この機械式過給機を電磁クラッチ及び伝導手段を介してエンジンの出力軸に連結し、上記電磁クラッチのオン、オフにより過給機を駆動状態と停止状態とに切換えることができるようにし、エンジン負荷が所定値以下の低負荷域では、エンジン出力の一部が過給機に消費されるのを避けるために過給機を停止状態とする一方、エンジン負荷が所定値より大きい高負荷域では、吸気の過給によりエンジンのトルクアップを図るため過給機を駆動状態とするようにした機械式過給機付きエンジンは一般に知られている。
【0003】
また、無過給のエンジンにおいて、吸気弁閉時期を一般のエンジンと比べてかなり遅く(あるいは早く)設定して有効圧縮比を有効膨張比に比べて小さくし、これによりポンピングロスの低減を図る技術も知られている。このようにすると、低負荷域での吸気負圧を低減することができ燃費を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような技術に鑑みれば、過給機をエンジン負荷に応じて駆動状態と停止状態とに切換えつつ、エンジンの低負荷域で吸気弁遅閉じ(あるいは早閉じ)として有効圧縮比を小さくするようにし、これにより燃費を向上させることが考えられる。
【0005】
しかし、この場合には、吸気弁遅閉じ(あるいは早閉じ)に起因し、過給機の停止状態でのエンジンの高負荷側域では、充填率が充分に上がらなかったり、また空燃比が不安定になるなどして燃焼性が悪化し易くなるという問題がある。
【0006】
そこで、より低負荷域で過給機を駆動状態に切換えて吸気を過給し、これにより燃焼性を向上させることも考えられるが、この場合には、低負荷域で過給機を駆動するために過給機による駆動損失が大きくなり所期の目的を達成することができない場合もあり必ずしも有効な手段とはいえない。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、低負荷域から高負荷域にわたってエンジン出力をスムーズに高めることができるようにしなが燃費を効果的に向上させることができる機械式過給機付きエンジンを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、吸気通路に配設された機械式過給機と、この機械式過給機に対して動力を伝達する接続状態と動力の伝達を遮断する切断状態とに切替可能なクラッチ手段と、エンジンの所定回転数を境にして低回転側をエンジンの低速域、高回転側を高速域としたときに、前記クラッチ手段をエンジンの低速域かつ低負荷域では切断状態に、この低速域かつ低負荷域を除いた運転領域であるエンジンの高速域および高負荷域では接続状態にそれぞれ切替えるクラッチ制御手段とを設けた過給機付きエンジンにおいて、有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなる遅閉じ又は早閉じの特殊タイミングと有効圧縮比が有効膨張比に近づ通常タイミングとに吸気弁の閉時期を変更する吸気弁閉時期変更手段を設けるとともに、上記クラッチ手段が切断状態とされている上記低速域かつ低負荷域のうちの高負荷側の領域では通常タイミングで、同低負荷側の領域では特殊タイミングでそれぞれ吸気弁を閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御する閉時期制御手段を設けたものである(請求項1)。
【0009】
このエンジンによれば、クラッチ手段が切断状態とされる領域のうちの高負荷側の領域では吸気弁が通常タイミングで閉作動されるため、過給機停止状態でも充填率をかなり高め、また空燃比を安定させることができる。そのため比較的高負荷側から過給機を作動させながら低負荷域から高負荷域にわたってエンジン出力をスムーズに高めることが可能となり、過給機による駆動損失の低減と、吸気弁の閉作動を特殊タイミングで行うことによる低負荷域でのポンピングロス低減とにより効果的に燃費を向上させることが可能となる。
【0010】
特に、上記機械式過給機による吸気の過給が行われた場合の最高トルクを与えるエンジン回転数よりも低い所定回転数を境にその低回転側となるエンジンの低回転域において、クラッチ手段が接続状態とされている領域のうちの少なくとも低負荷側の領域では吸気弁を通常タイミングで閉作動させるべく吸気弁閉時期変更手段を制御するように閉時期制御手段を構成すれば(請求項2)、上記過給機駆動後に過給機と吸気弁との間の吸気通路に溜る余剰空気を減らすことができ、これにより過給機への負荷が低減される。
【0011】
