JP3076176U - 調理装置 - Google Patents

調理装置

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JP3076176U
JP3076176U JP2000006492U JP2000006492U JP3076176U JP 3076176 U JP3076176 U JP 3076176U JP 2000006492 U JP2000006492 U JP 2000006492U JP 2000006492 U JP2000006492 U JP 2000006492U JP 3076176 U JP3076176 U JP 3076176U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被調理物からの浸出する油脂分、水分等が熱
源に垂れ落ちたり、鉄板上で直火的に加熱されて焼煙が
生じたり、周囲に飛散したりせず、しかも調理後の清
掃、洗浄も簡単な主として業務用のテーブル埋込式の調
理装置とする。 【解決手段】 料理店のテーブルPの開口部Qに上側開
口面を略合致させた状態で設置し、内部にコンロ2を配
装したコンロケース体1内に、中央内底部分にコンロ2
を露出すべく開口状の隔壁部11を形成した熱源載置用
皿体10を挿入係架する。熱源載置用皿体10内の隔壁
部11上に、熱源載置用スタンド枠体20を介して遠赤
外線熱源ユニット30を載置し、熱源載置用皿体10
に、中央部が開口して遠赤外線熱源ユニット30を露出
するための突起状開放部41と、突起状開放部41の外
郭である周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部42とを有す
る水受皿体40を挿入係架する。水受皿体40の開口部
に被調理物から浸出される油脂分、水分等を排出する排
出落下孔53を開穿した鉄板体50を載置する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、主として料理店等で業務用として使用されるものであり、例えば 肉、野菜、魚等その他を遠赤外線加熱によって焼煙を出さずに、しかもその油脂 分等を周囲に飛散させずに、また焦がすことなく、満遍なく加熱調理できるよう にしたテーブル埋込式の調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、料理店で顧客自らが調理しながら供食するような例えば焼肉料理に際し 、例えば熱源の上に所定間隔を隔てて配した金網によって被調理物を支持して加 熱する金網式、熱源によって加熱される鉄板を利用してその上で被調理物を加熱 する鉄板式等によって被調理物たる肉、野菜、魚等を加熱調理している。これら の金網式、鉄板式等によるいずれの場合でも、テーブル上に置かれたガス燃焼式 のコンロ台を使用し、このコンロ台に金網、鉄板を直接載せて調理するのであり 、金網や鉄板の上で被調理物を加熱する際に、あるいは金網や鉄板の上で焼かれ た被調理物を箸等でつかんで取り出す際等のいずれにおいても、供食者は常にコ ンロ台からの燃焼熱を直接受けるため、熱くてやりきれず、しかもテーブル上に あるコンロ台の周囲のものに引火する等の危険性もあった。
【0003】 これを解消すべく、調理しながら供食するような例えば焼肉料理店等の業務用 として使用されるテーブル面の略中央に開口部を開穿形成し、この開口部の下側 にガス燃焼式のコンロ台を設置させ、コンロ台上のテーブル開口面を塞ぐように 金網や鉄板等を設置させるようにした業務用テーブル埋込式の調理装置が普及し ている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の如きコンロ台に金網、鉄板式等を使用した調理装置では 、例えば肉、野菜、魚等の被調理物の種類によって金網を使用したりまたは鉄板 を使用したりする等、料理店で提供された各種料理に対応できないものとなり、 しかも店内に焼煙等が充満して清潔感が損なわれるものとなる。また、調理しな いときはテーブル上にコンロ台がそのまま放置されているままなので、供食者に とっては邪魔であり、しかも見た目も悪い。
