JP3083372B2 - 複写機用エラストマーベルト - Google Patents
複写機用エラストマーベルトInfo
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- JP3083372B2 JP3083372B2 JP28377191A JP28377191A JP3083372B2 JP 3083372 B2 JP3083372 B2 JP 3083372B2 JP 28377191 A JP28377191 A JP 28377191A JP 28377191 A JP28377191 A JP 28377191A JP 3083372 B2 JP3083372 B2 JP 3083372B2
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- Japan
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- elastomer
- paper
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は複写機の自動原稿送りベ
ルトとして用いられるエラストマーベルトに関する。
ルトとして用いられるエラストマーベルトに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の複写機用自動原稿送りベルト（Ａ
ＤＦベルトという）は大別して２種あり、クロスとゴム
を複合した芯体ベルトとゴムのみを材料としたゴムベル
トがある。共にゴム層が表面に出ており、送るべき紙と
接触するようになつており、紙の滑り防止のため何らか
のシボが付されている。ところがゴムが剥き出しの状態
になつているため、使用中に原稿より剥落した鉛筆の黒
鉛、カーボンブラツク、複写機より飛散し又複写した紙
より剥落した複写用トナーが該ベルトに付着する。ＡＤ
Ｆベルトは、原稿の押さえと共に複写時の背景となるも
のであり、白又はこれに近い複写に影響の無い色に製作
されている。従つてＡＤＦベルトの汚れは複写に悪い影
響を与えるものであり、極力抑制されるべきで、汚れた
場合でも容易にクリーニングできる必要があるが、従来
のベルトではこの点が充分でなかつた。
ＤＦベルトという）は大別して２種あり、クロスとゴム
を複合した芯体ベルトとゴムのみを材料としたゴムベル
トがある。共にゴム層が表面に出ており、送るべき紙と
接触するようになつており、紙の滑り防止のため何らか
のシボが付されている。ところがゴムが剥き出しの状態
になつているため、使用中に原稿より剥落した鉛筆の黒
鉛、カーボンブラツク、複写機より飛散し又複写した紙
より剥落した複写用トナーが該ベルトに付着する。ＡＤ
Ｆベルトは、原稿の押さえと共に複写時の背景となるも
のであり、白又はこれに近い複写に影響の無い色に製作
されている。従つてＡＤＦベルトの汚れは複写に悪い影
響を与えるものであり、極力抑制されるべきで、汚れた
場合でも容易にクリーニングできる必要があるが、従来
のベルトではこの点が充分でなかつた。
【０００３】本発明者らは汚れを防止するには、エラス
トマーベルト表面にシリコン系塗料又はフツ素樹脂を含
有するポリウレタン塗料を塗布するのが有効であること
を見出したが、これらを塗布すると、従来のベルトの凹
凸では摩擦係数が低下し、原稿を所定の位置に送り出
す、いわゆる紙送り精度が低下することも判明した。
トマーベルト表面にシリコン系塗料又はフツ素樹脂を含
有するポリウレタン塗料を塗布するのが有効であること
を見出したが、これらを塗布すると、従来のベルトの凹
凸では摩擦係数が低下し、原稿を所定の位置に送り出
す、いわゆる紙送り精度が低下することも判明した。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は耐汚れ
性及び紙送り精度の両方に優れた複写機用エラストマー
ベルトを提供することにある。
性及び紙送り精度の両方に優れた複写機用エラストマー
ベルトを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は表面粗さが中心
線平均粗さで5.0μm以上、10点平均粗さで20μm以上で
あつて、表面にポリジメチルシロキサン系塗料又はポリ
テトラフルオロエチレン微粉末を含有するポリウレタン
塗料の被膜を有する複写機用エラストマーベルトに係
る。
線平均粗さで5.0μm以上、10点平均粗さで20μm以上で
あつて、表面にポリジメチルシロキサン系塗料又はポリ
テトラフルオロエチレン微粉末を含有するポリウレタン
塗料の被膜を有する複写機用エラストマーベルトに係
る。
【０００６】本発明のＡＤＦベルトは公知のベルトと同
様のベルトで良く、ゴム材料を金型内でプレス硬化、射
出成形により、あるいは熱可塑性エラストマーを射出成
形、押出成形、ブロー成形することにより製造され、表
面の凹凸面にスプレー、ハケ、コーター、或いは静電塗
装等により塗料被膜を形成する。ゴム材料としては一般
に市販されているゴム材料は全て使用可能で、例えばＳ
ＢＲ、ＮＲ、ＮＢＲ、ＥＰＤＭ、エピクロルヒドリンゴ
ム等が例示でき、これらのゴムのイオウ加硫タイプ、過
酸化物架橋タイプ等のゴムを、熱可塑性エラストマーと
してはオレフイン系、例えばＳＢＳ（スチレンブタジエ
ンスチレン共重合体）、ＳＩＳ（スチレンイソプレンス
