JP3079379B1 - 発光人造真珠及びその製造方法 - Google Patents
発光人造真珠及びその製造方法Info
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Abstract
珠を効率良く提供する。 【解決手段】芯材の表面に、蓄光剤を含む蓄光層及び真
珠顔料を含む真珠層が形成されていることを特徴とする
発光人造真珠、有機溶剤、樹脂成分及び蓄光剤を含む蓄
光用液を芯材にコーティングして蓄光層を形成し、次い
で有機溶剤、樹脂成分及び真珠顔料を含む真珠用液をコ
ーティングして真珠層を形成することを特徴とする発光
人造真珠の製造方法。
Description
その製造方法に関する。
天然真珠に対する概念であり、一般に人造真珠、人工真
珠、模造真珠、イミテーションパール等と呼ばれるもの
をすべて包含する。
ス、ブレスレット、イヤリング等の装身具、ベスト等の
服飾品、クロス、置物等のインテリア用品として幅広く
用いられている。
その核(芯材)としてガラス玉、プラスチック玉、貝玉
等を用い、これに有機溶剤、セルロイド、真珠顔料、ラ
ッカー等を含む混合物でコーティングした後、約40℃
前後でゆっくり時間をかけて熱処理し、1層、2層、3
層と複数層を積層して製造されるのが一般的である。こ
の場合、特に真珠顔料としてピンク、茶、黒等の白以外
に着色されたものを用いれば天然真珠では得られない様
々な色彩を呈する人造真珠も製造することができる。
特に若者を中心として、暗所で光るネックレス、ブレス
レッド等が流行しつつあり、人造真珠にもこれらの機能
が求められている。従って、人造真珠に発光性(夜光
性)を付与する試みもなされている。
真珠光沢を損なわないようにすることが不可欠である。
すなわち、明所では本来の真珠光沢を維持しつつ、暗所
でのみ発光するような性能が要求される。
含有させ、芯材料そのものに発光性を付与させる方法が
知られている(実開平3−60517号等)。しかし、
この方法では、所定の発光性が得るためには芯材中に蓄
光剤を多量に含有させなければならないので、コスト的
に不利であり、しかも発光性も必ずしも十分なものとは
言えない。
性とを兼ね備えた人造真珠を効率良く提供することを主
な目的とする。
を有する人造真珠が上記目的を達成できることを見出
し、ついに本発明を完成した。
及びその製造方法に係るものである。
び真珠顔料を含む真珠層が形成されていることを特徴と
する発光人造真珠。
含む混合層が形成されていることを特徴とする発光人造
真珠。
第1項又は第2項に記載の発光人造真珠。
蓄光用液を芯材にコーティングして蓄光層を形成し、次
いで有機溶剤、樹脂成分及び真珠顔料を含む真珠用液を
コーティングして真珠層を形成することを特徴とする発
光人造真珠の製造方法。
光剤を含む混合液を芯材にコーティングして混合層を形
成することを特徴とする発光人造真珠の製造方法。
蓄光層及び真珠顔料を含む真珠層が形成されていること
を特徴とする。すなわち、芯材上に蓄光層及び真珠層を
有することを特徴とする。
面に、蓄光剤及び真珠顔料を含む混合層が形成されてい
るものも包含する。
層又は2層以上であっても良い。2層以上の場合、これ
らの層を積層する順序も、所望の効果が得られる限り特
に制限されず、芯材−蓄光層−真珠層、芯材−蓄光層−
真珠層−蓄光層、芯材−真珠層−蓄光層、芯材−真珠層
−蓄光層−真珠層、芯材−蓄光層−混合層、芯材−真珠
層−混合層等のいずれであっても良い。また、これら各
層は、同じ組成からなる層を2層以上積層されたもので
あっても良い。
合層であることが好ましい。かかる構成を採用すること
により、いっそう優れた真珠光沢と発光性とを兼ね備え
た人造真珠を得ることができる。
層の内側に蓄光層が形成されていることが好ましい。す
なわち、少なくとも最外部が−蓄光層−真珠層(最外
層)の順で構成されていることが好ましい。従って、こ
の場合の全体構成としては、例えば芯材−蓄光層−真珠
層、芯材−真珠層−蓄光層−真珠層等とすることが好ま
しい。なお、蓄光層のみを形成した場合は、真珠顔料を
含まない発光色玉等として用いることができる。
て平滑性、光沢性等を高めるために樹脂成分からなるコ
ーティング層、樹脂成分及び顔料を含む着色層等を適宜
介在させても良い。これら樹脂成分等は、人造真珠の分
野で使用されている公知の材料を採用することができ
る。
よっては蓄光層の形成に用いた樹脂成分、有機溶剤が含
まれていても良い。蓄光層における蓄光剤の含有量、蓄
光層の厚み等は、所望の発光性、用いる蓄光剤の種類等