【0005】 一方、従来の業務用テーブル埋込式の調理装置による場合でも、テーブル上に 置かれたガス燃焼式のコンロ台を使用した場合と殆ど変わらず、このコンロ台上 に金網、鉄板を直接配置させて調理するため、これらの被調理物中に含まれてい る油脂分、水分等が熱源に垂れ落ちたり、鉄板上で直火的に加熱されたりするこ とで焼煙が生じたり、周囲に飛散されたりしている。しかも調理後のテーブルの 開口部内部やコンロ台等の清掃や洗浄等が非常に面倒である。
【0006】 そこでこの考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、加 熱調理される被調理物を満遍なく加熱してその味を十分に引き出して美味しく供 食でき、しかも料理店で提供された各種料理に対応できるものとなり、また被調 理物から浸出する油脂分、水分等が金網、鉄板上からが熱源に垂れ落ちたり、鉄 板上で直火的に加熱されたりすることで焼煙が料理店内に充満したり、周囲に飛 散したりして料理店としての業務上の清潔感を損なうようなことがなく、さらに 調理後の清掃、洗浄も極めて簡単で取り扱いも容易であり、調理しないときは通 常のテーブルとすることができる主として料理店等で業務用として使用されるの に好適なテーブル埋込式の調理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この考案にあっては、テーブルPに開穿形成し た開口部Qにケース体の上側開口面が略合致された状態で嵌合状に設置され、ケ ース体の側面に点火・火力調節用摘子収納部5が設けられ、ケース体の内部にコ ンロ2が設置されて成るコンロケース体1と、コンロケース体1内に挿入係架さ れ、中央内底部分において前記コンロ2を露出させる開口状の隔壁部11を形成 して成る熱源載置用皿体10と、熱源載置用皿体10内に挿入載置される熱源載 置用スタンド枠体20と、熱源載置用スタンド枠体20を介して隔壁部11上に 載置され、加熱されることで遠赤外線を発生する熱源体34を備えた遠赤外線熱 源ユニット30と、熱源載置用皿体10内に挿入係架され、中央部が開口されて 遠赤外線熱源ユニット30を露出させるための突起状開放部41となっていて、 この突起状開放部41の外郭である周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部42となっ ている水受皿体40と、水受皿体40の開口部に載置されることで遠赤外線熱源 ユニット30からの遠赤外線によって加熱され、被調理物から浸出される油脂分 、水分等を排出する排出落下孔53が開穿されていると共に、表面が平坦状もし くは上凸湾曲状に形成されている鉄板体50とを有している。 熱源載置用皿体10は、中央内底部分を刳り貫き、その刳り貫き部分の周縁を 開口側に堰状に折曲することで中央内底部分において前記コンロ2を露出させる 状態の隔壁部11とし、隔壁部11と周壁部12との間において溝状に窪んでい る熱源載置用スタンド枠体20配装用の挿入部13を形成してある。 熱源載置用スタンド枠体20は、大径の下部の支持脚リング21と、遠赤外線 熱源ユニット30を載置させる小径の上部の載置リング22とを固定棒23を介 して連結して形成してある。 排出落下孔53は、水受皿体40の開口部に鉄板体50が載置されたときに、 水受皿体40の水貯留部42の上方に位置すべく形成してある。 点火・火力調節用摘子収納部5は、コンロ2に接続したガス管系路中に介装設 置されているダイヤル摘子8を収納した落とし蓋式の蓋部6を備えて形成してあ る。 熱源載置用皿体10内の隔壁部11上に五徳70を配装させるか、もしくは熱 源載置用皿体10の挿入部13に挿入された熱源載置用スタンド枠体20の載置 リング22上に五徳70を配装させるかして使用可能にしてある。
【0008】 以上のように構成されたこの考案に係る調理装置にあって、コンロケース体1 内に挿入係架される熱源載置用皿体10は、当該熱源載置用皿体10の中央内底 部分における開口状の隔壁部11によりコンロケース体1内のコンロ2を露出開 放させ、熱源載置用皿体10内の隔壁部11上に熱源載置用スタンド枠体20を 介して載置される遠赤外線熱源ユニット30のみが加熱させられることで遠赤外 線を発生させる。 熱源載置用皿体10内に挿入係架される水受皿体40は、当該水受皿体40の 中央部が開口されている突起状開放部41を介して遠赤外線熱源ユニット30を 露出させ、水受皿体40の開口部に載置される鉄板体50を遠赤外線熱源ユニッ ト30からの遠赤外線によって加熱させる。