チレン共重合体）等を、又、その他、ポリエステル系、
ポリウレタン系のエラストマーを使用することができ
る。
様のベルトで良く、ゴム材料を金型内でプレス硬化、射
出成形により、あるいは熱可塑性エラストマーを射出成
形、押出成形、ブロー成形することにより製造され、表
面の凹凸面にスプレー、ハケ、コーター、或いは静電塗
装等により塗料被膜を形成する。ゴム材料としては一般
に市販されているゴム材料は全て使用可能で、例えばＳ
ＢＲ、ＮＲ、ＮＢＲ、ＥＰＤＭ、エピクロルヒドリンゴ
ム等が例示でき、これらのゴムのイオウ加硫タイプ、過
酸化物架橋タイプ等のゴムを、熱可塑性エラストマーと
してはオレフイン系、例えばＳＢＳ（スチレンブタジエ
ンスチレン共重合体）、ＳＩＳ（スチレンイソプレンス
チレン共重合体）等を、又、その他、ポリエステル系、
ポリウレタン系のエラストマーを使用することができ
る。
【０００７】本発明においてエラストマーベルトの表面
粗さは中心線平均粗さ（Ｒa）で5.0μm以上、10点平均
粗さ（Ｒz）で20μm以上であることが必要である。中心
線平均粗さが5.0μm未満、10点平均粗さが20μm未満で
は表面が平滑に近くなり、紙との摩擦係数が低下し紙送
り精度が低下する。尚、表面粗さは東京精密（株）製、
サーフコム 550Ａを使用して測定し、数値はＪＩＳ−Ｂ
0601に従つて表示した。
粗さは中心線平均粗さ（Ｒa）で5.0μm以上、10点平均
粗さ（Ｒz）で20μm以上であることが必要である。中心
線平均粗さが5.0μm未満、10点平均粗さが20μm未満で
は表面が平滑に近くなり、紙との摩擦係数が低下し紙送
り精度が低下する。尚、表面粗さは東京精密（株）製、
サーフコム 550Ａを使用して測定し、数値はＪＩＳ−Ｂ
0601に従つて表示した。
【０００８】次に本発明のエラストマーベルトの表面に
ポリジメチルシロキサン系塗料又はポリテトラフルオロ
エチレン微粉末を含有するポリウレタン塗料の被膜を形
成する。ゴムもしくはエラストマーのみ又は表面に単な
るポリウレタンコーテイングをしたものは、これらの材
質の凝集力、粘着力が強いため、トナーや黒鉛の微粉末
が付着しやすい。さらにＮＢＲ等のゴムの場合、使用さ
れる可塑剤がトナーに使用されているＡＢＳ樹脂やポリ
エステル樹脂等のビヒクルを溶解し、付着したトナーが
剥落しなくなり、汚れの原因となる。
ポリジメチルシロキサン系塗料又はポリテトラフルオロ
エチレン微粉末を含有するポリウレタン塗料の被膜を形
成する。ゴムもしくはエラストマーのみ又は表面に単な
るポリウレタンコーテイングをしたものは、これらの材
質の凝集力、粘着力が強いため、トナーや黒鉛の微粉末
が付着しやすい。さらにＮＢＲ等のゴムの場合、使用さ
れる可塑剤がトナーに使用されているＡＢＳ樹脂やポリ
エステル樹脂等のビヒクルを溶解し、付着したトナーが
剥落しなくなり、汚れの原因となる。
【０００９】一方、本発明で使用するポリジメチルシロ
キサン系塗料又はポリテトラフルオロエチレン微粉末を
含有するポリウレタン塗料の被膜は、摩擦係数、凝集力
を低下させるためにトナー等の微粉末が付着しにくく、
かつベルトに含まれている可塑剤の表面への移行を阻止
する力があるため、トナーの付着が阻止される。
キサン系塗料又はポリテトラフルオロエチレン微粉末を
含有するポリウレタン塗料の被膜は、摩擦係数、凝集力
を低下させるためにトナー等の微粉末が付着しにくく、
かつベルトに含まれている可塑剤の表面への移行を阻止
する力があるため、トナーの付着が阻止される。
【００１０】ポリジメチルシロキサン系塗料の例として
はＳＲ−2410、ＳＲ−2316、ＳＲＸ−290等［東レ・ダ
ウコーニング（株）］、ＫＲ−112等［信越化学工業
（株）］などを、ポリテトラフルオロエチレン微粉末を
含有する塗料の例としてはエムラロン−345［日本アチ
ソン（株）］などを挙げることができる。
はＳＲ−2410、ＳＲ−2316、ＳＲＸ−290等［東レ・ダ
ウコーニング（株）］、ＫＲ−112等［信越化学工業
（株）］などを、ポリテトラフルオロエチレン微粉末を
含有する塗料の例としてはエムラロン−345［日本アチ
ソン（株）］などを挙げることができる。
【００１１】そして本発明のエラストマーベルトは紙に
対する静摩擦係数（μs）が0.9以上、動摩擦係数
（μd）が0.5以上であることが特に好ましい。μsが0.9
未満、μdが0.5未満では紙送りの際位置ズレが生じ紙送
りが不良となり、又、紙を送るときに歪みが生じ、複写
時にコピー画像が歪んでしまう欠点がある。尚、μs及
びμdは新東科学（株）製のヘイドン表面性試験機14Ｄ
を使用して、25℃、65％ＲＨに調湿し、サンプル30mm×
30mm×１mm（厚さ）を両面テープによりアーム貼付し、
紙は台に固定し、荷重 100g、移動速度 100mm／secの条
件で測定した。
対する静摩擦係数（μs）が0.9以上、動摩擦係数
（μd）が0.5以上であることが特に好ましい。μsが0.9
未満、μdが0.5未満では紙送りの際位置ズレが生じ紙送
りが不良となり、又、紙を送るときに歪みが生じ、複写
時にコピー画像が歪んでしまう欠点がある。尚、μs及
びμdは新東科学（株）製のヘイドン表面性試験機14Ｄ
を使用して、25℃、65％ＲＨに調湿し、サンプル30mm×
30mm×１mm（厚さ）を両面テープによりアーム貼付し、
紙は台に固定し、荷重 100g、移動速度 100mm／secの条
件で測定した。