また、エンジンが、吸気通路における機械式過給機の上流側と下流側とを連通するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス弁と、このバイパス弁をクラッチ手段の切断状態で開作動させるバイパス弁制御手段と、機械式過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される通路に連結されるアクチュエータ作動用の負圧取出通路とを備える場合には、クラッチ手段が切断状態とされている機械式過給機の停止領域であっても、エンジンの制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動させるようにバイパス弁制御手段を構成すれば(請求項3)、低負荷域での制動要求時に過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分の吸気負圧が増大し、これによりマスターバック等のアクチュエータに充分な負圧を供給することが可能となる。なお、制動要求とは、例えばブレーキのオン、スロットル弁の全閉等の操作をいう。
【0012】
特に、低負荷域においてエアコンが作動される時等、エンジンに外部負荷が働いている運転状態では、外部負荷が働いていない運転状態に比べて上記吸気負圧の生成能力が低くなる傾向がある。そのため、このような運転域での制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動するようにすれば(請求項4)、アクチュエータに充分に負圧を供給することが可能となる。
【0013】
また、エンジンが自動変速機に連結される場合は、トルクコンバータ等の影響により、エンジンを手動変速機に連結するものに比して定地走行駆動トルクが高くなるため負圧生成力が低くなる傾向があり、そのため、エンジンが自動変速機に連結される車両での制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動するようにすれば(請求項5)、アクチュエータに充分に負圧を供給することが可能となる。
【0014】
また、本発明の機械式過給機付きエンジンは、吸気通路に配設された機械式過給機と、この機械式過給機に対して動力を伝達する接続状態と動力の伝達を遮断する切断状態とに切替可能なクラッチ手段と、エンジンの所定回転数を境にして低回転側をエンジンの低速域、高回転側を高速域としたときに、前記クラッチ手段をエンジンの低速域かつ低負荷域では切断状態に、この低速域かつ低負荷域を除いた運転領域であるエンジンの高速域および高負荷域では接続状態にそれぞれ切替えるクラッチ制御手段と、吸気通路における機械式過給機の上流側と下流側とを連通するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス弁と、このバイパス弁を上記クラッチ手段の切断状態で開作動させるバイパス弁制御手段と、機械式過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される通路に連結されるアクチュエータ作動用の負圧取出通路とを備えた機械式過給機付きエンジンにおいて、バイパス弁制御手段は、クラッチ手段が切断状態とされている機械式過給機の停止領域であっても、エンジンの制動要求時には上記バイパス弁を強制的に閉作動させるように構成されているものである(請求項6)。
【0015】
このエンジンによれば、低負荷域での制動要求時に過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分の吸気負圧が速やかに増大し、これによりマスタバック等のアクチュエータに充分な負圧を供給することが可能となる。
【0016】
また、請求項6記載のエンジンにおいて、有効圧縮比が有効膨張比に近づく通常タイミングと有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなる遅閉じ又は早閉じの特殊タイミングとに吸気弁の閉時期を変更する吸気弁閉時期変更手段と、上記クラッチ手段が切断状態とされる運転域内において特殊タイミングで吸気弁を閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御する閉時期制御手段とを備える場合には、吸気弁の閉時期が特殊タイミングである運転域において、制動要求時に吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更すべく吸気弁閉時期変更手段を制御するように閉時期制御手段を構成すれば(請求項7)、吸気の吹き返しがなくなる分、低負荷域での制動要求時に過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分の吸気負圧が増大する。
【0017】
特に、クラッチ手段が切断状態とされる領域のうちの低負荷側の領域で吸気弁を特殊タイミングで閉作動させるべく吸気弁閉時期変更手段を制御するとともに、制動要求に応じて吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更すべく吸気弁閉時期変更手段を制御するように閉時期制御手段を構成すれば(請求項8)、アイドリング時等の極低負荷域での制動要求に応じて過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分の吸気負圧が増大する。
【0018】