この突起状開放部41の外郭である 周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部42は、鉄板体50の排出落下孔53を介して 排出された被調理物から浸出される油脂分、水分等を確実に捕獲させ、焼煙の発 生や周囲への油脂分、水分等の飛散を防止させるものとなり、例えば焼肉店内に おいて焼煙を充満させず、清潔感を維持させる。 遠赤外線熱源ユニット30からの遠赤外線によって鉄板体50が加熱されると き、鉄板体50上に置かれて調理される被調理物は、その内部まで加熱浸透され 、美味な状態で加熱調理される。また表面が平坦状もしくは上凸湾曲状に形成さ れている鉄板体50はこれの上に置かれる被調理物全体を当接させたものとさせ 、被調理物全体をほぼ均一にむらなく加熱調理させると供に、その場での加熱料 理の供食を可能にさせる。 鉄板体50に形成された排出落下孔53は、水受皿体40の開口部に当該鉄板 体50が載置されたときに、水受皿体40の水貯留部42の上方に位置付けされ 、被調理物から浸出される油脂分等を水受皿体40の水貯留部42に落下させ、 それらの油脂分等を直接に燃焼させることなく、焼煙等を発生させず、例えば業 務上でも店内に焼煙を充満させずに済み、清潔感を維持させる。 大径の下部の支持脚リング21と、遠赤外線熱源ユニット30を載置させる小 径の上部の載置リング22とを固定棒23を介して連結して成る熱源載置用スタ ンド枠体20は、熱源載置用皿体10内の隔壁部11上への遠赤外線熱源ユニッ ト30の位置決め保持状態を確実にさせる。 コンロ2に接続したガス管系路中に介装設置されているダイヤル摘子8を収納 した落とし蓋式の蓋部6を備えた点火・火力調節用摘子収納部5は、コンロ2か らの火炎からダイヤル摘子8自体を遮熱保護させ、これの破損を防止させる。 熱源載置用皿体10内の隔壁部11上に五徳70を載置させるか、もしくは熱 源載置用皿体10の挿入部13に挿入された熱源載置用スタンド枠体20の載置 リング22上に五徳70を載置させるかして、遠赤外線熱源ユニット30を使わ ずにコンロ2だけによる直接の調理を可能にさせる。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下図面を参照してこの考案の一実施の形態を説明すると、図において示され る符号1は、調理しながら供食するような例えば焼肉料理店での主として業務上 で使用されるテーブルP埋込式の調理装置において、テーブルPの略中央に開穿 形成した開口部Qにケース体の上側開口面が略合致された状態で嵌合状に設置さ れ、ケース体の内底中央部には例えばガス燃焼式のコンロ2が設置された円形ボ ックス状のコンロケース体である。
【0010】 コンロケース体1の周側面には、コンロ2のガス燃焼の際に酸素を導入するた めの円形状の複数の空気取入用開口4が形成され、またコンロケース体1の一端 側面には、コンロ2の点火用バーナーを作動させ、且つガス燃焼中のコンロ2の 火力を調節するために、当該コンロ2に接続したガス管系路中に介装設置されて いるダイヤル摘子8を収納した落とし蓋式の蓋部6を備えたボックス状の点火・ 火力調節用摘子収納部5が設けられている。
【0011】 すなわち、点火・火力調節用摘子収納部5は、図4に示すように、四周の側壁 部に囲まれた空間部内に、ダイヤル摘子8によって点火用バーナーを点火作動さ せるアーク用電源と、ガス燃焼中のコンロ2の火力を調節するためのガス流量調 整弁とを夫々内蔵し、一端側面にガスの元栓に接続されるガス栓接続管7を備え たハウジング9を収納し、当該ハウジング9の下側から引き出されたバーナー管 、ガス管等をコンロケース体1内のコンロ2に接続してある。
【0012】 また、点火・火力調節用摘子収納部5の上側開口部には、蓋部6の一端に形成 した支持軸部6Aを介して当該蓋部6が縦長の案内溝6Bに沿って上下方向に移 動可能となるように枢着させてあり、側壁面に突出形成した突当部6Cによって 蓋部6の略中間部よりも若干支持軸部6A寄り側に位置するところの蓋部6の重 心と支持軸部6Aとの略中間部を支持させた状態で上側開口側が閉蓋されるよう にしてある。したがって開蓋する際には、蓋部6の支持軸部6A側を手指で押す ことにより、蓋部6自体は突当部6Cによって支持された状態のままで支持軸部 6Aは案内溝6Bに沿って下方向に移動することとなって蓋部6自体が開口部の 一端側に起立状に退避されて開蓋されるものとしてある。一方、閉蓋する際には 蓋部6自体を上方向に引き出しておいてから上側開口面上に倒せば蓋部6は自体 の重みによって突当部6Cに係止されて閉蓋されるものとしてある。
