JP2006272644A - 金属調化粧シート、化粧金属板、化粧成型品及びそれらの製造方法 - Google Patents

金属調化粧シート、化粧金属板、化粧成型品及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属に対する接着性が優れた金属調を有する化粧シートを提供し、更に、打抜き、曲げ、深絞りなどの2次加工によっても剥離することが無く、その後の切断や打抜き加工時に、その切断面から樹脂の流れ出しやボタ落ちがなく、糊塗工むら模様のない外観上美麗な化粧金属板又は化粧成型品を提供する。
【解決手段】 不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂層と金属箔層とから構成されてなることを特徴とする金属調化粧シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は住宅内装用、例えばキッチン扉、収納扉等の表面材や、家電製品、例えば冷蔵庫などの表面材として用いられ、該表面に金属調の意匠性をもたせるために用いられる金属調化粧シート及び該シートが用いられてなる化粧金属板、化粧成型品およびそれらの製造方法に関するものである。
従来から、この種の住宅内装材、冷蔵庫扉等の家電製品、キッチン扉等の表面材としては、金属板に塗装が施された塗装鋼板、金属粉が充填された塩化ビニルフィルムにポリエステルフィルムが貼り合わされた化粧シートが接着剤を介して鋼板に貼り付けられた化粧金属板などがあり、また、アルミ箔等の金属箔が接着剤を介して成型品表面に貼り付けられた化粧成型品などがある。
上記塗装鋼板や成型品は、加工時に塗膜が剥がれたり、塗膜にクラックが入ったりして加工性に問題があったり、塗膜に傷が付きやすいという問題があった。また、金属粉が充填された塩化ビニルフィルムにポリエステルフィルムが貼り合わされた化粧シートでは、目的とする金属調の意匠性を充分発揮することができないといった問題点があった。
金属調の意匠性を備えた金属調化粧シートとしては、例えば、最上層となる合成樹脂シートの裏面にヘアーライン加工を施した面に、金属薄膜と合成樹脂層を積層した化粧シートが開示されている(特許文献1)。この化粧シートにおいては、合成樹脂シートの裏面にヘアライン加工を施す場合に、ひっかき傷が発生したりゴミが付着したりするため外観品質が低下するという問題があった。
また、基材層、金属薄膜層、印刷層、透明フィルム層とを、この順に設け、前記透明フィルム層の表面に、前記印刷層の絵柄に同調した凸部印刷層を設けたことを特徴とする金属調印刷物が開示されている(特許文献2)。この化粧シートは、各種家電製品,AV機器として用いられる鋼板に積層してステンレス調の意匠を与えるものとして各部位に使用されるが、基材層について詳細に言及されておらず、また、実施例においてはカード紙や板紙が使われており、鋼板へ応用した場合には、折り曲げ加工や打ち抜き等の加工性が悪いといった不具合があった。更に、上記化粧シートを鋼板等に貼り合わせる際には接着剤を用いる必要があり、そのため、化粧シートの表面に接着剤の塗工むら等が浮きでてしまい、外観上好ましくないといった問題もあった。
更に、ステンレス箔の片面に合成樹脂フィルムが貼着されてなるシートが、合成樹脂フィルム側を内側にして成形基材の表面に積層された構造のステンレス箔積層品が開示されている(特許文献3)。これらの化粧シートは、ステンレス調の意匠を与えるものとして店舗用柱材、サッシやその他の用途に使用されるが、基材層については、PVC、PET、PP、アクリル等をドライラミネート法により、接着剤を介して貼着積層することしか言及されておらず、また、実施例においては、PVCとPETが使われており、化粧シート積層の際や、鋼板や成型品等の被着体への接着のためには接着剤を用いる必要があるため、その接着剤による塗りむらがシート表層に現れることが不可避であり、外観が本物の金属とは似て非なるものになるといった外観的な不具合があった。
特開昭61−10415号公報 特開2000−153665号公報 特開平6−91804号公報
本発明は、上記の課題を解決するものであり、その目的は、金属に対する接着性が優れた金属調を有する化粧シートを提供し、更に、打抜き、曲げ、深絞りなどの2次加工によっても剥離することが無く、その後の切断や打抜き加工時に、その切断面から樹脂の流れ出しやボタ落ちがなく、糊塗工むら模様のない外観上美麗な化粧金属板又は化粧成型品を提供することにある。
本発明における金属調化粧シートは、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂層と金属箔層とから構成されてなることを特徴とする。
ここで、主成分とは、そのものが50重量%以上であることを意味する。
また、本発明の化粧金属板又は化粧成型品は、本発明の金属調化粧シートの変性ポリオレフィン樹脂層側が、金属板又は成型品の表面に積層されてなることを特徴とする。
本発明者は、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂層を用いることにより、接着剤を用いることなく、金属箔、鋼板や成型体に接着可能であり、折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工に耐えうる接着強度を有し、更に、加工後の切断や打抜き加工による溶融樹脂の流れ出しや滴下がなく且つ熱変形が極めて小さくできることを見いだした。
上記変成ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、又はエチレン−プロピレンラバー系樹脂が、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変成されたものであれば、特に限定されるものではない。
上記ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレンとα−オレフィン等の他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、上記ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィン等の他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、また、エチレン−プロピレンラバー系樹脂としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−他のモノマーとの共重合体からなるゴム弾性を有する熱可塑性ゴム等が挙げられる。