また、エンジンが自動変速機に連結される場合は、トルクコンバータ等の影響により、エンジンを手動変速機に連結する場合に比して過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分での負圧生成力が低い。そのため、エンジンが自動変速機に連結される車両での制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動したり、吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更するようにすれば(請求項9)、低負荷域でアクチュエータに充分に負圧を供給することが可能となる。
【0019】
さらに、エンジンが手動変速機に連結される場合であっても、高速ギア段での運転域では低ギア段での運転域に比して過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される部分での負圧生成力が低い。そのため、高ギア段での運転域での制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動したり、吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更するようにすれば(請求項10)、低負荷域でアクチュエータに充分に負圧を供給することが可能となる。
【0020】
特に、請求項9又は10のエンジンにおいて、低負荷域でエアコンが作動される時等、エンジンに外部負荷が働いている運転状態では、外部負荷が働いていない運転域に比べて上記吸気負圧の生成能力が低い。そのため、このような運転域での制動要求時にバイパス弁を強制的に閉作動したり、吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更するようにすれば(請求項11)、アクチュエータに充分に負圧を供給することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る機械式過給機付きエンジンの概略を示している。この図において、エンジンは、エンジン本体1と、機械式過給機10を備えた吸気通路2と、排気通路3等で構成されている。
【0023】
上記吸気通路2には、上流側から順にエアクリーナ4,エアフローメータ5,スロットル弁6,機械式過給機10(以下、過給機10と略す),インタークーラ7,サージタンク8,燃料噴射弁9が配設されている。
【0024】
上記過給機10は、図外のエンジン出力軸により機械的に駆動されて吸気の過給を行うもので、例えば、一対のロータを有しており、ベルト伝導機構によるエンジンの回転力伝達に応じて各ロータを回転させて吸入空気を圧縮して吐出するように構成されている。また、過給機10には、上記回転力伝達を断続するための電磁クラッチ11(クラッチ手段)が設けられており、電磁クラッチ11がオン(接続状態)となったときに回転力が伝達されて過給機10が駆動状態となり、電磁クラッチ11がオフ(切断状態)となったときに回転力の伝達が遮断されて過給機10が停止状態になるように構成されている。
【0025】
また、上記サージタンク8には、負圧供給通路19(負圧取出通路)が接続され、この負圧供給通路19がブレーキ装置のマスターバック20等のアクチュエータに接続されている。
【0026】
上記エンジンの吸気通路2には、さらに上記過給機10をバイパスするバイパス通路12が設けられ、このバイパス通路12にバイパスバルブ13が介設されている。このバイパスバルブ13は、バイパス通路12に形成されたハウジング内にステッピングモータ14の作動により全閉から全開にまでわたって開度調節が行われる弁体13aを有した構成となっている。さらに、このバイパス通路12には、上記バイパスバルブ13の上流側と吸気通路2のスロットル弁6の上流側とをバイパスするアイドルスピードコントロール通路16(ISC通路16という)が付設され、このISC通路16にアイドルスピードコントロールバルブ17(ISCバルブ17)が介設されている。
【0027】
また、上記エンジン本体1には、動弁可変装置21(吸気弁閉時期変更手段)が設けられている。この動弁可変装置21は、エンジン本体1の吸気弁の閉時期を可変とするもので、図示を省略しているが、2種類のカムと、これらのカムのいずれか一方のカムで吸気弁を作動させるように切替える切替機構とを具備した構成となっている。そして、例えば図2の実線に示すように上死点(TDC)より若干早い位置から吸気弁を開いて下死点BDCよりも若干遅い位置で吸気弁を閉じ、これにより有効圧縮比が有効膨張比と略等しくなるようにする通常タイミングと、吸気弁の閉時期を下死点BDCよりも大きく遅らせ(例えば、下死点BDC後70°以上)、これにより有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなるようにする遅閉じタイミングとに吸気弁の閉じタイミングを切替ることができるようになっている。
【0028】