【００１２】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。
【００１３】実施例１〜３及び比較例１〜４ ＪＩＳ−Ａ硬度52度のＮＢＲ系のエラストマーベルトの
表面に静電塗装法により表１に示した塗料を塗布し２μ
mの厚さの塗膜を形成した。得られた塗膜の各特性、耐
汚れ性及び紙送り特性を表１に示す。
表面に静電塗装法により表１に示した塗料を塗布し２μ
mの厚さの塗膜を形成した。得られた塗膜の各特性、耐
汚れ性及び紙送り特性を表１に示す。
【００１４】耐汚れ性はガラス板上に複写機用の黒トナ
ーを散布し、ベルトでこすり、その後ベルトを水でぬれ
た布でふきとり、汚れのとれやすさを目視により判定し
た。
ーを散布し、ベルトでこすり、その後ベルトを水でぬれ
た布でふきとり、汚れのとれやすさを目視により判定し
た。
【００１５】紙送り精度はＡＤＦベルトをＡＤＦ装置に
装着し、同一の原紙２０枚を当該ＡＤＦ装置を使用して
複写し、複写画像と原紙を重ねて観察し、２０枚共ズレ
がない場合を良好とし、１枚以上ズレのある場合を不良
と判定した。
装着し、同一の原紙２０枚を当該ＡＤＦ装置を使用して
複写し、複写画像と原紙を重ねて観察し、２０枚共ズレ
がない場合を良好とし、１枚以上ズレのある場合を不良
と判定した。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【発明の効果】本発明の複写機用エラストマーベルトは
耐汚れ性及び紙送り精度の両方に優れている。
耐汚れ性及び紙送り精度の両方に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 廣行 兵庫県加古郡稲美町六分一字内ケ池1176 番地 東洋ゴム工業株式会社兵庫事業所 兵庫工場内 (72)発明者 市川 光 大阪府茨木市西中条町５番７号 東洋ゴ ム工業株式会社技術開発研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B65H 5/02 G03G 15/00 107
Claims (2)
- 【請求項１】 表面粗さが中心線平均粗さで5.0μm以
上、10点平均粗さで20μm以上であつて、表面にポリジ
メチルシロキサン系塗料又はポリテトラフルオロエチレ
ン微粉末を含有するポリウレタン塗料の被膜を有する複
写機用エラストマーベルト。 - 【請求項２】 紙に対する静摩擦係数（μs）が0.9以
上、動摩擦係数（μd）が0.5以上である請求項１の複写
機用エラストマーベルト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28377191A JP3083372B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 複写機用エラストマーベルト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28377191A JP3083372B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 複写機用エラストマーベルト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0597266A JPH0597266A (ja) | 1993-04-20 |
| JP3083372B2 true JP3083372B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=17669910
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28377191A Expired - Fee Related JP3083372B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 複写機用エラストマーベルト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3083372B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6284380B1 (en) * | 1997-02-25 | 2001-09-04 | Albany International Corp. | Paper machine clothing and a method of coating same |
| US11281128B2 (en) | 2020-05-01 | 2022-03-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic belt and electrophotographic image forming apparatus using the electrophotographic belt |
-
1991
- 1991-10-03 JP JP28377191A patent/JP3083372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0597266A (ja) | 1993-04-20 |
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