上記α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ネオヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテンが好適に用いられる。
上記変性ポリオレフィン樹脂の変性方法としては、例えば、有機過酸化物の存在下に、結晶性ポリプロピレンと不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を、溶媒中若しくは溶媒の不存在下で結晶性ポリプロピレンの融点以上に加熱処理する公知の方法を挙げることができる。また、上記変性ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレンラバー系樹脂を重合する際に、不飽和カルボン酸又はその誘導体を共重合させて得られる変性ポリオレフィン樹脂を用いてもよい。
また、変性ポリオレフィン樹脂の製造に用いられる不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸又はこれらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などを例示でき、具体的には、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N、N−ジエチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウムなどを挙げることができる。特に、無水マレイン酸を用いるのが好ましい。
上記変性ポリオレフィン樹脂中の上記不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量(以下、変性率と称する)は、0.01〜5重量%が好適であり、0.05〜1重量%が特に好ましい。変性率が、0.01重量%未満では、十分な鋼板接着強度が得られ難く、5重量%を超える場合は、ブロッキング等の不具合が発生し易い。
また、上記変性ポリオレフィン樹脂としては、その耐熱性を鑑みて、変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレンが特に好ましい。
上記変性ポリオレフィン樹脂層には、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の熱可塑性エラストマーが用いられて良く、例えば、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−1−ブテンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム、ポリ4−メチル1−ペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、又はスチレン系エラストマー等が挙げられる。
また、本発明で用いられる変性ポリオレフィン樹脂には、その機能を疎外しない範囲内で、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、スリップ剤、難燃剤、帯電防止剤、無機質充填材などが配合されていても構わない。
本発明で用いられる金属箔としては特に限定されず、例えば、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等からなる金属箔やステンレス箔等の合金箔が挙げられるが、意匠性、加工の容易さ、経済性等からアルミニウムが、また、耐食性、高級感を重視する場合には、ステンレスが好適に用いられる。
また、ステンレス調の意匠を得るためには、金属箔表面にヘアライン加工又はエンボス加工を施したものが好適に用いられる。なかでも、ヘアライン加工が施されたアルミニウム箔、又はステンレス箔が特に好ましい。また、上記金属箔は、厚さ5〜150μmを用いることが好ましい。
上記金属箔層の表面には、意匠性をさらに向上させる目的で印刷層が設けられてもよい。この印刷層は、絵柄、表示などの層であって、パターン層でも、ベタ層であってもよく、また、この印刷は、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、スクリーン印刷など、公知の印刷方法が採用される。使用するインキとしては、一般的に用いられているインキが用いられてよいが、金属調の効果を上げるために、透明性のあるタイプの色インキが好適に用いられる。
本発明においては、さらなる表面光沢と表面強度を持たせるために、金属箔層の表面に表面保護層が設けられていてもよい。上記表面保護層は、その目的から3次元架橋型の硬化樹脂層が好ましく、熱硬化性樹脂であっても、電離放射線硬化性樹脂であってもよい。
上記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。上記樹脂には、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、又は重合促進剤が添加されても良い。例えば、硬化剤としては、イソシアネートまたは有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル系樹脂やポリウレタン樹脂等に添加され、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加され、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物やアゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステルには添加される。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、又はモノマーが適宜混合された電離放射線により硬化可能な組成物が用いられる。尚、ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線又は電子線が用いられる。
上記プレポリマー、オリゴマーの例としては不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
