JP3075963B2 - オレフィン系樹脂被覆金属板 - Google Patents

オレフィン系樹脂被覆金属板

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JP3075963B2
JP3075963B2 JP20407895A JP20407895A JP3075963B2 JP 3075963 B2 JP3075963 B2 JP 3075963B2 JP 20407895 A JP20407895 A JP 20407895A JP 20407895 A JP20407895 A JP 20407895A JP 3075963 B2 JP3075963 B2 JP 3075963B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機樹脂成分からな
るゾルを用いて被覆されたオレフィン系樹脂被覆金属板
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、樹脂被覆金属板として、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン系樹脂を被覆し
た金属板が数多く使用されている。
【0003】その用途は主として家電、内装用の化粧金
属板として用いられているが、その中で、安価で燃焼時
に発生するガスが比較的環境に優しいオレフィン系樹脂
が注目されている。
【0004】オレフィン系樹脂を被覆する場合、そのほ
とんどは、オレフィン系樹脂フイルムを被覆する方法と
熱溶融された樹脂を被覆する方法である。
【0005】例えば一例として、オレフィン系樹脂フイ
ルムを被覆する方法としては特開平2ー60741号公
報等、Tダイ法により、金属表面にオレフィン系樹脂を
被覆する方法としては特開昭61ー148046号公報
等の提案があるが、フイルムを被覆する方法は金属表面
に被覆する場合、フイルムの製造の工程と被覆する工程
の2工程を要するため、経済性に劣る。Tダイ法による
と、化粧鋼板の場合、色替えなどで作業性が悪い。従っ
て、これらが改善された製造方法による被覆金属板が望
まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消するもので、オレフィン系樹脂を主成分として、ゾ
ル法によって、被覆された金属板を提供することにあ
る。すなわち、本発明が解決しようとする課題は、オレ
フィン系樹脂皮膜のバインダー樹脂、加工条件、皮膜構
成について鋭意工夫をして、意匠性および加工性、金属
板との密着性、経済性、作業性に優れかつ環境汚染性の
ないオレフィン系樹脂被覆金属板を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂被覆金属板
は、少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚みで10〜
500μmの第1の樹脂層が形成されており、樹脂層
は、100重量部のオレフィン系樹脂と、1〜150重
量部の反応性モノマーとを含んでなる。また、樹脂被覆
金属板は、少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚みで
10〜500μmの第1の樹脂層が形成されている樹脂
被覆金属板であって、前記樹脂層が、100重量部のオ
レフィン系樹脂と、1〜150重量部の反応性オリゴマ
ーとを含む樹脂成分からなる。さらにまた、樹脂被覆金
属板は、少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚みで1
0〜500μmの第1の樹脂層が形成されている樹脂被
覆金属板であって、前記樹脂層が、100重量部のオレ
フィン系樹脂と、1〜150重量部の反応性モノマーお
よび反応性オリゴマーとを含む樹脂成分からなる。第1
の樹脂層は、前記樹脂成分に加えて、アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹
脂、ゴム系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹脂、ビ
ニル系樹脂から選ばれた1種〜5種を含んでなることが
好ましく、着色剤及び改質剤を含んでなることも好まし
い。さらに樹脂被覆金属板は、第1の樹脂層の上に、
0.1〜25μmの第2の樹脂層が形成されており、第
2の樹脂層は、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂またはフッ素樹脂のいずれかの成分からなるこ
とが望ましい。以下、本発明を実施例に基づいて詳細に
説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる表面処
理された金属板は金属表面にZn,Ni,Cr,Al,
Cu,Sn単独あるいは、これらの金属を含む合金めっ
き、複合めっきあるいはクロム酸塩処理、リン酸塩処理
などの化成処理や塗布型の化成処理が含まれる。また、
これらの表面処理を組み合わせても差し支えない。勿
論、金属板の表裏は異なる表面処理であっても差し支え
ない。
【0009】上記のめっき量あるいは化成処理皮膜量は
