JP3077692B1 - 給電線を利用した通信システム - Google Patents

給電線を利用した通信システム

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JP3077692B1
JP3077692B1 JP11092803A JP9280399A JP3077692B1 JP 3077692 B1 JP3077692 B1 JP 3077692B1 JP 11092803 A JP11092803 A JP 11092803A JP 9280399 A JP9280399 A JP 9280399A JP 3077692 B1 JP3077692 B1 JP 3077692B1
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    • H04BTRANSMISSION
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    • H04B3/54Systems for transmission via power distribution lines
    • H04B3/544Setting up communications; Call and signalling arrangements
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/54Systems for transmission via power distribution lines
    • H04B3/56Circuits for coupling, blocking, or by-passing of signals

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  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 大規模な搬送システムにおいて、台車の動作
を確実に制御できる通信システムを提供する。 【解決手段】 台車10を案内するための案内レール1
に沿って給電線2が敷設されている。基地局20は、台
車10の動作を制御する。基地局20から台車10へ伝
送すべき信号は、分配ブースタ31により複数の結合器
32a〜32dに分配される。結合器32a〜32d
は、それぞれ分配ブースタ31により与えられる信号を
給電線2に重畳する。台車10は、結合器11を用いて
給電線2に重畳されている信号をピックアップする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体を案内する
ための案内レールに沿って設けられた給電線を利用して
基地局と移動体との間での通信を行う通信システムに係
わる。
【0002】
【従来の技術】近年、工場や倉庫などにおいて、荷物や
各種部品を無人で搬送するための搬送システムが導入さ
れてきている。
【0003】この種の搬送システムの1つとして、案内
レールに沿って設けられた給電線から非接触で台車など
の移動体に電力を供給しながらその移動体を案内レール
に沿って走行させる方式が知られている。この方式で
は、通常、給電線に高周波の交流が印加される。一方、
各移動体には、その給電線に印加される交流から電磁誘
導作用によりエネルギーを取り出すためのコイルが設け
られる。そして、各移動体は、そのエネルギーを利用し
て走行したり、或いは荷役作業などを行う。
【0004】各移動体の動作は、基地局から与えられる
指示に従う。基地局から各移動体に対して指示を与える
方法としては、様々な形態が考えられるが、本願出願人
は、移動体にエネルギーを供給するための給電線を利用
して信号を伝送する通信システムを提案している。
【0005】図11は、給電線を利用した通信システム
の一例の構成図である。この通信システムでは、各台車
の動作は、基地局からの指示に従う。案内レール101
は、各台車120を走行させる経路上に設けらる。給電
線102は、その往路部と復路部とが互いに平行になる
ように案内レール101に沿って敷設される。電源装置
103は、給電線102に高周波の交流を供給する。こ
れにより、給電線102の近傍の磁界は、この高周波の
交流に従って常に変化することになる。
【0006】基地局110は、コンピュータ111、モ
デム112、結合器113を備え、各台車120の動作
を制御する。コンピュータ111は、各台車120に設
けられている制御回路125との通信により、各台車1
20の動作を制御する。モデム112は、コンピュータ
111から出力された信号を変調して結合器113に与
え、また、結合器113によりピックアップされた信号