上記電離放射線硬化性樹脂に用いられるモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等が挙げられる。通常、以上の化合物を必要に応じて1種もしくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリマーまたはポリチオールを5重量%以上、前記モノマー又はポリチオールを95重量%以下とするのが好ましい。
上記電離放射線硬化性樹脂を硬化させるために紫外線を照射する場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン、又は、光重合促進剤(増感剤)として、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を更に混合して用いることができる。
上記3次元架橋硬化樹脂には、球状粒子が添加されていてもよい。この球状粒子としては、アルミナ、シリカ等の無機物、シリコン樹脂、架橋アクリル樹脂の有機物からなる球状粒子が挙げられ好適に用いられる。無機粒子は分散性を向上させる為に有機酸、界面活性剤、シランカップリング剤等で処理されていてもよい。
上記球状粒子の粒子径は特に限定されないが、通常は、平均粒子径が3〜50μmの球状粒子が使用される。また、球状粒子の添加量は特に限定されないが、通常は、樹脂成分100重量部に対して5〜20重量部が添加される。
また、上記3次元架橋硬化樹脂には、上記バインダー樹脂及び球状粒子以外の成分として、染料や顔料等の着色剤、その他の炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ナイロン樹脂ビーズ等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤などの塗料、インキに通常添加される添加剤を加えることができる。また、3次元架橋硬化樹脂には、粘度を調整するために、架橋性樹脂成分を溶解可能であり、且つ常圧における沸点が70〜150℃の溶剤を、組成物中に30重量%以下の範囲で用いることができる。溶剤の添加量が30重量%以下の範囲であれば、乾燥がスムーズであり、生産スピードの大きな低下がない。
上記溶剤としては、塗料、インキ等に通常使用されるものが使用でき、具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミルなどの酢酸エステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記3次元架橋硬化樹脂層を形成する方法としては、塗工組成物を直接塗工する直接コーティング法、又は、剥離性の基材表面に樹脂層を予め形成した後、該層を転写する、転写コーティング法等が用いられる。
上記直接コーティング法は、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等を用いることができるが、好ましいのはグラビアコートである。
また、上記電離放射線硬化性樹脂を硬化させるために用いられる電離放射線照射装置は、紫外線を照射する場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源が用いられ、又、電子線を照射する場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等を用いられる。この電子線の照射量は、通常100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを持つ電子を0.1〜30Mrad程度の照射量で照射することができる。照射量が0.1Mrad未満の場合、硬化が不十分となる恐れがあり、又、照射量が30Mradを超えると、硬化した塗膜或いは基材が損傷を受ける虞れが出てくる。また、紫外線により硬化させる場合の照射量は、好ましくは50〜1000mJ/cmである。紫外線の照射量が50mJ/cm未満では硬化が不十分となる恐れがあり、照射量が1000mJ/cmを超えると、硬化した塗膜が黄変化する恐れがある。
本発明の化粧金属板において基材となる金属板としては、鉄、鋼、アルミニウム、銅、亜鉛、錫、ニッケル、チタン等の金属又はこれらの金属の1種若しくは2種以上を主成分とする合金を用いることができ、用途に応じて適宜選択して用いられる。最も一般的に用いられる材料は鉄板、鋼板である。この際、通常は、表面に亜鉛メッキ等が施されている場合が多い。特に、溶融亜鉛メッキ鋼板又は電解亜鉛めっき鋼板が好適に用いられる。 これらの金属板の厚さは0.05〜2mmが好ましく、より好ましくは0.15〜1.0mmである。
本発明の化粧成型品において基材となる成型基材としては、PVC、PET、アクリル、ポリカーボネート、ABS、ポリプロピレン、ポリエチレン又はこれらの1種若しくは2種以上を主成分とする合成樹脂を用いることができ、用途に応じて適宜選択して用いられる。最も一般的に用いられる材料は、ポリプロピレンである。
本発明の化粧金属板又は化粧成型品の製造方法は、本発明の金属調化粧シートの変性ポリオレフィン樹脂層側を、金属板若しくは成型基材の表面に、熱溶着又は押出ラミネートにより積層することを特徴とし、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂層と金属箔層とを、樹脂の融点以上の温度に加熱後若しくは加熱と同時にラミネートすることにより積層する方法、又は、金属箔、不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂を直接基材に押出ラミネートする方法のどちらを用いてもよい。
上述したように、本発明の金属調の化粧金属板又は化粧成型品は、意匠性が高く、住宅内装、冷蔵庫扉、キッチン扉等の表面材や、ポスター、ラベル、パッケージ、ディスプレイなどに利用することができる。
本発明の金属調化粧シートは、金属に対して優れた接着性を示し金属調を有する化粧シートであり、また、該金属調化粧シートが積層された化粧金属板は、切断、打抜き、曲げ、深絞り等の2次加工性に優れ、その後の切断や打抜き加工時に、その切断面から樹脂の流れ出しやボタ落ちがなく、糊塗工むら模様の外観不良がなく、更に優れた耐久性と密着性をもつ。
また、変性ポリオレフィン樹脂として、マレイン酸変成ポリプロピレンを用いることにより、耐熱性がより向上する。
