JP3078025U - 自動車用塗装治具 - Google Patents

自動車用塗装治具

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JP3078025U JP2000008498U JP2000008498U JP3078025U JP 3078025 U JP3078025 U JP 3078025U JP 2000008498 U JP2000008498 U JP 2000008498U JP 2000008498 U JP2000008498 U JP 2000008498U JP 3078025 U JP3078025 U JP 3078025U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車の開口部のドア等の閉鎖/開放状態を確
実且つ安定して維持でき、操作も簡単で且つ取り扱い易
い自動車用塗装治具を提供する。 【解決手段】ドア1の内側に添接される基板12と、こ
の基板12の裏面において係る基板12をドア1の内側
に掛止めする掛止め手段13と、基板12の表面側にお
いて回転可能に支持され、且つ車体6の開口縁8に係止
する凹部28を一端に有する係止片26と、この係止片
26の他端と上記基板12の表面側に突出する枠片20
との間に両端部33,34を回転可能に支持され、且つ
係止片26を略垂直姿勢に保つと共に、係る係止片26
の上記凹部28に車体6の開口縁8が当接した際に当該
係止片26を略水平姿勢に保ち且つ開口縁8を凹部28
内に位置せしめるバネ32と、とを含む、自動車用塗装
治具10。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、自動車における車体とドアやボンネット等の開閉部分との間で使用 され、塗装工程ではドア等を開放状態とし、且つ別の工程では閉鎖状態に保つた めの自動車用塗装治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における自動車の車体とドアとの間に用いる塗装治具70は、図5(A), (B)に示すように、矩形の基板71と、その上部を回転可能に貫通する略L形の 操作棒72と、これに連続し基板71の裏面において下方の屈曲片74と接離し て当該基板71をドアに支持する掛止め片73とを有する。また、基板71の表 面の中間には、先端にU形部76を垂直に有する掛止め片75の一対の水平な基 端が固着され、基板71の表面の下部には、先端に円弧部78を有し且つ上記U 形部76の下方を貫通する弾性片77の水平部79の基端が固着されている。
【0003】 図5(C)に示すように、塗装治具70は、ドア80内側のポケット81の垂直 部82に、基板71の裏面における屈曲片74と下向きにした掛止め片73とに 挟み付けることにより、当該ドア80に支持される。係るドア80が開放された 状態で、車体の内外に渉り吹付け塗装等により所要の色彩の塗膜が被覆される。 一方、別の工程でドア80を閉鎖する場合、図5(D)に示すように、塗装治具 70を内側に支持した当該ドア80を車体83側に押し付ける。すると、塗装治 具70の弾性片77の円弧部78が車体83から立設する開口縁84に当接した 際、破線で示すように一旦上向きに弾性変形した後、元の姿勢に復帰する。
【0004】 この結果、図5(D)に示すように、開口縁84は上記治具70のU形部76と 円弧部78との間に挟持され、ドア80を閉鎖した状態に保つことができる。 しかしながら、係る塗装治具70では、弾性片77の弾性強度の調整が困難で あると共に、係る弾性強度にバラツキを生じ易いため、閉鎖したドア80が不用 意に開放されてしまう、という問題があった。