を復調してコンピュータ111に与える。結合器113
は、容量結合等により、モデム112から与えられる信
号を給電線102に重畳し、また、給電線102に重畳
されている信号をピックアップしてモデム112に与え
る。この構成により、基地局110は、各台車120に
送信すべき信号を給電線102に重畳し、また、各台車
120から出力された信号を給電線102からピックア
ップする。
【0007】台車120は、コイル121、電源回路1
22、結合器123、モデム124および制御回路12
5を備える。コイル121は、給電線102の近傍の磁
界からエネルギーを取り出す。電源回路122は、コイ
ル121により取り出されたエネルギーから所定の電圧
を生成し、台車120の走行用モータや、台車120の
各回路に供給する。結合器123およびモデム124
は、基本的に、基地局110に設けられている結合器1
13およびモデム112と同じである。制御回路125
は、基地局110から与えられる指示に従い、台車12
0の動作を制御する。
【0008】このように、図11に示す通信システム
は、基地局と台車との間で送受信すべき信号を給電線に
重畳することにより、これらの間の通信を実現し、各台
車の動作を基地局から遠隔的に制御している。なお、こ
の方式に係わる構成および動作については、特開平10
−126319号に詳しく開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、大規模な工
場や倉庫に上述のような搬送システムを導入する場合に
は、必然的に案内レールおよびそれに敷設される給電線
が長くなる。ところが、よく知られているように、導体
を介して伝搬される信号は、その伝送路が長くなるにつ
れて減衰していく。したがって、搬送システムの大規模
化に伴って案内レールおよびそれに敷設される給電線の
長さが長くなると、基地局とその基地局から遠い場所に
位置する台車との間の通信が難しくなる。
【0010】この問題を解決するためには、たとえば、
送信信号の振幅を大きくする方法が考えられる。しかし
ながら、容量結合により給電線に信号を重畳する方式に
おいては、送信信号の振幅を大きくするのには限界があ
る。また、送信信号の振幅を十分に大きくできたとする
と、基地局とその基地局の近傍に位置する台車との間の
通信において、基地局または台車の受信機が飽和してし
まう恐れがある。
【0011】このように、給電線を利用した既存の通信
システムでは、大規模な搬送システムを構築する際に
は、すべての台車を確実に制御できなくなる恐れがあっ
た。本発明の課題は、大規模な搬送システムにおいて、
台車の動作を確実に制御できる通信システムを提供する
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の通信システム
は、移動体を案内するための案内レールに沿ってその移
動体にエネルギーを供給するために設けられた給電線を
利用して基地局と移動体との間で通信を行う通信システ
ムを前提とし、それぞれ移動体へ送出するために与えら
れた信号を給電線に重畳する複数の結合器と、基地局か
ら移動体へ送出すべき信号を上記複数の結合器に対して
分配する分配手段とを有する。
【0013】上記構成によれば、基地局から移動体へ伝
送すべき信号は、給電線に対して複数の地点で重畳され
るので、案内レールおよびそれに敷設される給電線が長
くなった場合でも、適切な数の結合器を適切な位置に設
ければ、給電線のすべての領域において十分な信号振幅
が得られる。この結果、移動体は、常に基地局からの信
号を確実に受信できる。
【0014】上記構成の通信システムにおいて、上記給
電線がその往路部と復路部とが互いに平行になるように
案内レールに敷設されており、上記複数の結合器どうし
の間の所定の位置において上記給電線の往路部と復路部
とを高周波的に短絡する短絡手段と、それぞれ上記給電
線の特性インピーダンスに相当する抵抗値を有し上記短
絡手段の両側においてそれぞれ上記給電線を終端する1
組の終端手段とをさらに有し、上記短絡手段と上記終端
手段との間の各距離をそれぞれ上記給電線に重畳される
信号の線路内波長のn/4(nは奇数)倍の距離とす
る。
【0015】この構成によれば、ある結合器により給電
線に重畳された信号は、基本的に、短絡手段を通過して
その先の給電線に伝搬されることはない。したがって、
複数の結合器を利用して給電線に重畳された信号は互い
に干渉しあうことはない。また、上記短絡手段から上記
信号の線路内波長のn/4(nは奇数)倍の距離を隔て
た位置に終端手段を設けたので、上記短絡手段における
反射による影響は除去される。これにより、基地局と移
動体との間で伝送される信号のレベルが安定する。
【0016】さらに、上記構成の通信システムにおい