【0013】 コンロケース体1の開口側周縁には係止縁3が形成されており、後述する遠赤 外線熱源ユニット30を載置させるための熱源載置用皿体10が当該熱源載置用 皿体10周縁に形成した被係止縁14をコンロケース体1の係止縁3に係架させ るようにしてセットされている。この熱源載置用皿体10は、中央内底部分を刳 り貫き、その刳り貫き部分の周縁を開口側に堰状に折曲することで中央内底部分 において前記コンロ2を露出させる状態の隔壁部11となし、また隔壁部11と 、熱源載置用皿体10の周壁部12との間において溝状に窪んでいる挿入部13 を形成してある。
【0014】 挿入部13には、大径の下部の支持脚リング21と小径の上部の載置リング2 2とをL形状の3個の固定棒23を介して連結して成る五徳形状の熱源載置用ス タンド枠体20を挿入載置させ、熱源載置用スタンド枠体20の載置リング22 上に遠赤外線熱源ユニット30を載置するものとしてある。
【0015】 遠赤外線熱源ユニット30は、網材31が上部に、例えば同心円上に形成され る複数の開口を設けた支持皿32が下部に夫々配装された周囲枠33内に、加熱 されることで遠赤外線を発生する塊状の熱源体34を収納してある。この遠赤外 線熱源ユニット30における網材31、支持皿32、周囲枠33等はいずれも耐 熱性ある金属等にて形成されており、汚損後の清掃の容易性等を考慮して例えば ステンレスを素材として形成される。
【0016】 熱源体34は、例えばセラミック材質の物体を燒結加工等によって黒体・塊状 化したものであり、これから発生する遠赤外線で後述する鉄板体50を充分に加 熱し、鉄板体50上に置かれる各種の被調理物内部に浸透して更に加熱調理する に足る充分な量の所定波長の遠赤外線を発生し、強熱を発生するための微細な気 孔を備えている。また加熱調理終了後で充分に自然冷却された後では再使用可能 なようにそのまま保管可能にしてある。なおセラミック材質の物体として、例え ば遷移元素酸化物系のセラミックである二酸化マンガン、酸化鉄、酸化クロム、 酸化コバルト、酸化銅等の遷移元素を柚組成に添加したものであったり、遠赤外 線特性をもつような材質であるコージライト、βスポジューメン、チタン酸アル ミニウムのものであったりし、これらに限らずいずれであっても、加熱によって 遠赤外線を発生するものであれば足りる。
【0017】 熱源載置用皿体10の開口側には水受皿体40が当該熱源載置用皿体10周縁 の被係止縁14に水受皿体40の周縁に形成した係止縁43が係架されるように してセットされている。この水受皿体40は中央部が開口され、遠赤外線熱源ユ ニット30を露出させるための突起状開放部41となっていて、この突起状開放 部41の外郭である周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部42となっている平面ドー ナツ状を呈し、金属等の耐熱性ある素材例えばステンレスによって鍋状に形成さ れている。
【0018】 すなわちこの水受皿体40自体は、一般的な全体が窪んでいる鍋における中央 部分を刳り貫き、その刳り貫き部分の周縁を鍋の開口側に堰状に折曲することで 遠赤外線熱源ユニット30を露出させるための突起状開放部41となし、また折 曲した堰状部分と、鍋における周壁部分と、鍋における底部分とで溝状に窪んで いる水貯留部42を形成している。突起状開放部41の開口径は、熱源載置用ス タンド枠体20の載置リング22上に載置されている遠赤外線熱源ユニット30 を当該突起状開放部41から上側に突き出た状態に位置付けさせるように、この 遠赤外線熱源ユニット30外径よりも大きくしてあり、また水貯留部42は後述 する鉄板体50の周縁部から垂れ落ちる油脂分、水分等を浮遊状態で貯留するよ う予め適当量の水が貯留されるに足る容量となるように、深さ、幅員、周囲長さ 等が設定されている。
