JP3076873B2 - 固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成物 - Google Patents
固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電解重合法により固体電解質層を形成する
際に用いられる固体電解コンデンサ製造用支持電解質組
成物に関する。
際に用いられる固体電解コンデンサ製造用支持電解質組
成物に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 従来、固体電解コンデンサとして、アルミニウム、タ
ンタル等の金属を陽極体とし、その陽極体表面を酸化し
て形成した酸化金属皮膜上にピロール、チオフエン、ア
ニリン等の重合体を電解重合により、導電性高分子ポリ
マー膜を形成したものが知られている。
ンタル等の金属を陽極体とし、その陽極体表面を酸化し
て形成した酸化金属皮膜上にピロール、チオフエン、ア
ニリン等の重合体を電解重合により、導電性高分子ポリ
マー膜を形成したものが知られている。
また、これらの電解重合には、一般的にドーパントに
なり得る支持電解質(ClO4 -、BF4 -、PF- 6、p−トルエ
ンスルホン酸、AsF6等のテトラアルキルアンモニウム
塩)が使用されているが、これらの塩は電気化学的に不
活性な電極(Pt、Au、Cなど)についてのみ、使用でき
るものであって、Al2O3のような電極を用いると溶解反
応電流が流れ、電極上での重合反応は進行しない。
なり得る支持電解質(ClO4 -、BF4 -、PF- 6、p−トルエ
ンスルホン酸、AsF6等のテトラアルキルアンモニウム
塩)が使用されているが、これらの塩は電気化学的に不
活性な電極(Pt、Au、Cなど)についてのみ、使用でき
るものであって、Al2O3のような電極を用いると溶解反
応電流が流れ、電極上での重合反応は進行しない。
そこで、電解重合時の電解液中の支持塩として、シュ
ウ酸、アジピン酸の水系での電解、ボロジサリチル酸ア
ンモニウム/水系の電解が提案されたが、これら水系で
の電解はモノマーが溶媒に難溶性であり、化成性が
高いので重合反応を起こすのに必要な電流が流れないな
どの問題点がある。
ウ酸、アジピン酸の水系での電解、ボロジサリチル酸ア
ンモニウム/水系の電解が提案されたが、これら水系で
の電解はモノマーが溶媒に難溶性であり、化成性が
高いので重合反応を起こすのに必要な電流が流れないな
どの問題点がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、かかる問題点を解決するためになされたも
のであり、弁金属酸化物皮膜層上に電解重合法によりポ
リマー膜からなる固体電解質層を形成する際に使用され
る好適な固体電解コンデンサ製造用支持塩を提供するも
のであり、支持塩として下記一般式で表わされる、
芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体のアミン塩を提供す
る。
のであり、弁金属酸化物皮膜層上に電解重合法によりポ
リマー膜からなる固体電解質層を形成する際に使用され
る好適な固体電解コンデンサ製造用支持塩を提供するも
のであり、支持塩として下記一般式で表わされる、
芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体のアミン塩を提供す
る。
(ただし、以上においてR,R′は水素、アルキル基、水
酸基、アミノ基又はカルボキシル基で、かつR,R′は同
一又は異なる置換基であり、M+アミン形成基である。) 上記本発明のアミン塩からなる支持塩は、非水系での
重合が可能であり、化成性の主因である水の影響を排除
することができるため、スムーズに重合を進行させるこ
とができる利点がある。
酸基、アミノ基又はカルボキシル基で、かつR,R′は同
一又は異なる置換基であり、M+アミン形成基である。) 上記本発明のアミン塩からなる支持塩は、非水系での
重合が可能であり、化成性の主因である水の影響を排除
することができるため、スムーズに重合を進行させるこ
とができる利点がある。
上記本発明において提供される支持塩の、アニオン側
の芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体として好ましい例
は、ボロジ−N−アミノサリチル酸(N=3,4又は
5)、ボロジクレゾチン酸、ボロジ−2−ヒドロキシ−
N−フェニル安息香酸(N=3,4,5又は6)、ボロジサ
リチル酸、ボロジ−2−N−ジオキシ安息香酸(N=3,
4,5又は6)、ボロジオキシナフトエ酸等が挙げられ
る。
の芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体として好ましい例
は、ボロジ−N−アミノサリチル酸(N=3,4又は
5)、ボロジクレゾチン酸、ボロジ−2−ヒドロキシ−
N−フェニル安息香酸(N=3,4,5又は6)、ボロジサ
リチル酸、ボロジ−2−N−ジオキシ安息香酸(N=3,
4,5又は6)、ボロジオキシナフトエ酸等が挙げられ
る。
以上を構造式で第1表に例記する。
またカチオン側のアミンとしては、例えばトリエチル