て、上記移動体が、上記基地局により給電線に重畳され
ている信号のレベルが予め決められている閾値レベルよ
りも大きいか否かを検出する検出手段と、その検出手段
による検出結果を表示する表示手段と、を有するように
してもよい。
【0017】この構成によれば、上記移動体を上記案内
レールに沿って走行させるだけで、表示手段の表示状態
をモニタすることにより、基地局と移動体との間で伝送
される信号のレベルが十分であるか否かを全経路に渡っ
て調べることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の通
信システムが適用される搬送システムの構成図である。
図1において、案内レール1、給電線2および高周波電
源3は、基本的に、既存の構成と同じである。すなわ
ち、案内レール1は、台車を走行させる経路上に設けら
れ、給電線2は、その往路部と復路部とが互いに平行に
なるように案内レール1に沿って敷設される。そして、
高周波電源3は、給電線2に高周波の交流を供給する。
【0019】台車10は、基本的に、既存の台車と同じ
構成で実現できる。即ち、結合器11は、給電線2に重
畳されている信号をピックアップすると共に、制御回路
13により生成された信号を給電線2に重畳する。な
お、結合器11は、上記信号のピックアップおよび重畳
を容量結合を利用して非接触で行う。重畳通信モデム1
2は、制御回路13から与えられる信号を変調して結合
器11に与えると共に、結合器11によりピックアップ
された信号を復調して制御回路13に与える。制御回路
13は、基地局20から与えられる指示に従い、台車1
0の動作を制御する。
【0020】台車10は、さらに給電線2から非接触で
エネルギーを取り出す非接触受電部14を有し、そのエ
ネルギーを利用して走行あるいは各種作業を行う。な
お、非接触受電部14は、給電線2の近傍において発生
している磁界から起電力を得るための受電コア15、受
電コア15の出力を整流する整流ユニット16、および
整流ユニット16の出力から所定の電圧を得るためのD
C/DCコンバータ17を備える。
【0021】基地局20は、台車10の動作を制御する
ために、コンピュータ21及び重畳通信モデム22を備
える。コンピュータ21は、台車10に設けられている
制御回路13との通信により、台車10の動作を制御す
る。重畳通信モデム22は、コンピュータ21により生
成された信号を変調して分配ブースタ31に与えると共
に、分配ブースタ31から与えられる信号を復調してコ
ンピュータ21に与える。
【0022】分配ブースタ31は、基地局20から出力
される信号を結合器32a〜32dに分配し、また、結
合器32a〜32dによりそれぞれ給電線2からピック
アップされた信号を合成して基地局20に送る。なお、
分配ブースタ31は、信号を増幅する機能を備える。結
合器32a〜32dは、所定間隔ごとに案内レール1に
取り付けられ、それぞれ分配ブースタ31から与えられ
る信号を給電線2に重畳し、また、それぞれ給電線2か
らピックアップした信号を分配ブースタ31に与える。
分配ブースタ31と各結合器32a〜32dとの間は、
たとえば、同軸ケーブルにより接続される。
【0023】このように、本実施形態の通信システムで
は、基地局20の出力信号は、分配ブースタ31により
複数の結合器32a〜32dに分配され、それら複数の
結合器32a〜32dにより給電線2に重畳される。し
たがって、搬送システムの大規模化に伴って案内レール
1およびそれに敷設される給電線2の長さが長くなった
場合であっても、適切な数の結合器を適切な位置に設け
れば、給電線2のすべての領域において十分な信号振幅
が得られる。この結果、台車10は、常に基地局20か
らの信号を確実に受信できる。
【0024】同様に、給電線2に複数の結合器32a〜
32dが設けられているので、台車10は、複数の結合
器32a〜32dの中のいずれかの近傍に位置すること
になり、台車10からの出力信号は、減衰される前に少
なくとも1つの結合器に到達する。すなわち、台車10
の出力信号は、十分な振幅を持った状態でいずれかの結
合器によりピックアップされた後に基地局20に送られ
る。したがって、台車10は、確実に基地局20と通信
を行うことができる。
【0025】図2は、分配ブースタ31のブロック図で
ある。ここでは、基地局20から台車10へ伝送される
信号に対して周波数f1 が割り当てられており、台車1
0から基地局20へ伝送される信号に対して周波数f2
が割り当てられているものとする。
【0026】分波器41および43は、周波数フィルタ
であり、周波数f1 の信号を通過させる。アンプ42
は、基地局20からの出力信号を増幅する。分配・混合
部44は、アンプ42により増幅された信号を結合器3
2a〜32dへ分配する。尚、アンプ43の利得は、た