また、図1において25はエンジン制御用のECU(コントロールユニット)であり、このECU25には、上記エアフローメータ5からの信号が入力されるとともに、エンジン回転数を検出する回転センサ26等からの信号が入力されている。このECU25は、運転状態に応じてそれぞれ上記電磁クラッチ11を制御するクラッチ制御手段27と、上記ステッピングモータを制御することによりバイパスバルブ14を制御するバイパスバルブ制御手段28と、上記動弁可変装置21を制御する閉時期制御手段29とを含んでいる。
【0029】
上記ECU25のクラッチ制御手段27による運転状態に応じた電磁クラッチ11の制御を図3に基づいて説明する。同図は、縦軸をエンジントルク、横軸をエンジン回転数として、過給機10が停止される運転領域である過給機停止領域Iと、過給機10が駆動される運転領域である過給機駆動領域IIとを示しており、過給機停止領域Iでは上記電磁クラッチ11がオフとされ、過給機駆動領域IIでは上記電磁クラッチ11がオンとされる。また、同図中のラインAは、過給機下流の吸気圧が大気圧となるときのトルク、つまり無過給時の全トルクに相当するものであり、またラインBは、過給機10による吸気の過給が行われた場合の全開トルクに相当するものである。
【0030】
同図に示すように、第1設定回転数N1より低速側においては、ラインAを境に低負荷側と高負荷側とで過給機10が停止状態と駆動状態とに切替えられる。この第1設定回転数N1は、ラインBのピーク、つまり過給機10による吸気の過給が行われた場合の最高トルクとなるエンジンの回転数よりも低い回転数とされている。また、低負荷域では、上記第1設定回転数N1よりも高い所定の回転数である第2設定回転数N2を境に、これより低速側で過給機10が停止状態とされ、高速側で過給機10が駆動状態とされている。そして、上記第1設定回転数N1と第2設定回転数N2との間においては、上記ラインAを境に低負荷側と高負荷側とで過給機10が停止状態と駆動状態とに切替えられる。
【0031】
つまり、過給機停止領域Iは、上記第1設定回転数N1より低速側における低負荷の領域及び上記第1設定回転数N1と第2設定回転数N2との間における低負荷側の領域とされ、また過給機駆動領域IIは、上記第2設定回転数N2より低速側の高負荷側の領域及び第2設定回転数N2より高速側における低負荷から高負荷にわたる領域とされている。
【0032】
また、上記ECU25の閉時期制御手段29による動弁可変装置21の制御は次のように行われる。
【0033】
上記電磁クラッチ11がオフとされる過給機停止領域Iでは、過給機下流の吸気圧力が大気圧となる上記ラインAよりもある程度低い所定トルクのラインC(図3に示す)を境に高負荷側と低負荷側とで吸気弁の閉じタイミングが通常タイミングと遅閉じタイミングとに切替えられる。また、電磁クラッチ11がオンとされる過給機駆動領域IIでは、上記第1設定回転数N1を境に低速側と高速側で吸気弁の閉じタイミングが通常タイミングと遅閉じタイミングとに切替えられる。
【0034】
つまり、吸気弁の閉じタイミングは、図3に示すように第1設定回転数N1より低速側におけるラインAを境とした高負荷側及び低負荷側の一定領域及び上記第1設定回転数N1と第2設定回転数N2との間におけるラインAを境とした低負荷側の一定領域で通常タイミングとされ(図中の斜線の領域;通常タイミング領域Ltという)、この通常タイミング領域Lt以外の領域では遅閉じタイミングとされている。
【0035】
但し、電磁クラッチ11がオフとされている過給機停止領域Iにおいては、吸気弁の閉作動が遅閉じタイミングで行われている場合であっても、制動要求、すなわちブレーキペダルが踏み込まれたとき(ブレーキオン)等には、これに応じて吸気弁の閉動作が強制的に通常タイミングに切替えられるようになっている。
【0036】
さらに、上記ECU25のバイパスバルブ制御手段28による上記バイパスバルブ13の制御は次のように行われる。
【0037】
上記電磁クラッチ11がオフとされる過給機停止領域Iではバイパスバルブ13が開かれ、一方、電磁クラッチ11がオンとされる過給機駆動領域IIでは、バイパスバルブ13が閉じられる。但し、過給機停止領域Iであっても、ブレーキペダルが踏み込まれたとき等の上記制動要求時には、これに応じてバイパスバルブ13が強制的に閉じれるようになっている。
【0038】
以上のような当実施形態の過給機付きエンジンの作用効果を次に説明する。
【0039】
このエンジンによれば、高トルクを必要としない低速低負荷域では上記電磁クラッチ11がオフとされて過給機10が停止状態とされることにより(過給機停止領域I)過給機10駆動によるエネルギー損失が避けられるとともに、この過給機停止領域Iの主に低負荷側で、吸気弁の閉作動が遅閉じタイミングで行われることにより、吸気の吹き返し現象を積極的に生じさせてポンピングロスを低減させる、いわゆるミラー効果が得られる。そのため、これらの各作用によりエンジンの低速低負荷域での燃費が向上させられるという効果がある。
【0040】