【0005】 また、図6(A)に示すように、自動車の車体83とボンネット85との間に用 いる従来の塗装治具87は、上下の棒体88,89間にリンク90等を介して屈 曲可能とされ、下側の棒体89の下端はフロントの下部86に掛止めされる。 図6(B)に示すように、塗装治具87における上側の棒体88の上端には、直 角に水平片91が固着され、その両端には係止爪92,92が対称に突設されて いる。また、水平片91に隣接して平面視でコ形状のスライド片93が配置され 、且つその両端で直角に折れ曲がる係止ピン94は水平片91の両端部を貫通し ている。更に、水平片91の左右にはL形片95が水平に固定され、且つスライ ド片93との間にコイルバネ96がそれぞれ介在し、図6(D)にも示すように、 スライド片93を水平片91寄りに押し付けると共に、水平片91を貫通する各 係止ピン94の先端を図示で左側に突出させている。
【0006】 図6(B)に示すように、水平片91には、左右一対のリング97が固着され、 V形片98の垂直な各上端を個別に挿入している。また、V形片98の下端の水 平部分は、上側の棒体88に固着した一対のリング99を貫通し、且つ各リング 99間においてレバー100の上端に固着されている。該レバー100は、上側 の棒体88と略平行に配置され、その下端に固定した楕円リング102により棒 体88を包囲し且つ上記バネ96のバネ圧によるリング99を中心とする回転モ ーメントを規制している。 図6(C)中の矢印で示すように、片手でレバー100を棒体88寄りに押し付 けると、リング99を回転中心とし、且つ各バネ96のバネ圧に抗してスライド 片93は水平片91から離れ、各係止ピン94は水平片91内に入り込む。図6 (c)に示すように、係る状態の塗装治具87における各係止爪92を、ボンネッ ト85における一対の孔85a内にそれぞれ挿入する。
【0007】 次いで、レバー100を解放すると、図6(D)に示すように、各バネ96のバ ネ圧によりスライド片93は水平片91寄りに押され、且つ各係止ピン94が水 平片91から外側に突出する。その結果、図6(d)に示すように、突出した係止 ピン94もボンネット85の孔85a内に挿入され、係る孔85aに対し別の方 向に傾斜して進入する係止片92及び係止ピン94により、塗装治具87の棒体 88をボンネット85に掛止めし、且つボンネット85を開放状態に維持する。 尚、ボンネット85を閉じるため押さえると、リンク90等により棒体88, 89は屈曲して互いに接近し合った姿勢となり、閉鎖状態を保つことができる。
【0008】
【考案が解決すべき課題】
しかしながら、係る塗装治具87では、一対の係止片92と係止ピン94を用 いてボンネット85の隣接する各孔85aに掛止めするため、車体の種類により 個別に専用寸法の治具を制作する必要があり、コスト高になる。また、各係止片 92及び係止ピン94は傾斜して前記孔85a内に挿入されるため、何らかの外 力を受けてずれたり、孔85aから外れることもある。更に、図6(B)に示した ように、塗装治具87の上部に複雑な機構と多くの構成部材を取付けるため、治 具87全体の重量も嵩み且つ作業性を低下させる、という問題もあった。 本考案は、以上にて説明した従来の技術における各問題点を解決し、自動車の 開口部のドアやボンネット等の閉鎖/開放状態を確実且つ安定して維持でき、操 作も簡単で且つ取り扱い易い自動車用塗装治具を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するため、安定した強度のバネを活用するか、或いは 、挿入すべき孔内に確実で強固に引っ掛かる機構を用いて成されたものである。 即ち、本考案による第1の自動車用塗装治具は、ドアの内側に添接される基板 と、この基板の裏面において係る基板をドアの内側に掛止めする掛止め手段と、 上記基板の表面側において回転可能に支持され、且つ車体の開口縁に係止する凹 部を一端に有する係止片と、この係止片の他端と上記基板の表面側に突出する枠 片との間に両端部を回転可能に支持され、且つ係止片を略垂直姿勢に保つと共に 、係る係止片の上記凹部に車体の開口縁が当接した際に当該係止片を略水平姿勢 に保つバネと、とを含む、ことを特徴とする。