に応じて適宜設定することができる。
によっては真珠層の形成に用いた樹脂成分、有機溶剤が
含まれていても良い。真珠層における真珠顔料の含有
量、真珠層の厚み等は、所望の発光性、用いる真珠顔料
の種類等に応じて適宜設定すれば良い。
おいて、蓄光層に真珠顔料が含まれていても良いし、真
珠層に蓄光剤が含まれていても良い。すなわち、本発明
では、芯材の表面が蓄光剤及び真珠顔料を含む混合層で
被覆されていても良い。混合層における各成分の組成
は、上記の蓄光層・真珠層の組成に準じて適宜設定すれ
ば良い。
本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて
他の着色顔料・染料、蛍光塗料、撥水剤、抗菌剤、金属
又は金属酸化物微粒子等を含有させても良い。
することにより、色褪せ又は変色を防止ないしは抑制で
きる。これら金属酸化物微粒子自体は、公知の顔料もそ
のまま用いることができる。本発明では、特に酸化亜鉛
及び酸化チタンの少なくとも1種の微粒子を用いること
が好ましい。酸化亜鉛微粒子としては、特に六方晶系の
ものであって平均粒径0.005〜0.08μm、比表
面積20〜80m2/gのものが好ましい。例えば、商品名
「FINEX-25」、「FINEX-50」、「FINEX-75」、「FINEX-
50PS」(いずれも堺化学工業(株)製)として知られて
いる市販品も使用することができる。
均粒径0.015〜0.03μm、比表面積30〜10
0m2/gのものが好ましい。例えば、商品名「RF-100
N」、「RF-100P」、「RF-40N」、「RF-40P」(いずれも
堺化学工業(株)製)として知られている市販品も使用
することができる。
れず、たとえば貝殻、ガラス、プラスチック、木材、竹
材等を挙げることができる。特に芯材としてプラスチッ
クスを用いる場合には、例えばユリア樹脂、ABS樹
脂、AS樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ケイ素樹脂、アクリロニトリル、オレフィンゴム・
スチレン樹脂等の公知の各種プラスチックスも用いるこ
とができる。また、芯材として用いる材料の形状も特に
制限されず、例えば球状、多角形状、涙状、不定形状、
鱗片状等のいずれの形状も適用できる。
じて顔料・染料、蓄光剤、真珠顔料、撥水剤、抗菌剤、
金属又は金属酸化物微粒子等の添加剤を含有させても良
い。例えば、ユリア樹脂粉末にこれらの成分を添加し、
混合した後、公知の成形方法により所望の形状に成形す
れば良い。具体的には、上記混合物をヒーター温度12
0〜180℃程度、プレス圧200〜300kg/cm
2程度で20秒〜5分程度の条件下でプレス成形するこ
とにより芯材を得ることができる。
真珠等をそのまま使用することもできる。例えば、芯材
として貝殻、ガラス、プラスチック、木材、竹材等を用
い、これを有機溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、セ
ルロイド及び真珠顔料を含む組成物を用いて公知の方法
により1回以上コーティングしたものを用いることがで
きる。
剤、樹脂成分及び蓄光剤を含む蓄光用液を芯材にコーテ
ィングして蓄光層を形成し、次いで有機溶剤、樹脂成分
及び真珠用液をコーティングして真珠層を形成すること
によって製造することができる。
分及び蓄光剤を含む蓄光用液をコーティングすることに
よりして行うことができる。
に制限されず、公知又は市販の蓄光剤(蓄光材)、夜光
塗料、蓄光顔料、リン光塗料、自発光塗料等を用いるこ
とができる。また、JIS K5671で規格されてい
る発光塗料、JIS K5673で規格されている安全
色彩けい光塗料等も使用できる。これらは1種又は2種
以上用いることができる。これらを2種以上用いる場
合、その組み合わせによっては、暗所で発光し、さらに
暗所でブラックライトを照射すると当初の発光色と異な
る色で発光するという特性を付与することもできる。
の人造真珠の製造において使用されているものと同じも
のも使用できる。例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢
酸アミル、アセトン、ブタノール、メタノール、トルエ
ン、キシレン等を挙げることができる。これらは1種又
は2種以上用いることができる。
有し、芯材に対する付着性がある限り特に制限されず、
公知の人造真珠の製造において使用されているものと同
じものを用いることができる。例えば、セルロイドをは