ところで、過給機停止領域Iにおける吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングで行うと、高負荷側において吸気の充填率が充分に上がらなかったり、あるいは空燃比が不安定になるなどして燃焼性が悪化し、これによりエンジン出力を高めることが難しくなる。そのため、低回転で低負荷域から高負荷域にわたってエンジン出力をスムーズに高めようとすると、過給機10をより低負荷側から駆動する必要が生じ、低回転低負荷域において過給機10駆動によるエネルギー損失を充分に回避できないこという懸念がある。
【0041】
しかし、上記実施形態のエンジンでは、過給機停止領域Iの高負荷側の領域で、吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングから通常タイミングに切替えるため、過給機停止領域Iの高負荷側の領域であっても良好な燃焼性が確保される。
【0042】
これについて図4を用いて詳しく説明する。同図は、縦軸をエンジンの抵抗トルク、横軸を軸トルクとして、吸気弁の閉作動を通常タイミング及び遅閉じタイミングとして同速度で運転した一例を示している。同図において、破線は、通常タイミングで吸気弁を作動させた場合で、無過給で全トルク(Te1)に達したところから過給機10を駆動させてエンジン出力を高めた場合を示している。一方、実線は、遅閉じタイミングで吸気弁を作動させた場合を示している。
【0043】
この図に示すように、遅閉じタイミングの場合は、ミラー効果により無過給時の抵抗トルクが通常タイミングの場合に比べて低くなっている。しかし、無過給状態ではTe1より低いトルクTe2で全トルクに至るため、通常タイミングよりも低い軸トルクで過給機10を駆動させる必要が生じているとともに、その後の抵抗トルクが通常タイミングの場合に比べて増大している。
【0044】
すなわち、この実施形態のエンジンでは、低負荷域では遅閉じタイミングで吸気弁を閉作動し、これにより全トルク(Te2)に達するところまではミラー効果により抵抗トルクを低く抑えるようにし、全トルク(Te2)に達すると、ここから通常タイミングに切替えることにより、無過給での全トルクがTe2よりも高くなるようにして過給機10の駆動をTe2よりも高いトルク(Te1)で開始するようにしている(すなわち、図中▲1▼→▲2▼→▲3▼の経路で運転する)。そのため、過給機停止領域Iの高負荷側の領域で燃焼性が悪化するのを好適に回避し、過給機停止領域Iの低負荷側の領域から高負荷側の領域にわたってエンジン出力を好適に高めることができる。しかも、過給機10駆動を高負荷域で開始できることによる過給機停止領域の確保と、低負荷域でのミラー効果とによって、より効果的に燃費を向上させることができる。
【0045】
また、過給機駆動領域IIにおいて、第1設定回転数N1より低速側では吸気弁の閉作動を通常タイミングで行うため、この点においても燃費向上に貢献するという効果がる。すなわち、低速高負荷域での過給機10の駆動時に吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングとすると、吸気の吹き返しによる過給機10への負荷が大きく、これに起因して図4に示すように遅閉じタイミングの方が通常タイミングに比べて抵抗トルクが大きくなる。従って、上述のように過給機駆動領域IIの低速側の領域では吸気弁の閉作動を通常タイミングとして抵抗トルクを低減させることにより、燃費を向上させることができる。
【0046】
しかも、このエンジンでは、第1設定回転数N1が上記ラインBのピーク、つまり過給機10駆動時に最高トルクとなるエンジンの回転数よりも低い回転数とされ、高負荷域では、この第1設定回転数N1より高速側で吸気弁の閉じタイミングが遅閉じタイミングに切替えられるため、上記ピーク部近傍で発生し易いノッキング現象を好適に防止することができるという効果もある。なお、上記実施形態では、エンジンの低速高負荷域での燃費向上を重視して第1設定回転数N1より低速側での吸気弁の閉じタイミングを通常タイミングにしているが、例えば、第1設定回転数N1より低速側における主に高負荷側では、吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングで行うようにしてもよい。このようにすれば高負荷域の低速側から高速側にわたって吸気弁の閉作動が遅閉じタイミングで行われるため、例えば、何らかの制限を受けて第1設定回転数N1を上記ピーク部より高速側に設定せざるをえない場合であっても、上記ピーク部近傍で発生し易いノッキング現象を好適に防止することが可能となる。
【0047】
ところで、このエンジンではサージタンク8に負圧供給通路19を接続し、この負圧供給通路19を介してマスターバック20に負圧を供給するようにしているが、この際の負圧生成についても以下のような効果がある。
【0048】