【0010】 これによれば、上記塗装治具をセットしたドアを閉じるだけで、自動的に係止 片が車体の開口縁に当接し且つこれをその凹部内に挿入せしめるので、ドアの開 放状態から閉鎖状態に簡単に移行させることができる。しかも、係止片の2つの 姿勢がそれぞれ一定の状態で確実に保たれるため、ドアが不用意に開く事態を防 ぐことができる。 また、前記バネが捻りバネであり、前記係止片を略垂直姿勢に保つ際には係る 係止片の他端を前記基板寄りに押圧すると共に、係止片を略水平姿勢に保つ際に は一旦当該バネの両端部が接近して係止片を回転させ、その後係るバネ自体も前 記枠体側の端部を回転中心として回転して係止片を略水平姿勢にする、自動車用 塗装治具も含まれる。これによれば、捻りバネにより一層確実に係止片を2つの 姿勢で保つことができ、安定したドアの閉鎖状態を保つことができる。尚、係止 片は、平面視で略コ字形を呈する枠片の中間に軸受けを介して軸支しても良い。
【0011】 一方、本考案による第2の自動車用塗装治具は、中間に配置したリンク又はこ のリングと該リンク内に取付けたバネ等により、互いにピン結合した上下の各棒 体を屈曲可能とし、且つ下側の棒体の下端には車体に掛止めする掛止め手段を有 する自動車用塗装治具であって、上側の棒体の上端に固定されボンネット等の孔 内に進入可能とした錐体と、この錐体内に設けた互いに平行で扁平な一対の中空 部と、各中空部内にそれぞれ挿入され、且つ上端の鈎形部が互いに逆向きにして 錐体の上部から外側に出没可能とされると共に、下部が弾性変形可能にして上側 の棒体に支持される略対称な一対の引掛け条とを、含むことを特徴とする。 これによれば、ボンネット等の孔内に進入した錐体から略ワンタッチで、一対 の引掛け条における上端の各鈎形部が互いに逆向きにして突出して掛止めするこ とができ、一つの孔のみで確実にボンネット等の開放状態と閉鎖状態とを安定し て保つことが可能となる。従って、異なる車種に対しても容易に適用でき、構成 及び機構も簡単なため、作業性や取り扱いも容易にすることができる。
【0012】 また、前記錐体における各中空部の上部から外側に逆向きに連通する横溝をそ れぞれ形成し、前記一対の引掛け条における上端の各鈎形部が互いに逆向きで各 横溝内を移動して錐体から外側に出没する、自動車用塗装治具も含まれる。 これによれば、一対の引掛け条を片手で接近及び離間させることにより、ボン ネット等の孔内の内壁に確実に各鈎形部を接触させて引掛けることができる。 尚、前記錐体における各中空部の下部から外側に連通する通し孔をそれぞれ形 成し、前記一対の引掛け条における各鈎形部と略平行な水平部をそれぞれ上記通 し孔内に貫通させている、自動車用塗装治具とすることも可能である。これによ り、一対の引掛け条の接近及び離間操作を確実に成さしめることが可能となる。 尚また、第2の考案に係る自動車用塗装治具は、自動車のトランクに対して適 用することも可能である。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下において本考案の実施に好適な形態を図面と共に説明する。 図1(A)は、本考案に係る第1の塗装治具10を、自動車のドア1の内側に取 付けた状態を、図1(a)はその裏面を示す。図1(B)及び図2(A)にも示すよう に、塗装治具10は、鋼板からなる矩形の基板12と、この基板12をドア1に 掛止めするための掛止め手段13とを有する。掛止め手段13は、基板12の上 部を回転可能に貫通し、且つ表面側に突出する略逆L形の掛止め棒14及び基板 12の裏面側に突出する略逆J形の掛止め片16からなる。掛止め棒14の先端 部には、リング形の摘み15が溶着されると共に、掛止め棒14を回転し且つ上 向き姿勢にして塗装治具10をドア1から外す際に、当該掛止め棒14を止める ストッパーピン17が基板12の表面から突設されている。