じめ、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、エチルセルロース、エチルヒトセ
ロキシエチルセルロース、シクロヘキサノン樹脂、ジブ
チルフタレート、メチルシクロヘキシル等が挙げられ
る。これらは1種又は2種以上用いることができる。
要に応じて他の着色顔料・染料、蛍光塗料のほか、撥水
剤、抗菌剤、金属又は金属酸化物粒子等の公知の添加剤
が含有されていても良い。これら添加剤は、前記のもの
も使用できる。
使用する蓄光剤、有機溶剤等の種類、所望の発光性等に
応じて適宜設定することができる。樹脂成分は、有機溶
剤1リットルに対して通常25〜200g程度とすれば
良い。蓄光剤は、有機溶剤1リットルに対して通常5〜
400g程度とすれば良い。
分及び真珠顔料を含む真珠用液をコーティングすること
によりして行うことができる。
基性炭酸鉛等の各種顔料を公知の真珠色素で染色したも
のが使用できる。真珠顔料としては、例えば業界内にお
ける規格である100番、200番、300番等の人工
箔をそのまま使用することもできる。また、いわゆるカ
ルトラ(本真珠色用)(KN−45−G)、無鉛箔、天
然箔等も真珠顔料として用いることができる。なお、真
珠顔料は、後記のコーティング層が2層以上に積層する
場合、各層で異なる粒径の顔料を用いても良い。例え
ば、芯材に近い層ほど細かな粒径のものを用いることも
できる。
市販品を使用できる。例えば、商品名「Green LXB」、
「Green 7」、「Red FFG」、「Red 2」、「Yellow 10G
S」、「Yellow 3」、「Brown RR」(いずれも「山陽色
素(株)製」)等を用いることができる。
液で使用される有機溶剤、樹脂成分等と同様のものを使
用することができる。
使用する真珠顔料、有機溶剤等の種類、所望の発光性等
に応じて適宜設定することができる。通常は、有機溶剤
1リットルに対し、樹脂成分を25〜200g程度とす
れば良い。真珠顔料は、有機溶剤1リットルに対して通
常2〜200g程度、好ましくは10〜120gとすれ
ば良い。
剤、樹脂成分、真珠顔料及び蓄光剤を含む混合液を芯材
にコーティングして形成することができる。各成分は、
前記と同様のものを使用できる。また、各成分の割合
は、用いる有機溶剤、蓄光剤等の種類に応じて適宜決定
すれば良い。なお、混合層は、単独で形成しても良く、
また前記の蓄光層及び真珠層の少なくとも1層と組み合
わせて積層しても良い。
いずれも公知の人造真珠の製造において採用されている
方法がいずれも採用できる。例えば、ディッピング(バ
ット等に浸漬する方法)、吹付け(エアブラシ等で吹き
付ける方法)等による方法が挙げられる。
きるが、必要に応じて強制的に乾燥しても良い。例え
ば、熱処理により強制乾燥を行うことができる。熱処理
温度は、コーティング層が乾燥する温度であれば特に制
限されないが、通常は35〜110℃程度とすれば良
い。なお、処理時間が問題とならなければ35℃未満で
実施しても良い。また、熱処理する場合の湿度は、特に
制限されないが、通常は60%以下、好ましくは40%
以下とすれば良い。
それぞれ本発明の発光人造真珠のような構成となるよう
にすれば良い。各層は、1層又は2層以上形成されてい
ても良い。また、各層は、同じ組成物で複数回コーティ
ングして形成された層であっても良い。各層の厚さ(複
数回コーティングした場合はその合計厚さも含む)は、
芯材の材質、所望の真珠光沢、発光性等に応じて適宜設
定すれば良い。
滑性、光沢性等を高めるために樹脂成分からなる層、樹
脂成分及び顔料を含む層等を形成しても良い。これら樹
脂成分等は、人造真珠の分野で使用されているものを採
用することができる。
の真珠光沢を有し、その一方で暗所では優れた発光性を
発揮することができる。すなわち、本来の真珠光沢を失
うことなく優れた発光性を発揮するものであり、ファッ
ション性にも優れている。
ックレス、イヤリング、ペンダント、ブローチ、ピア
ス、ブレスレッド、タイピン、ヘアーアクセサリー、ボ
タン、ベスト等の装身具又は身辺細具、クロス、コース
ター、壁飾り、のれん、置物、インテリア小物・雑貨等
のインテリア物にも最適である。
ころをより一層明確にする。
形成では40℃で30分間の熱処理によるコーティング
層の乾燥を行った(すなわち、1回のコーティングごと
に40℃で30分間熱処理した)。また、いずれのコー
ティングもディップコーティング法により実施した。
は、次のような方法で調べた結果をそれぞれ示す。 (1)暗所での発光性 試料を直射日光に1分間当てた後、暗所でその発光度合