まず、上記エンジンでは、電磁クラッチ11がオフとされる過給機停止領域Iではバイパスバルブ13が開かれ、これにより過給機10の停止状態下での吸気が確保されるのであるが、上記エンジンでは、過給機停止領域Iであっても、上述のようにブレーキペダルが踏み込まれたとき等の制動要求時には、これに応じてバイパスバルブ13が強制的に閉じられる。そのため、過給機10とバイパスバルブ13と吸気弁とで区画される通路部分等での吸気負圧が速やかに増大させられ、例えばアイドル運転等の低速低負荷域であっても、制動要求に応じてマスターバック20に充分な負圧を供給することができるという効果がある。
【0049】
その上、過給機停止領域Iにおいて吸気弁の閉作動が遅閉じタイミングで行われている場合に同様に制動要求があると、これに応じて吸気弁の閉動作が通常タイミングに切替えられるため、低速低負荷域での負圧生成力がより高められるという効果がある。つまり、バイパスバルブ13を閉じた状態であっても、吸気弁の閉動作が遅閉じタイミングで行われていると、吸気の吹き返しにより過給機10とバイパスバルブ13と吸気弁とで区画される通路部分の吸気負圧の増大が妨げられ易い。そのため、過給機停止領域Iにおいて吸気弁の閉作動が遅閉じタイミングで行われている場合には、制動要求に応じてこれを強制的に通常タイミングに切替えることにより、過給機10とバイパスバルブ13と吸気弁とで区画される通路部分での吸気負圧をより効果的に増大させることができる。
【0050】
ところで、このようにバイパスバルブ13を強制的に閉じ、また吸気弁の閉作動を強制的に遅閉じタイミングから通常タイミングに切替える制御は、上述のように過給機停止領域Iでの負圧生成力を高めるためであり、そのため、このような制御は、例えばエンジンが自動変速機に連結される場合、エアコン等の駆動による外部負荷が働くとき、あるいはエンジンが手動変速機に連結される場合であって、とくに高速ギア段での運転時等、負圧生成に不利な条件下で行うことが有効となる。以下、その理由について図5を用いて簡単に説明する。
【0051】
この図は、縦軸をエンジントルク、横軸をエンジン回転数として、過給機停止領域I及び過給機駆動領域IIを示すとともに、これにMT車(エンジンを手動変速機に連結した車両)及びAT車(エンジンを自動変速機に連結した車両)の定地走行駆動トルク(Road-Load)を示したものである。なお、同図に示す圧力値は通常タイミングで吸気弁を閉作動させた場合の過給機下流側の圧力を示しており、( )内は、遅閉じタイミングで吸気弁を閉作動させた場合の同圧力値を示している。
【0052】
この図に示すように、AT車はトルクコンバータの影響でMT車に比べて定地走行駆動トルクが高くなっており、そのため同速度(例えば2000rpm)での運転下ではAT車の方がMT車に比べて過給機下流側の圧力が高くなる傾向にある。また、MT車の場合でも、ギア段が高速ギア段となるほど定地走行駆動トルクは高くなるため、過給機下流側の圧力については同様の傾向がある。さらに、所定速度での運転下、例えば、AT車における2000rpmでの運転下でエアコンを作動させると、その外部負荷により要求トルクが高まり(図中に破線矢印で示す)、これにより過給機下流側の圧力が高くなる。しかも、同負荷同速度の運転であっても、吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングで行う場合には、上記のように吸気の吹き返しによる負圧力の損失(図示の例では200mmHg)がある。
【0053】
従って、このような過給機下流側での負圧生成に不利な条件下で、バイパスバルブ13を強制的に閉じたり、また吸気弁の閉じタイミングを強制的に遅閉じタイミングから通常タイミングに切替えるようにすれば、過給機10とバイパスバルブ13と吸気弁とで区画される通路部分での吸気負圧を効果的に増大させることができ、これにより不足しがちな負圧を充分にマスターバック20に供給することができるようになる。
【0054】
なお、以上説明したエンジンは、本発明にかかる機械式過給機付きエンジンの一例であって、その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0055】
例えば、上記実施形態のエンジンでは、吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングで行うことにより有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなるようにしているが、吸気弁の閉時期を下死点BDCよりも大幅に早める、いわゆる早閉じタイミングで行い、これによって有効圧縮比を有効膨張比よりも小さくするようにしてもよい。但し、高速回転域での運転を考慮すれば遅閉じタイミングで吸気弁の閉作動を行う方が現実的である。つまり、図6に示すように、遅閉じタイミングで吸気弁の閉作動を行う場合(例えば、図中の+70°,+80°)には、回転数が高くなるにつれて有効圧縮比が大きくなり幾何学的圧縮比に近づくため高回転域で良好な運転が行われるが、早閉じタイミングで吸気弁の閉作動を行う場合(例えば、図中の−20°,−40°)には、回転数が高くなるにつれて有効圧縮比が小さくなり、そのため高回転域では吸気が不能となる場合があるためである。なお、図中例えば+40°とは閉時期が下死点後40°の意味であり、−40°とは閉時期が下死点前40°の意味である。また、同図中、εは、排気弁の通常開閉タイミング時の有効膨張比を示している。