特に制限されないが、一般には、冷延鋼板にZn,A
l,Cuめっきする場合、0.5〜50g/m2 が、C
r,Ni,Snめっきには0.01〜5g/m2 、化成
処理には0.01〜3g/m2が適用される。
【0010】上述の塗布型化成処理には、熱硬化型の性
質を有するエポキシ、ポリエステル、アクリル系樹脂の
一種以上にクロム酸、ケイ酸あるいはその塩、アルミ
ナ、リン酸塩の一種以上を樹脂に対して0.1〜30g
/m2 塗布する場合もある。
【0011】次に、上述の表面処理された金属板にオレ
フィン系のゾルを塗布するに先立って、オレフィン系樹
脂との接着力が劣る場合は接着剤が塗布される場合があ
る。
【0012】本発明に用いる接着剤としては、特に限定
されるものではないが、一般には、オレフィン系あるい
はポリエステル系のものが適している。その多くは分散
型である。
【0013】上述の金属板表面に乾燥厚み10〜500
μmのオレフィンを主成分とした樹脂ゾルが被覆され
る。
【0014】その組成はオレフィン系樹脂100重量
部、反応性モノマー、あるいは反応性オリゴマー、ある
いは反応性モノマー及び反応性オリゴマーの混合物1〜
150重量部、あるいはさらにアクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム
系樹脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹脂、ビニル系樹
脂から選ばれた1種〜5種類が含まれている。さらに着
色剤、改質剤等を配合することも好ましい。これらのア
クリル系樹脂以下の8種類の樹脂は、樹脂層の皮膜硬
度、強度、意匠性等を調整するために適宜添加するもの
である。上限を5種類までとしたのは、多くの種類を含
ませることによって、オレフィン系樹脂の比率が下がり
樹脂皮膜の性質が異なってくるからである。常温で液状
の反応性モノマー、反応性オリゴマー、あるいはその混
合物を加えることにより、金属板への塗装性が良好とな
り、また、加熱後は硬化するのでオレフィン系樹脂皮膜
の成膜後に表層にブリードすることがないので表面のべ
たつきがない良好なオレフィン系樹脂皮膜が得られる。
また、ゾルの金属板への被覆をさらに容易にするため
に、有機溶剤をゾル中に含むことがある。
【0015】アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、フェノー
ル系樹脂、アミノ系樹脂、ビニル系樹脂の配合量は合計
で1〜150重量部が望ましく、着色剤は1〜50重量
部、改質剤は合計で1〜50重量部が望ましい。
【0016】主成分となる粉末のオレフィン系樹脂には
オレフィン重合体、オレフィン系共重合体、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(TPO)等が含まれる。オレ
フィン重合体としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリメチルペンテン、および、その他のオ
レフィン重合体が含まれる。オレフィン系共重合体とし
てはエチレン・プロピレン共重合体(EPM)、エチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレ
ン・酢ビ共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸エ
チル共重合体(EEA)および、その他のオレフィン系
共重合体が含まれる。オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー(TPO)としては、ポリプロピレンをハードセグメ
ントとしEPDMをソフトセグメントとしたもの、高密
度ポリエチレンをハードセグメントとし非結晶ポリエチ
レンをソフトセグメントとしたもの、および、その他オ
レフィン系樹脂をハードセグメントとしゴム成分もしく
は非結晶オレフィン系樹脂等をソフトセグメントとする
ことからなるオレフィン系熱可塑性エラストマー(TP
O)が含まれる。その粒径は1〜150μmが好まし
い。
【0017】反応性モノマーには、常温で液状であり加
熱により重合もしくは架橋し固化する性質を有するもの
が含まれ、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル
酸、メタクリル酸誘導体、スチレン系モノマー、アリル
エステル系モノマー、スチレン系モノマー等が含まれ
る。アクリル酸誘導体としては、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、ジアクリル酸テトラエチレングリコー
ル、ジアクリル酸1,3−ブチレングリコール、トリア
クリル酸トリメチロールプロパン等が含まれる。メタク
リル酸誘導体としては、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、ジメタクリル酸テトラエチレングリコー
ル、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール、トリ
メタクリル酸トリメチロールプロパン等が含まれる。ス
チレン系モノマーとしては、スチレンモノマー、p−メ