とえば、分配ブースタ31と結合器32a〜32dとの
間の伝送路における減衰分、および分配・混合部44に
おける信号分配に伴う減衰分を補うように決定される。
上記構成により、基地局20から出力される信号は、複
数箇所において十分な振幅を持った状態で給電線2に重
畳されることになる。
【0027】分配・混合部44は、結合器32a〜32
dによりピックアップされた信号を混合する。信号の混
合とは、たとえば、信号振幅の加算である。分波器45
および47は、周波数フィルタであり、周波数f2 の信
号を通過させる。アンプ46は、分配・混合部44から
の出力信号を増幅する。なお、アンプ46の利得は、た
とえば、分配ブースタ31と結合器32a〜32dとの
間の伝送路における減衰分を補うように決定される。上
記構成により、台車10から基地局20へ伝送される信
号は、十分な振幅を持った状態で基地局20に転送され
る。
【0028】図3は、結合器を案内レールに取り付ける
ための構成を示す図である。結合器32(結合器32a
〜32dの中の任意の結合器)の形状は、給電線2を案
内レール1に敷設するために使用される支持部材と同じ
形状であり、給電線2の往路部2aおよび復路部2bを
それぞれ収容するための収容部51aおよび51bを備
える。ただし、収容部51aおよび51bには、それぞ
れ、例えば、給電線2が収容されたときにその給電線2
と容量結合をするための極板(金属プレート)が設けら
れている。そして、収容部51aおよび51bにそれぞ
れ設けられている各極板には、分配ブースタ31と結合
器32とを接続する伝送路が同軸ケーブルとマッチング
回路を介して接続される。
【0029】案内レール1には、結合器32を備えた支
持部材を収容するための溝が設けられており、支持部材
は、その溝にはめ込まれた状態で所望の位置に固定され
る。すなわち、結合器32は、案内レール1の所望の位
置に容易に取り付けることができ、また、給電線2を案
内レール1に敷設するための支持部材としても利用され
る。
【0030】なお、本実施形態の通信システムにおい
て、結合器の数をさらに増やしたいときには、分配ブー
スタにおける分配比を大きくしてもよいし、或いは、図
4に示すように、分配ブースタを階層的に多段階に設け
る構成を導入してもよい。図4に示す構成においては、
各分配ブースタにおける分配比を1対4とすると、結合
器を16個まで設けることができる。
【0031】ところで、伝送路に複数の同一の信号が重
畳されると、条件によっては、それらの信号は互いに干
渉しあう。したがって、上述の実施例のように、給電線
2に複数の結合器32a〜32dを設けると、基地局2
0と台車10との間で伝送される信号が互いに干渉して
しまう恐れがある。干渉が発生すると、信号レベルが変
動し、通信状態が悪化する。
【0032】本実施形態の通信システムは、この問題を
解決するために、給電線上に終端回路を設ける。以下、
終端回路について説明する。図5は、本実施形態の通信
システムにおいて終端回路を設ける方法を説明する図で
ある。終端回路60は、複数の基地局用結合器どうしの
間の所定の位置に設けられる。図5に示す例では、結合
器32aと結合器32bとのほぼ中間位置に設けられて
いる。
【0033】終端回路60は、給電線2の往路部2aと
復路部2bとを容量結合を利用して短絡するショートバ
ー61と、ショートバー61の両側に設けられてそれぞ
れ給電線2を終端する終端抵抗62a、62bを備え
る。終端抵抗62a、62bの抵抗値は、それぞれ給電
線2の特性インピーダンスにより決定される。なお、給
電線2の特性インピーダンスは、給電線2の直径や、互
いに平行に敷設される給電線2の往路部と復路部との間
の距離などに依存する。一方、ショートバー61と終端
抵抗62a、62bとの間の間隔Aは、それぞれ給電線
2に重畳される信号の線路内波長のn/4(nは奇数)
倍の距離とする。
【0034】上記構成において、結合器32aにより給
電線2に重畳される信号は、基本的に、給電線2の往路
部と復路部を利用した平衡モードで伝搬されるが、ショ
ートバー61が設けられているので、エリアBには伝搬
されない。同様に、結合器32bにより給電線2に重畳
される信号は、エリアAには伝搬されない。このこと
は、エリアAまたはエリアBに位置する台車から出力さ
れる信号についても同じである。このように、終端回路
60を設けると、複数の基地局用結合器を設けることに
より発生する信号の干渉は回避される。
【0035】なお、給電線2を伝搬する信号は、ショー
トバー61において反射される。ところが、ショートバ
ー61と終端抵抗62a、62bとの間の間隔Aは、そ
れぞれ給電線2に重畳される信号の線路内波長のn/4
(nは奇数)倍の距離であるので、結合器からショート