【0014】 また、図1(a)に示すように、基板12の裏面には、掛止め棒14の回転に応 じて上向きの姿勢になった掛止め片16の下方に、略Z字形の屈曲片18が溶着 されている。尚、基板12の裏面の上部側方には、略台形状のストッパー片19 が突設されている。従って、図1(A)及び図2(A)に示すように、塗装治具10 は、基板12をドア1の内側におけるポケット2の上下の垂直部4,4に添接し 、掛止め棒14を下向きに回転し、基板12と掛止め片16の間及び基板12と 屈曲片18の間に上記垂直部4,4を個別に挟むことにより、ドア1の内側にセ ットされる。この際、上記ストッパー片19は、ポケット2の底面に近接する。 また、図1(A),(B)に示すように、基板12の表面から平面視で略コ字形を 呈する枠片20が水平に突設され、その先端枠21の上にスリーブ22が溶着さ れると共に、枠片20の中間から互いに接近する一対の水平片23の各先端に、 軸受24がそれぞれ固定されている。係る軸受24,24間には、断面が略逆F 字形の係止片26が配置され、その中間に位置する回転軸27の両端部を各軸受 24に挿入して、当該係止片26を回転可能に支持している。
【0015】 更に、図1(A)及び図2(A)に示すように、係止片26は、回転軸27の下方 (一端)に凹部28を有し、且つ回転軸27から延びるウェブ30の上端(他端)に はスリーブ31を有している。該スリーブ31と枠片20の前記スリーブ22に は、捻りバネ32の端部33,34がそれぞれ回転可能に挿入されている。この バネ32は端部33,34を引き離す方向にバネ圧が働くので、係止片26はス リーブ31を上端に凹部28を下側に位置させた略垂直姿勢にして維持される。 即ち、図1(A),(a),(B)及び図2(A)に示す状態では、塗装治具10はドア 1にセットされ且つその係止片26は略垂直姿勢を保っている。従って、ドア1 は車体6から離れた開放状態にあるため、例えば塗装工程で吹付け塗装を施すこ とにより、車体6及びドア1の内外面を均一に塗装することが可能となる。尚、 係止片26の凹部28には、その開口縁から延びた爪片29が突設されている。
【0016】 ところで、塗装工程以外の工程や係る工程に車体6等を搬送する際、ドア1を 閉鎖していないと損傷する等の不具合を生じることがある。この場合、図2(A) 中の矢印で示すように、ドア1を車体6側に押す。すると、塗装治具10におけ る係止片26の凹部28が、車体6の開口部に沿って立設する開口縁8に当接す る。このため、係止片26は、捻りバネ32のバネ圧に抗して、その回転軸27 を中心にして矢印のように回転し始める。この間において、捻りバネ32は、そ の端部33,34が接近し合うと共に、全体として基板12寄りに傾斜する。 更に、ドア1及び塗装治具10が車体6寄りに移動すると、図2(B)に示すよ うに、係止片26は略水平姿勢になり、その凹部28内に車体6の開口縁8が挿 入される。この間に、バネ32も水平姿勢に近付くと共に、そのバネ圧により端 部33,34も互いに当初の離れた位置に復帰する。尚、開口縁8は、凹部28 内で爪片29により位置規制されるため、ガタ付かない。
【0017】 従って、ドア1は車体6に密着してその開口を閉鎖し、係る閉鎖状態は本治具 10により安定して保つことができる。この結果、ドア1が閉じた状態で適した 種々の工程、或いは工程間の搬送を確実且つ安定して行うことが可能となる。 尚、再度ドア1を開放状態にするには、図2(B)中の一点鎖線の矢印に示すよ うに、ドア1を車体6から放す方向に引っ張る。すると、係止片26は開口縁8 の相対移動により、図2(B)中の二点鎖線の矢印に示す方向に回転し、且つバネ 32も前記と逆に動くため、自動的に図2(A)に示す開放状態に復帰できる。 即ち、塗装治具10をドア1の内側にセットするのみで、ドア1の開放状態か ら閉鎖状態へ簡単に移行でき、且つ閉鎖状態を安定して維持することができると 共に、且つドア1を開くのみで簡単に開放状態に戻すことができる。更に、前記 掛止め棒14を上向きに回転し且つJ字形の掛止め片16を下向きにすることに より、治具10自体をドア1のポケット2から簡単に取り外すこともできる。
【0018】 尚、以上のような第1の塗装治具10において、掛止め手段13は、ドア1に おけるポケット2の垂直部4に基板12を支持できるものであれば、ピンチ機構 やネジ込み式等、各種の形態を適用することも可能である。また、枠片20は平 面視で略V字形や八の字形としても良く、或いは、バネ32が動く部分を開口さ せた板材を適用することも可能である。更に、捻りバネ32に替えて係止片26 を前記のような姿勢にして保ち得るように、1つ又は2以上のコイルバネ、渦巻 きバネ等を適用することも可能である。