【0019】 そしてこの水受皿体40の開口部周縁の係止縁43は折曲加工その他によって 適当に補強されていて、鉄板体50をしっかりと支持するようにしてある。また 、前記した熱源載置用スタンド枠体20の載置リング22の高さは、遠赤外線熱 源ユニット30から発生される遠赤外線によって鉄板体50が充分に照射加熱さ れるように、開口部周縁の係止縁43にセットされる鉄板体50と遠赤外線熱源 ユニット30との間隔が適当に設定されることに対応したものとしてある。
【0020】 熱源載置用皿体10における熱源載置用スタンド枠体20の載置リング22上 に載置される遠赤外線熱源ユニット30によって加熱されるよう水受皿体40の 開口部面に、表面にテフロン被膜(テフロンコーティング)等の保護膜が施され た鉄板体50が載置される。この鉄板体50は、水受皿体40の開口部縁に形成 した係止縁43に係止する被係止縁51を周縁に有し、上表面が上方に出張るよ うに湾曲している上凸湾曲状に形成されているか、あるいは上表面が平坦状に形 成されている鉄板体本体52の周縁部に多数の排出落下孔53を開穿形成してあ る。図示にあっては鉄板体本体52の周縁部に多数のスリット状の排出落下孔5 3を鉄板体本体52に対して例えば相互間でほぼ10度間隔の放射状に、また周 縁部に沿って1列で配列形成してある。尚、鉄板体本体52の中心部側からその 周縁部側に至る従い次第に深くなって排出落下孔53に連続する放射状に配され た多数の案内溝を形成しても良い。
【0021】 鉄板体本体52は、水受皿体40の平面形状とほぼ同様にして例えば円形状に 形成されており、またその直径方向に沿った相対する縁部位置夫々に取手54を 付設してある。なお図示例のように熱源載置用皿体10、水受皿体40、鉄板体 50夫々を円形状に形成する場合に限らず、場合によっては平面でほぼ矩形状を 呈するように形成する等の他の形状に変更することも可能であり、更に熱源載置 用皿体10に複数の遠赤外線熱源ユニット30を配装して、横長の鉄板体50と することも可能である。
【0022】 また鉄板体本体52自体は所定肉厚の鉄板を素材として開穿・溝切り加工等の 所定の加工を施した後にテフロン樹脂等の保護膜を例えば3層にして被覆処理し て成り、被調理物の焦げ付き等が防止されるように配慮してある。なお鉄板体本 体52の中央部における裏面は、中央部分自体がやや肉薄になるように僅かに窪 ませることで湾曲面が形成されていて、遠赤外線による加熱が効率的に得られる ようにしてある。
【0023】 鉄板体本体52周縁に形成した被係止縁51は、鉄板体本体52の下面側から 見て段部状に窪ませることで水受皿体40の開口周縁部の被係止縁43ときっち りと嵌め合わせられ、水受皿体40上にセットしたときの位置ずれ等を防止して 安全に使用できるようにする。
【0024】 排出落下孔53は、鉄板体本体52における周縁部に例えば鉄板体本体52に おける半径長さに対してその約1/4乃至1/3程度の長さにして放射状に配列 される細長いスリット状に形成されている。そしてこの排出落下孔53位置は、 水受皿体40上に鉄板体50自体を載置セットしたときの水受皿体40における 水貯留部42上に対応するものとしてあり、排出落下孔53を経て排出落下され る油脂分、水分等を水貯留部42上に落下させるようにしてある。したがって排 出落下孔53が開穿形成されていない鉄板体20における中央部分は水受皿体4 0の突起状開放部41における遠赤外線熱源ユニット30上に位置しており、遠 赤外線熱源ユニット30には油脂分等が直接に落下されないようにしてある。
【0025】 またこの排出落下孔53の内縁は鉄板体本体52の表裏面に対して滑らかに連 続するように面取り加工が施されて、例えば水洗・洗浄時における作業者の手指 等を損傷しないように配慮してある。また図示を省略したが、排出落下孔53自 体を内外で複数列の同心円上に配列したり、千鳥状に配列したり、長さ・幅員・ 開穿形状等を異なるものとしたり等にすることもできる。尚、使用しない場合に は、鉄板体50を取り外してから水受皿体40の上側開口縁側に、中央に取手用 の指挿入孔61を備えた円板状の蓋体60を被せておくことで、水受皿体40内 にゴミや埃が入らないようにしてある(図1参照)。