バー61へ向かう信号の位相と、ショートバー61によ
り反射された信号の位相とは互いに一致する。このた
め、基地局と台車との間で送受信される信号は、ショー
トバー61における反射により乱されることはない。
【0036】終端回路は、基地局用の結合器どうしの間
だけでなく、図6に示すように、他の位置(位置X、Y
など)に設けることもできる。ただし、図6(a) の位置
Xのように、給電線2の端部においては、図7(a) に示
すように、電源側には終端抵抗を設ける必要はない。な
お、給電線2の端部に基地局用結合器を設ける場合に
は、図7(b) に示すように、終端抵抗の代わりに結合器
を取り付ければよい。また、図6(a) の位置Yのよう
に、給電線2の折返し部においては、図7(c) に示すよ
うに、ショートバーを設ける必要はなく、給電線2の折
返し部から間隔Aだけ離れた位置に終端抵抗を設ければ
よい。
【0037】なお、図6(b) に示すように、案内レール
1a、1a’と案内レール1bとの間に乗継ぎ部がある
場合には、通常、給電線の端部または折返しがその案内
レール間の乗継ぎ部に位置する。また、乗り継ぎ部に
は、通常、ターンテーブルが設けられるが、ターンテー
ブル上には案内レール1a、1a’1bとは独立した案
内レール1cが用いられ、その案内レール1cにも給電
線が敷設される。これらの場合には、この乗継ぎ部にお
いて図7(a) 〜(c) に示すような終端回路を設けること
ができる。
【0038】ショートバー61、終端抵抗62aおよび
62bは、それぞれ、基地局用の結合器と同様に、給電
線2を案内レール1に敷設するために使用される支持部
材を利用して形成される。したがって、ショートバー6
1、終端抵抗62aおよび62bは、支持部材と同様に
簡単に設置することができる。
【0039】図8(a) は、ショートバーおよび終端抵抗
の構成図である。ショートバーおよび終端抵抗は、上述
したように、それぞれ給電線2を案内レール1に敷設す
るために使用される支持部材と同じ形状であり、給電線
2の往路部および復路部をそれぞれ収容するための収容
部71aおよび71bを備える。収容部71aおよび7
1bには、それぞれ、給電線2が収容されたときにその
給電線2と容量結合をするための極板(金属プレート)
72aおよび72bが設けられている。各極板72aお
よび72bは、それぞれ点Pおよび点Qに電気的に短絡
されるように接続される。ここで、ショートバーの場合
は、点Pと点Qとの間が電気的に短絡され、一方、終端
抵抗の場合は、点Pと点Qとの間に給電線2の特性イン
ピーダンスにより決定される抵抗値を持った抵抗体が設
けられる。
【0040】ところで、ショートバーおよび終端抵抗の
収容部71aおよび71bに給電線2が収容されたと
き、給電線2は絶縁物により被覆されているので、極板
72aおよび72bは、給電線2の導線部に直接的に接
触することはなく、極板72aおよび72bと給電線2
との間に容量Cが生成される。この容量Cは、給電線2
の直径や、極板72aおよび72bの形状などに依存
し、反射の原因となる。
【0041】本実施形態では、容量Cをキャンセルする
ために、図8(a) に示すように、極板72aおよび72
bと点Pおよび点Qとの間にインダクタLを設ける。イ
ンダクタLは、基地局と台車との間で伝送される信号の
周波数においてLC回路が直列共振するような値とす
る。これにより、リアクタンス成分のないショートバー
および終端抵抗が形成され、終端回路における反射が減
少し、信号のレベルが安定する。
【0042】さらに、ショートバーにおける極板72a
と極板72bとの短絡は、案内レール1が金属で形成さ
れている場合には、図8(b) に示すように、その案内レ
ールを利用した3点ショートとする。この構成によれ
ば、案内レール1の電位は常に安定しているとみなせる
ので、給電線2を利用した重畳通信の伝送モードが完全
な平衡モードでなかったとしても、案内レール1の電位
を基準(たとえば、接地電位)とした信号伝送が実現さ
れる。この結果、基地局と台車との間の通信が安定す
る。
【0043】図9は、本実施形態の終端回路を設けたこ
とによる効果を説明する図である。図9において、CD
レベルは、キャリア(ここでは、信号)を検出すること
ができる最低レベルまたは最小振幅を意味する。
【0044】終端回路を設けない場合には、複数の基地
局用結合器により重畳される信号どうしの干渉、或いは
反射の影響が現れるので、図9(a) に示すように、給電
線2を介して伝送される信号のレベルが不安定であり、
CDレベルに対するマージンが小さい。これに対して、
本実施形態の通信システムのように、終端回路を設ける
と、上記干渉や反射が抑えられるので、図9(b) に示す
ように、信号レベルが安定し、CDレベルに対するマー