チルスチレンモノマー等が含まれる。アリルエステル系
モノマーとしては、ジアリルフタレート、ジアリルテレ
フタレート等が含まれる。また、その他、常温で液体で
あり加熱により重合もしくは架橋し固化する性質を有す
るものであれば差し支えない。
【0018】反応性オリゴマーには常温で液体であり加
熱により重合もしくは架橋し固化する性質を有するオリ
ゴマーが含まれ、アクリルレート系オリゴマー、付加縮
合系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、エポキシ
系オリゴマー等が含まれる。アクリレート系オリゴマー
にはエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポ
リエステルアクリレート等が含まれる。付加縮合系オリ
ゴマーとしては、液状フェノール樹脂、液状ユリア樹
脂、液状メラミン樹脂、キシレン樹脂等が含まれる。ポ
リエステル系オリゴマーとしては、オルソフタル酸系不
飽和ポリエステル樹脂、イソフタル酸系不飽和ポリエス
テル樹脂、ビスフェノール系不飽和ポリエステル樹脂等
が含まれる。エポキシ系オリゴマーには、エピクロルヒ
ドリン−ビスフェノールA樹脂等が含まれる。また、そ
の他、常温で液体であり加熱により重合もしくは架橋し
固化する性質を有するものであれば差し支えない。
【0019】アクリル系樹脂としてはポリメチルアクリ
レート、ポリエチルアクリレート等が含まる。
【0020】ポリエステル系樹脂としてはポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が含ま
れる。
【0021】エポキシ系樹脂としてはビスフェノールA
型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂等が含まれる。
【0022】ウレタン系樹脂としてはエチレングリコー
ル系ポリウレタン、プロピレングリコール系ポリウレタ
ン等が含まれる。
【0023】ゴム系樹脂としては、天然ゴム、ニトリル
ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリルゴ
ム、ブチルゴム等が含まれる。
【0024】フェノール系樹脂としては、ノボラック樹
脂等が含まれる。
【0025】アミノ系樹脂としては、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂等が含まれる。
【0026】ビニル系樹脂としては、ポリビニルホルマ
ール、ポリビニルブチラール等が含まれる。
【0027】着色剤は無機顔料もしくは有機顔料および
分散剤からなる。無機顔料としては二酸化チタン、チタ
ンブラック等が含まれる。有機顔料としては、フタロシ
アニンブルー、ジオキサジンバイオレット等が含まれ
る。分散剤としては低分子量ポリエチレン等が含まれ
る。
【0028】改質剤には加工性改良剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、充填剤、難燃剤、滑剤、防カ
ビ剤等が含まれる。
【0029】加工性改良剤としては低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等が含まれ、その他、オレ
フィン系樹脂に配合することにより、柔軟性等を付与し
加工性を改良する効果を有する物質であれば差し支えな
い。
【0030】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、スルフィド系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防
止剤等が含まれる。フェノール系酸化防止剤としては、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等が含
まれる。スルフィド系酸化防止剤としては、ジラウリル
チオジプロピオネート等が含まれる。ホスファイト系酸
化防止剤にはトリスノニルフェニルホスファイト等が含
まれる。また、その他、オレフィン系樹脂の加熱時にお
いて酸化を抑制する効果を有する物質であれば差し支え
ない。
【0031】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系
紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シ
アノアクリレート系紫外線吸収剤等が含まれる。ベンゾ
フェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4
−オクトキシベンゾフェノン等が含まれる。ベンゾトリ
アゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が
含まれる。シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3、3’−ジフ
ェニルアクリレート等が含まれる。また、その他、オレ
フィン系樹脂に有害な波長領域の紫外線を吸収する物質
であれば差し支えない。
【0032】帯電防止剤としては非イオン系帯電防止
剤、アニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤等が