【0026】 次に以上のように構成された実施の形態における使用の一例を説明するに、例 えば焼肉料理店での業務用として使用されるテーブルPの略中央に開穿形成した 開口部Qに、上側開口面が略合致された状態でコンロケース体1を嵌合状に設置 する。そして、図2に示すように、コンロケース体1の上に熱源載置用皿体10 を載せ、熱源載置用皿体10の挿入部13に熱源載置用スタンド枠体20を挿入 し、熱源載置用スタンド枠体20の載置リング22上に遠赤外線熱源ユニット3 0をセットし、熱源載置用皿体10の上に水受皿体40をセットしておく。
【0027】 点火・火力調節用摘子収納部5の蓋部6の支持軸部6A側を手指で押すことに より、蓋部6自体を開口部の一端側に起立状に退避させて開蓋させる。そして、 水受皿体40の水貯留部42には水を注入貯留しておくと共に、ダイヤル摘子8 を廻してコンロ2を点火させ、遠赤外線熱源ユニット30内の熱源体34をコン ロ2によるガス燃焼によって直接に加熱されるようにする。次いで水受皿体40 の開口部に、その開口部周縁部分に係止縁51を係止することで鉄板体50を載 せるのである。
【0028】 そして加熱された熱源体34から発生照射される遠赤外線によって加熱される 鉄板体50上で、供食者自らが所定の被調理物例えば肉、野菜、魚等を加熱調理 しながらこれら加熱料理をその場で供食するのである。このときこれ等の被調理 物から浸出する肉汁・油脂分、水分等は、鉄板体50における排出落下孔53を 経て水受皿体40の水貯留部42に落下され、特に油脂分はガス燃焼炎等の直接 の火炎によって燃焼されないために無煙のものとされ、料理店内に焼煙を充満さ せないものとなる。
【0029】 調理しない場合には、鉄板体50を取り外してから水受皿体40の上側開口縁 側に、取手用の指挿入孔61を持って蓋体60を被せておくことで、水受皿体4 0内にゴミや埃が入らないように通常のテーブルとしておく(図1参照)。
【0030】 また、本実施の形態における他の使用例としては、図5に示すように、コンロ ケース体1の上に熱源載置用皿体10を載せ、熱源載置用皿体10の挿入部13 に熱源載置用スタンド枠体20を挿入し、熱源載置用スタンド枠体20の載置リ ング22上に例えば鍋、ヤカン、鉄板等を載せるための五徳70を載置して使用 すれば、遠赤外線熱源ユニット30無しのコンロ2だけでの使用が可能となる。 尚、コンロ2から被加熱体までの距離を小さくする目的で、熱源載置用スタンド 枠体20を取り外して直接熱源載置用皿体10の隔壁部11上に五徳70を載置 して使用することもできる。
【0031】
【考案の効果】
以上説明したようにこの考案によれば、主として料理店等で業務用として使用 されるテーブル埋込式の調理装置において、加熱調理される被調理物を満遍なく 加熱してその味を十分に引き出して美味しく供食でき、しかも料理店で提供され た各種料理に対応できるものとなる。例えばサバ、サンマ、イカ、ウナギ等の魚 類に限らず、牛タン、ホルモン焼肉、レバー肉、カルビ肉その他の焼肉類、更に は骨付きの肉類、硬質な野菜類のいずれを問わず加熱調理でき、しかも遠赤外線 による加熱調理のために内部にまで加熱が浸透し、美味しく、充分な栄養を保持 した状態で加熱料理がその場で供食可能となる。また被調理物から浸出する油脂 分、水分等が金網、鉄板上からが熱源に垂れ落ちたり、鉄板上で直火的に加熱さ れたりすることで焼煙が料理店内に充満したり、周囲に飛散したりして料理店と しての業務上の清潔感を損なうようなことがなく、さらに調理後の清掃、洗浄も 極めて簡単で取り扱いも容易であり、調理しないときは通常のテーブルとするこ とができる。
【0032】 すなわちこれはこの考案において、テーブルPに開穿形成した開口部Qに上側 開口面が略合致された状態で設置されるコンロケース体1内に挿入係架され、中 央内底部分に前記コンロ2を露出させる開口状の隔壁部11を形成した熱源載置 用皿体10、熱源載置用皿体10内に挿入載置される熱源載置用スタンド枠体2 0、熱源載置用スタンド枠体20を介して隔壁部11上に載置される遠赤外線熱 源ユニット30、熱源載置用皿体10内に挿入係架され、中央部が開口されて遠 赤外線熱源ユニット30を露出させる突起状開放部41の外郭である周囲部分が 溝状に窪んだ水貯留部42となっている水受皿体40、水受皿体40の開口部に 載置されることで遠赤外線熱源ユニット30からの遠赤外線によって加熱され、 排出落下孔53が開穿されている表面が平坦状もしくは上凸湾曲状の鉄板体50 のそれぞれを有しているからであり、これによって、被調理物を満遍なく加熱し てその味を十分に引き出して美味しく供食でき、また被調理物から浸出する油脂 分、水分等は鉄板体上から排出落下孔を経て水受皿体40の水貯留部上に円滑に 排出落下させて焼煙を生じさせないのであり、その清掃、洗浄も極めて簡単で取 り扱いも容易である。