ジンが大きくなる。この結果、基地局と台車との間の通
信が安定する。
【0045】なお、終端回路を設けた場合には、図9
(b) に示すように、その終端回路を設けた位置で信号レ
ベルが低下することがあるので、注意を要する。上述し
たように、給電線に設ける基地局用の結合器の数を増や
せば、基地局と台車との間の通信の信頼性が向上する。
ところが、結合器の数を増やせば、それに伴って必然的
に、通信システムを構築するための総コストは上昇して
しまう。したがって、給電線に取り付ける結合器の数
は、通信の信頼性を確保できる範囲で最小であることが
望ましい。
【0046】通信の信頼性を確保するためには、給電線
の全経路に渡って信号のレベルが一定値以上であること
が要求される。給電線に重畳されている信号のレベル
は、例えば、スペクトラムアナライザ等の計測器を用い
れば検出することができるが、この種の計測器は高価で
且つ持運びが不便であり、また、全経路に渡って信号レ
ベルの計測を行うことは非常に手間がかかる作業であ
る。
【0047】本実施形態の通信システムでは、この問題
を解決するために、台車10は、基地局から送出された
信号の受信レベルが所定の閾値以上であるか否かを表示
する機能を有する。そして、この台車10を全経路に渡
って走行させ、信号の受信レベルが所定の閾値よりも小
さくなることがあるか否かをモニタすることにより、通
信の信頼性が確保されているか否かを調べる。
【0048】図10(a) は、台車10のブロック図であ
る。RF/IF部81は、結合器11によりピックアッ
プされた無線周波数帯の信号を中間周波数帯の信号に変
換して重畳通信モデム12に与える。振幅検出部82
は、結合器11によりピックアップされた信号の振幅を
検出し、その振幅が予め決められている閾値よりも大き
いか否かを重畳通信モデム12に通知する。表示部83
は、振幅検出部82からの通知に基づいて、結合器11
によりピックアップされた信号の振幅が予め決められて
いる閾値よりも大きいか否かを表示する。なお、台車
が、通信制御等のために結合器11によりピックアップ
された信号の振幅を検出する機能を備えている場合に
は、表示部83に与える信号を生成するために新たに振
幅検出部82を設ける必要はなく、その機能を利用する
ことができる。
【0049】表示部83は、たとえば、図10(b) に示
すように、LEDランプであり、受信レベルが所定値以
上であった場合に点灯する「OKランプ」、および受信
レベルが所定値よりも小さかった場合に点灯する「NG
ランプ」から構成される。なお、表示部83のLEDラ
ンプは、台車10の外側から見えるように配置され、台
車10の走行中においてもそのLEDランプがユーザ等
により認識されるものとする。
【0050】上記構成の台車を利用すれば、その台車を
案内レールに沿って走行させ、そのときの表示部83の
表示をモニタするだけで、給電線に重畳されている信号
のレベルが十分であるか否かを全経路に渡ってチェック
できる。このため、基地局用の結合器の配置を最適化す
る作業(たとえば、必要最小限の数の基地局用結合器を
設置する作業)が簡単になり、作業時間の短縮が図れ
る。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、給電線に複数の基地局
用の結合器が設けられるので、大規模な搬送システムに
おいても、給電線上の全経路に渡って十分な信号振幅が
得られる。この結果、移動体は、常に基地局からの信号
を確実に受信できる。
【0052】また、基地局と移動体との間で伝送される
信号の干渉および反射を抑えることができるので、その
信号のレベルが安定し、通信の信頼性が向上する。さら
に、給電線に重畳される信号のレベルが十分であるか否
かについて全経路に渡って容易に調べることができるの
で、結合器の設置・調整のための労力が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の通信システムが適用される搬送シ
ステムの構成図である。
【図2】分配ブースタのブロック図である。
【図3】結合器を案内レールに取り付けるための構成を
示す図である。
【図4】結合器を増加させる手法を説明する図である。
【図5】終端回路を設ける方法を説明する図である。
【図6】終端回路を設ける位置を説明する図である。
【図7】終端回路の変形例を示す図である。
【図8】(a) は、ショートバーおよび終端抵抗の構成図
であり、(b) は、ショートバーの具体例を示す図であ
る。
【図9】終端回路を設けたことによる効果を説明する図
である。
【図10】(a) は、台車のブロック図であり、(b) は、
表示部の例である。
【図11】給電線を利用した通信システムの一例の構成
図である。
【符号の説明】