いを肉眼で観察した。 (2)ブラックライトによる発光性 試料にブラックライト(「HP−6LM」ATTO社を
使用、波長365nm)を照射した時の発光度合いを肉
眼で観察した。
に真珠用下地液を1回コーティングして真珠層を形成し
た後、蓄光用液を1回コーティングして蓄光層をそれぞ
れ形成させた。次いで、真珠用上液を1回、2回又は3
回コーティングして真珠層をさらに形成させ、3つの試
料を得た。なお、用いた各液の成分及びその割合は以下
の通りである。 ・真珠用下地液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:
9リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロ
イド1000g及び真珠顔料1500gを配合したもの ・蓄光用液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9リ
ットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイド
1500g及び市販蓄光剤(ブルー)780gを配合し
たもの ・真珠用上液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び真珠顔料500gを配合したもの 各試料についてその外観を調べた。その結果、いずれの
試料も、明所では既存の人造真珠と同様の真珠光沢を有
していた。また、暗所での発光性は、いずれの試料も良
好な青色発光が認められた。
は、実施例1と同様にして3つの試料を作製し、実施例
1と同様にして外観を調べた。その結果、いずれの試料
も、明所では既存の人造真珠と同様の真珠光沢を有して
いた。また、暗所での発光性は認められなかったが、ブ
ラックライトによる発光性としてピンク色の発光が認め
られた。
に真珠用下地液を1回コーティングした後、表1に示す
回数で蓄光用液(A液又はB液)、次いで真珠用上液を
コーティングして蓄光層及び真珠層をそれぞれ形成させ
た。
下の通りである。 ・真珠用下地液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:
9リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロ
イド1000g及び真珠顔料1500gを配合したもの ・蓄光用液A…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び市販蓄光剤(ブルー)780gを配合
したもの ・蓄光用液B…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び市販ブラックライト用蓄光剤(ピン
ク)780gを配合したもの ・真珠用上液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び真珠顔料500gを配合したもの 試料1〜9についてその外観(真珠光沢及び発光性(暗
所での発光性))を調べた。その結果を表2に示す。
(真珠光沢及び発光性(ブラックライトによる発光
性))を調べた。その結果を表3に示す。
に、表4に示す回数で蓄光用液、次いで真珠用上液をコ
ーティングして蓄光層及び真珠層をそれぞれ形成させ
た。各試料の外観(真珠光沢及び発光性(暗所での発光
性))を調べた。その結果を表5に示す。
50cc+酢酸ブチル:150cc)に対してセルロイ
ド150g及び市販蓄光剤(ブルー)15gを配合した
もの ・真珠用上液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び真珠顔料500gを配合したもの 実施例5 芯材としてユリア樹脂製玉(直径6mm)を用い、これ
に真珠用下地液(白ラッカー)を1回コーティングして
真珠層を形成させた後、蓄光用液を2回コーティングし
て蓄光層を形成させた。次いで、セルロイド液で1回コ
ーティングして樹脂層を形成させた後、真珠用上液を1
回又は2回コーティングして真珠層を形成して2つの試
料を得た。なお、用いた各液の成分及びその割合は以下
の通りである。 ・真珠用下地液…有機溶剤15リットル(酢酸エチル:
7.5リットル+酢酸ブチル:7.5リットル)に対し
てセルロイド1500g及び市販ラッカー(ルチール・
ホワイト)1500gを配合したもの ・蓄光用液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9リ
ットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイド
1500g及び市販蓄光剤(ブルー)780gを配合し
たもの ・セルロイド液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:
9リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロ
イド1500gを配合したもの ・真珠用上液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び真珠顔料500gを配合したもの 得られた各試料についてその外観を調べた。その結果、
いずれの試料も、明所では既存の人造真珠と同様の真珠
光沢を有していた。特に、樹脂層を介在させることによ
り優れた平滑性が得られた。また、暗所での発光性で
は、いずれの試料も良好なブルー発光が認められた。
に真珠用下地液を1回コーティングした後、蓄光用液A
及びBを順に1回ずつコーティングして蓄光層を形成
し、次いで真珠用上液を1〜3回コーティングすること
により、真珠層が1層、2層及び3層である3つの試料
A〜Cを得た。用いた各液の成分及びその割合は以下の
通りである。 ・真珠用下地液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:
9リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロ
イド1000g及び真珠顔料1000gを配合したもの ・蓄光用液A…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び市販蓄光剤(ブルー)900gを配合
したもの ・蓄光用液B:有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び市販ブラックライト用蓄光剤(ピン
ク)900gを配合したもの ・真珠用上液…有機溶剤18リットル(酢酸エチル:9
リットル+酢酸ブチル:9リットル)に対してセルロイ
ド1500g及び真珠顔料1000gを配合したもの 得られた各試料についてその外観を調べた。その結果
は、以下のとおりであった。 (1)真珠光沢 試料A:既存の真珠より若干白く見えるが商品として全
く問題なし 試料B:既存の真珠と全く同じ外観 試料C:既存の真珠よりも天然真珠に近い真珠光沢を呈
していた (2)暗所での発光性 試料A:鮮やかなブルーを呈しながら発光 試料B:良好なブルー発色が認められた 試料C:他の2つの試料よりも発光力は弱いが発光は十
分認識できた (3)ブラックライトによる発光性 試料A:鮮やかなピンク色を呈しながら発光 試料B:ピンク色発色が認められた 試料C:他の2つの試料よりも発光力は弱いが発光は十
分認識できた 実施例7 芯材として木玉又はガラス玉を用いて人造真珠を製造し
た。
m)(木を削ってそのまま玉にしたもの)、芯材Bとし
て市販のつや出し加工玉(直径7mm)(生木加工玉に
ニスを塗布してつや出ししたもの)、芯材Cとして市販
の白色ガラス玉(直径7mm)をそれぞれ用いた。
て混合層を形成し、各芯材について混合層を1層、2層
及び3層有する試料を合計3×3=9種類作製した。
酸エチル:100cc+酢酸ブチル:100cc)に対
してセルロイド12g、真珠顔料11.2g及び市販蓄
光剤(ブルー)4gを配合したものを用いた。得られた
各試料についてその外観を調べた。その結果を表6に示
す。
ブラックライト用蓄光剤(ピンク)1gを用いたほか
は、実施例7と同様にして試料を合計3×3=9種類作
製した。得られた各試料についてその外観を調べた。そ
の結果を表7に示す。
真珠は、明所では通常の真珠光沢を呈するとともに、暗
所では良好な発光性を示すことがわかる。特に、最外層
が真珠層又は混合層を有する構成を採用することによっ
て、より確実に真珠光沢と発光性とを同時に得ることが
できる。
Claims (3)
- 【請求項1】芯材の表面に蓄光剤及び真珠顔料を含む混
合層が形成されていることを特徴とする発光人造真珠。 - 【請求項2】最外層が真珠層又は混合層である請求項1
記載の発光真珠顔料。 - 【請求項3】有機溶剤、樹脂成分、真珠顔料及び蓄光剤
を含む混合液を芯材にコーティングして混合層を形成す
ることを特徴とする発光人造真珠の製造方法。
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