【0033】 熱源載置用皿体10は、中央内底部分を刳り貫き、その刳り貫き部分の周縁を 開口側に堰状に折曲することで中央内底部分において前記コンロ2を露出させる 状態の隔壁部11とし、隔壁部11と周壁部12との間において溝状に窪んでい る熱源載置用スタンド枠体20配装用の挿入部13を形成してあるので、熱源載 置用皿体10の中央内底部分における開口状の隔壁部11によりコンロケース体 1内のコンロ2を露出開放させ、熱源載置用皿体10内の隔壁部11上に熱源載 置用スタンド枠体20を介して載置される遠赤外線熱源ユニット30のみの加熱 が容易となり、確実に遠赤外線を発生させることができる。
【0034】 熱源載置用スタンド枠体20は、大径の下部の支持脚リング21と、遠赤外線 熱源ユニット30を載置させる小径の上部の載置リング22とを固定棒23を介 して連結して形成してあるので、熱源載置用皿体10内の隔壁部11上への遠赤 外線熱源ユニット30の位置決め保持状態を確実し、鉄板体50上の被調理物全 体を均一にむらなく加熱調理することができる。
【0035】 鉄板体50の周縁部には多数の排出落下孔53を開穿してあり、またこの排出 落下孔53は、鉄板体50が水受皿体40の開口部にセットされたときには水受 皿体40の水貯留部42上に位置するから、排出落下孔53を経て落下される油 脂分等は遠赤外線熱源ユニット30に直接に落下せず、油脂分等の直接の燃焼に よった焼煙を生じることがない。そのため密閉された室内例えば料理店の個室更 にはマンション・アパート等でも周囲を汚損せずに済み、また肉、魚等を焼くと きの不快な臭いを発生させずに使用でき、極めて便利である。
【0036】 点火・火力調節用摘子収納部5は、コンロ2に接続したガス管系路中に介装設 置されているダイヤル摘子8を収納した落とし蓋式の蓋部6を備えて形成してあ るので、コンロ2からの火炎からダイヤル摘子8自体を遮熱保護させ、これの破 損を防止させることができる。
【0037】 熱源載置用皿体10内の隔壁部11上に五徳70を配装させるか、もしくは熱 源載置用皿体10の挿入部13に挿入された熱源載置用スタンド枠体20の載置 リング22上に五徳70を配装させるかして使用可能にしてあるので、遠赤外線 熱源ユニット30を使わずにコンロ2だけによる直接の調理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施の形態を示す一部断面の斜視
図である。
【図2】同じく使用状態の断面図である。
【図3】同じく分解斜視図である。
【図4】同じく点火・火力調節用摘子収納部の要部断面
図である。
【図5】他の使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
P…テーブル Q…開口部 1…コンロケース体 2…コンロ 3…係止縁 4…空気取入用
開口 5…点火・火力調節用摘子収納部 6…蓋部 6A…支持軸部 6B…案内溝 6C…突当部 7…ガス栓接続
管 8…ダイヤル摘子 9…ハウジング 10…熱源載置用皿体 11…隔壁部 12…周壁部 13…挿入部 14…被係止縁 20…熱源載置用スタンド枠体 21…支持脚リ
ング 22…載置リング 23…固定棒 30…遠赤外線熱源ユニット 31…網材 32…支持皿 33…周囲枠 34…熱源体 40…水受皿体 41…突起状開
放部 42…水貯留部 43…係止縁 50…鉄板体 51…被係止縁 52…鉄板体本体 53…排出落下
孔 54…取手 60…蓋体 61…指挿入孔 70…五徳

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーブルに開穿形成した開口部にケース
    体の上側開口面が略合致された状態で嵌合状に設置さ
    れ、ケース体の側面に点火・火力調節用摘子収納部が設
    けられ、ケース体の内部にコンロが設置されて成るコン
    ロケース体と、コンロケース体内に挿入係架され、中央
    内底部分において前記コンロを露出させる開口状の隔壁