1 案内レール 2 給電線 2a 給電線の往路部 2b 給電線の復路部 10 台車 20 基地局 21 コンピュータ 22 重畳通信モデム 31 分配ブースタ 32a〜32d 結合器 42、46 アンプ 44 分配・混合部 60 終端回路 61 ショートバー 62a、62b 終端抵抗 82 振幅検出部 83 表示部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−24717(JP,A) 特開 昭62−24734(JP,A) 特開 昭62−24735(JP,A) 特開 平2−7723(JP,A) 特開 平6−153305(JP,A) 特開 平9−326734(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 - 3/60

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体を案内するための案内レールに沿
    ってその移動体にエネルギーを供給するために設けられ
    た給電線を利用して基地局と移動体との間で通信を行う
    通信システムであって、 それぞれ、移動体へ送出するために与えられた信号を給
    電線に重畳する複数の結合器と、 基地局から移動体へ送出すべき信号を上記給電線とは別
    の信号線を介して上記複数の結合器に対して分配する分
    配手段と、 を有する通信システム。
  2. 【請求項2】 上記複数の結合器が、それぞれ、移動体
    により給電線に重畳されている信号をピックアップする
    機能を有し、 それら複数の結合器によりそれぞれピックアップされた
    信号を混合して基地局に与える混合手段をさらに有する
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 【請求項3】 上記分配手段への入力信号を増幅する第
    1の増幅手段、および上記混合手段の出力信号を増幅す
    る第2の増幅手段をさらに有する請求項1に記載の通信
    システム。
  4. 【請求項4】 上記複数の結合器が、それぞれ、給電線
    を案内レールに敷設するための支持部材に組み込まれて
    いる請求項1に記載の通信システム。
  5. 【請求項5】 上記給電線は、その往路部と復路部とが
    互いに平行になるように案内レールに敷設されており、 上記複数の結合器どうしの間の所定の位置において上記
    給電線の往路部と復路部とを高周波的に短絡する短絡手
    段と、 それぞれ上記給電線の特性インピーダンスに相当する抵
    抗値を有し、上記短絡手段の両側においてそれぞれ上記
    給電線を終端する1組の終端手段とをさらに有し、 上記短絡手段と上記終端手段との間の各距離を、それぞ
    れ上記給電線に重畳される信号の線路内波長のn/4
    (nは奇数)倍の距離とする請求項1に記載の通信シス
    テム。
  6. 【請求項6】 上記短絡手段と上記給電線との間の容量
    をキャンセルするためのインダクタを設けた請求項5に
    記載の通信システム。
  7. 【請求項7】 上記終端手段と上記給電線との間の容量
    をキャンセルするためのインダクタを設けた請求項5に
    記載の通信システム。
  8. 【請求項8】 上記短絡手段が上記案内レールに短絡さ
    れる請求項5に記載の通信システム。
  9. 【請求項9】 上記移動体が、 上記基地局により給電線に重畳されている信号のレベル
    が予め決められている閾値レベルよりも大きいか否かを
    検出する検出手段と、 その検出手段による検出結果を表示する表示手段と、 を有する請求項1に記載の通信システム。
  10. 【請求項10】 移動体を案内するための案内レールに
    沿ってその移動体にエネルギーを供給するために設けら
    れた給電線を利用して基地局と移動体との間で通信を行
    う通信システムにおいて、上記基地局から上記移動体へ
    伝送すべき信号を上記給電線に重畳するための結合器を
    設置する方法であって、 上記基地局から上記移動体へ伝送すべき信号を1以上の
    結合器を用いて上記給電線に重畳するステップと、 上記移動体において、上記基地局により上記給電線に重
    畳されている信号のレベルが予め決められている閾値レ
    ベルよりも大きいか否かを検出し、その結果を表示する
    ステップと、 その移動体を案内レールに沿って走行させ、そのときの
    表示状態に従って上記結合器をさらに設ける必要がある
    か否かを判断するステップと、 を有する方法。
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