【0019】 図3(A)は、自動車の車体36からボンネット37を上向きに開放し、係るボ ンネット37の中央とフロント38の下部39との間で上記開放状態を維持する ために用いる、本考案に係る第2の塗装治具40の伸長(使用)状態を示す。 塗装治具40は、図3(B)に示すように、ピン43で回転可能に結合された鋼 管等からなる上下の棒体41,42と、両者の間に配置したリンク44及びこの リンク44と棒体41の間に配置したバネ47等と、下側の棒体42の下端でピ ン42aを介して取付けたL形の掛止め片49と、上側の棒体41の上端に取付 けた掛止め部50とを有する。下端に位置する掛止め片(掛止め手段)49には、 フロント38の下部39を挟持する当接片49aが下向きに突設されている。 また、上側の棒体41は、略く字形の上棒41aと直線の下棒41bに分割さ れ、両者はピン41cを介して連結されると共に、図3(A),(B)に示す伸長時に は、回転する止め具41dにより直線状に固定されている。尚、上・下棒41a ,41bは本治具40の格納時などでは、互いに接近するように折り畳まれる。
【0020】 図3(B)に示すように、上下の棒体41,42間に配置されるリンク44は、 下部がく字形に曲がる長い節片45と短い直線の節片46とを有し、これらは互 いにピン46aで結合され、且つ両者の各端部においてピン45b,46bによ り棒体41,42に結合されている。即ち、棒体41(下棒41b)、棒体42、 及び節片45,46は、リンク44における四つの節を構成している。また、係 るリンク44内において、下棒41bと節片45の下部との間には、コイルバネ 47及びターンバックル48が連結され、下棒41bと節片45の下部との間を 引き寄せることにより、図3(B)の伸長状態を維持している。長い節片45には 、引き手45aが設けられ、これを図3(B)中で右方向に引っ張ると、ピン43 を回転中心として棒体41,42が互いに接近し、バネ47の圧縮力に抗してこ れを引張ると共に節片46が矢印のように回転する。この結果、図3(C)に示す ように、棒体41,42が略V字形に接近した屈曲状態にすることができる。
【0021】 尚、図3(A),(B)のボンネット37が開放した状態で、車体36の内外に吹付 け塗装が施され、且つ治具40を図3(C)のように屈曲させて、ボンネット37 を閉じるか僅かに開いた状態で他工程への移動や他工程での加工が施される。 図3(B)中の一点鎖線部分aで示す、棒体41(上棒41a)の上端に取付けた 掛止め部50を異なる二つの方向から拡大して、図4(A),(B)に示す。 図4(A),(B)に示すように、上棒41aの僅かに曲がった上(先)端には、略 釣り鐘形の錐体51が溶着されている。係る錐体51内の中程には、図4(C)に 示すように、平面視で互いに平行で扁平な一対の中空部52が形成される。各中 空部52の上部には互いに逆方向に横溝54が連通して設けられ、且つ各中空部 52の下部には互いに逆方向に外側に連通する通し孔56が穿設されている。
【0022】 また、図4(A),(B)、及び(E)に示すように、錐体51の各中空部52内に は、上端を互いに逆向きにした鈎形部60a,60bが対称且つ左右方向に移動 可能にして挿入されている。また、鈎形部60a,60bの下部にはこれらを一 部とする略弓字形状の引掛け条58a,58bが左右対称に位置し、両者の基端 部62a,62bは上棒41aに溶着したスリーブ64内を通じて連続し且つ保 持されている。しかも、引掛け条58a,58bは、基端部62a,62bを支 点として鈎形部60a,60bが互いに離れる方向、即ち錐体51の外周(半径) 方向に突出するように弾性が付与されている。尚、錐体51の底面には、U形片 66を介してリング68が固着され、棒体41(上棒41a)を引張る際に、その 通孔69内に図示しないフック等を掛けるのに利用される。