【0056】
また、上記実施形態のエンジンでは、動弁可変装置21として、2種類のカムと、このれらのカムのいずれか一方のカムで吸気弁を作動させるように切替える切替機構とを具備したものを適用しているが、これ以外にも、例えば、単一のカムで吸気弁を作動させながらこのカムの位相を可変とするものを用いることもできる。また、2ポート吸気の場合には、各ポートにおける吸気弁の閉じタイミングを予め異ならせておき、選択的に一方のポートへの吸気通路を遮断したり、あるいは選択的に一方のポートにおける吸気弁を停止させることにより、結果的に吸気弁の閉じタイミングを可変とするようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、機械式過給機と、この機械式過給機に対して動力を伝達する接続状態と動力の伝達を遮断する切断状態とに切替可能なクラッチ手段と、エンジンの所定回転数を境にして低回転側をエンジンの低速域、高回転側を高速域としたときに、このクラッチ手段をエンジンの低速域かつ低負荷域で切断状態に、この低速域かつ低負荷域を除いた運転領域であるエンジンの高速域および高負荷域で接続状態にそれぞれ切替るクラッチ制御手段とを設けた過給機付きエンジンにおいて、有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなる遅閉じ又は早閉じの特殊タイミングと有効圧縮比が有効膨張比に近通常タイミングとに吸気弁の閉時期を変更する吸気弁閉時期変更手段を設けるとともに、クラッチ手段が切断状態とされる上記低速域かつ低負荷域のうちの高負荷側の領域では通常タイミングで、低負荷側の領域では特殊タイミングでそれぞれ吸気弁を閉作動すべく吸気弁閉時期変更手段を制御する閉時期制御手段を設けたので、機械式過給機の駆動を比較的高負荷側から開始するようにしながらも、機械式過給機停止領域の低負荷側の領域から高負荷側の領域にわたってエンジン出力をスムーズに高めることができる。そして、低負荷域において機械式過給機停止領域を適切に確保できることによる過給機による駆動損失の低減と、同域で吸気弁の閉作動を特殊タイミングで行うことによるポンピングロスの低減とにより効果的に燃費を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式過給機付きエンジンの一例を示す全体概略図である。
【図2】吸気弁の閉じ動作タイミングを示す図である。
【図3】過給機停止状態とされる運転領域、過給機駆動状態とされる運転領域、吸気弁の閉作動を遅閉じタイミングで行う領域及び吸気弁の閉作動を通常タイミングで行う領域の設定の一例を示す図である。
【図4】吸気弁の閉作動をそれぞれ通常タイミング及び遅閉じタイミングとした場合の運転例を示す図である。
【図5】過給機停止状態とされる運転領域及び過給機駆動状態とされる運転領域と、MT車及びAT車の定地走行駆動トルクラインを示した図である。
【図6】吸気弁の閉作動をそれぞれ通常タイミング及び遅閉じタイミングとした場合の有効圧縮比と回転数との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2 吸気通路
3 排気通路
4 エアクリーナ
5 エアフローメータ
6 スロットル弁
7 インタークーラ
8 サージタンク
9 燃料噴射弁
10 機械式過給機
11 電磁クラッチ
12 バイパス通路
13 バイパスバルブ
13a 弁体
14 ステッピングモータ
16 ISC通路
17 ISCバルブ
19 負圧供給通路
20 マスターバック
25 ECU
26 回転センサ
27 クラッチ制御手段
28 バイパスバルブ制御手段
29 閉時期制御手段

Claims (11)

  1. 吸気通路に配設された機械式過給機と、この機械式過給機に対して動力を伝達する接続状態と動力の伝達を遮断する切断状態とに切替可能なクラッチ手段と、エンジンの所定回転数を境にして低回転側をエンジンの低速域、高回転側を高速域としたときに、前記クラッチ手段をエンジンの低速域かつ低負荷域では切断状態に、この低速域かつ低負荷域を除いた運転領域であるエンジンの高速域および高負荷域では接続状態にそれぞれ切替えるクラッチ制御手段とを設けた過給機付きエンジンにおいて、有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなる遅閉じ又は早閉じの特殊タイミングと有効圧縮比が有効膨張比に近通常タイミングとに吸気弁の閉時期を変更する吸気弁閉時期変更手段を設けるとともに、上記クラッチ手段が切断状態とされている上記低速域かつ低負荷域のうちの高負荷側の領域では通常タイミングで、同低負荷側の領域では特殊タイミングでそれぞれ吸気弁を閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御する閉時期制御手段を設けたことを特徴とする機械式過給機付きエンジン。