本発明をさらに詳細に説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(変成率0.8重量%)を、ヘアライン加工を施した厚さ50μmのアルミニウム箔に押出ラミネートして、シートを作成した。変成ポリプロピレン樹脂層の厚さは20μmであった。次に、得られたシートのアルミニウム箔上に、電離放射線硬化型樹脂塗料(下記に組成を示す)を、リバースコーターを使用して塗布し、ドライヤーにて乾燥処理して膜厚10μmの塗膜を形成した。この塗膜に、電子線放射装置で175KV、7Mrad、酸素濃度200ppm以下の条件で電子線を照射し、所望の金属調化粧シートを得た。この化粧シートを、200℃に加熱した電解亜鉛めっき鋼板の上に熱ラミネートして化粧鋼板を得た。
・電離放射線硬化型樹脂塗料の組成
ウレタンアクリレートオリゴマー・・・50重量部
2官能アクリレートモノマー・・・40重量部
3官能アクリレートモノマー・・・10重量部
シリコーンアクリレート・・・3重量部
球状アルミナ・・・25重量部
酢酸エチル・・・100重量部
(実施例2)
無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(変成率0.8重量%)を、ヘアライン加工した厚さ50μmのステンレス箔に押出ラミネートして、金属調化粧シートを作成した。変成エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の厚さは30μmであった。得られた化粧シートを、120℃にて5分間、ポリエチレン成型品の上に真空成型することによりステンレス調成型品を得た。
(実施例3)
無水マレイン酸変性エチレン−プロピレンラバー樹脂(変成率0.8重量%)を押出して100μmのフィルムを作成した。得られたフィルムとヘアライン加工した厚さ50μmのステンレス箔とを、150℃に加熱した電解亜鉛メッキ鋼板上に、ステンレス箔、エチレン−プロピレンラバー樹脂、鋼板の順になるように熱ラミネートして、ステンレス調化粧鋼板を得た。
(比較例1)
無水マレイン酸変成ポリプロピレン樹脂の代わりに、変性されていないポリプロピレン樹脂を用いたこと以外は実施例1と同様にして、金属調化粧シート及び化粧鋼板を得た。
(比較例2)
無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(変成率0.8重量%、5%伸張時の引張応力:80MPa)を押出してシートを作成した。シートの厚さは30μmであった。得られたシートの片側にコロナ処理(6KW、処理速度20m/分)を施し、表面張力を45×10−5N/cm以上になるように調節した後、ポリエステル系接着剤(大日精化工業社製、セイカボンドE295)を用いて、ヘアライン加工した厚さ50μmのアルミニウム箔とドライラミネートした。このアルミニウム箔上に、実施例1と同様にして電離放射線硬化型樹脂塗料を塗布し金属調化粧シートを得た。得られた化粧シートを、200℃に加熱した電解亜鉛めっき鋼板の上に熱ラミネートして化粧鋼板を得た。
(性能評価)
上記で得られた各化粧鋼板、及びステンレス調成型品の性能を以下の方法で評価した。その結果は表1に示す通りであった。
1)エリクセン試験
各化粧鋼板、及びステンレス調成型品の表面に、3mm間隔にてクロスカットの切り込みを施した後、該クロスカット部のエリクセン試験を行い、化粧シートの剥がれが発生するまでの押し込み距離の測定と、化粧シートの剥がれの様子の目視での観察を行った。
2)外観
各化粧鋼板、及びステンレス調成型品の化粧面の外観を目視で観察した。
Figure 2006272644


Claims (7)

  1. 不飽和カルボン酸若しくは不飽和カルボン酸誘導体で変性された、変性ポリプロピレン、変性ポリエチレン、又は変性エチレン−プロピレンラバーを主成分とする変性ポリオレフィン樹脂層と金属箔層とから構成されてなることを特徴とする金属調化粧シート。
  2. 変性ポリオレフィン樹脂層が、変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1載の金属調化粧シート。
  3. 金属箔層表面に、ヘアライン加工又はエンボス加工が施されたことを特徴とする請求項1又は2記載の金属調化粧シート。
  4. 金属箔層表面に、3次元架橋硬化樹脂層が設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の金属調化粧シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の金属調化粧シートの変性ポリオレフィン樹脂層側が、金属板の表面に積層されてなることを特徴とする化粧金属板。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の金属調化粧シートの変性ポリオレフィン樹脂層側が、成型基材の表面に積層されてなることを特徴とする化粧成型品。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項記載の金属調化粧シートの変性ポリオレフィン樹脂層側を、金属板若しくは成型基材の表面に、熱溶着又は押出ラミネートにより積層することを特徴とする化粧金属板又は化粧成型品の製造方法。


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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101228439B1 (ko) 2010-11-03 2013-01-31 세계화학공업(주) 디프 드로잉(Deep drawing)용 표면보호 점착 테이프
JP2017036353A (ja) * 2015-08-06 2017-02-16 藤森工業株式会社 接着性樹脂組成物、接着剤の製造方法、接着剤、接着性積層体、及び積層体
CN107718837A (zh) * 2017-09-26 2018-02-23 陕西飞机工业(集团)有限公司 一种复合材料板粘贴装饰层的方法
JP2019196496A (ja) * 2019-07-22 2019-11-14 藤森工業株式会社 接着性樹脂組成物、及び接着剤

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