含まれる。非イオン系帯電防止剤としてはポリ(オキシ
エチレン)アルキルアミン等が含まれる。アニオン系帯
電防止剤としては、アルキルスルホネート等が含まれ
る。カチオン系帯電防止剤としては、第4級アンモニウ
ムサルフェート等が含まれる。また、その他、静電気の
発生による障害を防ぐ物質であれば差し支えない。
【0033】充填剤としては、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ等が含まれる。
【0034】難燃剤としては三酸化アンチモン、三酸化
モリブデン、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム等が含まれ、また、その他、オレフィン系
樹脂に配合することにより燃焼を抑制する効果がある物
質であれば差し支えない。
【0035】滑剤としては高級脂肪酸系滑剤、脂肪酸ア
マイド系滑剤、金属石鹸系滑剤、脂肪酸エステル系滑剤
等が含まれる。
【0036】防カビ剤としては10,10’−オキシビ
スフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチル
チオ)フタルイミド等が含まれ、また、その他、オレフ
ィン系樹脂へのカビの増殖を防ぐ物質であれば差し支え
ない。
【0037】ゾルの金属板へのコーティングは、公知の
コーティング方法で行うことが可能であり、例えば、ロ
ールコーター、ナイフコーター、グラビアオフセット等
を用いた方法でコーティングすることが可能である。
【0038】加熱温度はゾルの組成によって異なるが、
140〜270℃の範囲内で最適加熱温度の選定が必要
である。一般にオレフィン樹脂以外の樹脂の割合が増加
すると、加熱温度は高い方が適当な場合が多い。また、
金属板との密着性が優れる場合が多い。この場合、接着
層が不要となる。
【0039】また、加熱直後、被覆金属板の意匠性を改
善するために、エンボス加工を施す場合がある。エンボ
ス加工はエンボスロールによって5〜100kg/cm
の熱圧着する方法による。エンボスロールは凹凸状の任
意の柄あるいは鏡面平滑なものが適用される。鏡面平滑
なロールを使用すると、鮮映性に優れた外観となる。
【0040】請求項1〜5に記載の第1の樹脂層の厚み
は、10〜500μmが望ましい。膜厚が10μm未満
であると、保護膜としての機能が不十分であり、500
μmを越えても特性のさらなる向上は見込めず、コスト
アップとなるだけであるので好ましくない。
【0041】請求項6に記載の第2の樹脂層としては、
膜厚0.1〜25μmのウレタン系、ポリエステル系、
アクリル系、エポキシ系、フッ素系等の樹脂を用いるこ
とができる。これらの樹脂層を形成することにより、オ
レフィン系樹脂被覆金属板の傷つき性、潤滑性を向上さ
せることが可能である。膜厚が0.1μm未満になると
これらの樹脂層の効果が見られなくなり、また、25μ
mを越えるとエンボス性が劣るので好ましくない。ま
た、第1の樹脂層と第2の樹脂層との密着性を向上させ
るために、第2の樹脂層を形成する前に第1の樹脂層の
表面に公知の火炎処理、コロナ放電処理等を施すことが
好ましい。
【0042】本発明のオレフィン系樹脂被覆金属板は次
に示す方法で、ゾル塗装性、エンボス加工性、密着性、
折り曲げ加工性、耐傷つき性を評価した。 (1)ゾル塗装性 オレフィン系樹脂ゾルの塗装後の表面状態を目視により
評価した。 〔評価〕 ○:良好(表面平滑、すじ状等の欠陥なし) △:やや良好(わずかにすじ状等の欠陥あり) ×:不良(全体的にすじ状の欠陥あり) (2)エンボス加工性 作製したオレフィン系樹脂被覆鋼板に砂目のエンボスロ
ール(ロール表面粗度Ra=5μm)にて加工を施しエ
ンボス性を粗度計により評価した。 〔評価〕 ○:良好(Ra=4.0〜5.0μm) ×:不良(Ra<4.0μm) (3)鋼板との密着性 6cm×6cmのオレフィン系樹脂被覆鋼板にカッター
ナイフにより幅5mmの下地金属板に達する井桁の切り
込みを入れ、その後エリクセン試験機により8mmの押
し出しを行い、井桁部を強制剥離することにより初期密
着性を評価した。また、同様の試験片の耐熱試験(10
0℃のギヤーオーブン中に2時間放置)および沸水試験
(沸騰水中に2時間放置)後の井桁部の皮膜浮きを評価
することにより耐熱試験後の密着性および沸水試験後の
密着性を評価した。 〔評価〕 5(良好)← →(不良)1 (4)折り曲げ加工性 90゜折り曲げ試験により加工部の皮膜割れを目視によ
り評価した。 〔評価〕 ○:良好(皮膜割れなし) ×:不良(皮膜割れあり) (5)耐傷つき性 耐傷つき性を鉛筆硬度により評価した。 〔評価〕 ○:良好(5B以上) ×:不良(6B以下)
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0044】〔実施例1〜19〕めっき処理後、化成処
理を施した板厚0.5mmの軟鋼板表面に接着剤を5μ
m(乾燥膜厚)塗布した後、ガスオーブンにて板温22
0℃で焼き付けを行い空冷した後、表1〜5に示す配合
のオレフィン系樹脂を主成分としたゾルを塗布し、その
後ガスオーブンにて板温200℃〜250℃で焼き付け
を行い、オレフィン系樹脂の融点付近まで空冷した後、