  2. 上記閉時期制御手段は、上記機械式過給機による吸気の過給が行われた場合の最高トルクを与えるエンジン回転数よりも低い所定回転数を境にその低回転側となるエンジンの低回転域において、上記クラッチ手段が接続状態とされている領域のうちの少なくとも低負荷側の領域では吸気弁を通常タイミングで閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の機械式過給機付きエンジン。
  3. 上記エンジンは、上記吸気通路における機械式過給機の上流側と下流側とを連通するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス弁と、このバイパス弁を上記クラッチ手段の切断状態で開作動させるバイパス弁制御手段と、上記機械式過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される通路に連結されるアクチュエータ作動用の負圧取出通路とを備えるものであって、上記バイパス弁制御手段は、上記クラッチ手段が切断状態とされている機械式過給機の停止領域であっても、エンジンの制動要求時には上記バイパス弁を強制的に閉作動させるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の機械式過給機付きエンジン。
  4. 上記制動要求時とは、エンジンに外部負荷が働いている運転域での制動要求の時であることを特徴とする請求項3記載の機械式過給機付きエンジン。
  5. 上記エンジンは自動変速機に連結されるものであることを特徴とする請求項3又は4記載の機械式過給機付きエンジン。
  6. 吸気通路に配設された機械式過給機と、この機械式過給機に対して動力を伝達する接続状態と動力の伝達を遮断する切断状態とに切替可能なクラッチ手段と、エンジンの所定回転数を境にして低回転側をエンジンの低速域、高回転側を高速域としたときに、前記クラッチ手段をエンジンの低速域かつ低負荷域では切断状態に、この低速域かつ低負荷域を除いた運転領域であるエンジンの高速域および高負荷域では接続状態にそれぞれ切替えるクラッチ制御手段と、上記吸気通路における機械式過給機の上流側と下流側とを連通するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパス弁と、このバイパス弁を上記クラッチ手段の切断状態で開作動させるバイパス弁制御手段と、上記機械式過給機とバイパス弁と吸気弁とで区画される通路に連結されるアクチュエータ作動用の負圧取出通路とを備えた機械式過給機付きエンジンにおいて、上記バイパス弁制御手段は、上記クラッチ手段が切断状態とされている機械式過給機の停止領域であっても、エンジンの制動要求時には上記バイパス弁を強制的に閉作動させるように構成されていることを特徴とする機械式過給機付きエンジン。
  7. 有効圧縮比が有効膨張比に近づく通常タイミングと有効圧縮比が有効膨張比よりも小さくなる遅閉じ又は早閉じの特殊タイミングとに吸気弁の閉時期を変更する吸気弁閉時期変更手段と、上記クラッチ手段が切断状態とされる運転域内において特殊タイミングで吸気弁を閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御する閉時期制御手段とを備えるものであって、この閉時期制御手段は、上記吸気弁の閉時期が特殊タイミングである運転域において、上記制動要求時に吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更すべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の機械式過給機付きエンジン。
  8. 上記閉時期制御手段は、上記クラッチ手段が切断状態とされる領域のうちの低負荷側の領域で吸気弁を特殊タイミングで閉作動させるべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御するとともに、上記制動要求に応じて吸気弁の閉時期を強制的に通常タイミングに変更すべく上記吸気弁閉時期変更手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項7記載の機械式過給機付きエンジン。
  9. 上記エンジンは自動変速機に連結されるものであることを特徴とする請求項6又は7記載の機械式過給機付きエンジン。
  10. 上記エンジンは手動変速機に連結されるものであって、上記制動要求時とは、高速ギア段での運転域での制動要求の時であることを特徴とする請求項6又は7記載の機械式過給機付きエンジン。
  11. 上記制動要求時とは、エンジンに外部負荷が働いている運転域での制動要求の時であることを特徴とするである請求項9又は10記載の機械式過給機付きエンジン。
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