アミン等のアルキルアミン、N−メチルピロリジン、ル
チジン、ピリジン、N−メチルピペリジン等の環状アミ
ンが挙げられる。
アミン等のアルキルアミン、N−メチルピロリジン、ル
チジン、ピリジン、N−メチルピペリジン等の環状アミ
ンが挙げられる。
また、電解重合により形成される固体電解質のポリマ
ー膜を構成する電導性高分子化合物としては、ポリアセ
チレン、ポリピロール、ポリチオフエン、ポリシアノア
セチレン、ポリイソチアナフテン、ポリジアセチレン、
ポリアニリン、ポリフタロシアニン、ポリアズレン等非
ベンゼン系芳香族化合物、及びこれらのポリマーを構成
するモノマーの誘導体の重合体等が挙げられる。
ー膜を構成する電導性高分子化合物としては、ポリアセ
チレン、ポリピロール、ポリチオフエン、ポリシアノア
セチレン、ポリイソチアナフテン、ポリジアセチレン、
ポリアニリン、ポリフタロシアニン、ポリアズレン等非
ベンゼン系芳香族化合物、及びこれらのポリマーを構成
するモノマーの誘導体の重合体等が挙げられる。
(実施例) 以下に、実施例にて本発明を具体的に説明する。
なお、以下のいずれの実施例並びに比較例について
も、3cm×5cm、厚さ100μmの高純度アルミニウム箔に
エッチング処理を行い、このアルミニウム箔を35Vの電
圧でリン酸溶液中で陽極酸化を行って表面に酸化アルミ
ニウムの誘電体層を形成した化成箔を、陽極として共通
に用いた。
も、3cm×5cm、厚さ100μmの高純度アルミニウム箔に
エッチング処理を行い、このアルミニウム箔を35Vの電
圧でリン酸溶液中で陽極酸化を行って表面に酸化アルミ
ニウムの誘電体層を形成した化成箔を、陽極として共通
に用いた。
陰極には、容器を使用して3〜15mA/cm2の電流密度で
1時間電解重合を行った。次いで洗浄、乾燥後、カーボ
ンペーストと銀ペーストで陰極リードを引き出し、樹脂
封止した。
1時間電解重合を行った。次いで洗浄、乾燥後、カーボ
ンペーストと銀ペーストで陰極リードを引き出し、樹脂
封止した。
実施例1: 0.1mol/ボロジレゾルシル酸トリエチルアミン塩、
0.05mol/ピロールのアセトニトリル溶液中で10mA/cm2
の電流密度で1時間電解重合した。
0.05mol/ピロールのアセトニトリル溶液中で10mA/cm2
の電流密度で1時間電解重合した。
実施例2: 0.1mol/ボロジサリチル酸N−エチルピペリジン
塩、0.05mol/3−メトキシチオフェンのテトラヒドロ
フラン溶液中で7mA/cm2の電流密度で1時間電解重合し
た。
塩、0.05mol/3−メトキシチオフェンのテトラヒドロ
フラン溶液中で7mA/cm2の電流密度で1時間電解重合し
た。
実施例3: 0.05mol/ボロジオキシナフトエ酸N−メチルピロリ
ジン塩、0.05mol/アズレンのアセトニトリル溶液中で
10mA/cm2の電流密度で電解重合した。
ジン塩、0.05mol/アズレンのアセトニトリル溶液中で
10mA/cm2の電流密度で電解重合した。
比較例: 0.1mol/シュウ酸、0.5mol/ピロールの水溶液中で
化成皮膜付きのアルミニウム箔を陽極にして電解した
が、溶液の化成性が大きく、重合はしなかった。
化成皮膜付きのアルミニウム箔を陽極にして電解した
が、溶液の化成性が大きく、重合はしなかった。
以上の結果を下記第2表、第3表に示す。なお、第2
表は初期の値、第3表は110℃、10V、2000時間の寿命試
験実施後の値である。
表は初期の値、第3表は110℃、10V、2000時間の寿命試
験実施後の値である。
第2表、第3表からみて、本発明実施例により得られ
る固体電解コンデンサは熱安定性及び耐久性の優れたも
のであることが判る。
る固体電解コンデンサは熱安定性及び耐久性の優れたも
のであることが判る。
(発明の効果) 以上詳細に説明した通り、本発明の固体電解コンデン
サ製造用支持電解質組成物を使用すれば、有機溶媒への
溶解度が高いので電解重合反応が進行し易く、よって得
られる固体電解コンデンサは優れた熱安定性と電気的特
性を有するものとなる。
サ製造用支持電解質組成物を使用すれば、有機溶媒への
溶解度が高いので電解重合反応が進行し易く、よって得
られる固体電解コンデンサは優れた熱安定性と電気的特
性を有するものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 達紀 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内 (72)発明者 横山 豊 東京都青梅市東青梅1丁目167番地の1 日本ケミコン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−58818(JP,A) 特開 昭64−32621(JP,A) 特開 昭64−21913(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】弁金属酸化物皮膜層上に、電解重合法によ
り固体電解質層を形成する際に用いられる下記一般式で
表わされる芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体のアミン
塩からなる固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成