表面にエンボス加工を施し、その後、水冷を行いオレフ
ィン系樹脂被覆金属板を作製した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】また表6に示すように、本発明の実施例1
〜19のオレフィン系樹脂被覆金属板は、ゾル塗装性、
エンボス加工性、密着性、折り曲げ加工性に優れてい
た。
【0051】
【表6】
【0052】〔実施例20〜24〕めっき処理後、化成
処理を施した板厚0.5mmの軟鋼板表面に接着剤を5
μm(乾燥膜厚)塗布した後、ガスオーブンにて板温2
20℃で焼き付けを行い空冷した後、第1の樹脂層を表
7に示す配合のオレフィン系樹脂を主成分としたゾルを
塗布し、その後ガスオーブンにて板温200℃〜250
℃で焼き付けを行い空冷することにより形成した。そし
て、オレフィン系樹脂表面に火炎処理を施し空冷した
後、表7に示す第2の樹脂層の樹脂を塗布しガスオーブ
ンにて再び220℃まで加熱し、オレフィン系樹脂の融
点付近まで空冷した後、表面にエンボス加工を施し、そ
の後、水冷を行いオレフィン系樹脂被覆金属板を作製し
た。
【0053】
【表7】
【0054】表8に示すように、本発明の実施例20〜
24のオレフィン系樹脂被覆金属板はゾル塗装性、エン
ボス加工性、密着性、折り曲げ加工性に優れかつ耐傷つ
き性に優れていた。
【0054】
【表8】
【0055】〔比較例1〜4〕めっき処理後、化成処理
を施した板厚0.5mmの軟鋼板表面に接着剤を5μm
(乾燥膜厚)塗布した後、ガスオーブンにて板温220
℃で焼き付けを行い空冷した後、表9に示す本発明の範
囲内でない配合のオレフィン系樹脂を主成分としたゾル
を塗布し、その後ガスオーブンにて板温200℃〜25
0℃で焼き付けを行い、オレフィン系樹脂の融点付近ま
で空冷した後、表面にエンボス加工を施し、その後、水
冷を行いオレフィン系樹脂被覆金属板を作製した。
【0056】
【表9】 次の表10に示すように、比較例1〜4のオレフィン系
樹脂被覆金属板は、ゾル塗装性、エンボス加工性、密着
性、折り曲げ加工性、耐傷つき性を同時に満足するもの
は得られなかった。
【0057】
【表10】
【0058】
【発明の効果】本発明のゾル法によって作成したオレフ
ィン系樹脂被覆金属板は意匠性および加工性、金属板と
の密着性、経済性、作業性に優れ、家電、内装用の化粧
金属板として用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 15/08 104 B32B 15/08 104Z 7/10 7/10 27/18 27/18 Z 27/30 27/30 A D 27/36 27/36 27/40 27/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚み
    で10〜500μmの第1の樹脂層が形成されている樹
    脂被覆金属板であって、 前記樹脂層は、100重量部のオレフィン系樹脂と、1
    〜150重量部の反応性モノマーとを含む樹脂成分を原
    料配合して形成されたものである樹脂被覆金属板。
  2. 【請求項2】少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚み
    で10〜500μmの第1の樹脂層が形成されている樹
    脂被覆金属板であって、 前記樹脂層は、100重量部のオレフィン系樹脂と、1
    〜150重量部の反応性オリゴマーとを含む樹脂成分を
    原料配合して形成されたものである樹脂被覆金属板。
  3. 【請求項3】少なくとも金属板の片面に、乾燥後の厚み
    で10〜500μmの第1の樹脂層が形成されている樹
    脂被覆金属板であって、 前記樹脂層は、100重量部のオレフィン系樹脂と、1
    〜150重量部の反応性モノマーおよび反応性オリゴマ
    ーとを含む樹脂成分を原料配合して形成されたものであ
    る樹脂被覆金属板。
  4. 【請求項4】前記第1の樹脂層が、前記樹脂成分原料に
    加えて、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキ
    シ系樹脂、ウレタン系樹脂、ゴム系樹脂、フェノール系
    樹脂、アミノ系樹脂、ビニル系樹脂から選ばれた1種〜
    5種を原料配合して形成されたものである請求項1〜3
    のいずれかに記載の樹脂被覆金属板。
  5. 【請求項5】前記第1の樹脂層が、前記樹脂成分原料に
    加えて、着色剤及び改質剤を原料配合して形成されたも
    のである請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂被覆金属
    板。
  6. 【請求項6】前記第1の樹脂層の上に、0.1〜25μ
    mの第2の樹脂層が形成されており、第2の樹脂層は、
    ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂または
    フッ素樹脂のいずれかの成分からなる請求項1〜5のい
    ずれかに記載の樹脂被覆金属板。
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