    部を形成して成る熱源載置用皿体と、熱源載置用皿体内
    に挿入載置される熱源載置用スタンド枠体と、熱源載置
    用スタンド枠体を介して隔壁部上に載置され、加熱され
    ることで遠赤外線を発生する熱源体を備えた遠赤外線熱
    源ユニットと、熱源載置用皿体内に挿入係架され、中央
    部が開口されて遠赤外線熱源ユニットを露出させるため
    の突起状開放部となっていて、この突起状開放部の外郭
    である周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部となっている水
    受皿体と、水受皿体の開口部に載置されることで遠赤外
    線熱源ユニットからの遠赤外線によって加熱され、被調
    理物から浸出される油脂分、水分等を排出する排出落下
    孔が開穿されていて、表面が平坦状もしくは上凸湾曲状
    に形成されている鉄板体とを有することを特徴とする調
    理装置。
  2. 【請求項2】 熱源載置用皿体は、中央内底部分を刳り
    貫き、その刳り貫き部分の周縁を開口側に堰状に折曲す
    ることで中央内底部分において前記コンロを露出させる
    状態の隔壁部とし、隔壁部と周壁部との間において溝状
    に窪んでいる熱源載置用スタンド枠体配装用の挿入部を
    形成して成る請求項1記載の調理装置。
  3. 【請求項3】 熱源載置用スタンド枠体は、大径の下部
    の支持脚リングと、遠赤外線熱源ユニットを載置させる
    小径の上部の載置リングとを固定棒を介して連結して形
    成されている請求項1または2記載の調理装置。
  4. 【請求項4】 排出落下孔は、水受皿体の開口部に鉄板
    体が載置されたときに、水受皿体の水貯留部の上方に位
    置すべく形成してある請求項1乃至3のいずれか記載の
    調理装置。
  5. 【請求項5】 点火・火力調節用摘子収納部は、コンロ
    に接続したガス管系路中に介装設置されているダイヤル
    摘子を収納した落とし蓋式の蓋部を備えて形成されてい
    る請求項1乃至4のいずれか記載の調理装置。
  6. 【請求項6】 熱源載置用皿体内の隔壁部上に五徳を配
    装させるか、もしくは熱源載置用皿体の挿入部に挿入さ
    れた熱源載置用スタンド枠体の載置リング上に五徳を配
    装させるかして使用可能にした請求項1乃至5のいずれ
    か記載の調理装置。
  7. 【請求項7】 テーブルに開穿形成した開口部にケース
    体の上側開口面が略合致された状態で嵌合状に設置さ
    れ、ケース体の内部にコンロが設置されて成るコンロケ
    ース体と、ケース体の側面に形成され、コンロに接続し
    たガス管系路中に介装設置されているダイヤル摘子を収
    納した落とし蓋式の蓋部を備えて成る点火・火力調節用
    摘子収納部と、コンロケース体内に挿入係架され、中央
    内底部分を刳り貫き、その刳り貫き部分の周縁を開口側
    に堰状に折曲することで中央内底部分において前記コン
    ロを露出させる状態の隔壁部とし、隔壁部と周壁部との
    間において溝状に窪んでいる挿入部を形成して成る熱源
    載置用皿体と、挿入部に挿入載置され、大径の下部の支
    持脚リングと、小径の上部の載置リングとを固定棒を介
    して連結して成る熱源載置用スタンド枠体と、熱源載置
    用スタンド枠体の載置リングを介して隔壁部上に載置さ
    れ、加熱されることで遠赤外線を発生する熱源体を備え
    た遠赤外線熱源ユニットと、熱源載置用皿体内に挿入係
    架され、中央部が開口されて遠赤外線熱源ユニットを露
    出させるための突起状開放部となっていて、この突起状
    開放部の外郭である周囲部分が溝状に窪んだ水貯留部と
    なっている水受皿体と、水受皿体の開口部に載置される
    ことで遠赤外線熱源ユニットからの遠赤外線によって加
    熱され、被調理物から浸出される油脂分、水分等を排出
    する排出落下孔が開穿されていて、表面が平坦状もしく
    は上凸湾曲状に形成されている鉄板体とを有することを
    特徴とする調理装置。
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