物。 (ただし、R,R′は水素、アルキル基、水酸基、アミノ
基又はカルボキシル基で、かつR,R′は同一又は異なる
置換基であり、M+はアミン形成基である。) - 【請求項2】弁金属酸化物皮膜層上に、電解重合法によ
り固体電解質層を形成する際に用いられる下記一般式で
表わされる芳香族オキシカルボン酸の硼素錯体のアミン
塩からなる固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成
物。 (ただし、R,R′は水素、アルキル基、水酸基、アミノ
基又はカルボキシル基で、かつR,R′は同一又は異なる
置換基であり、M+はアミン形成基である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63322436A JP3076873B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | 固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63322436A JP3076873B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | 固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02166712A JPH02166712A (ja) | 1990-06-27 |
JP3076873B2 true JP3076873B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=18143652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63322436A Expired - Fee Related JP3076873B2 (ja) | 1988-12-21 | 1988-12-21 | 固体電解コンデンサ製造用支持電解質組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3076873B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006108745A1 (en) * | 2005-03-23 | 2006-10-19 | Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. | Coating compositions for marking substrates |
JP2013145912A (ja) * | 2007-07-02 | 2013-07-25 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサ |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100134956A1 (en) * | 2006-09-29 | 2010-06-03 | Nippon Chemi-Con Corporation | Solid electrolytic capacitor and method of manufacturing the same |
KR20100037148A (ko) | 2007-07-18 | 2010-04-08 | 바스프 에스이 | 레이저 감응성 코팅 제제 |
-
1988
- 1988-12-21 JP JP63322436A patent/JP3076873B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006108745A1 (en) * | 2005-03-23 | 2006-10-19 | Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. | Coating compositions for marking substrates |
JP2008538548A (ja) * | 2005-03-23 | 2008-10-30 | チバ ホールディング インコーポレーテッド | 基材をマーキングするためのコーティング組成物 |
CN101146878B (zh) * | 2005-03-23 | 2011-11-09 | 西巴特殊化学品控股有限公司 | 用于标记底物的涂料组合物 |
JP2013145912A (ja) * | 2007-07-02 | 2013-07-25 | Sanyo Electric Co Ltd | 固体電解コンデンサ |
US8876916B2 (en) | 2007-07-02 | 2014-11-04 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Solid electrolytic capacitor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02166712A (ja) | 1990-06-27 |
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