【0023】 係る塗装治具40を用いて前記ボンネット37の開放状態を保つには、予め下 側の前記棒体42の掛止め片49をフロント38の下部39に掛止めしておく。 次に、図4(D)に示すように、引掛け条58a,58bを片手で掴み互いに接 近させると、上部の鈎形部60a,60bも各横溝54内を錐体51の中心に向 かって移動し、錐体51内に没する。この状態にした錐体51の上部をボンネッ ト37の一つの孔37a内に挿入し、且つ片手で圧縮していた引掛け条58a, 58bを解放する。すると、図4(E)に示すように、引掛け条58a,58bは左 右方向に移動して離れると共に、上部の鈎形部60a,60bも各横溝54内を 移動して錐体51の外周側に突出する。その結果、鈎形部60a,60bは、図 示のように、ボンネット37の中央付近に明けた孔37aの内側面に接触する。
【0024】 以上のような掛止め部50により、塗装治具40の上端をボンネット37の中 央付近に強固に掛止めすることができ、且つ従来のように何らかの外力によって 不用意に外れる事態を予防することもできる。また、ボンネット37を下向きに 押すことにより、前記図3(C)に示した屈曲状態とし、ボンネット37を閉鎖状 態又はその直前の状態に保つこともできる。尚、係る治具40をボンネット37 から外すには、図4(D)に示したように、引掛け条58a,58bを互いに接近 させ、錐体51を孔37aから取出すことにより簡単に行うことができる。 しかも、塗装治具40における掛止め部50は、従来に比べ構造や機構が簡単 で且つ少ない部品数により制作でき、異なる車種に対しても確実に適用すること ができると共に、当該治具50自体も安価に製作することが可能となる。
【0025】 尚、塗装治具40の掛止め部50における錐体50は、鋼片を切削加工する他 、鋼材を精密鋳造等によって成形することも可能である。また、錐体50の外形 状は、前記孔37a内にその上部が挿入可能で、且つ前記鈎形部60a,60b が出没可能であれば、上面が平坦な円錐形状や八角形などの正多角形の錐体とす ることも可能である。更に、塗装治具40では、前記リンク44およびバネ47 の双方を用いたが、リンク44のみで屈曲・伸長をできるものにしても良い。 また、引掛け条58a,58bは、上部に鈎形部60a,60bを有し、且つこ れらが互いに接離可能に棒体41に支持されるのであれば、その形状は特に前記 弓形状に限定されず、略S字形状や略Z字形状等にすることも可能である。
【0026】
【考案の効果】
以上のように、本考案に係る第1の自動車用塗装治具によれば、これをセット したドアを閉じるだけで、自動的にその係止片が車体の開口縁に当接し且つこれ をその凹部内に挿入させるので、ドアの開放状態から閉鎖状態に簡単に移行させ ることができる。しかも、係止片の二つの姿勢がそれぞれ一定の状態で保たれる ため、ドアが不用意に開く自体を防ぐことができる。従って、簡単な操作でドア の閉鎖状態を確実且つ安定して保つことができ、且つ開放・閉鎖状態間の移行も 簡単且つ迅速に行うことができる。 また、本考案に係る第2の自動車用塗装治具によれば、ボンネットやトランク 側の孔内に進入した錐体から略ワンタッチで、一対の引掛け条における上端の各 鈎形部が互いに逆向きにして突出して掛止めすることができ、一つの孔のみで確 実にボンネット等の開放状態と閉鎖状態を安定して保つことが可能となる。従っ て、異なる車種に対しても容易に適用でき、構成及び機構も簡単なため、作業性 や取り扱いも容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1の塗装治具をドアの内側にセットし
た状態を示す斜視図、(a)は係る治具の(A)における裏
面側からの斜視図、(B)は係る治具の平面図。
【図2】(A),(B)は図1の塗装治具の使用状態を示す
概略図。
【図3】(A)は第2の塗装治具をボンネットと車体の間
にセットした状態を示す概略図、(B)は係る治具の側面
図、(C)はこの治具を屈曲した状態を示す側面図。
【図4】(A),(B)は第2の塗装治具の図3(B)中の一
点鎖線部分aを互いに異なる角度から示す斜視図、(C)
は(B)中のC−C線に沿った拡大断面図、(D),(E)は
係る治具の使用状態を示す概略図。
【図5】(A)は従来の塗装治具を示す斜視図、(B)はそ
の側面図、(C),(D)は係る治具の使用状態を示す概略
図。
【図6】(A)は従来の異なる形態の塗装治具の使用状態
を示す概略図、(B)は(A)中の一点鎖線部分Bの斜視
図、(C),(D)及び(c),(d)は係る治具の使用状態を示
す概略図又は部分断面図。
【符号の説明】
1……………ドア、 6……………車
体、8……………開口縁、 10………
…塗装治具、12…………基板、 1
3…………掛止め手段、20…………枠片、
26…………係止片、28…………凹部、
32…………捻りバネ(バネ)、33,3
4…端部、 36…………車体、37
…………ボンネット、 37a………孔、4
0…………塗装治具、 41,42…棒
体、44…………リンク、 47………
…コイルバネ(バネ)、49…………掛止め片(掛止め手
段)、 51…………錐体、52…………中空部、
54…………横溝、58a,b…引掛け
条、 60a,b…鈎形部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドアの内側に添接される基板と、 上記基板の裏面において係る基板をドアの内側に掛止め
    する掛止め手段と、 上記基板の表面側において回転可能に支持され、且つ車
    体の開口縁に係止する凹部を一端に有する係止片と、 上記係止片の他端と上記基板の表面側に突出する枠片と
    の間に両端部を回転可能に支持され、且つ係止片を略垂
    直姿勢に保つと共に、係る係止片の上記凹部に車体の開
    口縁が当接した際に当該係止片を略水平姿勢に保つバネ
    と、とを含む、 ことを特徴とする自動車用塗装治具。
  2. 【請求項2】前記バネが捻りバネであり、前記係止片を
    略垂直姿勢に保つ際には係る係止片の他端を前記基板寄
    りに押圧すると共に、係止片を略水平姿勢に保つ際には
    一旦当該バネの両端部が接近して係止片を回転させ、そ
    の後係るバネ自体も前記枠体側の端部を回転中心として
    回転して係止片を略水平姿勢にする、 ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用塗装治具。
  3. 【請求項3】中間に配置したリンク又はこのリンクと該
    リンク内に取付けたバネ等により、互いにピン結合した
    上下の各棒体を屈曲可能とし、且つ下側の棒体の下端に
    は車体に掛止めする掛止め手段を有する自動車用塗装治
    具であって、 上側の棒体の上端に固定されボンネット等の孔内に進入
    可能とした錐体と、 上記錐体内に設けた互いに平行で扁平な一対の中空部
    と、 上記各中空部内にそれぞれ挿入され、且つ上端の鈎形部
    が互いに逆向きにして錐体の上部から外側に出没可能と
    されると共に、下部が弾性変形可能にして上側の棒体に
    支持される略対称な一対の引掛け条とを、含むことを特
    徴とする自動車用塗装治具。
  4. 【請求項4】前記錐体における各中空部の上部から外側
    に逆向きに連通する横溝をそれぞれ形成し、前記一対の
    引掛け条における上端の各鈎形部が互いに逆向きで各横
    溝内を移動して錐体から外側に出没する、 ことを特徴とする請求項3に記載の自動車用塗装治具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016083961A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 トヨタ自動車九州株式会社 車両用開閉治具
JP2016522738A (ja) * 2013-04-16 2016-08-04 エキスト・サーモプラスチックスExsto Thermoplastics 自動車の一時閉鎖装置のための保護接続器

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